JPH0640698A - 斜行リフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 既在型式の垂直リフトのプラットホームの下
に出入り自在の副プラトホームを収納し、垂直リフトの
上昇移動と併せて副プラットホームが水平移行すること
により車椅子等が２〜３段の階段を容易に昇降できる斜
行リフトを提供する。 【構成】 垂直リフト部の昇降作用に応じて水平に出入
りする板状の副プラットホーム１０をプラットホーム９
の下に設け、副交差支柱６，７の上端の水平変移動を反
転ギヤ１２、ラック１３、従動ラック１４により距離増
幅して副プラットホーム１０の水平移動に変換し、垂直
リフトの上昇移動終了時には副プラットホーム１０を階
段上面と垂直リフト部との間に両持ち梁の形で懸架でき
るように構成される。 【効果】 車椅子で階段を昇降する際の介添労力が軽減
されると共に垂直リフトに対する傾倒モーメントが排除
でき、一般貨物の階段昇降用にも利用できる。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕人及び物体を移動する際に遭遇す
る階段差の障壁を解消する手段として利用され、特に車
椅子に乗って移動する際には際立って有効である。 〔従来の技術〕屋外で地面から家屋床面まで等の垂直高
度差のある場合の移動には一般的な垂直リフトが用いら
れている。然し数段からなる階段に対する斜行移動の解
決技術の例は未だ見当たらず、せいぜい足踏板の様な長
い平板を渡し掛けて押し通れる様にする程度である。 〔発明が解決しようとする問題点〕足踏板を使用する場
合、斜面角度を緩くして昇る労力を軽くする為には長大
な平板が必要となり階段部分のスペースを越えて遥か手
前まで広い場所をとり、更に本来の階段面上もほとんど
覆われて通常の階段利用が大きく損なわれる。 〔問題点を解決するための手段〕以上の状況を改善する
のが本発明であり、これを図面によって説明すれば、第
２図の如く、通常のパンタグラフリフトと異り、主交差
支柱（１）と（２）はその両端を固定ヒンジ（５）でそ
れぞれ上と下のべース（３）、（４）に位置が固定さ
れ、交差相手となる副交差支柱（６）、（７）の両端は
車輪（８）をもってべースに沿い転動する。さてここで
例えば油圧シリンダー（１５）を使って加勢した場合、
伸縮力によって交差支柱の交差角度を変え、上下の両べ
ース間の並行関係を保ったまま垂直距離を変えるのであ
るが、本発明が通常のリフトと異なるのは、垂直距離の
変化とともに、両べースは互いに水平変移をもするとこ
ろにあり、これが結局弧状斜行径路を辿り斜行リフトの
目的に適う動作を行うことになる。 更にこの目的を果
たす為に次の二つの工夫が重ねられる。一つは上記の水
平移動距離が対象階段の最上段に及ばない状況の時、副
交差支柱（６）、（７）の上端の水平変移動を利用し
て、副プラットホーム（１０）を水平延伸させるギヤ機
構と、他の一つは水平移動したプラットホームの先端を
最上階段面に懸架して、リフト本体に偏荷重モーメント
が掛からぬ様にする両持ち梁構成である。これらについ
て以下に詳しく説明する。ギヤ機構の例は第３図に示さ
れる。反転ギヤ（１２）がプラットホーム（９）に付与
され、副交差支柱（６）、（７）には反転ギヤ（１２）
と噛み合いつつ水平変移するラック（１３）を取り付け
る。反転ギヤ（１２）を間にして挟む従動ラック（１
４）を副プラットホーム（１０）に固定する。これによ
ってプラットホーム（９）に対する副交差支柱上端の後
退方向水平変移動が逆方向に変換されて副プラットホー
ム（１０）を前進方向へ押し進め、結局プラットホーム
の移動量不足を補う。図では単一ギヤとして図示した
が、大小のギヤを組み合わせて副プラットホーム（１
０）の前進率は自由に帰られる。この様にして最上階段
面に十分到達したプラットホーム、或いは副プラットホ
ームの先端はここで荷重支点となるので、車椅子等がプ
ラットホームから階段上段に移行する際の重心移動がリ
フトへの偏荷重とならず、結果的に無理なく斜行移動目
的を達することになる。 〔作用〕 １）先ず昇段の時は、階段下のスペースに設置され、低
く畳み込まれたリフトのプラットホーム（９）上に、例
えば車椅子を進入させ、然るべき通常の固定手段で車椅
子をプラットホームに固定する。 ２）スイッチ（１１）を操作すれば、リフトは円弧上昇
しプラットホーム（９）は最上階段の高さに達するとと
もにその先端は階段最上段縁に接近しその角縁に乗り上
げる。 ３）或いは、プラツトホーム（９）の水平移動距離のみ
では最上階段面に到達するに至らない状況の場合には、
予め増幅移動距離を調節済みの副プラツトホーム（１
０）がプラットホーム（９）の先端を越えて先行し、階
段最上段縁に乗り上げることになる。 ４）次に車椅子の固定を解きプラットホーム、及び副プ
ラットホーム上を進行して階段最上段に移行すれば昇段
を完了する。 ５）その間、プラットホ−ム、若しくは副プラットホー
ムの先端は最終階段上に乗って、負荷荷重に対しては両
持ち梁を形成しているので、リフトには偏荷重としての
モーメントが掛からす、斜行リフトとして無理な形の負
荷重を受けることがない。 ６）降段の時は上記の昇段手順を逆にたどればよい。 〔効果〕いままで、この様な場面では二人以上の介添え
者が車椅子を両側から持ち上げて階段を昇降せざるを得
なかった。又通常のリフトが単に垂直上下しか出来ない
故に現実適用場面が極めて制限されていたのであるが、
本発明によって多くの現場で適用可能となり介助労力の
軽減効果は大きなものとなる。要するに、パンタグラフ
型リフトの常識を破り、本来垂直に上昇させる為に構成
された構造から外れて、横へずれることを利用し、且つ
最上階段面をリフトに掛かる偏荷重を支える構成構造物
として取り込むことによって、リフトに加わるモーメン
ト荷重の影響を最小限にしてリフトの立脚条件を保った
ことが、本発明成立の要点となって効果を発揮するので
ある。 以上、車椅子介助機器として説明したが、一般
貨物移動用の斜行リフトとしても全く同様の効果を示す
ものであることは明白である。

【図面の簡単な説明】 第１図は昇段前の図、第２図は昇段後の図、第３図はギ
ヤ機構の例をを示す。 １、２、主交差支柱 ３、上べース ４、下べース ５、固定ヒンジ ６、７、副交差支柱 ８、車輪 ９、プラットホーム １０、副プラットホーム １１、スイッチ １２、反転ギヤ １３、ラック １４、従動ラック １５、油圧シリンダ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 数段からなる階段を昇降移動させる手段として、油圧
   力、気圧力、電動力又は人力等を動力源とし、人、物体
   及び車両等を垂直上下させる構造がパンタグラフ状とな
   っているリフトにおいて、 イ）パンタグラフを構成する交差支柱の中、一対の主交
   差支柱（１）と（２）の両端を、上と下のベース（３）
   と（４）に夫々固定ヒンジ（５）で接続し、それらと交
   差するもう一対の副交差支柱（６）（７）の両端の車輪
   （８）を同じくベースに転接する構造とすることによっ
   て、上側のベース（３）上に載置するプラットホーム
   （９）を昇降移動運動とともに水平にも移動させる事が
   で出来、 ロ）更に副交差支柱の上端部のプラットホーム（９）に
   対する相対変移動を反転ギヤ（１２）等で副プラットホ
   ーム（１０）に重畳させて、見かけ上プラットホーム
   （９）の水平変移量を増幅させることも出来る斜行リフ
   ト。