JPH064583B2 - 新規なプロリナール誘導体、それらの製造方法およびそれらを含有する抗健忘症剤 - Google Patents

新規なプロリナール誘導体、それらの製造方法およびそれらを含有する抗健忘症剤

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JPH064583B2
JPH064583B2 JP62290631A JP29063187A JPH064583B2 JP H064583 B2 JPH064583 B2 JP H064583B2 JP 62290631 A JP62290631 A JP 62290631A JP 29063187 A JP29063187 A JP 29063187A JP H064583 B2 JPH064583 B2 JP H064583B2
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    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プロリルエンドペプチダーゼ(prolylendopep
tidase)阻害活性を有する新規な化合物に関する。
さらに詳しくは、本発明は、 1)プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有する下記一
般式で表わされる新規なプロリナール誘導体 (式中、すべての記号の意味は後記のとおりである。) 2)それらの製造方法、および 3)それらを有効成分として含有する抗健忘症剤に関す
る。
従来の技術 最近の研究により、脳内での神経伝達物質、記憶と深い
係わりを持つ物質の正体が徐々に解明されてきている
が、これらの多くはプロリンを含む神経ペプチドである
とされている。
これらプロリンを含む神経ペプチドを実験的健忘症ラッ
トに投与すると記憶が回復することが報告されている
(Science211,601(1981)参照)。
一方、これらの神経ペプチドホルモンは、脳内在性のペ
プチダーゼで代謝されることが推定されており、特にプ
ロリルエンドペプチダーゼ(Prolylendopeptidase;EC,
3.4.21.26)が代謝に深く係わっているであろうと考えら
れている(J.Biochem.,94,1179(1983)参照)。
これらの事から、プロリルエンドペプチダーゼを阻害す
ることにより、神経伝達物質の代謝を抑制し、健忘症の
予防や治療を行ない得るのではないかという方向に研究
の指針が向けられている(蛋白質・核酸・酵素25(6),51
3(1980);日本農芸化学会誌58(11),1147(1984);J.Ne
urochem.,41,69(1983);同42,237(1984)参照)。
これらの目的で合成されている化合物は、いくつかある
が、N−ベンジルオキシカルボニル−グリシル−L−プ
ロリル−クロロメタンおよびN−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−プロリル−プロリナールが、プロリルエンド
ペプチダーゼを強力に阻害することが明らかにされてい
る(J.Neurochem.,41,69(1983)参照)。
また最近、(i)一般式 〔式中、Aはアミノ酸化学におけるアミノ基の保護基、
Xはアミノ酸残基を表わす。〕で表わされるプロリナー
ル誘導体(特開昭60-188317号参照)、 (ii)一般式 〔式中、nは1〜4の数を示し、Rは低級アルキルエス
テル基、-CH2OH基又はアルデヒド基を示す。〕で表わさ
れるN−アシルピロリジン誘導体(特開昭61-37764号参
照;補正により、n=5の化合物も開示されている)お
よび (iii)一般式 〔式中、Aはメチル基又はベンジルオキシ基を表わし、
Rは一つの式中では同じ意味を有することを条件にイソ
プロピル基又はイソブチル基を表わし、nは2又は3を
表わす。〕で表わされる化合物(特開昭61-183297号参
照)が上記の目的に有用であることが開示されている。
さらに最近になって、プロリナール骨格を有する抗健忘
症剤の特許出願が5件公開された。
(iv)一般式 で示される化合物(特開昭61-238775号参照)、 (v)一般式 〔式中、Rは低級アルキルオキシカルボニル基、ヒド
ロキシメチル基またはホルミル基を示し、 Rは水素原子または低級アルキル基を示し、 Rはフェニル基または次式の基 (ここで、Rは水素原子、ハロゲン原子または低級ア
ルコキシ基を表わし、Rは水素原子または低級アルキ
ル基を表わし、nは0または1を表わし、 Aは酸素原子、メチレン基、ヒドロキシメチレン基、フ
ェニルメチレン基またはカルボニル基を表わす) を表わすかまたはRとRがいっしょになって芳香環
置換もしくは無置換ベンジリデン基を示す。〕 で表わされる、N−アシルピロリジン誘導体(特開昭61
-238776号参照)、 (vi)一般式 (式中、nは0〜2の数を示し、 Rは炭素数5から25までの飽和又は不飽和の直鎖式
有機基を表わし、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結
合を含んでいてよく、 又は-CH3基を示し、 Rは低級アルキルエステル基、-CH2OH基、またはアル
デヒド基を示す。) で表わされる化合物(特開昭61-238799号参照)。
(vii)一般式 (式中、nは1以上の整数を表わし、Rは炭素数5か
ら25までの飽和または不飽和の直鎖式炭化水素基を表
わし、ここで不飽和炭素鎖は複数個の二重結合を含んで
いてよく、Rは、次式-COOR4(式中、Rは低級アル
キル基を表わす。)の低級アルキルエステル基、ヒドロ
キシメチル基、またはホルミル基を表わし、Rはメチ
ル基、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、インドリル
基、イミダゾリル基、カルボキシル基、ホルミル基、ア
ミノ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基、チオー
ル基、メチルチオ基、またはグアニジノ基等を表わし、
これらの各基は置換されていてもよく、Rは水素原子
を表わし、あるいはnが3の数を表わすときは、R
は一緒になって、炭素と窒素の間の一重結合を表わ
すこともできる。) で表わされる化合物(特開昭62-84058号参照)。
(viii)一般式 (式中、mは1〜8の整数を表わし、nは1〜6の整数
を表わし、Rは水素原子を表わし、Rは水素原子、
炭素数3〜5の分岐アルキル基、フェニル基、ヒドロキ
シフェニル基、インドリル基、イミダゾリル基またはメ
チルチオ基を表わし、またはRとRが一緒になって
炭素・窒素間の結合を表わし、Rは低級アルキルエス
テル基、ヒドロキシメチル基またはホルミル基を表わ
す。)を有するジペプチド誘導体(特開昭62-148467号
参照)。
従来技術との比較 一般式(I)で示される本発明化合物は、先に述べた(A)〜
(H)の一般式で示される化合物および文献(J.Neuroch
em.,41)に示されている化合物と同様、プロリナール
(ピロリジン−2−アール)骨格を有するプロリルエン
ドペプチダーゼ阻害剤である。
しかし、本発明化合物はこれらの化合物とは、構造的に
差異がある新規な化合物である。
つまり、(B)および(E)で示される化合物群は、プロリナ
ールの窒素原子にフェニルアルカノイル、フェノキシア
ルカノイルまたはベンゾイルアルカノイル基が結合した
構造を有しており、(A)、(C)、(D)、(F)(G)および(H)で
示される化合物および文献(J.Neurochem.,41)で示
されている化合物は、プロリナールの窒素原子にアミノ
酸が結合した構造を有している。
これらと比較して、本発明化合物は、Dで示される基と
プロリナールとの間がジカルボン酸であり、従ってペプ
チド結合が逆の方向に存在する点に特徴がある。
発明の開示 本発明は、1)一般式 〔式中、Aは炭素数1〜8のアルキレンまたはアルケニ
レン基、または炭素数3〜7の飽和炭化水素環を表わ
し、 Rは水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭素数1〜8
のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を
表わし、 Bはフェニル基またはベンジル基で置換されていてもよ
い炭素数1〜8のアルキレン基または単結合を表わし、 Dはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアル
コキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基1個か
ら3個で置換されているかまたは無置換の単環、二環も
しくは三環の炭素数15以下の芳香族炭素環、または酸
素、イオウ、チッ素原子より選ばれるヘテロ原子を1個
含む4〜7員の複素環を表わす。〕 で示される新規なプロリナール誘導体、 2)それらの製造方法、および 3)それらを有効成分として含有する抗健忘症剤に関す
る。
一般式(I)中、AおよびBが表わす炭素数1〜8のアル
キレン基とは、メチレン、エチレン、トリメチレン、テ
トラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプ
タメチレンおよびオクタメチレン基およびこれらの異性
体をいい、Aが表わす炭素数2〜8のアルケニレン基と
は、上記のメチレン基を除く基の中に任意の二重結合を
含むものをいう。これらのうち、炭素数1〜4であるも
のが特に好ましい。
一般式(I)中、Aが表わす炭素数3〜7の飽和炭化水素
環とは、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサンおよびシクロヘプタン環をいう。
一般式(I)中、Rが表わす炭素数1〜8のアルキル基と
は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘ
キシル、ヘプチルおよびオクチル基およびこれらの異性
体をいう。Rが表わす炭素数3〜7のシクロアルキル基
とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基をいう。
一般式(I)中、Dが表わす単環、二環もしくは三環の
炭素数15以下の芳香族炭素環としては、例えば、ベン
ゼン、ナフタレン、インデン、アズレン、フルオレン、
フェナントレン、アントラセン、アセナフチレン、ビフ
ェニレン環が挙げられる。一般式(I)中、Dが表わす
酸素、イオウ、チッ素原子より選ばれるヘテロ原子を1
個含む4〜7員の複素環としては、例えば、フラン、チ
オフェン、ピロール、ピランおよびピリジン環が挙げら
れる。
一般式(I)中のDとして特に好ましい環は、ベンゼ
ン、ナフタレン、フルオレン、ピリジンおよびフラン環
である。
これらの環のうち、さらに置換基で置換された環として
は置換ベンゼン環が好ましい。
一般式(I)中、D中のハロゲン原子とは、フッ素、塩
素、臭素およびヨウ素原子をいう。また炭素数1〜4の
アルキル基とは、メチル、エチル、プロピルおよびブチ
ル基およびこれらの異性体をいい、炭素数1〜4のアル
コキシ基とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよび
ブトキシ基およびこれらの異性体をいう。
特許請求の範囲を含む本明細書において、立体配置(不
斉炭素、二重結合等)により生ずる立体異性体および炭
素鎖の枝分れ等により生ずる構造異性体は、すべて本発
明に含まれる。
例えば、本発明でいうアルキレンおよびアルケニレン基
は直鎖はもとより分枝鎖を有するものをも含むことは容
易に当業者に理解される。
Aで示される環およびD中の環が隣接した基に結合する
位置はいずれの場所でもよい。
本発明化合物の製造方法 本発明に従えば、一般式(I)で示される本発明化合物
は、一般式 〔式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。〕 で示されるプロリノール誘導体をマイルドな条件で酸化
することにより製造することができる。
マイルドな条件での酸化反応は公知であり、例えば、不
活性有機溶媒(DMSO、塩化メチレン、クロロホルム、ベ
ンゼン等)中、三級アミン(トリエチルアミン、ピリジ
ン等)を用いるか、用いないで、酸化剤(三酸化イオウ
−ピリジン錯体、三酸化クロム−ピリジン錯体、t−ブ
チルクロロホルメート、オキサリルクロライド等)を用
いて、0℃から50℃の温度で行なわれる。
中間体の製造方法 一般式(II)で示されるプロリノール誘導体は、式 で示されるプロリノールと一般式 〔式中、すべての記号は、前記と同じ意味を表わす。〕 で示される酸を反応させ、アミド結合を形成させること
により製造できる。
カルボン酸と二級アミンとからアミド結合を形成させる
反応の公知であり、例えば、混合酸無水物法(例え
ば、不活性有機溶媒(THF、塩化メチレン、クロロホル
ム、エチルエーテル等)中、酸ハライド(ピバロイル
クロライド等)または酸誘導体(エチル クロロホルメ
ート、イソブチル クロロホルメート等)を用いて、三
級アミン(トリエチルアミン等)の存在下、0℃から5
0℃の温度で行なわれる。)、DCC等の活性化剤を
用いる方法(例えば、不活性有機溶媒(THF、塩化メチ
レン、クロロホルム、エチルエーテル等)中、三級アミ
ン(トリエチルアミン等)を用いるか、または用いない
で、DCCを用いて、0℃から50℃の温度で行なわれ
る。)等の方法により行なわれる。
一般式(IV)で示される酸は、次に示される一連の反応工
程式〔A〕に従って製造することができる。
反応工程式〔A〕中の各記号は、以下の意味を表わす
か、または前記と同じ意味を表わす。
10−炭素数1〜4のアルキル基 反応工程式〔A〕中の各反応は、すべて公知の反応であ
るか、以下に簡単に説明する。
工程〔a〕は、カルボン酸とアミンとからアミド結合を
形成させる反応であり、前述した一般式(II)で示される
化合物と一般式(III)で示される化合物を反応させる工
程と同様に行なうか、または酸ハロゲン化物法を用い
て行なうことができる。
酸ハロゲン化物法は公知の反応であり、例えば不活性有
機溶媒(THF、塩化メチレン等)中、酸ハライド(チオ
ニル クロライド、オキサリル クロライド等)と一般
式(VI)で示される化合物を反応させ、得られた一般式(V
I)に相当する酸ハライドと一般式(V)で示されるアミン
を、不活性有機溶媒(THF、塩化メチレン等)中、三級
アミン(ピリジン、トリエチルアミン等)の存在下、反
応させることにより行なわれる。
工程〔b〕は、ケン化反応であり、公知の反応である
が、例えばアルカノール(エタノール、メタノール等)
中、アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)
の水溶液を用いることにより行なわれる。
一般式(III)、(V)および(VI)で示される化合物は、それ
自身公知であるか、または公知の方法により製造するこ
とができる。
反応生成物は、通常の精製手段、例えば常圧下または減
圧下における蒸留、シリカゲルまたはケイ酸マグネシウ
ムを用いた高速液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグ
ラフィ、あるいは、カラムクロマトグラフィまたは洗
浄、再結晶等の方法により精製することができる。精製
は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終了
後行なってもよい。
発明化合物の薬理活性 一般式(I)で示される本発明化合物は、前述したよう
に、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有し、例え
ば実験室の実験では、次に示されるような結果を得た。
1)in vitroの系におけるプロリルエンドペプチダーゼ阻
害活性 本発明化合物は後述する実験系において、次表Iに示さ
れる活性を示した。
in vitroの系におけるプロリルエンドペプチダーゼ阻害
活性は、以下の実験系により求めた。
20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5;10mM EDTAおよび10mMメ
ルカプトエタノールを含む。)935μl、本発明化合物の
DMSO溶液10μlおよびウシの脳より精製したプロリルエ
ンドペプチダーゼのトリス塩酸緩衝液溶液(0.13単位/
ml;J.Biochem.,94,1179(1983)の方法により得た。)
15μlの混合液を37℃で15分間プレインキュベート
した。これに5mM N−ベンジルオキシカルボニル−グ
リシル−プロリル−p−ニトロアニリド(40%ジオキ
サン水溶液)40μlを加え、1分間、同温度でインキュ
ベートしたのち、405nmにおける吸光度(a1)を測定し
た。さらにこの反応液を37℃で30分間インキュベー
トした後の405nmにおける吸光度(a2)を測定した。
同時に、上記の系で本発明化合物溶液をDMSOに代えた実
験を行ない、同様に吸光度b1およびb2を測定した。
阻害率を次式 により計算し、50%阻害に必要な濃度(IC50)を求め
た(蛋白質・核酸・酵素 25(6),513,(1980)参照)。
毒性 一方、本発明化合物の急性毒性(LD50)は、静注で500m
g/kg動物体重以上であることが確認されている。よって
本発明化合物であるプロリナール誘導体は医薬として使
用するために十分安全であり、適していると判断でき
る。
医薬品への適応 ヒトを含めた動物、特にヒトにおいて、プロリルエンド
ペプチダーゼを阻害することは、前述したように脳内の
神経伝達物質や記憶に関与していると考えられている物
質(いずれもペプチド)の代謝を防ぐため、健忘症の予
防および/または治療に有用である。
本発明化合物は、in vitro系における実験結果でも明ら
かなように、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有
するため、健忘症の予防および/または治療に有用であ
ることが期待される。
本発明化合物を前記の目的で用いるには、通常全身的ま
たは局所的に、または経口でまたは非経口で投与され
る。
投与量は、年令、体重、症状、治療効果、投与方法、処
理時間等により異なるが、通常成人一人あたり、1回に
1mg〜500mgの範囲で、1日1回から数回経口投与さ
れるか、または成人一人あたり、1回に1mg〜100mgの
範囲で1日1回〜数回非経口投与(好ましくは、静脈内
投与)される。
もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動す
るので、上記投与量より少ない量で十分な場合もある
し、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
本発明化合物を投与する差異には、経口投与のための固
体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投
与のための注射剤、外用剤、座剤等として用いられる。
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセ
ル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。
このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以
上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤
(乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピル
セルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニル
ピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)と
混合して用いられる。
これらの組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外
の添加物、例えば潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム
等)、崩壊剤(繊維素グルコン酸カルシウム等)、溶解
補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)や安定化剤
(ラクトース等)を含有していてもよい。
錠剤または丸剤は、必要により胃溶性または腸溶性物質
(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被
膜してもよい。
カプセル剤にはハードカプセルおよびソフトカプセルが
含まれる。
経口投与のための液体組成物としては、溶液剤、乳濁
剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。
このような液体組成物においては、一般的に用いられる
不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)が含まれる。
これらの組成物は、不活性な希釈剤以外に、湿潤剤、懸
濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤
を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまた
はそれ以上の活性物質を含み、常法により処方されるス
プレー剤が含まれる。スプレー剤は、不活性な希釈剤以
外に安定剤(亜硫酸ナトリウム等)や等張性を与えるた
めの緩衝剤(塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ク
エン酸等)を含有していてもよい。スプレー剤の製造に
は、例えば米国特許第2868691号、同30953
55号明細書記載の方法を用いることができる。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性または
非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が含まれる。
このような注射剤においては、ひとつまたはひとつ以上
の活性物質が、少なくともひとつの不活性な水性の希釈
剤(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水性の
希釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80(登
録商標)等)と混合して用いられる。
これらの注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分
散剤、安定化剤(ラクトース等)、溶解補助剤(グルタ
ミン酸、アスパラギン酸等)のような補助剤を含有して
いてもよい。
これらは、通常、過(バクテリア保留フィルター
等)、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される
か、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥等の方法に
より固体組成物とし、使用直前に無菌水、または無菌の
注射用希釈剤を加えて使用される。
非経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつま
たはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される
外用液剤、塗布剤のような外用剤、直腸内投与のための
坐剤、膣内投与のためのペッサリー等が含まれる。
参考例および実施例 以下、参考例および実施例により本発明を詳述するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
クロマトグラフィによる分離の箇所に記載されているカ
ツコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を示
し、割合は体積比を表わす。特別の記載がない場合に
は、IRは液膜法で測定している。
参考例1 N〔3−〔N−(2−フェニルエチル)カルバモイル〕
プロパノイル〕−L−プロリノールの合成 3−〔N−(2−フェニルエチル)カルバモイル〕プロ
ピオン酸(400mg)を乾燥THF(4ml)に溶解した。0℃
でかくはんしながらこの溶液にトリエチルアミン(0.32
ml)、次いでエチルクロロホルメート(0.15ml)を滴下
した。10分間かくはん後、L−プロリノール(199
mg)のTHF(2ml)溶液を加え、0℃で30分間、室温
で30分間かくはんし、酢酸エチルで希釈した。水を加
えて有機層を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、次いで飽和食塩水で洗浄し、乾燥したのち減圧濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィで精
製し標題化合物(490mg)を得た。
実施例1 N〔3−〔N−(2−フェニルエチル)カルバモイル〕
プロパノイル〕−L−プロリノールの合成 N〔3−〔N−(2−フェニルエチル)カルバモイル〕
プロパノイル〕−L−プロリノール(490mg;参考例1
で合成した。)を乾燥DMSO(5ml)に溶解し、この溶液
にトリエチルアミン(0.79ml)を加えた。この溶液に三
酸化イオウ−ピリジン錯体(450mg)のDMSO(2ml)溶
液を滴下し、10分間かくはんしたのち、水に注ぎ込ん
だ。混合液を酢酸エチルで抽出し、有機層を1N塩酸、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで飽和食塩水で洗
浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィで精製し、下記の物性値を有する標
題化合物(371mg)を得た。
TLC:Rf 0.22(EtOAc:CHOH=1
9:1); IR :ν 3300,2950−2900,171
5,1600, 1530,1420,1050,740,690,650cm-1 実施例1(a)−1(dd) 参考例1ならびに実施例1と同様の操作によって、下記
反応式で示される各化合物を用いることにより、次表II
に示される物性値を有する各化合物を得た。
実施例2(a)−2(ee) 参考例1ならびに実施例1と同様の操作によって、下記
反応式で示される各化合物を用いることにより、次表II
Iに示される物性値を有する各化合物を得た。
製剤例 以下の各成分を、常法により混合し、打錠して、一錠中
に50mgの活性成分を有する錠剤100錠を得た。
N−〔3−〔N−(2−フェニルエチル)カルバモイ
ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール
……5 g 繊維素グルコン酸カルシウム(崩壊剤) ……0.2g ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) ……0.1g 微結晶セルロース ……4.7g

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Aは炭素数1〜8のアルキレンまたはアルケニ
    レン基、または炭素数3〜7の飽和炭化水素環を表わ
    し、 Rは水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭素数1〜8
    のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を
    表わし、 Bはフェニル基またはベンジル基で置換されていてもよ
    い炭素数1〜8のアルキレン基または単結合を表わし、 Dはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアル
    コキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基1個か
    ら3個で置換されているかまたは無置換の単環、二環も
    しくは三環の炭素数15以下の芳香族炭素環、または酸
    素、イオウ、チッ素原子より選ばれるヘテロ原子を1個
    含む4〜7員の複素環を表わす。〕 で示される新規なプロリナール誘導体。
  2. 【請求項2】Dが置換基で置換されているかまたは無置
    換のベンゼン、ナフタレン、フルオレン、ピリジンまた
    はフラン環である特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】Dが無置換のベンゼン環である特許請求の
    範囲第1項または第2項記載の化合物。
  4. 【請求項4】Aが炭素数1〜4のアルキレン基である特
    許請求の範囲第1項、第2項または第3項記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】N−〔3−〔N−(2−フェニルエチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジルカルバモイル)プロパノイ
    ル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)
    プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジル−N−フェニルカルバモイ
    ル)プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔4−(N−ベンジルカルバモイル)ブタノイル〕
    −L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(3−フェニルプロピル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(4−フェニルブチル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔5−(N−ベンジルカルバモイル)ペンタノイ
    ル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(5−フェニルペンチル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジルカルバモイル)−4−メチル
    ペンタノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−(1S−フェニルエチル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジル−N−t−ブチルカルバモイ
    ル)プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N,N−ジベンジルカルバモイル)プロパ
    ノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジル−N−イソプロピルカルバモ
    イル)プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ベンジル−N−エチルカルバモイル)
    プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−メチル−N−(2−フェニルエチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔2−(N−ベンジルカルバモイルメチル)−3−
    メチルブタノイル〕−L−プロリナール、 N−〔N−(3−フェニルプロピルカルバモイル)アセ
    チル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−n−ブチル−N−ベンジルカルバモイ
    ル)プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−ベンジル−N−(2−フェニルエチ
    ル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−(N−ベンジル−N−シクロペンチルカルバ
    モイル)プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(1,2−ジフェニルエチル)カルバ
    モイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(2,2−ジフェニルエチル)カルバ
    モイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−(N−ジフェニルメチルカルバモイル)プロ
    パノイル〕−L−プロリナールまたは N−〔3−(N,N−ジフェニルカルバモイル)プロパ
    ノイル〕−L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項、第3項または第
    4項記載の化合物。
  6. 【請求項6】Aが炭素数2〜4のアルケニレン基、また
    は炭素数3〜7の飽和炭化水素環である特許請求の範囲
    第1項、第2項または第3項記載の化合物。
  7. 【請求項7】N−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカ
    ルバモイル)アクリロイル〕−L−プロリナール、 N−〔2−(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)
    シクロプロパン−1−カルボニル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔2−(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)
    シクロヘキサン−1−カルボニル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔(1R,2R)−2−(N−ベンジルカルバモイ
    ル)シクロペンタン−1−カルボニル〕−L−プロリナ
    ール、 N−〔(1R,2R)−2−(N−ベンジル−N−フェ
    ニルカルバモイル)シクロペンタン−1−カルボニル〕
    −L−プロリナールまたは N−〔(1R,2R)−2−(N−ベンジル−N−メチ
    ルカルバモイル)シクロペンタン−1−カルボニル〕−
    L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項、第3項または第
    6項記載の化合物。
  8. 【請求項8】Dが置換基で置換されているベンゼン環で
    ある特許請求の範囲第1項または第2項記載の化合物。
  9. 【請求項9】Aが炭素数1〜4のアルキレン基である特
    許請求の範囲第1項、第2項または第8項記載の化合
    物。
  10. 【請求項10】N−〔3−〔N−(4−メチルベンジ
    ル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−(3−メトキシベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(4−メトキシベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(4−ニトロベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(2−クロロベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(4−クロロベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(2−メトキシベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(3−クロロベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(2−フルオロベンジル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−メチル−N−(4−メチルフェニルメ
    チル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−(4−クロロフェニルメチル)−N−
    メチルカルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−(4−メチルフェニルメチル)−N−
    フェニルカルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナ
    ール、 N−〔3−〔N−(4−クロロフェニルメチル)−N−
    フェニルカルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナ
    ール、 N−〔3−〔N−(4−トリフルオロメチルフェニルメ
    チル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−(4−メトキシフェニルメチル)−N
    −メチルカルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナ
    ール、 N−〔3−〔N−〔2−(2−クロロフェニル)エチ
    ル〕カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−〔2−(4−メトキシフェニル)エチ
    ル〕カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔3−〔N−フェニル−N−(4−トリフルオロメ
    チルフェニルメチル)カルバモイル〕プロパノイル〕−
    L−プロリナール、 N−〔3−〔N−メチル−N−(4−トリフルオロメチ
    ルフェニルメチル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L
    −プロリナール、 N−〔3−〔N−(2,4−ジクロロフェニルメチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナールまた
    は N−〔3−〔N−(3,4−ジクロロフェニルメチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項、第8項または第
    9項記載の化合物。
  11. 【請求項11】Aが炭素数3〜7の飽和炭化水素環であ
    る特許請求の範囲第1項、第2項または第8項記載の化
    合物。
  12. 【請求項12】N−〔(1RS,2R)−2−〔N−
    (4−クロロフェニルメチル)カルバモイル〕シクロペ
    ンタン−1−カルボニル〕−L−プロリナール、 N−〔(1RS,2R)−2−〔N−(4−メチルフェ
    ニルメチル)カルバモイル〕シクロペンタン−1−カル
    ボニル〕−L−プロリナールまたは N−〔(1RS,2R)−2−〔N−(4−トリフルオ
    ロメチルフェニルメチル)カルバモイル〕シクロペンタ
    ン−1−カルボニル〕−L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項、第8項または第
    11項記載の化合物。
  13. 【請求項13】Dが無置換であるナフタレンまたはフル
    オレン環である特許請求の範囲第1項または第2項記載
    の化合物。
  14. 【請求項14】N−〔3−〔N−(1−ナフチルメチ
    ル)カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナー
    ル、 N−〔(1RS,2R)−2−〔N−(1−ナフチルメ
    チル)カルバモイル〕シクロペンタン−1−カルボニ
    ル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−(2−ナフチルメチル)カルバモイ
    ル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−メチル−N−(2−ナフチルメチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール、 N−〔3−〔N−メチル−N−(1−ナフチルメチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナールまた
    は N−〔3−〔N−(9−フルオレニル)カルバモイル〕
    プロパノイル〕−L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項または第13項記
    載の化合物。
  15. 【請求項15】Dが無置換のフランまたはピリジン環で
    ある特許請求の範囲第1項、または第2項記載の化合
    物。
  16. 【請求項16】N−〔3−〔N−(2−フリルメチル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕−L−プロリナール である特許請求の範囲第1項、第2項または第15項記
    載の化合物。
  17. 【請求項17】一般式 〔式中、Aは炭素数1〜8のアルキレンまたはアルケニ
    レン基、または炭素数3〜7の飽和炭化水素環を表わ
    し、 Rは水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭素数1〜8
    のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を
    表わし、 Bはフェニル基またはベンジル基で置換されていてもよ
    い炭素数1〜8のアルキレン基または単結合を表わし、 Dはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアル
    コキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基1個か
    ら3個で置換されているかまたは無置換の単環、二環も
    しくは三環の炭素数15以下の芳香族炭素環、または酸
    素、イオウ、チッ素原子より選ばれるヘテロ原子を1個
    含む4〜7員の複素環を表わす。〕 で示される新規なプロリノール誘導体をマイルドな条件
    下、酸化することを特徴とする一般式 (式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される新規なプロリナール誘導体の製造方法。
  18. 【請求項18】一般式 〔式中、Aは炭素数1〜8のアルキレンまたはアルケニ
    レン基、または炭素数3〜7の飽和炭化水素環を表わ
    し、 Rは水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭素数1〜8
    のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を
    表わし、 Bはフェニル基またはベンジル基で置換されていてもよ
    い炭素数1〜8のアルキレン基または単結合を表わし、 Dはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアル
    コキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基1個か
    ら3個で置換されているかまたは無置換の単環、二環も
    しくは三環の炭素数15以下の芳香族炭素環、または酸
    素、イオウ、チッ素原子より選ばれるヘテロ原子を1個
    含む4〜7員の複素環を表わす。〕 で示される新規なプロリナール誘導体を有効成分として
    含有する抗健忘症剤。
JP62290631A 1986-11-20 1987-11-19 新規なプロリナール誘導体、それらの製造方法およびそれらを含有する抗健忘症剤 Expired - Fee Related JPH064583B2 (ja)

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