JPH0642152Y2 - 棒材接続継手 - Google Patents

棒材接続継手

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JPH0642152Y2
JPH0642152Y2 JP1988011960U JP1196088U JPH0642152Y2 JP H0642152 Y2 JPH0642152 Y2 JP H0642152Y2 JP 1988011960 U JP1988011960 U JP 1988011960U JP 1196088 U JP1196088 U JP 1196088U JP H0642152 Y2 JPH0642152 Y2 JP H0642152Y2
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rod
tapered surface
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biting
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朝捷 大村
義郎 岡崎
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日本鋼管継手株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棒材の抜止め機能を有する棒材接続継手に関
する。
〔従来の技術〕
従来の棒材接続継手において、棒材を抜止めする機能を
発揮させるために用いられていた抜止め部材を第13図に
示してある。この抜止め部材Cは、周方向の一個所に欠
円部C1を有し、かつ断面形状が台形であって、その外周
面がテーパ面C2とされ、内周面の縁にエッジ状の喰込み
歯C3を備えた輪状部材により構成されていた。
第14図は従来の棒材接続継手を用いて管等の棒材と継手
本体とを接続した例を示している。同図に示すように、
抜止め部材Cは継手本体Bに形成されたテーパ面bと継
手本体Bに挿入された棒材Aの外面との間に配され、両
者によって挟まれている。この状態から棒材Aが引抜き
方向(矢印X)に移動され、それに追従して抜止め部材
Cが同方向に移動すると、その移動に伴って抜止め部材
Cが前記テーパ面bに当たってその面圧により縮径変形
され、喰込み歯C3が棒材Aの外面に喰い込んで棒材Aを
抜け止めする。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の抜止め部材Cは、そのテーパ面C2
が継手本体B側のテーパ面bに面接触するため、摺動時
に生じる大きな摩擦抵抗により棒材Aに追従移動するこ
とが阻害されやすい。そして、棒材Aに追従移動しなか
った場合には前記テーパ面bによる面圧作用が十分に発
揮されなくなって縮径幅が不十分になり、前記喰込み歯
C3が棒材Aの外面に確実に喰い込まなくなるという問題
があった。また、喰込み歯C3が棒材Aの外面に喰い込ん
でいる場合であっても、棒材Aに引抜き方向の大きな力
が加わると、前記テーパ面bと棒材Aの外面との間に挟
まったまま捻じれて(抜止め部材Cの断面の中心を通る
軸線の回りで捻じれて)約90度反転するという問題もあ
った。これらの場合には、十分な抜止め作用が発揮され
なくなり、棒材Aが継手本体Bから容易に引き抜かれて
しまう。
さらに、棒材Aの外面に喰込み歯C3が喰い込んでいると
きにその棒材Aにさらに大きな引抜き方向の力が加わっ
たにもかかわらず抜止め部材Cに捻じれが生じなかった
ときには、棒材Aの外面に喰込み歯C3がさらに深く喰い
込もうとして棒材Aにおける喰込み歯C3の喰込み箇所に
局部的に非常に大きな応力が加わることがあり、場合に
よっては棒材Aに亀裂を生じたり棒材Aが割れたりする
おそれがあった。
本考案は、以上の問題に鑑みてなされたもので、棒材に
大きな引抜き力が加わったときに生じる抜止め部材の反
転方向への捻じれ(輪状部材の断面の中心を通る軸線の
回りでの捻じれ)を利用して確実な抜止め作用を発揮さ
せることができ、しかも、そのような反転方向への捻じ
れを利用して棒材の1箇所だけに局部的に応力が加わる
ことを回避することの可能な抜止め部材を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、第1の考案は、端部の内周面
が外側に向かって漸次径小となるテーパ面(25)に形成
された筒状の継手本体(2)、または、内周面が外側に
向かって漸次径小となるテーパ面(3b)に形成された押
輪(3)が端部に螺合される筒状の継手本体(2)と、
継手本体(2)の上記テーパ面(25)、または、押輪
(3)の上記テーパ面(3b)によって囲まれる空間に配
備される抜止め部材(4)とを備える棒材接続継手にお
いて、抜止め部材(4)は、棒材(1)とこれを挿入す
る継手本体(2)のテーパ面(25)との間、または、棒
材(1)と継手本体(2)に螺合される押輪(3)のテ
ーパ面(3b)との間に配され、棒材(1)に追従して棒
材(1)の引抜き方向へ移動したときに継手本体(2)
または押輪(3)に形成されたテーパ面(25)(3b)に
当り、その後の棒材(1)に追従する引抜き方向への移
動により上記テーパ面(25)(3b)に当たったまま捻じ
れながら縮径変形する輪状部材よりなり、かつ、抜止め
部材(4)は、自然状態での最径小部位にエッジ状の第
1喰込み歯(4a)を備え、この第1喰込み歯(4a)から
棒材(1)の挿入側端部の反対側に変位した部位にエッ
ジ状の第2喰込み歯(4b)を備えていると共に、第1喰
込み歯(4a)を第2喰込み歯(4b)よりも径小に構成
し、これらの第1喰込み歯(4a)と第2喰込み歯(4b)
の形成個所を除く外面の輪郭線を部分円形にしてあると
いうものである。
第2の考案は、端部の内周面が外側に向かって漸次径小
となるテーパ面(25)に形成された筒状の継手本体
(2)、または、内周面が外側に向かって漸次径小とな
るテーパ面(3b)に形成された押輪(3)が端部に螺合
される筒状の継手本体(2)と、 継手本体(2)の上記テーパ面(25)、または、押輪
(3)の上記テーパ面(3b)によって囲まれる空間に配
備される抜止め部材(4)とを備える棒材接続継手にお
いて、 抜止め部材(4)は、棒材(1)とこれを挿入する継手
本体(2)のテーパ面(25)との間、または、棒材
(1)と継手本体(2)に螺合される押輪(3)のテー
パ面(3b)との間に配され、棒材(1)に追従して棒材
(1)の引抜き方向へ移動したときに継手本体(2)ま
たは押輪(3)に形成されたテーパ面(25)(3b)に当
り、その後の棒材(1)に追従する引抜き方向への移動
により上記テーパ面(25)(3b)に当たったまま捻じれ
ながら縮径変形する輪状部材よりなり、かつ、抜止め部
材(4)は、自然状態での最径小部位とその最径小部位
から棒材(1)の挿入側端部の反対側に変位した部位と
にそれぞれエッジ状の喰込み歯(4a)(4b)を備えてい
ると共に、棒材(1)の挿入側端部に近い側の喰込み歯
(4a)をそれより遠い側の喰込み歯(4b)よりも径小に
構成し、これらの喰込み歯(4a)(4b)の形成個所を除
く外面の輪郭線を部分楕円形にしてあるというものであ
る。
第3の考案は、端部の内周面が外側に向かって漸次径小
となるテーパ面(25)に形成された筒状の継手本体
(2)、または、内周面が外側に向かって漸次径小とな
るテーパ面(3b)に形成された押輪(3)が端部に螺合
される筒状の継手本体(2)と、継手本体(2)の上記
テーパ面(25)、または、押輪(3)の上記テーパ面
(3b)によって囲まれる空間に配備される抜止め部材
(4)とを備える棒材接続継手において、抜止め部材
(4)は、棒材(1)とこれを挿入する継手本体(2)
のテーパ面(25)との間、または、棒材(1)と継手本
体(2)に螺合される押輪(3)のテーパ面(3b)との
間に配され、棒材(1)に追従して棒材(1)の引抜き
方向へ移動したときに継手本体(2)または押輪(3)
に形成されたテーパ面(25)(3b)に当り、その後の棒
材(1)に追従する引抜き方向への移動により上記テー
パ面(25)(3b)に当たったまま捻じれながら縮径変形
する輪状部材よりなり、かつ、抜止め部材(4)は、断
面形状が非円形で、内周面に複数のエッジ状の喰込み歯
(4a)(4b)を備えていると共に、棒材(1)の挿入側
端部に近い側の喰込み歯(4a)をそれより遠い側の喰込
み歯(4b)よりも径小に構成し、さらに前記テーパ面
(25)(3b)に当接する部位を凸曲面形状に形成してあ
るというものである。
〔作用〕
第1の考案の棒材接続装置において、継手本体に棒材を
挿入することにより抜止め部材を棒材と継手本体のテー
パ面との間に配した状態において、棒材が引抜き方向へ
移動すると、抜止め部材が棒材に追従移動して継手本体
のテーパ面に当り、その後の棒材に追従する引抜き方向
への移動により上記テーパ面に当たったまま捻じれなが
ら縮径変形するため第1喰込み歯が棒材の外面に喰い込
み、棒材に小さな引抜き方向の力が加えられたときの抜
止め作用が第1喰込み歯だけによって発揮される。この
段階では棒材に加わる引抜き方向の力が小さいので、第
1喰込み歯の喰込み個所に応力が集中しても棒材に亀裂
や割れが生じることはなく、しかも第1喰込み歯だけが
喰込み第2喰込み歯は棒材の外面に接触しないので棒材
に生じる喰込み傷の数が最少限度に抑えられる。
このように抜止め部材が捻じれる最初の段階では第2喰
込み歯は棒材の外面には接触しないけれども、抜止め部
材がさらに捻じれると、それに伴って抜止め部材の第2
喰込み歯が棒材の外面に当たる。その後に棒材が引抜き
方向へさらに移動しようとしても第2喰込み歯が棒材の
外面に当たって突っ張ることによって抜止め部材の捻じ
れが阻止されると同時に、第1喰込み歯と第2喰込み歯
の両方が棒材の外面に喰い込んでそれらの喰込み歯が棒
材に加わる大きな引抜き方向の力に抵抗し、棒材を確実
に抜止めする。そして、第1喰込み歯と第2喰込み歯の
両方が棒材の外面に喰い込んでいることにより、抜止め
部材によって棒材に加えられる応力が第1喰込み歯の喰
込み箇所と第2喰込み歯の喰込み箇所とに分散されるた
め、それぞれの喰込み箇所に加わる応力で棒材に亀裂が
生じたり棒材が割れたりするという事態が起こりにくく
なる。
また、棒材を継手本体に挿入するときには、抜止め部材
の第1喰込み歯が第2喰込み歯よりも径小に構成されて
いるために、棒材の外面には第1喰込み歯だけが当り第
2喰込み歯は当たらないので、棒材には高々第1喰込み
歯による掻き傷が付くに過ぎず、棒材の外面が傷付きに
くいということがいえる。
以上の作用は、押輪が螺合される継手本体を備えた棒材
接続継手においても発揮される。すなわちこのもので
は、押輪のテーパ面が上述した継手本体のテーパ面と同
じ作用を発揮する。
第2及び第3の考案の棒材接続継手についても同様の作
用が発揮される。なお、第2及び第3の考案において
は、抜止め部材における棒材の挿入側端部に最も近い喰
込み歯が第1の考案の第1喰込み歯に相当し、それに隣
接する喰込み歯が第1の考案の第2喰込み歯に相当す
る。
〔実施例〕
第3図は押輪を用いない棒材接続継手に第1の考案を適
用した実施例を示す部分断面図、第4図はそのような棒
材接続継手の継手本体2に棒材1を挿入していく途中の
段階を示す部分断面図、第5図は継手本体2に棒材1を
完全に挿入した状態を示す部分断面図、第6図は棒材1
が抜け止めされている状態を示す部分断面図である。
継手本体2は金属製または合成樹脂製であって筒形をな
し、その長手方向中央部に内側へ突出された環状の鍔部
21と、両端近傍個所に形成された環状の凹所22と、両端
開口縁部に形成された内側へ突出する小鍔部23とを備え
ており、前記凹所22にゴム製の密封部材5が嵌入状に保
持されている。前記凹所22の壁部を構成している環状の
リブ24と小鍔部23との間の内周面は外側に向かって漸次
径小となるテーパ面25に形成されており、このテーパ面
25が囲まれる空間に抜止め部材4が配備されている。テ
ーパ面25の最大径は自然状態(縮径や捻じれを生じてい
ない状態)での抜止め部材4の外径と同等かそれより大
きく、最小径は自然状態での抜止め部材4の外径よりも
小さく設定されていると共に、その幅は抜止め部材4が
軸心方向に移動できるだけの寸法を有している。また、
抜止め部材4の自然状態での内径は棒材1の外径に近似
している。26は継手本体2の端部に穿設された孔であ
る。
前記抜止め部材4は自然状態からの縮径変形を許容する
欠円部を周方向の一個所に有する輪郭部材よりなる。そ
して、第1図及び第2図に詳細に示したように、自然状
態での最径小部位にエッジ状の第1喰込み歯4aを備え、
この第1喰込み歯4aから棒材1の挿入側端部の反対側に
変位した部位にエッジ状の第2喰込み歯4bを段付状に備
えていると共に、第1喰込み歯4aを第2喰込み歯4bより
も径小に構成し、さらにこれらの第1喰込み歯4aと第2
喰込み歯4bの形成個所を除く外面の輪郭線が部分円形に
形成されている。このような抜止め部材4は、断面形状
が正円形の輪状部材の内側部分に互いに隣接する切欠部
4c,4dを形成することにより容易に製作できる。
次に、継手本体2に棒材1を連結する場合を説明する。
第3図のように棒材1を継手本体2に対向させた状態か
ら継手本体2に挿入すると、例えば棒材1の先端部によ
って抜止め部材4が押し込まれてリブ24に当たるまで後
退し、この後にさらに棒材1を挿入していくと抜止め部
材4が強制的に拡開されて棒材1に巻き付いた状態で保
持される。このとき、棒材1の外面には第1喰込み歯4a
だけが接触し、第2喰込み歯4bは接触しないので、棒材
の外面に掻き傷が付くとしてもそれは第1喰込み歯4aに
よる傷だけであり、傷付きが最少限度に抑えられる。
棒材1の挿入途中の段階では第4図のように棒材1の先
端部が密封部材5に挿入され、棒材1を完全に挿入した
段階では棒材1の先端部が鍔部21に当たるか、あるいは
第5図のように鍔部21の直近まで挿入される。
棒材1を完全に挿入した状態では、第5図に示されてい
るように、抜止め部材4の第1喰込み歯4aは棒材1の外
面に当たっているけれども、第2喰込み歯4bは棒材1の
外面に接触していない。すなわち、第2喰込み歯4bは棒
材1の外面から浮き上がった状態に配置されている。
棒材1を第5図のように完全に挿入した後、棒材1を引
抜き方向(第6図矢印X)へ引き戻すと、棒材1に保持
されている抜止め部材4が棒材1と共に同一方向へ引き
戻され、その途中の段階で抜止め部材4の部分円形(円
弧状)の外面がテーパ面25に当たってからテーパ面25と
摺動するか、あるいはテーパ面25により摺動を阻止され
た状態で棒材1との接触個所だけが引き戻されて少し捻
じれる。この段階では抜止め部材4がテーパ面25の面圧
によって捻れながら縮径変形され、第1喰込み歯4aが棒
材1の外面に喰い込み、棒材1を抜け止めするけれど
も、第2喰込み歯4bは棒材1の外面から浮き上がったま
まである。第1図は第1喰込み歯4aが棒材1の外面に喰
い込んで棒材1が抜け止めされている状態を例示したも
のである。
このようにして棒材1が抜け止めされると、棒材1に引
抜き方向の力が加わっても棒材1が継手本体2から引き
抜かれるおそれは少ないが、その力が非常に大きいとき
には、第1図の状態から棒材1がさらに引抜き方向Xへ
引っ張られたときに棒材1の移動とともに抜止め部材4
が同図に矢印Yで示すように捻じれながら縮径し、第2
図のように第2喰込み歯4bが棒材1の外面に当たって喰
い込む。このように抜止め部材4が捻じれるのは、抜止
め部材4の外面がテーパ面25に当たっているために棒材
1に追従して抜止め部材4が引き戻され得ない状態にな
っており、しかも第1喰込み歯4aが棒材1の外面に喰い
込んでいるために棒材1が抜止め部材4に対して摺動で
きない状態になっているからである。上述のように第2
喰込み歯4bが棒材1の外面に喰い込むと、この第2喰込
み歯4bが第1喰込み歯4aと共働して棒材1を確実に抜け
止めすると同時に、第2喰込み歯4bの突っ張り作用によ
って抜止め部材4がそれ以上に反転することが阻止さ
れ、第1喰込み歯4aと第2喰込み歯4bの両方によって確
実な抜止め作用が発揮される。このように棒材1の外面
の2箇所のそれぞれに第1喰込み歯4aと第2喰込み歯4b
とが各別に喰い込むと、抜止め部材4によって棒材1に
加えられる応力が第1喰込み歯4aの喰込み箇所と第2喰
込み歯4bの喰込み箇所との2箇所に分散されることにな
るから、それぞれの喰込み箇所にはそれほど大きな応力
が加わらない。したがって、棒材1に亀裂が生じたり棒
材1が割れたりするおそれは少ない。
また、図示したものによると、継手本体2に連結した棒
材1を簡単に継手本体2から引き抜くことも可能であ
る。即ち、第6図に示すように抜止め部材4により抜け
止めされている棒材1を一旦継手本体1の内部へ押し込
むことにより第5図のように抜止め部材4をリブ24に当
たる位置まで後退させてその抜止め部材4の元の径まで
拡径させ、孔26に同図に仮想線で示すようにロッド状の
工具Dを差し込んでこの工具Dを抜止め部材4の前に位
置させ、次に棒材1を引き抜いていくと、抜止め部材4
が棒材1に追従移動することが工具Dによって阻止され
るため、棒材1が抜止め部材4及び継手本体2から引き
抜かれる。
第7図は押輪を備える棒材接続継手に第1の考案を適用
した実施例を示す部分断面図、第8図はそのような棒材
接続継手の継手本体2に棒材1が抜止めされた状態で連
結されている場合の断面図である。継手本体2は金属製
または合成樹脂製であって筒形をなし、軸方向の両端部
外面に雄ねじ部2aを有し、その両端部の内周面は軸方向
の内方へ向けて漸次縮径していくテーパ面2bに形成され
ている。押輪3は金属製または合成樹脂製であって、そ
の雌ねじ部3aが前記雄ねじ部2aに螺合され、また、その
内周面には前記テーパ面2bとは逆向き勾配のテーパ面、
すなわち外側に向かって漸次径小となるテーパ面3bが形
成されている。継手本体2の端部には例えば硬質ゴム等
よりなる弾性を有する密封部材5が嵌め込まれ、その密
封部材5の前面にリテーナ6が配備されている。そし
て、抜止め部材4が押輪3のテーパ面3bで囲まれる空間
に配備されている。
以上の構成において、押輪3を緩めて棒材1を押輪3、
抜止め部材4及び継手本体2に挿入した状態から押輪3
を締め付けていくと、押輪3によりリテーナ6を介して
圧縮された密封部材5が棒材1に圧接すると共に、押輪
3のテーパ面3bに抜止め部材4の外面が線接触して縮径
変形され、第7図のように第1喰込み歯4aが棒材1の外
面に喰い込んで抜け止めする。この状態から棒材1が強
い力で引っ張られて引抜き方向に移動すると、その移動
に伴って抜止め部材4が捻じれながら縮径して第8図の
ように第1喰込み歯4aに加えて第2喰込み歯4bも棒材1
の外面に喰い込み、第1喰込み歯4aと第2喰込み歯4bと
が共働して棒材1を抜け止めすると共に、第2喰込み歯
4bの突っ張り作用によって抜止め部材4がそれ以上捻じ
れなくなる。そして、この場合にも、棒材1に加わる応
力が第1喰込み歯4aの喰込み箇所と第2喰込み歯4bの喰
込み箇所とに分散されるため、棒材1の1箇所だけに大
きな応力が加わることなくその棒材1が確実に抜止めさ
れる。
第1の考案の抜止め部材4としては上述したもの以外の
構成を有するものであってもよい。第9図(A)〜
(H)に抜止め部材4の変形例を例示した。第9図
(A),(E),(G)は第1喰込み歯4aを2条に亘っ
て並列したもの、同図(B)は第1喰込み歯4aを4条に
亘って鋸歯状に並列したもの、同図(F),(H)は第
1喰込み歯4aを3条に亘って並列したもので、同図
(A),(B)のものは棒材が塩ビ管である場合などに
適している。同図(C)は第1喰込み歯4aの前部を斜め
に欠除させたもので、第1喰込み歯4aの喰込み幅が大き
くなり、鋼管が棒材である場合に適している。同図
(D)は第1喰込み歯4aの前部と第2喰込み歯4bの後部
とを斜めに欠除したもので、第1喰込み歯4aと第2喰込
み歯4bの喰込み幅が大きくなり、樹脂被覆鋼管が棒材で
ある場合に使用すると、第1喰込み歯4aと第2喰込み歯
4bが樹脂被覆層を貫通して鋼管の地金部分にまで確実に
喰い込む。なお、これらの各抜止め部材4は棒材の材質
や種類(管等)に応じて使い分けられるべきである。
第10図は第2の考案の実施例による棒材接続継手に用い
られる抜止め部材4の断面形状を示している。同図から
明らかなように、この抜止め部材4は自然状態での最径
小部位とその最径小部位から棒材1の挿入側端部の反対
側に変位した部位に複数(図例では2条)のエッジ状の
喰込み歯4a,4bを備えており、棒材の挿入側端部に近い
側の喰込み歯4aをそれより遠い側の喰込み歯4bよりも径
小に構成し、これらの喰込み歯4a,4bの形成個所を除く
外面の輪郭線を部分楕円形にしたものである。上記喰込
み歯4a,4bはそれぞれ上述した第1喰込み歯4aと第2喰
込み歯4bに相当するもので、その作用も同じである。な
お、第10図の抜止め部材4が、棒材とこれを挿入する筒
状の継手本体のテーパ面、または、継手本体に螺合され
る押輪のテーパ面との間に配される点、棒材に追従して
棒材の引抜き方向へ移動したときに継手本体または押輪
に形成されたテーパ面に当たって捻じれながら縮径変形
する輪状部材よりなる点は上述した第1の考案のものと
同様である。
第11図及び第12図は第3の考案の実施例による抜止め部
材4の使用状態を示している。この抜止め部材4は断面
形状が非円形で、内周面に複数のエッジ状の喰込み歯4
a,4b,4cを備えていると共に、棒材の挿入側端部に設け
られた喰込み歯4aがこれに隣接する2番目の喰込み歯4b
よりも径小になっており、2番目の喰込み歯4bが3番目
の喰込み歯4cよりも径小になっている。また、継手本体
又は押輪側のテーパ面25(3a)に当接する部位4dは凸曲
面形状に形成されている。上記した1番目の喰込み歯4a
と2番目の喰込み歯4bはそれぞれ上述した第1喰込み歯
4aと第2喰込み歯4bに相当するもので、その作用も同じ
である。このような抜止め部材4が例えば継手本体2の
テーパ面25とこの継手本体2に挿入された棒材1との間
に第11図のように配された状態で、同図に矢印Xで示す
ように棒材1を引抜き方向へ引っ張って移動させると、
棒材1に保持された抜止め部材4が棒材1と同一方向へ
追従移動し、凸曲面形状の部位4dがテーパ面25に当たり
捻じれながら縮径変形する。従って、1番目の喰込み歯
4aが棒材1の外面に喰い込んで棒材1を抜け止めする。
そして、棒材1がさらに強く引っ張られて引抜き方向X
へさらに移動すると、抜止め部材4が捻じれて縮径し、
第12図のように1番目の喰込み歯4aに加えて2番目の喰
込み歯4bが棒材1の外面に喰い込み、それらの喰込み歯
4a,4bが共働して棒材1を抜け止めする。また、2番目
の喰込み歯4bは抜止め部材4がそれ以上捻じれることを
阻止する作用も果たす。3番目の喰込み歯4cは棒材1が
一層強く引っ張られた場合に棒材1の外面に喰い込んで
抜け止めし、同時に抜止め部材4がそれ以上捻じれるこ
とを阻止する。従って3番目の喰込み歯4cは2番目の喰
込み歯4bの補助歯として役立つ。継手本体2に代えて押
輪3に抜止め部材4を配した場合も同様である。そし
て、この場合にも、棒材1に局部的に大きな応力が加わ
ることなくその棒材1が確実に抜止めされる。
〔考案の効果〕
第1の考案の棒材接続継手によると、棒材に加わる引抜
き方向の力がそれほど大きくないときには、抜止め部材
の第1喰込み歯だけが棒材の外面に喰い込んでその棒材
を抜止めし、第2喰込み歯は棒材の外面から浮き上がっ
た状態になって棒材には接触しない。そして、上記力が
大きいときには抜止め部材が棒材の引抜き方向への移動
と共に捻じれて第1喰込み歯のみならず第2喰込み歯も
棒材の外面に当って喰い込み、第2喰込み歯が棒材の外
面に突っ張って抜止め部材のそれ以上の捻れを阻止し、
同時に第1喰込み歯と第2喰込み歯との共働により棒材
が確実に抜止めされるという効果がある。したがって、
第1喰込み歯だけで棒材を抜止めするとその喰込み箇所
に亀裂や割れが生じるおそれのあるような状況が生まれ
たときには、1喰込み歯と第2喰込み歯とが共に棒材の
外面に喰い込んで棒材に加えられる応力を第1喰込み歯
の喰込み箇所と第2喰込み歯の喰込み箇所とに分散させ
るため、それぞれの喰込み箇所の応力は小さく抑えられ
て棒材に亀裂を割れが生じるおそれが少なくなる。した
がって、確実な抜止め作用を発揮し、しかも棒材に亀裂
や割れを生じさせるような応力が局部的に加わることを
回避するという所期の目的を達成することができる。
また、棒材を継手本体に挿入するときには、抜止め部材
の第1喰込み歯が第2喰込み歯よりも径小に構成されて
いるために、棒材の外面には第1喰込み歯だけが当り第
2喰込み歯は当たらないので、棒材には高々第1喰込み
歯による掻き傷が付くに過ぎないので、棒材の外面が傷
付きにくくなるという効果がある。
第2の考案及び第3の考案によっても同様の効果が達成
される。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は第1の考案の実施例による棒材接続
装置に用いられている抜止め部材の作用を説明するため
の拡大断面図、第3図は押輪を用いない棒材接続継手に
第1の考案を適用した実施例の部分断面図、第4図は継
手本体に棒材を挿入していく途中の段階を示す部分断面
図、第5図は継手本体に棒材を完全に挿入した状態を示
す部分断面図、第6図は棒材が抜け止めされている状態
を示す部分断面図、第7図は押輪を備える棒材接続継手
に第1の考案を適用した実施例を示す部分断面図、第8
図はそのような棒材接続継手の継手本体に棒材が抜止め
された状態で連結されている場合の断面図、第9図
(A)〜(H)は第1の考案の棒材接続継手に用いられ
る抜止め部材の変形例を例示した端面図、第10図は第2
の考案の棒材接続継手に用いられる抜止め部材の断面形
状を示す端面図、第11図及び第12図は第3の考案の棒材
接続継手に用いられる抜止め部材の使用状態を示す拡大
断面図、第13図は従来の棒材接続継手に用いられている
抜止め部材の一部切欠斜視図、第14図は従来の棒材接続
装置に用いられている抜止め部材の作用を説明するため
の断面図である。 1……棒材、2……継手本体、3……押輪、3a……押輪
のテーパ面、4……抜止め部材、4a……第1喰込み歯
(喰込み歯)、4b……第2喰込み歯(喰込み歯)、4d…
…テーパ面に当接する部位、25……継手本体のテーパ
面、X……棒材の引抜き方向。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−42811(JP,A) 実開 昭59−54281(JP,U) 実開 昭51−108116(JP,U) 実公 昭53−11366(JP,Y2)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部の内周面が外側に向かって漸次径小と
    なるテーパ面(25)に形成された筒状の継手本体
    (2)、または、内周面が外側に向かって漸次径小とな
    るテーパ面(3b)に形成された押輪(3)が端部に螺合
    される筒状の継手本体(2)と、 継手本体(2)の上記テーパ面(25)、または、押輪
    (3)の上記テーパ面(3b)によって囲まれる空間に配
    備される抜止め部材(4)とを備える棒材接続継手にお
    いて、 抜止め部材(4)は、棒材(1)とこれを挿入する継手
    本体(2)のテーパ面(25)との間、または、棒材
    (1)と継手本体(2)に螺合される押輪(3)のテー
    パ面(3b)との間に配され、棒材(1)に追従して棒材
    (1)の引抜き方向へ移動したときに継手本体(2)ま
    たは押輪(3)に形成されたテーパ面(25)(3b)に当
    り、その後の棒材(1)に追従する引抜き方向への移動
    により上記テーパ面(25)(3b)に当たったまま捻じれ
    ながら縮径変形する輪状部材よりなり、かつ、抜止め部
    材(4)は、自然状態での最径小部位にエッジ状の第1
    喰込み歯(4a)を備え、この第1喰込み歯(4a)から棒
    材(1)の挿入側端部の反対側に変位した部位にエッジ
    状の第2喰込み歯(4b)を備えていると共に、第1喰込
    み歯(4a)を第2喰込み歯(4b)よりも径小に構成し、
    これらの第1喰込み歯(4a)と第2喰込み歯(4b)の形
    成個所を除く外面の輪郭線を部分円形にしてあることを
    特徴とする棒材接続継手。
  2. 【請求項2】端部の内周面が外側に向かって漸次径小と
    なるテーパ面(25)に形成された筒状の継手本体
    (2)、または、内周面が外側に向かって漸次径小とな
    るテーパ面(3b)に形成された押輪(3)が端部に螺合
    される筒状の継手本体(2)と、 継手本体(2)の上記テーパ面(25)、または、押輪
    (3)の上記テーパ面(3b)によって囲まれる空間に配
    備される抜止め部材(4)とを備える棒材接続継手にお
    いて、 抜止め部材(4)は、棒材(1)とこれを挿入する継手
    本体(2)のテーパ面(25)との間、または、棒材
    (1)と継手本体(2)に螺合される押輪(3)のテー
    パ面(3b)との間に配され、棒材(1)に追従して棒材
    (1)の引抜き方向へ移動したときに継手本体(2)ま
    たは押輪(3)に形成されたテーパ面(25)(3b)に当
    り、その後の棒材(1)に追従する引抜き方向への移動
    により上記テーパ面(25)(3b)に当たったまま捻じれ
    ながら縮径変形する輪状部材よりなり、かつ、抜止め部
    材(4)は、自然状態での最径小部位とその最径小部位
    から棒材(1)の挿入側端部の反対側に変位した部位と
    にそれぞれエッジ状の喰込み歯(4a)(4b)を備えてい
    ると共に、棒材(1)の挿入側端部に近い側の喰込み歯
    (4a)をそれより遠い側の喰込み歯(4b)よりも径小に
    構成し、これらの喰込み歯(4a)(4b)の形成個所を除
    く外面の輪郭線を部分楕円形にしてあることを特徴とす
    る棒材接続継手。
  3. 【請求項3】端部の内周面が外側に向かって漸次径小と
    なるテーパ面(25)に形成された筒状の継手本体
    (2)、または、内周面が外側に向かって漸次径小とな
    るテーパ面(3b)に形成された押輪(3)が端部に螺合
    される筒状の継手本体(2)と、 継手本体(2)の上記テーパ面(25)、または、押輪
    (3)の上記テーパ面(3b)によって囲まれる空間に配
    備される抜止め部材(4)とを備える棒材接続継手にお
    いて、 抜止め部材(4)は、棒材(1)とこれを挿入する継手
    本体(2)のテーパ面(25)との間、または、棒材
    (1)と継手本体(2)に螺合される押輪(3)のテー
    パ面(3b)との間に配され、棒材(1)に追従して棒材
    (1)の引抜き方向へ移動したときに継手本体(2)ま
    たは押輪(3)に形成されたテーパ面(25)(3b)に当
    り、その後の棒材(1)に追従する引抜き方向への移動
    により上記テーパ面(25)(3b)に当たったまま捻じれ
    ながら縮径変形する輪状部材よりなり、かつ、抜止め部
    材(4)は、断面形状が非円形で、内周面に複数のエッ
    ジ状の喰込み歯(4a)(4b)を備えていると共に、棒材
    (1)の挿入側端部に近い側の喰込み歯(4a)をそれよ
    り遠い側の喰込み歯(4b)よりも径小に構成し、さらに
    前記テーパ面(25)(3b)に当接する部位を凸曲面形状
    に形成してあることを特徴とする棒材接続継手。
JP1988011960U 1987-06-16 1988-01-29 棒材接続継手 Expired - Lifetime JPH0642152Y2 (ja)

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JP62-92432 1987-06-16
JP9243287 1987-06-16
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JPH0165481U JPH0165481U (ja) 1989-04-26
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