JPH0647959Y2

JPH0647959Y2 - 除塵機

Info

Publication number: JPH0647959Y2
Application number: JP1989067533U
Authority: JP
Inventors: 吉資長場
Original assignee: 吉資長場
Priority date: 1989-06-09
Filing date: 1989-06-09
Publication date: 1994-12-07
Anticipated expiration: 2004-06-09
Also published as: JPH035730U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は用水路並びに排水路等の水路に設けられたバー
スクリーンで捕捉したごみ類をレーキにより掻上げて排
出するようにした除塵機に関する。

［従来の技術］従来、この種の除塵装置は無端状のチェーンにレーキが
装着され、前記チェーンをモータなどで回転させること
により、水路内に設置するバースクリーンで捕捉した塵
芥をレーキで掻上げて排出するものである。また、バー
スクリーンの下端部はレーキが通過するための空間を取
るために水路の底面と間隔を有して配設され、このた
め、バースクリーンの上流側に位置して、このバースク
リーンの下方に補助スクリーンを設け、この補助スクリ
ーンによってバースクリーンと水路の底面との隙間部分
からのごみ類の通過を防ぐようにしている。しかし、こ
のような除塵機は、補助スクリーン部分で目詰りを起し
やすく、長期使用によって補助スクリーン付近に土砂等
の塵芥が堆積してしまう。このためレーキの廻動動作が
円滑に行われずにバースクリーンで捕捉した塵芥を良好
に掻き上げられなくなるばかりでなく、モータに負荷が
かかりその耐久性が低下するという問題があった。

このような問題を考慮して、特開昭62−33917号公報に
は、スクリーンと補助スクリーンを備えたフレームを水
路内に固定し、補助スクリーンの回動軸あるいはその近
傍に水菅路を設け、この水菅路に所定間隔をおいて装着
する複数の水流噴射ノズルから高圧水を噴射させて、補
助スクリーン廻りの塵芥を除去するように構成した除塵
機が提案されている。

［考案が解決しようとする課題］上記従来例においては、水流噴射ノズルを装着する水菅
路は、噴射ノズルに高圧水を供給するため、中空状に形
成され強度的に弱いにも拘らず、フレームに架け渡して
水菅路内に配置され、流木や石や岩などの衝突に対して
破損する危険がある。このため、中空状で強度的に弱い
水菅路などを保護する目的で補助スクリーンの上流側に
おいて、水菅路への流木や石や岩などの衝突を回避する
案内堤部を水路の底壁から突設しており、この案内堤部
によって乱流が生じ、結果的に補助スクリーン廻りに塵
芥が堆積しやすい構造となってしまう。また、補助スク
リーンの前後に堆積する塵芥を効果的に除去するために
は、補助スクリーンの前後に２本の水菅路を設ける必要
があり、これら各水菅路にそれぞれ噴射ノズルを取り付
けることから、部品点数も増えてしまう。加えて、噴射
ノズルから高圧水を噴射する構成のため、菅路内での流
体抵抗が大きく、長い水菅路においては、ポンプなどの
圧力供給源から離れるにしたがって、水の噴出圧が弱ま
り、均一的に塵芥を除去することができないことも懸念
される。

本考案は、このような問題を解決しようとするもので、
エアパイプを保護する特別な構造物が不要であるととも
に、部品点数を少なく抑え、かつエアパイプ内の抵抗を
少なくして均一的に塵芥を除去できる除塵機の提供を目
的とする。

［課題を解決するための手段］本考案は、上記目的を達成するため、水路の全幅に亘り
傾斜して備えたバースクリーンと、このバースクリーン
の両側に沿って廻動する無端状のチェーンと、このチェ
ーンに装着され、前記バースクリーンで補足したごみ類
を掻き上げて排出するレーキと、前記バースクリーンと
前記水路の底面との間からのごみ類の通過を阻止する補
助スクリーンと、この補助スクリーンの下方に設けら
れ、補助スクリーン廻りに堆積するごみ類を吹き飛ばす
噴射装置とを備え、前記噴射装置は前記補助スクリーン
の下部に沿って前記水路の底壁部に埋設され、上面に水
路の底壁部と連続する平坦面を有して断面略半円状に形
成されたエアパイプと、このエアパイプに圧搾空気を供
給する空気供給装置とで構成し、前記平坦面には、少な
くとも、前記補助スクリーンの前後に位置して複数の噴
射孔を設けたものである。

［作用］本考案は、水路内を流れるごみ類がバースクリーンに引
っ掛かり、このバースクリーンで補足したごみ類をレー
キで掻き上げて排出する。一方、バースクリーンレーキ
と水路との間の隙間に流れるごみ類は、補助スクリーン
に引っ掛かり、この補助スクリーンで補足したごみ類
は、圧搾空気供給装置をによって補助スクリーンの前後
に位置して設けた噴射孔から噴射されるエアによって飛
散し、この飛散したごみ類がバースクリーンで補足さ
れ、レーキにより排除される。また、エアパイプは水路
を遮るようなことなく、水路の底壁部に埋設され、その
エアパイプ上面の平坦面が水路の底壁部と連続する。そ
して、エアパイプは上面に広い平坦面を有して、その断
面形状を大きく形成し、このような大型なエアパイプに
エアを供給することで、エアパイプ内の抵抗を少なく抑
え、各噴射孔から均一的にエアを噴射させて補助スクリ
ーン部分に堆積する塵芥を効果的に除去できる。

［実施例］以下、本考案の一実施例を添付図面を参照して説明す
る。

第１図乃至第４図は本考案の第１実施例を示し、同図に
おいて、１は枠体２に支持される縦格子状のバースクリ
ーンであり、水路Ａの幅方向全体に亘り傾斜して設けら
れている。また、バースクリーン１の両側には前記枠体
２の前面板３がバースクリーン１に沿って形成されてお
り、この前面板３にはMCナイロン等の樹脂から成る案内
ローラ４がほぼ等間隔に回転可能に設けられている。

５は前記バースクリーン１の両側に位置して前記案内ロ
ーラ４に案内支持される一対の無端状チェーンであり、
このチェーン５は水路Ａ上部に設置するモータ６に連結
された駆動スプロケット７と水路Ａの底部に設けた従動
スプロケット８との間に掛装されるとともに、このチェ
ーン５には掻上体となるレーキ９が固定され、モータ６
の駆動によりチェーン５を介してレーキ９がバースクリ
ーン１に沿って上昇し、このレーキ９でバースクリーン
１に捕捉されたごみ類を掻上げて排出コンベア10に落下
するよう構成されている。

また、バースクリーン１の上部にエプロン11が設けられ
ているとともにその下端部は前記レーキ９の通過を可能
とするため、水路Ａの底部と間隔を有して配置されてお
り、この間隔部分からのごみ類の流過を防ぐためにバー
スクリーン１の上流側に位置して水路Ａ底部の前記枠体
２には補助スクリーン12が設けられている。

13は前記補助スクリーン12に堆積する土砂を除去する噴
射装置であり、圧搾空気を発生するコンプレッサ14と前
記補助スクリーン12の下部に沿って設けたエアパイプ15
とから構成され、前記エアパイプ15は上面に幅の広い平
坦面15Aを有する略半円状に形成され、この平坦面15Aに
は前記補助スクリーン12の前方及び後方に位置して複数
の噴射孔16が適宜間隔を有して穿設されている。

そして、補助スクリーン12部分に水路Ａ内の土砂や塵芥
などが堆積した際にコンプレッサ14を起動させ、このコ
ンプレッサ14からの圧搾空気をエアパイプ15の噴射孔16
から噴射させて土砂などを飛散させて排除することによ
り、レーキ９を円滑に廻動動作させ、バースクリーン１
で捕捉するごみ類を安定的に除去することができ、また
モータ６の負荷を低減させてその耐久性を高めることが
できる。

また、補助スクリーン12の下部に沿わせて水路Ａの底壁
部にエアパイプ15を埋設し、このエアパイプ15の上面を
水路Ａの底壁部と連続する平坦面15Aとすることによ
り、エアパイプ15で水路を遮るようなことがなく、エア
パイプ15に流木などの浮遊物が衝突してエアパイプ15が
損傷することがない。このため、前記従来例のように、
エアパイプ15を保護する特別な案内堤部を設ける必要が
ない。また、水路Ａの底壁部と水路Ａに埋設するエアパ
イプ15の平坦面15Aとが連続することから、乱流が生じ
こともなく、補助スクリーン12廻り塵芥などが堆積しに
くい。さらに、広幅な平坦面15Aには、補助スクリーン1
2の前後に位置して噴射孔16を形成することも可能であ
り、１本のエアパイプ15により塵芥を効果的に除去で
き、部品点数を少なく抑えることができる。また、エア
パイプ15は上面に広い平坦面15を有して、その断面形状
を大きく形成し、このような大型なエアパイプ15にエア
を供給することで、エアパイプ15の抵抗を少なく抑える
ことができる。このため、コンプレッサ14に近接する噴
射孔16と離れた噴射孔16とから噴出するエアの噴出圧の
差が少なく、各噴射孔16から均一的に噴射することがで
き、補助スクリーン12部分に堆積する塵芥が部分的に残
る心配もなく、効果的に除去することができる。

尚、本考案は前記第１実施例に限定されるものではな
く、本考案の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能であ
り、例えば補助スクリーンの形状は第５図で示すよう
に、バースクリーン１の下方に上部を湾曲状に形成する
棒状補助スクリーン12Aを設けてもよく、また噴射孔16
の数等も上記第１実施例では補助スクリーン12の前方及
び後方側に２個設けたものを示したが、エアパイプ15を
幅広に形成して３個の噴射孔16を適宜間隔を有して設け
てもよく、その個数は適宜選定すればよい。また、エア
パイプ15とコンプレッサ14との間にエアバルブ17を設
け、このエアバルブ17の開閉操作によってエアを噴射し
てもよい。また、エアパイプの形状等は適宜選定すれば
よい。

［考案の効果］本考案は、水路の全幅に亘り傾斜して備えたバースクリ
ーンと、このバースクリーンの両側に沿って廻動する無
端状のチェーンと、このチェーンに装着され、前記バー
スクリーンで補足したごみ類を掻き上げて排出するレー
キと、前記バースクリーンと前記水路の底面との間から
のごみ類の通過を阻止する補助スクリーンと、この補助
スクリーンの下方に設けられ、補助スクリーン廻りに堆
積するごみ類を吹き飛ばす噴射装置とを備え、前記噴射
装置は前記補助スクリーンの下部に沿って前記水路の底
壁部に埋設され、上面に水路の底壁部と連続する平坦面
を有して断面略半円状に形成されたエアパイプと、この
エアパイプに圧搾空気を供給する空気供給装置とで構成
し、前記平坦面には、少なくとも、前記補助スクリーン
の位置して複数の噴射孔を設けたことにより、エアパイ
プを保護する特別な構造物が不要であるとともに、部品
点数を少なく抑え、かつエアパイプ内の抵抗を少なくし
て均一的に塵芥を除去できる除塵機を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例を示し、第１図は
斜視図、第２図は全体断面図、第３図は一部を省略した
正面図、第４図は要部の断面図、第５図は本考案の変形
例を示す要部の断面図である。１…バースクリーン５…チェーン９…レーキ 12,12A…補助スクリーン 13…噴射装置 14…コンプレッサ（圧搾空気供給装置） 15…エアパイプ 15A…平坦面 16…噴射孔Ａ…水路

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】水路の全幅に亘り傾斜して備えたバースク
リーンと、このバースクリーンの両側に沿って廻動する
無端状のチェーンと、このチェーンに装着され、前記バ
ースクリーンで補足したごみ類を掻き上げて排出するレ
ーキと、前記バースクリーンと前記水路の底面との間か
らのごみ類の通過を阻止する補助スクリーンと、この補
助スクリーンの下方に設けられ、補助スクリーン廻りに
堆積するごみ類を吹き飛ばす噴射装置とを備え、前記噴
射装置は前記補助スクリーンの下部に沿って前記水路の
底壁部に埋設され、上面に水路の底壁部と連続する平坦
面を有して断面略半円状に形成されたエアパイプと、こ
のエアパイプに圧搾空気を供給する圧搾空気供給装置で
構成し、前記平坦面には、少なくとも、前記補助スクリ
ーンの前後に位置して複数の噴射孔を設けたことを特徴
とする除塵機。