JPH06338048A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH06338048A
JPH06338048A JP5127304A JP12730493A JPH06338048A JP H06338048 A JPH06338048 A JP H06338048A JP 5127304 A JP5127304 A JP 5127304A JP 12730493 A JP12730493 A JP 12730493A JP H06338048 A JPH06338048 A JP H06338048A
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JP
Japan
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magnetic
layer
ferromagnetic powder
powder
recording medium
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JP5127304A
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English (en)
Inventor
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、低域信号の入出力特性が良
好で、優れた走行性と、コントロール出力を有する磁気
記録媒体を提供することにある。 【構成】 本発明の上記課題は以下の構成等により達成
される。 1.非磁性支持体上に金属酸化物よりなる強磁性粉末を
含む複数の塗布液を湿潤状態のうちに同時に重層してな
る磁気記録媒体において、最外層の磁性層中にCo含有
量1.7%以上5%未満の強磁性粉末を含有し、該最外層以
外の少なくとも一つの磁性層中にCo含有量1.7%未満
の強磁性粉末と、該強磁性粉末に対し50重量%より大き
く300重量%以下の非磁性粉末を含有することを特徴と
する磁気記録媒体。 2.前記最外層の磁性層に含有される強磁性粉末が、C
o含有FeOx(1.33≦x<1.43)であることを特徴とする
前記1記載の磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特にコントロール信号を
有する磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より磁気記録媒体の重層化において
は、下層を非磁性化するかまたは下層に非磁性体を混合
することにより、磁気記録媒体の高品質化がはかられて
きた。
【0003】また特開昭62-231426号、特開平2-105327
号には下層に顔料又は染料あるいは研磨剤等の非磁性粉
末を含有させた特許が開示されている。しかし下層を非
磁性層とすると、コントロール信号を有する磁気記録媒
体においてコントロール出力が得られなかったり、低域
信号の入出力特性が悪化したり、優れた走行性を得るこ
とが困難になる。また、単に下層に磁性粉と非磁性粉を
混合しただけでは満足のいく低域特性を得ることはでき
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
問題を鑑み低域信号の入出力特性が良好で、優れた走行
性とコントロール出力を有する磁気記録媒体を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成によって達成される。
【0006】1.非磁性支持体上に金属酸化物よりなる
強磁性粉末を含む複数の塗布液を湿潤状態のうちに同時
に重層してなる磁気記録媒体において、最外層の磁性層
中にCo含有量1.7%以上5%未満の強磁性粉末を含有
し、該最外層以外の少なくとも一つの磁性層中にCo含
有量1.7%未満の強磁性粉末と、該強磁性粉末に対し50
重量%より大きく300重量%以下の非磁性粉末を含有す
ることを特徴とする磁気記録媒体。
【0007】2.前記最外層の磁性層に含有される強磁
性粉末が、Co含有FeOx(1.33≦x<1.43)であること
を特徴とする前記1記載の磁気記録媒体。 3.前記非磁性粉末が無機粉末であることを特徴とする
前記1記載の磁気記録媒体。
【0008】以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明の好ましい態様としては、非磁性支
持体上に上記金属酸化物よりなる強磁性粉末を含む複数
の塗布液を湿潤状態のうちに同時に重層してなる磁気記
録媒体において、最外層の磁性層中にCo含有量1.7%
以上5%未満の強磁性粉末を含有し、該最外層以外の少
なくとも一つの磁性層中にCo含有量1.7%未満の強磁
性粉末と、該強磁性粉末に対し50重量%より大きく300
重量%以下の非磁性粉末を含有することである。
【0010】これらの範囲であると、低域信号の入出力
特性が良好で、優れたコントロール出力と走行性をえる
ことができる。
【0011】本発明の磁性層に使用される磁性材料とし
ては、例えばγ-Fe34、Co含有γ-Fe23、Co
被着γ-Fe23、Fe34、Co含有γ-Fe34、C
o被着γ-Fe34、Co含有FeOx、CrO2等の金属
酸化物よりなる強磁性粉末が挙げられる。又バリウムフ
ェライト等の六方晶系フェライト、窒化鉄等も使用され
る。
【0012】本発明の最外層に用いられる強磁性粉末と
しては、前記のうちCo含有FeOx磁性粉が好ましく用いら
れる。
【0013】次に、「コバルト含有酸化鉄磁性粉」につ
いて述べる。
【0014】強磁性酸化鉄粒子としては、一般にFeOxで
表した場合、xの値が1.33≦x≦1.50の範囲にあるもの、
即ちマグヘマイト(γ−Fe2O3;x=1.50)、マグネタイト
(Fe3O4;x=1.33)、及びこれらの固溶体(FeOx;1.33<x<
1.50)である。本発明で好ましいのはxの値が1.33≦x<
1.43である。 γ−Fe2O3やFe3O4は通常以下の製法によって得られる。
【0015】第1鉄塩溶液にアルカリを添加して水酸化
第1鉄を生成し、所定の温度、pHで空気を吹き込み酸化
して、針状含水酸化鉄を得、これを空気中250〜400℃で
加熱・脱水し、次いで還元性雰囲気中300〜450℃で加熱
還元して針状マグネタイト粒子とする。更に必要によ
り、該マグネタイトを200〜350℃で再酸化して針状マグ
ヘマイト(γ-Fe2O3)とする。
【0016】これら強磁性酸化鉄のうちコバルト含有酸
化鉄磁性粉には大別してドープ型と被着型の2種類があ
る。
【0017】Coドープ型酸化鉄磁性粉の製法としては、
(1)水酸化コバルトを含んだ水酸化第2鉄をアルカリ雰
囲気中で水熱処理を行い、生成した粉を還元・酸化する
方法、(2)ゲータイトを合成する際、予めコバルト塩の
溶液を添加して置き、pHを調整しながらコバルトを含ん
だゲータイトを合成し、これを還元・酸化する方法、
(3)Coを含まないゲータイトを核とし、この核の上に
(2)の反応と同様な反応を行い、Coを含有したゲータイ
トを成長させた後還元・酸化する方法、(4)針状ゲータ
イト又はマグネタイトの表面に、Co塩を含んだアルカリ
水溶液中で処理してCo化合物を吸着させ、次いで還元・
酸化あるいは比較的高い温度で熱処理する方法がある。
【0018】又Co被着型酸化鉄磁性磁性粉はアルカリ水
溶液中で針状磁性酸化鉄とコバルト塩を混合し加熱し
て、その酸化鉄粒子に水酸化コバルト等のコバルト化合
物を吸着させ、これを水洗・乾燥して収出し、次いで空
気中、N2ガス中等の非還元性雰囲気中で熱処理する事に
より得られる。
【0019】Co被着型磁性粉はCoドープ型磁性粉と比
べ、媒体磁性層の加熱及び/又は加圧減磁に於て優れて
おり、特殊分野を除きCo被着型磁性粉を用いることが好
ましい。
【0020】また最外層強磁性粉末の抗磁力(Hc)は600
〜1100 Oeとすることが好ましく、最外層以外の強磁性
粉末の抗磁力(Hc)は200〜700 Oeとすることが好まし
い。強磁性粉末の比表面積はBET値で20〜70m2/gの範囲
内とすることが好ましく、平均粒子径は、長軸で0.2〜
0.8μm、短軸で0.01〜0.2μmとすることが好ましい。
【0021】上記のBET値で表される比表面積は、単位
重量あたりの表面積をいい、平均粒子径とは全く異なっ
た物理量であり、例えば平均粒子径は同一であっても、
比表面積が大きなものと、比表面積が小さいものが存在
する。比表面積の測定は一般にB.E.T法と称されている測
定方法による(詳しくはJ.Ame.Chem.Soc.60 309(1938)を
参照)。
【0022】本発明に用いられる上記非磁性粉末として
は例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、ZnS、MgCO3、Ca
CO3、ZnO、CaO、二酸化タングステン、二酸化モリブデ
ン、窒化ホウ素、MgO、SnO2、SiO2、Cr2O3、α-Al2O3
SiC、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、
α-酸化鉄、ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ
素、炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タ
ングステン、チタンカーバイド、トリボリ、ケイソウ
土、ドロマイト等の無機粉末、カーボンブラック、ポリ
エチレン等の有機粉末を挙げることができる。これらの
中でも好ましいのは、CaCo3、酸化チタン、硫酸バリウ
ム、α-Al2O3、α-酸化鉄Cr2O3等の無機粉末挙げられ
る。形状は針状、球状、粒状いずれでも良い。前記非磁性
粉末の平均長軸径としては透過型電子顕微鏡により観測
され、通常0.01〜0.50μm以下であり、好ましくは0.01
〜0.40μm以下であり、特に好ましくは0.01〜0.30μm以
下である。
【0023】前記非磁性粉末の平均短軸径としては、通
常0.01〜0.50μm以下であり、好ましくは0.01〜0.30μm
以下あり、特に好ましくは0.01〜0.20μmである。
【0024】前記非磁性粉末の軸比としては、通常1〜
20であり、好ましくは1〜15であり、特に好ましくは1
〜10である。ここでいう軸比とは、短軸径に体する長軸
径の比(長軸径/短軸径)のことをいう。
【0025】前記非磁性粉末の比表面積としては、通常
10〜250m2/gであり、好ましくは15〜150m2/gであり、
特に好ましくは20〜100m2/gである。
【0026】前記範囲の平均長軸径、平均短軸径、軸比
及び比表面積を有する非磁性粉末を使用すると、非磁性
層の表面性を良好にすることができると共に、最外層の
磁性層の表面性も良好な状態にすることができる点で好
ましい。
【0027】また、この発明においては、前記非磁性粉
末が、Si化合物及び/又はAl化合物により表面処理
されていてもよい。表面処理方法は特開平2-83219号に
示された方法で行なうことができる。かかる表面処理の
なされた非磁性粉末を用いると最外層の磁性層の表面状
態を良好にすることができる。前記Si及び/又はAl
の含有量としては、前記非磁性粉末に対して、Siが0.
1〜10重量%、Alが0.1〜10重量%であることが好まし
い。特にSiが0.1〜5重量%、Alが0.1〜5重量%で
あり、SiとAlの重量比が3以上であることが好まし
い。
【0028】次に本発明の強磁性粉末及び非磁性粉末以
外の磁気記録媒体について詳述する。
【0029】−非磁性支持体− 前記非磁性支持体を形成する材料としては、たとえばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタ
レート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン類、セルローストリアセテート、セルロースダ
イアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、ポリ
カーボネート等のプラスチックなどを挙げることができ
る。
【0030】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0031】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常の3〜
100μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクやカー
ド状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の場合はレコ
ーダー等に応じて適宜に選択される。
【0032】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0033】なお、非磁性支持体上の前記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バッ
クコート層を設けてもよく、また磁性層と非磁性支持体
との間には、下引き層を設けることもできる。
【0034】−バインダ(結合剤)− 最外層である磁性層及び該磁性層以外の層を形成するの
に使用されるバインダ(結合剤)について詳述する。
【0035】本発明に用いるバインダとしては、例え
ば、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合
体等の塩化ビニル系樹脂等が代表的なものであり、これ
らの樹脂は-SO3M、-OSO3M、-COOMおよび-PO(OM12
ら選ばれた少なくとも一種の極性基を有する繰り返し単
位を含むことが好ましい。
【0036】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、また
1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ金属あるいは
アルキル基を表わす。
【0037】上記極性基は強磁性粉末の分散性を向上さ
せる作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル%、
好ましくは0.5〜6.0モル%である。なお、前記各樹脂の
重量平均分子量は、15,000〜50,000の範囲が好ましい。
【0038】結合剤の磁性層における含有率は、強磁性
粉末100重量部に対して通常、10〜40重量部、好ましく
は15〜30重量部である。
【0039】結合剤は一種単独に限らず、二種以上を組
み合わせて用いることができるが、この場合、ポリウレ
タンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂と
の比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、好まし
くは70:30〜30:70の範囲である。
【0040】本発明においては、結合剤として下記の樹
脂を全結合剤の20重量%以下の使用量で併用することが
できる。
【0041】該樹脂としては、例えば重量平均分子量が
10,000〜200,000である、具体的には例えば特開平4-222
921号の段落番号0031に記載のもの等が挙げられる。
【0042】−その他の成分− 本発明では磁性層の品質の向上を図るため、耐久性向上
剤、分散剤、研磨剤、帶電防止剤および充填剤などの添
加剤をその他の成分として含有させることができる。
【0043】耐久性向上剤としては、ポリイソシアネー
トを挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、
例えばトリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水素
化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネートと、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と活性水素
化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネートがあ
る。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均分子量
は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0044】分散剤としては、例えば特開平4-214218号
の段落番号0093に記載のものなどを挙げることができ
る。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対して0.5〜
5重量%の範囲で用いられる。
【0045】次に、潤滑剤としては、脂肪酸および/ま
たは脂肪酸エステルを使用することができる。この場
合、脂肪酸の添加量は強磁性粉に対し0.2〜10重量%が
好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。
【0046】また、脂肪酸エステルの添加量も強磁性粉
に対して0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がよ
り好ましい。
【0047】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0048】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12〜22
の範囲がより好ましい。
【0049】脂肪酸の具体例としては、例えば特開平4-
214218号の段落番号0102に記載のものなどが挙げられ
る。
【0050】脂肪酸エステルの具体例としては、例えば
特開平4-214218号の段落番号0103に記載のものなどが挙
げられる。
【0051】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、たとえばシリコーンオイル、グラファイ
ト、フッ化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、脂肪酸アミド、α-オレフィンオキサイドなど
も使用することができる。
【0052】次に、研磨剤の具体例としては、例えば特
開平4-214218の段落番号0105に記載のものなどが挙げら
れる。研磨剤としては、平均粒子径が0.05〜0.6μmのも
のが好ましく、0.1〜0.3μmのものがより好ましい。
【0053】帯電防止剤としては、例えば特開平4-2142
18の段落番号0107に記載のものなどを挙げることができ
る。上述した帯電防止剤は、通常、結合剤に対して0.01
〜40重量%の範囲で添加される。なお帯電防止剤の平均
粒径は上層、下層とも10〜200nmであることが好まし
い。
【0054】−磁気記録媒体の製造− この発明の磁気記録媒体は、磁性層の塗設を、下層が湿
潤状態にあるときに塗布を行う所謂ウエット・オン・ウ
エット方式で塗設するのが好ましい。このウエット・オ
ン・ウエット方式は、公知の重層構造型の磁気記録媒体
の製造に使用される方法を適宜に採用することができ
る。
【0055】例えば、一般的には強磁性粉末、結合剤、
分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混
練、分散して高濃度磁性塗料を調製し、次いでこの高濃
度磁性塗料を希釈して磁性塗料を調製した後、この磁性
塗料を非磁性支持体の表面に塗布する。
【0056】上記溶媒としては、例えば特開平4-214218
段落番号0119に記載のものなどを用いることができる。
これらの各種溶媒は単独で使用することもできるし、ま
たそれらの2種以上を併用することもできる。
【0057】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
【0058】この混練分散機としては、例えば特開平4-
214218号の段落番号0112に記載のもの等が挙げられる。
上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW(磁性粉1Kg当た
り)の消費電力負荷を提供することのできる混練分散機
は、例えば加圧ニーダ、オープンニーダ、連続ニーダ、
二本ロールミル、三本ロールミルであるが本発明の混練
分散にあたってはこれらに限定されるものではない。。
【0059】非磁性支持体上に、例えば本発明非磁性粉
末を含有する層および磁性層を塗布するには、具体的に
は、図1に示すように、まず供給ロール32から繰出した
フィルム状支持体1に、エクストルージョン方式の押し
出しコータ10、11により、磁性層の各塗料をウェット・
オン・ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石また
は垂直配向用磁石33に通過し、乾燥器34に導入し、ここ
で上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。
次に、乾燥した各塗布層付きの支持体1をカレンダロー
ル38の組合せからなるスーパーカレンダ装置37に導き、
ここでカレンダー処理した後に、巻取ロール39に巻き取
る。このようにして得られた磁性フィルムを所望幅のテ
ープ状に裁断してたとえば1/2インチVHS磁気記録テ
ープを製造することができる。
【0060】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコータ10、11へ
と供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性支持体
の搬送方向を示す。押し出しコータ10、11には夫々、液
溜まり部13、14が設けられ、各コータからの塗料をウェ
ット・オン・ウェット方式で塗布する。即ち、下層用塗
料の塗布直後(未乾燥状態のとき)に上層磁性層塗料を
重層塗布する。
【0061】前記コーターヘッドは、図2に(a)、
(b)、(c)を示したが(b)のヘッドが本発明にお
いては好ましい。
【0062】前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石にお
ける磁場は、20〜5,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.1〜10
分間程度である。
【0063】なお、ウェット・オン・ウェット方式で
は、リバースロールと押し出しコータとの組み合わせ、
グラビアロールと押し出しコータとの組み合わせなども
使用することができる。さらにはエアドクターコータ、
ブレードコータ、エアナイフコータ、スクィズコータ、
含浸コータ、トランスファロールコータ、キスコータ、
キャストコータ、スプレイコータ等を組み合わせること
もできる。
【0064】該ウェット・オン・ウェット方式における
重層塗布においては、下層が湿潤状態になったままで上
層の磁性層を塗布するので、下層の表面(即ち、上層と
の境界面)が滑らかになるとともに上層の表面性が良好
になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。この結
果、特に高密度記録のために高出力、低ノイズの要求さ
れるたとえば磁気テープとしての要求性能を満たしたも
のとなりかつ、高耐久性の性能が要求されることに対し
ても膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性が十分と
なる。また、ウェット・オン・ウェット重層塗布方式に
より、ドロップアウトも低減することができ、信頼性も
向上する。
【0065】−表面の平滑化− 本発明においては、次にカレンダリングにより表面平滑
化処理を行う。
【0066】その後は、必要に応じてバーニッシュ処理
またはブレード処理を行なってスリッティングされる。
【0067】表面平滑化処理においては、カレンダー条
件として温度、線圧力、C/s(コーティングスピード)
等を挙げることができる。
【0068】本発明においては、通常、上記温度を50〜
120℃、上記線圧力50〜400kg/cm、上記C/sを20〜60
0m/分に保持することが好ましい。
【0069】上記のように処理した結果の最外層の乾燥
層厚は、好ましくは0.4〜2.0μm、より好ましくは0.5〜
1.2μmであり、下層の乾燥膜厚は好ましくは1.5〜3.5μ
m、より好ましくは1.8〜3.0μmである。
【0070】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。しかし本
発明はこれらに限定されるものではない。
【0071】以下に示す成分、割合、操作順序はこの発
明の本質から逸脱しない範囲において種々変更しうる。
なお、下記の実施例において「部」はすべて重量部であ
る。 実施例1 以下の最外層用磁性組成物の各成分、及び最外層以外の
層用組成物の各成分をニーダー、サンドミルを用いて混
連分散して各々の塗料を調整した。
【0072】上記調整した塗料をウェット・オン・ウェ
ット方式で厚さ10μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布した後、塗膜未乾燥であるうちに磁場配
向処理を行い、続いて乾燥を施してから、カレンダーで
表面平滑化処理後、1/2インチ幅に裁断し磁気記録媒体
を作製した。尚、塗布膜厚は乾燥膜厚で最外層1.0μm、
最外層以外の層2.3μmとなるようにした。 最外層用の磁性塗料 強磁性粉末(詳細は表1) 100部 塩化ビニル系樹脂(日本ゼオン:MR110) 10部 ポリウレタン樹脂 13部 (東洋紡績(株)製UR-8700、MEK/トルエン固形分30WT%) カーボンブラック(平均粒径40mμ) 3部 研磨剤(α-Al23 平均粒径0.2μm) 5部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 ポリイソシアネート化合物 5部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 最外層用以外の磁性塗料 強磁性粉末(詳細は表1) M 非磁性粉末(詳細は表2) N 塩化ビニル系樹脂(日本ゼオン(株)製MR-110) 10部 ポリウレタン樹脂 13部 (東洋紡績(株)製UR-8700、MEK/トルエン固形分30WT%) カーボンブラック(平均粒径40mμ) 5部 ステアリン酸 1部 ブチルステアレート 1部 ポリイソシアネート化合物 5部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部 M+Nが100部となるよう調整
【0073】
【表1】
【0074】この磁気記録媒体につき、以下の評価試験
を行った。その結果を表2に示す。
【0075】〈評価法〉 エンベロープ測定:走行系のテンションを低下させた
デッキを用い、各磁気記録媒体のEPモード(長時間モ
ード)でのRF出力のエンベロープ波形をオシロスコー
プで観察し、波形の幅の一番広い部分と一番狭い部分の
比を%で示した。
【0076】L−SN:ノイズメーター(シバソク
製)を用い、リファレンステープ(比較例29)との比較に
おいて50%ホワイト信号における試料のS/Nの差を求め
た。 C−SN:ノイズメーター(シバソク製)を用い、リ
ファレンステープ(比較例29)との比較において100%ク
ロマ信号のおける試料のS/Nの差を求めた。
【0077】リニアオーディオ:リニアオーディオは
実効値メータを用い、リファレンステープ(比較例29)と
の比較において周波数1KHz、レベル0dBの信号にお
ける試料の出力の差を求めた。
【0078】スチル特性:静止画像出力が2dB低下す
るまでの時間(分)を求めた。
【0079】コントロール信号出力の測定法:コント
ロール信号出力の測定には、日本ビクター(株)製業務
用S−VHSハイファイビデオBR−S711を使用した。 測定用のサンプルカセットを上記デッキに装填し、録画、
再生し、再生時のコントロール信号出力を交流電圧計(M
ODEL M−170;(株)エヌエフ回路設計ブロック製)を
用いて測定した。コントロール信号は、ドラム/キャプス
タンサーボ回路の基板上で、CTLヘッドからつながる
CTLアンプ、LPF、後の出力を引き出した。
【0080】リファレンステープ(比較例29)のコントロ
ール信号出力を0dBとする相対値で示す。 走行耐久性 温度40℃,温度80%における繰り返し走行耐久性につい
て以下のように評価した。
【0081】○:支障なし △:走行OKだが、電気特性2dB以上の低下を生じたも
の ×:走行ストップ
【0082】
【表2】
【0083】表2から明らかなように本発明の実施例が
比較例に比して優れていることがわかる。
【0084】尚、表2中のベンガラ、酸化チタン、α-
アルミナ及び酸化クロムの各々の平均粒径は夫々0.15μ
m、0.10μm、0.18μm、0.20μmである。
【0085】
【発明の効果】本発明による磁気記録媒体は、低域信号
の入出力特性が良好で、優れた走行性及びコントロール
出力を有する効果をしめす。
【図面の簡単な説明】
【図1】押出し塗布方式によるウェット・オン・ウェッ
ト塗布による本発明の磁気記録媒体を製造するための同
時重層塗布を説明するための図である。
【図2】本発明の塗料を塗布するためのコーターヘッド
の図である。
【符号の説明】 1 支持体 10 押し出しコータ 11 押し出しコータ 32 供給ロール 33 配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパーカレンダ装置 38 カレンダロール 39 巻取ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/28 // H01F 41/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に金属酸化物よりなる強
    磁性粉末を含む複数の塗布液を湿潤状態のうちに同時に
    重層してなる磁気記録媒体において、最外層の磁性層中
    にCo含有量1.7%以上5%未満の強磁性粉末を含有し、
    該最外層以外の少なくとも一つの磁性層中にCo含有量
    1.7%未満の強磁性粉末と、該強磁性粉末に対し50重量
    %より大きく300重量%以下の非磁性粉末を含有するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記最外層の磁性層に含有される強磁性
    粉末が、Co含有FeOx(1.33≦x<1.43)であることを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記非磁性粉末が無機粉末であることを
    特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
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