JPH0638495Y2 - 切替制御方式 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は切替制御方式に関し、特に電力増幅器の出力を
２つの伝送路の一方から他方へ切替える切替制御方式に
関する。

〔従来の技術〕

従来、電力増幅器の出力を２つの伝送路の一方から他方
へ切替える制御は、電力増幅器の出力電力を監視しつつ
切替器制御装置から電力増幅器に出力遮断信号を送出
し、この出力電力が予め設定された所定の電力値以下に
低下した場合に、電力増幅器から送出される警報信号を
切替器制御装置で受け取った後、切替器制御装置から切
替器へ切替信号を送出し、切替終了後に電力増幅器の出
力遮断状態を解除するものであった。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述した従来の切替制御方式では、電力増幅器の出力電
力を監視しつつ、出力電力が所定設定値以下に低下した
場合に電力増幅器から送出される警報信号を切替器の切
替制御のために使用しているので、切替器の切替時に既
に電力増幅器の出力がある程度低下して警報信号が送出
されている場合には、切替器制御装置の回路方式によっ
ては、電力増幅器の出力が強制的に完全に遮断される以
前に切替器制御装置から切替信号が送出され、電力増幅
器からの出力電力が入力されている状態で切替器が切替
わることがある。

このとき、その出力端への反射電力が予め設定された所
定の電力値以上に増加した場合に、電力増幅器の運転を
強制的に停止する保護機能が電力増幅器にある場合、こ
の保護機能の作用により電力増幅器の運転が強制的に停
止されるという欠点がある。

本考案は確実かつ容易に切替動作を行うことができる切
替制御方式を提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の切替制御方式は、電力増幅器の出力端への反射
信号を検出する第１の手段と、前記第１の手段の出力信
号のレベルを検出する第２の手段と、電力増幅器の出力
信号を検出する第３の手段と、前記第３の手段の出力信
号のレベルを検出する第４の手段と、前記第２の手段の
出力電圧と前記第４の手段の出力電圧とを入力し通常時
は第２の手段を、電力増幅器の出力伝送路の切替時は第
４の手段を選択して切替出力する第５の手段と、前記第
５の手段の出力電圧と基準電圧とを比較し、通常時にそ
の比較結果がある設定値以上になった場合に電力増幅器
の出力を強制的に遮断する第６の手段と、電力増幅器の
電力伝送路の切替時に電力増幅器の出力を強制的に遮断
し、かつ前記第６の手段の比較結果がある設定値以下に
なった場合に伝送路切替器への切替信号を送出する第７
の手段とを有し、この切替信号により電力増幅器の出力
を２つの伝送路の一方から他方へ切替えるようにした構
成である。

〔実施例〕

以下、本考案を図面を参照して説明する。

図は本考案の一実施例の機能ブロック図である。

図示のように、電力増幅器１の出力信号は、方向性結合
器２（第１の手段）及び方向性結合器３（第３の手段）
を通過して切替器４へ供給されている。通常時には、方
向性結合器２によって検出された電力増幅器１の出力端
への反射信号は、検波器５（第２の手段）でそのレベル
を検出されレベルに応じた電圧となり、切替器７（第５
の手段）を経由して比較器９（第６の手段）において基
準電圧８と比較される。このとき、電力増幅器１の出力
端への反射信号のレベルが電力増幅器１の動作に影響を
与えるような高いレベルであれば、比較器９は第６の手
段として機能して電力増幅器１の運転を停止する。

切替器４の切替時には、切替器７は検波器６（第４の手
段）側を選択し、方向性結合器３によって検出された電
力増幅器１の出力信号は、検波器６でそのレベルを検出
されレベルに応じた電圧となり、比較器９において基準
電圧８と比較される。このとき、電力増幅器の出力信号
が全反射した場合にそのレベルが電力増幅器１の動作に
影響を与えるような高いレベルであれば、電力増幅器１
は強制的に出力を遮断させられる。

切替器制御装置11（第７の手段）は、切替信号発生器10
からの信号を受け取った後、切替器７を検波器６側に切
替え、電力増幅器の出力信号が全反射した場合にそのレ
ベルが電力増幅器１の動作に何ら影響を与えないような
低いレベルであるという信号を比較器９から受取り、切
替器４を切替える機能を有する。

なお、比較器９において、電力増幅器１がその出力端へ
の反射信号によって動作に影響を受けると判断された場
合、切替器７の状態によって、電力増幅器１の運転停止
あるいは出力遮断のみのいずれかの動作が電力増幅器１
内で決定される。

また、特に図示しないが、検波器６の出力は、従来と同
様電力増幅器１の出力電力が所要の設定値以下になった
場合に警報信号を発生するためにも使用され得るものと
する。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、電力増幅器の出力電力と
その出力端への反射電力とを切替えて監視することによ
り、反射電力による影響がない値以下に電力増幅器の出
力が低下した場合に切替器の切替えを行う為、確実にか
つ容易に切替動作を行うことができるという効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示す機能ブロック図である。 １……電力増幅器、２……方向性結合器（第１の手
段）、３……方向性結合器（第３の手段）、４……切替
器、５……検波器（第２の手段）、６……検波器（第４
の手段）、７……切替器（第６の手段）、８……基準電
圧、９……比較器（第６の手段）、10……切替信号発生
器、11……切替器制御装置（第７の手段）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電力増幅器の出力端への反射信号を検出す
   る第１の手段と、前記第１の手段の出力信号のレベルを
   検出する第２の手段と、電力増幅器の出力信号を検出す
   る第３の手段と、前記第３の手段の出力信号のレベルを
   検出する第４の手段と、前記第２の手段の出力電圧と前
   記第４の手段の出力電圧とを入力し通常時は第２の手段
   を、電力増幅器の出力伝送路の切替時は第４の手段を選
   択して切替出力する第５の手段と、前記第５の手段の出
   力電圧と基準電圧とを比較し、通常時にその比較結果が
   ある設定値以上になった場合に電力増幅器の出力を強制
   的に遮断する第６の手段と、電力増幅器の出力伝送路の
   切替時に電力増幅器の出力を強制的に遮断し、かつ前記
   第６の手段の比較結果がある設定値以下になった場合に
   伝送路切替器への切替信号を送出する第７の手段とを有
   し、前記切替信号により電力増幅器の出力を２つの伝送
   路の一方から他方へ切替えることを特徴とする切替制御
   方式。