JPH0645462B2 - バリウムフエライト粉末の製造法 - Google Patents

バリウムフエライト粉末の製造法

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JPH0645462B2
JPH0645462B2 JP13702185A JP13702185A JPH0645462B2 JP H0645462 B2 JPH0645462 B2 JP H0645462B2 JP 13702185 A JP13702185 A JP 13702185A JP 13702185 A JP13702185 A JP 13702185A JP H0645462 B2 JPH0645462 B2 JP H0645462B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水熱合成法で六角板状のマグネトプランバイ
ト型バリウムフェライト粉末を製造する方法の改良に関
するものである。
近年磁気記録の高密度化の要求に伴い,バリウムフェラ
イト(マグネトプランバイト型)を磁気記録媒体として
用いる垂直磁気記録方式の開発が進められている。
垂直磁気記録方式に用いられるバリウムフェライトとし
ては,保磁力が適当な値(400〜1500 Oe)で,飽和磁化
ができるだけ高く,粒子が小さく均一で,粒子の凝集,
焼結などがなく,分散性のよいものが望まれている。
〔従来の技術〕
従来バリウムフェライトの製造法としては,例えば共沈
法,フラックス法,水熱合成法など種々の方法が知られ
ており,水熱合成法については,例えば特公昭46−3545
号公報,特開昭56−149328号公報,特開昭56−160328号
公報,特開昭56−155023号公報,特開昭58−2224号公
報,特開昭59−161002号公報,特開昭59−164640号公
報,特開昭59−164641号公報などで提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来公知の水熱合成法によるバリウムフェライトは,一
般に粒子の板状比が高く,配向性のよいものであるが,
粒度分布幅が広くて均一でなかったり,また熱処理によ
りバリウムフェライトの結晶化を進行させてしっかりし
た形状の粒子にしようとすると粒子間の焼結が生じ易く
なったりして,塗料化(インク化)の際の分散性,配向
性,塗膜の平滑性,光沢度などが悪くなったり,また飽
和磁化が50emu/g程度かそれよりも低いものしか得
られなかったりする難点がある。
本発明の目的は,水熱合成法における前記難点が改良さ
れたバリウムフェライト粉末の製造法を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は,バリウム塩およびバリウム1グラム原子に対
して鉄が5〜11グラム原子に相当する量の鉄塩を,水
媒体中で水酸化アルカリと反応させた後の水酸化アルカ
リの濃度が3モル/以上になるように中和当量以上の
水酸化アルカリを用いて反応させ,生成した沈殿物のス
ラリを130〜300℃で水熱処理した後,650〜9
50℃で焼成し,得られた焼成物を炭素数3〜4の有機
酸で処理することを特徴とするバリウムフェライト粉末
の製造法に関するものである。
本発明において,バリウム塩は水に可溶性の硝酸バリウ
ム,塩化バリウム,水酸化バリウム等が一般に使用され
る。また鉄塩としては,一般に硝酸第二鉄,塩化第二鉄
のごとき水に可溶性のものが使用される。バリウム塩お
よび鉄塩は,一般に水に溶解させて使用される。その際
バリウム塩と鉄塩は,混合水溶液として調製しても,バ
リウム塩の水溶液と鉄塩の水溶液とを別々に調製して使
用してもよい。
また鉄塩は,バリウム1グラム原子に対して鉄が5〜1
1グラム原子に相当する量で使用される。
また水酸化アルカリと反応させる際,従来のバリウムフ
ェライトに添加されている種々の元素,例えばCo,Ni,M
n,Zn,Ca,Pb,Sr,Ti,In,Nb,La,Ce,Pr,Smなどの水に可溶性
の塩をバリウム塩,鉄塩等の水溶液に若干添加すること
ができ,特にCoおよびTiの塩の添加は、磁気特性の向上
および粒子径をコントロールするうえで好ましい。Coお
よびTiの塩としては一般に塩化物,硝酸塩などが使用さ
れるが,その添加量は,溶液中の鉄原子に対する原子
比,Co/Fe,Ti/Feがそれぞれ,0.01〜0.20,好ましく
は0.02〜0.15になるようにするのが好適である。また前
記バリウムと鉄との原子比Fe/Baが5よりも小さくなる
とマグネトプランバイト型バリウムフェライトの生成量
が少なく,六角板状の形状も悪くなり,Fe/Baが11よ
り大きくなるとα−Fe2O33の生成があり,またバリウム
フェライトの粒径も大きく,磁気特性も劣ってくる。な
お,バリウム塩の水溶液を調製する場合は,バリウム塩
の濃度が30〜230mmol/の範囲になるようにするのが
六角板状の形状のよいバリウムフェライトを得るうえで
望ましい。
水酸化アルカリと反応させる際の混合順序は特に制限さ
れない。例えばバリウム塩の水溶液と鉄塩の水溶液とを
別々に調製し,バリウム塩の水溶液に鉄塩の水溶液およ
び水酸化アルカリの水溶液を加える順序で反応させて
も,バリウム塩と鉄塩との混合水溶液を調製し,これに
水酸化アルカリを加える順序で反応させても,またこれ
以外の順序で反応させてもよい。反応させる際の温度は
30〜100℃が適当である。水酸化アルカリの添加量
は,水酸化アルカリを加えて反応させた後の溶液中の水
酸化アルカリの濃度が3mol/以上,好ましくは5〜
8mol/になるように中和当量以上,好ましくは2〜
8倍当量の範囲で使用される。
水酸化アルカリを加えた後の溶液中の水酸化アルカリの
濃度が低かったり,水酸化アルカリの量が少なすぎる
と,粒径が大きく,板状比(粒径/厚さ)が小さくな
り,粒度分布が悪かったり,またγ−Fe2O3の生成があ
り,また過度に水酸化アルカリを多くするのは経済的で
ない。
水酸化アルカリとしては,水酸化ナトリウム,水酸化カ
リウムなどが好適であり,水酸化アルカリは一般に水に
溶解させて添加されるが溶解させずに添加してもよい。
また添加にあたっては一度に添加する方法をとっても段
階的に添加する方法を採用してもよい。
水酸化アルカリとの反応によってバリウム,鉄,さらに
は前記添加金属元素等の金属水酸化物を含む沈殿が生成
する。この沈殿物のスラリは,これを130〜300℃,好ま
しくは150〜270℃に加熱保持して水熱処理すると,バリ
ウムフェライトの微細な結晶の生成,沈殿する。なおこ
の結晶は化学組成的にはマグネトプランバイト型のバリ
ウムフェライトと同じ構造を有しているが,磁気特性,
特に飽和磁化が充分でない。水熱処理時間は普通0.5〜
20時間程度であり,水熱処理には普通オートクレーブ
が採用される。
水熱処理によって生成する結晶は後の工程で核(種晶)
の役割を果すが,水熱処理温度が低すぎると結晶の生成
が充分でなく,また高すぎると最終的に得られるバリウ
ムフェライト粉末の粒径が大きくなるので適当でない。
水熱処理して生成させた微細な結晶の沈殿物を含むスラ
リは,これから沈殿物を分離して水洗し,遊離のアルカ
リ分を除去する。沈殿物は,650〜950℃,好まし
くは700〜900℃で焼成する。なお,焼成に先だっ
て沈殿物を乾燥し,水分を除去しておくのが望ましい。
焼成温度は,これがあまり低すぎると飽和磁化が低くな
ったり,長時間を要したりし,また高すぎると粒子の成
長が大きく,粒子径が大きくなるので適当でない。焼成
時間は一般に10分〜2時間程度が適当であり,焼成雰
囲気は特に制限されないが,一般に空気雰囲気が便利で
ある。また焼成にあたっては,650〜750℃程度の
低温で焼成し,次いで750〜950℃程度の高温で焼
成する2段焼成法をとっても,1度で焼成する1段焼成
法をとってもよい。
焼成物(バリウムフェライト)は,これを炭素数3〜4
の有機酸で処理する。この有機酸で処理する前に従来公
知の水,塩酸,酢酸等を用いて焼成物を洗浄してもよ
く,一般には水で洗浄した後炭素数3〜4の有機酸で処
理する。
本発明において炭素数3〜4の有機酸で処理すると粒子
表面に付着しているアルカリ金属イオン,塩素イオン,
過剰の残留水酸化バリウム等の除去効果の向上ととも
に,バリウムフェライト粒子表面が炭素数3〜4の有機
酸で被覆され分散性を向上させる効果があり,塗膜を形
成させた際の光沢度が一段とすぐれたものになる。バリ
ウムフェライトは六角板状の粒子であり,磁気を持って
いるため粒子同志が重なり合い,その粒子をほぐして分
散させるために過度の機械的処理が必要であり,粒子の
重なりをなるべく少なくすることが分散性向上の決めて
の一つになるが,炭素数3〜4の有機酸処理によってこ
れらを改善する効果がある。
炭素数3〜4の有機酸としては,プロピオン酸,酪酸,
クロトン酸,アクリル酸,メタクリル酸等が好適に使用
される。これら有機酸は水等の溶媒に溶解させて使用す
ることもできる。処理方法としては,焼成物を炭素数3
〜4の有機酸で洗浄処理する方法,有機酸溶液中に浸漬
処理する方法等を挙げることができる。また処理する際
撹拌するのが望ましい。
〔実施例〕
実施例1 水0.4に,FeCl3・6H2Oを1.53mol,CoCl26H2Oを0.093m
olおよびTiCl4を0.093mol溶解した。別に水0.3に,Ba
Cl2・2H2Oを0.157molを溶解した。またさらに水0.4に
NaOHを16.4mol溶解した。これらの溶液をN2ガス雰囲気
下で混合し,水酸化物の沈殿物を生成させた(沈殿物生
成後の母液のNaOH濃度7.3mol/)。
沈殿物を含むスラリ溶液をオートクレーブに入れ,26
0℃まで昇温し,2時間同温度に保持して水熱処理後,
スラリをビーカーに入れ水洗を行った。
このようにして,得られたスラリを乾燥した。
得られた乾燥物は,これを電気炉に入れ,空気雰囲気下
に,850℃で10時間焼成した。この焼成物を水によ
って可溶物(Cl−等)がなくなるまで洗浄した後,プロ
ピオン酸の1wt%水溶液中に入れて撹拌処理した後ろ過
乾燥し,バリウムフェライト粉末を得た。
このバリウムフェライト粉末について透過型電子顕微鏡
(TEM)で粒子形状(粒径,厚さ,分布)を測定した結
果(粒子50個以上の平均値)および振動試料式磁力計
で磁気特性を測定した結果を第1表に示す。
また,分散性をみるために,バリウムフェライト粉末を
バインダーおよび溶媒とサンドミルでミーリングした後
のインキを篩目が1μmの篩でろ過したときのろ過率
(インキ全量が篩を通過した場合をろ過率100%とす
る),および平滑性をみるために,塗膜での光沢度なら
びに塗膜での角形比,配向比の磁気特性を測定した結果
を第1表に示す。
実施例2〜4 実施例1のプロピオン酸を,クロトン酸(実施例2),
酪酸(実施例3)およびメタクリル酸(実施例5)にか
えたほかは,実施例1と同様にしてバリウムフェライト
粉末を得,実施例1と同様に測定した。その結果を第1
表に示す。
比較例1 実施例1とプロピオン酸による処理を行わなかったほか
は,実施例1と同様にしてバリウムフェライト粉末を
得,実施例1と同様に測定した。その結果を第1表に示
す。
比較例2 実施例1のプロピオン酸を,酢酸にかえたほかは,実施
例1と同様にしてバリウムフェライト粉末を得,実施例
1と同様に測定した。その結果を第1表に示す。
実施例5 実施例1のBaCl2・2H2Oを0.157molから0.234molに,CoC
l2・6H2OおよびTiCl4をそれぞれ0.093molから0.103mol
に,NaOHを16.4molから14.4molに,水熱処理温度を26
0℃から230℃に,また焼成温度を850℃から870℃にか
えたほかは,実施例1と同様にしてバリウムフェライト
粉末を得た。測定結果を第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によると結晶状態のよい六角板状のマグネトプラ
ンバイト型の平均粒径0.1μm以下の粒度分布幅の狭い
よく揃ったバリウムフェライト微粉末が得られる。
また本発明によるバリウムフェライト粉末は,特に塗膜
の光沢度においてすぐれており,分散性,配向性,平滑
性などもよい。また本発明によるバリウムフェライト粉
末の板状比は一般に7〜10の範囲,保磁力は400〜150
0 Oe,飽和磁化は55emu/gを越える。なお保磁力はT
i,Co等の添加でコントロール可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バリウム塩およびバリウム1グラム原子に
    対して鉄が5〜11グラム原子に相当する量の鉄塩を,
    水媒体中で水酸化アルカリと反応させた後の水酸化アル
    カリの濃度が3モル/以上になるように中和当量以上
    の水酸化アルカリを用いて反応させ,生成した沈殿物の
    スラリを130〜300℃で水熱処理した後,650〜
    950℃で焼成し,得られた焼成物を炭素数3〜4の有
    機酸で処理することを特徴とするバリウムフェライト粉
    末の製造法。
  2. 【請求項2】炭素数3〜4の有機酸がプロピオン酸,ク
    ロトン酸,酪酸,アクリル酸およびメタクリル酸よりな
    る群から選択された有機酸である特許請求の範囲第1項
    記載のバリウムフェライト粉末の製造法。
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