JPH0634373U - レンズキャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、レンズキャップに関し、レンズを
傷付ける虞なしに清掃できるレンズ用ブラシまたは空気
を吹き出す開口をレンズキャップに一体に設けて、これ
を別個に携帯する不便さを解消することを目的とする。 【構成】 カメラ本体のレンズ先端部に着脱自在に冠着
するレンズキャップ７にレンズ面の汚れを払い落とす清
掃部材８を、レンズキャップ面から突出した状態に移行
可能に取り付けるように構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、レンズキャップに関し、例えばカメラ、望遠鏡等に着脱自在に冠着 するレンズキャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、レンズキャップは例えばレンズ鏡胴の先端部に着脱自在に冠着される もので、このレンズキャップはカメラ、望遠鏡等の不使用時のレンズの保護と防 塵を行うためのものである。

【０００３】 最近、このレンズキャップにレンズの汚損を防止する部材をつけたものがある 。このような従来のレンズキャップとしては、例えば、実開昭６４−２６７３１ 号公報「レンズキャップ」に記載されたようなものがある（図５参照）。これは レンズに冠着する際に、レンズに向かって押圧しながら回動させることで、レン ズに付着した塵や埃を除去するためのクリヤー布を具えたクリヤー装置２１をレ ンズキャップ２０の内面に設けたものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このようなレンズの清掃用のクリヤー布等のクリヤー装置２１ はクリヤー布をレンズに強く押圧するため、レンズとの摩擦によってレンズ表面 に傷を付け、レンズの解像力を劣化させる虞があった。

【０００５】 また、レンズの塵や埃をレンズに傷付ける虞なしに除去できるレンズ用ブラシ 、および塵や埃を吹き飛ばすレンズ用ブロワーは、写真用のアダプタとして別売 りされていたが、これらはカメラ、望遠鏡と別個に携帯する必要があるので、旅 行等に際して携帯を忘れたり、途中で落としたりして、必要なときに手元になく 、不便であるという問題点があった。 特に、例えばビデオテープを装着するカメラ一体型ビデオテープレコーダなど では、スチルカメラと比べ撮影時間が長くレンズが汚れることも多くなり、上記 問題の解決を図ることが望まれていた。

【０００６】 そこで本考案は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、カメラ 、望遠鏡等と共に必ず携行されるレンズキャップに、レンズを傷付ける虞なしに 清掃できる清掃部材またはレンズ用ブロワーを設けて、必要なときに直ちにレン ズを清掃でき、従来の不便さを解消することのできるレンズキャップを提供する ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記した目的を達成するために、、カメラ本体のレンズ先端部に着脱 自在に冠着するレンズキャップにおいて、レンズキャップにレンズ面の汚れを払 い落とす清掃部材をレンズキャップから突出した状態に移行可能に取り付けたこ とを特徴とするものである。

【０００８】 また、カメラ本体のレンズ先端部に着脱自在に冠着するレンズキャップにおい て、レンズキャップの本体内に外部に連通する開口を有し容積が縮小可能な空気 室を備えたことを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

本考案のレンズキャップでは、レンズキャップに取り付けられている清掃部材 はレンズキャップから突出した状態に移行させ、レンズキャップ或いは清掃部材 の一部を持って清掃部材の突出した先端でレンズに付着した塵や埃を払い落とす ことができる。

【００１０】 又、本考案のレンズキャップでは、レンズキャップに設けられている空気室の 容積を縮小させ開口から空気を外部に噴出させ、その勢いでレンズに付着した塵 や埃を吹き飛ばしてレンズの清掃が行えるものである。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づき説明する。 尚、本実施例では本考案のレンズキャップを例えばビデオテープを装着するカ メラ一体型ビデオテープレコーダ（以下ビデオカメラと記す）に適用した例で説 明するが、本考案はこれに限定されるものではなく、他のスチルカメラや望遠鏡 等の機器に幅広く適用できることは勿論である。 図１〜２は本考案の第１の実施例（請求項１）を示す図である。 まず、構成について説明する。 図１において、１はビデオカメラであり、ビデオカメラ１は側部に設けた蓋２ を開いて図示していないビデオカセットテープを収容するテープ収容部２Ａと、 ビデオカセットテープに記録、再生を行うビデオテープレコーダ部３と、このビ デオテープレコーダ部３に映像信号を送るためのレンズ鏡胴４および固体撮像素 子で構成されるカメラ部５と、該カメラ部５の撮影している映像を見るためのフ ァインダ６とを主たる構成要素としている。

【００１２】 前記カメラ部５のレンズ鏡胴４の先端には、レンズを保護するための円板状の レンズキャップ７が着脱自在に冠着され、このレンズキャップ７のレンズ側内面 には、図２に示すように、清掃部材であるブラシ８の柄８ａの一端が起伏可能に ピン９で枢着されている。

【００１３】 次に、作用につき説明する。 レンズ表面の塵や埃を除去する場合、ビデオカメラ１の鏡胴４に装着されたレ ンズキャップ７を取り外す。次いで、レンズキャップ７の内側に設けたブラシ８ の柄８ａをレンズキャップ７から起立させれば、ブラシ８の先端は、レンズキャ ップ７の内面側から突出した状態となり、この状態でレンズキャップ７又は柄８ ａを持って、レンズ面に付着した塵や埃を払い落として、レンズの清掃が行われ るものである。また、ブラシ８は先端が柔らかく湾曲性に富むので、レンズ表面 を傷つけることもない。

【００１４】 このブラシ８は、レンズキャップ７の内面側に伏倒した場合には、レンズキャ ップ７の裏面側に設けた突起７ａ間にブラシ８の柄８ａが挟み込まれ、ブラシ８ が起立状態となるのを防止すると共に、この挟み込みから柄８ａを抜き出して、 ブラシ８を起立させることが可能となるものである。

【００１５】 また、ブラシ８はレンズキャップ７の内面に取り付けられており、レンズキャ ップ７は、常時、カメラ部５のレンズ鏡胴４の先端に冠着されているので、常時 携帯され必要な時にブラシ８を取出しレンズを清掃でき、清浄に保持できる。 特に、本考案を上記本実施例で述べたようなビデオカメラ１に適用した場合、 スチルカメラに比べ撮影時間が長くレンズが汚れることも多くなるが、上記レン ズキャップ７を適宜使用することにより、レンズが常に清浄され鮮明な映像を録 画することができる。

【００１６】 次に、本考案の第２の実施例（請求項１）を、図３について説明する。前述し た図１，２に示す実施例と同じ構成には同じ符号をつける。 この実施例においては、レンズキャップ７の裏面側に、平行な２本のガイド溝 ７ｂが形成されており、このガイド溝７ｂにブラシ８の柄８ａに形成した凸部８ ｂがスライド可能に挿入されている。

【００１７】 そして、レンズキャップ７の外周部には、ブラシ８の柄８ａの先端付近をガイ ドするガイド突部７ｃが設けられると共に、レンズキャップ７の側面には、ブラ シ８の延長上に孔７ｄが穿設されていて、ガイド溝７ｂに対してブラシ８の柄８ ａをスライドさせた際に、ブラシ８が孔７ｄからレンズキャップ７の外側に突出 するようになされている。前記凸部８ｂ、ガイド溝７ｂ、ガイド突部７ｃ、孔７ ｄによりブラシ８の動揺が防止され、この突出したブラシ８により、前実施例と 同様にレンズの塵や埃を払い落とすことができる。

【００１８】 更に、本考案の第３の実施例（請求項２）を、図４に基づいて説明する。前述 した図１，２に示す実施例と同じ構成には同じ符号をつける。 この実施例においては、レンズキャップ７の内面側に、外部に連通する開口で ある吹き出し口１０を設けた空気室１２を形成する切り壁７ｅがレンズキャップ ７と一体に形成されると共に、レンズキャップ７の表面側に、柔軟性を有して押 圧可能な薄膜１１が貼着されている。この薄膜１１と仕切り壁７ｅ間が空気室１ ２を構成し、薄膜１１を押圧することにより空気室１１の容積は縮小可能になさ れているものである。

【００１９】 従って、その吹き出し口１０を蓋することなく、薄膜１１を押圧すれば、薄膜 １１とレンズキャップ７の仕切り壁７ｅ間の空気室１２内の容積が縮小されて、 空気が吹き出し口１０から吹き出すので、この吹き出した空気流をレンズに当て れば、レンズに付着していた塵や埃は吹き飛ばされ、レンズの清掃ができるもの である。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、清掃部材及び開口を有する空気室がレ ンズキャップの内面側に設けられているので、レンズに付着した塵や埃がレンズ を傷付ける虞なしに取り除くことができる。

【００２１】 この清掃部材及び開口を有する空気室は、レンズキャップと一体的に形成され ているので、ビデオカメラ、スチールカメラ、望遠鏡等を携行する場合に、これ らとは別にブラシ、ブロワーを携帯する必要がなくなり、必要な時レンズキャッ プを取り直ちにレンズを清浄にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のレンズキャップを用いたビデオカメラ
の側面図である。

【図２】（ａ）・（ｂ）は本考案のレンズキャップの第
１実施例を示す正面図及びブラシを起立状態にした側面
図である。

【図３】（ａ）・（ｂ）は本考案のレンズキャップの第
２実施例の正面図及び側面図である。

【図４】（ａ）・（ｂ）は本考案ののレンズキャップの
第３実施例の正面図及び側面図である。

【図５】（ａ）・（ｂ）は従来のレンズキャップの正面
図及び側面図である。

【符号の説明】

７ レンズキャップ ８ ブラシ（清掃部材） １０ 吹き出し口（開口） １１ 薄膜 １２ 空気室

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラ本体のレンズ先端部に着脱自在に
   冠着するレンズキャップにおいて、レンズキャップにレ
   ンズ面の汚れを払い落とす清掃部材をレンズキャップか
   ら突出した状態に移行可能に取り付けたことを特徴とす
   るレンズキャップ。
2. 【請求項２】 カメラ本体のレンズ先端部に着脱自在に
   冠着するレンズキャップにおいて、レンズキャップの本
   体内に外部に連通する開口を有し容積が縮小可能な空気
   室を備えたことを特徴とするレンズキャップ。