JPH0647877U - 電圧・電流発生及び測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 １つの演算・制御部を測定部と発生部に共用
し、測定部で得た測定値と発生部で得た発生値を演算し
その演算結果をそれぞれ独立して表示させることのでき
る装置を提供すること。 【構成】 被測定の電圧・電流及び被測定の抵抗に生じ
る電圧降下が印加されるアナログ変換回路１３と、この
アナログ変換回路の出力をディジタル信号に変換するア
ナログ・ディジタル変換器１４とよりなる測定部１０、
設定データに応じたアナログ信号を発生するディジタル
・アナログ変換器２３と、このディジタル・アナログ変
換器の出力を受け標準の電圧又は電流を発生する出力制
御回路とよりなる標準電圧・電流発生部２０、操作部３
１を有する制御・演算部３０、及び前記測定部より得ら
れる測定値と，発生部より演算した結果の値をそれぞれ
独立に表示する表示回路を備えた表示部４０、よりな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、１つのマイクロプロセッサよりなる演算・制御部を共用して電圧・ 電流の発生と抵抗等の測定を行うことのできる電圧・電流発生及び測定装置に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

マイクロプロセッサを用いた演算・制御部の制御の基に、電圧・電流または抵 抗を測定する装置はディジタル・マルチメータとして公知である。又演算・制御 部の制御の基に、標準の電圧又は電流を発生する装置も公知である。しかし、従 来にあっては、１つの演算・制御部を共用し、この１つの演算・制御部の制御の 基に電圧・電流または抵抗を測定する装置と標準の電圧又は電流を発生する装置 が１つの筐体内に組み込まれた装置はなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、１つの演算・制御部を測定部と発生部に共用し、これら測定 部と発生部を１つの筐体内に組み込むと共に、測定部で得た測定値と発生部で得 た発生値，及び測定値と発生値との関係を演算・制御部により演算し、その演算 結果をそれぞれ独立して表示させることのできる装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、被測定の電圧・電流及び被測定の抵抗に生じる電圧降下が印加され るアナログ変換回路と、このアナログ変換回路の出力をディジタル信号に変換す るアナログ・ディジタル変換器とよりなる測定部、 設定データに応じたアナログ信号を発生するディジタル・アナログ変換器と、 このディジタル・アナログ変換器の出力を受け標準の電圧又は電流を発生する出 力制御回路とよりなる発生部、 操作部を有し前記測定部と発生部の制御及び演算を司る制御・演算部、及び この制御・演算部の制御の基に前記測定部より得られる測定値と，発生部より 得られる発生値と，及びこの測定値と発生値の関係を演算した結果の値をそれぞ れ独立に表示する表示回路を備えた表示部、よりなり 前記測定部及び発生部と制御・演算部とを相互に絶縁すると共に、この測定部 ，発生部，制御・演算部及び表示部を同一筐体内に収納してなるものである。

【０００５】

【作用】

このような本考案では、同一筐体内に配置された１つの制御・演算部により制 御される測定部により電圧・電流及び抵抗値が測定されると共に、発生部により 標準の電圧・電流が発生され、かつ測定部での測定値，発生部での発生値及び測 定値と発生値との関係を演算した結果が表示部により独立に表示される。

【０００６】

【実施例】

以下図面を用いて本考案を説明する。 図１は本考案装置の一実施例の構成図である。図において、１０は電圧・電流 或いは抵抗値等を測定する測定部（ディジタル・マルチメータのアナログ部）、 ２０は電圧・電流を発生する標準電圧・電流発生部、３０は制御演算部、４０は 表示部、５１，５２は測定部１０及び発生部２０と，制御演算部３０とを結合す るフォトカプラである。 電圧・電流及び抵抗測定部１０において、１１ａ〜１１ｄは４端子よりなる入 力端子、１２ａ，１２ｂはそれぞれ接点ａ，ｂを持ち互いに連動する切り換えス イッチ、１３は入力分圧器，分圧抵抗，及びプリアンプ等よりなるアナログ変換 回路、１４はアナログ・ディジタル変換器（以下、ＡーＤ変換器と言う）である 。入力端子１１ｂと１１ｃはアナログ変換回路１３の入力端に接続され、アナロ グ変換回路１３の出力端はＡーＤ変換器１４を介してフォトカプラ５１に接続さ れている。入力端子１１ａは切り換えスイッチ１２ａに、また入力端子１１ｄは 切り換えスイッチ１２ｂにそれぞれ接続されている。アナログ変換回路１３は抵 抗測定用の定電流出力端子１３ａ，１３ｂを有し、この端子より切り換えスイッ チ１２ａ，１２ｂを介して被測定抵抗Ｒｘに定電流を供給する。Ｒｘがその被測 定抵抗で、端子１１ｂと１１ｃ間に接続されている。 標準電圧・電流発生部２０において、２１ａ，２１ｂは出力端子、２２ａ，２ ２ｂはそれぞれ接点ａとｂを有し互いに連動する切り換えスイッチである。２３ はディジタル・アナログ変換器（以下、ＤーＡ変換器と言う）で、この変換器に は基準電圧２３ａが与えられている。２４は出力の電圧と電流を制御する制御回 路で、その出力端は切り換えスイッチ２２ａ，２２ｂを介して出力端子２１ａ， ２１ｂに接続されている。ＤーＡ変換器２３の入出力端子はフォトカプラ５２と 電圧・電流制御回路２４の入力端に接続されている。 制御・演算部３０は本装置の全制御を司るマイクロプロセッサよりなるもので 、操作部３１を有する。この制御・演算部３０はフォトカプラ５１，５２に接続 されている。 表示部４０において、４１〜４３はそれぞれ表示回路で、表示回路４１は電圧 ・電流の発生値を表示し、表示回路４２は電圧・電流及び抵抗等の測定値を表示 し、表示回路４３は発生値と測定値との関係を演算した結果の値を表示する。こ れらの表示回路は、上記した発生値と測定値及び演算結果の値をそれぞれ独立し て表示できるようになっている。 このような構成の測定部１０，標準電圧・電流発生部２０、制御・演算部３０ 、表示部４０は同一筐体内に配置されている。

【０００７】 このような構成の本考案に係わる装置の動作を説明すると次の如くなる。 標準電圧と電流の発生について。 操作部３１でモードを発生モードにし、切り換えスイッチ２２ａ，２２ｂを接 点ｂに接続する。操作部３１で所望の値を設定すると、その設定は制御・演算部 ３０に与えられ、制御・演算部３０の出力信号はフォトカプラ５２を介してＤー Ａ変換器２３に設定信号として入力される。ＤーＡ変換器２３は制御・演算部３ ０より入力された信号を設定データとし、その設定データに応じたアナログ信号 を出力する。このアナログ信号は電圧・電流制御回路２４に与えられる。電圧・ 電流制御回路２４は、操作部３１で設定した任意の値の標準電圧又は電流を発生 する。発生した標準の電圧・電流は出力端子２１ａ，２１ｂより取り出される。 一方、制御・演算部３０よりＤーＡ変換器２３に与えられた設定データは同時 に表示部４０における表示回路４１に入力され、その値が表示される。

【０００８】 電圧・電流及び抵抗の測定について。 操作部３１でモードを測定モードにする。電圧・電流測定の場合、切り換えス イッチ１２ａ，１２ｂを接点ｂに接続し、その被測定の電圧又は電流を端子１１ ｂ，１１ｃより印加する。この場合、制御・演算部３０の制御の基にアナログ変 換回路１３の端子１３ａ，１３ｂより得られる定電流出力はその発生が禁止され るようになっている。端子１１ｂ，１１ｃより印加された被測定の電圧又は電流 は、アナログ変換回路１３を介してＡーＤ変換器１４に与えられてディジタル・ データに変換される。その変換出力はフォトカプラ５１を介して制御・演算部３ ０に与えられ、この制御・演算部の制御の基にその値が表示部４０における表示 回路４２で表示される。 抵抗測定の場合、被測定抵抗Ｒｘを端子１１ｂ，１１ｃに接続する。そして、 制御・演算部３０の制御の基に切り換えスイッチ１２ａ，１２ｂを接点ａに接続 すると共に、アナログ変換回路１３の端子１３ａ，１３ｂより定電流を出力させ る。この定電流出力は切り換えスイッチ１２ａ，１２ｂを介して被測定抵抗Ｒｘ に供給され、被測定抵抗Ｒｘに電圧降下を生じさせる。この電圧降下は端子１１ ｂ，１１ｃより取り出され、アナログ変換部１３を介してＡーＤ変換器１４でデ ィジタル・データに変換され。その変換出力はフォトカプラ５１で絶縁されて制 御・演算部３０に与えられ、この制御・演算部の制御の基にその値が表示回路４ ２で表示される。

【０００９】 発生値と測定値の関係を演算し第３の表示回路４３に表示させる場合。 例えば抵抗測定の場合、選択により切り換えスイッチ１２ａ，１２ｂを接点ｂ に、切り換えスイッチ２２ａ，２２ｂを接点ａに接続し、発生部２０より任意の 値の定電流を発生させ、その定電流を端子１１ａより被測定抵抗Ｒｘに供給する 。被測定抵抗Ｒｘに生じた電圧降下はアナログ変換回路１３とＡーＤ変換器１４ を介して制御・演算部３０に取り込まれ、表示回路４３でその値が表示される。 この場合、発生部２０から印加する定電流の値を任意の値に変える事ができる。 従って、印加電流と測定電圧との関係を制御・演算部３０で演算することにより 、任意の電流値での抵抗を測定することが出来る。その場合の測定データは、上 記の如く表示回路４３で表示される。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によれば、演算・制御部を共用することにより測定部と電圧・電流発生 部とを１つの筐体に纏め，発生値と測定値をそれぞれ独立して表示させることが 出来る装置を得ることが出来る。しかも、発生値と測定値の関係を演算した結果 も表示させることが出来るので、使用に当って極めて便利で且つ全体として安価 な装置を得ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の一実施例を示した構成図である。

【符号の説明】

１０ 測定部 １３ アナログ変換回路 １３ａ，１３ｂ 抵抗測定用定電流出力端子 １４ アナログ・ディジタル変換器 ２０ 電圧・電流発生部 ２３ ディジタル・アナログ変換器 ２４ 出力制御部 ３０ 制御・演算部 ３１ 操作部 ４０ 表示部 ４１〜４３ 表示回路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】被測定の電圧・電流及び被測定の抵抗に生
   じる電圧降下が印加されるアナログ変換回路と、このア
   ナログ変換回路の出力をディジタル信号に変換するアナ
   ログ・ディジタル変換器とよりなる測定部、 設定データに応じたアナログ信号を発生するディジタル
   ・アナログ変換器と、このディジタル・アナログ変換器
   の出力を受け標準の電圧又は電流を発生する出力制御回
   路とよりなる発生部、 操作部を有し前記測定部及び発生部の制御及び演算を司
   る制御・演算部、及びこの制御・演算部の制御の基に前
   記測定部より得られる測定値と，発生部より得られる発
   生値と，及びこの測定値と発生値の関係を演算した結果
   の値をそれぞれ独立に表示する表示回路を備えた表示
   部、よりなり前記測定部及び発生部と制御・演算部とを
   相互に絶縁すると共に、この測定部，発生部，制御・演
   算部及び前記表示部を同一筐体内に収納してなる電圧・
   電流発生及び測定装置。