JPH06341079A - 未晒パルプの酸素漂白方法 - Google Patents

未晒パルプの酸素漂白方法

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JPH06341079A
JPH06341079A JP14824393A JP14824393A JPH06341079A JP H06341079 A JPH06341079 A JP H06341079A JP 14824393 A JP14824393 A JP 14824393A JP 14824393 A JP14824393 A JP 14824393A JP H06341079 A JPH06341079 A JP H06341079A
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pulp
oxygen
bleaching
alkali
treatment
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JP14824393A
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Toshiaki Kobayashi
敏明 小林
Junichiro Kido
順一郎 城戸
Iwao Toiyama
巌 問山
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質、コスト及び環境対策上有効な改良され
た酸素漂白方法を提供する。 【構成】 未晒パルプの酸素漂白処理を実施したのち、
パルプに対し苛性ソーダとして0.5〜3.0重量%の
アルカリを添加し、50〜100℃の温度で10〜90
分保持したのち、洗浄及び/又は脱水することを特徴と
する未晒パルプの酸素漂白方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未晒パルプの酸素漂白
方法に関する。さらに詳しく述べるならば、本発明は、
酸素処理に引続き、パルプにアルカリを添加して処理す
ることにより、パルプに残留するリグニン及びその分解
物等の一部を除去し、カッパー価を低減する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】木材等のリグノセルロース材料から化学
パルプを製造する方法は、現在、アルカリ性の蒸解液を
用いるアルカリ蒸解法が主流であり、特に硫化ナトリウ
ム含有蒸解液を用いるクラフト法がパルプ強度、パルプ
収率及び薬液(廃液)回収の容易さ等の面から大規模に
実施されている。該蒸解工程では、大部分のリグニンを
除去された未漂白パルプからさらに残留リグニンを取除
く、すなわち漂白する方法として塩素系薬品を用いる方
法、例えばC(塩素)−E(アルカリ)−D(二酸化塩
素)−E−Dのような多段漂白法が用いられている。
【0003】しかし、近年、環境対策の上から塩素及び
二酸化塩素等の塩素系薬品の使用量の引下げが求められ
ており、そのために蒸解工程と塩素系多段漂白の間で、
酸素とアルカリによるいわゆる酸素漂白を行なう方法が
主流となっている。該酸素漂白の廃液は、洗浄から蒸解
へと前工程で再使用し、エバポレーターで濃縮したのち
ボイラーで燃焼することによって、薬品及び熱の回収並
びに排水汚濁負荷の減少が可能なものであり、このこと
が酸素漂白が利用されている最大の要因である。
【0004】ところで、該酸素漂白の場合、酸素漂白後
のパルプ洗浄が不充分であると、パルプに付随するリグ
ニン分解物等が漂白剤を消煮し、後続する漂白工程の薬
品使用量が増加するとともに、現状の技術では塩素系薬
品を用いる漂白工程からの廃液を経済的に回収できない
ため、廃液による排水汚濁負荷を増加させるという欠点
も有している。一方、酸素漂白後のパルプ洗浄(通常、
温水使用)を強化しても、洗浄の進行とともに系内のp
Hが低下するため、リグニン分解物等の水に対する溶解
度が小さくなり、その一部はパルプに再吸着されて除去
できなくなる。
【0005】また、洗浄水量を増加すると廃液量が多く
なり廃液濃縮装置(エバポレーター)の負荷が増大し、
これを避けるべく少ない洗浄水量で洗浄効果を上げるた
めには多段洗浄装置の新増設を要し、いずれも大巾なコ
スト増を伴うため、洗浄を強化する方法には限界があ
る。さらに、後続する漂白工程の負荷を軽減するため、
酸素漂白の処理条件を強化して脱リグニンをより一層進
める方法は、リグニンを分解・除去するとともにセルロ
ースの分解をも伴ない、得られるパルプの粘度を低下さ
せパルプ強度を損なうという問題がある。
【0006】これらの問題点を解決する方法として、漂
白工程前の未漂白パルプの懸濁液に、pHが9.5以上
になるように、アルカリを添加し洗浄脱水してリグニン
分解物等を減少させる方法(特公平4−66954号公
報)、アルカリ性キシラナーゼを用いて未漂白パルプを
処理し、後続する漂白工程の塩素使用量を減少させる方
法(特表平5−500087号公報)、酸素漂白に先立
つ未晒パルプの洗浄工程で再使用される酸素漂白廃液
に、アルカリを加えpHを9.0以上とすることによ
り、後段へ持ち込まれる被洗浄固形分を減少させる方法
(特開平3−51388号公報)等が提案されており、
これらの方法は酸素漂白の前処理としての効果は認めら
れるが、前述した問題点である酸素漂白以降の工程の負
荷増大要因を解消するものではない。
【0007】さらに、酸素漂白の前、後又はその最中に
ヘミセルロース加水分解酵素または酵素製剤を添加する
ことにより、後続する漂白工程の薬品使用量を低下させ
る方法(特表平4−507268号公報)が提案されて
いるが、該酵素類のコスト及び添加設備を新たに設ける
必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、前記問題点を解消するべく鋭意検討した結
果、設備の大巾な改造が不要で高価な薬品類を使用せず
に目的を達成する方法、すなわちリグニン及びその分解
物等のアルカリに対する溶解度が高いことを利用して、
酸素漂白処理を実施したのち、パルプにアルカリを添加
して処理することにより、パルプの強度と密接な相関の
あるパルプ粘度を維持しつつ、又は該粘度の低下を最少
限に抑えて、リグニン及びその分解物等の除去、すなわ
ちパルプのカッパー価の低減及び白色度の引上げが可能
であることに着目し、本発明を完成させるに至った。
【0009】本発明の目的は、酸素漂白に後続する漂白
工程及び排水処理等の薬品費をはじめとする処理コスト
の低減を達成するため、既存の設備を用いて、酸素漂白
においてパルプのカッパー価を経済的に低減させる方法
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、未晒パルプの
酸素漂白処理を実施したのち、パルプに対し苛性ソーダ
として0.5〜3.0重量%のアルカリを添加し、50
〜100℃の温度で10〜90分保持した後、洗浄及び
/又は脱水することを特徴とする未晒パルプの酸素漂白
方法であり、添加するアルカリとして、苛性ソーダ、炭
酸ソーダ並びにアルカリ蒸解法の苛性化工程からの酸化
白液及び酸化緑液の中から選ばれた少なくとも1種を使
用する未晒パルプの酸素漂白方法である。
【0011】本発明で用いるリグノセルロース材料は通
常用いられる広葉樹及び針葉樹のいずれも使用可能であ
る。パルプ化の方法は、クラフト法、ポリサルファイド
法、ソーダ法、アルカリンサルファイト法及びこれらの
改良法である修正アルカリ蒸解法(Modified Continuou
s Cooking)並びに上記蒸解法においてアントラキノン、
ナフトキノン、9,10−ジケトヒドロアントラセン、
9,10−ジオキシヒドロアントラセン等の環状ケト化
合物を添加する方法等のいわゆるアルカリ蒸解法が好ま
しく、該蒸解法で製造されたアルカリパルプが好適に用
いられる。
【0012】蒸解後、プレッシャーディフュージョンウ
ォッシャー、ディフュージョンウォッシャー及びドラム
ウォッシャー等により洗浄された未漂白パルプは、次い
で酸素漂白される。酸素漂白の濃度、温度、圧力、時間
並びに酸素及びアルカリの種類及び添加量等の処理条件
には特に制限はなく、公知の通常用いられている方法で
良い。酸素漂白されたパルプは、通常、ディフュージョ
ンウォッシャー及びドラムウォッシャー等により洗浄さ
れ、後続する漂白工程へ送られる。
【0013】本発明では、酸素及びアルカリを添加して
脱リグニン反応をさせる工程を酸素処理と称し、酸素処
理に引続き、洗浄前後または洗浄中のパルプにアルカリ
を添加して脱リグニン反応をさせる工程をアルカリ処理
と称する。
【0014】本発明は、酸素漂白後の塩素等による漂白
処理を行なう前に、酸素処理に引続きパルプにアルカリ
を添加して処理し、洗浄及び/又は脱水することによ
り、該パルプのカッパー価を低減させる酸素漂白方法で
ある。本発明のアルカリ添加率は、絶乾パルプに対して
苛性ソーダとして0.5〜3.0重量%である。0.5
重量%未満ではカッパー価の低減効果が少なく、3.0
重量%を超えるとカッパー価の低減が緩慢となるととも
に粘度の低下が大きくなるため、いずれも不適当であ
る。
【0015】添加するアルカリは、その水溶液中に苛性
ソーダを含有するアルカリであれば良く、苛性ソーダ、
炭酸ソーダ並びにアルカリ蒸解法の苛性化工程で得られ
る白液及び緑液を黒液、キノン系化合物、ドレッグス、
活性炭等を触媒として空気酸化した酸化白液及び酸化緑
液の中から1種以上を単独または混合して使用すること
が出来る。アルカリの添加場所は、酸素処理装置を出て
から後続する漂白工程の前までであればどの位置でも良
く、酸素処理後の洗浄装置へ入るパルプ、洗浄後のパル
プ及び該装置の洗浄水等の中から1個所以上の場所で添
加することが出来る。但し、アルカリにより可溶化され
たリグニン及びその分解物等の除去効率を上げるため、
最終洗浄段の前までに添加することがより好ましい。
【0016】酸素漂白の温度の上昇に伴って、リグニ
ン、セルロースの分解速度は共に増大する。さらに、脱
リグニン反応については、温度とアルカリ添加率が補完
的効果を持つが、一方セルロースの崩壊は、高温でより
早く粘度低下が促進される(「クラフトパルプ・非木材
パルプ」、補39頁、紙パルプ技術協会編、平成2年1
2月25日刊)。したがって、本発明の処理温度は50
〜100℃である。50℃未満では反応が遅く、100
℃を超えると粘度が低下するとともに専用の耐圧装置が
必要となり、いずれも不適であり、80〜100℃がよ
り好ましい。
【0017】酸素漂白において、リグニン可溶化反応の
大半は、反応開始後10〜15分間に迅速に進み、その
後緩慢に永続する。さらに、反応時間が長すぎるとリグ
ニン除去に対して事実上無意味であるのみならず、脱リ
グニン選択性の悪いアルカリ不足の状態にパルプを放置
する結果、粘度の低下を招来する(「クラフトパルプ・
非木材パルプ」、補38〜39頁、紙パルプ技術協会
編、平成2年12月25日刊)。酸素漂白後のアルカリ
処理時間が10分未満では未反応のアルカリが多く残
り、90分を超えると、それ以上の脱リグニン反応は緩
慢となるにも拘らず、粘度の低下が進むため、いずれも
不適である。本発明の処理温度は10〜90分であり、
より好ましくは30〜60分である。
【0018】本発明の未晒パルプ処理濃度には特に制限
はなく、中濃度法酸素漂白(通常10〜12%)、高濃
度法(同25〜30%)予備一般的な洗浄装置(同4〜
20%)で用いられている濃度で良い。但し、過度の稀
釈はアルカリ添加率を高くする必要があり、一方、濃度
が高すぎるとパルプの脱水及びアルカリの均一混合に専
用装置を要しコスト高となるため、4〜20%が好まし
く、8〜15%の範囲がより好ましい。尚、酸素漂白の
中で酸素処理の条件を強化して、酸素処理単独で本発明
と同一レベルのカッパー価とした場合は、粘度が大巾に
低下するため得策ではない。
【0019】以上述べた如く、本発明によれば、パルプ
粘度の低下を最少限に抑えながらカッパー価の低減が出
来る。これにより、後続する漂白工程等の薬品使用量の
引下げが可能となり、さらに、本発明の廃液は全量前工
程で再使用ができ、最終的にボイラーで燃焼させるた
め、薬品及び熱の回収並びに排水汚濁成分の系外への排
出量減少が可能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらによって何等制限され
るものではない。尚、実施例及び比較例中の%は、全て
固形分換算の重量%である。本発明で用いた試験方法は
次の通りである。 (1)カッパー価:JIS P8211−1976(パ
ルプのカッパー価試験方法) (2)粘 度:TAPPI T230om-82 (パル
プの粘度・・・毛細管粘度計法) (3)白 色 度:JIS P8123−1961(紙
およびパルプのハンター白色度試験方法)
【0021】未漂白パルプの製造 (A)広葉樹未漂白クラフトパルプ(以下、LUKPと
称する) シングルベッセル液相型連続ダイジェスター(カミヤ
製、生産能力LUKP750AD T/日)を用い、国
産広葉樹材:米国産ホワイトオーク:東豪州産ユーカリ
=40:35:25の混合チップを原料として、液比
2.8、活性アルカリ添加率18.0%(対BDチップ
のNa2 Oとして、白液硫化度27.8%)、最高温度
157℃及び蒸解時間120分でクラフト蒸解を行なっ
た後、向流3段ドラムウォッシャー(洗浄水は酸素漂白
廃液)で洗浄してカッパー価18.1のLUKPを得
た。
【0022】(B)針葉樹未漂白クラフトパルプ(以
下、NUKPと称する) 2ベッセル液相型連続ダイジェスター(カミヤ製、生産
能力NUKP800AD T/日)を用い、国産松:北
米産ダグラスファー:ニュージーランド産ラジアータパ
イン=50:30:20の混合チップを原料として、液
比2.7、活性アルカリ添加率17.0%(対BDチッ
プのNa2 Oとして、白液硫化度28.1%)、最高温
度160℃及び蒸解時間120分で修正クラフト蒸解を
行なった後、プレッシャーディフュージョンウォッシャ
ー+ディフュージョンウォッシャー+ドラムウォッシャ
ー(1段)で向流洗浄(洗浄水は酸素漂白廃液)してカ
ッパー価24.7のNUKPを得た。
【0023】実施例1 2リットル容密閉式間接攪拌装置付オートクレーブ(日
東オートクレーブ製)に濃度10%のLUKPを絶乾1
50g相当量採取し、蓋をして300rpmで攪拌しな
がら90℃に保持し、絶乾パルプに対し苛性ソーダとし
て1.9%の酸化白液を添加し、次いで絶乾パルプに対
して1.7%の酸素ガスを封入して密閉した後、60分
間処理をした。酸素処理後、60℃温水で洗浄したのち
パルプをビニール袋に入れ、恒温槽を用いて温度90
℃、濃度10%及び絶乾パルプに対し苛性ソーダとして
0.5%の酸化白液を添加して均一に混合し60分間処
理をした。アルカリ処理後、60℃温水で洗浄して得ら
れた酸素漂白パルプのカッパー価、粘度及び白色度を測
定し、結果を表1に示した。
【0024】実施例2,3及び4 アルカリ処理時の酸化白液添加率を1.0、2.0及び
3.0%としたこと以外は、実施例1と同様の処理を行
ない酸素漂白パルプを得た。
【0025】比較例1及び2 アルカリ処理時の酸化白液添加率を4.0及び0.2%
としたこと以外は、実施例1と同様の処理を行ない酸素
漂白パルプを得た。 比較例3 酸素処理時の酸素添加率を2.2%及び酸化白液添加率
を2.4%とし、アルカリ処理を省いたこと以外は実施
例1と同じように処理して酸素漂白パルプを得た。 比較例4 酸素処理時の酸素添加率を3.0%及び酸化白液添加率
を3.0%としたこと以外は、比較例3と同じように処
理して酸素漂白パルプを得た。
【0026】参考例1 アルカリ処理を省いたこと以外は、実施例1と同じよう
に処理して酸素漂白パルプを得た。
【0027】実施例5、6、7及び8 NUKPを用い、酸素処理時の酸素添加率を1.6%及
び酸化白液添加率を1.8%としたこと以外は、実施例
1、2、3及び4と同様の処理を行ない酸素漂白パルプ
を得た。
【0028】比較例5及び6 NUKPを用い、酸素処理時の酸素添加率を1.6%及
び酸化白液添加率を1.8%としたこと以外は、比較例
1及び2と同様の処理を行ない酸素漂白パルプを得た。 比較例7 NUKPを用い、酸素処理時の酸素添加率を2.1%及
び酸化白液添加率を2.3%としたこと以外は、比較例
3と同じようにして酸素漂白パルプを得た。 比較例8 NUKPを用いたこと以外は、比較例4と同じようにし
て酸素漂白パルプを得た。
【0029】参考例2 アルカリ処理を省いたこと以外は、実施例5と同じよう
に処理して酸素漂白パルプを得た。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかな如く、広葉樹材を用いた
実施例1〜4では、カッパー価を平均11%低減しても
粘度の低下は平均4%弱にとどまっている。すなわち、
カッパー価を1.0ポイント低減した場合の粘度の低下
は0.7ポイント、最も粘度低下の大きい実施例4でも
1.0ポイントに抑えることが出来、白色度についても
カッパー価とほゞ同様の向上効果が認められる。これに
対し、アルカリ処理時の酸化白液添加率が3.0%を超
える比較例1は、カッパー価1.0ポイント当り粘度が
2.9ポイントと大巾に低下するため、カッパー価の低
減方法としては得られるパルプ品質が劣る。さらに、ア
ルカリ処理時の酸化白液添加率が0.5%未満の比較例
2では効果が認められない。
【0032】一方、処理条件を強化して酸素処理単独
で、本発明で達成したレベルまでカッパー価を低減させ
た比較例3及び4では、粘度の低下率が30〜40%と
大きく、品質面からみて採用できないことは明白であ
る。尚、針葉樹材を用いた実施例5〜8の結果からも、
上記広葉樹材の場合と同様に、本発明の有効性が明らか
である。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、酸素漂白
の改良法として、酸素漂白処理後のパルプにアルカリを
添加して処理することにより、パルプ品質の低下を最少
限に抑えながら、カッパー価の低減及び白色度の向上を
達成し、後続する工程の薬品使用量の引下げ及び排水汚
濁負荷の軽減を図ることができる、品質、コスト及び環
境対策上有効な方法を提供するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未晒パルプの酸素漂白処理を実施したの
    ち、パルプに対し苛性ソーダとして0.5〜3.0重量
    %のアルカリを添加し、50〜100℃の温度で10〜
    90分保持したのち、洗浄及び/又は脱水することを特
    徴とする未晒パルプの酸素漂白方法。
JP14824393A 1993-05-28 1993-05-28 未晒パルプの酸素漂白方法 Pending JPH06341079A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227083A (ja) * 2001-01-26 2002-08-14 Nippon Paper Industries Co Ltd セルロース質繊維材料パルプの漂白方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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