JPH0636889A - Ｘ線写真濃度自動調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】撮影時における操作性の低下の防止をすると共
に適正な濃度のＸ線写真を確実に撮影することにある。 【構成】撮影終了信号をカウンタ回路１でカウントし
て、このカウント値を表示回路２に表示する。また、こ
のカウント値はデコーダ３に入力し電圧信号を出力しこ
の電圧信号をＶ／Ｉ変換器４により電流信号に変換し濃
度切替回路５に入力する。濃度切替回路５では撮影前に
予め複数の撮影時間を決めておき、カウント値によって
撮影時間を切り替える。 【効果】カウンタ回路１からのカウント信号により濃度
切替回路５でカウント枚数に対応する写真の濃度を変化
させるため、手動による操作がなくなり操作性が向上す
る。また、撮影枚数により撮影時間を短縮、延長するた
め、適正な濃度の写真を確実に撮影することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はＸ線写真の濃度を調整す
るＸ線写真濃度自動調整装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】Ｘ線透視撮影装置では、Ｘ線写真の濃度
を自動的に調整するＸ線写真自動濃度調整装置を備えて
いるのが一般的である。この装置はＸ線自動露出装置と
も言われ、通常は撮影時の被検体透過Ｘ線量がフィルム
へ所定の黒化度を与える量に到達した時にＸ線放射を停
止させるものである。

【０００３】しかしながら、この装置はイメージインテ
ンシファイアの二次蛍光面の出力光像の一部を採光して
それを光電変換により検出して被検体透過Ｘ線に対応さ
せ、その積分値がフィルムへ所定の黒化度を与える量と
なった時にＸ線放射停止をするものであるが、検査対象
部位が胃の場合、服用されたバリウムが被検体の***に
より前記採光部を種々に覆うことに完全には対応しきれ
るものでないのが現状である。そのため、操作者は経験
により、被検体の撮影***に応じて自動濃度調整器のホ
トタイマタップを切り替えて濃度調整を行っていた。

【０００４】例えば、胃集団検診のようにフィルムの撮
影枚数と被検体の撮影***がルーチン化している場合の
一例を挙げると被検体一人に対して撮影枚数を７枚と
し、撮影順序が腹臥位正面、二重造影正面、二重造影第
二斜位、二重造影第一斜位、腹臥位第一斜位、立位充
盈、立位第一斜位という順序で撮影される場合に、１枚
目の腹臥位正面が濃く７枚目の立位第一斜位が薄く撮影
されることがあった。そして、このような場合には操作
者は１枚目及び７枚目の撮影時にホトタイマタップを切
り替えて撮影時間を短縮及び延長していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記従来装置において
は、異なる撮影部位のホトタイマの採光野の光量の違い
からホトタイマタップを操作して、撮影時間の延長ある
いは短縮をして写真濃度を調整していた。しかし、ホト
タイマタップの操作は手動であるため、撮影回数が多く
なると非常に煩雑になり、操作性が低下しさらに誤操作
を招く恐れがあった。

【０００６】そこで本発明の目的は、撮影時における操
作性の低下の防止をすると共に適正な濃度のＸ線写真を
確実に撮影することができる装置を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、被検体の撮影***に対応するＸ線撮影終了信号をカ
ウントするカウンタ回路と、このカウンタ回路でカウン
トされたカウント値を表示する表示回路と、カウントさ
れたそれぞれのカウント値に対応した電圧値を出力する
デコーダと、このデコーダからの電圧値を電流値に変換
して出力するＶ／Ｉ変換器と、このＶ／Ｉ変換器からの
電流値に対応して撮影時間を切り替える濃度切替回路
と、濃度切替の自動操作及び手動操作を選択するスイッ
チとにより構成したものである。

【０００８】

【作用】Ｘ線撮影装置から出力される撮影終了信号は撮
影***に対応しているので、これをカウンタ回路でカウ
ントしていき、このカウント値を表示回路に表示する。
また、カウント値はデコーダに入力し、カウンタ値に対
応する電圧信号を出力する。このデコーダからの電圧信
号をＶ／Ｉ変換器により電流信号に変換し濃度切替回路
に入力する。濃度切替回路では撮影前に予め複数の撮影
時間を決めておき、カウント値によって撮影時間を切り
替える。これにより、撮影部位による濃度の違いをカウ
ント値に対応して変化させるため、手動で操作すること
がなくなり操作性が向上する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１乃至図３によ
り説明する。図１は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図、図２は濃度切替回路の撮影時間切替部を示す
図、図３はカウンタ回路の動作を示すフローチャートで
ある。１はＸ線撮影装置本体から出力される撮影終了信
号によりカウントを行うカウンタ回路、２はカウンタ回
路１からのカウント値を１０進数で表示する表示回路、
３はカウンタ回路１からのカウント値に対応して種々の
電圧信号を出力するデコーダ、４はデコーダ３からの電
圧信号を電流信号に変換するＶ／Ｉ変換器、５はＶ／Ｉ
変換器４からの電流信号を入力しカウント値により撮影
時間を変更する濃度切替回路、６は濃度切替回路５によ
る調整とホトタイマタップによる調整との切り替えを行
う選択スイッチ、７は撮影時間を決定する接続スイッ
チ、８はカウント値に連動して接続するリレースイッチ
である。

【００１０】次に本実施例の動作を説明する。まず、撮
影前に選択スイッチ６をＡＵＴＯに切り替えて濃度切替
を自動で行うようにする。撮影動作を開始するとカウン
タ回路１でカウントして表示回路に表示する。そして、
カウンタ回路１からのカウント信号をデコーダ３に入力
してカウント信号に対応する電圧信号に変換する。この
電圧信号はＶ／Ｉ変換器４に入力され電流信号に変換さ
れ、濃度切替回路５に入力される。

【００１１】濃度切替回路５では予め切り替える撮影時
間を接続スイッチ７ａ〜７ｉにより決めておき、カウン
タ回路１のカウント信号に対応して動作するリレースイ
ッチ８ａ〜８ｉにより撮影時間を決める。そして、撮影
が終了すると装置本体からの撮影終了信号をカウントを
し、この動作を繰り返す。また、撮影が失敗した時やも
う一枚撮影する時には装置本体からＤＯＷＮ信号を送
り、カウント信号を戻し同じ条件の撮影を行う。

【００１２】一人の撮影において７枚（腹臥位正面、二
重造影正面、二重造影第二斜位、二重造影第一斜位、腹
臥位第一斜位、立位充盈、立位第一斜位）の撮影をする
場合、このときには一般に１枚目（腹臥位正面）の写真
は濃度が濃く、７枚目（立位第一斜位）の写真は濃度が
薄くなり、その他は適正な濃度の写真となる。そして、
１枚目で濃度を薄くするため接続スイッチ７ａを閉じ撮
影時間を短くし、７枚目で濃度を濃くするため接続スイ
ッチ７ｉを閉じ撮影時間を長くし、その他では接続スイ
ッチ７ｆを閉じて標準の撮影時間となるよう設定してお
く。

【００１３】撮影動作が開始するとカウンタ回路１で
「１」をカウントして表示回路２、デコーダ３にそれぞ
れ出力する。そして、濃度切替回路５に「１」の電流信
号が入力すると、リレースイッチ８ａが動作して接続ス
イッチ７ａを通るため撮影時間が標準より短縮した時間
になる。撮影が終了すると次はカウント回路１で「２」
がカウントされる。今度はリレースイッチ８ｆが動作し
接続スイッチ７ｆを通り標準の撮影時間となる。「２」
から「６」までは同様の動作を繰り返す。７枚目になる
と「７」がカウントされ、リレースイッチ８ｉが動作し
て接続スイッチ７ｉを通るため撮影時間が標準より延長
した時間となる。

【００１４】また、本実施例においては１枚目の写真の
濃度が濃く７枚目が薄い場合であるが、２枚目が濃く６
枚目が薄いような場合では濃度変化量に応じて接続スイ
ッチ７の位置を２枚目の時には接続スイッチ７ａ、６枚
目の時には接続スイッチ７ｈ、その他は接続スイッチ７
ｇというように変え、２枚目の時にはリレースイッチ８
ａが、６枚目の時にはリレースイッチ８ｉが、その他の
時にはリレースイッチ８ｇが動作するようにすれば、前
述と同様に撮影時間を短縮、延長あるいは標準で行うこ
とができる。

【００１５】以上のように、撮影前に予め接続スイッチ
７を濃度の変化量に合わせて接続して、カウンタ回路１
からのカウント値に連動して接続スイッチ７に個々に設
けたリレースイッチ８が動作するため、撮影枚数に対応
して撮影時間を短縮あるいは延長でき常に最適な濃度の
写真を提供できる。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、カウンタ回路からのカ
ウント信号により濃度切替回路でカウント枚数に対応す
る写真の濃度を変化させるため、手動による操作がなく
なり操作性が向上する。また、撮影枚数つまり撮影部位
により撮影時間を短縮、延長するため、適正な濃度の写
真を確実に撮影することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すブロック図

【図２】濃度切替回路の撮影時間切替部を示す図

【図３】カウンタ回路の動作を示すフローチャート

【図４】撮影部位を示す図

【符号の説明】

１ カウンタ回路 ２ 表示回路 ３ デコーダ ４ Ｖ／Ｉ変換器 ５ 濃度切替回路 ６ 選択スイッチ ７ 接続スイッチ ８ リレースイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被検体の撮影***に対応するＸ線撮影終了
   信号をカウントするカウンタ回路と、このカウンタ回路
   でカウントされたカウント値を表示する表示回路と、カ
   ウントされたそれぞれのカウント値に対応した電圧値を
   出力するデコーダと、このデコーダからの電圧値を電流
   値に変換して出力するＶ／Ｉ変換器と、このＶ／Ｉ変換
   器からの電流値に対応して撮影時間を切り替える濃度切
   替回路と、濃度切替の自動操作及び手動操作を選択する
   スイッチとにより構成したことを特徴とするＸ線写真濃
   度自動調整装置。