JPH0641780B2 - 無端金属帯板の表面処理方法 - Google Patents

無端金属帯板の表面処理方法

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JPH0641780B2
JPH0641780B2 JP2308078A JP30807890A JPH0641780B2 JP H0641780 B2 JPH0641780 B2 JP H0641780B2 JP 2308078 A JP2308078 A JP 2308078A JP 30807890 A JP30807890 A JP 30807890A JP H0641780 B2 JPH0641780 B2 JP H0641780B2
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康司 高木
彰 丹下
千春 梅津
緯 工藤
清 栗本
朗 北村
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Honda Motor Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
Nippon Hatsujo KK
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Honda Motor Co Ltd
NHK Spring Co Ltd
Nippon Hatsujo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、無段変速機などのトルク伝導装置に用いられ
る金属ベルトに於ける無端金属帯板の表面処理方法に関
する。
<従来の技術> 例えば車輌用の無段変速機などに使用される駆動ベルト
として、複数の無端金属帯板を積層して形成した積層金
属帯と、この積層金属帯の内周側に周方向に沿って列設
されて順次プーリ溝の内面に当接する金属ブロックとを
有するものが知られている。このような金属ベルト1
は、第1図に示されたように、一対のV溝プーリ2・3
間に掛け渡されて動力の伝達を行なう。このとき、プー
リ2・3を軸方向に2分割とし、それぞれのプーリ溝の
幅を可変とすることによって各プーリの有効半径を変化
させ、両プーリの回転数の相対比、即ち変速比を無段階
に変え得るようにして無段変速機が構成される。
このような金属ベルトを構成するための無端金属帯板
は、繰返しの曲げ応力に対して十分な耐久性を有するよ
うに、板厚を0.1〜0.2mm程度と薄くする必要があ
ることから、所要の張力に耐え得るようにするために、
複数の無端金属帯板を積層して用いるようにしている。
<発明が解決しようとする課題> さて、上記のような金属ベルトが動力伝達を行なうと
き、積層された各無端金属帯板間及び積層金属帯と金属
ブロックとの間に回転半径の差による速度差が生じ、各
無端金属帯板の周方向両側端面及び最内層の無端金属帯
板の内周面が金属ブロックに圧接されると共に、互いに
相対的な滑り運動を行なう。ここで、特に各無端金属帯
板の側端面は、板厚が薄い上に隅部の応力集中を避ける
ために面取り加工が施してあることから、接触面圧が極
めて高くなる。そのため、各無端金属帯板の側面に摩耗
を生じ、金属ベルトの耐久性を損うという問題がある。
一方、無端金属帯板の材質としては、比較的強度、靭性
が高く、また、溶接性が良いなど加工性に優れていると
いう点で、析出硬化型マルテンサイト系ステンレス鋼、
またはマルエーシング鋼などが適している。ところが、
これらは耐摩耗性に幾分劣る欠点がある。
他方、金属材料の耐摩耗性や疲労強度を向上させる手段
の一つとして窒化処理があることは周知である。しかる
に、上記金属ベルトに使用する無端金属帯板のような周
長の大きい部材を全体的に窒化処理しようとすると、窒
素が侵入拡散するために寸法増加が起り、捩れ変形を生
ずる不都合がある。
また、硬化処理には、無電解ニッケルメッキも良いが、
これを全体に施すと、長尺の帯状薄板ではメッキ層によ
る寸法変化が生ずるという問題がある。
このような従来技術の不都合に鑑み、本発明の主な目的
は、耐久性に優れたトルク伝導装置用金属ベルトのため
の無端金属帯板を得るための簡単な表面処理方法を提供
することにある。
[発明の構成] <課題を解決するための手段> このような目的は、本発明によれば、複数層の無端金属
帯板からなる積層金属帯の内周側に複数の金属ブロック
を取付けてなるトルク伝導装置用金属ベルトに用いる無
端金属帯板の表面処理方法であって、少なくともその周
方向に沿う両側端面に対する窒化処理または無電解ニッ
ケルメッキを、当該無端金属帯板を積層した状態で施す
ことを特徴とする無端金属帯板の表面処理方法を提供す
ることによって達成される。特に、積層された無端金属
帯板の最内周面及びまたは最外周面をマスキングして処
理を行なうと良い。
<作 用> このようにすれば、複数の無端金属帯板の互いに重なり
合う面が隠蔽されるので、露出している周方向の両側端
面及び最内周面、最外周面に対して硬化処理が施される
こととなる。ここで最内周層及び最外周層に位置する金
属帯板の表面にも硬化処理が施されても良いが、特に各
金属帯板を積層した状態の内外周面に軟鋼板などをマス
キングとして重ね合わせておけば、所望の部分のみに硬
化処理を施すようにすることもできる。従って、捩れや
寸法変化を生ずることなく必要な耐摩耗性を無端金属帯
板に付与することができる。
<実施例> 以下、本発明の好適実施例を添付の図面について詳しく
説明する。
第2図及び第3図は、本発明に基づく金属ベルト1の第
1の実施例を示すもので、複数の無端金属帯板4a〜4
nを積層してなる積層金属帯4が、金属ブロック5の第
3図に於ける上面に左右に突設された突部5aの間に郭
定された溝6内に受容され、これら突部5aに設けられ
た左右方向の孔に圧入されたピン7により、積層金属帯
4が溝6内から離脱し得ないようにされている。
金属ブロック5は、第2図に示されたように、積層金属
帯4に対して周方向に概ね隙間なく列設され、積層金属
帯4の内周面と溝6の底面8との間の接触面圧が過大と
ならないように、溝6の底面8が、外周に向けて凸にな
るような湾曲形状をなしている。また金属ブロック5の
側面は、V溝プーリ2のプーリ溝2aの内面に応じた傾
斜面9をなしている。これにより、金属ブロック5は、
積層金属帯4から脱落することがなく、かつ積層金属帯
4の周方向に沿って自由に相対運動可能である。ここで
一方のプーリから金属ベルト1に駆動力が伝達される
と、この駆動力は、整列した金属ブロック5を介して他
方のプーリに伝達されることとなる。
第4図〜第6図は本発明に基づく金属ベルト1の第2の
実施例を示すもので、金属ブロック10の上面に左右に
一体的に突設された突部10aの間に郭定された溝11
内に積層金属帯4が受容され、突部10aの左右側部に
形成されたアンダカット部分に三次元的に曲成されたク
リップ12の各端部を係着することにより、積層金属帯
4が溝11内から離脱し得ないようにしてある。
金属ブロック10の周方向端面には、第4図に良く示さ
れているように、略円弧状に窪んだ湾曲面13が形成さ
れており、しかも隣接する金属ブロック10の間に円筒
状のコロ部材14が挾設されている。このコロ部材14
は、金属ブロック10間に作用する衝撃力を吸収し得る
ように弾性変形可能なものが適している。これにより、
与えられたプーリの曲率に従って積層金属帯4が湾曲す
るに従い、金属ブロック10の湾曲面13がコロ部材1
4の外周面上を転動し、金属ブロック10の隣接するも
の同士が、互いに干渉することなく積層金属帯4の変形
に従って運動することができる。
第6図に良く示されたように、本実施例の金属ブロック
10も、その側面が傾斜面15をなしており、プーリ溝
2aの内面に密接し得るようになっている。
上記両実施例に於いて、積層金属帯4の各無端金属帯板
4a〜4nの厚さは、0.1mm乃至0.2mm前後であ
り、その周方向の両側端面のみにイオン窒化による窒化
層が形成されている。この窒化層の厚さは、0.5μ乃
至30μが適当である。30μを越える窒化層を形成す
ると、剛性が過度に高くなって耐曲げ応力性が低下し、
プーリ2・3上を通過する際に割れを生ずる虞れがあ
る。また窒化層の厚さが0.5μ未満となると、耐摩耗
性が十分に得られず、実用上の支障が生ずる。
ところで、イオン窒化は、真空雰囲気中でのグロー放電
により窒素イオンを加速し、母材に衝突させて堆積させ
る方法である。このとき、各無端金属帯板4a〜4nの
全てを積層した状態でイオン窒化を行なうことにより、
各無端金属帯板4a〜4nの互いに重なり合う面には窒
化層が形成されず、露出した両側端面及び最内周面、最
外周面に窒化層が形成されることとなる。無論所望に応
じて最内周面及び最外周面に適宜なマスキングを施せ
ば、両側端面のみに窒化処理を施すことも容易である。
このようにして得られる窒化層は、母材に対する付着層
の密着性が高く、耐久性に富み、母材の特性を生かしつ
つその耐摩耗性を向上させることができる。
このような表面硬化層は、無電解ニッケルメッキにより
形成することもできる。これによると、硬化層が母材か
ら剥離し難く、しかも表面硬度の極めて高いものが得ら
れる。特に、これを最内周面にも施せば、金属ブロック
と積層金属帯の最内層との間の相対運動による摩耗を防
止することができる。またイオン窒化と無電解ニッケル
メッキとを組合せて施すことも、積層金属帯の耐摩耗性
を向上する上に効果がある。
発明者の実験によれば、従来形式の積層金属帯を用いて
ある負荷条件にて400時間使用した場合、周方向の両
側端面が1〜2mm摩耗したのに対し、同一条件下で本発
明に基づく表面硬化処理を行なった積層金属帯を使用し
た場合には、400時間の使用の後でも摩耗が極めて少
なく、耐久性が大幅に向上したことが認められた。
<発明の効果> このように本発明によれば、極めて簡単に所望の部分、
特に無端金属帯板の周方向の両側端面のみに表面硬化処
理を施すことができるので、安価に耐摩耗性の高い金属
ベルト用積層金属帯を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく金属ベルトを応用し得るベルト
式トルク伝達装置の概要を示す説明図である。 第2図は本発明に基づく金属ベルトの第1の実施例を示
す縦断面図である。 第3図は第2図のIII−III線について見た断面矢視図で
ある。 第4図は本発明に基づく金属ベルトの第2の実施例を示
す縦断面図である。 第5図は第4図の部分平面図である。 第6図は第4図のVI−VI線について見た断面矢視図であ
る。 1……金属ベルト、2・3……プーリ、2a……プーリ
溝、4……積層金属帯、4a〜4n……無端金属帯板、
5……金属ブロック、5a……突部、6……溝、7……
ピン、8……底面、9……傾斜面、10……金属ブロッ
ク、10a……突部、11……溝、12……クリップ、
13……湾曲面、14……コロ部材、15……傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅津 千春 神奈川県横浜市磯子区新磯子町1番地 日 本発条株式会社内 (72)発明者 工藤 緯 神奈川県愛甲郡愛川町中津字桜台4056 日 本発条株式会社内 (72)発明者 栗本 清 神奈川県横浜市磯子区新磯子町1番地 日 本発条株式会社内 (72)発明者 北村 朗 神奈川県横浜市磯子区新磯子町1番地 日 本発条株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−7949(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数層の無端金属帯板からなる積層金属帯
    の内周側に複数の金属ブロックを取付けてなるトルク伝
    導装置用金属ベルトに用いる無端金属帯板の表面処理方
    法であって、 少なくともその周方向に沿う両側端面に対する窒化処理
    または無電解ニッケルメッキを、当該無端金属帯板を積
    層した状態で施すことを特徴とする無端金属帯板の表面
    処理方法。
  2. 【請求項2】積層された前記無端金属帯板の最内周面及
    びまたは最外周面をマスキングして窒化処理または無電
    解ニッケルメッキを施すことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項に記載の無端金属帯板の表面処理方法。
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