JPH063504A - プラスチックレンズ - Google Patents

プラスチックレンズ

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JPH063504A
JPH063504A JP4187386A JP18738692A JPH063504A JP H063504 A JPH063504 A JP H063504A JP 4187386 A JP4187386 A JP 4187386A JP 18738692 A JP18738692 A JP 18738692A JP H063504 A JPH063504 A JP H063504A
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JP
Japan
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primer
lens
polysiloxane
plastic lens
impact resistance
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Pending
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JP4187386A
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English (en)
Inventor
Tomoji Honda
智士 本田
Isao Kaetsu
勲 嘉悦
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TOKYO KEIKAKU KK
Original Assignee
TOKYO KEIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 プラスチックレンズ表面に、架橋させたポリ
シロキサン系ゴムからなるプライマ−層を設け、その上
にシリコン系樹脂からなるハ−ドコ−ト層を被覆し、そ
の上に更に、無機物質からなる単層または多層の反射防
止層を有するプラスチックレンズにおいて、前記プライ
マ−層にビニル基を有するポリシロキサンを塗布後、加
熱硬化架橋させたポリシロキサン系熱硬化性ゴムを厚み
0.05〜5ミクロンの範囲で用いる。 【効果】 本発明レンズは耐擦傷性、耐衝撃性、反射防
止性に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐擦傷性、耐衝撃性、
反射防止性に優れた有用なプラスチックレンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックレンズは、ガラスに
代わり多用されつつある。この大きな理由は、プラスチ
ックレンズがガラスにない有用な性質を多々有している
からである。例えば、軽量な点、染色出来る点、割れに
くい点等である。この中でも、割れにくいと言う性質
は、極めて重要である。例えば、眼鏡レンズにおいて
は、眼球を保護すると言う観点から見ればガラス製レン
ズに比べプラスチック製レンズの重要性は明かである。
しかしながら、プラスチック性眼鏡レンズの実際上の使
用においては、プラスチックレンズのこの割れにくいと
言う性質、即ち耐衝撃性の大きいと言う性質は必ずしも
生かされているとは言い難い。この理由は、一般にプラ
スチックレンズは表面が傷つき易いため、レンズの表面
にシリコン系のハ−ドコ−ト膜が設けられ、更にその上
に、反射を防止するための無機物質からなる単層また
は、多層の反射防止層が着けられている。しかしなが
ら、このハ−ドコ−ト層と反射防止層が着けられたプラ
スチックレンズは、これらの膜を設けないプラスチック
レンズに比べ耐衝撃性が著しく低下する現象が有るため
である。この現象を回避する研究が多方面で行われてい
る。例えば、特開昭63−87223号公報や特開昭6
3−141001号公報には、プラスチックレンズとハ
−ドコ−ト膜の間に、ポリウレタン樹脂のプライマ−層
を設ける方法が開示されている。しかしながら、これら
の方法では、プライマ−層のポリウレタン樹脂が条件に
よっては、シリコン系ハ−ドコ−ト層へ溶出し、曇りを
生じたり、ハ−ドコ−ト膜が本来の硬度を有しない可能
性が有る。又、プライマ−層のポリウレタン樹脂とシリ
コン系ハ−ドコ−ト膜の密着性が必ず良好とは言い難
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、耐衝撃性の著しいプライマ−であって、かつレン
ズ基材及び、シリコン系ハ−ドコ−ト膜との密着性に優
れ、且つハ−ドコ−ト膜に欠点を与えないプライマ−を
開発し、耐擦傷性、耐衝撃性、反射防止性に優れた有用
なプラスチックレンズを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、この解決策
として、プライマ−にシリコン系ハ−ドコ−トと同質の
ポリシロキサン系架橋ゴムを用いることにより、耐衝撃
性の著しいプライマ−であって、かつレンズ基材及び、
シリコン系ハ−ドコ−ト膜との密着性に優れ、且つハ−
ドコ−ト膜に欠点を与えない耐擦傷性、耐衝撃性、反射
防止性に優れた有用なプラスチックレンズを提供するに
至った。以下に本発明の詳細を述べる。
【0005】本発明ではプラスチックレンズ基材の種類
は特に限定されない。例えばアクリル樹脂、ポリカ−ボ
ネ−ト樹脂等の熱可塑性樹脂からなるレンズ、ジエチレ
ングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト樹脂、各種の架橋
型アクリル樹脂、架橋ポリウレタン樹脂、架橋ポリチオ
ウレタン樹脂、等の熱硬化性樹脂からなるレンズ等広い
範囲のレンズを使用することが出来る。
【0006】次に本発明では、これら各種の材質からな
るレンズの上に限定された本発明のプライマ−が被覆さ
れる。本発明で使用されるプライマ−の主要成分は、ポ
リシロキサン系架橋ゴムからなる。このポリシロキサン
系架橋ゴムは、弾力性があり、レンズの耐衝撃性を維持
すると共に、この上にコ−トするシリコン系ハ−ドコ−
トと同質であるため、ハ−ドコ−ト層と強い密着性をも
たせることが出来る。本発明で用いるポリシロキサン系
架橋ゴムとは、ビニル基を有するポリシロキサンポリマ
−を架橋した物の総称を意味する。即ち、種々の重合度
のビニル基を有するポリシロキサンを主に、パ−オキサ
イド触媒を用いてポリシロキサン中のビニル基を結合さ
せ架橋させる事により得られるゴムを意味する。
【0007】このプライマ−の処理方法は、本発明で
は、通常有機溶媒に溶解しておいた各種の重合度のビニ
ル基を有するポリシロキサンに触媒を添加したのち、レ
ンズに塗布しこれを高温で処理することによりプライマ
−層を形成させることが出来る。このプライマ−の塗布
方法は、スピンコ−ト法、デイツピイング法等公知の方法
であれば特に、制限はない。プライマ−層形成させるた
めに、レンズを予め必要に応じてアルカリ処理、プラズ
マ処理、等の前処理を行っておくのが接着性の向上の為
により好ましい。
【0008】このプライマ−は、主に、メチルビニル−
ポリジメチルシロキサンコポリマ−のメチル基とビニル
基のラジカル結合により得られることになるが、ここで
用いられる触媒は、ベンゾイルパ−オキサイド、ビス
(ジクロルベンゾイル)パ−オキサイド、ジクミルパ−
オキサイドなどが使用される。硬化使用温度は、通常1
10〜140度位が適当な温度として採用される。
【0009】このプライマ−層の厚みは、本発明では、
重要である。厚すぎると耐衝撃性には有利であるが、硬
度が低下する。 又、薄すぎると耐衝撃性が小さくな
る。本発明では、適当なプライマ−層の厚みとして、
0.05〜5ミクロン、より好ましくは、0.1〜3ミ
クロンの範囲が使用される。
【0010】本発明では、次に、プライマ−層の上に、
シリコン系樹脂よりなるハ−ドコ−ト層を設ける。この
ハ−ドコ−ト層として用いられるハ−ドコ−ト剤は、本
発明においては、特に、限定はない。現在レンズ業界で
一般に使用されているシリコン系ハ−ドコ−ト剤をその
まま使用することができる。ハ−ドコ−ト剤の塗布方法
は、スピンコ−ト法、デイツピイング法等公知の方法であ
れば特に、制限はない。本発明では、プライマ−材料と
ハ−ドコ−ト剤が同質のシリコン系樹脂よりなる為、相
溶性が高く、プライマ−層に処理を行わずとも、プライ
マ−層とハ−ドコ−ト層の密着性が良好なのが本発明の
特徴でもあるので、プライマ−層に前処理を行なう必要
はない。
【0011】ハ−ドコ−ト剤を塗布したのち、加熱硬
化、紫外線硬化、等の手段を用いて、ハ−ドコ−トの硬
化が行われる。本発明では、一般に、ハ−ドコ−ト層の
厚みとして、1.0〜10ミクロン、より好ましくは、
2.0〜7ミクロンの範囲が使用される。本発明では、
シリコン系ハ−ドコ−ト層の上に更に、単層または、多
層の反射防止膜が設けられる。これに用いられる材料と
しては、通常ガラスもしくは、プラスチックレンズに使
用されているものを、そのまま使用することが出来る
が、一般には、金属酸化物、金属弗化物が挙げられ、具
体的には、Si02、Zr02、等の金属酸化物、MgF
2等の 弗化物が代表的な例である。
【0012】これら単層または、多層の反射防止膜を設
ける方法は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レ−チング法、イオンビ−ムアシスト法等を採用するこ
とが出来る。この様に、本発明のプライマ−にシリコン
系ハ−ドコートと同質のポリシロキサン系架橋ゴムを用
いることにより、耐衝撃性の著しいプライマ−であっ
て、かつレンズ基材及び、シリコン系ハ−ドコ−ト膜と
の密着性に優れ、且つハ−ドコ−ト膜に欠点を与えない
耐擦傷性、耐衝撃性、反射防止性に優れた有用なプラス
チックレンズを提供する事が出来る。以下、本発明を実
施例で説明する。
【0013】実施例(1) ※プライマ−層の作製 使用したプラスチックレンズ : 市販のCRー39レン
ズ(0.00ジオプタ−)中心厚み1.6mm レンズ前処理 : 3%アルカリ水溶液5分
浸漬(室温) プライマ− : チッソ株式会社製PS255 ジメチルシロキサン(0.5〜1.5%)−メチルビニ
ルシロキサンコポリマ−固形分30%溶液に調整 触媒 : ベンゾイルパ−オキサイド(50%ペ
−ストinジメチルポリシロキサン)0.75%(対プラ
イマ−固形分) 塗布方法 : ディッピィング法 硬化条件 : 120℃ 20分 以上の方法によって厚み0.6ミクロンのプライマ−層
を形成させた。 ※ハ−ドコ−ト層の作製 ハ−ドコ−ト剤 : 徳山曹達株式会社製 TS56T シリコン系ハ−ドコ−ト剤 塗布方法 : ディッピィング法 硬化条件 : 110℃ 2時間 以上の方法によって厚み5.1ミクロンのハ−ドコ−ト
層を形成させた。 ※反射防止層の作製 スパッタリング法によりSi02/Zr02 系の7層の
反射防止膜を形成させた。
【0014】※評価方法 (1)膜の密着性 JIS K5400(碁盤目試験)に準じる密着テスト 膜を有するレンズ表面をカッタ−で1mm角の碁盤目
(100個)に切傷をつけ、セロハンテープを張り付け
た後、これを勢い良くひきはがし、レンズから剥ぎ取ら
れずに残っている膜の碁盤目の数を数える。 100/100 :膜が全く剥がれていない。 0/100 :膜がすべて剥がれている事を示す。 (2)膜硬度 JIS K5400(鉛筆引っかき試験)に準じる鉛筆
硬度を求めた。 (3)膜の耐擦傷性 #0000のスチ−ルウ−ルで擦り、反射色の変化で判
定した。 評価 A :強く擦っても傷が着かず反射色が変化しな
い。 B :強く擦ると傷が着き、傷の部分は、白くなるが傷
以外の所は反射色は変化がない。 C :弱く擦るだけでも膜に傷が生じ、擦った部分が完
全に白くなる。 (4)レンズの耐衝撃性 127cmの高さから重量の異なる鋼球(2gから+2
gおき)を順次レンズ中央に落下させ、割れる1つ手前
の鋼球の重量を耐衝撃性とした。 実施例(1)の結果 (1)膜の密着性 : 100/100 (2)膜硬度 : 5H (3)膜の耐擦傷性 : A (4)レンズの耐衝撃性 : 92g 比較例(1) 実施例(1)と全く同じで、ただプライマ−層を省き、
ハ−ドコ−ト及び反射防止コ−トを施したレンズ 比較例(1)の結果 (1)膜の密着性 : 100/100 (2)膜硬度 : 5H (3)膜の耐擦傷性 : A (4)レンズの耐衝撃性 : 8g
【0015】実施例(2) プライマ− : チッソ株式会社製 PEHP150 ジフェニルージメチルシロキサンコポリマ−(末端ビニ
ル) 固形分40%溶液に調整 触媒 : ベンゾイルパ−オキサイド(50%ペ
−ストinジメチルポリシロキサン)0.75%(対プラ
イマ−固形分) 以上の方法によって厚み0.5ミクロンのプライマ−層
を形成させた。 プライマ−以外はすべて実施例(1)に準じてハ−ドコ
−ト、反射防止コ−トを施した。 実施例(2)の結果 (1)膜の密着性 : 100/100 (2)膜硬度 : 5H (3)膜の耐擦傷性 : A (4)レンズの耐衝撃性 : 146g
【0016】
【発明の効果】本発明のレンズは耐擦傷性、耐衝撃性、
反射防止性に優れたものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックレンズ表面に、架橋させ
    たポリシロキサン系ゴムからなるプライマ−層を設け、
    その上にシリコン系樹脂からなるハ−ドコ−ト層を被覆
    し、その上に更に、無機物質からなる単層または、多層
    の反射防止層を有するプラスチックレンズにおいて、前
    記プライマ−層にビニル基を有するポリシロキサンを塗
    布後、加熱硬化架橋させたポリシロキサン系熱硬化性ゴ
    ムを厚み0.05〜5ミクロンの範囲で用いることを特
    徴とする耐衝撃性が改良されたプラスチックレンズ
JP4187386A 1992-06-23 1992-06-23 プラスチックレンズ Pending JPH063504A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8609230B2 (en) 2009-12-25 2013-12-17 Asahi Glass Company, Limited Resin substrate provided with hard coating film and its production process
WO2017197185A1 (en) * 2016-05-13 2017-11-16 Vision Ease, Lp Cast lens

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