JPH063720B2 - 集束イオンビ−ム装置 - Google Patents

集束イオンビ−ム装置

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JPH063720B2
JPH063720B2 JP61002784A JP278486A JPH063720B2 JP H063720 B2 JPH063720 B2 JP H063720B2 JP 61002784 A JP61002784 A JP 61002784A JP 278486 A JP278486 A JP 278486A JP H063720 B2 JPH063720 B2 JP H063720B2
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JP
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ion beam
lens
voltage
objective lens
deflection
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宏 澤良木
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Jeol Ltd
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Nihon Denshi KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は集束イオンビーム装置に関し、更に詳しくは加
速電圧を変化させても色収差、レンズ軸外収差が増加せ
ず、又、ビームの照射位置も変化しない集束イオンビー
ム装置に関する。
(従来の技術) 集束イオンビーム装置は、原子をイオン化させ、それを
取出してビームとし、このイオンビームを物質に照射し
て物質を形や性質を変え、或いはその物質から発生する
2次イオンの質量数を測定することによりその物質を分
析しようとする装置である。第6図は従来のイオンビー
ム装置の電気的構成例を示す図である。図において、1
はイオンビーム加速用の高圧を発生する加速電圧発生回
路、2はイオンを出射するエミッタ、3はエミッタ2か
らイオンを発生させる引出し電極、4は該引出し電極3
に電位を与える引出し電圧印加用電源である。加速電圧
発生回路1の出力電圧としては例えば200KV程度が
用いられ、引出し電圧印加用電源4の供給電圧として
は、例えば5KV程度が用いられる。5はその内部を通
過するイオンビームを加速する多段加速管、6は該加速
管5に多段の加速電圧を与える分圧器である。該分圧器
6としては、例えば高耐圧用の分圧抵抗が用いられる。
7は静電型レンズで構成されイオンビームを集束させる
コンデンサレンズ、8は通過するイオンのうち質量の違
うイオンを分離する質量分離器である。該質量分離器8
は、通過するイオンに磁界と該磁界に直交する電解を印
加し、不要イオンを除去するものである。即ち、磁界中
を通過するイオンは質量の小さいイオンから順に軌道が
大きく曲げられる性質を利用し、更に必要なイオンビー
ムを直進させるように磁場に直交する電界を与えて、不
要イオンを除去するものである。9は同じく静電型レン
ズで構成された対物レンズ、10はイオンビームをX、
Y2方向に走査する偏向器、11は最終的にイオンビー
ムが照射する試料である。22は加速電圧発生回路1の
出力電圧が印加される分圧器で、分圧器6と同様に例え
ば高圧用の分圧抵抗が用いられる。分圧器22には図に
示すようなタップA、Bが設けられておりタップAの分
圧電圧は対物レンズ9に、タップBの分圧電圧はコンデ
ンサレンズ7に印加されている。このように構成された
装置の動作を説明すれば、以下の通りである。
エミッタ2において発生し、引出し電極3の開口部を通
過した高輝度イオンビームは、6段の加速管5で加速さ
せられる。多段加速管5を通過した高速イオンビーム
は、コンデンサレンズ7で集束された後、質量分離器8
で不要イオンが除去され、対物レンズ9で再度集束さ
れ、偏向器10で所定方向に偏向させられた後試料(被
照射物)11を照射する。この結果試料11の表面にイ
オン注入が行われる。
第7図はこのようにして形成されたイオンビームが試料
11に照射されるまでの軌跡を示す図である。図中の番
号は、第6図の構成要素の番号と対応している。印加電
圧は一例として加速電圧200KVの場合コンデンサレ
ンズ7の電圧が50KV、対物レンズ9の電圧が100
K程度である。
以上のように集束イオンビーム装置は試料にイオン注入
を行うが、注入の深さは物質により、又はその必要性に
より一様でないので注入深さを変える必要がある。注入
深さの制御は加速電圧を変えることによって行ってい
る。一方注入量を一定にする必要性及び正確な描画等の
見地から、試料11上におけるイオンビームの径(プロ
ーブ径という)を極力小さくする必要があり、そのため
には特に色収差量を小さくする必要がある。集束イオン
ビーム装置には一般に静電型レンズが用いられていて、
上記の色集射量を小さくするためにはレンズ強度を強く
する必要があり、レンズ強度を強く津越すするとイオン
ビームの集束距離が短くなって動作距離が短くなるた
め、第2図(イ)のようにレンズ13の後に偏向器10
を置く方式は出来なくなり、第2図(ロ)のようレンズ
13の前に置いた2段偏向器12a,12bで偏向しな
くてはならなくなる。又、色収差量△wは次式で表わ
される。
△w=(C×α)×Δw/V …(1) 但し、 C:色収差係数 α:ビームの開き角 V:加速電圧 △V:出射イオンのエネルギー幅 前述のように注入深さの制御のために加速電圧を変える
と(1)式のように色収差量が変化し、特に加速電圧を
下げて用いると色収差量が増加してビームが絞れなくな
ってしまう。これを解決するために次の様な静電レンズ
が使用されている。第3図において5枚電極構成のレン
ズを示してある。エミッタ側から電極をL,L,L
,L及びLとすると、L,Lを接地し、L
に可変の電圧Vi、LにVi/2、Lにスイッチ2
1によって切替える50kVと25kVの電源を接続す
る。この構成の対物レンズ13において前記加速電圧V
を例えば200,100,50KVに変化させた際に、
前記Viを変化させると共に、スイッチ21を切り換え
ており、そのため対物レンズ13における電位分布は第
4図に示す通りになる。従って、レンズの主面位置が加
速電圧の低下に伴って試料11の方へ前進する。ところ
で、色収差係数Cは電解と物点の位置によって決まる
常数であって、レンズの主面位置と集束点の距離が小さ
くなる程色収差係数は小さくなる。そのため、加速電圧
の低下に伴って主面位置が試料側に移動する上記装置に
おいては、(1)式から明らかなように、加速電圧Vが
小さくなることによる色収差量の増加はCcの低下によ
る色収差量の減少によって相殺され、色収差量Δw
変化しない。
(発明が解決しようとする問題点) 前述のようにレンズの色収差を小さくするためレンズ強
度を強くし、従って前置2段偏向器を使って第3図の5
枚構成レンズを使用すると次の問題を生ずる。第5図に
おいて加速電圧V=200kVのときの対物レンズ13
の主面位置を13、V=100kVのときの対物レン
ズ13の主め位置を13、V=50kVのときのそれ
を13とすると、V=200kVのとき偏向器12で
偏向されたイオンビームは対物レンズの主面位置13
の中心を通る。V=100kVになると対物レンズ13
の主面位置は13に移動しているが、イオンビームは
レンズ13の中心を通るので同じように対物レンズ1
3に入ったインオンビームはレンズ主面位置13にお
いて中心をずれているため、レンズ作用により結像点が
試料11の中心軸寄りに移動する。V=50kVのとき
は対物レンズ13のレンズ主面位置は13になってお
りインオンビームはレンズ13の中を通るので、レン
ズの中心位置を更にずれることになって試料11の上の
結像が更に中心軸寄りに移動する。従ってレンズ軸外収
差が発生し、同時に試料11上でプローブ位置が動いて
しまう。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、その目
的は加速電圧の変化によってレンズの主面位置あずれて
もイオンビームの試料11王のプローブ位置が変化しな
い集束イオンビーム装置を実現することである。
(問題点を解決するための手段) 前記の問題点を解決するための本発明は、被照射物に照
射されるイオンビームの加速電圧を低下させた際に複数
枚電極構成の対物レンズの電極に与える電圧を変化させ
て、被照射物に対するレンズ主面位置を被照射物寄りに
移動させることにより色収差量の増加を抑制する手段を
有し、該手段の前に2段の偏向器を設け、該2段の偏向
器による偏向により被照射物へのイオンビームの照射位
置を所定位置に制御するようにした集束イオンビーム装
置において、前記主面位置の移動にかかわらず、常に該
主面の中心を偏向支点としてイオンビームが偏向される
ように前記加速電圧を表わす情報に基づいて前記2段の
偏向器の偏向ゲインを切り換える手段を備えたことを特
徴とするものである。
(作用) イオンの注入深さを変えるために加速電圧を変化させた
とき、対物レンズの構成電極に与える電圧が変化してレ
ンズの主面位置を移動させ、色収差量の増加を抑制する
集束イオンビーム装置において、レンズの主面位置の移
動量に応じて偏向器に直流偏向電圧を与えてイオンビー
ムにレンズの各主面位置の中心を通過させ、試料上のプ
ローブ位置を一定に保つ。
(実施例) 以下に図面を参照して本発明の実施例につき詳細に説明
する。
第1図は本発明の実施例を示すブロック図である。図
中、14は走査信号発生器、1a,15bは掛算器、1
6は偏向ゲインメモリ、17は加速電源、18a,18
bはアンプである。偏向器12a,12bには各々掛算
器15a,15b,DA変換器19a,19b,アンプ
18a,18bを介して走査信号が走査信号発生器14
から与えられる。20はCPUであり、CPU20より
加速電圧Vを指定する信号が加速電源17に送られてい
ると共に、指定した加速電圧Vに対応する偏向器12
a,12bの偏向ゲインデータGa,Gbを偏向ゲイン
メモリ16より読み出すためのアドレス指定信号がCP
U20より偏向ゲインメモリ16に送られるようになっ
ている。加速電源17の出力加速電圧をそれぞれ200
kV,100kV及び50kVにすることによって、対
物レンズの主面位置は13,13,13と変化す
る。今、CPU20よりの制御信号を加速電源17に送
ってV=200kVにすると、対物レンズの主面位置は
13になるが、この時CPU20は偏向ゲインメモリ
16よりV=200kVに対応した偏向ゲインデータG
,Gbを読み出すため、走査信号発生器14より
の走査信号X,Yは掛算器15a,15bにおいて各々
Ga,Gb倍された後、DA変換器19a,19b
に送られる。そのため、イオンビームは軌跡を画いて
対物レンズの主面位置13の中心を通るように偏向器
12a,12bにより偏向される。加速電源17からの
加速電圧をV=100kVとすると、対物レンズの主面
位置は13になるが、この場合にはCPU20は偏向
ゲインメモリ16より対応する偏向ゲインデータG
,Gbを読み出すため、イオンビームが軌跡を
画き対物レンズ主面位置13の中心を通るように、偏
向器12a,12bにより偏向される。加速電圧がV=
5kVになったときも同様に、イオンビームの軌跡が
になるように偏向ゲインメモリ16より読み出されたデ
ータに基づいて偏向器12a,12bの偏向ゲインが変
えられる。以上のように加速電圧が変化すると対物レン
ズ13の主面位置が変化するが、それに応じて偏向器1
2a,12bの偏向ゲインが変えられるため、常にレン
ズ主面位置の中心をイオンビームが通過する。そのため
レンズ軸外収差を生じないと共に試料11上のプローブ
の位置も変化しない。以上の偏向ゲインの補正量は装置
固有のものであり、又、今後これらの集束イオンビーム
装置では、制御はすべてCPUによって行われるものと
考えられるので、偏向ゲイン量は個々の装置についてメ
モリに書込んでおけばよい。
ここに挙げたのは一例であって、例えば5枚構成のレン
ズへの電圧の与え方はこれに限ったものでなく、如何の
ようにでもなし得るものである。又、上述した実施例に
おいては、5枚電極構成の対物レンズを備えた装置に本
発明を適用したが、3枚構成の対物レンズを備えた装置
にも本発明は同様に適用できる。更に又、上述した実施
例においては、ディジタル掛算器により偏向ゲインを切
り換えるようにしたが、アナログ回路により偏向ゲイン
を切り換えるようにしてもよいし、ソフト的に偏向ゲイ
ンを切り換えるようにしてもよい。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように本発明によれば、加速電圧を
変化させても色収差量が増えないようにレンズ主面位置
を変化させる対物レンズにおいて、レンズ主面位置が変
化してもイオンビームがそれぞれの主面位置の中心を通
過して軌外収差を生ぜず試料面上のプローブの位置も動
かない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例のブロック図、第2図はレンズ
強度と偏向器の位置に関する説明図、第3図は5枚構成
の対物レンズの構成図、第4図は加速電圧と対物レンズ
の電位分布の関係図、第5図は加速電圧とイオンビーム
の軌跡の関係図、第6図は従来の集束イオンビーム装置
の概略構成図、第7図はイオンビームの軌跡を示す図で
ある。 2…エミッタ 3…引出し電極 5…加速管 7コンデンサレンズ 8…質量分離器 9…対物レンズ 10,12a,12b…偏向器 13…対物レンズ 13,13,13…対物レンズの主面位置 14…走査信号発生器 15a,15b…掛算器 16…偏向ゲインメモリ 17…加速電源 18a,18…アンプ 19a,19b…DA変換器 20…CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被照射物に照射されるイオンビームの加速
    電圧を低下させた際に複数枚電極構成の対物レンズの電
    極に与える電圧を変化させて、被照射物に対するレンズ
    主面位置を被照射物寄りに移動させることにより色収差
    量の増加を抑制する手段を有し、該手段の前に2段の偏
    向器を設け、該2段の偏向器による偏向により被照射物
    へのイオンビームの照射位置を所定位置に制御するよう
    にした集束イオンビーム装置において、前記主面位置の
    移動にかかわらず、常に該主面の中心を偏向支点として
    イオンビームが偏向されるように前記加速電圧を表わす
    情報に基づいて前記2段の偏向器の偏向ゲインを切り換
    える手段を備えたことを特徴とする集束イオンビーム装
    置。
JP61002784A 1986-01-08 1986-01-08 集束イオンビ−ム装置 Expired - Lifetime JPH063720B2 (ja)

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EP1389797B1 (en) * 2002-08-13 2008-10-08 Carl Zeiss NTS GmbH Particle-optical apparatus and its use as an electron microscopy system
WO2018003109A1 (ja) * 2016-07-01 2018-01-04 株式会社 日立ハイテクノロジーズ イオンミリング装置
JP7308581B2 (ja) * 2019-10-18 2023-07-14 株式会社日立ハイテクサイエンス 荷電粒子ビーム装置、複合荷電粒子ビーム装置、及び荷電粒子ビーム装置の制御方法

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