JPH064117A - Ｃａｄ／ｃａｍシステムにおける図形変更方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】金型等の装置の設計時の部品の形状の変更を簡
単化する。 【構成】代表値変更部１１によって或る要素部品の代表
値が変更されると、要素部品設計手順制御部１２によっ
て代表値が変更された要素部品の設計ルール上の適合性
を調べた後、この要素部品に関連する要素部品が登録さ
れた要素部品リスト２４を関連部品検索部１３を用いる
ことによって検索する。そして、探し出された要素部品
については、代表値変更部１１において変更された代表
値に従い、従属変更部１４によってその代表値が変更さ
れ、関連部品設計手順制御部１５によって代表値が変更
された要素部品の設計ルール上の適合性が調べられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金型の設計等において
使用されるＣＡＤ／ＣＡＭシステムに係り、より詳細に
は、設計時の図形変更方法およびその装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】金型設計等における図形表現の作成時間
を短縮させるために使用されるＣＡＤ／ＣＡＭシステム
では、図形の入力を容易なものとするため各図形要素を
部品データとしてその内部に記憶させる方法が普及して
いる。

【０００３】また、各プレート毎に、そのプレートに形
成されるべき穴の位置やその形状を示すデータをシステ
ム内部に記憶させ、このデータに基づいて作業を行う支
援システム（特開昭６２−１３７１２９）、あるいはプ
レート上の任意の範囲を指定することにより、指定され
た範囲の部品や部品穴等を異なる位置に一括して移動さ
せるシステム（特開平１−２４４５７３）が提案されて
いる。

【０００４】しかし、各プレート毎に、そのプレートに
形成されるべき穴位置やその形状をデータとして内部に
記憶した上記のシステムでは、そのデータは穴加工作業
を対象としたデータとなっており、穴の形状や互いの穴
の相互関係については一定関係のデータとなっている。
そのため、設計工程中において部品の位置や形状の変更
を行おうとするときには、その変更に応じて対応するデ
ータを新たに作成しなければならないという問題が生じ
ていた。

【０００５】また指定した範囲の部品や部品穴を一括し
て移動させる上記のシステムでは、各部品や部品穴の位
置移動若しくは回転等の変更を可能としているが、それ
らは同一形状の部品が使用されることを前提としている
ものである。そのため、設計時において部品の形状の変
更が生じた場合には、その変更に対応して新たにデータ
の作成を行わなければならないという問題があった。

【０００６】そこで、本発明者等は上記問題を解決する
ために、代表値によってそれぞれの形状が示される要素
部品の集合を指示する要素部品リストによってアセンブ
リのそれぞれが表現され、図形要素の集合を指示する図
形要素リストによって前記要素部品のそれぞれが表現さ
れるＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおいて、前記要素部品の
代表値を変更する工程と、この工程によって代表値が変
更された要素部品の関連する要素部品を検索する工程
と、この工程により検索された要素部品の代表値を、前
記の変更された代表値に従って変更する工程とを備えた
ＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形変更方法。

【０００７】および前記要素部品の代表値を変更する代
表値変更部と、この代表値変更部によって代表値が変更
された要素部品に関連する要素部品を検索する関連部品
検索部と、この関連部品検索部により検索された要素部
品の代表値を、前記代表値変更部により変更された代表
値に従って変更する従属変更部とを備えたＣＡＤ／ＣＡ
Ｍシステムにおける図形変更装置を提案した。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者等が
提案した上記方法および装置では、変更した代表値が設
計上問題があった場合でもそのまま作業が続行され、最
終的に誤った設計を行ってしまう可能性があるといった
問題が残されていた。

【０００９】本発明は上記課題を解決するため創案され
たものであり、その目的は、部品形状の修正を簡単化す
ることのできるＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形変
更方法およびその装置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形変更方法
は、代表値によってそれぞれの形状が示される要素部品
の集合を指示する要素部品リストによってアセンブリの
それぞれが表現され、図形要素の集合を指示する図形要
素リストによって前記要素部品のそれぞれが表現される
ＣＡＤ／ＣＡＭシステムに適用し、前記要素部品の代表
値を変更する工程と、この代表値を変更する工程によっ
て代表値が変更された要素部品の設計ルール上の適合性
を調べる第１の工程と、この第１の工程によるルール適
合性判断によって不適合と判断された場合、不適合であ
る旨をディスプレイに表示し変更値を変更前の値に戻す
工程と、前記代表値を変更する工程によって代表値が変
更された要素部品に関連する要素部品を検索する工程
と、この工程により検索された要素部品の代表値を、前
記の変更された代表値に従って変更する工程と、この代
表値を変更する工程によって代表値が変更された要素部
品の設計ルール上の適合性を調べる第２の工程と、この
第２の工程によるルール適合性判断によって不適合と判
断された場合、不適合である旨をディスプレイに表示し
前記第１の工程および前記第２の工程により変更された
変更値を変更前の値に戻す工程とを備えた構成を用い
る。

【００１１】また本発明のＣＡＤ／ＣＡＭシステムにお
ける図形変更方法は、代表値によってそれぞれの形状が
示される要素部品の集合を指示する要素部品リストによ
ってアセンブリのそれぞれが表現され、図形要素の集合
を指示する図形要素リストによって前記要素部品のそれ
ぞれが表現されるＣＡＤ／ＣＡＭシステムに適用し、前
記要素部品の代表値を変更する代表値変更部と、この代
表値変更部によって代表値が変更された要素部品の設計
ルール上の適合性を調べる要素部品設計手順制御部と、
前記代表値変更部によって代表値が変更された要素部品
に関連する要素部品を検索する関連部品検索部と、この
関連部品検索部により検索された要素部品の代表値を、
前記代表値変更部により変更された代表値に従って変更
する従属変更部と、この従属変更部によって代表値が変
更された要素部品の設計ルール上の適合性を調べる関連
部品設計手順制御部とを備えた構成とする。

【００１２】

【作用】ＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形変更方法
では、代表値を変更する工程によって或る要素部品の代
表値が変更されると、この変更に対する設計ルール上の
適合性を調べる。

【００１３】この変更が設計ルール上不適合と判断され
た場合、不適合である旨をディスプレイに表示し変更値
を変更前の値に戻す。

【００１４】この変更が設計ルール上適合していると判
断された場合、この要素部品に関連する要素部品の代表
値を変更する必要があるので、要素部品リストを検索す
ることによって関連する要素部品を探し出す。

【００１５】そして次に続く工程において、探し出され
た要素部品の代表値を、変更された代表値に従って変更
する。

【００１６】そして次に続く工程において、変更された
代表値が設計ルール上整合性があるかどうかを調べる。

【００１７】この変更が設計ルール上不適合と判断され
た場合、不適合である旨をディスプレイに表示し最初に
変更した変更値を変更前の値に戻す。

【００１８】またＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形
変更装置では、代表値変更部によって或る要素部品の代
表値が変更されると、この変更に対する設計ルール上の
適合性を要素部品設計手順制御部によって調べる。

【００１９】そして設計ルール上適合と判断された変更
に関しては、この変更された要素部品に関連する要素部
品を関連部品検索部を用いることによって検索する。

【００２０】そして検索された要素部品については、代
表値変更部において変更された代表値に従い、従属変更
部を用いることによってその代表値を変更する。

【００２１】そして代表値が変更された要素部品につい
ては、関連部品設計手順制御部を用いることによって設
計ルール上の整合性があるかどうかを調べる。

【００２２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００２３】図１は本発明の一実施例の電気的構成を示
すブロック図である。

【００２４】図において、キーボード２０からの出力が
与えられた代表値変更部１１と要素部品設計手順制御部
１２とは双方向に接続されている。また、要素部品設計
手順制御部１２の出力は関連部品検索部１３に送出され
ており、関連部品検索部１３の出力は従属変更部１４に
与えられている。そして従属変更部１４は関連部品設計
手順制御部１５と双方向に接続されている。また、関連
部品設計手順制御部１５の出力は図形要素変更部１６、
および代表値変更部１１に導かれている。

【００２５】また代表値変更部１１、要素部品設計手順
制御部１２、関連部品検索部１３、従属変更部１４、関
連部品設計手順制御部１５、および図形要素変更部１６
のそれぞれは、アセンブリリスト２３、要素部品リスト
２４、特徴形状リスト２５、図形要素リスト２６、要素
部品設計知識リスト２７および関連部品設計知識リスト
２８の６つのリストにより構成されたデータベース１７
に双方向に接続されている。また図形要素変更部１６の
出力は関連部品検索部１３に与えられている。

【００２６】データ入力部１９には、ボルトの形状等の
基本となる形状データが格納されたデータベース１８か
らの出力とキーボード２０からの出力とが与えられてい
る。また、、データ入力部１９からの出力はデータベー
ス１７に送出されており、表示制御部２１にはデータベ
ース１７からの出力が導かれている。また表示部２２に
は表示制御部２１からの出力が与えられている。

【００２７】次にデータベース１７内の６つのリスト２
３〜２８の構成の詳細について説明する。

【００２８】データベース１７内のアセンブリリスト２
３は、図２に示すように、設計対象となる金型を構成す
るために使用される複数のブロック部分のそれぞれをア
センブリとして、そのアセンブリの一覧を示すリストと
なっている。このアセンブリリスト２３に登録されたア
センブリには、各アセンブリに対応して、その下位リス
トである要素部品リスト２４（図２では２４ａ、２４ｂ
で示す）が作成されている。

【００２９】そして要素部品リスト２４ａに登録された
要素部品については、各要素部品毎に、要素部品設計知
識リスト２７（図２では２７ａ、２７ｂ、２７ｃにより
示す）、図形要素リスト２６（図２では２６ａにより示
す）または特徴形状リスト２５（図２では２５ａ、２５
ｂにより示す）が作成されている。そして特徴形状リス
ト２５に登録された項目２５１ａ、２５２ａについて
は、各項目毎に、関連部品設計知識リスト２８（図２で
は２８ａ、２８ｂにより示す）、図形要素リスト２６
（図２では２６ｂ、２６ｃにより示す）が作成されてい
る。

【００３０】またプレートＡは、断面図である図３、お
よび外観斜視図である図４の双方において３１により示
される要素部品となっていて、プレートＡに関する要素
部品リスト２４内のデータは図６に示すデータとなって
いる。

【００３１】このデータにおいて、上位モデルインデッ
クスの欄に登録されたデータ６１は、上位リストである
アセンブリリスト２３との関係を示すデータとなってい
て、この一群のデータは、アセンブリリスト２３のアセ
ンブリ１に関するものであることが示されている。

【００３２】またモデルインデックスの欄は、この一群
のデータが指し示す要素部品を指示する欄であって、指
示されているのはプレートＡ（３１）である。

【００３３】また要素部品設計知識インデックスの欄６
２に示されているプレートＡ知識は、設計ルール上の整
合性チェックの際に参照するデータである要素部品設計
知識リスト２７ｂに対する関係を示すデータとなってい
る。

【００３４】またサブモデルインデックスリストの欄６
３に示されているプレートＯＡ（図３、図４の３１に対
応）および〔穴−１〕（３２に対応）は、下位リストで
ある特徴形状リスト２５ａに対する関係を示すデータと
なっている。

【００３５】またモデル接続インデックスリストの欄の
データ６４は、プレートＡ（３１）に接続されるその他
の要素部品を示し、プレートＢ（３４）とボルトＡ（３
３）とがプレートＡに接続されることを示している。

【００３６】そして機能属性を示す欄には、プレートＡ
（３１）の基準点Ｐ１の位置を示すデータである〔基準
座標〕の欄６５、プレートＡ（３１）の取り付け方向を
示すデータである〔方向〕の欄６６、プレートＡ（３
１）の形状のうちの厚さＴ１を示す〔厚さ〕の欄６７、
そして幅Ｗ１と奥行Ｄ１を示す〔幅×奥行〕の欄６８が
設けられており、各欄には対応する値が代表値として格
納される。

【００３７】また、プレートＡの設計ルールを示すため
に設けられた要素部品設計知識リスト２７ｂ内のデータ
は、プレートＡの設計知識はプレートＡ知識であること
を示すデータとなっていて、プレートＡ知識を示す要素
部品設計知識リスト２７内のデータは図７に示すデータ
となっている。

【００３８】このデータにおいて、上位モデルインデッ
クスの欄に示されるプレートＡのデータは、上位リスト
である要素部品リスト２４との関係を示すデータであ
る。

【００３９】また要素部品設計知識インデックスの欄の
プレートＡ知識のデータは、要素部品設計知識リスト２
７内のこの一群のデータがプレートＡ知識そのものを指
示していることを示している。

【００４０】そして設計知識を示す欄には、プレートＡ
の厚さ限界を示すデータの欄、幅限界を示すデータの
欄、奥行き限界を示すデータの欄が設けられており、各
欄には対応する値が代表値として格納される。

【００４１】またプレートＡの形状の詳細を示すために
設けられた特徴形状リスト２５ａ内のデータは、プレー
トＡが、プレート本体であるプレートＯＡ（３１）とこ
のプレートＯＡに形成された穴（３２）とにより構成さ
れていることを示すデータとなっていて、プレートＯＡ
を示す特徴形状リスト２５内のデータは図８に示すデー
タとなっている。

【００４２】このデータにおいて、上位モデルインデッ
クスの欄に示されるプレートＡのデータは、上位リスト
である要素部品リスト２４との関係を示すデータであ
る。

【００４３】またサブモデルインデックスの欄のプレー
トＯＡのデータは、特徴形状リスト２５内のこの一群の
データがプレートＯＡそのものを指示していることを示
しており、関連部品設計知識インデックスリストは、下
位リストである関連部品設計知識リスト２８ａに対する
関係を示すデータとなっている。要素インデックスリス
トの欄６９のデータ〔５〕は、下位リストである図形要
素リスト２６ａとの関係を示すデータとなっている。

【００４４】そして機能属性を示す欄には、対応する各
値（要素部品リスト２４ａ内のプレートＡを示す値と同
一）が代表値として格納されている。

【００４５】また特徴形状リスト２５内の〔穴−１〕を
示すデータは図１０に示すようなデータとなっており、
図３、図４の３２によって示され、図５によってその形
状が示される〔穴〕の詳細を示すデータとなっている
（代表値は機能属性の欄に格納されている）。

【００４６】また特徴形状リスト２５内のプレートＯＡ
の設計手順インデックスリストによって下位のリストと
して指示された関連部品設計知識リスト２８（図２では
２８ａにより示す）内のデータは図９に示すデータとな
っている。

【００４７】また〔穴−１〕を示す特徴形状リスト２５
内のデータに対応する関連部品設計知識リスト２８も同
様のデータ構成となっている。

【００４８】また特徴形状リスト２５内のプレートＯＡ
の要素インデックスリストによって下位のリストとして
指示された図形要素リスト２６（図２では２６ｂにより
示す）内のデータは図１１に示すデータとなっている。

【００４９】これらのデータにおいては、要素インデッ
クスの欄に登録されたデータ７１によって、これらの図
形要素リストは上位リストである特徴形状リスト２５に
関係付けられている。そしてプレートＯＡは、これらの
図形要素リストの要素種別の欄と形状定義データの欄と
に登録されたデータによってその図形が１つの〔ソリッ
ド〕毎に分解された状態にて定義されている。また〔穴
−１〕を示す特徴形状リスト２５内のデータに対応する
図形要素リスト２６も上記と同様のデータ構成となって
いる。

【００５０】そして図２の要素部品リスト２４ａにおけ
るボルトＡ（図３では３３により示す）は図１２に示す
データによって示されている。すなわち〔基準座標〕の
欄７２は、ボルトＡ（３３）の基準点Ｐ２の位置を示す
データ（図１３参照）、〔方向〕の欄７３はボルトＡ
（３３）の方向を示すデータ、〔長さ〕の欄７４はボル
ト頭３３３の下端部から螺子部３３１の先端部までの長
さＬ２を示すデータ（図３においては厚みＴ１に螺子込
み深さを加算した値）、〔呼び径〕の欄７５は螺子部３
３１の径を示すデータ、〔ボルト頭長さ〕の欄７６はボ
ルト頭３３３の長さＨ２を示すデータ、〔ボルトタイ
プ〕の欄７７はボルト値３３３に六角穴が形成されてい
ることを示すデータとなっていて、各欄にはそれぞれに
対応する代表値が格納されている。

【００５１】また図２のボルトＡに対応する設計知識リ
スト２７ａのデータは、図１４に示すデータとなってい
る。

【００５２】また図２のボルトＡに対応する図形要素リ
スト１６ａのデータは、上記の要素インデックスに登録
された内容に対応して、図１５〜図１７に示すデータ、
およびその他の図示が省略されたデータとなっている。

【００５３】図１８は、主要部の動作を示すフローチャ
ートである。必要に応じて同図を参照しつつ、以下に本
発明の一実施例の動作について説明する。

【００５４】設計された金型に対応して、データベース
１８に格納されたデータを参照しながら、データ入力部
１９を介してキーボード２０から代表値等を入力するこ
とにより、各種のリスト２３〜２８をデータベース１５
内に作成する（ステップＳ１１）。

【００５５】このデータを作成することによって金型の
設計を行った後、金型の変更の必要が生じたときには、
変更に対応するデータ（代表値を含むデータ）をキーボ
ード２０から入力する。

【００５６】このとき入力された代表値が、プレートＡ
（３１）の厚みを変更するデータであったとする（図３
参照）。

【００５７】この変更を指示するデータが導かれた代表
値変更部１１は、要素部品リスト２４を検索することに
よって図６に示すリストを探し出し、探し出したリスト
の機能属性に属する厚さの欄６７の代表値Ｔ１を、新た
な値Ｔ３に変更する。また要素部品設計手段制御部１２
に対しては、図６に示すリストの厚さの欄６７が変更さ
れたことを知らせる（ステップＳ１２）。

【００５８】この変更が知らされた要素部品設計手順制
御部１２は、要素部品リスト２４ａのプレートＡに対応
するリスト（図６参照）の要素部品設計知識インデック
スリストを参照することによってプレートＡに関する要
素部品設計知識リストを探し出し、探し出したリストを
参照することによって、この変更が設計ルール上整合性
がとれているかどうかを調べる。

【００５９】整合性がとれていない場合は、設計を続け
るか否かを表示部２２に送出し、そこに表示する。そこ
で設計者は設計を続けるか否かをキーボード２０から入
力する。

【００６０】設計者が設計を終了すると入力した場合、
代表値変更部１１に対して設計を終了することを知らせ
る。この命令が知らされた代表値変更部１１は変更した
データを変更する前の値に戻した後、代表値の変更に関
係する動作を終了する。

【００６１】設計者が設計を続けると入力した場合、代
表値変更部１１に対して設計を続けることを知らせる。
この命令が知らされた代表値変更部１１は変更したデー
タを変更する前の値に戻す。そして設計者が新たな変更
値を入力し直すことによってこの動作を継続する。

【００６２】整合性がとれている場合、関連部品検索部
１３に対して、図６に示すリストの厚さの欄６７が変更
されたことを知らせる（ステップＳ１３、Ｓ１４、Ｓ１
５）。

【００６３】この変更が知らされた関連部品検索部１３
は、要素部品リスト２４ａのプレートＡに対応するリス
ト（図６参照）のサブモデルインデックスリストを検索
することによって先ずプレートＯＡを探し出す。そして
従属変更部１４に対してプレートＯＡを探し出したこと
を知らせる（ステップＳ１６、Ｓ１７、Ｓ１８）。

【００６４】この知らせが与えられた従属変更部１４
は、特徴形状リスト２５ａのプレートＯＡに対応するデ
ータリスト（図８参照）の機能属性の厚さの欄７０の代
表値Ｔ１を新たなる代表値Ｔ３に変更すると共に、この
変更を行ったことを関連部品設計手順制御部に知らせる
（ステップＳ１９）。

【００６５】この変更が知らされた関連部品設計手順制
御部１５は、図８に示すデータリストの関連部品設計知
識インデックスリストを参照することによってプレート
ＯＡに関する関連部品設計知識リストを探し出し、探し
出したリストを参照することによって、この変更が設計
ルール上整合性がとれているかどうかを調べる。

【００６６】整合性がとれていない場合は、設計を続け
るか否かを表示部２２に送出し、そこに表示する。そこ
で設計者は設計を続けるか否かをキーボード２０から入
力する。

【００６７】設計者が設計を終了すると入力した場合、
代表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を
終了することを知らせる。この命令が知らされた代表値
変更部１１および従属変更部１４は変更した全てのデー
タを変更する前の値に戻した後、代表値の変更に関係す
る動作を終了する。

【００６８】設計者が設計を続けると入力した場合、代
表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を続
けることを知らせる。この命令が知らされた代表値変更
部１１および従属変更部１４は変更した全てのデータを
変更する前の値に戻す。そして設計者が新たな変更値を
入力し直すことによってこの動作を継続する。

【００６９】整合性がとれている場合、この変更を行っ
たことを図形要素変更部１６に知らせる（ステップＳ２
０、Ｓ２１、Ｓ２２）。

【００７０】そのため図形要素変更部１６は、図８に示
すデータリストの要素インデックスリストの欄６９を参
照することによって、プレートＯＡを示す図形要素を示
す図形要素リスト（図１１）の形状定義データを変更
し、この変更が終了したときには、その旨を関連部品検
索部１３に知らせる（ステップＳ２３）。

【００７１】関連部品検索部１３は、次いで、再び図６
に示すデータリストのサブモデルインデックスリストの
欄６３を検索し、従属変更部１４に対して〔穴−１〕が
見つかったことを知らせる（ステップＳ１６、Ｓ１７、
Ｓ１８）。

【００７２】そのため従属変更部１４は、〔穴−１〕に
対応するデータリスト（図１０）の機能属性の長さの欄
８１の代表値ｈ２を

【００７３】

【数１】ｈ３＝Ｔ３−ｈ１ により示される代表値ｈ３に変更し、図１０に示すデー
タリストの代表値が変更されたことを関連部品設計手順
制御部１５に知らせる（ステップＳ１９）。

【００７４】この変更が知らされた関連部品設計手順制
御部１５は、図１０に示すデータリストの関連部品設計
知識インデックスリストを参照することによって穴−１
に関する関連部品設計知識リストを探し出し、探し出し
たリストを参照することによって、この変更が設計ルー
ル上整合性がとれているかどうかを調べる。

【００７５】整合性がとれていない場合は、設計を続け
るか否かを表示部２２に送出し、そこに表示する。そこ
で設計者は設計を続けるか否かをキーボード２０から入
力する。

【００７６】設計者が設計を終了すると入力した場合、
代表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を
終了することを知らせる。この命令が知らされた代表値
変更部１１および従属変更部１４は変更した全てのデー
タを変更する前の値に戻した後、代表値の変更に関係す
る動作を終了する。

【００７７】設計者が設計を続けると入力した場合、代
表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を続
けることを知らせる。この命令が知らされた代表値変更
部１１および従属変更部１４は変更した全てのデータを
変更する前の値に戻す。そして設計者が新たな変更値を
入力し直すことによってこの動作を継続する。

【００７８】整合性がとれている場合、この変更を行っ
たことを図形要素変更部１６に知らせる（ステップＳ２
０、Ｓ２１、Ｓ２２）。

【００７９】そのため図形要素変更部１６は、図１０に
示すデータリストの要素インデックスリストの欄８２を
参照することによって、〔穴−１〕を示す図形要素を示
す図形要素リスト（図示が省略されている）の各形状定
義データを変更を行った後、変更の完了を関連部品検索
部１３に知らせる（ステップＳ２３）。

【００８０】この知らせを受け取った関連部品検索部１
３は、サブモデルインデックスリストの検索が既に終了
していることから、モデル接続インデックスリストの検
索を開始することによって、プレートＢ（図３の３４）
を探し出す。しかしこのプレートＢはプレートＡに接続
される要素部品ではあるが、プレートＡにおいて行われ
た代表値の変更には関係しない要素部品であるため、ス
テップＳ１６、Ｓ１７、Ｓ１８と動作を進めた後、再び
ステップＳ１６に戻り、再度モデル接続インデックスリ
ストの検索を行う。そしてボルトＡを検索する（ステッ
プＳ１６）。

【００８１】このボルトＡは、プレートＡにおける代表
値の変更に関連する要素部品であるため、ボルトＡが見
つかったことを従属変更部１４に知らせる（ステップＳ
１７、Ｓ１８）。

【００８２】従属変更部１４は、ボルトＡを示すデータ
リスト（図１２）の機能属性の長さの欄７４の代表値を
新たな代表値である値Ｌ３に変更し、変更が行われたこ
とを関連部品設計手順制御部１５に知らせる（ステップ
Ｓ１９）。

【００８３】この変更が知らされた関連部品設計手順制
御部１５は図１２に示すデータリストの要素部品設計知
識インデックスリストを参照することによって、ボルト
Ａに関する要素部品設計知識リストを探し出し、探し出
したリストを参照することによって、この変更が設計ル
ール上整合性がとれているかどうかを調べる。

【００８４】整合性がとれていない場合は、設計を続け
るか否かを表示部２２に送出し、そこに表示する。そこ
で設計者は設計を続けるか否かをキーボード２０から入
力する。

【００８５】設計者が設計を終了すると入力した場合、
代表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を
終了することを知らせる。この命令が知らされた代表値
変更部１１および従属変更部１４は変更した全てのデー
タを変更する前の値に戻した後、代表値の変更に関係す
る動作を終了する。

【００８６】設計者が設計を続けると入力した場合、代
表値変更部１１および従属変更部１４に対して設計を続
けることを知らせる。この命令が知らされた代表値変更
部１１および従属変更部１４は変更した全てのデータを
変更する前の値に戻す。そして設計者が新たな変更値を
入力し直すことによってこの動作を継続する。

【００８７】整合性がとれている場合、この変更を行っ
たことを図形要素変更部１６に知らせる（ステップＳ２
０、Ｓ２１、Ｓ２２）。

【００８８】この知らせが与えられた図形要素変更部１
６は、図１２に示すデータリストの要素インデックスの
欄８３を検索することによって、このボトルＡの長さに
関連する図形要素を示すデータリストの変更を行い、変
更が終了したときにはその旨を関連部品検索部１３に知
らせる（ステップＳ２３）。

【００８９】この知らせが与えられた関連部品検索部１
２は、再びモデル接続インデックスリストの検索を行う
のであるが、検索すべきデータが残っていないため、ス
テップＳ１６からステップＳ１７に進んだ時点でその動
作を終了する。

【００９０】次にはステップＳ２４により示される表示
動作が開始される。この動作時には、表示制御部２１に
より、アセンブリ１の全ての要素部品に対応する図形要
素がデータベース１７から読み出され、表示部２２に送
出されてそこに表示される。つまりプレートＡの厚みの
変更が完了したアセンブリ１を示す図形が表示部２２に
表示されることとなる。

【００９１】以上でプレートＡの代表値である厚みの変
更に関係する動作が終了し、その他の代表値の変更が続
けて行われるときには、上記と同様の動作が繰り返され
ることとなる。そして１つの要素部品の代表値が変更さ
れるときには、その変更が設計ルール上整合性がとれて
いるかどうかを判断する。整合性がとれていない場合は
変更が中断され、変更値を変更前の値に戻す。整合性が
ある場合は、その変更に関連するその他の要素部品の代
表値が共に変更され、またその変更が設計ルール上整合
性がとれているかを判断する。そして、同様に整合性が
とれていない場合は変更値が変更前の値に戻り、整合性
がとれている場合はその変更に関連するその他の要素部
品の代表値が共に変更される。そして、その変更に関係
する全ての要素部品の変更が終了したときには、変更に
対応する図形が表示部２２に表示されるのである。

【００９２】なお本実施例ではアセンブリリスト２３に
より示される装置が金型である場合について説明した
が、その他の装置の場合にも同様に適用することが可能
である。

【００９３】

【発明の効果】本発明においては、そのＣＡＤ／ＣＡＭ
システムに、代表値によってそれぞれの形状が示される
要素部品の集合を指示する要素部品リストによってアセ
ンブリのそれぞれが表現され、図形要素の集合を指示す
る図形要素リストによって要素部品のそれぞれが表現さ
れる階層データ構造を採用しており、このシステムにお
ける図形変更方法では、要素部品の代表値を変更する工
程に続く工程として、代表値が変更された要素部品に関
連する要素部品を検索する工程を設け、この工程により
検索された要素部品の代表値を変更された代表値に従っ
て変更するようにしていること、また同システムにおけ
る図形変更装置では、要素部品の代表値を変更する代表
値変更部と、代表値が変更された要素部品に関連する要
素部品を検索する関連部品検索部とを設け、探し出され
た要素部品の代表値を従属変更部によって変更する構成
としているので、１つの要素部品の代表値が変更された
場合には、その変更に関連する要素部品の代表値が自動
で変更されることになるので、部品形状の修正を簡単に
することが可能になるという効果を奏する。また本発明
においては、そのＣＡＤ／ＣＡＭシステムに要素部品設
計手順制御部および関連部品設計手順制御部を設け、代
表値の変更が設計ルール上整合性がとれているかを判断
する構成としているので、誤った設計を行うことを未然
に防止して、整合性のとれた適性な設計を行うことがで
きるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
図である。

【図２】データベース内に構成されたアセンブリリス
ト、要素部品リスト、特徴形状リスト、図形要素リス
ト、要素部品設計知識リスト、関連部品設計知識リスト
の概略と互いの関係を示す説明図である。

【図３】アセンブリ１の詳細を示す断面図である。

【図４】プレートＡを示す外観斜視図である。

【図５】〔穴−１〕の概略を示す説明図である。

【図６】要素部品リスト内に構成されたプレートＡを示
すデータリストである。

【図７】要素部品設計知識リスト内に構成されたプレー
トＡ知識を示すデータリストである。

【図８】特徴形状リスト内に構成されたプレートＯＡを
示すデータリストである。

【図９】関連部品設計知識リスト内に構成されたプレー
トＯＡ知識を示すデータリストである。

【図１０】特徴形状リスト内に構成された〔穴−１〕を
示すデータリストである。

【図１１】図形要素リスト内に構成されたプレートＯＡ
の図形要素を示すデータリストである。

【図１２】要素部品リスト内に構成されたボルトＡを示
すデータリストである。

【図１３】ボルトＡの概略を示す説明図である。

【図１４】関連部品設計知識リスト内に構成されたボル
トＡ知識を示すデータリストである。

【図１５】図形要素リスト内に構成されたボルトＡの図
形要素を示すデータリストである。

【図１６】図形要素リスト内に構成されたボルトＡの図
形要素を示すデータリストである。

【図１７】図形要素リスト内に構成されたボルトＡの図
形要素を示すデータリストである。

【図１８】主要部の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１１ 代表値変更部 １２ 要素部品設計手順制御部 １３ 関連部品検索部 １４ 従属変更部 １５ 関連部品設計手順制御部 １６ 図形要素変更部 ２２ 要素部品リスト ２４ 図形要素リスト Ｓ１２ 代表値を変更する工程 Ｓ１３ 代表値が変更された要素部品の設計ルール上の
適合性を調べる第１の工程 Ｓ１６ 代表値が変更された要素部品に関連する要素部
品を検索する工程 Ｓ１９ 検索された要素部品の代表値を変更する工程 Ｓ２０ 代表値が変更された要素部品の設計ルール上の
適合性を調べる第２の工程

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 代表値によってそれぞれの形状が示され
   る要素部品の集合を指示する要素部品リストによってア
   センブリのそれぞれが表現され、図形要素の集合を指示
   する図形要素リストによって前記要素部品のそれぞれが
   表現されるＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおいて、 前記要素部品の代表値を変更する工程と、 この代表値を変更する工程によって代表値が変更された
   要素部品の設計ルール上の適合性を調べる第１の工程
   と、 この第１の工程によるルール適合性判断によって不適合
   と判断された場合、不適合である旨をディスプレイに表
   示し変更値を変更前の値に戻す工程と、 前記代表値を変更する工程によって代表値が変更された
   要素部品に関連する要素部品を検索する工程と、 この工程により検索された要素部品の代表値を、前記の
   変更された代表値に従って変更する工程と、 この代表値を変更する工程によって代表値が変更された
   要素部品の設計ルール上の適合性を調べる第２の工程
   と、 この第２の工程によるルール適合性判断によって不適合
   と判断された場合、不適合である旨をディスプレイに表
   示し前記第１の工程および前記第２の工程により変更さ
   れた変更値を変更前の値に戻す工程とを備えたことを特
   徴とするＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおける図形変更方
   法。
2. 【請求項２】 代表値によってそれぞれの形状が示され
   る要素部品の集合を指示する要素部品リストによってア
   センブリのそれぞれが表現され、図形要素の集合を指示
   する図形要素リストによって前記要素部品のそれぞれが
   表現されるＣＡＤ／ＣＡＭシステムにおいて、 前記要素部品の代表値を変更する代表値変更部と、 この代表値変更部によって代表値が変更された要素部品
   の設計ルール上の適合性を調べる要素部品設計手順制御
   部と、 前記代表値変更部によって代表値が変更された要素部品
   に関連する要素部品を検索する関連部品検索部と、 この関連部品検索部により検索された要素部品の代表値
   を、前記代表値変更部により変更された代表値に従って
   変更する従属変更部と、 この従属変更部によって代表値が変更された要素部品の
   設計ルール上の適合性を調べる関連部品設計手順制御部
   とを備えたことを特徴とするＣＡＤ／ＣＡＭシステムに
   おける図形変更装置。