JPH0647978Y2 - 給水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、洗面器や手洗器に設けたスパウト，洗髪器の
シャワー等への給水又は給湯の開始，停止を電磁弁の開
閉により行う給水装置に関する。

（従来の技術） 従来、この種の給水装置として実開昭61−63086号公報
のものがある。

上記公報のものは、給水、給湯源から供給される冷水と
熱湯をサーモスタットミキシングバルブにより適温の湯
に混合して洗髪器のシャワーに供給するもので、シャワ
ーへの給湯及び給湯停止を上記サーモスタットミキシン
グバルブとシャワーの間に設けられ足踏スイッチの操作
により作動する電磁弁により行なうようになっている。

然る処、電磁弁は全開又は全閉のみを行うのが普通であ
り流量の調整ができないので、上記従来の給水装置はシ
ャワーの吐出量を調整することができない。

また、上記従来の給水装置は停電や電磁弁の故障により
電磁弁が開かないときには、電磁弁と一体的に設けた停
電補償用開閉弁を操作することより、電磁弁の１次側と
２次側をバイパスさせることができるようになっている
が、電磁弁は洗髪器の下方空間に設けられているので、
使用の都度洗髪器下方の狭い空間に潜り込んで操作しな
ければならず、非常に大変であって事実上使用できな
い。

特に電磁弁が故障で開いたままになったときは全く使用
できなくなる。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は、従来の給水装置が有する上記問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、電磁弁
により給水及び給水停止を制御するにもかかわらず吐出
量の調整ができ、しかも、停電や電磁弁の故障のときで
も洗髪器等の器具上面のハンドルの操作で簡単に使用で
きる給水装置を提供することである。

（課題を達成するための手段） 上記目的を達成するために本考案の給水装置では、給水
または給湯源と吐出器具とを連絡する流路の途中に該流
路を開閉する電磁弁を設けた給水装置において、上記吐
水器具を洗髪器などの器具上面に、電磁弁を器具下方に
夫々配置して、これら電磁弁と吐水器具との間に手動で
流路の開閉及びその開度の調整が可能な流量調整弁を設
けると共に電磁弁にはその１次側と２次側をバイパスさ
せるバイパス流路と、該バイパス流路を手動で開閉する
停電補償用開閉弁を設け、前記流量調整弁のハンドルを
上記洗髪器などの器具上面に突出せしめるものである。

（作用） 上記のように構成した給水装置は、流量調整弁の開度を
変化させることにより、吐水器具からの吐出量が調整さ
れる。

また、停電や故障により電磁弁が開弁しないときでも停
電補償用の開閉弁を開けておけば、洗髪器などの器具上
面のハンドルを操作して流量調整弁を開弁させることに
より吐水器具に給水又は給湯がなされ、故障により電磁
弁が閉弁しないときでも流量調整弁を閉弁することによ
り給水，給湯が停止される。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

この実施例は洗髪器の給水装置で、洗髪器（５）附属の
シャワー（１）に適温の湯を供給するものであり、適温
の湯は給水源，給湯源から夫々供給される冷水と熱湯を
サーモスタットミキシングバルブ（６）で設定温度に調
整して得るようになっている。

上記シャワー（１）は洗髪器（５）の上面に配置され、
サーモスタットミキシングバルブ（６）は洗髪器（５）
下方の空間に配置されており、一方上記サーモスタット
ミキシングバルブ（６）で得られた適温の湯をシャワー
（１）に供給する流路（２）は、サーモスタットミキシ
ングバルブ（６）の出口に接続して洗髪器（５）下方の
空間に配管した配管部（７）と、シャワー（１）に接続
するフレキシブルなシャワーホース（８）とからなり、
上記配管部（７）とシャワーホース（８）とを流量調整
弁（４）を介して接続すると共に配管部（７）の中途部
には電磁弁（３）を介設する。

電磁弁（３）は、電磁ソレノイド（９）により弁部（1
0）を開閉するようにした従来周知の構造，形態を有す
るもので、この図示例の場合、弁部（10）がパイロット
式のダイヤフラム弁となっている。

また電磁弁（３）にはその弁部の１次側と２次側とをバ
イパスするバイパス流路（28）が設けられており、該バ
イパス流路（30）には停電時等に手動で弁部（10）の１
次側と２次側とを連絡することができる停電補償用開閉
弁（11）が設けられている。

上記電磁弁（３）はケーシング（12）に納められて前記
洗髪器（５）下方の空間に配置されており、電磁ソレノ
イド（９）が該ケーシング（12）内に一体的に収納した
電気制御部（13）に電気的に接続し、この電気制御部
（13）により作動を制御されるようになっている。

電気制御部（13）は交流電源に接続され、後述するスイ
ッチ（14）のON,OFFにより電磁弁（３）を開弁及び閉弁
動作させるものである。

一方、前述の流量調整弁（４）は、ハンドル（15）の回
転操作によりスピンドル（16）を進退させ、スピンドル
（16）先端に設けた弁体（17）を弁座（18）に接離させ
る従来周知の構造形態を有するもので、スピンドル（1
6）が内部を挿通するボディ（19）上半部が洗髪器
（５）の上縁面部を貫通し、上記ボディ（19）上半部中
間に設けたフランジ（20）と、該ボディ（19）上半部に
上方より螺着する鍔付ナット（21）とにより洗髪器
（５）上縁面部を挟持して該部に取着する。

而して、流量調整弁（４）は、ハンドル（15）が洗髪器
（５）上方に、流入口（22），流出口（23）が洗髪器
（５）下方に夫々突出状に位置し、上記流入口（22）に
配管部（７）が、流出口（23）にシャワーホース（８）
が夫々接続される。

また流量調整弁（４）は、鍔付ナット（21）と洗髪器
（５）上縁面部との間に前記スイッチ（14）のスイッチ
ボックス（24）を介装する。

スイッチ（14）は電気制御部（13）に接続され、押ボタ
ン（25）に連動して押ボタン（25）の１回目の押込みに
より回路を閉成してONの状態とし、２回目の押込みによ
り回路を開いてOFFの状態とするもので、スイッチボッ
クス（24）の一半部上面に設けた押ボタン（25）に対応
して該ボックス（24）内に配設される。

スイッチボックス（24）は押ボタン（25）及びスイッチ
（14）を備える一半部に対して他半部の高さを低く形成
して、この高さが低い一半部に該部を上下方向に貫通す
る取着孔（26）を設けてあり、取着孔（26）を洗髪器
（５）上縁面部上に突出した流量調整弁（４）のボディ
（19）に嵌合せしめて洗髪器（５）上縁面部上に敷設
し、ボディ（19）に螺着した鍔付ナット（21）の締付に
より上縁面部に固定する。

尚、スイッチ（14）と電気制御部（13）を接続する電気
配線（27）は、流量調整弁（４）を取着するために洗髪
器（５）上縁面部に開設した貫通孔（28）を介してスイ
ッチボックス（24）から洗髪器（５）下方の空間に引き
出して電気制御部（13）に接続される。

また、前記シャワーホース（８）は洗髪器（５）上縁面
部に取りつけた筒状のシャワーホルダー（29）を挿通
し、該シャワーホルダー（29）に抜き差し自在に設けた
シャワー（１）に接続される。

（効果） 本考案は上記のように構成し、電磁弁と吐水器具との間
に手動の流量調整弁を設けたので、以下に記載するよう
な効果を奏する。

電磁弁で給水の開始，停止を行う給水装置であるにもか
かわらず、流量調整弁の開度を調整することにより、吐
水器具からの吐水量を任意に調整することができる。

停電や故障により電磁弁が開かなくなった場合でも停電
補償用開閉弁を一度開けておきさえすれば、洗髪器など
の器具上面に設けたハンドルによる流量調整弁の手動開
閉により、使用することができ、また故障等により電磁
弁が閉弁しなくなったときにも、流量調整弁の手動閉弁
により給水を停止することができる。即ち停電や電磁弁
の故障に関係なく給水装置を使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す給水装置の概略構成
を、要部を断面して示す説明図、第２図は本考案装置を
洗髪器の給水装置に実施した状態の正面図である。 1:吐水器具（シャワー）、2:流路 3:電磁弁、4:流量調整弁、5:洗髪器、11:停電補償用開
閉弁、15:ハンドル、30:バイパス流路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】給水または給湯源と吐出器具とを連絡する
   流路の途中に該流路を開閉する電磁弁を設けた給水装置
   において、上記吐水器具を洗髪器などの器具上面に、電
   磁弁を器具下方に夫々配置して、これら電磁弁と吐水器
   具との間に手動で流路の開閉及びその開度の調整が可能
   な流量調整弁を設けると共に電磁弁にはその１次側と２
   次側をバイパスさせるバイパス流路と、該バイパス流路
   を手動で開閉する停電補償用開閉弁を設け、前記流量調
   整弁のハンドルを上記洗髪器などの器具上面に突出せし
   めてなる給水装置。