JPH0636973B2 - 急冷金属薄帯の製造方法およびその装置 - Google Patents

急冷金属薄帯の製造方法およびその装置

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JPH0636973B2
JPH0636973B2 JP9945186A JP9945186A JPH0636973B2 JP H0636973 B2 JPH0636973 B2 JP H0636973B2 JP 9945186 A JP9945186 A JP 9945186A JP 9945186 A JP9945186 A JP 9945186A JP H0636973 B2 JPH0636973 B2 JP H0636973B2
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    • B22D11/06Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、溶融金属を急冷凝固させることにより、溶
湯から直接、結晶質または非晶質の金属薄帯を製造する
のに有利な製造方法およびその実施に用いて好適な製造
装置に関するものである。
(従来の技術) 結晶質が非晶質の金属薄帯を連続して製造する方法とし
て、近年溶融金属(溶融合金を含む。以下同じ)を冷却
体表面で急速凝固させ、直接連続薄帯を製造する方法が
数多く提案されている。特に非晶質合金薄帯を作る場合
には、必要とされる104〜106℃/s程度の冷却速度が容易
に得られ、また操作,取扱いも簡便なことから単ロール
法が多用され、0.02〜0.05mm程度の板厚を有する連続金
属薄帯がこの単ロール法で製造されている。
単ロール法による代表的な非晶質金属薄体の製造方法に
ついては、たとえば特開昭53-53525号公報に開示されて
いる。この製造法では注湯ノズルのスリット状オリフィ
スは冷却表面の移動方向に対して、ほぼ直角の配置とさ
れ、ノズル底面と冷却表面との間隔は0.03ないし1mmに
設定されている。
しかしながら一般に単ロール法では、加圧されてスリッ
トから射出される溶融金属は冷却ロールの回転方向に引
き出されるばかりでなく、ロールの回転の向きとは逆方
向にも飛散し、バドルブレークが発生し易いという欠点
があった。飛散した溶融金属は、作業性を著しく損うだ
けでなく、連続金属薄帯の形成は関与しないから、歩留
りの著しい低下を招くことは云うまでもない。
この点上揚の特開昭53-53525号公報においては、溶融金
属流をロールの回転方向により容易に引き出すために、
ロールの回転方向から見て、上流側の注湯ノズルのスリ
ットの縁を第1リップ、下流側のスリット縁を第2リッ
プと定義したとき、第2リップと冷却体表面との間隔
を、第1リップと冷却体表面との間隔よりも大きく設定
して、パドルブレークの発生防止を図っている。
他方、特開昭59-144559号および同59-144560号各公報で
は、上記したようなパドルブレークによる歩留り低下を
防ぐために、ノズルの溶融金属噴出方向を、冷却ロール
の回転方向に沿う方向とし、かつ噴き付けられた溶融金
属が回転ロールに当たる位置におけるロール接線方向に
近付けることを提案している。また同様なノズル配置に
関する提案は国際公開W084/03852号公報にも見られる。
これらのパドルブレークを防止する従来技術によって、
確かにノズル後方への溶融金属の飛散を抑えることがで
きる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの従来技術によって、急冷金属薄
帯を製造した場合には、冷却ロールに接する側の薄帯表
面にフィッシュスケールと呼ばれる表面欠陥が発生する
ことが新たに判明した。これはパドル後面が冷却ロール
表面に接する部分で、空気の巻込みが生じたためにでき
たもので、薄帯の表面粗さが大きくなって表面性状が損
なわれるが、Fe-B-Si系等の非晶質合金薄帯を変圧器の
鉄心材料として使用する場合、このような表面荒れは占
積率を低下させるので好ましくない。
さらに特開昭59-144559号、同59-144560号および国際公
開W084/03852号各公報に開示されているように、注湯ノ
ズル位置を冷却ロールの中心直上からオフセットさせ、
同時にノズル−ロール間間隔を近接させる方式には工業
的に大きな制約がある。すなわち性状のすぐれた連続金
属薄帯を製造するには注湯開始前、および注湯中でもノ
ズル−ロール間ギャップを精確に計測し、極めて近接さ
せた所定の値に制御する必要があるが、ノズル位置がロ
ール中心直上からずれている場合、例えば光学式のギャ
ップ計測器を最適位置にセットすることは極めて困難で
ある。さらにロール中心直上からずれているノズル先端
底面を冷却ロールの表面形状に沿うように研磨すること
は工業的不利が著しい。
この発明は、上記の該問題を有利に解決するもので、工
業的見地からの制約を受けることなしに、パドルブレー
クの発生を効果的に抑制した上で、表面の滑らかな金属
薄帯を得ることができる急冷金属薄帯の製造方法を製造
装置と共に提案することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) すなわちこの発明は、横軸のまわりに高速回転する冷却
ロールの外周表面上に、その母線に沿ってのびるスリッ
ト状のオリフィスを有するノズルから溶融金属を流出さ
せ、急冷凝固によって溶融金属から直接、金属薄帯を製
造するに当り、冷却ロールを20〜50m/sの周速で回転さ
せこの冷却ロールの回転軸を含む鉛直面と該ロールの外
周表面とが交わる位置の近傍にて、該鉛直面に対し5〜
45゜の範囲の角度で後傾するノズル流路を通し、さらに
スリット状のオリフィスの前リップと冷却ロール表面と
の距離aおよび後リップと冷却ロール表面との距離bが
次式(イ),(ロ) (イ)0≦b−a≦0.5(mm) (ロ)a=0.1〜1.0(mm) の条件を満足し、かつ少なくとも前リップ底面の表面粗
さが、中心線平均粗さRaで1.0μm以下とした、スリッ
ト状オリフィスを介して、溶融金属を連続供給すること
から成る急冷金属薄帯の製造方法である。
また、この発明は、溶融金属の落下流を受け、その急冷
凝固を強いて薄帯化を導く冷却ロールと、この冷却ロー
ルの外周表面上に、ロールの母線に沿ってのびるスリッ
ト状のオリフィスから溶融金属を供給するノズルとから
なり、該ノズルを冷却ロールのロール中心のほぼ直上に
配置し、該ノズルは、冷却ロールの回転軸を含む鉛直面
に対し5〜45゜の範囲の角度で後傾したスリット状の流
路をそなえ、さらにその先端に、スリット状のオリフィ
スの前リップと冷却ロール表面との距離aおよび後リッ
プと冷却ロール表面との距離bが次式(イ),(ロ) (イ)0≦b−a≦0.5(mm) (ロ)a=0.1〜1.0(mm) の条件を満足し、かつ少なくとも前リップ底面の表面粗
さが、中心線平均粗さRaで1.0μm以下とした、スリッ
ト状のオリフィスを有することから成る急冷金属薄帯の
製造装置である。
以下この発明を由来するに到った実験結果について説明
する。
さてこの発明においては、工業的な量産設備への適用を
重視し、注湯ノズルの位置は高速回転する冷却ロール中
心のほぼ直上にすることとしたが、この配置において、
ノズル後方への溶融金属の飛散,すなわちパドルブレー
クを抑制すべく種々検討したところ、第1図に示したよ
うにスリット状のオリフィスから流出すべき溶融金属の
流路をロールの回転軸を通る鉛直面に対して後傾させる
ことが、所期した目的の達成に極めて有効であることを
突止めた。
第1図において番号1はノズル、2は冷却ロール、3は
前リップ、4は後リップ、5は流路、そして6がパド
ル、7が得られた急冷金属薄帯である。ここにに流路5
の後傾角度θが5゜よりも小さいとパドルブレークの発
生防止効果に乏しく、一方45゜を超えて傾けると、パド
ルブレークは発生しないものの、パドル後面での空気巻
込みが多くなって得られた薄帯のロール面側の表面粗さ
が大きくなり、製品として許容される平均粗さRaで1.0
μm以下にすることができなくなるので、ノズル流路5
の後傾角度θは5〜45゜の範囲に制限することが肝要で
ある。
第2図および第3図にFe78B10Si12組成(at%)の合金溶
湯を溶融石英製の細スリットノズルから、周速35m/sで
高速回転する銅合金製の冷却ロール表面上に、スリット
状流路の、冷却ロールの回転軸を含む鉛直面に対する傾
斜角度を種々に変化させて供給し、急冷凝固させて非晶
質金属薄帯を製造した場合における、リボン製造状況お
よびリボン表面性状について調べた結果を、スリット状
流路の後傾角θとの関係で示す。なおその他の実験条件
は次のとおりである。リップ先端と冷却ロール表面との
距離:0.3mm、スリット状オリフィス形状:0.5mm×10m
m、リップ厚し:2mm。
第2図および第3図から明らかなように、ノズルスリッ
トの後傾斜角度θを5゜より小さくして、鉛直に近付け
ると、パドルブレークの発生頻度が急上昇し、一方45゜
を超えて傾けると、パドルブレークは発生しないもの
の、パドル後面での空気巻込みが多くなって得られた薄
帯の表面粗さは大きくなった。
また前掲第1図のように、注湯ノズルのスリット状流路
5を傾斜させた場合、得られる金属薄帯の自由表面側の
表面性状は従来の鉛直ノズルの場合以上に、前リップ3
の底面性状に影響を受けることが判明した。その際、重
要な因子はリップ底面の表面粗さであり、この表面粗さ
が大きくなると、金属薄帯の自由面側表面粗さに悪影響
を与える。すなわちスリットを通過した溶融金属の流れ
がリップ底面の凹凸によって、乱れを受けるものと考え
られる。
ここにノズルの少なくとも前リップ底面の平均祖さが1.
0μmRaを超えると、薄帯自由面側の平均粗さを1.0μm
Ra以下にすることは容易ではないので、少なくとも前リ
ップ底面の平均表面粗さは1.0μmRa以下とする。
つぎにノズル・ロール間のギャップについて述べる。
前述したとおり、スリット状流路をロールの回転軸を通
る鉛直面に対して、ロール回転の逆方向に傾斜させる、
すなわち後傾させることによって、パドルブレークを抑
えることができるが、パドル後面で空気巻込みを伴ない
がちである。そこでこのパドル後面での空気巻込みに関
して、計算機シミュレーションによる溶融金属の流動に
関する解析や、実験的検討を重ねた結果、パドル後面で
の空気巻込みを防止するには、溶湯流内の圧力分布をパ
ドル後面で下方に向う大きな流動を生むようにする必要
があることが判明した。具体的には前リップと冷却体表
面間のギャップaを、後リップと冷却体表面間のギャッ
プbと同じくするか、または小さく、すなわちb≧aと
することにより、パドル後面での流動を制御し、空気の
巻込みを防止することができる。
しかしながらbをaよりも0.5mm以上大きくするとパド
ル後方への溶融金属流が著しくなり、パドルブレークに
到った。またaが1.0mmよりも大きくなると、パドルの
自由面側が不安定となり、薄帯表面の凹凸が増大するば
かりでなく、穴の発生にまで達する傾向が確認された。
なおaの下限については確証するデータは得られなかっ
たが、少なくとも0.1mmに設定した場合、美麗な表面性
状を有する急冷金属薄帯を作製することができた。
以上述べたところから、実際の操業においては、オリフ
ィスの前リップ3および後リップ4と冷却ロール表面と
のギャップa,bにつき、次式(イ),(ロ) 0≦b−a≦0.5(mm)……(イ) a=0.1〜1.0(mm)……(ロ) の関係を満足させることが肝要である。
オリフィスのスリット間隔は0.1ないし1.2mmにするのが
望ましい。というのはスリット間隔が0.1mmに満たない
と、精度良く長いスリットを切るのが困難であるばかり
でなく、溶融金属の表面張力のために、細スリットを通
して溶融金属を流すことが極めて難しく、一方スリット
間隔が1.2mmを超えた場合には得られる金属薄帯の厚み
を一定、均一に維持するのが困難だからである。
次にリップ厚みの好適範囲について述べる。後リップの
厚みが1mmに満たないと、ノズル後方への溶融金属の飛
散、すなわちパドルブレークを完全に抑えることは難し
いので、後リップの厚みは少なくとも1mm以上あること
が望ましい。なお上限に関する確かなデータを得ること
はできなかったが、少なくとも後リップが10mm厚の場合
でも良好な金属薄帯を製造することができた。
一方、前リップの厚みは0.1ないし10mmであることが望
ましい。ここに前リップの下限0.1mmに関する制限は金
属薄帯製造上の制約からくるものでは無く、工業的に量
産する場合に、ノズルリップの厚みを0.1mm以下にする
と、摩耗等による損傷を無視できなくなり、厳密な注湯
条件の確保が困難となるからである。一方、10mm以上に
すると、凝固した金属薄帯との摩擦により損耗が生じが
ちになるからである。なお各リップとくに前リップのス
リット側エッジを滑らかに仕上げる必要があるのはいう
までもない。
次に、冷却ロール表面の周速度は20〜50m/s(1200〜3000
m/min)にする必要がある。というのはロール周速が20m/
sに満たないと十分な冷却速度が得られず、一方50m/sを
超えると50mm以上の広幅の金属薄帯を連続して製造する
場合に商業的に価値のある表面性状を有する金属薄帯を
安定して得ることができないためである。
なおこの発明では、ノズルの配置位置は、冷却ロールの
ロール中心の直上とすることが好ましいが、前後に3〜
10mm程度のずれであればほぼ同様の結果が得られる。
(作 用) この発明に従い、ノズル流路を後傾させ、さらにはリッ
プと冷却ロール表面との間隙を適切に調節することによ
り、歩留り低下を招くパドルブレークを起すことなく、
また空気巻き込みや表面溶湯流の乱れによる表面荒れを
伴わない表面の美麗な急冷金属薄帯の連続的な安定した
製造を図り得る。また、ノズルとロールとのギャップを
制御する際の工業的なギャップ計測も極めて容易とな
る。
さらに、ノズル先端の少なくとも前リップ底面の表面粗
さを1.0μmRa以下とすることにより、表面溶湯流に生
じる乱れは確実に回避され、特に金属薄帯の自由面側の
表面性状を向上し得る。
(実施例) 実施例1 Fe78B10Si12組成(at%)の合金溶湯から、以下の要領で
非晶質合金薄帯を製造した。
ノズルとしては窒化けい素製のものを、また冷却ロール
としては内部強制冷却式のCu-Be合金製のものを用い、
下記の条件の下に前掲第1図に示したような配置とし
た。
ノズル流路の後傾角θ:15゜ ノズル底面の表面平均粗さ:0.5μm 前リップと冷却ロール表面との距離a:0.4mm 後リップと冷却ロール表面との距離b:0.5mm 前リップの厚み:2mm 後リップの厚み:4mm スリット状オリフィスの寸法:0.6mm×100mm 冷却ロールの周速:28m/s 溶湯温度:1280℃ 上記の条件下に急冷金属薄帯の製造を開始したところ、
製造期間中パドルブレークは全く発生せず、板厚:24μ
m,板幅:100mmで表面性状も良好な広幅非晶質合金薄
帯が連続的に得られた。
X線回折により、得られた薄帯は非晶質であることが確
認された。また薄帯の表面平均粗さは約0.6μmと良好
であった。
実施例2 実施例1と同様にして、下記 ノズル流路の後傾角θ:20゜ ノズル底面の表面平均粗さ:0.3μm 前リップと冷却ロール表面との距離a:0.3mm 後リップと冷却ロール表面との距離b:0.5mm 前リップの厚み:3mm 後リップの厚み:3mm スリット状オリフィスの寸法:0.7mm×100mm 冷却ロールの周速:25m/s の条件下にFe78B10Si12組成の非晶質合金薄帯を製造し
たところ、パドルブレークの発生は皆無であり、板厚:
26μm,板厚:100mmの表面性状が良好な連続金属薄帯
が得られた。
得られた金属薄帯は非晶質であり、平均表面粗さは約0.
5μmであった。
比較例1 ノズル流路の後傾角θ:0゜ ノズル底面の表面平均粗さ:1.5μm 前リップと冷却ロール表面との距離a:0.9mm 後リップと冷却ロール表面との距離b:1.5mm とする以外は実施例1と同一条件で注湯したところ、ノ
ズル後方へ激しいパドルブレークが発生した。
また板厚:29μm,板幅:100mmのFe78B10Si12組成の非
晶質合金薄帯を得ることができたが、その表面平均粗さ
は約2.8μmであり、表面性状に劣っていた。
実施例3 Si:6.5wt%を含有する鉄合金溶湯を、30mm幅のスリット
状オリフィスを有する溶融石英管製の注湯ノズルを介し
て、下記の条件下に、周速:40m/sで回転する銅合金製
の冷却ロールの直上に注湯し、急冷凝固させて、結晶質
の高けい素鋼薄帯を製造した。
ノズル流路の後傾角θ:40゜ ノズル底面の表面平均粗さ:0.5μm 前リップと冷却ロール表面との距離a:0.15mm 後リップと冷却ロール表面との距離b:0.2mm 前リップの厚み:1mm 後リップの厚み:3mm スリット状オリフィスの寸法:0.5mm×30mm 上記の条件下に溶湯温度:1550℃で注湯したところ、パ
ドルブレークが発生することなしに、板厚:30μm,板
幅30mmの表面酸化のない美麗な合金薄帯を製造すること
ができた。
比較例2 ノズル流路の後傾角θを70゜とする他は、実施例3と同
じ条件で注湯したところ、パドルブレークの発生ないし
板厚:23μmの結晶質合金薄帯を製造することができた
が、薄帯表面の平均粗さは約1.9μmであり表面性状に
劣っていた。
(発明の効果) かくしてこの発明によれば、工業的見地からの制約を受
けることなく、またパドルブレーク発生による歩留り低
下を招く不利なしに、表面性状に優れた急冷金属薄帯を
容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明に従う、溶融金属の注湯要領説明
図、 第2図は、スリット状流路の後傾角度θとパドルブレー
クの発生頻度との関係を示したグラフ、 第3図は、スリット状流路の後傾角度θと金属薄帯のロ
ール面側表面粗さとの関係を示したグラフである。 1……ノズル、2……冷却ロール 3……前リップ、4……後リップ 5……流路、6……溶湯留り 7……急冷金属薄帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横軸のまわりに高速回転する冷却ロールの
    外周表面上に、その母線に沿ってのびるスリット状のオ
    リフィスを有するノズルから溶融金属を流出させ、急冷
    凝固によって溶融金属から直接、金属薄帯を製造するに
    当り、 冷却ロールを20〜50m/sの周速で回転させ、この冷却ロ
    ールの回転軸を含む鉛直面と該ロールの外周表面とが交
    わる位置の近傍にて、該鉛直面に対し5〜45゜の範囲の
    角度で後傾するノズル流路を通し、さらに、スリット状
    のオリフィスの前リップと冷却ロール表面との距離aお
    よび後リップと冷却ロール表面との距離bが次式(イ),
    (ロ) (イ)0≦b−a≦0.5(mm) (ロ)a=0.1〜1.0(mm) の条件を満足し、かつ少なくとも前リップ底面の表面粗
    さが、中心線平均粗さRaで1.0μm以下とした、スリッ
    ト状オリフィスを介して、溶融金属を連続供給すること
    を特徴とする急冷金属薄帯の製造方法。
  2. 【請求項2】溶融金属の落下流を受け、その急冷凝固を
    強いて薄帯化を導く冷却ロールと、この冷却ロールの外
    周表面上に、ロールの母線に沿ってのびるスリット状の
    オリフィスから溶融金属を供給するノズルとからなり、 該ノズルを冷却ロールのロール中心のほぼ直上に配置
    し、該ノズルは、冷却ロールの回転軸を含む鉛直面に対
    し5〜45゜の範囲の角度で後傾したスリット状の流路を
    そなえ、さらにその先端に、スリット状のオリフィスの
    前リップと冷却ロール表面との距離aおよび後リップと
    冷却ロール表面との距離bが次式(イ),(ロ) (イ)0≦b−a≦0.5(mm) (ロ)a=0.1〜1.0(mm) の条件を満足し、かつ少なくとも前リップ底面の表面粗
    さが、中心線平均粗さRaで1.0μm以下とした、スリッ
    ト状のオリフィスを有することを特徴とする急冷金属薄
    帯の製造装置。
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