JPH0640032A - インクジェット駆動装置 - Google Patents

インクジェット駆動装置

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Publication number
JPH0640032A
JPH0640032A JP13577891A JP13577891A JPH0640032A JP H0640032 A JPH0640032 A JP H0640032A JP 13577891 A JP13577891 A JP 13577891A JP 13577891 A JP13577891 A JP 13577891A JP H0640032 A JPH0640032 A JP H0640032A
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JP
Japan
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pulse signal
piezoelectric element
liquid chamber
ink
pressurized liquid
Prior art date
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Pending
Application number
JP13577891A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Nakano
智昭 中野
Hiromichi Komai
博道 駒井
Toshitaka Hirata
俊敞 平田
Toshio Inada
俊生 稲田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境温度、主としてインク温度が変化しても
特別の温度検出器を必要とせず、ほぼ、一定のインク滴
噴射速度としてインクを噴射し、高速で高画像品質の印
字を可能とする。 【構成】 ヘッド17により、インク滴温度に応じて変
化する残留圧力波を、検出回路18により検出し、検出
出力Voを出力し、該検出出力Voと関数関係にある第
1パルス信号幅Pwとパルス立ち上り時間tr、又は立
ち下り時間tfと波高値Vpの何れかを可変としてイン
ク滴速度Vjを所定範囲内に入るようにインク滴速に応
じて定められた電圧と、前記検出出力Voとを制御回路
19により比較し、ヘッドドライバ回路16に帰還制御
する。更に検出後第1パルス信号により生じた残留振動
を打消す第2パルスを印加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、インクジェット駆動装置に関し
より詳細には、インクジェットプリンタのヘッド駆動に
おいて、特別の温度検出素子を用いることなくインク粘
度影響を受けないようにしたインクジェット駆動装置に
関する。
【0002】
【従来技術】インクジェット記録装置は、記録用のイン
ク滴を必要時のみ噴射する記録ヘッドを備えている。イ
ンク滴の噴射は、噴射ノズルを有する液室内に圧力波を
発生させ、該圧力波により必要な量のインクを吐出する
原理に基づいている。しかし、高品質の画像とするため
には、画像情報に従って噴射されるインク滴の噴射特性
は、外部環境等の影響を受けることなく常に一定である
ことが必要条件である。一般に、インクジェット記録装
置では、その環境温度が変化すると、インク噴射特性も
変化する。このインク噴射特性の変化の主な原因の一つ
は、インクの粘度、表面張力等、温度によって影響を受
ける物性値の変化によるものである。とりわけ、インク
噴射特性に与えるインク粘度の依存性が高いので、温度
が変化するとインク噴射特性も変化する。これは、記録
紙に印字したときの画像品質を劣化させる大きい要因の
一つであった。
【0003】従来、高品質の画像とするために、上述の
温度変化に対し、幾つかの温度補償装置が提案されてき
た。例えば、特開昭55−101473号公報では、温
度に関係する抵抗、例えば、負の温度係数をもつ熱導体
を有する調整回路を、全制御回路のゲイン調整のための
分圧抵抗として共通に接続し、周囲温度が変化すると、
駆動のための出力電圧が変化するようにしたものであ
る。また、特開昭56−63464号公報では、温度検
知素子(例えばサーミスタ)によりインク温度を検出
し、インク温度によってこの抵抗値が変化するように構
成して出力電圧を制御している。更に、特開昭57−4
7666号公報では、感温素子によって周囲温度を検出
し、検出された温度に対して、インク滴噴射装置に加え
る電気信号を変化させる手段を備え、この電気信号の変
化を、インク滴噴射装置の最小滴化電圧の変化に対応さ
せている。
【0004】しかし、上述の提案は、いずれも周囲温度
または、インク温度を検出するために、特別な装置、す
なわち、サーミスタや負温度係数をもつ抵抗等の温度セ
ンサを設置する必要がある。従って、前記温度センサの
組付の工程が増え、設置による形状的制約を受けるの
で、コスト低減、あるいは高集積化に不利である。
【0005】また、本発明に係る従来技術として、本出
願人が提案した、特願平2−285577号の「液体噴
射記録ヘッドの駆動方法」がある。これは、圧電素子に
常時流路容積が縮小するように保持する信号を与え、選
択された流路に対して流路容積を増大する向きに変位さ
せた後、再び流路の容積が縮小する変位を与えるパルス
信号を印加して、流路に対応するノズルから液滴を噴射
する液体噴射記録ヘッドの駆動方法において、前記パル
ス信号の印加により液滴を吐出した後に、波高値又はパ
ルス幅の異なる第2パルス信号を印加する液体噴射記録
ヘッドの駆動方法である。
【0006】圧電素子に第1パルス信号を印加してイン
ク滴を噴射すると、液室内に残在する圧力振動影響を受
けて残留圧力波が発生する。前記提案はこの残留圧力波
を打消すために第2パルス信号を印加したもので、イン
クの噴射状態を安定にし、駆動周波数に対するインク滴
の噴射速度の変動をなくし、噴射特性の安定性を向上し
高周波のインク噴射を可能にしたものである。しかし、
この方式では残留圧力波を打消すものであるため、該残
留圧力波を検出することは困難である。更に、特願平2
−411433号の「インクジェット駆動装置」におい
て、本出願人は、インクジェット駆動装置の環境変化に
応じて残留圧力波が低減するように、圧電素子により残
留圧力波を検出して制御する制御手段を有して駆動波形
を調整することを提案した。しかし、この方式は、残留
圧力波が打消されないため、高周波域でのインク滴噴射
特性は必ずしも満足されるものではなかった。
【0007】
【目的】本発明は、上述の問題点に鑑みなされたもの
で、特別な温度検知素子を設けることなく、周囲温度、
あるいはインク温度を簡単に、かつ安価に検出する検出
手段と、温度補償のための制御手段を設けることによ
り、温度変化がある場合でも安定したインク噴射特性が
得られ、環境温度に関係なく、常に高画像品質を確保す
るようにしたインクジェット駆動装置を提供することを
目的としてなされたものである。
【0008】
【構成】本発明は、上記目的を達成するために、(1)
複数の溝で区分され、少なくとも、該溝の一部が圧電素
子による駆動部と、該駆動部に対向配置される加圧液室
を有する流路板と、前記加圧液室に隣接して配置される
共通液室とからなり、前記圧電素子への電圧印加に伴
い、前記加圧液室に連通するノズルより液滴を吐出して
記録するインクジェット記録装置において、前記圧電素
子によって前記加圧液室の容積が減少するように保持し
ておき、ある流路の圧電素子が選択されたときに、加圧
液室の容積が保持状態から増大するように変位させ、再
び保持状態まで複帰させることによってインク滴を吐出
させる第1パルス信号と、該第1パルス信号を前記圧電
素子に印加後、さらに、該第1パルス信号と同じ動作を
する第2パルス信号とを印加する駆動手段を有し、該駆
動手段が、前記第2パルス信号を印加しない状態で、第
1パルス信号を印加したとき、前記第1パルス信号を印
加した圧電素子より出力される残留圧力波を検出する検
出手段と、該検出手段により検出された残留圧力波の振
幅に応じて、前記第1パルス信号のパルス幅と、立ち上
り時間と、立ち下がり時間および波高値を制御する制御
手段とにより構成されていること、或いは、(2)複数
の溝で区分され、少なくとも該溝の一部が圧電素子によ
る駆動部と、該駆動部に対向配置される加圧液室を有す
る流路板と、前記加圧液室に隣接して配置される共通液
室とからなり、前記圧電素子への電圧印加に伴い、前記
加圧液室に連通するノズルより液滴を吐出して記録する
インクジェット記録装置において、前記圧電素子によっ
て前記加圧液室の容積が減少するように保持しておき、
ある流路の圧電素子が選択されたときに加圧液室の容積
が保持状態から増大するように変位させ、再び保持状態
まで複帰させることによってインク滴を吐出させる第1
パルス信号と、該第1パルス信号を前記圧電素子に印加
後、さらに、該第1パルス信号と同じ動作をする第2パ
ルス信号とを印加する駆動手段を有し、該駆動手段が、
前記流路板に設けられたダミー加圧液室に隣接する加圧
液室の駆動部のみに第1パルス信号を印加したとき、前
記ダミー加圧液室の圧電素子により出力される残留圧力
波を検出する検出手段を有すること、更には、(3)前
記(2)において、前記ダミー加圧液室を駆動する圧電
素子の幅を他の圧液室を駆動する圧電素子の幅よりも広
くしたことを特徴としたものである。以下、本発明の実
施例に基づいて説明する。
【0009】まず、図2(a),(b)は、インクジェ
ット駆動装置を説明するための構成図で、図(a)は断
面図、図(b)は図(a)のA−A線矢視拡大図であ
る。図中、1は基板、2は圧電素子、2aは非駆動圧電
素子、2bは駆動圧電素子、3は流路板、3aは加圧液
室(インク流路)、3bは壁部、4は共通液室構成部
材、4aは共通液室、5はインク供給パイプ、6はノズ
ルプレート、6aはノズル、7は駆動用回路プリント板
(PCB)、8はリード線、9は駆動電極、10は充填
剤、11は保護板、12は流体抵抗、13,14は内部
電極、15は上部隔壁である。
【0010】集積化されたヘッドにおいて、内部電極1
3,14を有する積層された圧電素子2は、流路3aに
対応して、該流路3a方向に溝加工が施され、溝10、
駆動圧電素子2b、非駆動圧電素子2aに区分される。
溝10には充填剤が封入されている。溝加工が施された
圧電素子2には上部隔壁15を介して流路板3が接合さ
れる。すなわち前記上部隔壁15は、非駆動圧電素子2
aと隣接する流路を隔てる壁部3bとで支持される。駆
動圧電素子2aの幅は流路3aの幅よりも僅かに狭く、
駆動用回路プリント板(PCB)上の駆動回路により選
択された駆動圧電素子2bに、常時流路3aの容積が縮
小するように保持する信号を与え、選択された流路に対
して流路3aの容積を増大する向きに変位させた後、再
び流路3aの容積が縮小する変位を与えるパルス信号を
印加して流路に対応するノズルから液滴を噴射する。
【0011】パルス信号印加後、液室と圧電素子および
インク流体の系によって定まる固有振動数をもった残留
圧力波が発生する。前記特願平2−285577号の
「液体噴射記録ヘッドの駆動方法」においては、残留圧
力波を除去するため、前記パルス信号を第1パルス信号
として、該第1パルス信号の印加後に、同じ動作をする
第2パルス信号を印加して、前記残留圧力波と180°
位相の異なる残留圧力波を加えられた。従って、残留圧
力波の振動波形を検知することは困難であるが、第2パ
ルス信号を印加しないときの残留圧力波は検知できる。
【0012】図3(a),(b)は、検出された駆動パ
ルス(第1パルス信号)波形で、図3(a)は、駆動パ
ルス信号、図1(b)は、図1(a)のA部の残留圧力
波を拡大した図である。図3(a)の駆動パルス信号
は、波高値をVp、半値パルス幅をPw、立ち下りの時
間をtf、立ち上りの時間をtrとしたものであり、図
1(b)の残留圧力波は振幅Vmの減衰振動である。該
図1(b)の残留圧力波の振幅Vmは、図1(a)の駆
動パルス信号のパルス幅Pwと、立ち下り時間tfと、
立ち上り時間trおよび波高値Vpにより変化する。
【0013】図4(a),(b),(c)は、駆動パルス
信号と残留圧力波振幅との関係を示す図で、図4(a)
は、立ち下り時間tf、立ち上り時間tr、および波高
値Vpを一定としたときの駆動パルス信号のパルス幅P
wと残留圧力波振幅Vmとの関係で、パルス幅Pwが定
まれば残留圧力波振幅Vmは定まる。図2(b)は振動
パルス信号のパルス幅Pwと、立ち上り時間tr(又は
立ち下り時間tf)と、パルス波高値Vpとを一定とし
たときの、駆動パルス信号の立ち下り時間tf(又は立
ち上り時間tr)と残留振幅Vmとの関係を示す実験値
で、立ち上り時間tr又は立ち下り時間tfが所定値を
越えると、残留圧力波振幅Vmは略一定となることを示
す。図4(c)は、駆動パルス信号のパルス幅Pwと、
立ち上り時間trおよび立ち下り時間tfを一定とした
ときの駆動パルス信号の波高値Vpと残留圧力波振幅V
mとの関係を示した実験値で、波高値Vpと残留圧力波
振幅Vmとは略比例する。
【0014】図5は、駆動パルス信号のみを印加したと
きの残留圧力波振幅Vmとインク滴速度Vjとの関係を
示した図で、駆動パルス信号のみを印加したときの残留
圧力波振幅Vmと、インク滴速度Vjとは略比例関係に
ある。これは、駆動した加圧液室内に発生する圧力波が
大きい程、これに比例して残留圧力波振幅Vmも大きく
なるからである。また、図6は、環境温度Tとインク滴
速度Vjとの関係を示す図で、環境温度Tの変化によっ
て、インクの粘度とか表面張力等の物性値および駆動す
る圧電素子の変化量が変り、これによってインク滴速度
Vjが変化することをあらわしている。この場合も、環
境温度Tとインク滴速度Vjとは略比例して変化する。
【0015】従って、図5と図6との関係から残留圧力
波振幅Vmを検出することは、環境温度Tを検出したと
等価な関係となる。従って、残留圧力波振幅Vmを検出
することによって、高品質の画像を得るための好適なイ
ンク滴速度Vjを得ることができる。また残留圧力波振
幅Vmは、図4(a),(b),(c)により駆動パルス
信号のパルス幅Pw、立ち上り時間tr、立ち下り時間
tfおよび波高値Vpにより関係が知られているので、
環境温度Tが変化しても残留圧力波振幅Vmを検出し、
検出値に応じてパルス幅Pw、立ち上り時間tr、立ち
下り時間tfおよび波高値Vpを調整してやれば略一定
なインク滴速度Vjが得られる。
【0016】図1は、本発明によるインクジェット駆動
装置の動作を説明するためのブロックダイヤグラムを示
す図で、図中、16はヘッドドライバ回路、17はヘッ
ド、18は検出回路、19は制御回路である。ヘッド1
7の圧電素子には、加圧液室の容積が増大するような電
圧が印加されており、圧電素子が選択され、駆動パルス
信号がヘッドドライバ回路16へ入力されると、ヘッド
17を駆動するために、最適に初期設定された駆動パル
ス信号がヘッドへ印加される。ヘッド17に図3(a)
のような第1動パルス信号が印加されると、パルスの立
ち下げ時には加圧液室の容積を増す。パルスの立ち上げ
信号により加圧液室内のインクが加圧され、ノズルより
インク滴が噴射する。しかし、液室内にはインク滴噴射
後も圧力振動が残存する。このとき、加圧液室の圧電素
子に、残留圧力波によって起電力が発生し、電圧波形と
して図3(a)に示した残留圧力波(A部)を含む駆動
波形が観察される。図3(b)の残留圧力波による電圧
振動を検出回路18にて検出し、制御回路19にて振幅
値をインク滴速度Vjが許容範囲となる電圧の上、下限
値と比較する。その結果、上、下限電圧を越えた場合
は、駆動波形を調整し、残留圧力波が上、下限範囲にお
さまるようにする。この状態では残留圧力波は消えてい
ないので、残留圧力波を打消すような、反対位相の残留
圧力波を得るために、所定時間遅れて第1パルスと同様
の作用をする第2パルスが印加される。
【0017】図7は、本発明によるインクジェット駆動
装置の動作を説明するためのフローチャートを示す図
で、図中、20は検出信号、21は第1パルス発生回
路、22は第1パルス幅選択回路、23は増幅回路、2
4はヘッド、25は検出回路、26は比較回路である。
図示のフローチャートを、図4(a)のグラフ(立ち上
げ時間tr、立ち下げ時間tf、および駆動パルス信号
の波高値Vpを一定としたときのパルス幅Pwと残留圧
力波の波高値Vmとの関係)に基づいて説明する。
【0018】まず、検出信号20により、第1パルス発
生回路21より初期設定されたパルス幅Pw1のパルス
波形が、第1パルス幅選択回路22を経て、増幅回路2
3により波高値Vpの駆動パルス信号に増幅され、イン
クジェットヘッド24に印加される。該ヘッド24の駆
動により発生した残留圧力波振幅Vmを検出回路25に
より検出して、前記残留圧力波の振幅電圧を検出電圧V
oとして出力する。一方、比較回路26には、インク滴
速度Vjの許容変動範囲に応じて定められた振幅電圧の
上限値Vc1及び下限値Vc2が設定されている。もし環
境温度が変化することによりインク温度Tが上昇し、残
留圧力波の振幅電圧Voが上限値Voを越えVo>Vc
1となった場合は、第1パルス選択回路22によって残
留圧力波振幅Vmが小さくなるように制御され、第1パ
ルスのパルス幅Pw1は、図2(a)において、パルス
幅Pwbで示すと、パルス幅Pwb→Pwaと小さいパ
ルス幅に再設定される。
【0019】また、インク温度Tが低温となり、検出電
圧Voが下限値Vc2よりも低いVo<Vc2となった場
合は、駆動パルス信号のパルス幅は、残留電圧振幅Vm
が大きくなる方向に第1パルス選択回路22によって再
設定される。このように第1パルスのパルス幅Pw1
再設定されることにより、比較回路26からの出力Vo
が上限値Vc1と下限値Vc2との間(Vc2≦Vo≦V
1)になるように制御される。印加信号がきたときに
は、前記の如く設定されたパルス幅の第1パルスが印加
された後に、該第1パルスの残留圧力波が消去されるよ
うにディレイ(遅れ)時間Tdとパルス幅Pw2とが設
定された第2パルスが印加されて印字が開始される。
【0020】図8は、第1パルスと第2パルスのパルス
波形を示す図で、第1パルスと第2パルスの波高値Vp
が等しく定められている。このように第2パルスを印加
することにより、インク温度が変化しても、インク滴速
度Vjが所定範囲に納まるように制御され、しかも第2
パルスを印加することにより残留圧力波も消去されるの
で高周波域に到る範囲で高品質の印字画像が得られる。
【0021】図9は、検出回路の一実施例を示す図で、
図中、30はヘッド、31はツエナーダイオード、32
は可変抵抗、33,38抵抗、35,36はコンデン
サ、37はダイオード、39は増幅器、40はフィルタ
回路、41は整流回路である。
【0022】ツエナーダイオード31及び可変抵抗32
の直列回路が、ヘッド30の電圧素子と並列に接続さ
れ、可変抵抗32の摺動子と接地点との間に、コンデン
サ35及び抵抗33が直列に接続される。このコンデン
サ35及び抵抗33はフィルタ40を構成するもので、
その接続点がダイオード37の陽極に接続される。ダイ
オード37の陰極はコンデンサ36と抵抗38を介して
接地されると共に増幅器39を介して比較出力Voが得
られる。なお、ダイオード37、コンデンサ36、抵抗
38により整流回路41が構成される。すなわち、ここ
で、ヘッド30に印加された駆動波形はツエナーダイオ
ード31によって、可変抵抗32の両端に現われる。そ
して、フィルタ回路40によって、直流電圧分がカット
され、整流回路41により、残留圧力波が検出される。
【0023】上述の実施例においては、インク滴速度V
jを所定範囲となるように残留圧力波振幅Vmの出力V
oを制御して第1パルスのパルス幅Pw1を可変とした
ものであるが、残留圧力波振幅Vmの出力Voを制御す
るために図4(b)に図示するように、立ち上り時間t
r又は立ち下げ時間tfを可変してもよく、図4(c)
に図示するように駆動パルスの波高値Vpを可変として
もよい。但し、この場合でも第2パルスの印加は、残留
圧力波の位相を考慮した時間遅れを選択し残留圧力波を
打消すようにしなければならない。
【0024】図10は、本発明のインクジェット駆動装
置の他の実施例を説明するためのドライバ回路を示す図
で、図中、42,43,49,50は抵抗、44,45
は可変抵抗、46,47はトランジスタ、48は圧電素
子である。パルフ幅Pwが設定された駆動信号S1が入
力されると、NPNトランジスタ46がONになり、圧
電素子48には充電抵抗44を介してほぼ駆動電圧Vp
まで充電される。信号S1が立ち下がると、トランジス
タ46はOFFとなり、PNPトランジスタ47がON
し、放電抵抗45を介して放電が行われる。このとき駆
動波形P1の立ち下がり時間tfは抵抗45によって決
まる。従って、抵抗45を可変抵抗とし、高温の場合は
抵抗値を大きくすれば立ち下がり時間tfは長くなり、
低温の場合は抵抗値を小さくすれば立ち下がり時間tf
は短くできるので、インク滴速度Vjの変化は小さくな
り上記と同様な効果が得られる。同時に、駆動パルス信
号の立ち上がり時間trの場合も、可変抵抗44を高温
で大きく、低温で小さくすることにより同様の結果が得
られる。また、図4(c)および図5に図示するよう
に、駆動第1パルス信号の波高値Vpを可変としてもイ
ンク滴速度Vjを一定とすることもできる。この場合
は、増幅回路の電源電圧Vppをインク温度が高温のと
き低く、低温のとき高く設定すればよい。
【0025】上述の本実施例では、検出用の圧電素子を
インク滴噴射用の加圧液室(流路)駆動部の圧電素子と
併用させているが、インク滴噴射用の流路の隣接にダミ
ー流路を設け、該ダミー流路の圧電素子を検出用の圧電
素子としても良い。この場合、検出用の圧電素子には増
幅回路が接続されておらず、圧電素子に応力がかかって
いないので残留圧力波を検出する感度を高くすることが
できる。また、圧電素子の幅は他のインク滴噴射用の流
路駆動部の圧電素子と等しくする必要はなく、ダミー流
路の圧電素子の幅は広いほうがより感度を高くすること
ができる。また、圧力波の検出は、非印字タイミングす
なわち、電源投入後や印字休止中のパージング時に実施
してもよいし、印字中ならば1KHz以下の低周波数駆
動時のほうが噴射安定性を損わずに実施できる。
【0026】
【効果】以上の説明から明らかなように、本発明による
と、以下のような効果がある。 (1)請求項1に対する効果;残留圧力波に応じて駆動
波形を制御できるので、環境温度、とくにインク温度が
変化しても安定したインク滴噴射特性が得られる。ま
た、温度検出のために特別な検知素子が必要ないので、
小型化、高集積化、低コスト化に有利である。 (2)請求項2に対する効果;検知用としてダミー流路
を設け、圧電素子には常時応力がかかっていないので、
感度よく残留圧力波を検出できる。また、ダミー流路は
他のインク滴噴射用の流路と同じ工程で製作できるため
にコストUPにはならずに実施できる。 (3)請求項3に対する効果;ダミー流路の圧電素子の
幅を広げることで、より検出能力を向上させることがで
き、しかも流路製作の工程上はなんら変わりなく圧電素
子あるいは流路板溝の切削ピッチのみを変えるだけで容
易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインクジェット駆動装置の動作
を説明するためのブロックダイヤグラムを示す図であ
る。
【図2】 インクジェット駆動装置を説明するための構
成図である。
【図3】 検出された駆動パルス(第1パルス信号)波
形である。
【図4】 駆動パルス信号と残留圧力波振幅との関係を
示す図である。
【図5】 駆動パルス信号のみを印加したときの残留圧
力波振幅Vmとインク滴速度の関係を示した図である。
【図6】 環境温度とインク滴速度との関係を示す図で
ある。
【図7】 本発明によるインクジェット駆動装置の動作
を説明するためのフローチャートを示す図である。
【図8】 第1パルスと第2パルスのパルス波形を示す
図である。
【図9】 検出回路の一実施例を示す図である。
【図10】 本発明のインクジェット駆動装置の他の実
施例を説明するためのドライバ回路を示す図である。
【符号の説明】
1…基板、2…圧電素子、2a…非駆動圧電素子、2b
…駆動圧電素子、3…流路板、3a…加圧液室(インク
流路)、3b…壁部、4…共通液室構成部材、4a…共
通液室、5…インク供給パイプ、6…ノズルプレート、
6a…ノズル、7…駆動用回路プリント板(PCB)、
8…リード線、9…駆動電極、10…充填剤、11…保
護板、12…流体抵抗、13,14…内部電極、15…
上部隔壁、16…ヘッドドライバ回路、17…ヘッド、
18…検出回路、19…制御回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲田 俊生 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の溝で区分され、少なくとも、該溝
    の一部が圧電素子による駆動部と、該駆動部に対向配置
    される加圧液室を有する流路板と、前記加圧液室に隣接
    して配置される共通液室とからなり、前記圧電素子への
    電圧印加に伴い、前記加圧液室に連通するノズルより液
    滴を吐出して記録するインクジェット記録装置におい
    て、前記圧電素子によって前記加圧液室の容積が減少す
    るように保持しておき、ある流路の圧電素子が選択され
    たときに、加圧液室の容積が保持状態から増大するよう
    に変位させ、再び保持状態まで複帰させることによって
    インク滴を吐出させる第1パルス信号と、該第1パルス
    信号を前記圧電素子に印加後、さらに、該第1パルス信
    号と同じ動作をする第2パルス信号とを印加する駆動手
    段を有し、該駆動手段が、前記第2パルス信号を印加し
    ない状態で、第1パルス信号を印加したとき、前記第1
    パルス信号を印加した圧電素子より出力される残留圧力
    波を検出する検出手段と、該検出手段により検出された
    残留圧力波の振幅に応じて、前記第1パルス信号のパル
    ス幅と、立ち上り時間と、立ち下がり時間および波高値
    を制御する制御手段とにより構成されていることを特徴
    としたインクジェット駆動装置。
  2. 【請求項2】 複数の溝で区分され、少なくとも該溝の
    一部が圧電素子による駆動部と、該駆動部に対向配置さ
    れる加圧液室を有する流路板と、前記加圧液室に隣接し
    て配置される共通液室とからなり、前記圧電素子への電
    圧印加に伴い、前記加圧液室に連通するノズルより液滴
    を吐出して記録するインクジェット記録装置において、
    前記圧電素子によって前記加圧液室の容積が減少するよ
    うに保持しておき、ある流路の圧電素子が選択されたと
    きに加圧液室の容積が保持状態から増大するように変位
    させ、再び保持状態まで複帰させることによってインク
    滴を吐出させる第1パルス信号と、該第1パルス信号を
    前記圧電素子に印加後、さらに、該第1パルス信号と同
    じ動作をする第2パルス信号とを印加する駆動手段を有
    し、該駆動手段が、前記流路板に設けられたダミー加圧
    液室に隣接する加圧液室の駆動部のみに第1パルス信号
    を印加したとき、前記ダミー加圧液室の圧電素子により
    出力される残留圧力波を検出する検出手段を有すること
    を特徴としたインクジェット駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記ダミー加圧液室を駆動する圧電素子
    の幅を、他の圧液室を駆動する圧電素子の幅よりも広く
    したことを特徴とする請求項2記載のインクジェット駆
    動装置。
JP13577891A 1991-05-09 1991-05-09 インクジェット駆動装置 Pending JPH0640032A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102642400A (zh) * 2011-02-16 2012-08-22 精工爱普生株式会社 液体排出装置、检查方法以及方法
US8939534B2 (en) 2009-10-16 2015-01-27 Seiko Epson Corporation Liquid ejection apparatus

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