JPH0643669U - 図書用ラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 図書に貼付して図書館等での貸出管理と図書
の在庫管理を簡便に実施できる図書用ラベルを供給す
る。 【構成】 図書の背表紙と裏表紙とに跨って貼付する図
書用ラベル。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、図書館等における図書の管理に於て、簡便で且つ耐久性を有する図 書用ラベルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

図書館等で所有している図書の在庫管理、貸出状況の管理は煩雑であり、人手 を非常に要するものである。

【０００３】 既に、図書の裏表紙にバーコードを印刷や印字したラベルを貼り、貸出時に読 み取り機を用いて貸出状況を自動管理することは実施されているが、この方式で は、書棚から抜き出した状態で処理を行う貸出処理などには有効な手段として利 用できるが、図書の在庫状況を調査する棚卸し処理などにはほとんど役にたたな い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、従来から 実施されている貸出処理の管理と、書籍の在庫状況管理の実施を一枚のラベルを 貼付することによって解決することができる図書用ラベルを供給する事を目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、表面にバーコード等の管理を目的とする内容を印字または印刷等に よって表示し、且つバーコード等の管理を目的とする表示が図書の背表紙と裏表 紙の両方に跨るように、または図書の厚さによっては表表紙から背表紙を経て裏 表紙まで跨るように貼付することにより、貸出時には背表紙または裏表紙の管理 内容を読み取り機を用いて読み取り管理し、棚卸し等の図書の在庫状況の管理に は、書棚に差し込まれた状態のままで背表紙部分の管理内容を読み取ることので きる図書用ラベルに関するものである。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案に係わる図書用ラベル１の一例を示す正面図及び図２は本考案に 係わる図書用ラベル１を図書２に貼付した状態を示す斜視図である。

【０００７】 図書用ラベル１の表示は、背表紙と裏表紙とに同じものを別々に表示しても良 いし、図２に示すように大きく表示し、表示内容が背表紙と裏表紙に跨るように 表示してもよい。

【０００８】 本考案に係わる図書用ラベル１においては、材料として布を使用することが好 ましい。

【０００９】 従来の紙に印字、印刷されたラベルは、表面の耐摩擦性や折り曲げに対する耐 性の点から裏表紙部分に貼付され、更にその表面をプラスチックフィルムなどで カバーし、記録された管理内容の保護を行っている。

【００１０】 この原因は、ラベル材質として紙を用いている為に発生していることであり、 耐摩擦性、耐折り曲げ性に優れたプラスチックフィルムを用いれば解決が可能で あるが、プラスチックフィルムをラベル材料とした場合には、裏表紙に貼付して 貸出管理に使用する場合には問題はないが、背表紙と裏表紙とにかけて貼り、在 庫管理にも使用するとなると、フィルムの柔軟性が乏しく背表紙と裏表紙との折 り目部分にラベルが追随しにくく、ラベルに浮きが発生し、バーコード等の管理 内容の読み取りに異常が発生し易く好ましくない。柔軟性を付与するためフィル ムの厚みを薄くすると、貼り作業性が劣りラベルにシワが入るなどして管理内容 が読めなくなる他、可塑剤等を用いて軟質化した場合は、印字や印刷処理の文字 、記号のラベルへの接着性を低下させ、ラベルの記録内容の耐性を低下させやす い。

【００１１】 耐摩耗性、耐折り曲げ性を向上した紙である樹脂含浸紙を使用した場合は、紙 の場合よりも全体的に向上するが、背表紙と裏表紙の境目で破れるなどの点で、 樹脂含浸紙単独の使用では紙の場合より若干向上した程度となる。

【００１２】 ラベルの材料として、布を用いバーコードを印字してラベルを作成すれば、柔 軟で貼り易く耐摩耗性、耐折り曲げ性で紙、含浸紙、プラスチックフィルムより 優れ、背表紙と裏表紙の境目での破れについても、紙、含浸紙より強く、プラス チックフィルムと比較しても同等以上であった。

【００１３】 本考案で言う布とは、いわゆる織物の他に、織らない布と言われる不織布も含 み、平織り、綾織り等の布の織り方による外観の差は、本考案に関しまったく影 響しない。また、布繊維の材質については、耐摩耗性に優れるナイロン、ポリエ ステル繊維などの使用が好ましいが、綿、レーヨン等の他の天然繊維、化学繊維 等を使用しても効果を損なうことはない。

【００１４】 管理内容の記録に際しての方法は、インキを用いて大量同一内容を記録する印 刷（図書を所有する図書館名を記録する場合などに好適）や、インクリボンを熱 と圧力等でラベルに転写させて記録内容を作成する印字（図書の題名、著者名、 図書の分類、発行所名、受け入れ年月日等の個別の図書の情報を記録することに 好適）等の手法で、簡便で記録内容を明確にラベル上に表現できるならば、如何 なる方法をとってもよい。

【００１５】 印字、印刷の作業性、内容の明瞭化のために布地の表面に樹脂等を塗布し平滑 性を向上することは、更に好ましい方法であり本考案の効果を更に向上する。特 に、織物である布に対して、編物を使用した場合は、ラベルに加工する場合の打 ち抜き工程で糸を切断する工程が生じるため、表面に樹脂を塗布し糸を固定して ホズレを防止する効果が期待でき好ましいものとなる。

【００１６】 耐摩耗性、耐久性、堅牢性を更に向上させるため、印字や印刷の後に透明な樹 脂を塗布したり、透明な（艶消しを含む）プラスチックフィルムを貼付すること は、本考案の効果を更に増す事となり、管理内容の読み取りに問題の無い範囲で の応用は好ましいことである。特に、ラベルの柔軟性を保持しながら、印字や印 刷内容の保護、紙、含浸紙の場合には破断に対する強度の向上にもつながる樹脂 を塗布することは良好であり、樹脂塗布の作業性の簡便さと、皮膜の硬質性の点 から紫外線硬化樹脂の塗布は最も優れている。

【００１７】 本件考案に係わる図書用ラベル１に使用される接着剤は、書籍に接着でき、ラ ベル材料に対する投錨性が良いものなら何でも良く、ホットメルト接着剤、感圧 接着剤、瞬間接着剤などが考えられるが、印字や印刷等の手段によって管理内容 を記録する必要性から、感圧接着剤（粘着剤）を用いた粘着ラベルが最も望まし い。

【００１８】

【考案の効果】

本考案に係わる図書用ラベルによれば、１枚のラベルによって、図書の貸出管 理と書棚に入ったままでの図書の在庫管理が実行できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係わる図書用ラベルの一例を示す正面
図。

【図２】本考案に係わる図書用ラベルを図書に貼付した
状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 図書用ラベル ２ 図書

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表面に管理を目的とする表示を施し、且
   つ図書の背表紙部分と裏表紙部分、または図書の裏表紙
   部分と背表紙部分と表表紙部分に跨るように貼付する図
   書用ラベル。
2. 【請求項２】 図書用ラベルの管理を目的とする表示を
   施す面に樹脂を塗布または含浸した請求項１記載の図書
   用ラベル
3. 【請求項３】 管理を目的とする表示上に表示内容の保
   護を目的として透明の保護フィルム又は保護コート層を
   設けた請求項１または請求項２記載の図書用ラベル。
4. 【請求項４】 保護コート剤として紫外線で硬化するタ
   イプの樹脂を用いた請求項３記載の図書用ラベル。
5. 【請求項５】 ラベルの材料として布を表面基材とする
   材料を使用した請求項１、請求項２、請求項３または請
   求項４記載の図書用ラベル。
6. 【請求項６】 ラベルの材料として樹脂含浸紙を使用し
   た請求項１、請求項２、請求項３または請求項４記載の
   図書用ラベル。