JPH06348913A

JPH06348913A - 媒体取り扱い機構

Info

Publication number: JPH06348913A
Application number: JP13184493A
Authority: JP
Inventors: Akiji Nakatsu; 章治中津
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1993-06-02
Filing date: 1993-06-02
Publication date: 1994-12-22

Abstract

(57)【要約】【目的】多種類の大きさの媒体に対し、スキューおよ
びシフトの補正が可能な媒体取り扱い機構を提供するこ
と。【構成】媒体の搬送方向に対して斜めに取り付けられ
たスキュー補正ローラにより媒体を基準面に押し当て、
媒体のスキューおよびシフトを補正する媒体取り扱い機
構であって、搬送される前記媒体の幅寸法または長さ寸
法またはこれらの両方により、前記スキュー補正ローラ
の押圧を制御する如く構成したことを特徴とする媒体取
り扱い機構。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は媒体取り扱い機構に関
し、特に複数種の紙葉類の搬送を行う際、該紙葉類のス
キュー(斜行)およびシフト(横ずれ)を確実に補正するこ
とが可能な媒体取り扱い機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のスキュー補正の方法としては、例
えば、特開平1-237780号公報に開示された技術が知られ
ている。この技術は、円錘台形のローラと円柱形のロー
ラとの組み合わせにより、媒体を搬送しながらスキュー
補正を行うもので、比較的簡単な構成で、スキュー補正
を行うことが可能である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術は、媒体を搬送しながらスキュー補正を行うもの
であるため、スキュー補正を行う際に一定以上の距離が
必要であり、装置の小型化には不適当であった。また、
シフトの補正量に限界があり、大きなスキューには対処
できないという問題もあった。これらの問題に対して
は、媒体の搬送方向に斜めまたは直角に駆動されるロー
ラを設けて、このローラにより媒体を基準面に押し当て
てスキューおよびシフトを強制的に修正する方法も知ら
れている。対象媒体が一種類の場合にはこの方式は有効
であるが、この方式で、大きさの異なる媒体の補正を行
うと、媒体の大きさが大きくなればなるほど、ローラの
駆動力に対する抵抗が増大し、基準面に真直に押し当て
られなくなるという事態が発生する。本発明は上記事情
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、従
来の技術における上述の如き問題を解消し、多種類の大
きさの媒体に対し、スキューおよびシフトの補正が可能
な媒体取り扱い機構を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、媒
体の搬送方向に対して斜めに取り付けられたスキュー補
正ローラにより媒体を基準面に押し当て、媒体のスキュ
ーおよびシフトを補正する媒体取り扱い機構であって、
搬送される前記媒体の幅寸法または長さ寸法またはこれ
らの両方により、前記スキュー補正ローラの押圧を制御
する如く構成したことを特徴とする媒体取り扱い機構に
よって達成される。

【０００５】

【作用】本発明に係る媒体取り扱い機構においては、媒
体の幅および長さを判定して、判定した媒体の大きさに
対応して、押圧をスキュー補正ローラに加えるよう、押
圧力可変機構を動作させる。これにより、媒体の抵抗力
に打ちかつ必要十分な駆動力がスキュー補正ローラに発
生し、多種類の媒体の基準面への押し当てが可能とな
る。なお、当該媒体取り扱い機構を有する装置またはそ
の上位装置において、搬送媒体の種類の認識が可能な場
合には、上記装置またはその上位装置内に予め設定して
おいた搬送媒体の種類に対応する押圧力の設定値に従
い、上述の押圧力可変機構を動作させることも可能であ
る。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図１は、本発明の一実施例に係るスキュー
補正機構の平面図、図２はその側断面図である。本実施
例に係るスキュー補正機構は、以下の如く構成されてい
る。まず、１はローラ１ａおよび１ｂから成る搬送ロー
ラ対であり、２は同じくローラ２ａおよび２ｂから成る
搬送ローラ対である。３は搬送される媒体を示してい
る。上述の搬送ローラ対１は、プレッシャローラ１ａを
持ち上げる手段(図示されていない)を備えており、開閉
可能に構成されている。また、上述の搬送ローラ対１と
２との間には、媒体３の搬送方向に対して傾斜したスキ
ュー補正ローラ５を含むスキュー補正ユニットが設けら
れている。上述のスキュー補正ユニットは、以下の如く
構成されている。すなわち、スキュー補正ローラ５はブ
ラケット７により支持され、このブラケット７はシャフ
ト８を中心として回動自在に支持されている。

【０００７】そして、上述のブラケット７は、図示され
ていないブラケット持ち上げ手段により、シャフト８を
中心として回動することにより、矢印Ｃに示す如く、ス
キュー補正ローラ５を、媒体搬送面に接触させたり、こ
れから持ち上げたりすることが可能に構成されている。
上述のスキュー補正ローラ５は、シャフト８を図示され
ていないモータにより回転させることにより、ベルト９
を介して正逆転駆動される。ブラケット７の後端には、
バランサ６が取り付けられており、バランサ位置決め手
段１０により、バランサ６の位置を前後に移動させるこ
とが可能に構成されている。このバランサ位置決め手段
１０としては、軸７ａに挿通されたバランサ６を、ウォ
ーム軸を駆動するモータにより前後させる方式等、各種
の方式を用いることができる。ブラケット７上でのバラ
ンサ６の位置を後述する如く移動させることにより、シ
ャフト８を介して、上述のスキュー補正ローラ５による
媒体押圧力を変化させることが可能である。

【０００８】１１，１２，１３は搬送された媒体の有無
およびそのサイズを検知するための搬送路幅方向に沿っ
て設けられた複数のセンサである。また、１４は上述の
スキュー補正ローラ５によるスキュー補正動作時の基準
となる基準面４の近傍に設けられている、媒体３検出用
のセンサを示している。以下、上述の如く構成された本
実施例の動作を説明する。媒体３は、搬送ローラ対１に
より、矢印Ａ方向(図１，図２)に、スキュー補正ローラ
５の下まで搬送されてくる。なお、このときには、搬送
ローラ対１は閉じており、媒体３を挟持搬送可能にセッ
トされている。また、スキュー補正ローラ５は、媒体搬
送面から持ち上げられた状態になっている。なお、上述
の媒体３の搬送過程において、センサ１１，１２，１３
が、媒体３の幅，長さまたはこの両者を検出する。

【０００９】本実施例に係るスキュー補正機構を備えた
媒体取り扱い装置には、予め、取り扱う媒体３の幅，長
さに対するバランサ６のセット位置についての情報が、
テーブルの形で登録されており(図４参照)、センサ１
１，１２，１３が検出した媒体３の幅，長さまたはこの
両者に基づいて、前述のバランサ位置決め手段１０によ
り、バランサ６を所定のセット位置に移動させる。例え
ば、センサ１１のみが媒体３を検知しているような場合
には、媒体のサイズが小さいことを示しているので、バ
ランサ６のセット位置を、図３の６ａの位置にセットす
ることにより、スキュー補正ローラ５の押圧力を、軽い
押圧力にセットする。センサ１１と１２が媒体３を検知
しているような場合には、媒体のサイズが中くらいであ
ることを示しているので、バランサ６のセット位置を、
図３の６ｂの位置にセットすることにより、中程度の押
圧力を実現する。

【００１０】また、センサ１１，１２，１３が媒体３を
検知しているような場合には、媒体のサイズが大きいこ
とを示しているので、バランサ６のセット位置を、図３
の６ｃの位置にセットすることにより、スキュー補正ロ
ーラ５の押圧力を、強い押圧力にセットする。上述の動
作は、媒体幅が広ければ、それだけ、スキュー補正に要
する力が大きくなることに対処するためである。スキュ
ー補正ローラ５の押圧力のセット完了後、スキュー補正
ローラ５を媒体３上に降下させ、搬送ローラ対１のロー
ラ１ａを持ち上げて、媒体挟持を解除する。これによ
り、媒体３は、スキュー補正ローラ５により、自由に移
動可能な状態におかれる。この状態で、スキュー補正ロ
ーラ５を駆動し、媒体３を図２の矢印Ｂ方向に搬送する
ことにより、基準面４に押し当てる。

【００１１】ここで、スキュー補正ローラ５の駆動力
(媒体搬送力)が充分であれば、スキューないしシフトが
解消されるが、もし、スキュー補正ローラ５の駆動力が
不足している場合には、媒体３が図１に一点鎖線で示さ
れるような状態で停止する。この状態は、センサ１４が
所定時間後になっても、媒体３を検知できないことによ
り検出される。所定時間内にセンサ１４が媒体３を検知
できた場合には、搬送ローラ対１を閉じて、スキュー補
正ローラ５を持ち上げ、搬送ローラ対１，２により、媒
体３を次工程に挟持搬送する。一方、所定時間内にセン
サ１４が媒体３を検知できなかった場合には、スキュー
補正ローラ５を逆転させて、媒体３を元の位置まで戻
し、バランサ６のセット位置を、バランサ位置決め手段
１０により一定量移動させて、スキュー補正ローラ５の
媒体３押圧力を増大させる。

【００１２】その後、スキュー補正ローラ５による媒体
３のスキュー補正動作を再実行し、前述の如く、その結
果をチェックする。結果が良ければ、搬送ローラ対１を
閉じて、スキュー補正ローラ５を持ち上げ、搬送ローラ
対１，２により、媒体３を次工程に挟持搬送する。ま
た、もし、まだ、所定時間内にセンサ１４が媒体３を検
知できなかった場合には、上述の動作を更に繰り返す。
但し、バランサ位置決め手段１０によるバランサ６のセ
ット位置が、限界点に達した場合には、異常警報を発す
る。上記実施例によれば、媒体の幅を判定し、媒体の大
きさに対応して、押圧をスキュー補正ローラに加えるよ
う押圧力可変機構を動作させることにより、媒体の抵抗
力に打ちかつ必要十分な駆動力でスキュー補正ローラを
駆動するようにしたので、多種類の媒体の基準面への押
し当てが可能となる。

【００１３】なお、上記実施例は本発明の一例を示した
ものであり、本発明はこれに限定されるべきものではな
いことは言うまでもないことである。例えば、上記実施
例においては、センサ１１〜１３により媒体３の幅を検
知してこれを媒体３の大きさとしているが、センサ１１
〜１３により媒体３の幅および長さを検出することも可
能である。また、本実施例に係るスキュー補正機構を備
えた媒体取り扱い装置に別の媒体認識手段を備えてもよ
く、更に、該装置の上位装置にそのような認識手段を設
けてもよい。なお、媒体情報とバランサ位置情報との対
応を示すテーブルの形式も、各種のものが使用可能であ
る。

【００１４】

【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明によ
れば、多種類の大きさの媒体に対し、スキューおよびシ
フトの補正が可能な媒体取り扱い機構を実現できるとい
う顕著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るスキュー補正機構の平
面図である。

【図２】図１に示したスキュー補正機構の側断面図であ
る。

【図３】実施例に係るスキュー補正機構のバランサ位置
説明図である。

【図４】実施例に係るスキュー補正機構の媒体サイズと
バランサ位置との対応テーブルの一例を示す図である。

【符号の説明】

１：搬送ローラ対、２：搬送ローラ対、３：媒体、４：
基準面、５：スキュー補正ローラ、６：バランサ、７：
ブラケット、９：ベルト、１０：バランサ位置決め手
段、１１,１２,１３および１４：センサ。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】媒体の搬送方向に対して斜めに取り付け
られたスキュー補正ローラにより媒体を基準面に押し当
て、媒体のスキューおよびシフトを補正する媒体取り扱
い機構であって、搬送される前記媒体の幅寸法または長
さ寸法またはこれらの両方により、前記スキュー補正ロ
ーラの押圧を制御する如く構成したことを特徴とする媒
体取り扱い機構。
【請求項２】前記媒体の幅寸法または長さ寸法または
これらの両方を、搬送路上に設けた複数個のセンサによ
り検知し、該センサにより検出した寸法に基づいて前記
スキュー補正ローラの押圧を制御することを特徴とする
請求項１記載の媒体取り扱い機構。
【請求項３】前記寸法検出用センサに加えて、前記ス
キュー補正ローラによる媒体のスキュー補正結果を検知
するためのセンサを設け、該センサにより媒体が前記基
準面に押し当てられたか否かをチェックし、必要に応じ
て、前記スキュー補正ローラを逆回転させて媒体を戻
し、再度、前記基準面に押し当てる如く動作させること
を特徴とする請求項１または２記載の媒体取り扱い機
構。
【請求項４】前記再動作を行う際に、前記スキュー補
正ローラの媒体押圧力を前回より上昇させることを特徴
とする請求項３記載の媒体取り扱い機構。
【請求項５】媒体の搬送方向に対して斜めに取り付け
られたスキュー補正ローラにより媒体を基準面に押し当
て、媒体のスキューおよびシフトを補正する媒体取り扱
い機構であって、搬送される前記媒体の幅寸法または長
さ寸法またはこれらの両方とこれらに対応する前記スキ
ュー補正ローラの押圧力の値の記録手段を当該媒体取り
扱い機構を有する装置に設け、当該装置が搬送対象とな
る媒体を認識して前記記録手段を参照することにより、
前記スキュー補正ローラの押圧を制御する如く構成した
ことを特徴とする媒体取り扱い機構。
【請求項６】媒体の搬送方向に対して斜めに取り付け
られたスキュー補正ローラにより媒体を基準面に押し当
て、媒体のスキューおよびシフトを補正する媒体取り扱
い機構であって、搬送される前記媒体の幅寸法または長
さ寸法またはこれらの両方とこれらに対応する前記スキ
ュー補正ローラの押圧力の値の記録手段を当該媒体取り
扱い機構を有する装置の上位装置に設け、当該上位装置
が搬送対象となる媒体を認識して前記記録手段を参照し
て前記スキュー補正ローラの押圧力の値を当該装置に連
絡することにより、前記スキュー補正ローラの押圧を制
御する如く構成したことを特徴とする媒体取り扱い機
構。