JPH0638105U - 自動車用灯具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車体の前面部（または後面部）より車体の側
方に回り込むように構成した自動車用灯具において、灯
具の側方部分が暗部とならないようにする。 【構成】 灯室を形成するハウジング（１）の前面部と
前記ハウジングの立壁部の一側を側方に回り込ませた回
り込み部（１ｄ）とを前面レンズ（４）で覆って構成す
る自動車灯具において、前記立壁部（１ｄ）の内側に、
灯室に設けた光源バルブ（２）からの光の一部を受光
し、受光した光を回り込み部（１ｄ）により形成された
側方開口部（６）から側方に向けて照射する導光体
（５）を配設する。 【効果】 前記回り込み部を含む領域は、バルブの出射
光角度範囲の外におかれて暗部となるが、前記導光体
（５）を設けることにより、正面と同じように明るくな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、前照灯、方向指示等、後退灯等の自動車用灯具に係るもので、特に デザイン上、車体の前面部または後面部より車体の側方に回り込むように構成し た自動車用灯具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の灯具として、図７および図８に示す灯具が知られている。 同図において、１は灯室を形成している合成樹脂製ハウジングである。このハ ウジング１は光源バルブ２のソケット３を支持する支持部１ａと、前記支持部１ ａより延出され、反射膜が設けられたリフレクタ部１ｂと、このリフレクタ部１ ｂより前方に張り出す立壁部１ｃと、この立壁部１ｃの一側を側方に回り込ませ た回り込み部１ｄとで構成され、ハウジング１の前面と前記回り込み部１ｄは前 面レンズ４で覆われている。ｆはバルブのフィラメントである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成の灯具において、光源バルブ２からの光線のうち、リフレクタ部１ｂ で反射した反射光は光軸方向に出射され、光源バルブ２からの直射光は、ハウジ ングを形成している立壁部１ｃの先端で規制される角度範囲で出射される。 したがって、上記のように、ハウジング１の立壁部１ｃの一側を側方に回り込 ませた回り込み部１ｄを設けた構成では、その回り込み部１ｄを含む領域が、バ ルブの出射光角度範囲の外におかれるため、正面の明るい部分に対し暗い部分と して現われる。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、前記回り込み部を含む領域も正面と同様に明るく照射することがで きる自動車用灯具を提供することを主たる目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、灯室を形成するハウジングの前面部と前記ハウジングの立壁部の一 側を側方に回り込ませた回り込み部とを前面レンズで覆って構成する自動車用灯 具において、前記立壁部の内側に、灯室に設けた光源バルブからの光の一部を受 光し、受光した光を前記回り込み部を含む車体の側方に向けて照射する導光体を 設けたことを要旨としている。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、前記回り込み部を含む領域は、導光板により照射されるの で、正面と同じ明るさとなる。

【０００７】

【実施例】

図１および図３に、本考案の一実施例を示す。図７〜図８と同一まては類似す る部材には同じ符号が付されている。 即ち、１は灯室を形成している合成樹脂製ハウジングであり、このハウジング １は光源バルブ２のソケット支持部１ａと、前記支持部１ａより延出され、反射 膜が設けられたリフレクタ部１ｂと、このリフレクタ部１ｂより前方に張り出す 立壁部１ｃと、この立壁部１ｃの一側を側方に回り込ませた回り込み部１ｄとで 構成され、ハウジング１の前面と前記回り込み部１ｄは前面レンズ４で覆われて いる。前記回り込み部１ｄの正面部分には、アルミ蒸着または銀色塗装による反 射層１ｅが形成されている。

【０００８】 前記ハウジング１の立壁部１ｃの内側には、灯具の光軸方向に向けられた板状 の導光体５が設置されている。この導光体５は、無色透明の均質媒体で、全反射 プリズムを有する材料、例えば合成樹脂またはガラス等が用いられている。

【０００９】 前記板状の導光体５の両端面ア，イのうち、バルブ側におかれた端面アはバル ブからの直射光の一部を全反射するために必要な角度をもつようにカットされた 受光面に形成されており、しかも前記リフレクタ部１ｂからの反射光線の一部を 受け入れる受光面ともなっている。他方の端面イは、前記受光面アに入射した光 線を前記回り込み部１ｄにより形成された側方開口部６において、側方に向けて 反射するための必要な角度をもつようにカットされた反射面に形成されている。

【００１０】 上記構成において、光源バルブ２からの光線のうち、一部の光線ａは導光体５ の受光面アに入射し、導光体媒質のもつ臨界角を越えるため全反射され、反射さ れた光線は導光体内部を通り、反射面イにて再び全反射し、ハウジングの側方開 口部６より前面レンズ４を通して車体側方ウに照射される。この場合、導光体５ の全反射プリズムにより前記光線ａの光源は擬似的な光源ｆ’になる。 また、前記リフレクタ部１ｂからの反射光線のうち、一部の光線ｂは受光面ア に入射し、導光体５を通過し、同様に反射面イにて全反射される。

【００１１】 したがって、上記構成によれば、バルブの出射光角度範囲の外におかれる前記 ハウジングの回り込み部１ｄを含む暗い領域は、導光体５からの出射光により、 正面と同じ明るい領域となる。

【００１２】 図４〜図６に、導光体５の変形実施例を示す。 図４は、導光体５の反射面イに金属コーティング７を形成し、反射効果を高め るようにしたものである。図５は、受光面アを曲面化したものである。図５は、 受光面アを多段化したものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上に述べたように、本考案によれば、灯室を形成するハウジングの前面部と 前記ハウジングの立壁部の一側を側方に回り込ませた回り込み部を前面レンズで 覆って構成する自動車用灯具において、前記回り込み部を含む暗い領域を明るく するための照射光を容易に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す自動車用灯具の横断面
図である。

【図２】図１の一部切断正面図である。

【図３】導光体の斜視図である。

【図４】反射面に金属コーティングを施した導光体の斜
視図である。

【図５】受光面を曲面化した導光体の斜視図である。

【図６】受光面を多段化した導光体の斜視図である。

【図７】従来の自動車用灯具は横断面図である。

【図８】図７の正面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング １ａ ソケット支持部 １ｂ リフレクタ部 １ｃ 立壁部 ２ 光源バルブ ３ ソケット ４ 前面レンズ ５ 導光体 ６ 側方開口部 ７ 金属コーティング層 ｆ’ 擬似的光源 ア 受光面 イ 反射面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 灯室を形成するハウジングの前面部と前
   記ハウジングの立壁部の一側を側方に回り込ませた回り
   込み部とを前面レンズで覆って構成する自動車用灯具に
   おいて、前記立壁部の内側に、灯室に設けた光源バルブ
   からの光の一部を受光し、受光した光を前記回り込み部
   を含む車体の側方に向けて照射する導光体が設けられて
   いることを特徴とする自動車用灯具。