JPH0634079A - 建屋取付用管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、新規に配管して建屋に取り付
ける場合や、壁板を新しく張り替えリホ−ムする場合で
も、容易に配管作業及び壁板の張り替え作業が行える建
屋取付用管継手を提供するものである。 【構成】外面に嵌合部を有し端部に管及び水栓器具との
接続部を有す継手と、内側が前記嵌合部に嵌合する分割
した座金と、内側に前記継手の外面が挿入出来る孔を有
す円盤とからなり、前記継手を建屋に設けた孔に挿入
し、建屋の表面で前記座金の内側を継手の嵌合部に嵌合
し、該座金に前記円盤を重ね合わせ、座金を介して円盤
を建屋に取り付けることにより、建屋に継手を固定する
ことを特徴とする建屋取付用管継手である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建屋の床面又は壁面に水
栓器具を取り付ける場合等に使用するもので、特に管が
可撓性のある樹脂管等の配管に用いて、建屋の壁面や床
面に取り付ける管継手に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、床面又は壁面に水栓器具を取り付
けるために使用する管継手として図４に示す管継手があ
る。このものは継手７を壁板３の孔３１に挿入して、継
手７に設けたフランジ７５を壁表面側３２に固定するも
のである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然るに上記従来の管継
手には多くの問題点がある。まず図４のものでは、先に
管１と継手７を接続すると壁板（あるいは床板）３を張
れない。従って壁板３を張った後で壁板３の裏側３３で
継手７と管１を接続しなければならない。しかし壁板３
の裏側３３が狭い場合には管１と継手７の接続が出来な
い。このため継手７の最大外径即ち袋ナット７１が挿入
出来る大きな孔３１を壁板３に明けると共に継手のフラ
ンジ７５の外径を大きくすれば、壁板３を張って孔３１
を明けた後、管１を壁板３の表面側３２に引き出し、壁
板３の表面側３２で管１と継手７を接続し、また壁板３
の孔３１内へ継手７を挿入して継手７のフランジ７５を
壁板３に取り付けることが出来る。しかしこの様にする
と、壁板３に明ける孔３１の径が大きくなり、また継手
７のフランジ７５が大きなものとなる。

【０００４】更にリフォ−ム等で建屋の壁板３を張り替
える場合、壁板３と継手フランジ７５との取付を外して
も、継手７と管１との接続を外さない限り、フランジ７
５が邪魔になって壁板３を張り替える事が出来ない。更
に年月が経過した継手７と管１との再度の接続し直し
は、接続部のシ−ル性に問題があり、新しい継手と交換
するとか又管の古い接続端部も切り取って接続し直さな
ければならないとか、多くの問題点があった。本発明は
上記の問題点を解消して、新規に配管して建屋に取り付
ける場合や、壁板を新しく張り替えリフォ−ムする場合
でも、容易に配管作業及び壁板の張り替え作業が行える
建屋取付用管継手を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、外面に
嵌合部を有し端部に管及び水栓器具との接続部を有す継
手と、内側が前記嵌合部に嵌合する分割した座金と、内
側に前記継手の外面が挿入出来る孔を有す円盤とからな
り、前記継手を建屋に設けた孔に挿入し、建屋の表面で
前記座金の内側を継手の嵌合部に嵌合し、該座金に前記
円盤を重ね合わせ、座金を介して円盤を建屋に取り付け
ることにより、建屋に継手を固定することを特徴とする
建屋取付用管継手である。

【０００６】

【作用】本発明は上記の構成であるから、まず水栓器具
取付位置まで配管されている管と継手を接続しておく、
その後室内施工者による壁板又は床板が張られ、水栓器
具等の取付位置に所定の継手本体が挿入出来る孔が明け
られる。この孔より先に管と接続済みの継手を表面側へ
引き出し、継手外面の嵌合部に壁表面側から座金を嵌合
し、継手が挿嵌する円盤を被せて、この円盤の表面から
ビス等で壁板に固定することにより、座金を介して継手
を壁面に固定することが出来る。

【０００７】又、壁板あるいは床板を張り替える場合
も、上記壁板と固定しているビスを外すことにより円盤
及び座金が継手から外れるので、継手を壁板の裏側へ移
して壁板と継手は分離出来るので、壁板を簡単に張り替
えすることが出来る。張り替えた新しい壁板には新規施
工時と同様に器具取付位置に孔を明け、孔から継手を引
き出して座金と円盤を用いて継手を壁板に固定すること
が出来る。従ってリフォ−ムの場合でも継手と管との接
続部は外す必要がないので、管工事業者を呼ぶ必要がな
く、継手と管との再接続によるシ−ル性等の困難な問題
がなく、室内施工者だけで容易に壁板や床板等の張り替
えが行える。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の実施例を示す部分断面図であ
る。図において１は建屋内に配管された可撓性を有す樹
脂管である。この樹脂管１による配管は従来の鉄管に比
べて、建屋の床下又は壁面内を自由に伸ばして配管出来
るので施工性が良い。２は樹脂管１との接続部２１を有
し他方に水栓器具等との接続部２２を有した継手であ
る。樹脂管１との接続は接続部２１の袋ナット２３を締
め付けて袋ナット内の食込みリング２４を樹脂管１の表
面に押し付けることによって行う。器具等との接続部２
２の外面側には円周方向の溝２５を設けて座金との嵌合
部を形成してある。

【０００９】３は建屋内の水栓器具等取付位置に張られ
た壁板又は床板で、壁板３の水栓器具取付位置には継手
の器具との接続部２２側の外径が挿入出来る孔３１を明
けてある。この孔３１は図のごとく袋ナット２３より接
続部側２２が小径ならこの部分が挿入出来るだけの孔３
１で良い。４は２つ割りの座金で、内面側は継手２の嵌
合溝２５に嵌合する幅と内径になっている。周面には後
述する円盤５と同じピッチのビス止め用の孔４１を複数
個明けてある。継手の嵌合部に嵌合する内周側は、継手
の嵌合部形状に応じて例えば継手側が凸部なら座金の内
周側は凸部に嵌合する凹部形状になる。５は継手２の器
具との接続部２２側の外面が挿入する穴５１が明けられ
た円盤で、本実施例では接続部２２側の外面が六角形状
のため穴５１も６角形状にしてある。周面にはビス６が
挿入するビス止め穴５２を複数個明けてある。

【００１０】配管作業に当たっては、まず室内の器具取
付位置まで樹脂管１が床下や壁裏を這わせて配管され
る。次に樹脂管１の端部と継手２が接続部２１で接続さ
れる。この接続は食込みリング２４を袋ナット２３の締
め付けによって接続するものである。これで一旦配管作
業が中断され、次に室内施工業者による室内の壁板や床
板３が張られる。壁板３を張る前あるいは張った後で壁
板の水栓器具等の取付位置に継手の接続部２２側が挿入
出来る孔３１が明けられる。そして孔３１より裏側の継
手２が引き出される。この引き出し作業にはいくつかの
方法があり、接続部２２に螺合するボルトに針金を付け
た引き出し治具を継手２にねじ込んでおくと、孔３１か
らボルトにつけた針金を引っ張り出し、引き出し治具を
介して容易に継手２を引き出すことが出来る。

【００１１】壁板３より継手の接続部２２側外面の嵌合
溝２５が顔を出したら、この溝２５に座金４を嵌合す
る。そして更に座金４の上から円盤５を重ね合わせ、ビ
ス６で壁板３と固定する。これで壁板又は床板３に継手
２が固定され、継手２に水栓器具等を取付することが出
来る。また壁板３を張り替えする場合でも、ビス６を外
すだけで円盤５及び座金４が継手と外れて、継手２と壁
板３は分離出来る。このため配管業者がいなくても簡単
に壁板の張り替え等のリフオ−ムが行える。

【００１２】

【発明の効果】以上説明のごとく本発明の建屋取付用管
継手は、室内壁等との取り付け、及び室内壁等のリフオ
−ムに際して、簡単に建屋との取り付け及び取り外しが
行えるので、施工性に優れたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例を示す取り付け状態の部分断
面図である。

【図２】 図１の円盤５を示す正面図である。

【図３】 図１の座金４を示す正面図である。

【図４】 従来技術を示す取り付け状態の部分断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 樹脂管 ２ 継手 ３ 壁板又は床板 ４ 座金 ５ 円盤 ６ ビス ２１ 管との接続部 ２２ 器具との接続部 ２５ 嵌合溝 ３１ 壁板３に明けられた孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外面に嵌合部を有し端部に管及び水栓器
   具との接続部を有する継手と、内側が前記嵌合部に嵌合
   する分割した座金と、内側に前記継手の外面が挿入出来
   る孔を有す円盤とからなり、前記継手を建屋に設けた孔
   に挿入し、建屋の表面で前記座金の内側を継手の嵌合部
   に嵌合し、該座金に前記円盤を重ね合わせ、座金を介し
   て円盤を建屋に取り付けることにより、建屋に継手を固
   定することを特徴とする建屋取付用管継手。