JPH0649124A - ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィンの製造方法

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JPH0649124A
JPH0649124A JP24396592A JP24396592A JPH0649124A JP H0649124 A JPH0649124 A JP H0649124A JP 24396592 A JP24396592 A JP 24396592A JP 24396592 A JP24396592 A JP 24396592A JP H0649124 A JPH0649124 A JP H0649124A
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JP
Japan
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aluminum
hydrocarbon group
ethyl
compound
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JP24396592A
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English (en)
Inventor
Takeichi Shiraishi
武市 白石
Hiroshi Ueishi
浩史 上石
Kazuo Matsuura
一雄 松浦
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Publication of JPH0649124A publication Critical patent/JPH0649124A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 かさ密度が高く、粒径分布が狭く、粗大粒子
の生成がなく、流動性にすぐれたポリオレフィンを製造
する方法を提供する。 【構成】 固体触媒成分と有機金属化合物を必須成分と
した触媒の存在下、オレフィンを重合または共重合する
ことによりポリオレフィンを製造する方法において、該
固体触媒成分として [A] ハロゲン化マグネシウムと一般式Ti(O
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
示す)で表されるチタン化合物との接触反応物、 [B] ハロゲン化アルミニウムと一般式Si(O
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
示す)で表されるケイ素化合物との接触反応物、および [C] 一般式AlR 3−nで表される有機アル
ミニウム化合物(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水
素基、Xはハロゲン原子を示し、nは0<n≦3であ
る)からなる成分を相互に接触させて得られる物質を用
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフィンの製造方
法に関する。さらに詳しくは、本発明は特定の固体触媒
成分と有機金属化合物を必須に用いることにより、かさ
密度が高く、粒径分布が狭く、粗大粒子の生成がなく、
流動性にすぐれたポリオレフィンを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ポリオレフィン、特に超高分子量ポリエチレンの製
造には、ハロゲン化マグネシウム、酸化マグネシウム、
水酸化マグネシウムなどの各種無機マグネシウム化合物
を担体としてこれにチタンまたはバナジウムなどの遷移
金属化合物を担持させた触媒を用いることが数多く知ら
れている。しかしながら、これらの公知技術において
は、得られる超高分子量ポリエチレンのかさ密度は一般
に小さく、また粒径分布が広く、しかも、粗大粒子の生
成が認められることが多い。したがって、このような従
来の製造方法では、生産性の低下、ポリマー抜き出しラ
インの閉塞などが起こる。なお、各種成形用途に用いる
場合、ポリマーの充填むらを起こし、強度の低下、表面
荒れなどの問題点があった。既に本発明者らは、特定触
媒を用いた超高分子量ポリエチレンの製造方法を提案し
たが(特開平1−129006号、特開平2−7071
0号、特願平2−266421号等)、このような問題
点を解決すべく、さらに改良が望まれていた。
【0003】
【問題点を解決するための手段】以上のような実状に鑑
み、本発明者らは鋭意検討を行った結果、驚くべきこと
に下記の如きの特定の固体触媒成分と有機金属化合物を
必須とした触媒を用いることによりポリオレフィンを製
造することにより、従来の欠点が解決されることを見い
だしたものである。すなわち、本発明は、固体触媒成分
と有機金属化合物を必須成分とした触媒の存在下、オレ
フィンを重合または共重合することによりポリオレフィ
ンを製造する方法において、該固体触媒成分が [A] ハロゲン化マグネシウムと一般式Ti(O
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
示す)で表されるチタン化合物との接触反応物、 [B] ハロゲン化アルミニウムと一般式Si(O
(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
示す)で表されるケイ素化合物との接触反応物、および [C] 一般式AlR 3−nで表される有機アル
ミニウム化合物(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水
素基、Xはハロゲン原子を示し、nは0<n≦3であ
る)からなる成分を相互に接触させて得られる物質であ
ることを特徴とするポリオレフィンの製造方法に関す
る。
【0004】本発明の特定の触媒を用いた製造方法は、
下記の如き優れた特長を有する。 (1)平均粒径が小さく、粒径分布が狭く比較的球形で
自由流動性の良好なポリオレフィン、特に超高分子量ポ
リエチレンが高活性に得られる。 (2)かさ密度が高く、粗大粒子の生成がなくポリオレ
フィンが得られる。以下、本発明についてさらに詳述す
る。
【0005】本発明は、ハロゲン化マグネシウムと一般
式Ti(ORで表されるチタン化合物との接触反
応物(A成分)、ハロゲン化アルミニウムと一般式Si
(ORで表されるケイ素化合物との接触反応物
(B成分)、および一般式AlR 3−nで表され
る有機アルミニウム化合物(C成分)からなる成分を相
互に接触させて得られる物質であることを特徴とするポ
リオレフィンの製造方法に関する。
【0006】[A成分]本発明において用いるハロゲン
化マグネシウムとしては、実質的に無水のものが用いら
れ、例えばフッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭
化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、および混合物が
具体例としてあげられ、とくに塩化マグネシウムが好ま
しく用いられる。また、これらのハロゲン化マグネシウ
ムはアルコール、ケトン、カルボン酸、エーテル、アミ
ン、ホスフィンなどの電子供与体で処理したものであっ
てもよい。
【0007】本発明において用いるチタン化合物として
は、一般式Ti(ORで表される化合物であり、
式中のRは炭素数1〜20、好ましくは、炭素数1〜
8の炭化水素基を示し、かかる炭化水素基としては例え
ばアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げら
れる。具体的にはテトラメトキシチタン、テトラエトキ
シチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラプロポ
キシチタン、テトラブトキシチタン、テトラペントキシ
チタン、テトラ2−エチルヘキシルオキシチタン、テト
ラフエノキシチタン、テトラベンジルオキシチタンなど
があげられ、特にテトラプロポキシチタン、テトラブト
キシチタンが好ましい。
【0008】ハロゲン化マグネシウムとチタン化合物と
の反応方法は特に限定されるものではないが、例えば、
不活性炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、ト
ルエン、シクロヘキサンなど)中で両者を20〜200
℃の温度、好ましくは50〜200℃の温度で5分〜1
0時間、好ましくは10分〜2時間混合加熱反応させる
方法などが好ましい。もちろんこれらの操作は、通常不
活性ガス(例えば、窒素、ヘリウムなど)中で行うもの
であり、また、湿気は可能な限り避けるべきである。ハ
ロゲン化マグネシウムとチタン化合物との反応割合はM
g/Ti(モル比)が0.05〜10、好ましくは0.
1〜5の範囲が望ましい。
【0009】[B成分]本発明において用いられるハロ
ゲン化アルミニウムとしては、実質的に無水のものが用
いられ、フッ化アルミニウム、塩化アルミニウム、臭化
アルミニウム、ヨウ化アルミニウムおよびこれらの混合
物が具体例としてあげられ、とくに塩化アルミニウムが
好ましく用いられる。
【0010】本発明において用いられるケイ素化合物と
しては、一般式Si(ORで表される化合物であ
り、式中のRは炭素数1〜20、好ましくは、炭素数
1〜8の炭化水素基を示し、かかる炭化水素基としては
例えばアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙
げられる。具体的にはテトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、テトラオキシルオキシシラン、テトラデシル
オキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラベンジ
ルオキシシラン、テトラトリルオキシシラン、などが具
体例としてあげられる。とくにテトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランが好ま
しく用いられる。
【0011】ハロゲン化アルミニウムと有機ケイ素化合
物との反応方法は特に限定されるものではないが、不活
性炭化水素溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサンなど)中で両者を−20〜200℃、好ましく
は−10〜200℃の温度で5分〜10時間、好ましく
は10分〜5時間混合加熱反応させることが好ましい。
もちろんこれらの操作は不活性ガス(例えば、窒素、ヘ
リウムなど)中で行うべきであり、また、湿気は可能な
限り避けるべきである。ハロゲン化アルミニウムとケイ
素化合物との反応割合はAl/Si(OR(モル
比)が0.01〜10、好ましくは0.1〜5の範囲が
望ましい。
【0012】[C成分]本発明に用いられる有機アルミ
ニウム化合物としては、一般式AlR 3−nで表
される化合物であり、式中のRは炭素数1〜20の炭
化水素基、好ましくは、炭素数1〜8の炭化水素基を示
し、かかる炭化水素基としては例えばアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基などが挙げられ、式中のXはハロ
ゲン原子を示し、ハロゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ
素などが挙げられる。また、式中のnは0<n≦3、好
ましくは1≦n≦3を満たす数を示す。なお、かかる有
機アルミニウム化合物において、式中のnは整数とは限
らず、例えばn=1.5のような、一般式R 1.5
lX1.5、即ちR Al等のようなセスキ化
合物をも包含するものである。具体的にはトリエチルア
ルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリイソプ
ロピルアルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウ
ム、トリtert−ブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニアム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロ
リド、エチルジプロピルアルミニウム、ジメチルアルミ
ニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイ
ソプロピルアルミニウムクロリド、メチルエチルアルミ
ニウムクロリド、ジブトキシアルミニウムクロリド、ト
リフェニルアルミニウム、ジフェニルアルミニウムクロ
リド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニ
ウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブ
チルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムセス
キクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、ジエ
チルアルミニウムアイオダイド、ジイソプロピルアルミ
ニウムアイオダイド、エチルジプロピルアルミニウム、
ジメチルアルミニウムアイオダイド、ジエチルアルミニ
ウムアイオダイド、ジイソプロピルアルミニウムアイオ
ダイド、メチルエチルアルミニウムアイオダイド、ジブ
トキシアルミニウムアイオダイド、トリフェニルアルミ
ニウム、ジフェニルアルミニウムアイオダイド、メチル
アルミニウムジアイオダイド、エチルアルミニウムジア
イオダイド、プロピルアルミニウムジアイオダイド、ブ
チルアルミニウムジアイオダイド、ジエチルアルミニウ
ムフロリド、ジイソプロピルアルミニウムフロリド、エ
チルジプロピルアルミニウム、ジメチルアルミニウムフ
ロリド、ジエチルアルミニウムフロリド、ジイソプロピ
ルアルミニウムフロリド、メチルエチルアルミニウムフ
ロリド、ジブトキシアルミニウムフロリド、トリフェニ
ルアルミニウム、ジフェニルアルミニウムフロリド、メ
チルアルミニウムジフロリド、エチルアルミニウムジフ
ロリド、プロピルアルミニウムジフロリド、ブチルアル
ミニウムジフロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、
ジイソプロピルアルミニウムブロミド、エチルジプロピ
ルアルミニウム、ジメチルアルミニウムブロミド、ジエ
チルアルミニウムブロミド、ジイソプロピルアルミニウ
ムブロミド、メチルエチルアルミニウムブロミド、ジブ
トキシアルミニウムブロミド、トリフェニルアルミニウ
ム、ジフェニルアルミニウムブロミド、メチルアルミニ
ウムジブロミド、エチルアルミニウムジブロミド、プロ
ピルアルミニウムジブロミド、ブチルアルミニウムジブ
ロミド、などがあげられる。とくに、トリエチルアルミ
ニウム、ジエチルアルミニウムクロリドが好ましい。
【0013】本発明の固体触媒成分は、A成分、B成分
およびC成分を相互に接触させることにより得られる
が、そのための反応順序としては、A成分とB成分を
接触させた後C成分を接触させる方法、B成分とC成
分を接触させた後A成分を接触させる方法、C成分と
A成分を接触させた後B成分を接触させる方法のいずれ
の順序が可能であるが、特に、が好ましく、さらにA
成分とB成分の接触反応も、A成分中にB成分を添加し
接触する方法、あるいはB成分中にA成分を添加し接触
させる方法のどちらでもよく、好ましくは、B成分中に
A成分を添加し接触させる方法が望ましい。
【0014】A成分、B成分およびC成分の接触方法と
しては特に制限はないが、例えば不活性炭化水素溶媒
(例えば、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキ
サンなど)中で両者を−20〜200℃、好ましくは−
10〜200℃の温度で5分〜10時間、好ましくは1
0分〜2時間加熱混合した後、不活性炭化水素溶媒で洗
浄する方法が好ましい。もちろん、これらの操作は不活
性ガス(例えば窒素、ヘリウム等)中で行うことが好ま
しく、また、湿気は可能な限り避けることが望ましい。
【0015】本発明において用いる成分[B]の使用量
は成分[A]1gに対して0.01〜10g、好ましく
は0.5g〜5gが望ましい。本発明において用いる成
分[C]の使用量は成分[A]と成分[B]より得られ
る固体触媒成分1gに対して0.01〜100ミリモ
ル、好ましくは0.1〜50ミリモルが望ましい。かく
して得られる固体触媒成分を有機金属化合物と組み合わ
せてポリオレフィンの製造に使用する。
【0016】[有機金属化合物]本発明に用いる有機金
属化合物としては、チグラー型触媒の一成分として知ら
れている周期律表I〜IV族の有機金属化合物を使用で
きるが、とくに有機アルミニウム化合物および有機亜鉛
化合物が望ましい。具休的な例としては、一般式R
l,RAlX,RAlX,RAlOR,RAl
(OR)X,およびRALの有機Alアルミニ
ウム化合物(ただしRは炭素数1〜20、好ましくは1
〜8のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、などのアルキル基またはフェニ
ル基、トリル基などのアリール基、ベンジル基などのア
ラルキル基、Xは塩素、臭素、ヨウ素、フッ素などのハ
ロゲン原子を示し、Rは同一でもまた異なっていてもよ
い。)、または一般式RZn(ただしRは炭素数1〜
20、好ましくは1〜8のメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、などのアル
キル基またはフェニル基、トリル基などのアリール基、
ベンジル基などのアラルキル基であり、両者同一でもま
た異なっていてもよい)の有機亜鉛化合物がある。具体
的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリsec−ブチルアルミニウム、トリ
tert−ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジメチルアルミニウ
ムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソプ
ロピルアルミニウムクロリド、ジメチルアルミニウムエ
トキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、メチルメ
トキシアルミニウムクロリド、エチルメトキシアルミニ
ウムクロリド、メチルエトキシアルミニウムクロリド、
エチルエトキシアルミニウムクロリド、エチルアルミニ
ウムセスキクロリド、ジエチル亜鉛およびこれらの混合
物等があげられる。好ましくは、トリエチルアルミニウ
ムが望ましい。
【0017】有機金属化合物の使用量はとくに制限はな
いが通常チタン化合物1モルに対して0.1〜1000
モル倍使用することができる。本発明においては、有機
金属化合物成分は、前記有機金属化合物と有機酸エステ
ルとの混合物もしくは付加化合物として用いることがで
きる。有機金属化合物と有機酸エステルを混合物として
用いる場合には、有機金属化合物1モルに対して、有機
酸エステルを通常0.1〜1モル、好ましくは0.2〜
0.5モル使用する。また、有機金属化合物と有機酸エ
ステルとの付加化合物として用いる場合は、有機金属化
合物:有機酸エステルのモル比が2:1〜1:2のもの
が好ましい。この時に用いられる有機酸エステルとは、
炭素数が1〜24の飽和もしくは不飽和の一塩基性ない
し二塩基性の有機カルボン酸と炭素数1〜30のアルコ
ールとのエステルである。
【0018】具体的には、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢
酸アミル、酢酸フェニル、酢酸オクチル、メタクリル酸
メチル、ステアリン酸エチル、安息香酸メチル、安息香
酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸イソ−プロ
ピル、安息香酸ブチル、安息香酸ヘキシル、安息香酸シ
クロペンチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェ
ニル、安息香酸−4−トリル、サリチル酸メチル、サリ
チル酸エチル、p−オキシ安息香酸エチル、サリチル酸
フェニル、p−オキシ安息香酸シクロヘキシル、サリチ
ル酸ベンジル、o−レゾルシン酸エチル、アニス酸メチ
ル、アニス酸フェニル、アニス酸ベンジル、p−エトキ
シ安息香酸メチル、p−トルイル酸メチル、p−トルイ
ル酸エチル、p−トルイル酸フェニル、o−トルイル酸
エチル、m−トルイル酸エチル、p−アミノ安息香酸メ
チル、p−アミノ安息香酸エチル、安息香酸ビニル、安
息香酸アリル、安息香酸ベンジル、ナフトエ酸メチル、
ナフトエ酸エチル、などを挙げることができる。これら
の中でも特に好ましいのは安息香酸、o−またはp−ト
ルイル酸またはアニス酸のアルキルエステルであり、と
くにこれらのメチルエステル、エチルエステルが好まし
い。
【0019】本発明の触媒を使用してのオレフィンの重
合はスラリー重合、溶液重合または気相重合にて行うこ
とができる。特に本発明の触媒はスラリー重合に好適に
用いることができ、重合反応は通常のチグラー型触媒に
よるオレフィンの重合反応と同様にして行われる。すな
わち反応はすべて実質的に酸素、水などを絶った状態で
不活性炭化水素の存在下、水素濃度0〜20モル%、好
ましくは0〜10モル%でエチレンを重合させ、超高分
子量ポリエチレンを生成させる。このときの重合条件は
温度は0ないし120℃、好ましくは20ないしは10
0℃であり、圧力は0ないしは70kg/cmG好ま
しくは0ないしは60kg/cmGで実施する。不活
性炭化水素としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素
や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
などを挙げることができ、さらに、得られる超高分子量
ポリエチレンの成形加工の必要によってはデカリン、テ
トラリン、デカン、灯油等高沸点の有機溶媒も挙げるこ
とができる。
【0020】本発明の方法、チーグラー触媒で重合でき
るすべてのオレフィンの重合に適用可能であり、特に炭
素数2〜12のα−オレフィンが好ましく、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテン−1などのα−オレフィン類の単独重合お
よびエチレンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エ
チレンとヘキセン−1、エチレンと4−メチルペンテン
−1等のエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンの
共重合、プロピレンとブテン−1の共重合およびエチレ
ンと他の2種以上のα−オレフィンとの共重合などにも
好適使用され、また、ポリオレフィンの改質を目的とす
る場合のジエンとの共重合も好ましく行われる。
【0021】特に本発明の方法は、超高分子量ポリエチ
レンの製造に極めて好適に使用され、かかる超高分子量
ポリエチレンは、通常エチレンを単独重合またはエチレ
ンと前記α−オレフィンを共重合することにより製造さ
れ、かかる共重合の際のコモノマー含有率は任意に選択
できうるものであるが、通常0を越え20モル%以下、
好ましくは0を越え15モル%以下とするのが望まし
い。もちろん、前記同様に超高分子量ポリエチレンの改
質を目的として、α−オレフィン類またはジエン類との
共重合も好ましく行われる。このとき用いられるα−オ
レフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1,へ
キセン−1、4−メチルペンテン−1等を挙げることが
できる。また、ジェンとしては、例えばブタジェン、
1,4ヘキサジェン、エチルノルボルネン、ジシクロペ
ンタジェン等を挙げられる。
【0022】なお、かかる超高分子量ポリエチレンは、
135℃、デカリン中における極限粘度が通常6〜50
dl/g、好ましくは8〜30dl/gで、分子量60
万〜1200万、好ましくは90万〜600万に相当す
るものである。分子量の調節は重合温度、触媒のモル比
などの重合条件を変えることによってもある程度調節で
きるが重合系中に水素を添加することにより効果的に行
われる。もちろん、本発明の触媒を用いて、水素濃度、
重合温度など重合条件の異なった2段階ないしそれ以上
の多段の重合反応も何ら支障なく実施できる。
【0023】
【発明の効果】以上のような本発明の方法により、平均
粒径が小さく、粒径分布が狭く、自由流動性が良好であ
り、かつ粗大粒子の生成がなく、かさ密度の高いポリオ
レフィン、特に超高分子量ポリエチレンを得ることがで
きる。
【0024】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】実施例1 (イ)固体触媒の製造 充分に乾燥した100mlのフラスコに、窒素雰囲気下
でMgCl 3.8gとテトラブトキシチタン27.
0mlを入れ、攪拌しながら90℃で2時間反応させ
た、この反応成分を[A]とする。次に、充分に乾燥し
た300mlのフラスコに、窒素雰囲気下でAlCl
15gとn−ヘキサン10mlを入れ、攪拌しながらテ
トラエトキシシリケート40mlを滴下し40℃に昇温
し2時間反応させたのち、この反応物を成分[B]とす
る。成分[B]を40℃で攪拌しながら成分[B]中に
成分[A]を時間をかけて滴下した。滴下終了後、室温
に戻し上澄みをデカンテーションで除きへキサン200
mlで5回洗浄して固体触媒成分を得た。この固体触媒
成分にはチタンが1.6wt%含まれていた。次に、上
記触媒系に成分[C]のジエチルアルミニウムを30m
mol/ヘキサン30mlを滴下し40℃で2時間反応
させたのち、室温に戻し上澄みをデカンテーションで除
きヘキサン100mlで2回洗浄して固体触媒成分を得
た。
【0026】(ロ)エチレンの重合 窒素雰囲気下、室温で2Lオートクレーブにヘキサン1
000ml、トリエチルアルミニウム1mmol、およ
び上記固体触媒成分5mgをこの順序で加えた後、65
℃に昇温しエチレンを圧入して全圧を10kg/cm
Gに保って1時間重合を行った。超高分子量ポリエチレ
ンを得た。触媒活性は、6,000gポリエチレン/g
固体触媒・Hr/C圧であった。
【0027】(ハ)物性評価 生成した超高分子量ポリエチレンについては常法により
物性評価した結果、かさ密度0.387g/cm、極
限粘度(135℃、デカリン中)15.7dl/g、平
均粒径165μm、粒径分布はSpan値で0.6でし
かも、自由流動性は良好であった。ここで、Span値
は粒径分布の幅を示すが、次の式から求めた。 Span値:(D90−D10)/Dave この値が
0に近いほど粒径分布が狭いことを示す D90:90wt%粒径(μm), D10:10wt
%粒径(μm),Dave:平均粒径(μm)300μ
m以上のポリマー粒子は0.5wt%であった。 これらの物性評価結果を表1に記載した。
【0028】実施例2 実施例1において、成分[C]のジエチルアルミニウム
クロリドを30mmolに変えた以外は同様に行い、得
られたポリエチレンの物性評価結果を表1に記載した。
【0029】実施例3 実施例1において、成分[C]のジエチルアルミニウム
クロリドをトリエチルアルミニウム15.0mmolに
変えた以外は同様に行った。得られたポリエチレンの物
性評価結果を表1に記載した。
【0030】実施例4 実施例1において、成分[C]のジエチルアルミニウム
クロリドをトリイソブチルアルミニアム15.0mmo
lに変えた以外は同様に行った。得られたポリエチレン
の物性評価結果を表1に記載した。
【0031】実施例5 実施例1において、成分[B]のテトラエトキシシリケ
ートをテトラブトキシシリケート30mmolに変えた
以外は実施例1と同様に行い、得られたポリエチレンの
物性評価結果を表1に記載した。
【0032】実施例6 実施例5において、成分[C]のジエチルアルミニウケ
クロリドをジイソブチルアルミニアムクロリド20mm
olに変えた以外は実施例5と同様に行った。得られた
ポリエチレンの物性評価結果を表1に記載した。
【0033】実施例7 実施例1において、成分[A]のテトラブトキシチタン
を50mlに変えた以外は実施例1と同様に行った。得
られたポリエチレンの物性評価結果を表1に記載した。
【0034】比較例1 実施例1において、成分[C]を加えないこと以外は実
施例1と同様に行った。得られたポリエチレンの物性評
価結果を表1に記載した。
【0035】比較例2 実施例5において、成分[C]を加えないこと以外は実
施例5と同様に行った。得られたポリエチレンの物性評
価結果を表1に記載した。
【0036】比較例3 実施例7において、成分[C]を加えないこと以外は実
施例7と同様に行った。得られたポリエチレンの物性評
価結果を表1に記載した。
【0037】実施例8 実施例1において、成分[A]のテトラブトキシチタン
をテトライソプロポキシチタンを24mlに変えた以外
は実施例1と同様に行った。得られたポリエチレンの物
性評価結果を表2に記載した。
【0038】比較例4 実施例8において、成分[C]を加えないこと以外は実
施例8と同様に行った。得られたポリマーの物性評価結
果を表2に記載した。
【0039】実施例9 実施例1において、成分[A]のテトラブトキシチタン
27mlをテトラブトキシチタンを15mlとテトラフ
ェノキシチタンを30mlに変えた以外は実施例1と同
様に行った。得られたポリエチレンの物性評価結果を表
2に記載した。
【0040】比較例5 実施例9において、成分[C]を加えないこと以外は実
施例9と同様に行った。得られたポリエチレンの物性評
価結果を表2に記載した。
【0041】実施例10 実施例1において、成分[B]のテトラエトキシシリケ
ート40mlをテトラエトキシシリケートを20mlと
テトラフェノキシシリケートを20mlに変えた以外は
実施例1と同様に行った。得られたポリエチレンの物性
評価結果を表2に記載した。
【0042】比較例6 実施例10において、成分[C]を加えないこと以外は
実施例10と同様に行った。得られたポリエチレンの物
性評価結果を表2に記載した。
【0043】実施例11 実施例1において、(ロ)のエチレン重合時にブテン−
1を10g添加すること以外は実施例1と同様に行っ
た。得られたエチレン・ブテン−1共重合体の物性評価
結果を表3に記載した。
【0044】
【表1】
【表2】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いる触媒の調製工程を示すフ
ローチャート図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体触媒成分と有機金属化合物を必須成
    分とした触媒の存在下、オレフィンを重合または共重合
    することによりポリオレフィンを製造する方法におい
    て、該固体触媒成分が [A] ハロゲン化マグネシウムと一般式Ti(O
    (式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
    示す)で表されるチタン化合物との接触反応物、 [B] ハロゲン化アルミニウムと一般式Si(O
    (式中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を
    示す)で表されるケイ素化合物との接触反応物、および [C] 一般式AlR 3−nで表される有機アル
    ミニウム化合物(式中、Rは炭素数1〜20の炭化水
    素基、Xはハロゲン原子を示し、nは0<n≦3であ
    る)からなる成分を相互に接触させて得られる物質であ
    ることを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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