JPH064288U - 自動車用ウインドレギュレータ - Google Patents

自動車用ウインドレギュレータ

Info

Publication number
JPH064288U
JPH064288U JP6313991U JP6313991U JPH064288U JP H064288 U JPH064288 U JP H064288U JP 6313991 U JP6313991 U JP 6313991U JP 6313991 U JP6313991 U JP 6313991U JP H064288 U JPH064288 U JP H064288U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
wire rope
window regulator
drum
coating layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6313991U
Other languages
English (en)
Inventor
裕 宇都宮
隆司 荻野
Original Assignee
ユニフレックス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニフレックス株式会社 filed Critical ユニフレックス株式会社
Priority to JP6313991U priority Critical patent/JPH064288U/ja
Publication of JPH064288U publication Critical patent/JPH064288U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)
  • Window Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、操作力が小さくかつ耐久性が
高く、しかも作動時の音の発生を低減できるようなワイ
ヤ式のウインドレギュレータを提供することにある。 【構成】ドラムおよびプーリに巻き掛けられるワイヤロ
ープ30を備えたウインドレギュレータであって、この
ワイヤロープ30は、複数本の撚られた素線35からな
るワイヤ本体部32と、このワイヤ本体部32の外周全
体を被覆するコーティング層33とを備えている。コー
ティング層33の材質は、PP、PE、POM、PA、
PBT、PvdF、その他の合成樹脂、エラストマ、ゴム
などの材料を、単独あるいは適宜に混合したブレンド品
を用いる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ワイヤ式の自動車用ウインドレギュレータに係り、特にワイヤロー プの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤ式のウインドレギュレータは、ドアのインナパネルに取付けられたハン ドルまたはモータによって回転駆動されるドラムと、このドラムに巻掛けられた 可撓性のワイヤロープと、ウインドガラスの下縁を支えるスライダあるいは支持 枠等の可動支持部材と、可動支持部材の昇降動作を案内するガイドレールと、上 記ワイヤロープを巻掛けるプーリなどを備えて構成されている。上記可動支持部 材には上記ワイヤロープが接続されている。ハンドルあるいはモータによって上 記ドラムを回転させると、ワイヤロープの巻込みあるいは繰出しが行われ、上記 可動支持部材の動きに伴って、ウインドガラスが上昇あるいは下降するようにな っている。
【0003】 上記ワイヤロープは、所定の張力で上記ドラムとプーリおよび可動支持部材と の間に張り渡されている。従来のウインドレギュレータ用ワイヤロープは、複数 本の素線を撚ったものであり、ワイヤロープの長手方向の一部は上記ガイドレー ルに沿って配索されている。ガイドレールの材質は例えば金属であり、ドラムお よびプーリは例えば合成樹脂製である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上述したワイヤロープは、ドラムやプーリおよび可動支持部材を通って一定の 張力で配索されているため、各部における面圧が高く、操作力が重いという欠点 があった。また、ワイヤロープと他部品との摺動状況によっては、操作フィーリ ングが悪くなることもあった。
【0005】 しかも上記ワイヤロープは、径の小さなドラムおよびプーリを通ることにより 繰返し曲げを受けることになり、素線の曲げ応力および摩耗等により耐久性に問 題があった。特に、重量の大きなドアガラスを昇降させる場合に、ワイヤロープ に加わる負荷が大きく、耐久性に改善の余地があった。
【0006】 また、上記ワイヤロープはドア内部の金属製ガイドレールを擦りながら移動す るため、素線とガイドレールがいずれも金属であることから、摺動時に金属同志 が擦れる不快な異音「ザーザー音」が生じたり、ドラムが回転する際、特にガラ スを上昇させる方向に動かす際に、ワイヤロープがドラムに巻付いている箇所に おいてドラムの径方向に強く絞られ、その際に「キリキリ」というワイヤ式ウイ ンドレギュレータに特有の異音が発生することがあった。
【0007】 従って本考案の目的は、操作力を軽減できるとともに耐久性が高く、しかも異 音の発生を低減ないし解消できるような自動車用ウインドレギュレータを提供す ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を果たすために開発された本考案は、ウインドガラスと一体に昇降す る可動支持部材と、この可動支持部材に接続されかつ駆動用のドラムおよびプー リに巻き掛けられるワイヤロープとを備えたワイヤ式のウインドレギュレータで あって、上記ワイヤロープは、複数本の撚られた素線からなるワイヤ本体部と、 このワイヤ本体部の外周全体を被覆する高分子材料からなるコーティング層とを 具備している。ここでいう高分子材料は、後述する実施例中の合成樹脂を始めと して、各種エラストマやゴム、あるいはこれらのブレンド品である。
【0009】
【作用】
ドラムが回転させられると、ドラムの回転方向に応じてワイヤロープの巻込み あるいは繰出しがなされ、ワイヤロープの動く方向に可動支持部材が上昇または 下降することにより、ウインドガラスが上昇または下降する。本考案に係るワイ ヤロープは、ワイヤ本体部の外側が上記コーティング層によって覆われており、 摺動性が良好である。このワイヤロープは、コーティング層をもたない従来のワ イヤロープに比較して操作力が小さくてすみ、小径なドラムやプーリ等を通る際 に円滑に撓むことができ、ガイドレールに接する時に発生する異音も小さい。
【0010】
【実施例】
以下に本考案の一実施例について、図1ないし図8を参照して説明する。 図2に示された自動車用ウインドレギュレータ10は、ドア11のウインドガ ラス12を上げ下げするためのものである。図示例のウインドガラス12は、ド ア11の前後に位置するガラスランチャンネル13,14に沿って、上下方向に 移動できるようにしてある。
【0011】 ドア11のインナパネル17とアウタパネル18との間に、ドラム20が設け られている。ドラム20は回転軸21を中心に回転することができる。図3に示 されるように、ドラム20の外周部に螺旋状に連なる溝22が設けられている。 このドラム20を回転操作するためのハンドル23は、インナパネル17の車室 側に設けられている。
【0012】 ウインドガラス12の下縁に、可動支持部材の一例としてのスライダ25が取 着されている。スライダ25は、上下方向に延びるガイドレール26に沿って昇 降自在である。ガイドレール26は、ドアインナパネル17に設けられている。 ガイドレール26の上端部と下端部に、それぞれプーリ27,28が設けられて いる。
【0013】 ドラム20とプーリ27,28にワイヤロープ30が巻掛けられている。図3 に示されるように、ワイヤロープ30はドラム20のスパイラル溝22に巻回さ れている。ハンドル23によってドラム20が回転させられると、ワイヤロープ 30はドラム20の溝22との間に生じる摩擦力により、ドラム20の回転方向 に応じて巻込みと繰出しがなされる。
【0014】 図1に示されるように、ワイヤロープ30は、複数のストランド31からなる ワイヤ本体部32と、ワイヤ本体部32の外側を全周にわたって覆う高分子材料 からなるコーティング層33とを備えている。ストランド31は、周知のワイヤ ロープと同様に、複数本の金属素線35を撚ったものであり、好ましい例として 含油タイプのものが使われる。この場合、潤滑油はコーティング層33によって シールされるため外部に漏れることはない。
【0015】 コーティング層33は、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポ リアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート( PBT)、ふっ化ビニリデン(PvdF)、その他の合成樹脂、ポリエステルある いはポリウレタン等のエラストマ、ゴムなどの材料を、単独あるいは適宜に混合 したブレンド品を、押出し成形によって、ワイヤ本体部32の外周部にコーティ ングする。コーティング層33の材料は、ドラム20およびプーリ27,28の 材料とは異なるものが好ましい。
【0016】 図1において、ワイヤロープ30の外径Dと、ワイヤ本体部32の外接円の径 dと、コーティング層33の厚さtの一例は、それぞれ、D=φ1.0 〜4.0 mm、 d=φ0.8 〜3.0 mm、t=0.005 〜0.8 mmである。
【0017】 図5は、小型乗用車用の手動式ウインドレギュレータにおいて、上記ワイヤロ ープ30のコーティング層33の材質を種々に変えた場合のハンドル操作力(ラ ッピング作動後:初期のならし運転後)の大きさを実測したものである。この場 合、ドラム20とプーリ27,28の材質はPOM、ガラス12の重量が3kgで あり、摺動部分に合成油系グリースを塗布して測定を行った。図5からもわかる ように、コーティング層33を施したワイヤロープ30を用いたウインドレギュ レータは、金属ワイヤのみを用いた従来装置に比べて、操作力が30%ないし40% 減少した。
【0018】 作動時の摺動音に関しては、図6に示されるガラス取付状態(ドアパネル取付 時)での騒音レベルと、図7に示されるウインドレギュレータユニット単体での 騒音レベルの実測結果のように、コーティング層33を備えた本実施例装置は、 コーティング層33をもたない従来装置に比べて、フルストローク作動時の摺動 音が 4デシベル程度低減することが確認された。上記いずれの場合も、騒音計は ドアインナパネルから車内側に30cm離れた位置に設置し、モードAスケール、暗 騒音25デシベルで測定を行った。図6,7中の ALL PASS とは、騒音の評価方法 での全周波数についての騒音を示し、一般的に耳に入ってくる騒音である。
【0019】 曲げ耐久性に関しては、図8に示すように、コーティング層33をもつワイヤ ロープ30は、コーティング層33の無いものに比べて耐久性(ワイヤが切断す るまでの曲げ回数)が大幅に向上するという結果が得られた。この耐久試験に用 いたワイヤ本体部32の素線構成は、[ 1×19+(1×7)×8 ]の含油タイプであ る。
【0020】 上述したことからわかるように、本実施例のワイヤロープ30を用いれば、操 作力が軽減し、操作フィーリングが大幅に向上するとともに、従来のウインドレ ギュレータを操作する際にドラム付近においてワイヤが絞られることによって発 生していた独特の「キリキリ」音と、ガイドレール26に対する摺動音「ザーザ ー音」が著しく減少し、しかも耐久性が10〜20%向上するなど顕著な効果が得ら れる。
【0021】 なお本考案のワイヤロープ30は、図9に例示されるような、パワーウインド レギュレータ40にも勿論使用することができる。同図において、ドラム20は 減速機付モータ41によって回転駆動される。ワイヤロープ30の長手方向の途 中に、テンションばね42を用いた張力自動調整機構43が設けられており、ワ イヤロープ30のたるみを除去できるようにしてある。ウインドガラス12は、 支持枠45によって支持されている。
【0022】 このような実施例においても、前述したコーティング層33を備えるワイヤロ ープ30を用いることにより、耐久性の向上と操作力の減少および騒音の低減化 が図れ、しかもモータ41と張力自動調整機構43の作動を円滑なものにするこ とができる。
【0023】 なお、ワイヤロープ30が接続される可動支持部材は、ウインドガラス12の 下縁を支える支持枠であってもよいし、前記実施例のスライダ25のように支持 枠とは別の部品であってもよい。また、コーティング層33に適宜の着色を施し ておけば、ワイヤロープ30の識別が容易となり、組付けの誤りを防止できると ともに、部品管理等も確実に行うことができる。
【0024】
【考案の効果】
本考案によれば、ウインドガラス駆動用のワイヤロープの摺動性および可撓性 がきわめて良好となり、従来装置に比較して操作力が小さくてすみ、耐久性も大 幅に向上する。しかも作動時に発生する異音もきわめて小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すウインドレギュレータ
用ワイヤロープの断面図。
【図2】図1に示されたワイヤロープを用いたウインド
レギュレータの側面図。
【図3】図2に示されたウインドレギュレータのドラム
とハンドルの断面図。
【図4】図3中のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】コーティング層の材質とハンドル操作力との関
係を示す図。
【図6】ウインドレギュレータをドアに取付けた状態で
測定した場合の騒音レベルを示す図。
【図7】ウインドレギュレータユニット単体での騒音レ
ベルを示す図。
【図8】ワイヤロープの耐久性を示す図。
【図9】パワーウインドレギュレータを示す側面図。
【符号の説明】
10…ウインドレギュレータ、11…ドア、12…ウイ
ンドガラス、17…インナパネル、20…ドラム、25
…スライダ(可動支持部材)、26…ガイドレール、2
7,28…プーリ、30…ワイヤロープ、32…ワイヤ
本体部、33…コーティング層、35…素線、40…パ
ワーウインドレギュレータ。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウインドガラスと一体に昇降する可動支持
    部材と、この可動支持部材に接続されかつ駆動用のドラ
    ムおよびプーリに巻き掛けられるワイヤロープとを備え
    たウインドレギュレータであって、 上記ワイヤロープは、複数本の撚られた素線からなるワ
    イヤ本体部と、このワイヤ本体部の外周全体を被覆する
    高分子材料からなるコーティング層とを具備したことを
    特徴とする自動車用ウインドレギュレータ。
  2. 【請求項2】上記ワイヤ本体部に含油タイプの素線が用
    いられている請求項1記載のウインドレギュレータ。
  3. 【請求項3】上記コーティング層に、上記ドラムおよび
    プーリとは異なる合成樹脂が使われた請求項1記載のウ
    インドレギュレータ。
JP6313991U 1991-08-09 1991-08-09 自動車用ウインドレギュレータ Pending JPH064288U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6313991U JPH064288U (ja) 1991-08-09 1991-08-09 自動車用ウインドレギュレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6313991U JPH064288U (ja) 1991-08-09 1991-08-09 自動車用ウインドレギュレータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH064288U true JPH064288U (ja) 1994-01-21

Family

ID=13220636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6313991U Pending JPH064288U (ja) 1991-08-09 1991-08-09 自動車用ウインドレギュレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH064288U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016204944A (ja) * 2015-04-21 2016-12-08 株式会社ハイレックスコーポレーション ウインドレギュレータ
JP2020090888A (ja) * 2015-04-21 2020-06-11 株式会社ハイレックスコーポレーション ウインドレギュレータ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016204944A (ja) * 2015-04-21 2016-12-08 株式会社ハイレックスコーポレーション ウインドレギュレータ
JP2020090888A (ja) * 2015-04-21 2020-06-11 株式会社ハイレックスコーポレーション ウインドレギュレータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1454007B1 (en) Cable and window elevator system using such cable
US7559189B2 (en) Soundproof geared cable
CN103459292B (zh) 用于电梯***的涂覆的绳或带
JP4108607B2 (ja) エレベータ用ロープ及びエレベータ装置
US4038881A (en) Motion transmitting remote control assembly
KR930010047B1 (ko) 차량의 창문조절기에 사용되는 운동변환기구
US4402160A (en) Window winder device with flexible drive screw
JP5289329B2 (ja) 低い構造伸びを有するケーブル
JPH064288U (ja) 自動車用ウインドレギュレータ
JP3226893B2 (ja) 防音有歯ケーブル
KR100552578B1 (ko) 타이어 보강용 스틸 코드 및 타이어
JP6393065B2 (ja) ウィンドレギュレータ装置
JP2020090888A (ja) ウインドレギュレータ
WO2015156355A1 (ja) ウィンドレギュレータ装置
JP4208227B2 (ja) コントロールケーブル
TWI724130B (zh) 車輛用鋼索式窗調整器
JPH0436387Y2 (ja)
JPH0210364Y2 (ja)
JPS6137740Y2 (ja)
JPH0612152Y2 (ja) ワイヤ駆動式ウインドレギユレ−タ
JPH087014Y2 (ja) 自動車用ウインドレギュレータの駆動部構造
JPH11321303A (ja) ケーブル式のウインドレギュレータ
JP6348323B2 (ja) ウィンドレギュレータ装置
JPH072629U (ja) コントロールケーブルのインナケーブル
JP2002020984A (ja) 防音有歯ケーブルの製造法