JPH0647878A - ポリエチレン系包装材用イージーピール性多層フイルム - Google Patents

ポリエチレン系包装材用イージーピール性多層フイルム

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JPH0647878A
JPH0647878A JP22356092A JP22356092A JPH0647878A JP H0647878 A JPH0647878 A JP H0647878A JP 22356092 A JP22356092 A JP 22356092A JP 22356092 A JP22356092 A JP 22356092A JP H0647878 A JPH0647878 A JP H0647878A
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ethylene
layer
copolymer
polyethylene
weight
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JP22356092A
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English (en)
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Ko Yamaguchi
耕 山口
Muneyoshi Maruyama
宗工 丸山
Toshio Hoshino
利夫 星野
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(A)ポリエチレン及び/又はエチレン共重合
体よりなるシール層、(B)結晶性プロピレンランダム
共重合体20〜80重量%とエチレン系重合体(但し、
エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムを除く)及び/
又はエチレンーαーオレフイン共重合体ゴム80〜20
重量%とからなる組成物よりなる中間層、及び(C)ポ
リエチレン又はポリプロピレンよりなる外層との多層構
造から成ることを特徴とするポリエチレン系包装材用イ
ージーピール性多層フイルム。 【効果】ヒートシールによって良好なシールが可能であ
ると同時に、手で容易に開封可能な程度のシール強度
を、広範なシール条件において安定して示す優れた易開
封性を得ることができ、さらには、シール後にボイル殺
菌処理が可能であるような耐熱性と、優れた透明性、及
び搬送・巻取等、二次加工時の取扱いに適当なスリップ
性と剛性とを合わせ持ち、かつ、成形性にも優れたフィ
ルムを得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレン系多層フ
イルムに関し、特に、ヒートシールされる対象がポリエ
チレン系の蓋材又は容器類であるような場合に、良好な
シール性と優れた易開封性(イージーピール性)を同時
に付与することができ、かつ、フイルムとしての諸物性
及び成形性についても優れたポリエチレン系包装材用イ
ージーピール性多層フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】包装体に要求される性能としては、製造
及び流通過程において内容物を保護すると共に、その使
用において内容物を容易に取り出せることが必要であ
る。すなわち、密封性と易開封性という相反する機能を
兼備することが要求される。従来、ヒートシールによる
ポリエチレン系包装材に易開封性を付与する手段として
は、比較的柔軟なエチレン共重合体、例えばエチレンー
酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンーアクリル酸
エチル共重合体(EEA)、エチレンーブテン共重合体
ゴム(EBR)、エチレンープロピレン共重合体ゴム
(EPR)やその他ホットメルト接着剤を、コーテイン
グ、貼り合せ、共押し等の方法で、容器又は蓋のシール
側に積層して用いることが一般的に知られている。しか
し、このような包装材は、ヒートシール時に前記の樹脂
類を半融着状態にすることによって易開封性を発現させ
るものであるが、この融着状態の制御は難しく、微妙な
ヒートシール条件の差によりそのヒートシール強度が大
きく変動する。人の手で容易に開封できる程度にやや低
いシール強度にすると、シール不良品の発生率が高くな
るために、易開封性を犠牲にするやや高いシール強度に
せざるを得ないという欠点がある。また、ポリエチレン
と親和性が強くないホットメルト接着剤により易開封性
を改良するものもあるが、シール強度、透明性、スリッ
プ性が不十分で、その上、伸びが大きいため開封時のシ
ール部の毛羽立ちによる外観の悪化を招き、さらには、
耐熱性が低く、ボイル殺菌処理を必要とする食品包装用
には不向であるという欠点がある。ポリオレフイン包装
材の易開封性を改良するために、ポリオレフインのブレ
ンド物をシール層とする包装材が開発されている。例え
ば、オレフイン系樹脂とイージーピール可能な異樹脂を
ブレンドした樹脂層及び加工性改善樹脂とを共押出した
イージーピールフイルムの製造法が提案されている(特
開昭57ー131556号公報)。しかしながら、従来
の包装材は、易開封性が改良されるもののボイル殺菌処
理が可能な密封耐熱性及び剥離界面の易開封性とを兼ね
備えるものとしては必ずしも満足できるものではなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、ヒートシ
ールによって完全シールが可能であると同時に、手で容
易に開封可能な程度のシール強度を、広範なシール条件
において安定して示す様な優れた易開封性を、ポリエチ
レン系蓋材又は容器類に付与する事ができる様なフィル
ムの提供を目的とし、さらには、シール後にボイル殺菌
処理が可能であるような耐熱性と、優れた透明性、及び
搬送・巻取等、二次加工時の取扱いに適当なスリップ性
と剛性とを合わせ持ち、成形性にも優れたフィルムを与
える事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリエ
チレン及び/又はエチレン共重合体よりなるシール層、
(B)結晶性プロピレンランダム共重合体20〜80重
量%とエチレン系重合体(但し、エチレンーαーオレフ
イン共重合体ゴムを除く)及び/又はエチレンーαーオ
レフイン共重合体ゴム80〜20重量%(但し、エチレ
ンーαーオレフイン共重合体ゴムは50重量%を越えな
い)とからなる組成物よりなる中間層、及び(C)ポリ
エチレン又はポリプロピレンよりなる外層との多層構造
から成ることを特徴とするポリエチレン系包装材用イー
ジーピール性多層フイルム、並びに、(A)ポリエチレ
ン及び/又はエチレン共重合体よりなるシール層と
(B)結晶性プロピレンランダム共重合体20〜80重
量%とエチレン系重合体(但し、エチレンーαーオレフ
イン共重合体ゴムを除く)及び/又はエチレンーαーオ
レフイン共重合体ゴム80〜20重量%(但し、エチレ
ンーαーオレフイン共重合体ゴムは30重量%を越えな
い)とからなる組成物よりなる層との多層構造から成る
ことを特徴とするポリエチレン系包装材用イージーピー
ル性多層フイルムに存する。
【0005】本発明の上記構成により得られたフィルム
の各層は、シール層(A)ー中間層(B)、中間層
(B)ー外層(C)の各界面において、それぞれ(B)
層中の結晶性プロピレンランダム共重合体(RPP)
部、ポリエチレン系樹脂及び/又はエチレンーαーオレ
フイン共重合体ゴム(PE)部で部分的に接着している
ために、各層を引き剥がす様な力が働いた時には、いず
れかの層間で剥離し、しかもそれに要する力は層間の接
着力、すなわち(B)層の組成によって決められるとい
う性質を持っている。これをPE系包装材に用いた場
合、(A)層は当該シール相手(PE)と完全な融着が
可能なので、包装材は、ヒートシールによって完全に密
封されるが、開封する時はフィルム中の層間で剥離する
ため一定の力で開く事になり、これを(B)層の組成で
制御する事によって、シール条件に関係無く、安定して
易開封性を得る事が可能である。しかも、剥離して相手
側に残る層は非常に薄いので、シール部の境界線で破断
し、毛羽立ちなどになる事はない。さらに本発明は、外
層をポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)
とし比較的厚くすることにより、透明性及び剛性が優れ
ている事、シール層に適当なポリエチレン及び/又はエ
チレン共重合体(PE)を用いる事により透明性・スリ
ップ性に優れ、且つボイル殺菌処理可能な耐熱性を有す
る事を特長とする。特に、単体では非常に透明性の悪い
(B)中間層PP・PE混合層を、(A)シール層及び
(C)外層単体の層で挟む構成とした事は、透明性の上
から非常に重要であり、本フィルムの透明性はPEやP
P単体フィルムに遜色無い。またフィルムの成形性、印
刷・ラミネーション等の二次加工性、及びこれを用いた
容器や蓋材のハンドリングは、通常の無延伸PPフィル
ムなどの場合と同様良好である。
【0006】本発明における多層フイルムのシール層
(A)のポリエチレン、エチレン共重合体としては、エ
チレンの単独重合体又はエチレンとαーオレフインやビ
ニル系単量体等との共重合体があげられる。これらは一
種又は二種以上使用することが出来る。これらポリエチ
レン又はエチレン共重合体の密度は、好ましくは0.9
1〜0.97g/cm3 、より好ましくは0.91〜
0,94g/cm3 、メルトインデックス(JIS K
7210、荷重2.16kg、190℃、以下MIとい
う)が好ましくは0.1〜50g/10分、より好まし
くは3〜10g〜10分のものである。これらポリエチ
レン又はエチレン共重合体のうちでは、低密度ポリエチ
レン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、中・高密度ポリエチレン(MDPE、HDP
E)、エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA)等が好
ましい。低温シール性が必要な場合、LDPE又はEV
Aの使用が好ましい。この場合、毛羽立ちが発生しない
程度に、より一層低温シール性を向上させる為に、LD
PEまたはEVAにさらにエチレンーブテン共重合体
(EBR)をブレンドしてもよい。ポリプロピレン(ホ
モPP、ランダムPPいずれでもよい)をブレンドする
と毛羽立ちの発生を抑えることができるが、透明性を阻
害しない程度の量(20%程度まで)に止めておく必要
がある。
【0007】本発明における多層フイルムの中間層
(B)を構成するのに用いる結晶性プロピレンランダム
共重合体としては、プロピレンとエチレンもしくは他の
αーオレフイン、例えば1ーブテン、1ーペンテン、1
ーヘキセン、4ーメチルー1ーペンテン、1ーオクテン
等との共重合体があげられる。これらのうちでは結晶性
プロピレンーエチレンランダム共重合体が好ましい。こ
れら共重合体は、コモノマーが5モル%以下でメルトフ
ローレイト(JISK7210、荷重2.16kg、2
30℃、以下MFRという)が好ましくは0.3〜60
g/10分、より好ましくは5〜15g/10分のもの
である。又、エチレン系重合体としては、前記したシー
ル層(A)のポリエチレン又はエチレン共重合体(但
し、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムを除く)と
同様のものが使用できる。更に、エチレンーαーオレフ
イン共重合体ゴムとしては、エチレンと、プロピレン、
1ーブテン、1ーヘキセン、4ーメチルー1ーペンテン
等の1種又は2種以上のモノオレフインとの共重合体ゴ
ム(代表的にはエチレンープロピレン共重合体ゴム、エ
チレンー1ーブテン共重合体ゴム)があげられ、上記モ
ノオレフインとジシクロペンタジエン、1,4ーヘキサ
ジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、
エチリデンノルボルネン等の非共役ジオレフインとの共
重合体ゴムも包含される。上記の共重合体ゴムのムーニ
ー粘度はML1+8127℃、5〜300、エチレン又は
プロピレン含有量35〜85重量%のものが好ましい。
中間層(B)を構成する組成物の配合割合は、結晶性プ
ロピレンランダム共重合体が20〜80重量%、エチレ
ン系重合体(但し、エチレンーαーオレフイン共重合体
ゴムを除く)及び/又はエチレンーαーオレフイン共重
合体ゴム80〜20重量%(但し、エチレンーαーオレ
フイン共重合体ゴムは50重量%を越えない)である。
好ましい配合例は、結晶性プロピレンランダム共重合体
が30〜70重量%、エチレン系重合体が70〜30重
量%、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴム(特にE
BR)0〜40重量%である。結晶性プロピレンランダ
ム共重合体が80重量%を越えるような多量になると包
装材としての易開封性は大となるが、密封性が低下する
ために好ましくない。又、エチレン系重合体及び/又は
エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムが80重量%を
越えるような多量になると特に(C)外層がポリエチレ
ンの場合に包装材としての密封性はよいが、易開封性が
低下する。一方、(C)外層がポリプロピレンの場合は
包装材としての易開封性はよいが、密封性が低下する。
また、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムが50重
量%を越えると、耐熱性が低下するために好ましくな
い。本発明において、結晶性プロピレンランダム共重合
体、エチレン系重合体の両者に親和性がある当該エチレ
ンーαーオレフイン共重合体ゴムの配合は、高いシール
強度を確保するのに役立つ。このような組成物を中間層
に用いた多層フイルムは、包装材として用いた場合に層
間剥離が容易で、かつ剥離面が平滑であり、又配合比率
の調整により層間剥離強度を調節することができる。
【0008】本発明における多層フイルムの外層(C)
を構成するのに用いるポリエチレンとしては、前記した
シール層(A)のポリエチレン又はエチレン共重合体と
同様のものが使用できる。又、ポリプロピレンとして
は、前記で例示されたようなランダムPPでもよいが、
アイソタクテイツクのプロピレン単独重合体で、MFR
が0.3〜60g/10分のホモポリプロピレンが好ま
しい。当該ホモポリプロピレン層(C)は、剛性が高く
多層フイルムの外層とした場合に中間層及びシール層の
薄肉成形を可能とし、かつ多層フイルムに適度な腰をも
たせることができる。
【0009】本発明では、当該外層(C)を省略して、
(A)ポリエチレン及び/又はエチレン共重合体よりな
るシール層と(B)結晶性プロピレンランダム共重合体
20〜80重量%とエチレン系重合体及び/又はエチレ
ンーαーオレフイン共重合体ゴム80〜20重量%とか
らなる組成物よりなる層との多層構造から成っていても
よい。但し、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムは
30重量%を越えない。このような(A)層及び(B)
層からなる場合は、(B)層のエチレン系重合体として
は、高密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレン
が好ましい。
【0010】本発明の多層フイルムの製造方法は、最終
的に上記の様な構成を持つものが得られるのであれば、
成形法は既知のいかなるものであっても差し支えない
が、本発明の特長を生かす上では、多層フィルムの成形
法としてよく知られた、共押出しTダイ法、あるいは共
押出し水冷インフレーション法等の、物性バランス(透
明性・剛性等)及び膜厚の均一性に優れた成形法が好ま
しい。
【0011】本発明の多層フイルムの厚みは、特に限定
されないが、組成物からなる中間層(B)は、2〜10
μとすることが好ましい。又、シール層(A)も、同様
の2〜10μとすることが好ましい。更に、外層(C)
の厚みは、これらに比して比較的に厚くすることが望ま
しく、10μ以上好ましくは15〜40μである。多層
フイルムの各層厚み比率を調整することにより剥離強
度、透明性、腰の強さ等を調節することができる。
【0012】本発明の多層フイルムは単独で使用できる
が、他のプラスチックフイルムや金属箔等と張り合せて
使用するとよい。上記の多層フイルムを構成するいずれ
かの層又は全層には、必要に応じて公知の添加剤、例え
ば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、耐電防止剤、
防曇剤、アンチブロツキング剤、滑剤、該剤、顔料、染
料等を添加できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例で詳細に説明する。な
お、実施例における%は重量基準で、試験方法は次の通
りである。 (1)ヘイズ(%):ASTM D1003(但し、以
下に述べるドライラミ前の多層フイルムの値である。) (2)動摩擦係数;ASTM D1003 (シール面
同士の値である。) (3)1%引張弾性率(kgf/cm2 );ASTM
D1003(但し、以下に述べるドライラミ前の多層フ
イルムの値である。) (4)耐熱性:多層フイルムのシール層をLDPE容器
にヒートシールしたものを、ボイル処理(90℃の熱水
中で30分間加熱)し、内容物の漏れ、剥離強度の低
下、剥離外観の悪化の有無を観察した。Oは良好、△は
やや良好、Xは不良を示す。 (5)剥離界面外観:上記の剥離強度測定後の界面の毛
羽立ち等外観を観察した。Oは良好、△はやや良好を示
す。 (6)ヒートシール部剥離強度:多層フイルムのシール
層側に200μのLDPEシートを所定の温度で、面圧
力2.0kg/cm2 で1.5秒間ヒートシールし、得
られた積層物から15mm幅の試験片を切り取り、引張
速度(剥離速度)500mm/分でヒートシール部を9
度の角度で剥離した際の強度で示した。又、良好なイ
ージーピール性を示すヒートシール強度は、通常100
0g/15mm以下であり、この数値を基準として、上
記で得られたヒートシール強度をプロットした図1に示
すヒートシールカーブから、シール強度の安定性を評価
した。Oは良好、△はやや良好、Xは不良を示す。
【0014】実施例1 多層フイルムのシール層Aとして、低密度ポリエチレン
LDPE(密度=0.923g/cm3、MI=6.0
g/10分、以下LDPEという)を、又、中間層Bと
して、当該LDPEと結晶性プロピレンーエチレンラン
ダム共重合体(エチレン含有量3.6%、MFR=9.
0g/10分、以下PPランダムという)とを表1に示
す割合で混合した組成物を、更に、外層Cとしてホモポ
ロプロピレン(MFR=9.0g/10分、以下ホモP
Pという)を使用し、これらをTダイ法のブラックボッ
クスタイプの共押出し装置に供給し、温度240℃で共
押出して表1に示すような各厚み3層フイルムを得た。
得られた各3層フイルムを、30μの延伸ポリプロピレ
ンフイルム(OPP)とドライラミネート(以下、単に
ドライラミという)法によりドライラミしたものについ
て、評価を行いその結果を表1に示した。又、図1に、
ヒートシール(H/S)温度とH/S強度との測定結果
をグラフ化して示した。表1及び図1の結果から明らか
なように、ヘイズ値が小さく透明性に優れ、動摩擦係数
も小さくスリップは良好であり、1%引張弾性率の値が
大きく剛性に優れ、手で容易に剥離できる密封強度を広
いシール温度で得ることができ、剥離界面もきれいであ
り、又耐熱性も良好であった。
【0015】実施例2、多層フイルムの中間層Bを、L
DPEと、PPランダムと、エチレンーブテン−1共重
合体ゴム(エチレン含有量3.6%、MFR=9.0g
/10分、以下EBRという)とを表1に示す割合で混
合した組成物とした以外は実施例1と同様にして、多層
フイルムを得、又、ドライラミフイルムを得、同様にし
て評価を行いその結果を表1及び図1に示した。表1及
び図1の結果から明らかなように、実施例1と同様の良
結果が得られるとともに、EBRの添加により、良好な
イージーピール性を示すヒートシール強度である100
0g/15mm以下において、さらにシール強度を向上
させることができることが判る。
【0016】実施例3、実施例1において、中間層Bの
LDPEに代わり高密度ポリエチレン(密度;0.95
5g/cm3、MI;12g/10分、以下HDPEと
いう)を使用し、外層Cのない2層フイルムとした以外
は同様にして多層フイルムを得、同様にして評価を行
い、その結果を表1及び図1に示した。
【0017】実施例4、実施例3において、中間層Bに
EBRを添加した以外は同様にして多層フイルムを得、
同様にして評価を行い、その結果を表1及び図1に示し
た。
【0018】比較例1 上記実施例1で用いたOPPフイルム(30μ厚)に、
LDPEを20μ厚でコーティングしたものについて、
実施例1と同様にして、評価を行いその結果を表1及び
図1に示した。
【0019】比較例2 比較例1において、LDPEコーティングに代えて、エ
チレンー酢酸ビニル共重合体(エチレン含有量3.6
%、MFR=9.0g/10分、以下EVAという)を
20μ厚でコーティングした以外は比較例1と同様にし
て、評価を行いその結果を表1及び図1に示した。
【0020】比較例3 実施例1において、多層フイルムをLDPE60%とブテ
ン−140%とのブレンドフイルム(30μ厚)とした以
外は同様にして、評価を行いその結果を表1及び図1に
示した。表1及び図1の結果から明らかなように、比較
品は、ヘイズ値が大で透明性に問題があり、スリップ性
にも問題を生ずる場合があり、1%引張剛性の値が小さ
く剛性に問題があり、耐熱性、密封性、易開封性、剥離
界面にもそれぞれ問題があった。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】以上本発明によれば、ヒートシールによ
って良好なシールが可能であると同時に、手で容易に開
封可能な程度のシール強度を、広範なシール条件におい
て安定して示す優れた易開封性を得ることができ、さら
には、シール後にボイル殺菌処理が可能であるような耐
熱性と、優れた透明性、及び搬送・巻取等、二次加工時
の取扱いに適当なスリップ性と剛性とを合わせ持ち、か
つ、成形性にも優れたフィルムを得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 比較例1 2 比較例2 3 実施例2、4 4 比較例3 5 実施例1、3 上記以外の数字は、数値を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエチレン及び/又はエチレン共
    重合体よりなるシール層、(B)結晶性プロピレンラン
    ダム共重合体20〜80重量%とエチレン系重合体(但
    し、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムを除く)及
    び/又はエチレンーαーオレフイン共重合体ゴム80〜
    20重量%(但し、エチレンーαーオレフイン共重合体
    ゴム50は重量%を越えない)とからなる組成物よりな
    る中間層、及び(C)ポリエチレン又はポリプロピレン
    よりなる外層との多層構造から成ることを特徴とするポ
    リエチレン系包装材用イージーピール性多層フイルム。
  2. 【請求項2】(A)ポリエチレン及び/又はエチレン共
    重合体よりなるシール層と(B)結晶性プロピレンラン
    ダム共重合体20〜80重量%とエチレン系重合体(但
    し、エチレンーαーオレフイン共重合体ゴムを除く)及
    び/又はエチレンーαーオレフイン共重合体ゴム80〜
    20重量%(但し、エチレンーαーオレフイン共重合体
    ゴムは30重量%を越えない)とからなる組成物よりな
    る層との多層構造から成ることを特徴とするポリエチレ
    ン系包装材用イージーピール性多層フイルム。
JP22356092A 1992-07-31 1992-07-31 ポリエチレン系包装材用イージーピール性多層フイルム Pending JPH0647878A (ja)

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