JPH0649203A - ポリアルコール製造方法 - Google Patents

ポリアルコール製造方法

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JPH0649203A
JPH0649203A JP12571093A JP12571093A JPH0649203A JP H0649203 A JPH0649203 A JP H0649203A JP 12571093 A JP12571093 A JP 12571093A JP 12571093 A JP12571093 A JP 12571093A JP H0649203 A JPH0649203 A JP H0649203A
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JP
Japan
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catalyst
alumina
ruthenium
ethylene
carbon monoxide
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP12571093A
Other languages
English (en)
Inventor
Chihiro Ito
千尋 伊東
Katsuhiko Takatani
克彦 高谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP12571093A priority Critical patent/JPH0649203A/ja
Publication of JPH0649203A publication Critical patent/JPH0649203A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン−一酸化炭素共重合体を、α−アル
ミナに担持したルテニウム触媒を用いて水素添加し、ポ
リアルコールを製造する。 【効果】 本発明を用いることにより、副反応生成物の
少ないポリアルコールを高収率で得ることができ、かつ
用いる触媒は活性の低下なしに繰り返し使用することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエチレン−一酸化炭素共
重合体を触媒の存在下に水素添加して、ポリアルコール
を製造する方法に関する。得られるポリアルコールは、
酸素ガスバリア性能に優れるので、酸素ガスにより劣化
しやすい食品等の包装材等として有用である。
【0002】
【従来の技術】エチレン−一酸化炭素共重合体を触媒の
存在下に水素添加するポリアルコールの製造方法は、例
えば、米国特許第2、495、292号、英国特許第5
98、145号および、特開平1−149828号に開
示されている。従来の製造方法では、水素添加触媒とし
てニッケル系担持触媒、アドキンス触媒あるいは、ルテ
ニウム担持触媒が用いられている。ニッケル系担持触媒
やアドキンス触媒を用いる場合、良好な活性を得るため
には高温、高圧のもとで水素化反応を行う必要があっ
た。より穏和な条件で水素添加するために、カルボニル
基の水素添加反応に高活性なルテニウム/アルミナ触媒
を用いる方法が知られているが、本発明者らによる検討
の結果、通常得られるルテニウム/アルミナ触媒をエチ
レン−一酸化炭素共重合体の水素添加に用いた場合には
良好な活性を示さず、しかも、一度用いた触媒の活性は
著しく低下しており、触媒を繰り返し使用することがで
きないという問題点があることがわかった。これらの問
題点は、特に高いカルボニル基含有率を持つエチレン−
一酸化炭素共重合体を原料とした場合に顕著であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高収
率でポリアルコールを製造する方法を提供することにあ
る。さらに詳しくは、エチレン−一酸化炭素共重合体を
触媒の存在下に水素添加しポリアルコールを製造する方
法において、高活性かつ長寿命の触媒を用いることによ
って、ポリアルコールを高収率で得ると共に、触媒の繰
り返し使用を可能とする方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】発明者らはルテニウム/
アルミナ触媒について検討を加えた結果、担持体として
用いるアルミナの種類を変えることによって、エチレン
−一酸化炭素共重合体水素添加反応に対する活性が大き
く変化することを見いだした。担持体として用いられる
アルミナには結晶状態の異なる多くの相が存在している
が、結晶学的にγ相、η相、δ相などに細分化される一
般に結晶性の悪いアルミナは、γ−アルミナと総称され
る平均細孔半径(以下、すべて水銀圧入法により測定さ
れた値である)が100オングストロームに満たない、
微細な孔を有するものである。通常、ルテニウム/アル
ミナ触媒の担持体として用いられているアルミナは、こ
のγ−アルミナである。
【0005】これに対し、この発明はエチレン−一酸化
炭素共重合体のカルボニル基を触媒の存在下に水素添加
し、ポリアルコールを製造する方法において、水素添加
触媒として、平均細孔半径が100オングストローム以
上のアルミナに担持されたルテニウム触媒を用いること
を特徴とする。本発明で用いられる平均細孔半径の大き
なアルミナは、通常、アルミナを高い温度でか焼する事
によって得られる。か焼の温度は、通常、1000℃以
上であり、好ましくは1200℃以上である。
【0006】この発明の目的を達成するためには、アル
ミナの平均細孔半径は100オングストローム以上でな
ければならない。100オングストローム未満では、原
料ポリマーや生成ポリマーが微細な孔を塞いでしまい、
触媒の活性が著しく低下する。好ましくは、平均細孔半
径が400オングストローム以上のα−アルミナを用い
るのがよい。
【0007】ルテニウム金属のアルミナ担持体への担持
方法は、通常用いられる担持方法を用いれば良い。例え
ば、ルテニウムの各種塩の水溶液をアルミナ担持体に含
浸させた後、還元することによってルテニウム/アルミ
ナ触媒が得られる。担持体に対するルテニウム金属の担
持量は、通常、担持体当たり0.001〜30重量%で
あり、好ましくは0.01〜10重量%である。担持体
として用いるアルミナの形態は、粉末状、球状または成
形体でも良い。
【0008】本発明におけるポリアルコール製造の原料
は、エチレン−一酸化炭素共重合体である。その製造方
法は、米国特許2495286号、特開昭53−128
691号等に開示されている。本発明は、原料であるエ
チレン−一酸化炭素共重合体の製造方法およびそのカル
ボニル基含有率によりなんら制限されるものではない
が、本発明により良好なポリアルコールを得るために
は、1〜50当量%の範囲のカルボニル基含有率を持つ
エチレン−一酸化炭素共重合体が好適である。本発明に
用いられるルテニウム/アルミナ触媒は活性が高くかつ
長寿命であり、45〜50当量%の範囲のカルボニル基
含有率を持つエチレン−一酸化炭素共重合体からポリア
ルコールを高収率で得ることができる。
【0009】水素添加反応は、通常、エチレン−一酸化
炭素共重合体を反応溶媒に溶解させて行う。反応溶媒と
しては、シクロヘキサノール、メタノール等が例示され
る。また、原料エチレン−一酸化炭素共重合体の溶液濃
度は、0.1〜50重量%の範囲である。水素圧は、大
気圧〜200kgcm-2Gの範囲である。また、反応温
度は、90℃〜200℃の範囲である。反応は、バッチ
反応でも連続反応でも良く、触媒を撹拌槽中に分散させ
ても固定床式で行っても良い。
【0010】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。実施例、比較例における平均細孔半径は、水銀圧
入法により測定した。まず触媒を70℃で3時間真空乾
燥した後、カルロエルバ社製 ポロシメータ、モデル2
000を用いて平均細孔半径を求めた。その詳細は、
「触媒基礎測定法」、触媒工学講座4,地人書館に記載
されている。
【0011】
【参考例】容量1リットルの撹拌機付ステンレス製オー
トクレーブに溶媒としてn−ヘキサン800ml、ラジ
カル開始剤としてt−ブチルペルオキシピバレート(日
本油脂(株)製 商品名パーブチルPV、70重量%炭
化水素溶液)2.0gを仕込み、続いて一酸化炭素/エ
チレン圧力比1の混合ガスを室温にて200kgcm-2
Gまで圧入した。撹拌機によりオートクレーブ内容液を
撹拌しながら、熱媒を用いてオートクレーブを加熱し、
内容液を60℃まで昇温させた。オートクレーブ内圧を
200kgcm-2Gに保つように一酸化炭素/エチレン
圧力比1の混合ガスを追加しながら6時間反応を行っ
た。反応終了後、オートクレーブを冷却し、系内を大気
圧まで落圧した。オートクレーブ内容物中の固形物を濾
別し、室温で減圧乾燥して白色粉末を得た。この粉末を
濃度0.5g/dlでm−クレゾールに溶解させ、その
溶液粘度を60℃でウベローデ粘度管を用いて測定し、
以下に定義する還元粘度(ηSP/C)を求めた。この結
果、ηSP/C=1.10(dl/g)を得た。
【0012】
【数1】
【0013】また、元素分析により求めたカルボニル基
含有率は47当量%であった。
【0014】
【実施例1】水銀圧入法により測定した平均細孔半径が
670オングストロームである5%−ルテニウム/α−
アルミナ触媒粉末8gを、参考例により合成したエチレ
ン−一酸化炭素共重合体を5g、溶媒としてシクロヘキ
サノール300gとともに、容量1リットルの撹拌機付
ステンレス製オートクレーブに仕込み反応器を封じた。
室温で系内を水素ガスで置換した後、100kgcm-2
Gまで水素を圧入した。撹拌機によりオートクレーブ内
容液を撹拌しながら内容液温が140℃になるまで熱媒
を用いてオートクレーブを加熱し、140℃で3時間の
反応を行った。反応終了後、オートクレーブを冷却し、
系内を大気圧まで落圧した。内容液から触媒を濾別した
後、減圧下に反応溶媒を留去し、白色固形物を得た。得
られた白色固形物を70℃で5時間真空乾燥した後、N
MR測定を行った。この結果、得られた白色固体は、ポ
リアルコール成分([CH2 CH2 CH(OH)])お
よび(I)に示すテトラヒドロフラン環成分から構成さ
れ、[CH2 CH2 CH(OH)]とテトラヒドロフラ
ン環の含有率は、それぞれ93当量%、7当量%で、カ
ルボニル基の転化率は100%であった。
【0015】
【化1】
【0016】
【実施例2】実施例1の反応液より濾別した触媒を水素
添加触媒として用いて、実施例1と同じ条件で水素添加
反応を実施した。実施例1と同じ方法により、触媒及び
反応溶媒を除去し、白色固体を得た。得られた白色固体
をNMR測定した。得られた結果を表1に示す。
【0017】
【実施例3】実施例2で用いた触媒を用いて、実施例1
と同じ条件で水添反応を更に3回繰り返した。実施例1
と同じ方法により、触媒及び反応溶媒を除去し、白色固
体を得た。得られた白色固体をNMR測定した。最後に
得られた白色固体の測定結果を表1に示す。
【0018】
【比較例1】水銀圧入法により測定した平均細孔半径が
64オングストロームである5%−ルテニウム/γ−ア
ルミナ触媒粉末を水素添加触媒として用いた以外は、実
施例1と同じ条件で水素添加反応を実施した。内容液か
ら触媒を濾別した後、減圧下に反応溶媒を留去し、白色
固形物を得た。得られた白色固形物を70℃で5時間真
空乾燥した後、NMR測定を行った。この結果、[CH
2 CH2 CH(OH)]とテトラヒドロフラン環の含有
率は、それぞれ20当量%、18当量%であった。残り
の62当量%は、水素添加されなかったカルボニル基
([CH2 CH2(C=O)])であった。
【0019】
【比較例2】比較例1の反応液より濾別した触媒を水素
添加触媒として用いて、実施例1と同じ条件で水素添加
反応を実施した。実施例1と同じ方法により、触媒及び
反応溶媒を除去し、白色固体を得た。得られた白色固体
をNMR測定した。得られた結果を表1に示す。
【0020】
【比較例3】比較例2で用いた触媒を用いて、実施例1
と同じ条件で水添反応を再び実施した。実施例1と同じ
方法により、触媒及び反応溶媒を除去し、白色固体を得
た。得られた白色固体をNMR測定した。得られた結果
を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明を用いることにより、副反応生成
物の少ないポリアルコールを高収率で得ることができ、
かつ用いる触媒は活性の低下なしに繰り返し使用するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−一酸化炭素共重合体のカルボ
    ニル基を触媒の存在下に水素添加し、ポリアルコールを
    製造する方法において、水素添加触媒として、平均細孔
    半径が100オングストローム以上のアルミナに担持し
    たルテニウム触媒を用いることを特徴とする方法。
JP12571093A 1992-06-01 1993-05-27 ポリアルコール製造方法 Withdrawn JPH0649203A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12571093A JPH0649203A (ja) 1992-06-01 1993-05-27 ポリアルコール製造方法

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13955492 1992-06-01
JP4-139554 1992-06-01
JP12571093A JPH0649203A (ja) 1992-06-01 1993-05-27 ポリアルコール製造方法

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ID=26462057

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0735081A3 (en) * 1995-03-31 1997-05-07 Kuraray Co Polyalcohol film and composite film containing it
EP0830932A2 (en) 1996-09-18 1998-03-25 Kuraray Co., Ltd. Blow molded polyalcohol container
KR100464581B1 (ko) * 1996-06-19 2005-07-04 바스프 악티엔게젤샤프트 지지된루테늄촉매의존재하에유기화합물을반응시키는방법

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