JPH064710Y2 - 切断豆腐分離装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は豆腐の切断豆腐分離装置に関し、詳しくは移送
されてくる切断豆腐を横転して切断面を上にするととも
に、所望の間隔に分離して次の包装装置へ移送する切断
豆腐分離装置に関する。

［従来の技術］ 従来、型箱で凝固した豆腐は、水槽の中で型箱から取り
出され、浮き蓋に載せられた状態で縦横に裁断し一丁の
大きさにして水槽の中に貯えられる。このように一丁の
大きさに切断した豆腐は、水槽の中で一つ一つ手で掬い
取ってパック詰めして包装して市場に出荷されるが、こ
の水槽の中で豆腐を一つ一つ手で掬い取ってパックする
作業は、極めて非能率的で人手を要し、豆腐の大量生産
に応ずることができない。

そこで、近年は型箱から取り出された豆腐の大塊を自動
的に切断すると共に、切断された豆腐をさらに自動的に
包装することが考えられてきた。

この種の豆腐自動切断包装装置として、水槽中に豆腐移
送テーブルを固定し、該豆腐移送テーブルに前端が豆腐
切断刃となっている複数の仕切板を前端を揃えて豆腐切
断幅に平行に立設することにより豆腐水路を形成し、該
豆腐水路の豆腐切断刃の手前から豆腐移送板で豆腐の塊
を押して豆腐を切断すると共に切断した豆腐を豆腐水路
の端末まで移送し、豆腐水路の端末に設けられた包装容
器搬送コンベアの上に載置された包装容器に豆腐を挿入
して包装する装置が提案されている。

［考案が解決しようとする課題］ この豆腐自動切断包装装置においては、通常豆腐が縦長
に切断されるため、豆腐を切断した後で横に倒して横長
にして包装する必要がある。つた、豆腐を切断した綺麗
な面を上にして包装して、豆腐の商品価を向上させるた
め、切断後の豆腐を横転する必要がある。さらに、包装
容器にパック詰めする際に、横転した切断豆腐同志を少
なくとも包装容器搬送コンベヤの上に並べられた包装容
器の間隔だけ明けて横転する必要がある。そのため、豆
腐を切断した後パックに包装するまでに、切断した豆腐
を横転させると共に適当な間隙を明ける装置の開発が望
まれていた。

本考案は豆腐自動切断包装装置の前記のごとき問題点に
鑑みてなされたもので、切断した豆腐を横転させるとと
もに、必要な隙間を明けて切断面を上にして包装場所ま
で移送する切断豆腐分離装置を提供することを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］ 本考案の切断豆腐分離装置は、切断豆腐を２個づつ移送
する切断豆腐移送板を具備し豆腐を一丁の大きさに切断
してそのまま保持する仕切板に連通して設置される切断
豆腐横転装置であって、前記仕切板の内中心となる仕切
板の中心線上に配置され垂直に上下作動する蝶番作動棒
と、蝶番の取付板の回転半径が包装のために並べられた
豆腐包装容器の間隔に適した所望の長さであり蝶番の軸
が前記中心線と一致するように前記蝶番作動棒の上端に
水平に固着された蝶番と、先端が前記蝶番の取付板に固
着され切断豆腐を縦に収容する大きさの断面Ｌ字形で互
いに対向するように対象に取り付けられた一対の横転バ
ケットと、前記横転バケットの横転の支点になるととも
に前記横転バケットが直立した状態で前記横転バケット
を前記仕切板の間の空間に連通せしめ２個の切断豆腐を
縦に保持するように配置された横転ローラと、前記横転
バケットが横転した幅で前記横転バケットの両側に立設
された一対の側板と、前記横転バケットの背面において
昇降することにより横転バケットの背面を遮蔽する遮蔽
板と、前記横転バケットが横転した際に前記横転バケッ
トにより横転した切断豆腐を背面へ移送する横転豆腐移
送板とからなることを要旨とする。

［作用］ 本考案の切断豆腐横転装置の作用について、図面を参照
しながら説明する。蝶番作動棒２８が下降すると、第１
図および第３図に示したように、先端が蝶番３０の取付
板３４に固着され断面Ｌ字形で互いに対向するように対
象に取り付けられた一対の横転バケット３６、３６が、
その側面に横転ローラ２０、２０が当接して支点となっ
ているので、横転バケット３６、３６が直立し、仕切板
１０の仕切られた空間２個分と連通する。

次いで、仕切板１０に具備した切断豆腐移送板１４が作
動されると、仕切板１０の間に保持されていた２個の切
断豆腐４６が直立した横転バケット３６、３６の間へ移
送される。移送された切断豆腐４６は遮蔽板４０により
背面が遮蔽されるので、移送された際の水流により流さ
れることなく、横転バケット３６、３６の間に確実に保
持される。

続いて、蝶番作動棒２８が作動されて上昇すると、第２
図および第４図に示したように、蝶番３０が上昇し横転
バケット３６、３６が自重と切断豆腐の重さおよび水の
抵抗により、横転ローラ２０、２０を支点として横転す
る。その際、蝶番の取付板３４の回転半径Ｒは包装のた
めに並べられた豆腐包装容器の間隙に適した所望の長さ
であるので、横転した切断豆腐の間に、次ぎの包装工程
に必要な所望の間隔に分離される。また、横転バケット
３６、３６が横転した幅で横転バケット３６、３６の両
側には一対の側板３８、３８が立設されているので、横
転バケット３６、３６を横転した際の水流により、切断
豆腐４６が流されるのが防止される。

次いで、遮蔽板４０が下降するとともに、横転豆腐移送
板４２が作動され、横転して横転バケット３６、３６に
保持されている切断豆腐４６が、横転豆腐移送板４２に
より次ぎの包装容器搬送コンベヤ等の切断豆腐挿入装置
に間隔を隔ててセットされてるい豆腐包装容器に移送さ
れる。

［実施例］ 本考案の好適な一実施例について、以下図面に従って説
明する。第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は
第１図の実施例において横転バケットが横転した状態の
斜視図、第３図は横転バケットが直立した状態の断面
図、第４図は横転バケットが横転した状態の断面図であ
る。

仕切板１０・・は水槽中の水面下に豆腐の切断幅で立設
された板であって、前端が豆腐切断刃となっていて、切
断した豆腐をそのまま保持する。この仕切板１０・・・
には、中央下部に仕切板１０の一つが遊嵌するスリット
１２を設け、昇降するとともに前後に移動して、仕切板
１０・・の間に保持された切断豆腐２個を移送する切断
豆腐移送板１４が取り付けられている。

２本の横転ローラ支持棒１６、１６は切断豆腐の移送方
向を横切るように仕切板１０の後方の水面下深くに固定
されており、ブラケット１８を介して横転ローラ２０、
２０を支持する。２本の横転ローラ２０、２０はブラケ
ット１８、１８の先端に、ちょうど仕切板１０で形成さ
れる２桝分の空間の間隔と略々一致するように、回転自
在に豆腐の進行方向に水平に軸支されている。

横転ローラ支持棒１６、１６の中間には、蝶番昇降棒２
２が吊下棒２４によって昇降自在に取り付けられ、この
吊下棒２４は横転ローラ支持棒１６、１６の中間に固着
された案内筒２６に貫通し、その上端は図示しないシリ
ンダ等の作動機構に連結されている。

蝶番作動棒２８は、図において３枚並んだ仕切板１０の
中心になる仕切板１０ｂの延長線と一致するように、蝶
番昇降棒２２の立設され、上端には切断豆腐の進行方向
と一致するように水平に蝶番３０の軸３２が固着されて
いる。この軸３２の両端には取付板３４が回動自在に取
り付けられ、この取付板３４の回転半径Ｒは第４図に示
すように、包装のために並べられた豆腐包装容器の間隔
と略々一致した間隔に分離されるように設定されてい
る。

一対の横転バケット３６、３６は仕切板１０・・で形成
される空間に一致する断面Ｌ字型の部材であって、先端
部がそれぞれ蝶番の取付板３２に固着され、横転バケッ
ト同志が相対向して対象になるように固着されている。
この横転バケット３６、３６の外側には横転ローラ２
０、２０が接触しており、蝶番作動棒２８の昇降によ
り、横転バケット３６、３６は横転ローラ２８、２８を
支点として、直立または横転するようになっている。こ
の横転バケット３６、３６が直立すると、３枚並んだ仕
切板１０ａ，１０ｂおよび１０ｃと連通し、これら仕切
板１０に保持されている切断豆腐４６が切断豆腐移送板
１４によって、横転バケット３６、３６内に移送される
ようになっている。

横転バケット３６、３６が横転した状態で、横転バケッ
ト３６、３６の両側を取り囲むように側板３８、３８が
立設されている。また、横転バケット３６、３６の背面
には遮蔽板４０が昇降可能に取り付けられている。ま
た、横転豆腐移送板４２は、中央下部に蝶番３０が遊嵌
するスリット４４を有し、横転した横転バケット３６の
底から水面上まで昇降するとともに横転バケットの前後
に移動して、横転バケット３６に保持されて横転した切
断豆腐２個を、横転バケット３６の背面に設置された図
示しない豆腐挿入装置へ移送する。

以上の構成からなる本実施例装置の作動について説明す
る。図示しないシリンダ等の作動機構により、吊下棒２
４が下降すると、吊下棒２４の下端に連結されている蝶
番昇降棒２２が下降するので、蝶番作動棒２８が下降す
る。蝶番作動棒２８が下降すると、第１図および第３図
に示したように、蝶番３０が下降するので、先端が蝶番
３０の取付板３４に固着され断面Ｌ字形で互いに対向す
るように対象に取り付けられた一対の横転バケット３
６、３６が、その側面に接触する横転ローラが支点とな
って、直立し、３枚の仕切板１０ａ，１０ｂおよび１０
ｃで仕切られた空間２個分と連通する。

仕切板１０により豆腐が切断されて仕切板１０の間に切
断豆腐４６が保持されると、仕切板１０に具備した切断
豆腐移送板１４が作動され、第１図に示したように、切
断豆腐４４の前面に廻った切断豆腐移送板１４により、
仕切板１０の間に保持されていた２個の切断豆腐４６が
直立した一対の横転バケット３６、３６の間へ移送され
る。移送された切断豆腐４６は遮蔽板４０により背面が
遮蔽されるので、移送された際の水流により流されるこ
となく、横転バケット３６、３６の間に確実に保持され
る。

続いて、図示しないシリンダ等の作動機構により、吊下
棒２４が上昇すると、吊下棒２４の下端に連結されてい
る蝶番昇降棒２２が上昇するので、蝶番作動棒２８が上
昇する。蝶番作動棒２８が上昇すると、第２図および第
４図に示したように、蝶番３０が上昇する。蝶番３０が
上昇すると、横転バケット３６、３６が蝶番３０を中心
に回動するとともに、自重と切断豆腐４６の重さおよび
水の抵抗により、横転ローラ２０、２０を支点として横
転する。その際、蝶番３０の取付板３４の回転半径Ｒは
並べられた豆腐包装容器の間隔に略々等しくなるように
設定されているので、横転した切断豆腐の間に、次ぎの
包装工程に適した間隔に分離される。また、横転バケッ
ト３６、３６が横転した幅で横転バケットの両側には一
対の側板３８、３８が立設されているので、横転バケッ
ト３６、３６を横転した際の水流により、切断豆腐４６
が流されるのが防止される。

次いで、遮蔽板４０が下降するとともに、横転豆腐移送
板４２が作動され、横転した切断豆腐４６の前面から横
転豆腐移送板４２が切断豆腐４６を押し出すので、横転
して横転バケット３６、３６に保持されている切断豆腐
４６が、横転バケット３６背面に配置されている図示し
ない切断豆腐挿入装置に耳部の幅だけの間隔を隔てて接
してセットされている豆腐包装容器に移送される。

［考案の効果］ 本考案の切断豆腐分離装置は、以上説明したように、仕
切板に保持された切断豆腐を直立した横転バケットの中
へ移送し、蝶番の上昇により横転ローラを支点として横
転するものであり、蝶番の取付板の回転半径が包装のた
めに並べられた豆腐包装容器の間隔に適した所望の長さ
に設定されているので、切断豆腐が横転される際に、包
装容器にパック詰めするのに都合の良い間隔に分離する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は第１図の
実施例において横転バケットが横転した状態の斜視図、
第３図は横転バケットが直立した状態の断面図、第４図
は横転バケットが横転した状態の断面図である。 １０……仕切板、１４……切断豆腐移送板、２０……横
転ローラ、２８……蝶番作動棒、３２……蝶番の軸、３
４……蝶番の取付板。３６……横転バケット、３８……
側板、４０……遮蔽板、４２……横転豆腐移送板、４６
……切断豆腐

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】切断豆腐を２個づつ移送する切断豆腐移送
   板を具備し豆腐を一丁の大きさに切断してそのまま保持
   する仕切板に連通して設置される切断豆腐横転装置であ
   って、前記仕切板の内中心となる仕切板の中心線上に配
   置され垂直に上下作動する蝶番作動棒と、蝶番の取付板
   の回転半径が包装のために並べられた豆腐包装容器の間
   隔に適した所望の長さであり蝶番の軸が前記中心線と一
   致するように前記蝶番作動棒の上端に水平に固着された
   蝶番と、先端が前記蝶番の取付板に固着され切断豆腐を
   縦に収容する大きさの断面Ｌ字形で互いに対向するよう
   に対象に取り付けられた一対の横転バケットと、前記横
   転バケットの横転の支点になるとともに前記横転バケッ
   トが直立した状態で前記横転バケットを前記仕切板の間
   の空間に連通せしめ２個の切断豆腐を縦に保持するよう
   に配置された横転ローラと、前記横転バケットが横転し
   た幅で前記横転バケットの両側に立設された一対の側板
   と、前記横転バケットの背面において昇降することによ
   り横転バケットの背面を遮蔽する遮蔽板と、前記横転バ
   ケットが横転した際に前記横転バケットにより横転した
   切断豆腐を背面へ移送する横転豆腐移送板とからなるこ
   とを特徴とする切断豆腐分離装置。