JPH063592A - 大口径ズームレンズ - Google Patents

大口径ズームレンズ

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JPH063592A
JPH063592A JP4158055A JP15805592A JPH063592A JP H063592 A JPH063592 A JP H063592A JP 4158055 A JP4158055 A JP 4158055A JP 15805592 A JP15805592 A JP 15805592A JP H063592 A JPH063592 A JP H063592A
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lens
lens group
focal length
group
zoom
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JP4158055A
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Haruo Sato
治夫 佐藤
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Nikon Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/144Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only
    • G02B15/1441Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive
    • G02B15/144113Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having four groups only the first group being positive arranged +-++

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広角を含みながら、ズーム変倍比が3倍程度
でFナンバーがF2.8 程度を有し、良好な光学性能を有
する高性能で明るいズームレンズの提供。 【構成】 物体側より順に、正の屈折力を有する第1レ
ンズ群G1 と、負の屈折力を有する第2レンズ群G
2 と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3 と、正の屈
折力を有する第4レンズ群G4 とを有し、第2レンズ群
2 は、物体側から順に、負レンズ成分G21と、負レン
ズ成分G22と、正レンズ成分G23と、負レンズ成分G24
とを有し、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レン
ズ群G1 と、第3レンズ群G3 と、第4レンズ群G4
が、それぞれ物体側へ移動し、かつ諸条件を満足する構
成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は最大画角が60゜を超える
広画角を含み、広角から準望遠までの比較的広い変倍領
域を有し、かつF2.8 程度の口径を有するズームレンズ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ズーム変倍比が3倍程度で広角端
に変倍域を一端するレンズで、FナンバーがF2.8 程度
の大口径化を実現したズームレンズとしては、特公昭46
-43019号公報が知られている。また、いわゆる前玉繰り
出し以外の合焦方式を行なうズームレンズの例としては
特開平3-228008号公報や特公昭59−2884号公報等が知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭46-43019号
公報で提案されているズームレンズは、基本的には本発
明と同様の正・負・正・正の4群構成のズームレンズで
あり、開放FナンバーがF2.8 程度と大口径比を有して
いる。しかしながら収差補正が十分とは言えず、特に下
方コマ収差の変倍による変動や歪曲収差の補正が、不十
分であった。そして、前玉径も大きく好ましくなかっ
た。
【0004】また合焦方式としては、特開平3-228008号
公報において第2レンズ群のみで合焦するズームレンズ
が明示されている。しかしながら、このズームレンズは
基本的な構成が異なり、正・負・正・負の4群構成にな
っている。更に、開放Fナンバーも、F4〜5.6と暗
く、この合焦方式の主な目的も、合焦群の軽量化と前玉
径の増加をおさえることであると考えられることから、
この様な構成のズームレンズではF2.8 程度の大口径ズ
ームレンズを実現することは困難である。そして第2レ
ンズ群のみの合焦方式では収差変動が大きく、特に望遠
側での球面収差及び像面湾曲の変動が大きく好ましくな
い。従って、より大口径化したF2.8 程度のズームレン
ズに、この合焦方式を用いることは困難であり、性能的
にも、特に望遠側の近距離性能の著しい劣下を招き、好
ましくない。
【0005】特公昭59−2884号公報には、第2レンズ群
と第3レンズ群と第4レンズ群の一部分を一体として合
焦するズームレンズが明示されている。しかしながら、
このズームレンズは正・負・負・正の4群構成ズームレ
ンズであることから、基本的な構成が異なる。そしてこ
のズームレンズは、イメージサークルが著く小さく、バ
ックフォーカスも著く小さいうえ、合焦方式も移動群が
多い。例えば、第4レンズ群を合焦時に分離する必要が
あることから、金物構造が複雑になり、実質的に5群構
成のズームレンズと等価になり好ましくない。また合焦
群をすべて一体に移動するため、コマ収差や像面湾曲等
の収差変動が大きく好ましいものではなかった。
【0006】したがって本発明は上記問題点を解決し、
広角を含みながら、ズーム変倍比が3倍程度でFナンバ
ーがF2.8 程度を有しつつ良好な光学性能を有する高性
能で明るいズームレンズを提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】物体側より順に、正の屈
折力を有する第1レンズ群G1 と、負の屈折力を有する
第2レンズ群G2 と、正の屈折力を有する第3レンズ群
3 と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4 とを有
し、第2レンズ群G2 は、物体側から順に、負レンズ成
分G21と、負レンズ成分G 22と、正レンズ成分G23と、
負レンズ成分G24とを有し、広角端から望遠端への変倍
に際し、前記第1レンズ群G1 と、前記第3レンズ群G
3 と、前記第4レンズ群G4 とが、それぞれ物体側へ移
動し、かつ以下の条件を満足する。
【0008】 (1) −3≦fG2・hG2R /fT ≦−1.5 (2) 6≦fG3・hG3R /fT ≦14 (3) 6≦fG4・hG4F /fT ≦16 但し、 fG2 :第2レンズ群G2 の焦点距離、 fG3 :第3レンズ群G3 の焦点距離、 fG4 :第4レンズ群G4 の焦点距離、 hG2R :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
バーを決定する光線が、第2レンズ群G2 の最も像側の
レンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの光線の
高さ、 hG3R :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
バーを決定する光線が、第3レンズ群G3 の最も像側の
レンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの高さ、 hG4F :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
バーを決定する光線が、第4レンズ群G4 の最も物体側
のレンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの高
さ、 fT :望遠端における全系の焦点距離、である。
【0009】そして上記の基本構成に基づいて、近距離
物点への合焦の際に、第2レンズ群G2 と少なくとも1
つの群とを移動させることによって合焦し、かつ以下の
条件を満足する。 (4) 0<|Xn /X2 |≦0.9 但し、 X2 :近距離合焦時における第2レンズ群G2 の移動
量、 Xn :近距離合焦時における第n群Gnの移動量(但
し、nは第2レンズ群G2 以外の任意のレンズ群を表わ
す。)である。
【0010】また、物体側より順に、正の屈折力を有す
る第1レンズ群G1 と、負の屈折力を有する第2レンズ
群G2 と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3 と正の
屈折力を有する第4レンズ群G4 とを有するズームレン
ズにおいて、変倍域中の任意の焦点距離において、第2
レンズ群G2 と第3レンズ群G3 とをそれぞれ所定の移
動量により合焦を行なうズームレンズであり、そして、
上記の基本構成に基づいて、変倍中に合焦のために移動
する第2レンズ群G2 と第3レンズ群G3 との移動量
が、各焦点距離により異なり、また、上記の基本構成に
基づいて、少なくとも任意の焦点距離において以下の条
件を満足する。
【0011】0<|Xn /X2 |≦0.9
【0012】
【作用】一般的に正・負・正・正の4群構成を有するズ
ームレンズ等において、特に変倍比が3倍程度を有する
標準ズームレンズでは、開放FナンバーがF3.5 〜F5.
6 程度のズームレンズが主流であり、本発明のような開
放Fナンバーが変倍域全域でF2.8 程度のレンズは殆ど
提案されていない。そして、この種のタイプのズームレ
ンズの第2レンズ群G2 は、主に広角端の軸外収差の補
正に対して大きな役割を果たしていた。
【0013】しかしながら、このズームレンズをそのま
ま大口径化にすれば、広角側での軸外収差ばかりか、望
遠側での軸上収差に対する負担が大きくかかる。特に、
望遠側の球面収差及び下方コマ収差の補正は更に困難に
なり、第2レンズ群の収差補正上の負担が増大する。し
たがって、第2レンズ群G2 の収差補正上の自由度の中
で、特に望遠端における球面収差及び下方コマ収差の負
担を増すと、広角側の歪曲収差や像面湾曲及び非点収差
等の収差の補正が不十分になる。
【0014】そこで本発明では、これの問題を克服する
ために、最適な第2レンズ群G2 の構成と屈折力配置と
を見出した。すなわち本発明における第2レンズ群G2
は、物体側から順に負の第1レンズ成分G21と、負の第
2レンズ成分G22と、正の第3レンズ成分G23と、負の
第4レンズ成分G24とを有する極めて簡素なレンズ構成
であり、最適な屈折力配置に構成されていることから、
広角端での非点収差や像面湾曲や下方コマ収差そして歪
曲収差を良好に補正しつつ、望遠端では球面収差や下方
コマ収差を良好に補正することを可能にする。
【0015】そして変倍域全域にわたって球面収差を良
好に補正することや、上方コマ収差の補正、望遠端の歪
曲収差の補正を良好に行なうためには、第2レンズ群G
2 のみならず、第3レンズ群G3 、第4レンズ群G4
最適な屈折力配置とが極めて重要になる。更に、一般的
に大口径ズームレンズを実現するには、開放Fナンバー
を決定する光線であり、各レンズ群の最も高い位置を通
過する軸上無限遠物点からの平行光線(以下、ランド光
線と言う。)の光軸からの高さhをより高くする必要が
ある。このランド光線の光軸からの高さhが、高くなれ
ばなる程、光線が各群におけるレンズのより周辺部を通
過するため、収差を補正する上でより最適な屈折力配置
が必要となる。
【0016】例えば、負の屈折力を有する群が最終レン
ズ群になれば、同じFナンバーを確保するためには、最
終レンズ群より前方の群を通過するランド光線のhが著
しく高くなるため、球面収差の補正が不利になる。上記
の理由から、レンズ系の最終レンズ群には正の屈折力を
有する群が有利である。そこで本発明では、第2〜第4
レンズ群において、レンズの最も高い位置を通過するラ
ンド光線の光軸からの高さhとレンズ群の屈折力に関す
る最適な条件式(1) 〜(3) を見出した。以下に条件式
(1) 〜(3) について説明する。
【0017】条件式(1) の下限を越えると、一定の口径
比を有するレンズにおいて、第2レンズ群G2 の負の焦
点距離が全系の焦点距離に比べ著しく大きくなり、変倍
時における第2レンズ群G2 の移動量が著しく大きくな
る。このため所望の変倍比を得るために機械的な干渉を
招き、また前後の可変空気間隔を十分に確保する必要が
あるため、レンズ系全体のコンパクト化を図ることが困
難になる。
【0018】逆に上限を越えると、第2レンズ群G2
負の焦点距離が全系の焦点距離に比べ著しく小さくな
る。このため、特に収差補正上の自由度不足によって、
望遠側での球面収差が十分補正できなくなり、変倍によ
る球面収差の収差変動も大きくなる。このため例えば、
この球面収差を良好に補正しようとすれば、球面収差以
外の収差の補正における自由度が不足するため、逆に下
方コマ収差や非点収差及び像面湾曲の補正が困難にな
る。更に、第2レンズ群の負の屈折力が強くなることに
より、ペッツバール和の値が著しく少なくなる傾向を持
つため、像面湾曲や非点収差が悪化する。従って、これ
らの収差変動を補正するには、レンズ構成枚数を増加さ
せることとなり、結果的にレンズ系の大型化を招く。
【0019】そこで、例えば第2レンズ群G2 の焦点距
離fG2が一定の場合、ランド光線の第2レンズ群G2
の最も像側のレンズ面の最周縁を通過する位置から光軸
までの光線の高さhG2R が著しく大きくなり、条件式か
ら外れた場合、この焦点距離fG2では光線の高さhG2R
を有するだけの収差補正上の自由度が不足することを意
味し、即ちそのレンズ系が満足するだけの口径比を有す
るような収差補正上の自由度が不足することになる。特
に、下方コマ収差及び球面収差の変動が大きく、望遠側
の球面収差等の補正が困難になり、良好な大口径ズーム
レンズが達成できなくなる。
【0020】尚、条件式(1) の上限値を−1.8 とすれ
ば、さらに球面収差等の収差補正が良好になり、より高
性能な大口径ズームレンズが達成できる。条件式(2) の
下限を越えると、一定の口径比を有するレンズにおいて
第3レンズ群G3 の焦点距離が全系の焦点距離に比べ著
しく小さくなるので、変倍による球面収差の変動が著し
く大きくなるため、特に望遠側の球面収差の補正が困難
になる。この状態で球面収差を補正すると、第3レンズ
群G3 のレンズ構成枚数を著しく増加する必要が生じ、
結果的に第3レンズ群G3 の複雑化及び大型化を招くの
で好ましくない。
【0021】逆に条件式(2) の上限を越えると、第3レ
ンズ群G3 の焦点距離が全系の焦点距離に比べ著しく大
きくなるので、諸収差を補正する上では有利であるが、
第3レンズ群G3 の大型化(厚肉化)を招くばかりか、
変倍による第3レンズ群G3の移動量が大きくなり、そ
の結果として全系の大型化を招き好ましくない。そこ
で、例えば第3レンズ群G3 の焦点距離fG3が一定の場
合、ランド光線の第3レンズ群G3 中の最も像側のレン
ズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの光線の高さ
G3R の値が、著しく大きくなり条件式(2) からはずれ
た場合、そのhG3R の値を有するだけの収差補正の自由
度が、第3レンズ群G3 の焦点距離fG3の値では不足
し、特に望遠側の球面収差の補正が困難になり、良好な
大口径ズームが達成できなくなる。
【0022】尚、条件式(2) の下限値を8.6 とすると、
さらに収差補正の自由度が増し、特に球面収差の補正が
より良好になり、より高性能な大口径ズームレンズが達
成できる。条件式(3) の下限を越えると、一定の口径比
を有するレンズにおいて全系の焦点距離に比べ第4レン
ズ群G4 の焦点距離が著しく小さくなる。特に、明るい
ズームレンズの場合、各収差を補正する自由度が著しく
低下し、特に広角側での上方コマ収差、変倍による上方
コマ収差や像面湾曲及び非点収差の変動が著しく、また
望遠端での球面収差も悪化する。この様な状態で収差補
正を行なえば、第4レンズ群G4 の複雑化及び大型化を
招き好ましくない。
【0023】逆に条件式(3) の上限を越えると、全系の
焦点距離に比べ第4レンズ群G4 の焦点距離が著しく大
きくなる。このため第4レンズ群G4 の後玉径が著しく
大きくなり第4レンズ群G4 の大型化を招き、さらに変
倍のための第4レンズ群G4の移動量が大きくなり、結
果的に全系の大型化を招くので好ましくない。例えば、
第4レンズ群G4 の焦点距離fG4を一定とした時、ラン
ド光線の第4レンズ群G4 中の最も物体側のレンズ面の
最周縁を通過する位置から光軸までの光線の高さhG4F
の値が著しく大きくなり条件式(3) を満足しない場合、
この焦点距離fG4では光線の高さhG4F との値、すなわ
ち満足する口径比を有するような収差補正上の自由度が
不足する。特に、上方コマ収差の変動が大きく、球面収
差の補正が困難になり良好な大口径ズームレンズが達成
できなくなる。
【0024】尚、よりコンパクト化しつつ、より優れた
結像性能を得るには、条件式(3) の下限値を8、上限値
を12とし、この範囲を満足することが望ましい。ところ
で一般的に大口径レンズは、比較的口径の小さいレンズ
に比べて合焦による性能劣下が非常に大きいことから、
性能劣化を抑える数々の合焦方式が提案されている。本
発明においても、一般の大口径レンズと同様に合焦時の
性能劣下を十分に抑える合焦方式を考える必要があっ
た。例えば本発明を従来通り、前玉繰り出し方式で合焦
した場合、合焦は可能である。しかしながら、より近距
離撮影時の収差変動の少ない高性能なズームレンズを実
現するには、本発明の第2レンズ群G2 で主に合焦を行
ない、この合焦に伴い発生した収差変動、特に像面湾曲
の変動と望遠端での球面収差の変動を第2レンズ群G2
以外のもう一群を用いて補正するいわゆるフローティン
グを有する合焦方式が望ましい。この合焦方式によっ
て、収差変動を至近に至るまで良好に抑えることが可能
になる。
【0025】そこで条件式(4) として本発明の合焦方式
における各群の移動量の比を定めた条件式を規定した。
条件式(4) の下限を越える場合、第2レンズ群G2 のみ
の合焦になり、特に望遠端における球面収差と像面湾曲
の近距離合焦時の変動が大きくなり好しくない。その結
果、基本的には従来の前玉繰り出し方式の合焦と収差補
正上では大差がなくなり、良好な大口径ズームレンズが
達成できなくなる。
【0026】逆に条件式(4) の上限を越える場合、例え
ば移動する方向が同方向の場合、合焦のために移動する
2つの群の移動量がほぼ同量になり、フローティングの
効果が減少し、球面収差と像面湾曲の変動のバランスが
悪くなるため良好な近距離性能が得られなくなる。更
に、例えば第2レンズ群G2 と第3レンズ群G3 又は、
第2レンズ群G2 と第4レンズ群G4 の組み合せで同方
向に移動させ合焦した場合、移動量の著しい増加を招き
レンズ系全系の大型化を招き好ましくない。
【0027】尚、条件式(4) の上限を0.6 とすれば、更
に近距離変動の少ない大口径ズームレンズが実現でき
る。ところで、近距離合焦時の結像性能を高めるために
は、合焦時における収差変動を小さく抑えることも必要
であるが、残留した各収差を良好なバランスにするこ
と、特に球面収差と像面湾曲との収差変動のバランスを
取ることが最も重要であり、これによって全画面の均一
な描写性能を得られることは言うまでもない。そして、
条件式(4) の合焦時における各群の移動比は、ある一定
の良像の幅を持っており、その範囲内で使用すれば比較
的良好な性能を得ることが可能である。したがって、広
角端、中間焦点距離状態、望遠端の各々の位置での最適
な移動比を設定すれば、より緻密な描写性能の向上を図
ることができる。例えば、任意の焦点距離においてフロ
ーティングが必要なく第2レンズ群G2 のみで合焦して
も良く、この場合、特に望遠端において条件式(4) を満
足すれば近距離合焦時での収差変動の少ない高性能な大
口径ズームレンズが達成できる。
【0028】また本発明の様に、第2レンズ群G2 と第
3レンズ群G3 とで合焦し、条件式(4) を満たすことが
できれば、より良好な性能が得られるうえ内焦方式とな
り、合焦による全長変化がなくなるので、機械的強度が
増し金物構造的にも有利になり好ましい。更に、第2レ
ンズ群G2 を少ないレンズ構成枚数によって、大口径比
化とコンパクト化を図りながら、全ての変倍域でより優
れた結像性能を得るには、第2レンズ群中に非球面を設
けることが効果的である。この結果、軸外収差でも特に
像面湾曲や歪曲収差及び下方コマ収差の変倍による変動
の補正の自由度を格段に向上させることが可能になる。
本発明の様な大口径ズームレンズの場合、特に広角端で
の歪曲収差を十分補正するためには、非球面の導入が望
ましく、かつ条件式(5)を満足することがより望まし
い。
【0029】 (5) 0.001≦|AS−S|/fW ≦0.03 但し、 fW :広角端の全系の焦点距離、 AS−S:有効径の最周辺における非球面と所定の頂点曲
率半径を有する基準球面との光軸方向における差、であ
る。
【0030】条件式(5) は、第2レンズ群G2 中の非球
面の効果に関する条件であり、この非球面は、特に広角
端の下方コマ収差や、変倍による下方コマ収差の変動、
望遠側の球面収差の補正に対し効果的に機能するばかり
か、前述した通り特に広角端の歪曲収差を十分補正する
ために非常に有効である。このため条件式(5) では、そ
の補正効果を十分に得るための非球面の最適な形状を規
定している。
【0031】条件式(5) の下限を越えると、本発明の様
な大口径ズームレンズの場合、非球面の効果が著しく低
下し、下方コマ収差の変倍による変動や、広角側での下
方コマ収差と歪曲収差の補正効果が低下する。また、望
遠側の球面収差の補正効果が著しく低下し補正困難とな
り、非球面の効果が無くなる。逆に条件式(5) の上限を
越えると、高次の収差の発生により画角の変動によるコ
マ収差の変動が増加し、また非球面の製造も困難とな
る。
【0032】そして望遠端の歪曲収差や上方コマ収差、
球面収差等の補正をより良好にするためには、第4レン
ズ群G4 中へも非球面を導入することが望ましい。その
場合における第4レンズ群G4 中の非球面も、条件式
(5) の条件を満足すれば大口径ズームにもかかわらず、
高性能かつ歪曲収差の非常に少ないズームレンズが達成
できる。
【0033】更に、より十分な収差補正を行うために
は、以下の条件式(6) を満足することがより望ましい。 (6) 1.8 ≦fG1/fW ≦2.8 但し、 fG1:第1レンズ群G1 の焦点距離、 fW :広角端での全系の焦点距離、である。
【0034】条件式(6) は第1レンズ群G1 の適切な屈
折力を規定するものである。条件式(6) の下限を越える
と、特に望遠側の球面収差及び下方コマ収差等の変倍に
よる変動の補正が困難となる。このため、これらの収差
変動を補正しようとすると、第1レンズ群G1 のレンズ
構成枚数が多くなり、結果的にレンズ系の大型化やコス
トアップを招き好ましくない。
【0035】逆に条件式(6) の上限を越えると、第1レ
ンズ群G1 の屈折力が弱くなり、変倍における第1レン
ズ群G1 の移動量が大きくなる。このため、主光線が望
遠側でより第1レンズ群G1 のレンズ周辺部を通過する
ために、前玉径の増大につながり、レンズ系の大型化を
招く。そしてレンズ系を保持するレンズ鏡胴が大型化
し、偏心等の問題によりレンズ鏡胴の設計困難になる。
【0036】従って条件式(6) を満足するように構成す
れば、第1レンズ群G1 を正レンズと負レンズとで接合
された接合正レンズと、正レンズとの基本的に3枚のレ
ンズで構成することが可能になる。また、第2レンズ群
2 を物体側から順に、負の第1レンズ成分G21と、負
の第2レンズ成分G22と、正の第3レンズ成分G23と、
負の第4レンズ成分G24とから構成し、そして、主に第
1レンズ成分G21と第2レンズ成分G22の形状によっ
て、広角端の非点収差、像面湾曲、歪曲収差等の収差発
生を極力おさえ、望遠側の球面収差等を主に第3レンズ
成分G23と第4レンズ成分G24の各々分離した正レンズ
と負レンズに構成することにより良好に収差発生を抑え
ている。このように、第3レンズ成分G23と第4レンズ
成分G24の間を分離し、少量の空気間隔を持たすことに
よって、より高次収差を発生させ、良好に球面収差を補
正することか可能になり、大口径化に有利である。
【0037】また、負の第1レンズ成分G21と、負の第
2レンズ成分G22と、正の第3レンズ成分G23と、負の
第4レンズ成分G24との少なくとも1つのレンズ成分を
接合レンズにすれば、球面収差の補正及び倍率色収差、
軸上色収差の補正の自由度が増すばかりか、ペッツバー
ル和を良好な値に設定する自由度も増加し、好ましい結
果が得られる。更にその場合、接合レンズ中の正レンズ
成分が負レンズ成分より屈折率が低く、その差が0.1 以
上あることが望ましい。
【0038】また、第3レンズ群G3 中にも、接合レン
ズを有することが望ましく、その接合面を像面に対し凸
面を向けることが球面収差の補正の効果がより増すため
に好ましく、接合レンズ中の正レンズ成分は負レンズ成
分より屈折率が小さく、その差を0.1 以上にすれば、よ
りペッツバール和を適切な値に設定することが有利にな
る。更に、第3レンズ群G3 を2つの接合正レンズを有
する構成にすれば、球面収差や軸上色収差、そしてペッ
ツバール和の適切な設定に有利である。この場合、各レ
ンズ成分の接合面を像面に対し凸面を向けることによっ
て、より大口径化が望める。
【0039】また、第4レンズ群G4 の構成は、基本的
に正・正・負・正の4成分を有する構成が好ましく、一
般的な中望遠レンズの様にエルノスタータイプやテレゾ
ナータイプ、変形トリプレットタイプなどが収差補正上
適している。特に、正・正・負・正構成での前方のレン
ズによって、球面収差の補正が良好にできる。また、第
4レンズ群G4 中にも第3レンズ群G3 と同様の理由に
よって、接合レンズを有することが望ましい。そして、
第3レンズ群G3 と同様にその接合レンズの接合面は、
像面に対して凸面を有することが望ましく、接合レンズ
の屈折率の差は、正レンズ成分の方が低く、0.05以上を
することが望ましい。
【0040】尚、望遠端での上方コマ収差や歪曲収差を
補正するために、第4レンズ群G4中の最も像側に正レ
ンズ成分を有することが望ましく、その正レンズ成分に
非球面を導入することによって、さらに良好に歪曲収差
や上方コマ収差を補正することが可能になる。
【0041】
【実施例】図1、図8、図15は、それぞれ本発明の実施
例1〜実施例3のレンズ構成図を示しており、各実施例
とも物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群
1 と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2 と、正の
屈折力を有する第3レンズ群G3 と正の屈折力を有する
第4レンズ群G4 とを有し、前記第2レンズ群G2 は、
物体側から順に、負レンズ成分G21と、負レンズ成分G
22と、正レンズ成分G23と、負レンズ成分G24とを有す
るズームレンズである。以下において、各図を参照しな
がら本発明による各実施例についての具体的な説明を以
下に行う。
【0042】図1、図8、図15にてそれぞれ示される実
施例1、実施例2、実施例3は基本的に同一のレンズ構
成を有しているため、実施例1を示す図1を代表して各
レンズ群の具体的なレンズ構成を説明する。図1に示さ
れる如く、物体側から順に、第1レンズ群G1 は物体側
に凸面を向けた負メニスカスレンズと正レンズとで接合
されて全体として正屈折力を有する接合レンズと、物体
側に凸面を向けた正メニスカスレンズとから構成され、
第2レンズ群G2 は物体側に凸面を向けた負メニスカス
レンズと、両凹負レンズと正メニスカスレンズとで接合
されて全体として負屈折力を有する接合レンズと、正レ
ンズと、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズとか
ら構成され、絞りを有し、第3レンズ群G3 は両凸正レ
ンズと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズとで接
合された全体として正屈折力を有する接合レンズと、両
凸正レンズと物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
とで接合された全体として正屈折力を有する接合レンズ
とから構成され、第3レンズ群G3 の直前に絞りを有
し、第4レンズ群G4 は両凸正レンズと物体側に凹面を
向けた負メニスカスレンズとで接合された全体として正
屈折力を有する接合レンズと、物体側に凸面を向けた正
レンズと、両凹負レンズと、両凸レンズとから構成され
る。
【0043】また、広角端から望遠端への変倍に際し、
第1レンズ群G1 と第4レンズ群G 4 がリンクして物体
方向に直線的(線型的)に移動し、第2レンズ群G2
像面方向に非直線的(非線型的)に移動し、第3レンズ
群G3 は物体方向に非直線的(非線型的)に移動する。
この様な、広角端から望遠端への変倍による各レンズ群
の移動により、第1レンズ群G1 と第2レンズ群G2
の空気間隔が増加し、第2レンズ群G2 と第3レンズ群
3 との空気間隔が減少し、第3レンズ群G3 と第4レ
ンズ群G4 との空気間隔が減少する。
【0044】また、合焦時には無限遠物点から近距離物
点に合焦する際、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3
とを、実施例に示す移動比にしたがって、それぞれ物体
方向に移動する。そして、広角端、中間焦点距離、望遠
端それぞれ異なる移動比を使用しても良く、従って実施
例1の合焦の移動比は、広角端、中間焦点距離状態、望
遠端の各々異なる移動比である。そして前述した様に、
各々に移動範囲を持っており、広角端では0.15〜0.33、
中間焦点距離状態では0.2 〜0.3 、望遠端では0.27〜0.
34である。実施例2の合焦の移動比は、広角端、中間焦
点距離状態、望遠端、共に同一の移動比にした例であ
る。そして前述した様に、各々に移動範囲を持ってお
り、広角端では0.17〜0.35、中間焦点距離状態では0.25
〜0.4 、望遠端では0.27〜0.33である。実施例3の合焦
の移動比は、広角端、中間焦点距離状態が同一の移動比
であり、望遠端のみ異なる移動比である。そして前述し
た様に、各々に移動範囲を持っており、広角端では0.2
〜0.35、中間焦点距離状態では0.2 〜0.35、望遠端では
0.27〜0.34である。
【0045】以下に、本発明における各実施例の諸元の
値及び条件対応数値を掲げる。但し、左端の数字は物体
側からの順序を表し、rはレンズ面の曲率半径、dはレ
ンズ面間隔、νはアッベ数、nはd線(λ=587.6nm)に
おける屈折率、fは全系の焦点距離、FNOはFナンバ
ー、2ωは画角、φは非球面レンズの有効径を表してい
る。また、諸元の値に示す非球面は、光軸から垂直方向
の高さyにおける各非球面の頂点の接平面からの光軸方
向に沿った距離をX(h)とし、基準の近軸曲率半径を
r、円錐係数をk、n次の非球面係数をCn とすると
き、 X(h)=(h2 /r)/〔1+(1−Kh2 /r2 1/2 〕+C2h2 +C4h4 +C6h6 +C8h8 +C10h10 で表現している。また、円錐係数k及びn次の非球面係
数をCn 中の左端のE-nは10-nを示している。諸元表中
の*は、非球面を示し、その時のrの値は近軸曲率半径
を示す。
【0046】
【表1】実施例1の諸元の値 f=36〜102mm FNO=F2.9 一定 2ω=62.8゜〜2
3.6゜ (変倍における可変間隔) F 36.000 60.0000 102.0000 D0 ∞ ∞ ∞ d 5 2.8192 14.7415 25.5566 d14 16.7145 9.0918 1.9889 d20 12.7213 8.4218 4.7097 Bf 38.0002 46.8973 53.9561 β -.0333 -.0333 -.0333 D0 987.9732 1597.9551 2397.1251 d 5 1.5180 12.8076 21.0254 d14 17.7555 10.4843 5.1607 d20 12.9816 8.9633 6.0691 Bf 38.0002 46.8973 53.9561 (第6面の非球面係数) k = .183962 ×102 c 2= .0000 c 4= .33398×10-5 c 6=-.3611 ×10-8 c 8= .48118×10-11 c10= .76895×10-13 (第28面の非球面係数) k =-.145378 ×102 c 2= .0000 c 4=-.20376×10-5 c 6= .71740×10-8 c 8=-.40200×10-10 c10= .10183×10-12 (条件対応数値) (1)fG2・hG2R /fT =− 2.19 (2)fG3・hG3R /fT =9.98 (3)fG4・hG4F /fT =10.41 (4)|X3 /X2 |=0.2 ─広角端 =0.28 ─中間焦点距離状態 =0.3 ─望遠端 (5)|AS−S|/fW =0.0106 ─第6面の非球面(φ
=30.2の時) =0.00598 ─第28面の非球面(φ=27.6の時) (6)fG1/fW =2.21
【0047】
【表2】 実施例2の諸元の値 f=36〜102mm FNO=F2.9 一定 2ω=62.8゜〜2
3.6゜ (変倍における可変間隔) F 36.0000 60.0000 102.0000 D0 ∞ ∞ ∞ d 5 2.8253 14.6910 25.1765 d14 15.9704 8.8152 1.9895 d20 14.8202 10.1098 6.4500 Bf 38.0007 46.7900 53.7410 β -.0333 -.0333 -.0333 D0 991.9076 1602.1510 2393.1497 d 5 1.4328 12.7976 20.7550 d14 16.9452 10.1406 5.0845 d20 15.2379 10.6778 7.7764 Bf 38.0007 46.7900 53.7410 (第6面の非球面係数) k = .183962 ×102 c 2= .0000 c 4= .26631×10-5 c 6=-.17939×10-7 c 8= .73927×10-10 c10=-.10574×10-12 (第28面の非球面係数) k =-.238385 ×102 c 2= .0000 c 4=-.62356×10-6 c 6= .51236×10-8 c 8=-.29850×10-10 c10= .73686×10-13 (条件対応数値) (1)fG2・hG2R /fT =− 2.08 (2)fG3・hG3R /fT =9.44 (3)fG4・hG4F /fT =11.15 (4)|X3 /X2 |=0.3 ─広角端 =0.3 ─中間焦点距離状態 =0.3 ─望遠端 (5)|AS−S|/fW =0.00814 ─第6面の非球面(φ
=29.0の時) =0.00520 ─第28面の非球面(φ=28.1の時) (6)fG1/fW =2.14
【0048】
【表3】 実施例3の諸元の値 f=36〜102mm FNO=F2.9 一定 2ω=62.8゜〜2
3.6゜ (変倍のおける可変間隔) F 36.0000 60.0000 102.0000 D0 ∞ ∞ ∞ d 5 2.8132 14.8108 25.7954 d14 17.0438 9.1976 1.9860 d20 9.2204 5.0689 1.2960 Bf 37.9988 46.8860 54.1834 β -.0333 -.0333 -.0333 D0 985.8584 1598.3743 2393.5693 d 5 1.1984 12.7406 20.9971 d14 18.1742 10.6468 5.2008 d20 9.7048 5.6900 2.8794 Bf 37.9988 46.8860 54.1834 (第6面の非球面係数) k = .183962 ×102 c 2= .0000 c 4= .33398×10-5 c 6=-.19602×10-9 c 8=-.78904×10-11 c10= .13752×10-12 (第28面の非球面係数) k =-.86563×10 c 2= .0000 c 4=-.19950×10-5 c 6= .51139×10-8 c 8=-.30096×10-10 c10= .68708×10-13 (条件対応数値) (1)fG2・hG2R /fT =− 2.19 (2)fG3・hG3R /fT =11.28 (3)fG4・hG4F /fT =9.48 (4)|X3 /X2 |=0.3 ─広角端 =0.3 ─中間焦点距離状態 =0.33 ─望遠端 (5)|AS−S|/fW =0.0133 ─第6面の非球面(φ
=29.4の時) =0.00779 ─第28面の非球面(φ=29.65 の時) (6)fG1/fW =2.26 以上の如く、各実施例の諸元からわかる通り、各レンズ
群とも極力少ないレンズ構成枚数で構成されながら、比
較的コンパクトで前玉径が比較的小さく、開放Fナンバ
ーが2.8 程度と明るく、しかしもズーム比が2.83倍にも
達する広い画角を含む大口径ズームレンズが達成されて
いることが分かる。
【0049】また、実施例1〜実施例3における広角端
での焦点距離が無限遠における諸収差図を図2、図9、
図16に示しており、実施例1〜実施例3における中間焦
点距離状態での焦点距離が無限遠における諸収差図を図
3、図10、図17に示しており、実施例1〜実施例3にお
ける望遠端での焦点距離が無限遠における諸収差図を図
4、図11、図18に示している。そして、実施例1〜実施
例3における広角端でのβ=-1/30 における諸収差図を
図5、図12、図19に示しており、実施例1〜実施例3に
おける中間焦点距離状態でのβ=-1/30 における諸収差
図を図6、図13、図20に示しており、実施例1〜実施例
3における望遠端でのβ=-1/30 における諸収差図を図
7、図14、図21に示している。尚、球面収差図中の点線
は、正弦条件(S.C)カーブを示す。
【0050】諸収差図から、諸収差とも良好に補正され
ており、特に球面収差と歪曲収差が良好に補正されてい
ることが分かる。ところで、本発明の各実施例の各収差
図には、無限遠とβ=-1/30 の諸収差図を示している
が、本発明のズームレンズは撮影距離 0.9〜 1.0mまで
の合焦が可能であり、その性能が良好であることは言う
までもない。
【0051】また本発明では、非球面式中の円錐係数k
から10次の項までを使用している。円錐係数kを導入す
ることによって、低次項から高次項までの全てに影響
し、きめこまかな収差補正が可能になる。特に本発明の
様に高性能を必要とする光学系への導入は設計の自由度
を上げるものであり、より好ましい結果を達成すること
が出来る。
【0052】尚、本実施例中の非球面レンズをガラスと
プラスチックの複合型非球面に置き換えることも可能で
あり、非球面の材質についての制約はない。
【0053】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、各レンズ
群とも極力少ないレンズ構成枚数で前玉径が小さくコン
パクトに構成されながら、Fナンバーが2.8 程度と明る
く、しかもズーム比が3倍程度にも達し、広角端から望
遠端にわたり優れた結像性能を有する高倍率で大口径で
あるズームレンズが達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1のレンズ構成図。
【図2】広角端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図3】中間焦点距離状態での焦点距離が無限遠におけ
る諸収差図。
【図4】望遠端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図5】広角端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【図6】中間焦点距離状態でのβ=-1/30 における諸収
差図。
【図7】望遠端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【図8】本発明による実施例2のレンズ構成図。
【図9】広角端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図10】中間焦点距離状態での焦点距離が無限遠におけ
る諸収差図。
【図11】望遠端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図12】広角端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【図13】中間焦点距離状態でのβ=-1/30 における諸収
差図。
【図14】望遠端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【図15】本発明による実施例3のレンズ構成図。
【図16】広角端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図17】中間焦点距離状態での焦点距離が無限遠におけ
る諸収差図。
【図18】望遠端での焦点距離が無限遠における諸収差
図。
【図19】広角端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【図20】中間焦点距離状態でのβ=-1/30 における諸収
差図。
【図21】望遠端でのβ=-1/30 における諸収差図。
【主要部分の符合の説明】
1 ・・・第1レンズ群 G2 ・・・第2レンズ群 G3 ・・・第3レンズ群 G4 ・・・第4レンズ群 S ・・・絞り

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に、正の屈折力を有する第
    1レンズ群G1 と、負の屈折力を有する第2レンズ群G
    2 と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈
    折力を有する第4レンズ群G4 とを有し、 前記第2レンズ群G2 は、物体側から順に、負レンズ成
    分G21と、負レンズ成分G22と、正レンズ成分G23と、
    負レンズ成分G24とを有し、 広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群G
    1 と、前記第3レンズ群G3 と、前記第4レンズ群G4
    とが、それぞれ物体側へ移動し、かつ以下の条件を満足
    することを特徴とする大口径ズームレンズ。 (1) −3≦fG2・hG2R /fT ≦−1.5 (2) 6≦fG3・hG3R /fT ≦14 (3) 6≦fG4・hG4F /fT ≦16 但し、 fG2 :第2レンズ群G2 の焦点距離 fG3 :第3レンズ群G3 の焦点距離 fG4 :第4レンズ群G4 の焦点距離 hG2R :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
    バーを決定する光線が、第2レンズ群G2 の最も像側の
    レンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの光線の
    高さ。 hG3R :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
    バーを決定する光線が、第3レンズ群G3 の最も像側の
    レンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの高さ。 hG4F :望遠端において、軸上無限遠物点からのFナン
    バーを決定する光線が、第4レンズ群G4 の最も物体側
    のレンズ面の最周縁を通過する位置から光軸までの高
    さ。 fT :望遠端における全系の焦点距離
  2. 【請求項2】 請求項1の大口径ズームレンズにおい
    て、近距離物点への合焦の際に、第2レンズ群G2 と少
    なくとも1つの群とを移動させることによって合焦し、
    かつ以下の条件を満足することを特徴とする大口径ズー
    ムレンズ。 (4) 0<|Xn /X2 |≦0.9 但し、 X2 :近距離合焦時における第2レンズ群G2 の移動
    量 Xn :近距離合焦時における第n群Gnの移動量(但
    し、nは第2レンズ群G2 以外の任意のレンズ群を表わ
    す。)
  3. 【請求項3】 物体側より順に、正の屈折力を有する第
    1レンズ群G1 と、負の屈折力を有する第2レンズ群G
    2 と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と正の屈折
    力を有する第4レンズ群G4 とを有するズームレンズに
    おいて、 変倍域中の任意の焦点距離において、前記第2レンズ群
    2 と前記第3レンズ群G3 とをそれぞれ所定の移動量
    により合焦を行なうことを特徴とするズームレンズ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のズームレンズにおい
    て、変倍中に合焦のために移動する前記第2レンズ群G
    2 と前記第3レンズ群G3 との移動量が、各焦点距離に
    より異なることを特徴とするズームレンズ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のズームレンズにおい
    て、少なくとも任意の焦点距離において以下の条件を満
    たすことを特徴とするズームレンズ。 0<|Xn /X2 |≦0.9
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