JP4489317B2 - 抜け止めリングおよび雄ねじ体接続構造 - Google Patents

抜け止めリングおよび雄ねじ体接続構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、管、雄ねじ体、棒状材等の細長い部材を接続する接続構造において、前記細長い部材に嵌められて、該細長い部材を前記接続構造から抜け止めする抜け止めリングおよびこのような抜け止めリングを用いて雄ねじ体を抜け止めする雄ねじ体接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、前述のような抜け止めリングは、硬質および軟質の管類を接続する管継手構造において、管を抜け止めするために用いられていたが、雄ねじ体の接続には用いられていなかった。また、従来の管継手用の抜け止めリングとしては、(a)全体をプラスチック製とされたもの、(b)プラスチック製の本体に金属を埋め込んだもの、および(c)全体を金属製とされたものがあった。
【0003】
他方、従来は、例えば天井にボルトやねじ棒等の雄ねじ体を介して所望の物体を吊り下げたりする場合は、天井側に雌ねじを設け、雄ねじ体を回転させながら前記雌ねじに螺合したり、天井側にアンカーボルトを取り付けたり、天井側に雄ねじ体を溶接したりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の全体をプラスチック製とされた抜け止めリングにおいては、材料自体の強度が小さいため、抜け止め抵抗力を大きくすることができないという問題があった。
【0005】
また、前記従来のプラスチック製の本体に金属を埋め込んだ抜け止めリングにおいては、抜け止め抵抗力はある程度大きくすることができるが、プラスチックが侵食される環境で使用される場合は、プラスチック製の本体部分が劣化するという問題、および製造コストが高いという問題があった。
【0006】
また、前記従来の全体を金属製とされた抜け止めリングとしては、金属板材を加工してなるもの、および金属を切削加工してなるものがあったが、前者は抜け止め抵抗力が十分でない一方、後者は抜け止め抵抗力は大きくすることができるが、製造コストが非常に高いという問題があった。
【0007】
また、従来の抜け止めリングは、前記いずれの形式のものも、抜け止め効果を高めるために、被抜け止め体を挿通する前の状態においても、抜け止めリングの各部の内径と被抜け止め体の外径との間の寸法差を小さくしておく必要があったので、組立時、抜け止めリングに対し被抜け止め体を挿通する作業が容易でなく、特に被抜け止め体に対し抜け止めリングが傾いた状態となると、抜け止めリングに被抜け止め体を挿通するのが非常に困難になるという問題があった。
【0008】
また、前記従来の天井に対する雄ねじ体の接続は、いずれも手間が掛かって面倒であるという問題があった。さらに、天井側にアンカーボルトを取り付けたり、天井側に雄ねじ体を溶接する場合は、その後不要になっても、雄ねじ体(アンカーボルト)を取り外すことができないという問題もあった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、本発明の一つの目的は、プラスチックが侵食される環境でも使用できる抜け止めリングを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、抜け止め抵抗力を大きくすることができる抜け止めリングを提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、製造コストを非常に安価にすることができる抜け止めリングを提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、抜け止めリングに対する被抜け止め体の挿通作業を容易にすることができる抜け止めリングを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、天井等に対し雄ねじ体を簡単迅速に接続することができる雄ねじ体接続構造を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、一旦接続した雄ねじ体を取り外すことも可能な雄ねじ体接続構造を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明による抜け止めリングは、
リング押圧体とともに被抜け止め体に挿通され、前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されることによって前記リング押圧体に設けられた斜面部に押圧されると、内方に変形して前記被抜け止め体の外周部に食い込むことにより、前記被抜け止め体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止する抜け止めリングにおいて、
金属の板材を加工してなり、前記被抜け止め体を挿通される被抜け止め体挿通穴を内周に形成された環状部と、この環状部から前記被抜け止め体の外周を囲むこととなる方向に延びる複数の側面片と、各前記側面片の一部領域を該領域のうちの環状部側の部分を切り残した状態で、当該抜け止めリングの軸線に対し斜め方向に延びるように内方に切り起こすことにより形成された切り起こし片とを有し、前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されると、各前記側面片が前記リング押圧体の前記斜面部に押圧されて内方に変形し、前記切り起こし片の先端が前記被抜け止め体の外周部に食い込むことにより、前記被抜け止め体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止するものである。
【0017】
この抜け止めリングは、リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されると、各側面片がリング押圧体の斜面部に押圧されて内方に変形し、切り起こし片の先端が被抜け止め体の外周部に食い込むことにより、被抜け止め体がリング押圧体から抜け出るのが防止される。
【0018】
この抜け止めリングは、全体を金属とすることができるので、プラスチックが侵食される環境でも使用できる。
【0019】
また、各側面片に設けられた切り起こし片の先端が被抜け止め体の外周部に食い込むことにより被抜け止め体の抜け止めが図られるので、抜け止め抵抗力を大きくすることができる。なお、側面片に切り起こし片を該側面片の長さ方向に並べて複数設ければ、抜け止め抵抗力を一層大きくすることができる。
【0020】
また、この抜け止めリングは、金属板をプレス加工することにより製作できるので、製造コストを安価にすることができる。
【0021】
また、被抜け止め体が切り起こし片に初めて接触するまでは、側面片の先端における径を比較的に大きな状態とすることができるので、組立時、抜け止めリングに対し被抜け止め体を挿通する作業を容易にすることができる(切り起こし片は、弾性変形するので、抜け止めリングに対する管の挿通作業に支障を生じさせないようにすることができる。)。
【0022】
また、本発明による雄ねじ体接続構造は、
リング押圧体と、このリング押圧体に設けられた斜面部と、抜け止めリングと、前記リング押圧体および前記抜け止めリングに挿通される雄ねじ体とを有してなり、
前記抜け止めリングは、金属の板材を加工してなり、前記雄ねじ体を挿通される被抜け止め体挿通穴を内周に形成された環状部と、この環状部から前記雄ねじ体の外周を囲むこととなる方向に延びる複数の側面片と、各前記側面片の一部領域を該領域のうちの環状部側の部分を切り残した状態で、当該抜け止めリングの軸線に対し斜め方向に延びるように内方に切り起こすことにより形成された切り起こし片とを有し、前記抜け止めリングが前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されようとすると、各前記側面片が前記リング押圧体の前記斜面部に押圧されて内方に変形し、前記切り起こし片の先端が前記雄ねじ体のねじ溝に食い込むことにより、前記雄ねじ体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止するものである。
【0023】
この雄ねじ体接続構造においては、雄ねじ体を回転させることなく、抜け止めリングに挿入して行くと、切り起こし片が弾性変形することにより、該切り起こし片の先端が雄ねじ体のねじ山を乗り越えて行き、雄ねじ体の押し込みが停止されたところで、切り起こし片の先端が雄ねじ体のねじ溝に係合する。そして、このようにして抜け止めリングに対し雄ねじ体が挿通されると、雄ねじ体がリング押圧体から抜け出る方向に移動しようとすると、側面片が斜面部に押圧され、各側面片が内方に変形されるので、雄ねじ体に抜け方向の力が強く作用する程、切り起こし片の先端が雄ねじ体のねじ溝に強く食い込むことになるため、強力に雄ねじ体の抜け止めが図られる。
【0024】
このようにこの雄ねじ体接続構造においては、雄ねじ体を回転させることなく、抜け止めリングに挿通するだけで雄ねじ体を接続できるので、雄ねじ体の接続を極めて簡単迅速に行うことができる。
【0025】
また、雄ねじ体を取り外したいときは、抜け止めリングは回転しないようにして雄ねじ体を緩み方向に回転させて行くと、切り起こし片の先端が雌ねじのねじ山の役割を果たし、相対的に雄ねじ体のねじ溝に沿って移動して行くので、雄ねじ体を抜け止めリングから取り外し、ひいてはリング押圧体から取り外すことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0027】
【実施例】
図1〜6は、本発明による抜け止めリングの第一実施例を示している。本実施例において、抜け止めリング1は鋼鉄、ステンレス鋼、バネ鋼等の適当な弾性を有する金属板材(金属が腐食し易い環境で使用する場合は、ステンレス鋼等の耐食性の優れた材料を用いることが好ましい)をプレス加工することにより、環状部2、複数の側面片3および切り起こし片4,5を一体的に形成してなる。前記環状部2の内周には被抜け止め体挿通穴6が形成されている。各側面片3は、環状部2から大略のところ抜け止めリング1の軸線方向に延びているが、外方に凸となるように湾曲され、先端がやや内側に向けられている。なお、各側面片3は、本実施例のようにその全体を湾曲させてもよいし、先端側のみを湾曲させてもよい。
【0028】
各側面片3間には間隙7が形成されている。前記側面片4,5は、各側面片3の一部をなす2つ領域を、これらの領域のうちの環状部2側の部分のみを切り残した状態で、抜け止めリング1の軸線に対し斜め方向に延びるように内側に切り起こすことにより、各側面片3の長さ方向に並んで形成されている。各切り起こし片4,5の先端は円弧状とされており、これらの円弧状の先端は、抜け止めリング1が外力を作用されていない状態(初期状態)では、被抜け止め体挿通穴6と同軸の円の一部を形成するようになっている。各側面片3の先端付近には、内方からポンチで突き起こすことにより、外方に突出する側面片突起部8が設けられている。また、抜け止めリング1に外力を作用されていない状態では、図5によく示されるように、各側面片3の先端は各切り起こし片4,5の先端より外側に位置されており、〔抜け止めリング1の側面片3の先端における内径d1>管16や雄ねじ体24等の被抜け止め体の外径d2>抜け止めリング1の切り起こし片4,5における内径d3〕の大小関係とされている。
【0029】
図7および8は、前記図1〜6の第一実施例の抜け止めリング1を用いた管接続構造の一実施例を示している。この管接続構造の実施例においては、抜け止めリング1以外の部分は従来公知の構造である。継手本体9の外周には雄ねじ部10が設けられている。キャップ状のリング押圧体11の内周には雌ねじ部12、底部には管挿通穴13、管挿通穴13の周囲にはテーパー穴状の斜面部14が同軸に設けられている。前記継手本体9内にはOリング15が収容されている。
【0030】
本実施例においては、まず図7のように適当な深さまで管16を抜け止めリング1に側面片3の先端側から挿通する。この際、少なくとも管16が切り起こし片4に初めて接触するまでは、側面片3の先端における径d1が比較的に大きな状態となっているので、管16を抜け止めリング1に挿通し易い。また、切り起こし片4,5は、弾性曲げ変形することにより該切り起こし片4,5の先端間に管16が侵入するのを許すので、抜け止めリング1に対する管16の挿通作業に支障を生じさせないようにすることができる。
【0031】
次に、リング押圧体11の管挿通穴13に管16が挿通されている状態で、管16の先端側を継手本体9内に挿入するとともに、リング押圧体11の雌ねじ部12を継手本体9の雄ねじ部10に螺合し、締め付けて行くと、図8のように側面片突起部8が斜面部14に強く押圧され、各側面片3が内方に変形されるので、切り起こし片4,5の先端が管16の外周に食い込んで行く。そして、管16に抜け方向の力が強く作用する程、切り起こし片4,5の先端が管16の外周に強く食い込むことになるため、強力に管16の抜け止めが図られる。
【0032】
なお、側面片突起部8は必ずしも設けなくてもよいが、本実施例のように設けておくと、斜面部14に側面片3が押圧されたとき、側面片3を内方に変形させ易くすることができる。
【0033】
この抜け止めリング1は、全体を金属とすることができるので、プラスチックが侵食される環境でも使用できる。
【0034】
また、各側面片3に設けられた切り起こし片4,5の先端が管16(被抜け止め体)の外周部に食い込むことにより被抜け止め体の抜け止めが図られるので、抜け止め抵抗力を大きくすることができる。なお、本実施例のように側面片3に切り起こし片4,5を側面片3の長さ方向に並べて複数設けておけば、抜け止め抵抗力を一層大きくすることができる。
【0035】
また、この抜け止めリング1は、金属板をプレス加工により製作できるので、製造コストを安価にすることができる。
【0036】
図9〜14は前記第一実施例の抜け止めリング1を用いた雄ねじ体接続構造の一実施例を示している。この実施例において、リング収容体17(図11〜14参照)は互いに別体とされたリング押圧体11および蓋体18からなる。前記リング押圧体11は鋼鉄、ステンレス鋼等の金属材料をプレス加工してなり、図9および10によく示されるように、大略のところ短い円筒状をなしており、一端に平面部19を有している。前記平面部19の中央部には、リング押圧体11の他端側(図上下方)に向かって落ち込んで大略テーパー穴状をなす斜面部14が設けられている。前記斜面部14には、抜け止めリング1の側面片3間の間隙7に対応する間隔で内方に突出する回り止め突起20が設けられている。前記斜面部14の中央部には、被抜け止め体挿通穴30が形成されている。前記蓋体18も、鋼鉄、ステンレス鋼等の金属材料をプレス加工してなり、図11〜14に示されるように、環状かつ板状とされており、その内径は被抜け止め体挿通穴30径および抜け止めリング1の最大外径部分の外径より小さくされている。
【0037】
前記リング押圧体11および蓋体18は、該蓋体18とリング押圧体11の斜面部14との間に抜け止めリング1を収容した上、蓋体18とリング押圧体11の平面部19とを重ね合わせた状態で、釘21またはねじ等により、予め穴22を貫通されている天井23に取り付けられるようになっている。なお、この取り付け状態において平面部19および蓋体18は天井23と平行方向とされ、リング押圧体11の被抜け止め体挿通穴30、蓋体18および天井23の穴22は互いに軸線を一致されている。また、前記抜け止めリング1は、その軸線方向(図における上下方向)を天井23に対し垂直方向に向けられ、かつ図11〜14に示されるように側面片3間の間隙7に回り止め突起20が嵌合されるようにして、蓋体18とリング押圧体11の斜面部14との間に収容されており、これにより抜け止めリング1はリング収容体17に対し回り止めされている。また、抜け止めリング1は、その軸線方向(上下方向)に関しては、リング押圧体11および蓋体18に対して若干移動可能な状態とされている。
【0038】
図11は雄ねじ体24が抜け止めリング1内に挿入される前の状態を示しており、抜け止めリング1は蓋体18側(上側)に位置している。天井23に雄ねじ体24を取り付けたい場合には、雄ねじ体24を回転させることなく、天井23の穴22およびリング押圧体11の被抜け止め体挿通穴30を経由して抜け止めリング1内に側面片3の先端側から挿入する。図12は雄ねじ体24が抜け止めリング1内に挿入されて切り起こし片4に初めて接触した状態を示しており(なお、図12〜14の断面位置は、切り起こし片4,5と雄ねじ体24のねじ山との関係をより明確に把握できるようにするため、図10および11の断面位置に対し90度回転された位置となっている)、少なくともこのように雄ねじ体24が切り起こし片4に初めて接触するまでは、側面片3の先端における径d1が比較的に大きな状態となっている。したがって、雄ねじ体24を抜け止めリング1内に挿入し易い。
【0039】
次に、図12の状態からさらに深く雄ねじ体24が挿入されて行くと、切り起こし片4,5が弾性曲げ変形することにより、該切り起こし片4,5の先端が雄ねじ体24のねじ山25を乗り越えて行き、雄ねじ体24の押し込みが停止されたところで、図13のように切り起こし片4,5の先端が雄ねじ体24のねじ溝26に係合する。なお、このように切り起こし片4,5は弾性変形するため、切り起こし片4,5の先端における内径d3は小さくされていても、抜け止めリング1に対する雄ねじ体24(被抜け止め体)の挿通作業は容易である。また、蓋体18があるため、抜け止めリング1が斜面部14外に飛び出してしまうことはない。
【0040】
次に、抜け止めリング1に対する雄ねじ体24の挿通作業が完了した後、重力等により雄ねじ体24に下向きの力、すなわち抜け止めリング1およびリング押圧体11から抜け出ようとする力が作用すると、図14のように、リング押圧体11に対して抜け止めリング1が若干下方に移動し、側面片突起部8が斜面部14に強く押圧され、各側面片3が内方に変形されるので、雄ねじ体24に抜け方向の力が強く作用する程、切り起こし片4,5の先端が雄ねじ体24のねじ溝26に強く食い込むことになるため、強力に雄ねじ体24の抜け止めが図られる。特に、本実施例では、側面片3に切り起こし片4,5が側面片3の長さ方向に並べて複数設けられているので、抜け止め抵抗力を一層大きくすることができる。
【0041】
なお、この場合も、側面片突起部8は必ずしも設けなくてもよいが、本実施例のように設けておくと、斜面部14に側面片3が押圧されたとき、側面片3を内方に変形させ易くすることができる。
【0042】
このようにして天井23に取り付けられた雄ねじ体24には、例えば、天井23から吊り下げるべき種々の物体(図示せず)を支持させることができる。
【0043】
このようにこの雄ねじ体24接続構造においては、雄ねじ体24を回転させることなく、抜け止めリング1に挿通するだけで雄ねじ体24を接続できるので、雄ねじ体24の接続を極めて簡単迅速に行うことができる。
【0044】
また、雄ねじ体24を天井23から取り外したいときは、雄ねじ体24を緩み方向に回転させて行くと、切り起こし片4,5の先端が雌ねじのねじ山の役割を果たし、相対的に雄ねじ体24のねじ溝26に沿って移動して行くので、雄ねじ体24を抜け止めリング1から抜き出し、これにより雄ねじ体24を天井23から取り外すことができる。なお、このとき、リング押圧体11の回り止め突起20により抜け止めリング1がリング押圧体11に対し回り止めされているので、雄ねじ体24と一緒に抜け止めリング1が回ってしまうことはない。ただし、雄ねじ体24を抜け止めリング1から抜き出す必要がないときは、リング収容体17に回り止め突起20を設ける必要はない。
【0045】
また、前記雄ねじ体接続構造の実施例は、天井23に雄ねじ体24を接続する場合の例を示しているが、本発明における雄ねじ体接続構造は天井23以外のものに雄ねじ体を接続する場合にも適用できるものである
図15および16は本発明による抜け止めリング1の第二実施例を示す。本実施例においては、環状部2の被抜け止め体挿通穴6の周囲の部分は外方に突出するようにバーリング加工されて、先端側程径が小さくなる穴フランジ27を形成している。他の構成は前記図1〜6の第一実施例の抜け止めリング1と同様である。
【0046】
本実施例においては、被抜け止め体挿通穴6の周囲がバーリング加工されて穴フランジ27を形成しているので、雄ねじ体24や管16等の被抜け止め体を抜け止めリング1の被抜け止め体挿通穴6に挿通し易くなる。また、その他、前記第一実施例の抜け止めリング1と同様の作用効果を得ることができる。図17は、前記図15および16の第二実施例の抜け止めリング1を用いた雄ねじ体接続構造の一実施例を示している。なお、勿論、本実施例の抜け止めリング1は、雄ねじ体以外の管、棒状材等の他の種の被抜け止め体に対しても用いることができる。
【0047】
図18および19は、本発明による抜け止めリング1の第三実施例を示す。本実施例においては、環状部2の被抜け止め体挿通穴6の周囲の部分から大略のところ内方かつ側面片3と反対側に斜め方向に延びる複数の爪部28を一体的に設けられている。これらの爪部28は外方に対して凸となるように若干湾曲されている。また、抜け止めリング1に外力を作用されていない状態(初期状態)では、〔抜け止めリング1の側面片3の先端における内径d1>管16や雄ねじ体24等の被抜け止め体の外径d2>抜け止めリング1の爪部28の先端における径d4〕の大小関係とされている。他の構成は前記図1〜6の第一実施例の抜け止めリング1と同様である。図20および21は、前記図18および19の第三実施例の抜け止めリング1を用いた雄ねじ体接続構造の一実施例を示している。
【0048】
前記第三実施例の抜け止めリング1においては、爪部28が設けられているので、雄ねじ体24(被抜け止め体)が被抜け止め体挿通穴6に挿通されると、図21によく示されるように、爪部28の先端部が雄ねじ体24のねじ溝26(被抜け止め体の外周)に係合し、雄ねじ体24が抜け方向に移動しようとすると、爪部28の先端部が雄ねじ体24のねじ溝26(被抜け止め体の外周)に食い込もうとするので、抜け止め抵抗力をさらに増大することができる。また、その他、前記第一実施例の抜け止めリング1およびそれを用いた接続構造と同様の作用効果を得ることができる。なお、この第三実施例の抜け止めリング1も、雄ねじ体のみならず、管、棒状材等の他の種の被抜け止め体に対しても用いることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明による抜け止めリングは、
(イ)プラスチックが侵食される環境でも使用できる、
(ロ)抜け止め抵抗力を大きくすることができる、
(ハ)製造コストを非常に安価にすることができる、
(ニ)抜け止めリングに対する被抜け止め体の挿通作業を容易にすることができる、
等の優れた効果を得られるものである。
【0050】
また、本発明による雄ねじ体接続構造は、
(ホ)雄ねじ体を簡単迅速に接続することができる、
(ヘ)一旦接続した雄ねじ体を取り外すことも可能である、
等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による抜け止めリングの第一実施例を示す正面図である。
【図2】前記第一実施例の抜け止めリングを示す平面図である。
【図3】前記第一実施例の抜け止めリングを示す底面図である。
【図4】前記第一実施例の抜け止めリングを示す側面図である。
【図5】図1のV−V線における断面図である。
【図6】図4のVI−VI線における断面図である。
【図7】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた管接続構造の一実施例の、継手本体に対しリング押圧体を螺合する前の状態を示す断面図である。
【図8】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた管接続構造の実施例の、組立完了後の状態を示す断面図である。
【図9】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の一実施例におけるリング押圧体を示す平面図である。
【図10】図9のX−X線における断面図である。
【図11】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の実施例の、雄ねじ体が挿入される前の状態を示す断面図である。
【図12】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の実施例の、抜け止めリングに雄ねじ体が挿入され始めた状態を示す断面図である。
【図13】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の実施例の、抜け止めリングに対する雄ねじ体の挿通作業完了時の状態を示す断面図である。
【図14】前記第一実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の実施例の、抜け止めリングに対する雄ねじ体の挿通作業完了後に雄ねじ体に抜け方向の力が作用した状態を示す断面図である。
【図15】本発明による抜け止めリングの第二実施例を示す平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線における断面図である。
【図17】前記第二実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の一実施例の、抜け止めリングに対する雄ねじ体の挿通作業完了後に雄ねじ体に抜け方向の力が作用した状態を示す断面図である。
【図18】本発明による抜け止めリングの第三実施例を示す平面図である。
【図19】前記第三実施例の抜け止めリングを示す正面図である。
【図20】前記第三実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の一実施例の、抜け止めリングに対する雄ねじ体の挿通作業完了後に雄ねじ体に抜け方向の力が作用した状態を示す断面図である。
【図21】前記第三実施例の抜け止めリングを用いた雄ねじ体接続構造の実施例において、爪部が雄ねじ体のねじ溝に食い込んだ状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 抜け止めリング
2 環状部
3 側面片
4,5 切り起こし片
6 被抜け止め体挿通穴
7 間隙
8 側面片突起部
11 リング押圧体
14 斜面部
16 管(被抜け止め体)
20 回り止め突起
24 雄ねじ体(被抜け止め体)
25 ねじ溝
27 穴フランジ(バーリング部)
28 爪部
1 外力が作用していない状態の抜け止めリングの側面片の先端における内径
3 外力が作用していない状態の抜け止めリングの切り起こし片における内径

Claims (9)

  1. リング押圧体とともに被抜け止め体に挿通され、前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されることによって前記リング押圧体に設けられた斜面部に押圧されると、内方に変形して前記被抜け止め体の外周部に食い込むことにより、前記被抜け止め体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止する抜け止めリングにおいて、
    金属の板材を加工してなり、前記被抜け止め体を挿通される被抜け止め体挿通穴を内周に形成された環状部と、この環状部から前記被抜け止め体の外周を囲むこととなる方向に延びる複数の側面片と、各前記側面片の一部領域を該領域のうちの前記環状部側の部分を切り残した状態で、当該抜け止めリングの軸線に対し斜め方向に延びるように内方に切り起こすことにより形成された切り起こし片とを有し、前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されると、各前記側面片が前記リング押圧体の前記斜面部に押圧されて内方に変形し、前記切り起こし片の先端が前記被抜け止め体の外周部に食い込むことにより、前記被抜け止め体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止することを特徴とする抜け止めリング。
  2. 各前記側面片が外方に対して凸となるように湾曲されている請求項1記載の抜け止めリング。
  3. 前記側面片に側面片突起部が、前記側面片が前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されたとき、該側面片突起部が前記斜面部に押圧されることとなる位置において設けられている請求項1または2記載の抜け止めリング。
  4. 各前記側面片に前記切り起こし片が該側面片の長さ方向に並べて複数設けられている請求項1,2または3記載の抜け止めリング。
  5. 外力が作用していない状態においては、前記側面片の先端における内径は前記切り起こし片の先端における内径より大きくされている請求項1,2,3または4記載の抜け止めリング。
  6. 前記環状部のうちの前記被抜け止め体挿通穴の周囲の部分が外方に突出するようにバーリング加工されて、外方に対して凹となるように湾曲された穴フランジを形成している請求項1,2,3,4または5記載の抜け止めリング。
  7. 前記環状部の被抜け止め体挿通穴の周囲から内方に延び、前記被抜け止め体の外周に接触する複数の爪部を有する請求項1,2,3,4または5記載の抜け止めリング。
  8. リング押圧体と、このリング押圧体に設けられた斜面部と、抜け止めリングと、前記リング押圧体および前記抜け止めリングに挿通される雄ねじ体とを有してなり、
    前記抜け止めリングは、金属の板材を加工してなり、前記雄ねじ体を挿通される被抜け止め体挿通穴を内周に形成された環状部と、この環状部から前記雄ねじ体の外周を囲むこととなる方向に延びる複数の側面片と、各前記側面片の一部領域を該領域のうちの前記環状部側の部分を切り残した状態で、当該抜け止めリングの軸線に対し斜め方向に延びるように内方に切り起こすことにより形成された切り起こし片とを有し、前記抜け止めリングが前記リング押圧体に対し相対的に軸線方向の一方の向きに移動されようとすると、各前記側面片が前記リング押圧体の前記斜面部に押圧されて内方に変形し、前記切り起こし片の先端が前記雄ねじ体のねじ溝に食い込むことにより、前記雄ねじ体が前記リング押圧体から抜け出るのを防止することを特徴とする雄ねじ体接続構造。
  9. 各前記側面片間には間隙が形成されており、前記リング押圧体には前記間隙に嵌合されることにより前記リング押圧体に対し前記抜け止めリングを回り止めする回り止め突起が形成されている請求項8記載の雄ねじ体接続構造。
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