JPH06340827A - 硬化性粉末混合物 - Google Patents

硬化性粉末混合物

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JPH06340827A
JPH06340827A JP6049165A JP4916594A JPH06340827A JP H06340827 A JPH06340827 A JP H06340827A JP 6049165 A JP6049165 A JP 6049165A JP 4916594 A JP4916594 A JP 4916594A JP H06340827 A JPH06340827 A JP H06340827A
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curable mixture
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JP6049165A
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Manfred Marten
マンフレート・マルテン
Dietmar Fink
デイートマール・フインク
Claus Godau
クラウス・ゴードアウ
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Hoechst AG
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    • C08G59/12Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule of polycarboxylic acids with epihalohydrins or precursors thereof
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯蔵安定性がありそして従来技術の公知の粉
末樹脂系よりも明らかに高い反応性を示す粉末混合物を
製造する。 【構成】 A)A1)分子当たり少なくとも2つの1,
2−エポキシド基および160〜600のエポキシ当量
の化合物、およびA2)芳香族ジカルボン酸まそれと、
(環状)脂肪族ジカルボン酸、モノカルボン酸および/
または一価フェノール類より成る群から選ばれた化合物
との混合物、およびA3)場合によっては環状酸無水
物、より成る反応生成物および B)硬化剤(但し、カルボキシル基含有ポリマーが硬化
剤として含まれない)より成る硬化性粉末混合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性粉末混合物およ
びこれで被覆された基体に関する。
【0002】
【従来技術】粉末被覆剤はなかでも、キャンプ用具、冷
蔵庫、庭園用家具および棚材の様な金属製家具の被覆お
よび複雑な形状の作業用道具、自転車、ミシンおよび他
の金属製品の塗装に使用される。この方法で被覆される
沢山の金属製品があるが、例えば合成樹脂も粉末塗装技
術で塗装することができる。
【0003】他の被覆法に比較して粉末被覆技術は沢山
の長所を有している。例えば粉末被覆は溶剤を用いずに
行われるので、環境に優しくそして多大は費用がかから
ない。この方法は廃棄物の投棄、作業場所の安全性(可
燃性溶剤が存在しないこと)、工業衛生および環境保護
に関して有利でもある。更に被覆物が乾燥するのを待つ
必要がない。被覆された物質は直接的に焼付炉に搬送
し、それによって塗装工程全般に費やす時間が減る。
【0004】塗料の製造の他に、粉末樹脂は接着剤とし
ても使用できる。これは、例えば揮発性成分を本質的に
逃がことができない非多孔質物質、例えば金属を接合す
る必要がある場合に、有利である。
【0005】しかしながら溶剤不含でそして分解生成物
を放出しない接着剤系は多孔質物質の加工にもますます
有利に成っている。これらの要求はエポキシ樹脂を基礎
とする接着剤によって満足される。
【0006】熱硬化性粉末被覆剤系のうち、専らエポキ
シ樹脂混合物が使用される。このエポキシ樹脂は硬化
剤、例えばアミン類、ポリアミド類、酸無水物、三弗化
硼素錯塩またはジシアンジアミドと混合される。これら
の混合物の多くは工業的用途を制限する欠点を有してい
る。例えば、ポリエポキシド類および脂肪族アミン類の
混合物は相当に速やかに固化し、使用する直前まで各成
分が混ざるのを避けそして硬化過程の開始前に混合物を
速やかに使用する必要がある。芳香族アミン類を使用す
ることで加工時間を延ばすことが可能となるけれども、
硬化に比較的高い温度および比較的に長い時間が再び必
要とされる。更に、黄変現象が硬化温度で生じる。
【0007】ドイツ特許第2,248,776号明細書
および同第2,731,335号明細書には、エポキシ
樹脂を基礎とする粉末被覆剤の為に硬化剤としてイミダ
ゾリン誘導体を使用することが開示されている。ドイツ
特許第2,324,696号明細書にはポリカルボン酸
の塩およびイミダゾリン誘導体を同じ目的の為に使用す
ることが開示されている。エポキシドとイミダゾール化
合物との付加物を粉末被覆剤の為の硬化剤としての使用
することも公知である(ドイツ特許第1,910,75
8号明細書)。ヨーロッパ特許第387,692号明細
書には、芳香族ジカルボン酸で変性されているポリエポ
キシドを基礎とする粉末被覆剤が開示されており、この
被覆剤はカルボキシル基含有ポリエステルを用いて硬化
される。
【0008】環境的観点および経済的考慮の両方が最近
では、溶剤および分解生成物を含有しておらずそして極
めて迅速に加工できる塗料および接着剤が必要とされて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】実地において、公知の
粉末混合物および方法は充分に高い反応性を示さないの
で、多くの用途にとって従来の粉末混合物の硬化時間は
長過ぎることが判っている。それ故に粉末被覆剤混合物
はできるだけ短い時間にできるだけ低い温度で満足に硬
化するべきである。別の要求は良好な貯蔵安定性であ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、驚くべきこ
とに、貯蔵安定性がありそして従来技術から知られる粉
末樹脂系よりも明らかに高い反応性を示す粉末混合物を
製造することが特別なエポキシ化合物を使用することに
よって可能であることを見出した。このことは、特にヨ
ーロッパ特許第387,692号明細書に従う粉末塗料
に比較しても言える。 本発明は、 A)A1)分子当たり少なくとも2つの1,2−エポキ
シ基を持つ160〜600のエポキシ当量の化合物、お
よび A2)芳香族ジカルボン酸またはそれと、(環状)脂肪
族ジカルボン酸、モノカルボン酸および/または一価フ
ェノール類より成る群から選ばれた化合物との混合物、
および A3)場合によっては環状酸無水物より成る反応生成物
および B)硬化剤より成る硬化性粉末混合物に関する。
【0011】カルボキシル基含有ポリエステルはこの発
明では硬化剤として含まれない。本発明に従って使用さ
れるエポキシ化合物A)は分子当たりに平均して少なく
とも2つのエポキシ基を含有している。エポキシ当量は
一般に300〜1,200、好ましくは400〜80
0、特に450〜700であり、一方、酸価は一般に
0.01〜20、好ましくは0.01〜2mg(KO
H)/gである。更にエポキシドA)は500〜10,
000、好ましくは800〜3,000の平均分子量M
n (数平均: ゲルクロマトグラフィーによって測定す
る)を有している。出発成分A1)、A2)および場合
によってはA3)、それのモル比およびA)の分子量に
依存して、これらのエポキシ化合物は少なくとも20
℃、好ましくは少なくとも35〜60℃のガラス転移温
度(Tg )を有する固体生成物である。
【0012】エポキシ化合物A)は化合物A1)とA
2)に従う酸または酸混合物との反応によって、例えば
100〜250℃、好ましくは140〜180℃の温度
に有利には触媒の存在下に酸素の排除下に2時間以上の
間、各成分を加熱することによって製造される。
【0013】化合物A3)を使用する場合、この製法は
一般に二段階で実施する。この場合の操作は、第一段階
では、最初に上記の通りに、一般に20mg(KOH)
/gより小さい、好ましくは2mg(KOH)/gより
小さい酸価の生成物を製造する様に実施する。次いで、
第二段階でA1)とA2)との反応生成物を、酸価が5
mg(KOH)/gより小さく、好ましくは2mg(K
OH)/gより小さくなるまで、100〜200℃、好
ましくは120〜160℃の温度で酸素の排除下に2時
間以上、各成分を加熱することによって反応させる。
【0014】成分A1)として本発明に従って使用され
る1,2−エポキシ化合物は1分子当たり平均して少な
くとも2つの1,2−エポキシ基を有しており、要する
にポリエポキシ化合物でありそして一般に少なくとも1
0℃のガラス転移温度を有している。これらは飽和かま
たは不飽和でありそして脂肪族、脂環式、芳香族および
ヘテロ環式でありそして水酸基を含有していてもよい。
更に、混合−または反応条件のもとでいかなる有害な副
反応の原因にもならない置換基、例えばアルキル−また
はアリール置換基、エーテル基等を含有していてもよ
い。この成分A1)は160〜600のエポキシ基当量
を有している。
【0015】かゝる化合物A1)の例には、多価フェノ
ール類、例えばレゾルシノール、ハイドロキノン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、ジヒドロキシジ
フェニルメタンの異性体混合物(ビスフェノールF)、
4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニ
ルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルジメチル
メタン(ビスフェノールA)、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルジシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシ
−3,3’−ジメチルジフェニルプロパン、4,4’−
ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフ
ェニルスルホン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、1,1
−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)イソブタン、2,
2−ビス(4’−ヒドロキシ−第三ブチルフェニル)プ
ロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,
5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エーテルを基礎とするもの、およびまた上記の
化合物の水素化−、塩素化−および臭素化生成物より成
るもの、ノボラック(即ち、一価−または多価フェノー
ル類とアルデヒド類、特にホルムアルデヒドとの酸触媒
の存在下での反応生成物)より成るものがある。
【0016】多価アルコール類のポリグリシジルエーテ
ルはA1)として適している。上げることのできる多価
アルコールの例にはトリメチロールプロパンおよび2,
2−ビス(4’−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン
がある。
【0017】グリシジル基を含有しそして成分A1)と
相容性のある固体のアクリレート樹脂、例えばグリシジ
ルメタクリレートを基礎とする適当なポリマーも適して
いる。
【0018】A1)として適する他の化合物には、式
【0019】
【化2】
【0020】〔式中、R′は炭素原子数40まで、好ま
しくは10までの直鎖状のまたは枝分かれした飽和また
は不飽和の炭化水素残基または置換されたまたは非置換
のフェニル残基でありそしてnは少なくとも2、好まし
くは2〜5である。〕で表される(ポリ)グリシジルエ
ステルの如きものがある。ポリカルボン酸のかゝるポリ
グリシジルエステルは、エピクロルヒドリンまたは類似
のエポキシ化合物と脂肪族−、脂環式−または芳香族ポ
リカルボン酸、例えば蓚酸、アジピン酸、グルタル酸、
テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸および二量体化脂肪酸との反応によっ
て得られる。かゝるエステルの例にはジグリシジルテレ
フタレートおよびジグリシジルヘキサヒドロフタレート
がある。
【0021】トリグリシジル−イソシアヌレートおよび
/またはそれのオリゴマーおよびトリグリシジル−ウラ
ゾールおよびそれのオリゴマーおよび相応する混合物の
如き化合物もポリエポキシドA1)として適する。
【0022】これらのポリエポキシド化合物は相互の混
合物としておよび場合によってはモノエポキシドとの混
合物としても使用でき、その際に1,2−エポキシド化
合物の混合物が少なくとも10℃のガラス転移温度を有
することを保証するように注意する。比較的に低いガラ
ス転移温度を有する1,2−エポキシ化合物を混合物状
態で使用する場合には、これらを僅かな割合でしかそし
て相応する高融点の1,2−エポキシド化合物と組合せ
てしか使用することができず、従って化合物A)のガラ
ス転移温度は少なくとも10℃である。
【0023】適するモノエポキシドの例にはエポキシ化
されたモノ不飽和の炭化水素(ブチレンオキシド、シク
ロヘキサンオキシドおよびスチレンオキシド)、ハロゲ
ン含有エポキシド、例えばエピクロルヒドリン、一価ア
ルコール(メチル−、エチル−、ブチル−、2−エチル
ヘキシル−およびドデシルアルコール)のエポキシエー
テル類、一価フェノール類(フェノール、クレゾールお
よび他のo−またはp−置換フェノール類)のエポキシ
エーテル、不飽和カルボン酸のグリシジルエステル、不
飽和アルコールまたは不飽和カルボン酸のエポキシ化エ
ステルおよびグリシドアルデヒドのアセタール類があ
る。
【0024】適する融点の他のエポキシ化合物はハンド
ブックの“Epoxidverbindungen u
nd Epoxidharze(エポキシ化合物および
エポキシ樹脂)”、A.M.Paquin、Sprin
ger Verlag、ベルリン1958、第IV章;L
ee、Neville“Handbook of Ep
oxy Resins(エポキシ樹脂のハンドブッ
ク)”、1967、第2章;およびWagner/Sa
rx、“Lackkuntharze(塗料用樹
脂)”、Carl Hanser Verlag(19
71)、第174頁以降に説明されている。
【0025】有利なエポキシ化合物A1)には以下のも
のがある: − 脂肪族−または脂環式ポリヒドロキシ化合物、例え
ばトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ト
リス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエ
リスリトール等のポリ(エポキシアルキル)エーテル; − エピハロヒドリン、例えばエピクロルヒドリンとモ
ノマーの多価フェノール類、例えば2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4’−
ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドキシフェ
ニル)メタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
ホン、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシビ
フェニル、ジヒドロキシナフタレン等との反応生成物、
およびトリスグリシジル−イソシアヌレート; − 多価フェノール化合物、例えばフェノールおよび/
またはクレゾール類とホルムアルデヒドとの縮合反応で
得られるノボラックおよびレゾールのグリシジルエーテ
ル類; − ポリカルボン酸のポリグリシジルエステル類、例え
ばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のポリグリシジル
エステル、ポリエステルから誘導されるポリグリシジル
エステル、または遊離カルボン酸基含有化合物。
【0026】A1)としてビスフェノールAとエピクロ
ルヒドリンとを基礎とし160〜600、好ましくは1
60〜200の範囲内のエポキシ当量を有するエポキシ
樹脂を用いるのが特に有利である。
【0027】化合物A2)は芳香族ジカルボン酸または
これら芳香族ジカルボン酸と(環状)脂肪族ジカルボン
酸、モノカルボン酸および/または一価フェノール類と
の混合物である。
【0028】使用される芳香族ジカルボン酸の例にはテ
レフタル酸、イソフタル酸、o−フタル酸または種々の
ナフタレンジカルボン酸、例えば2,6−ナフタレンジ
カルボン酸がある。本発明で特に有利なのはテレフタル
酸である。芳香族ジカルボン酸の混合物も使用すること
ができる。
【0029】他の適する芳香族カルボン酸には式
【0030】
【化3】
【0031】〔式中、Xは化学結合、炭素原子数1〜6
のアルキレン残基またはO、SO2 またはCOであ
る。〕で表されるものがある。
【0032】(環状)脂肪族”ジカルボン酸という言葉
は適当な脂肪族−または脂環式酸およびそれの混合物を
包含するべきである。脂肪族残基が一般に1〜20、好
ましくは2〜12の炭素原子を持つ脂肪族ジカルボン酸
の例には、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸およびドデカン二酸が
ある。
【0033】脂環式残基が一般に5〜12、好ましくは
6〜8の炭素原子を持つ適する脂肪族カルボン酸の例に
は種々のシクロヘキサンジカルボン酸異性体、ヘキサヒ
ドロフタル酸およびテトラヒドロフタル酸がある。
【0034】一般に3〜20、好ましくは3〜12の炭
素原子を含む適するモノカルボン酸の例には安息香酸、
α−またはβ−ナフトール酸、o−、m−およびp−ト
ルイル酸、アニス酸、ベラトルム酸(veratric
acid)、およびまた枝分かれしたまたは直鎖状の
脂肪族モノカルボン酸、例えば酢酸、プロピオン酸、酪
酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソオクタン酸、イソ
ノナン酸、トリアルキル酢酸、例えばネオ酸C5(2,
2−ジメチル−プロピオン酸)、ネオ酸C10またはヒ
ドロキシモノカルボン酸、例えばグリコール酸、乳酸お
よびジメチロール−プロピオン酸がある。
【0035】一価フェノール類は単環でもまたは多環で
もよい。挙げることのできる例にはフェノール、o−、
m−およびp−クレゾール、キシレノール類、グアイア
コール、チモール、カルバクロール、α−またはβ−ナ
フトール、p−第三ブチルフェノール等がある。
【0036】成分A2)が芳香族ジカルボン酸と(環
状)脂肪族ジカルボン酸、モノカルボン酸および/また
は芳香族アルコール類である場合には、芳香族ジカルボ
ン酸の他に存在しているこれら成分の量は芳香族ジカル
ボン酸を基礎として一般に0.1〜20重量% 、好まし
くは1〜5重量% である。
【0037】成分A1)およびA2)は、エポキシドと
カルボキシル基との当量比が6:5〜2:1、好ましく
は3:2〜2:1であるような量で一般に使用される。
A3)を追加的に用いる場合には、A1)およびA2)
の反応生成物1モル当たり一般に0.01〜1モル、好
ましくは0.1〜0.4モルの環状酸無水物A3)を使
用する。
【0038】適する環状ポリカルボン酸無水物A3)
は、主として、場合によっては置換基、例えばハロゲン
原子、特に塩素原子、およびカルボキシル基を含有して
いてもよい4〜20、好ましくは4〜10の炭素原子を
持つものである。これらは(環状)脂肪族−、オレフィ
ン系不飽和−または芳香族ポリカルボン酸から誘導され
る。ここに挙げることのできる例には無水コハク酸、ア
ルケニルコハク酸無水物、例えばドデセニルコハク酸無
水物、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコ
ン酸(=メチルマレイン酸無水物)、ジクロロマレイン
酸無水物、無水アコニット酸(=1−プロペン−1,
2,3−トリカルボン酸−1,2−酸無水物)、トリカ
ルバリル酸無水物(=プロパン−1,2,3−トリカル
ボン酸無水物)、無水イタコン酸(=メチレンコハク酸
無水物)、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、Δ
4 −テトラヒドロフタル酸無水物、4−メチル−Δ4
テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無
水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、3,6
−エンドメチレン−Δ4 −テトラヒドロフタル酸無水物
(=無水ナジカン酸)、4−メチル−3,6−エンドメ
チレン−Δ4 −テトラヒドロフタル酸無水物(=メチル
ナジカン酸無水物)、3,4,5,6,7,7−ヘキサ
クロロ−3,6−エンドメチレン−テトラヒドロフタル
酸無水物(=クロルエンジカルボン酸無水物)、2モル
の無水マレイン酸と1モルの1,4−ビス(シクロペン
タジエニル)−2−ブテンとのデールス・アルダー付加
物または無水マレイン酸と共役脂肪酸、例えば2,4−
ヘキサジエン酸(=ソルビン酸)、9,11−オクタデ
カジエン酸(=リシネン酸)、9,11,13−オクタ
デカトリエン酸(=エレオステアリン酸)、9,11,
13,14−オクタデカテトラエン酸等、およびまた芳
香族ポリカルボン酸無水物、例えば無水フタル酸、トリ
メリット酸無水物、ピロメリット酸無水物またはベンゾ
フェノンテトラカルボン酸無水物がある。しかしなが
ら、融合している異なる環の上に各カルボキシル基が存
在して造られるカルボキシル環を有する他の環状ポリカ
ルボン酸無水物を用いることも可能であり、かゝる化合
物の一つの例には1,8−ナフタレンジカルボン酸無水
物がある。
【0039】特に有利なのは無水コハク酸、無水フタル
酸および、デールスアルダー付加反応によって安価な石
油化学原料から得ることのできる脂環式ジカルボン酸無
水物、例えばΔ4 −テトラヒドロフタル酸無水物または
ヘキサヒドロフタル酸無水物である。
【0040】成分A2)のカルボキシル基と成分A1)
のエポキシ基との反応を目標とし且つ促進するために使
用できる触媒の例には水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、クロム化合物、
例えばCrCl3 、CrO3、クロム−アセチルアセト
ナート、イミダゾール類、第四アンモニアおよびホスホ
ニウム化合物、例えばベンジルトリメチルアンモニウム
−クロライド、テトラエチルアンモニウム−クロライ
ド、テトラメチルアンモニウム−クロライド、ベンジル
ドデシルジメチルアンモニウム−クロライド、メチルト
リフェニルホスホニウム−沃化物、トリフェニル(2,
5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウム−ヒドロキシ
ド、エチルトリフェニルホスホニウム−アセテート、ト
リフェニルエチルホルホニウム−ブロマイドおよび有機
ホスファン、例えばトリフェニルホスファン、トリシク
ロヘキシルホスファン、トリブチルホスファンおよびシ
クロヘキシルオクチルホスファン、および芳香族アミン
類、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチ
ルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,
N−ジエチル−p−トルイジン、およびアミン類、例え
ばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ベンジルジメ
チルアミン、ベンジルジエチルアミン、トリエチレンジ
アミン、N−メチルモルホリン、N−メチル−ピペリジ
ン、N−アルキルアミン類、例えばN−ブチルアミン、
およびアルカノールアミン類、例えばジエタノールアミ
ン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールア
ミン、ジブチルエタノールアミン、メチルジエタノール
アミンおよびジ(3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)アルキルアミン類、例えばジ(3−フェノキシ−
2−ヒドロキシプロピル)−n−ブチルアミンがある。
本発明で特に有利な化合物は式(I)
【0041】
【化4】
【0042】〔式中、Rは水素原子、炭素原子数1〜1
8、好ましくは1〜4の枝分かれしたまたは直鎖状のア
ルキル残基、炭素原子数5〜12、好ましくは5〜8の
脂環式アルキル残基であるかまたはまたは−R1 OHに
等しく、R1 は追加的に置換基−OR2 を有していても
よい炭素原子数2〜6、好ましくは2または3の枝分か
れしたまたは直鎖状のアルキル残基であるかまたは置換
されたまたは非置換の芳香族環である。〕で表されるも
のである。
【0043】式(I)の特に有利な代表例はトリイソプ
ロパノールアミンおよび/またはトリエタノールアミン
である。これらの触媒は、A1)とA2)との合計を基
準として一般に0.01〜1%、好ましくは0.05〜
2% の量で使用される。
【0044】A1)およびA2)および場合によっては
A3)より成るこれら反応生成物は公知のエポキシ樹
脂、例えばビスフェノールAまたはビスフェノールFを
基礎とするものとの混合物としても使用できる。
【0045】適する硬化剤B)は、全く一般的には、こ
の目的で知られているあらゆる化合物、特に酸無水物系
硬化剤、例えば無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無
水物、4−メチルテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサ
ヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル
酸無水物、メチルナジク酸無水物(メチル−エンドメチ
レン−テトラヒドロフタル酸無水物の異性体の慣用
名)、クロレンド(HET)酸無水物(=3,4,5,
6,7,7−ヘキサクロロ−3,6−エンドメイレンテ
トラヒドロフタル酸無水物)、ピロメリット酸二無水
物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸−二無水物、無水
トリメリット酸、ドイツ特許第2,556,182号明
細書の成分B)に従う硬化剤、ドデセニルコハク酸無水
物、イソオクテニルコハク酸無水物等;ジシアンジアミ
ド、例えばSKW Trostberg社でDyhar
dなる商品名を付して製造されるもの;フェノール系硬
化剤、例えばD.E.H.80、D.E.H.82、
D.E.H.84の如きDow−硬化剤;イミダゾール
−またはイミダゾーリン化合物のカルボン酸塩、エポキ
シ化合物とイミダゾール−またはイミダゾーリン化合物
またはそれのカルボン酸塩との反応によって得られる溶
融性で可溶性の付加物(ドイツ特許第1,910,75
8号明細書参照)がある。カルボキシル基含有ポリエス
テルは硬化剤から除外される。
【0046】有利な硬化剤はイミダゾーリン類またはイ
ミダゾール類、特に式(I)
【0047】
【化5】
【0048】〔式中、各Rは互に無関係に水素原子また
はアルキル−、アリール−、アルアルキル−、シクロア
ルキル−またはヘテロ環残基であり、R′はRと同じか
または、一つまたは複数のアルキル−、アリール−、ア
ルアルキル−、シクロアルキル−またはヘテロ環残基で
置換されていてもよいアルキレン−またはアリーレン残
基を意味し、その際に二つまたはそれ以上の残基は、場
合によってはヘテロ原子によって、連結されていてもよ
い。〕で表されるもの、および/または式(II)
【0049】
【化6】
【0050】〔式中、RおよびR’は式(I)に定義さ
れている通りである。〕で表されるものである。適する
イミダゾーリン類の個々の例には以下のものがある:2
−メチルイミダゾーリン、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾーリン、2−フェニルイミダゾーリン、2−ウンデ
シルイミダゾーリン、2−ヘプラデシルイミダゾーリ
ン、2−エチルイミダゾーリン、2−イソプロピルイミ
ダゾーリン、2,4−ジメチルイミダゾーリン、2−フ
ェニル−4−メチルイミダゾーリン、2−ベンジルイミ
ダゾーリン、2−(o−トリル)イミダゾーリン、2−
(p−トリル)イミダゾーリン、テトラメチレンビスイ
ミダゾーリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テト
ラメチレンビスイミダゾーリン、1,3,3−トリメチ
ル−1,4−テトラメチレンビスイミダゾーリン、1,
1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレンビス−4
−メチルイミダゾーリン、1,2−フェニレンビスイミ
ダゾーリン、1,3−フェニレンビスイミダゾーリン、
1,4−フェニレンビスイミダゾーリンおよび1,4−
フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾーリン。これら
のイミダゾール類のあらゆる所望の混合物を用いること
も可能である。
【0051】適するイミダゾール類の例には、イミダゾ
ール自身、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、5−メチルイミダゾ
ール、1−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、1−プロピルイミダゾール、2−プロピルイミダゾ
ール、2−イソプロピルイミダゾール、1−ブチルイミ
ダゾール、2−オクチルイミダゾール、2−ウンデシル
イミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−シ
クロヘキシルイミダゾール、1−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、2,4−ジメチルイミ
ダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、4,5−ジ
メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1−エチル−2−メチルイミダゾール、1−メチ
ル−2−イソプロピルイミダゾール、4−ブチル−5−
エチルイミダゾール、2−シクロヘキシル−4−メチル
イミダゾール、1−ベンジル−2−メチル−イミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、4,5−
ジフェニル−イミダゾール、2−エチル−4−フェニル
イミダゾール、2,4,5−トリメチルイミダゾール、
2,4,5−トリシクロヘキシルイミダゾール、1,
2,4,5−テトラメチルイミダゾールおよびベンズイ
ミダゾールおよびそれらの誘導体がある。イミダゾール
類の所望のあらゆる混合物も使用することができる。
【0052】本発明の粉末混合物中の硬化剤の量は硬化
剤の性質に依存しておりそして広い範囲内で変動し得
る。硬化剤の量は、A)とB)の二つの成分の合計を基
準として一般に0.01〜60重量% 、好ましくは0.
5〜40重量% である。
【0053】更に本発明の硬化剤は、粉末被覆剤にとっ
て慣用の添加物、例えばレベリング剤、クレーター形成
防止剤、染料、顔料、フィラー、艶消剤、チキソトロー
プ剤、脱泡剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、失活剤(遊
離基捕そく剤、例えばN−アルキル置換ピペリジン
類)、架橋触媒、可塑剤、追加的硬化剤、追加的硬化性
樹脂およびこれらの類似物を含有していてもよい。これ
らの添加物は一般に、粉末被覆剤混合物全体を基準とし
て一般に0〜50重量% 、好ましくは0.1〜40重量
% の量で使用される。ここではあらゆる液状またはペー
スト状の添加物を使用することができ、中でも高活性珪
酸との混合物として、マスターバッチとして使用するこ
とができる(ドイツ特許第2,202,907号明細書
参照)。
【0054】使用できるレベリング剤には例えばアセタ
ール類、例えばポリビニルホルマール、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセトブチ
ラールおよびこれらの類似物、ポリエチレングリコール
類およびポリプロピレングリコール類、シリコーン樹
脂、脂肪酸および芳香族カルボン酸の亜鉛石鹸の混合
物、特にポリアクリレート類を基礎とする市販の製品が
ある。レベリング剤は成分A)に0.1〜4重量% 、好
ましくは0.2〜2.0重量% の量で添加することがで
きる。
【0055】無機または有機のいずれの種類でもよい染
料または顔料の挙げることのできる例には、二酸化チタ
ンおよび酸化亜鉛がある。有機染料/顔料は勿論、硬化
温度で安定しておりそして色相にどんな過度の変化もも
たらさないものから選択すべきである。
【0056】適するフィラーの例には粉砕された石英、
珪酸塩、チョーク、石膏およびこれらの類似物がある。
安定剤は、局所的に著しく分解するのを防止しそして細
孔の形成を減らす芳香族ケトン類、例えばベンゾインも
ある。これらは、あらゆるバインダー混合物を基準とし
て一般に0.1〜3重量% 、好ましくは0.2〜2重量
% の量で添加する。
【0057】試験、加工および実際の用途の為に本発明
の粉末状混合物を製造する為には、個々の成分を一般に
互いに混合する。液状成分を使用する場合には、固体成
分を細かく粉砕しそして液状成分をこれに混入し、均一
にする。本発明の硬化性混合物を製造する為には、各成
分を混合後に溶融物中で均一化する。これは適当な装
置、例えば加熱可能な混練装置、ダブルZ型ミキサーま
たは押出機、好ましくは後者において行うことができ、
その際に押出温度は最大剪断力が混合物に作用するよう
に選択する。本発明では130℃の上限温度を超えるべ
きでない。触媒を用いる場合には成分A)またはB)に
これらを添加するのが有利であり得る。これは、例えば
成分A)の製造の際に添加してもよい。
【0058】次に均質化された混合物を室温に冷却しそ
して、適当に予備細分化した後に、粉砕して硬化可能な
粉末混合物(粉末被覆剤)を得る。その際に目標とする
平均粒度は使用目的に依存して約40〜90μm である
が、約50μm が有利である。場合によって存在する9
0μm より大きな粒子は分級によって除く。
【0059】こうして製造される粉末被覆剤は適当な基
材、例えば金属、木材、ガラス、コンクリート、プラス
チック、セラミックス等に公知の方法、例えば静電粉末
吹付塗装法、摩擦電気法による粉末塗装、流動層焼結
法、静電気流動層焼結法によってまたは火炎吹付法によ
って塗布することができる。
【0060】粉末被覆物を上記の方法の一つによって塗
布した後に、塗装された加工物を充分に硬化させるため
に90〜270℃、好ましくは120〜220℃の温度
に加熱する。充分な硬化が達成されるその際の加熱時間
は一般に0.5〜60分である。得られる被覆物は塗料
技術の意味で良好な性質、例えば良好な機械的性質、良
好な耐薬品性、良好な耐候性、良好な接着性等に特徴が
ある。従って本発明の粉末被覆剤は金属、ガラスおよび
セラミックの様な非被覆材に特に適している。
【0061】更に本発明の混合物は接着剤としても使用
できる。接着組成物の製造は原則として、粉末被覆混合
物について説明されているのと同様に実施される。換言
すれば、固体エポキシ樹脂(成分A)を最初に細分化し
そして次に硬化剤と一緒に、他のものとのよくかき混
ぜ、各成分の均質な分布が保証される様に注意する。
【0062】得られる調製物を場合によっては上記の慣
用の添加物、例えばフィラー、顔料、染料およびこれら
の類似物と混合してもよい。本発明の混合物は非常に色
々の物質、例えば金属、軽金属、また非金属物質、例え
ばセラミック、ガラス、皮革、ラバー、木材、プラスチ
ック等を同じものとまたは他の物質と接合するのに使用
できる。これらは金属と他の物質とのサンドイッチ構造
を形成するのに使用できる。
【0063】本発明の混合物は、その高い反応性の為
に、接着剤および被覆組成物として特に適している。特
に有利にも、木材(チップボード、合板等)および繊維
材料、例えばポリエステル繊維(Trevira:登録
商標)製のものより成るサンドイッチ構造系を造ること
が可能とされる。接着工程の過程で繊維材料はバインダ
ー系に完全に埋め込まれ、均一な表面を形成しそして基
体に適切に接合される。こうして得られる積層体は、比
較的に薄い材料の場合ですら、普通のチップボードまた
は合板に比較して高い曲げ強度を有している。この様な
やり方によって、普通の材料に比較して同じ品質で僅か
な重量の板を製造することが可能とされる。
【0064】本発明の混合物を接合のために用いた場合
には、静電気手段によって、例えば電着粉末吹付ガンを
用いて塗布することができる。この様に、均一に薄い被
覆(例えば塗膜)を塗布することが可能である。本発明
の混合物の個々の成分は低温で速やかに反応するので、
速い生産速度を達成することができる。
【0065】本発明の優れた長所は、黄変、燃焼および
ガス漏れを回避できることにある。非被覆物質の上の粉
末混合物の硬化は一般に120〜220℃、好ましくは
130〜210℃の温度で2〜60分の充分な時間の間
に行う。
【0066】
【実施例】エポキシ樹脂I(比較例) 粉末塗料を製造するめたの、以下の特徴を持つ市販のビ
スフェノールA−エポキシ樹脂: エポキシ当量 約800 粘度(25℃) 約500mPa.s 〔ブチルジグリコールに溶解した40% 濃度(DIN53,015)〕 融点 約70℃ 〔DIN53,015に従う毛管法〕 ガラス転移温度 約50℃エポキシ樹脂II(本発明に従う) 製法 183のエポキシ当量の1,552g の液状ビスフェノ
ールA−エポキシ樹脂(8.48当量)および352g
のテレフタル酸(4.24当量)を、四首フラスコ中で
窒素ガス雰囲気で攪拌しながら170℃に加熱し、2g
のトリエタノールアミンを添加しそしてこの混合物を1
70℃に維持する。4時間後に酸価は0.6mg(KO
H)/gでありそしてエポキシ当量は459である。次
に反応生成物を140℃に冷却しそして97g のテトラ
ヒドロフタル酸無水物(0.64モル)を添加する。温
度を140℃に維持する。1.5時間後に酸価は1.4
mg(KOH)/gである。更に1時間後に、フラスコ
を空にすることによって反応を終了する。
【0067】 特徴的データ: エポキシ当量 582 酸価(トルエン/エタノール) 0.5mg(KOH)/g 粘度(25℃)(40% 濃度ブチルジグリコール溶液) 541mPa.s ガラス転移温度 43.4℃エポキシ樹脂III (本発明に従う) 製法 183のエポキシ当量の1,549g の液状ビスフェノ
ールA−エポキシ樹脂(8.46当量)および448g
のテレフタル酸(5.39当量)を、四首フラスコ中で
水素雰囲気で攪拌しながら170℃に加熱し、2g のト
リエタノールアミンを添加しそしてこの混合物を170
℃に維持する。7時間後に酸価は0.6mg(KOH)
/gである。更に1時間後に、フラスコを空にすること
によって反応を終了する。
【0068】 特徴的データ: エポキシ当量 688 酸価(トルエン/エタノール) 0.3mg(KOH)/g 粘度(25℃)(40% 濃度ブチルジグリコール溶液) 443mPa.s ガラス転移温度 49.9℃実施例1 ゲル化時間の測定 ゲル化時間をDIN16,916、第2部(1987年
9月)、5.7.1章、“B段階の測定”に従って18
0℃で測定した。本発明の種々の混合物の結果を従来技
術のそれと比較して表1および2に総括掲載する。
【0069】本発明の粉末混合物は従来技術のエポキシ
樹脂を含有する混合物と比較して驚くほど短いゲル化時
間を示す。これは、使用される本発明の混合物の高い反
応性の目安であり、全ての系の反応速度へのエポキシ樹
脂成分Aの大きな影響を実証している。
【0070】 実施例2 92重量部のエポキシ樹脂IIおよび8重量部の硬化剤B
31〔ヒュルス・アー・ゲー(Huels AG)の環
状アミジン〕を、<5mmの粒度のMTI混合物中に混
入しそして10〜15秒の滞留時間で80℃で押出成形
し、そしてバインダー/硬化剤−混合物の液状溶融物
を、押出機中で分散させた直後に、カレンダー装置にT
revira織物と一緒に通し、その過程で液状の溶融
物を繊維織物上に一様に分布させる。
【0071】被覆された繊維織物を更に加工または接合
すう前に周囲温度で貯蔵する。粉末混合物で処理した織
物を打抜きし、切断しそして200℃で40秒に亘って
40barの圧力のもとでチップボードに接合する。選
択された方法条件のもとで粉末混合物を溶融し、この基
体(チップボードおよび織物)を非常に良く湿潤させそ
して次に充分に硬化させる。このやり方でTrevir
a織物は完全に結合剤系に埋め込まれ、均一な表面が形
成されそして基体に最適に接着する。
【0072】実施例3 92重量部のエポキシ樹脂IIおよび8重量部の硬化剤B
31〔ヒュルス・アー・ゲー(Huels AG)の環
状アミジン〕を、MTI混合物中で混入して<5mmの
粒度にしそして10〜15秒の滞留時間で80℃で押出
成形する。100℃で出てくる押出成形物を冷却し、粉
砕し、細分化しそして分級して,<125μm の粒度に
分級する。
【0073】このようにして得られる粉末混合物は、静
電気粉末吹付ガンを用いてTrevira織物に塗布し
そして被覆された物質を、 a)粉末状混合物が塗布されたTrevira織物を積
層すべきチップボードの上にただちに押しつけそして接
合するかまたは b)粉末混合物をTrevira織物の上で100℃で
2分間、溶融し、中間貯蔵しそして次にそれをチップボ
ードに接合することによって更に加工する。
【0074】この様に処理された織物をチップボードに
対して加圧(40bar)下に200℃で40秒に接合
する。選択された方法条件のもとで粉末混合物を溶融
し、この基体(チップボードおよび織物)を非常に良く
湿潤させそして次に充分に硬化させる。
フロントページの続き (72)発明者 クラウス・ゴードアウ ドイツ連邦共和国、65399 キートリッヒ、 ハルブッリターストラーセ、9

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)A1)分子当たり少なくとも2つの
    1,2−エポキシ基を持つ160〜600のエポキシ当
    量の化合物、および A2)芳香族ジカルボン酸またはそれと、(環状)脂肪
    族ジカルボン酸、モノカルボン酸および/または一価フ
    ェノール類より成る群から選ばれた化合物との混合物、
    および A3)場合によっては環状酸無水物より成る反応生成物
    および B)硬化剤(但し、カルボキシル基含有ポリマーはこの
    硬化剤に含まれない)より成る硬化性粉末混合物。
  2. 【請求項2】 硬化剤B)として式IまたはII 【化1】 〔式中、各Rは互に無関係に水素原子またはアルキル
    −、アリール−、アルアルキル−、シクロアルキル−ま
    たはヘテロ環残基であり、R′はRと同じかまたは一つ
    または複数のアルキル−、アリール−、アルアルキル
    −、シクロアルキル−またはヘテロ環残基で置換されて
    いてもよいアルキレン−またはアリーレン残基を意味
    し、その際二つまたはそれ以上の残基は場合によっては
    ヘテロ原子によって連結されていてもよい。〕で表され
    る化合物である、請求項第1項記載の硬化性粉末混合
    物。
  3. 【請求項3】 2−フェニルイミダゾーリンを成分B)
    として使用する請求項1に記載の硬化性混合物。
  4. 【請求項4】 硬化剤B)の量がA)とB)との合計を
    基準として0.01〜60重量% である請求項第1項記
    載の硬化性混合物。
  5. 【請求項5】 成分A)が300〜1,200のエポキ
    シ当量を有する請求項1〜4の何れか一つに記載の硬化
    性混合物。
  6. 【請求項6】 成分A)が0.01〜20mg(KO
    H)/gの酸価を有する請求項1〜5の何れか一つに記
    載の硬化性混合物。
  7. 【請求項7】 成分A)のガラス転移温度が少なくとも
    35℃である請求項1〜6の何れか一つに記載の硬化性
    混合物。
  8. 【請求項8】 反応成分A1)が160〜200のエポ
    キシ当量を有する請求項1〜7の何れか一つに記載の硬
    化性混合物。
  9. 【請求項9】 反応成分A2)が芳香族ジカルボン酸と
    してテレフタル酸を含有する請求項1〜8の何れか一つ
    に記載の硬化性混合物。
  10. 【請求項10】 反応成分A2)において使用される
    (環状)脂肪族カルボン酸が2〜12、好ましくは6〜
    8の炭素原子を有するものである請求項第1〜9項の何
    れか一つに記載の硬化性混合物。
  11. 【請求項11】 A1)とA2)との反応生成物1モル
    当たりに0.01〜1モルの環状酸無水物A3)を使用
    する請求項1〜10の何れか一つに記載の記載の硬化性
    混合物。
  12. 【請求項12】 用いる環状酸無水物が無水コハク酸、
    無水フタル酸、Δ4−テトラヒドロフタル酸無水物およ
    びヘキサヒドロフタル酸無水物より成る群から選ばれた
    ものである請求項1〜11の何れか一つに記載の硬化性
    混合物。
  13. 【請求項13】 慣用の添加物を含有する請求項1〜1
    2の何れか一つに記載の硬化性混合物。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12の何れか一つに記載の
    混合物を十分に硬化させることによって得られる被覆物
    で被覆された基体。
JP6049165A 1993-03-22 1994-03-18 硬化性粉末混合物 Withdrawn JPH06340827A (ja)

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