JPH064546B2 - モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法 - Google Patents

モノ及び/又はジアルキルナフタレンの製造方法

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JPH064546B2
JPH064546B2 JP61160184A JP16018486A JPH064546B2 JP H064546 B2 JPH064546 B2 JP H064546B2 JP 61160184 A JP61160184 A JP 61160184A JP 16018486 A JP16018486 A JP 16018486A JP H064546 B2 JPH064546 B2 JP H064546B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はナフタレン及び/又はアルキルナフタレンのア
ルキル化方法に関するものである。更に詳しくは特定の
フオージヤサイト型ゼオライトを使用してナフタレン及
び/又はアルキルナフタレン、特にβ−メチルナフタレ
ンをアルキル化剤によりアルキル化して、モノ及び/又
はジアルキル化ナフタレンを製造する方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
AlCl3のようなルイス酸を触媒として芳香族化合物をア
ルキル化する方法はフリーデル・クラフト反応とて知ら
れている。特に、ナフタレンをプロピレンでアルキル化
してイソプロピルナフタレンを得る方法は従来よりよく
知られている。しかしながら、このアルキル化方法で
は、反応終了後反応生成物と触媒との分離を行なう必要
があり、また触媒に装置を腐食する性質があり経済的に
不利であった。
一方、ゼオライトのような固体酸触媒を使用してナフタ
レン類をメチル化する方法は従来より余り知られていな
い。
本発明者らは、種々のゼオライトを使用してナフタレン
類のメチル化反応を実施したところ、以下のことが判つ
た。すなわち、ZSM−5ゼオライトを用いてβメチル
ナフタレンのアルキル化反応を行つた場合、βメチルナ
フタレンの転化率は著しく低かつた。ZSM−5はベン
ゼン系化合物のアルキル化反応にはよく用いられ、良好
な結果が得られる。しかし、ベンゼン系化合物より分子
径の大きいナフタレン系化合物のアルキル化反応におい
てZSM−5の細孔径は狭すぎ、それ故に原料であるナ
フタレン系化合物の細孔内への拡散が阻害されているた
めと考えられる。
またモルデナイトを触媒として用いた場いた場合、βメ
チルナフタレンの初期転化率はかなり高いものの、活性
劣化が著しく大きいという欠点を有していた。
一方、フオージヤサイト型ゼオライトであるY型ゼオラ
イトを触媒として飽和脂環式炭化水素化合物の存在下で
β−メチルナフタレンのメチ化反応を実施すると、その
転化率は高くまた活性劣化も著しく改善される。しか
し、前述のモルデナイトでは飽和脂環式炭化水素化合物
の存在下で行つても前記メチル化反応の活性劣化を改善
できなかった。それ故に、Y型ゼオライトの有効性が認
議される。
しかしながら、通常のY型ゼオライト、すなわちNaカチ
オンを単に水素イオンに交換したY型ゼオライトでは転
化率は本発明者らを満足させるほどには高くなかった。
また活性劣化も改善はされるが、未だ十分なものではな
かった。
さらに重要なことは、β−メチルナフタレンをメチル化
して得られるジメチルナフタレン(以下DMNとする)
の異性体混合物は、1,2−ジメチルナフタレンの含有量
が高く、さらに1,2−ジメチルナフタレンは経時的に増
加してくることである。
ジメチルナフタレンのなかで有用な異性体は2,6-又は2,
7-ジメチルナフタレンである。特に2,6-ジメチルナフタ
レンを酸化すると2,6-ナフタレンジカルボン酸が得ら
れ、このカルボン酸から得られるポリエステルは合成繊
維、フイルム等の広汎な用途を有している。ジメチルナ
フタレンには10個の異性体があり、分子内転位により
次のような系列での異性化は比較的に容易に生じること
が知られている。
(4) 1,2-DMN (注) DMN;ジメチルナフタレン 上記のように、1,2−ジメチルナフタレンは他の異性体
へ転換し難しく、それ故にβメチルナフタレンのメチル
化反応に於いては、1,2−ジメチルナフタレンの生成を
抑えることが重要である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
固体酸触媒を使用してナフタレン及び/又はアルキルナ
フタレンをアルキル化してモノ及び/又はジアルキルナ
フタレンを製造する方法、特にジメチルナフタレンの製
造方法において、高転化率で、触媒の活性寿命が長く、
且つ1,2-ジメチルナフタレンを低減させた製造方法は未
だ確立されていない。そこで本発明は、優れた活性を有
し、しかも高い活性を長時間持続させるとともに1,2-ジ
メチルナフタレンの生成を抑制したモノ及び/又はジア
ルキルナフタレン、特にジメチルナフタレンの製造方法
を提供することを目的とするものである。
〔問題点を解決しようとする手段〕
本発明者らは、ナフタレン及び/又はアルキルナフタレ
ンのアルキル化方法について鋭意研究を続けた。その結
果、脱アルミナ処理されたフオージヤサイト型ゼオライ
ト特にY型ゼオライトを触媒として使用すれば、著しく
高い転化率が得られること、また該アルキル化反応を飽
和脂環式炭化水素化合物の存在下で行なうことで、活性
劣化なく高い転化率を持続できることを発見した。
さらには驚くべきことに得られるモノ及び/又はジアル
キルナフタレン混合物の1,2-ジメチルナフタレン含量は
低く抑制でき、また経時的な増加も抑えられることをも
発見し本発明を完成するに至つた。
すなわち本発明は、脱アルミナ処理されたフオージヤサ
イト型ゼオライト及び飽和脂環式炭化水素化合物の存在
下、ナフタレン及び/又はアルキルナフタレンとアルキ
ル化剤とを反応させることを特徴とするモノ及び/又は
ジアルキルナフタレンの製造方法に関するものである。
以下本発明方法について更に詳細に説明する。
本発明で使用されるフオージヤサイト型ゼオライトはY
型又はX型ゼオライトであることが好しく、特にY型ゼ
オライトが好適である。Y型ゼオライトとしては、天然
ゼオライト及び合成ゼオライトのいずれもが使用でき
る。ゼオライトのカチオンサイトは通常Naなどのアルカ
リ金属で占められており、反応に供する場合はアルカリ
金属を水素イオンに交換して使用される。Y型ゼオライ
トにおいても同様にイオンに交換がなされるが、この際
に水蒸気存在下での熱処理または希鉱酸処理等によりNa
2O含有量が1重量%以下となり、耐水熱安定性が著しく
改善されることは従来よりよく知られている。本発明に
示す脱アルミナ処理されたゼオライトの調製に際して
は、このような結晶構造の安定化されたY型ゼオライト
の使用が好ましい。これは通常のNa型又はそのかなりの
部分を水素イオン交換したH型では脱アルミナ過程又は
その後の焼成過程でY型ゼオライトの結晶性が壊れ易い
ためである。それ故にY型ゼオライトはその結晶構造の
安定性が高められた後に、脱アルミナ処理されることが
好ましい。
結晶構造の安定性が高められたY型ゼオライトは公知の
技術(特開昭54-122700号公報、特開昭56-22624号公報
等)によつて得られる。以下にその一例を示す。
Naを含有する原料Y型ゼオライトは、まずNaの50〜7
0%がアンモニウムで交換される様にアンモニウム塩水
溶液で処理される。イオン交換に使用できるアンモニウ
ム塩は、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩等が
使用でき、特に塩化物、硫酸塩が好ましい。1回のイオ
ン交換処理でアルカリ金属のアンモニウムへのイオン交
換率が50〜75%に達しない場合には、上記と同一内
容の処理を複数回繰り返すことが必要である。
上記のイオン交換処理によつてNaの50〜75%がアン
モニウム型になつたY型ゼオライトはついで水蒸気の存
在下で高温(例えば400〜900℃)で10分〜5時
間熱処理される。水素気の存在下で熱処理されたフオー
ジヤサイト型ゼオライトは再度アンモニウム塩水溶液で
処理され続いて水蒸気の存在下で高温(例えば400〜
900℃)で10分〜5時間熱処理すると、結晶構造の
安定性が改善されたH型ゼオライトが得られる。またア
ンモニウム塩水溶液で処理しさらに熱処理した後、希薄
な鉱酸類で数回にわたり処理することによっても、結晶
性構造の安定性は付与できる。この場合結晶構造の破壊
を防止するために鉱酸類の濃度はpH値で1.0〜5.0
の範囲に調節する必要がある。
結晶構造の安定性が改善されたY型ゼオライトは、次い
で無機酸または有機酸で処理され、脱アルミナ処理され
る。酸処理後のアルミナに対するシリカのモル比の増加
率は、酸処理時の水素イオン濃度、処理温度、処理時間
により変化する。このうち水素イオン濃度の影響が最も
大きく、酸処理時の水素イオン濃度をpH値で0.1〜
4.0の範囲に調節することが好ましい。処理条件は、
一般に酸処理時のpH値が0.1〜4.0の場合、処理温
度は10〜95℃で、処理時間は30分〜30時間が適
当である。処理方式は、バツチ式が好ましく、又酸は水
溶液としてゼオライトと接触させる方法が良好である。
バツチ式を用いる場合、固液比は1〜30が好ましい。
酸処理に使用できる酸は無機酸、有機酸のいずれでも良
い。無機酸としては例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等
が使用でき、有機酸としては、カルボン酸、スルホン酸
等が使用できる。特に有機酸の場合は、pH調製の容易さ
から、脂肪族カルボン酸が良好で、例えば、酢酸、シュ
ウ酸、コハク酸、マレイン酸等が好ましい。
1回の処理でフオージヤサイト型ゼオライトのアルミナ
に対するシリカのモル比が目標値に達しない場合には、
上記と同一内容の処理を複数回繰り返すこともできる。
酸処理を終えたフオージヤサイト型ゼオライトは、イオ
ン交換水で充分に洗浄された後、空気の存在下高温(例
えば、400〜600℃)で2〜6時間熱処理されるこ
とにより脱アルミナ処理されたフオージヤサイト型ゼオ
ライトとすることができる。
本発明で使用される脱アルミナ処理されたフオージヤサ
イト型ゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比
は、好ましくは6.5〜150の範囲である。アルミナ
に対するシリカのモル比を6.5以上とすることによっ
て、本発明に示す1,2-ジメチルキルナフタレンの生成を
抑制する効果が特に高くなり、一方150以下とするこ
とによって、ゼオライト中に十分な酸量が存在し、原料
であるナフタレン及び/又はアルキルナフタレンの転化
率を高める傾向が有るからである。
本発明に使用されるゼオライトは、それ自体パウダー状
で使用することもできる。また圧縮成形することでペレ
ツト状、タブレツト状などの成形物として使用すること
ができる。成形物として使用する場合、結合剤としてア
ルミナゾル、シリカゾルなどを添加して成形物とするこ
ともできる。
ナフタレン及び/又はアルキルナフタレンのアルキル化
反応に際しては、反応系に飽和脂環式炭化水素化合物を
供給しその存在下で行なう。このことにより、触媒の活
性劣化が著しく改善できる。飽和脂環式炭化水素化合物
としては、単環式化合物、環炭素を共有していない多環
式化合物、環炭素を共有する多環式化合物、縮合脂環式
化合物、有橋脂環式化合物が挙げられる。。具体的に
は、単環式化合物としてはシクロヘキサン、シクロヘプ
タン、シクロオクタン、シクロデカンなどが挙げられ
る。環炭素を共有しない多環式化合物としてはビシクロ
プロピル、ビシクロペンチル、ビシクロヘキシル、シク
ロペンチルシクロヘキサンなどが挙げられる。環炭素を
共有する多環式化合物としてはいわゆるスピラン系化合
物があり、例えばスピロ〔2,2〕ペンタン、スピロ〔2,
3〕ヘキサン、スピロ〔2,4〕ペプタン、スピロ〔3,
3〕ペプタン、スピロ〔3,4〕オクタンなどが挙げられ
る。縮合脂環式化合物としては、ビシクロ〔4,2,0〕オ
クタンヒドロインダン、デカリン、ペルヒドロフエナン
トレン、ペルヒドロアントラセンなどが挙げられる。有
橋脂環式化合物としては、ノルピナン、ノルボルナン、
ビシクロ〔2,2,1〕オクタンなどが挙げられる。このな
かで特に好適な化合物としては、縮合脂環式化合物及び
多環式化合物が挙げられ、具体的にはデカリン、ビシク
ロヘキシルが挙げられる。デカリンには、cis-デカリ
ン、trans-デカリンがあり、どちらを使用しても本発明
の効果が発現される。それ故に両者の混合物が安価に入
手できることから、混合物を用いることが好ましい。
飽和脂環式炭化水素化合物の供給量は、ナフタレン及び
/又はアルキルナフタレンに対して0.1〜20重量比
の範囲とすることが好ましい。特に、0.2〜10重量
比の範囲が好適である。該範囲にすることで活性劣化を
十分に防止でき、かつ高い生産性を保持することができ
るからである。
本発明によるナフタレン及び/又はアルキルナフタレン
のアルキル化反応は、気相又は液相のいずれでも行なう
ことができる。アルキル化反応は、迎圧〜加圧下で行わ
れるが一般には常圧〜100kg/cm2G、とりわけ常圧
〜20kg/cm2Gが好適である。反応温度は150〜5
00G、好ましくは200〜400℃とすることが適当
である。
反応を気相で実施する場合、活性寿命をより長く持続さ
せるために水素気流下で行なうことが好ましい。水素供
給量はナフタレン及び/又はアルキルナフタレンに対し
て0.1〜10モル比の範囲で行なうことが好ましい。
また窒素、炭酸ガス、メタン等のガスを導入してもよ
い。反応は通常固定床反応装置を用いて行なわれるが、
流動床や移動床等を用いて行なうこともできる。この際
に、重量時間空間速度(WHSV)は0.2〜50Hr-1
の範囲で行なうことができる。より好ましくは、WHS
Vは1〜20Hr-1の範囲とする。WHSVを1以上とす
ることで、高い生産性を保持することができ、またWH
SVを50Hr-1以下とすることで、触媒との接触時間を
十分に長く取ることができ高い転化率を得られるからで
ある。尚、本発明に示すWHSVとは、触媒(g)当り
の単位時間(Hr)におけるナフタレン及び/又はアルキ
ルナフタレンの供給量(g)を表すものとする。
アルキル化反応に使用されるアルキル化剤としては、一
般式CnH2n+1OH(n=1〜4)で示されるアルコール類及
び一般式(CnH2n+1)2O(n=1〜4)で示されるエーテル
類が挙げられ、例えばメタノール、エタノール、iso-プ
ロパノール、ジメチルエーテルが好ましく、これらは単
独でもまた混合物としても使用できる。アルキル化剤の
供給量は好ましくはナフタレン及び/又はアルキルナフ
タレンに対して0.2〜2.0モル比の範囲が好適であ
る。
本発明においてアルキルナフタレンは、アルキル化がメ
チル化である場合にはメチルナフタレンであることが好
ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ナフタレン及び/又はアルキルナフタ
レンのアルキル化反応において、結晶性アルミノシリケ
ートとして脱アルミナ処理されたフオージヤサイト型ゼ
オライト、特にY型ゼオライトを触媒として使用するこ
とにより原料の高転化率が達成できる。さらに飽和脂環
式炭化水素化合物の存在下で該アルキル化反応を行うこ
とによって、活性寿命も著しく改善される。
後述する比較例で示すように、ZSM−5では、反応温
度を450℃と高くしても極めて低い転化率しか得られ
ない。モルデナイトでは、初期転化率はかなり高いもの
の活性劣化が著しく大きい。又通常のY型ゼオライトす
なわちNaカチオンを単に水素カチオンに交換したY型
ゼオライトでは、転化率は本発明者を満足させるほどに
は高くなく、又活性劣化も大きく改善できるが未だ少な
からず活性劣化が認められ十分なものではない。
これに対して、本発明の実施例では、従来技術よりもは
るかに高い転化率が得られる。また活性劣化は認められ
ず高活性を持続する。さらに重要なことは特にナフタレ
ン及び/又メチルナフタレンのメチル化によつて得られ
るジメチルナフタレンの異性体混合物中、1,2-ジメチル
ナフタレンの生成がかなり抑えられる。さらには1,2-ジ
メチルナフタレンの経時的増加も抑制できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を示すが本発明はこれに限定され
るものではない。
実施例1 Na2Oを11.8重量%含有したY型ゼオライト(東洋曹
達製TSZ-305)を100gとり、1規定の塩化アンモニ
ウム水溶液1に懸濁させた。これを95℃で6時間撹
拌した後、濾過し充分にイオン交換水で洗浄した。尚水
溶液中に溶出したナトリウム量を原子吸光分析で測定し
た結果、ナトリウムカチオンの70%がアンモニウムに
交換されていた。このY型ゼオライトは、110℃で1
昼夜乾燥した。そしてこのY型ゼオライトは、石英管に
入れ水蒸気を流通させて700℃にて1時間熱処理し
た。
次に熱処理されたY型ゼオライト100gを1規定の塩
化アンモニウム水溶液1に懸濁させ、95℃で6時間
撹拌した。そしてY型ゼオライトを濾過分離し、イオン
交換水で充分水洗した。このY型ゼオライトは110℃
で一昼夜乾燥し、石英管に入れ水蒸気を流通させて70
0℃にて1時間熱処理した。このものはNa2Oを0.3重
量%含有していた(HYゼオライト)。
(a) このHYゼオライトを1規定の塩酸溶液に懸濁さ
せ95℃で4時間撹拌した後に濾過分離し、イオン交換
水で充分水洗した。次いで110℃で1昼夜乾燥後、空
気を流通させて500℃にて4時間熱処理した。このも
ののX線回折パターンをみると出発物質であるNaY型
ゼオライトに比べ格子定数は24.56Åから24.37Å
小さくなり、単位格子の若干の収縮を生じているものの
Y型の結晶性は損われていなかった。またこのゼオライ
トのアルミナに対するシリカのモル比は、出発物質であ
るNaY型ゼオライトに比べ5.6から24.8へ大きく
なつた(HY−1ゼオライト)。
(b) 前述のHYゼオライトを0.1規定の塩酸溶液で
酸処理した。このこと以外、イオン交換条件、熱処理条
件はHY−1ゼオライトの調製と同様にしておこなつ
た。このゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比
は7.0であつた(HY−2ゼオライト)。
(c) 前述のHYゼオライトを25℃においてpH値2の
酢酸水溶液で酸処理した。このこと以外、イオン交換条
件、熱処理条件はHY−1ゼオライトの調製と同様にし
ておこなつた。このゼオライトのアルミナに対するシリ
カのモル比は11.5であつた(HY−3ゼオライ
ト)。
(d) 上記の操作で得られたHY、HY−1、HY−
2、及びHY−3ゼオライトにアルミナ含有量として1
5重量%となるようにアルミナゾルを結合剤として添加
して、ペレツト状に成形した。続いて200℃で1時
間、500℃で10時間、空気流通下で焼成した。成形
物は10〜20メツシユの粒度に調製し、反応に供し
た。
実施例2及び比較例1 実施例1で調製したHY−1ゼオライト5gを常圧固定
床反応管に充填した。触媒層を300℃とした後、βメ
チルナフタレン(再結晶化による精製品)及びデカリン
を重量比で1/1に混合した液を50g/Hr、メタノー
ルを5.6g/Hrまた水素を水素/βメチルナフタレン
=1.3/1(モル比)で供給した(実施例2)。
一方、実施例1で調製したHYゼオライトを触媒として
用いて反応した(比較例1)。
この結果を表に示したが実施例2の結果は、比較例1に
比べβ−メチルナフタレンの高い転化率を示した。また
モノ及び/又はジアルキルナフタレンの異性体混合物
中、有用でない1,2-モノ及び/又はジアルキルナフタレ
ンの生成が押さえられた。さらに1,2-モノ及び/又はジ
アルキルナフタレンの経時的増加も抑制された。
実施例3及び4 実施例3及び実施例4は触媒としてそれぞれ実施例1で
調製したHY−2ゼオライト及びHY−3ゼオライトを
用いた。このこと以外、実施例2と同様の条件下で反応
した。いずれの結果も、β−メチルナフタレンの高い転
化率を示し、モノ及び/又はジアルキルナフタレン異性
体混合物中、有用でない1,2-ジメチルナフタレンの生成
が抑えられ、また経時的増加も抑制され、比較例1に比
べ大きく改善された。
比較例2 米国特許3,766,093号明細書に開示されている方法に従
つてシリカ/アルナモル比が50のZSM−5ゼオライ
トを合成し、さらにH型とした後アルミナ含量が15重
量%となるようにアルミナゾルを添加して成形物を得
た。実施例2と同様の条件下で反応したが、活性劣化は
みられないものの転化率は著しく低いものであつた。
比較例3 H型モルデナイト(東洋曹達製TSZ-640HOE)を使用した
こと以外、実施例2と同様の条件下で反応した。反応初
期に於いては比較的に高い転化率を示すものの、活性寿
命は著しく短いものであつた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱アルミナ処理されたフオージヤサイト型
    ゼオライト及び飽和脂環式炭化水素化合物の存在下、ナ
    フタレン及び/又はアルキルナフタレンとアルキル化剤
    とを反応させることを特徴とするモノ及び/又はジアル
    キルナフタレンの製造方法。
  2. 【請求項2】フオージヤサイト型ゼオライトがY型ゼオ
    ライトである特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】脱アルミナ処理されたフオージヤサイト型
    ゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比が6.5
    〜150の範囲である特許請求の範囲第(1)項又は第(2)
    項記載の方法。
  4. 【請求項4】無機酸または有機酸で脱アルミナ処理され
    たゼオライトを使用する特許請求の範囲第(1)項〜第(3)
    項のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】アルキル化剤が一般式Cn2n+1OH(n=1〜
    4)で示されるアルコール類及び一般式(CnH2n+1)2O(n=1
    〜4)で示されるエーテル類から選ばれる少なくとも1種
    である特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  6. 【請求項6】飽和脂環式炭化水素化合物の供給量がナフ
    タレン及び/又はアルキルナフタレンに対して0.2〜
    10重量比の範囲にある特許請求の範囲第(1)項記載の
    方法。
  7. 【請求項7】アルキルナフタレンがメチルナフタレンで
    ある特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  8. 【請求項8】メチルナフタレンがβ−メチルナフタレン
    である特許請求の範囲第(7)項記載の方法。
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