JPH0633710A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JPH0633710A
JPH0633710A JP18704892A JP18704892A JPH0633710A JP H0633710 A JPH0633710 A JP H0633710A JP 18704892 A JP18704892 A JP 18704892A JP 18704892 A JP18704892 A JP 18704892A JP H0633710 A JPH0633710 A JP H0633710A
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JP
Japan
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flow rate
rate control
port
amount
changing means
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Application number
JP18704892A
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English (en)
Inventor
Yasushi Miura
浦 康 三
Kanetake Aoki
木 金 剛 青
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0633710A publication Critical patent/JPH0633710A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エンジンの弁開閉時期制御装置において、弁
開閉時期を任意の時期に制御できるようにすること。 【構成】 エンジンのカムシャフト上に、カムシャフト
の回転位相を変化させる位相変化手段を配設し、この位
相変化手段に流量制御弁21を介して油圧ポンプにより
作動油圧を供給する。ここで、流量制御弁21は、油圧
ポンプから位相変化手段への油圧供給量をリニアに制御
する第1流量制御機構125と、位相変化手段からドレ
ンへの油圧排出量をリニアに制御する第2流量制御機構
126を有するとともに、油圧ポンプから位相変化手段
への微小な油圧供給量を制御する第1微小流量制御機構
127と、位相変化手段からドレンへの微小な油圧排出
量を制御する第2微小流量制御機構128を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弁開閉時期制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に係わる従来技術としては、例え
ば特開昭62−3111号公報に開示されたものがあ
る。この従来技術の弁開閉時期制御装置280を第2図
に基づいて説明すると、内周部にヘリカルスプラインを
形成したタイミングプーリ281と外周部にヘリカルス
プラインを形成した伝達部材282との間に、内外周部
に夫々ヘリカルスプラインを形成したリング状のピスト
ン283が係合している。
【0003】また、タイミングプーリ281の外周面上
にはタイミングベルト286が係合し、図示しないエン
ジンの図示しないクランクシヤフトにより駆動される。
ここで、伝達部材282はボルト284によりカムシヤ
フト285に固設され、互いに相対回転しないようにな
つている。
【0004】また、ピストン283はその軸方向に2分
割され、その間にスプリング286を入れることによ
り、所謂シザーズギヤ化が図られている。これにより、
タイミングプーリ281→ピストン283→伝達部材2
82と回転トルクが伝達する際に、各ヘリカルスプライ
ン間で生じるバツクラシユ等による噛み合い音を減少で
きる。また、ピストン283の図示右側に配設された受
圧プレート287はピストン283と共に動き、油圧ラ
イン288の油圧に応じてピストン283を図示左右動
させる。ここで、ピストン283の図示右側空間289
にはスプリング290が配設され、ピストン283を初
期位置(図示最左方位置)へと付勢している。
【0005】上述の従来の弁開閉時期制御装置280で
は、油圧ライン288に供給される油圧は図示しない油
圧制御弁によりON/OFF制御されるのみであり、従
つて、弁開閉時期は2つの時期しかとらない。しかし、
近年エンジンの高性能化が要求されており、弁開閉時期
はエンジンの回転域やエンジン負荷等の条件に応じて最
適な任意の時期に保たれているのがよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では弁
開閉時期制御装置において、弁開閉時期を任意の時期に
制御できるようにすることを、その技術的課題とする。
【0007】
【発明の構成】
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した本発明の技術的
課題を解決するために講じた本発明の技術的手段は、カ
ムシャフトおよびクランクシャフトを有するエンジン
と、カムシャフト上に配設され、カムシャフトの回転位
相を変化させる位相変化手段と、位相変化手段に油圧ラ
インを介して作動油圧を供給する油圧ポンプと、油圧ラ
イン上に配設される流量制御弁とから弁開閉時期制御装
置を構成し、流量制御弁は、位相変化手段と油圧ポンプ
との間の第1流量制御機構と位相変化手段とドレンとの
間の第2流量制御機構を有すると共に、位相変化手段と
油圧ポンプとの間の第1微小流量制御機構と位相変化手
段とドレンとの間の第2微小流量制御機構を有するよう
にしたことである。
【0009】
【作用】上述した本発明の技術的手段によれば、第1流
量制御機構が油圧ポンプから位相変化手段への油圧供給
量をリニアに制御し、第2流量制御機構が位相変化手段
からドレンへの油圧排出量をリニアに制御する。そし
て、第1微小流量制御機構は油圧ポンプから位相変化手
段への微小な油圧供給量を制御し、第2微小流量制御機
構は位相変化手段からドレンへの微小な油圧排出量を制
御する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の技術的手段を具体化した実施
例について添付図面に基づいて説明する。
【0011】図1において、エンジン11は駆動力を出
力するクランクシャフト12および図示しない吸排気弁
を開閉する図示しないカムを駆動するカムシャフト13
を有している。本実施例ではDOHC(Double
Over Head Camshaft)タイプである
ため、カムシャフト13が2本あり、それぞれクランク
シャフト12によってベルト14およびプーリ15,1
6,17を介して同時に駆動される。そして、クランク
シャフト12の回転位置およびカムシャフト13の回転
位置(2本のカムシャフトのうち、いずれか片方)は、
それぞれ第1,第2センサ18,19によって常時検出
され、その検出信号はECU(Electronic
Control Unit)20に入力されている。
尚、第1,第2センサ18,19の出力によって、クラ
ンクシャフト12及びカムシャフト13の回転数も同時
に検出できる。また、ECU20にはエンジン11の図
示しないスロットルの開度信号やエンジン11の水温信
号等が入力されており、これらの各種信号に基づいて流
量制御弁21に制御電流を出力する。
【0012】図2に示すように、第2センサ19が係合
するカムシャフト13には、カムシャフト13の回転位
相を変化させる位相変化手段30が配設されていると共
に、カムシャフト13の図示左端にはカムシャフト13
により駆動される油圧ポンプ60が配設されている。ま
た、カムシャフト13はシリンダヘッド22に回転自在
に支承されている。
【0013】まず、位相変化手段30において、カムシ
ャフト13上には相対回転可能にボス部31,32およ
びベルト係合部33を有するプーリ16が配設されてい
る。
【0014】ボス部31の外周面にはヘリカルスプライ
ン34が形成され、リング状ピストン35の内周面に形
成されたヘリカルスプライン36と噛合している。ま
た、リング状ピストン35の外周面にはヘリカルスプラ
イン37が形成され、ダンパーケース38のボス部39
の内周面に形成されたヘリカルスプライン40と噛合し
ている。従って、プーリ16のボス部31とダンパーケ
ース38のボス部39によって形成されたリング状空間
内にリング状ピストン35が収容されることとなる。リ
ング状ピストン35の図示左端面とダンパーケース38
との間には圧力室41が形成される。一方、リング状ピ
ストン35の図示右側に形成された凹部42とプーリ1
6との間に形成される空間44内にはスプリング43が
張設されて、リング状ピストン35を図示左方へと、即
ち圧力室41の容積を縮小する方向に付勢している。こ
の空間44は、プーリ16に形成された孔45およびシ
リンダヘッド22に形成された排出孔23を介してドレ
ン24と連通している。尚、噛合しあうヘリカルスプラ
イン34,36またはヘリカルスプライン37,40の
いずれか一方をヘリカル形状とせず、ストレート形状と
してもよい。尚、46はシールリングを、57はオイル
シールをそれぞれ示す。また、ダンパーケース38はカ
ムシャフト13にピン56を介して一体的に結合され、
互いに相対回転不能とされている。
【0015】プーリ16のボス部32内周側とダンパー
ケース38のボス部39外周側との間に形成されるリン
グ状空間50の図示左方を閉塞するようにダンパーカバ
ー51の外周部がプーリ16のボス部32に嵌合され、
その内周部はオイルシール(X字形リング)52を介し
て相対回転可能に摺接している。リング状空間50内に
おいて、ダンパーケース38とダンパーカバー51に
は、互いに向かい合い僅かな隙間をもって係合し合うラ
ビリンス部53が形成されている。そして、リング状空
間50内には適当な粘性流体が、オイルシール52に加
えて、オイルシール(X字形リング)54及びオイルシ
ール(Oリング)55によって封止されている。尚、こ
れらの構成によりダンパ200が構成される。
【0016】図2に加えて図3も参照の上油圧ポンプ6
0について説明すると、ポンプハウジング61は、シリ
ンダヘッド22にステー25を介してボルト26等によ
り固設されている。ポンプハウジング61には、ポンプ
カバー62がオイルシール(Oリング)63,63を介
してボルト66等により固設され、ポンプハウジング6
1とポンプカバー62内に形成された閉鎖空間内にはド
ライブギア64およびドリブンギア65が回転自在に収
容されている。ドライブギア64中心にはシャフト67
の一端が嵌合され、シャフト67の他端はカムシャフト
13中心に嵌合している。従って、ドライブギア64お
よびシャフト67はカムシャフト13と一体に回転す
る。シャフト67内には油路68が形成されており、ダ
ンパーケース38に形成された油路58と共に、ポンプ
カバー62内に形成された空間69と圧力室41とを連
通している。尚、70,71はそれぞれオイルシールを
示し、72はシールプレートを示す。
【0017】ポンプハウジング61内には吸入ポート7
3および吐出ポート75がそれぞれ形成され、吸入ポー
ト73は油路74を介してエンジン11内の油圧ポンプ
27が配設されたメイン油路28と連通している。一
方、吐出ポート75は吐出油路76を介して流量制御弁
21の第1ポート101と連通すると共に、リリーフ弁
77の高圧側78と連通している。リリーフ弁77にお
いて、ポンプハウジング61内に形成されたシリンダ8
3内を摺動可能とされた弁体79は、高圧側78と低圧
側80との連通状態を制御するもので、弁体79とリテ
ーナ81との間に配設されたスプリング82によって、
弁体79は高圧側78と低圧側80とを非連通とする方
向に付勢されている。尚、低圧側80は油路74と連通
している。
【0018】また、リテーナ81はガスケット84を介
してシリンダ83内に螺合されている。
【0019】流量制御弁21の第2ポート102は、ポ
ンプハウジング61内に形成された油路85とポンプカ
バー62内に形成された油路86を介して空間69と連
通し、更に位相変化手段30の圧力室41と連通する。
また、流量制御弁21のドレンポート103はポンプハ
ウジング61内に形成された油路87を介してドレン2
4と連通している。また、油路87はオイルシール71
の外周部にも連通しており、オイルシール71左方の空
間内に漏れたオイルを排出してオイルシール71のシー
ル性能低下を防止している。尚、流量制御弁21は、後
述するホルダ142を介しボルト89によってポンプハ
ウジング61に固設されている。 尚、メイン油路2
8,油路74,吐出油路76,油路85,油路86,空
間69,油路68および油路58から油圧ライン29が
構成される。また、油圧ポンプ27の吐出油圧がエンジ
ン11の全回転域において、位相変化手段30の作動に
十分な圧力を満たすならば、油圧ポンプ60は省略する
ことも可能である。
【0020】次に、図4に基づいて流量制御弁21につ
いて説明する。ポンプハウジング61の凹所90内にス
リーブ110がシールリング111,112,113を
介して挿設されている。スリーブ110の外周上には前
述の第1ポート101および第2ポート102がそれぞ
れリング状に形成されている。スリーブ110の中心軸
上にはシリンダ114が形成され、その内周上には第3
ポート104がリング状に形成されて第2ポート102
と複数の孔105を介して連通している。また、このシ
リンダ114内にはスプール弁115が液密性を保って
摺動可能に収容されている。尚、リング116はスプー
ル弁115の抜け止めとして作用する。
【0021】スプール弁115の外周上には第4ポート
117および第5ポート118がそれぞれリング状に形
成され、第4ポート117はスリーブ110に複数形成
された孔106を介して第1ポート101と常時連通し
ている。一方、第5ポート118はスプール弁115に
複数形成された孔119を介して、スプール弁115の
中心軸上に形成された貫通孔120と常時連通してい
る。尚、この貫通孔120はドレンポート103と常時
連通している。
【0022】スプール弁115がシリンダ114内を摺
動することで、第3ポート104は第4ポート117お
よび第5ポート118のいずれか一方と連通することが
できると共に、第3ポート104は第4ポート117お
よび第5ポート118のいずれとも連通しないことがで
きる。ここで、第3ポート104が第4ポート117と
完全な連通をはじめる前に、スプール弁115の外周上
に円錐面状に形成された流量可変微小通路121を介し
て僅かな連通をもつことができる。同様に、第3ポート
104が第5ポート118と完全な連通をはじめる前
に、スプール弁115の外周上に円錐面状に形成された
流量可変微小通路122を介して僅かな連通をもつこと
ができる。
【0023】尚、第1ポート101,孔106,第4ポ
ート117,第3ポート104,孔105,第2ポート
102およびスプール弁115から第1流量制御機構1
25が構成され、ドレンポート103,貫通孔120,
孔119,第5ポート118,第3ポート104,孔1
05,第2ポート102およびスプール弁115から第
2流量制御機構126が構成され、第1ポート101,
孔106,第4ポート117,流量可変微小通路12
1,第3ポート104,孔105,第2ポート102お
よびスプール弁115から第1微小流量制御機構127
が構成され、ドレンポート103,貫通孔120,孔1
19,第5ポート118,流量可変微小通路122,第
3ポート104,孔105,第2ポート102およびス
プール弁115から第2微小流量制御機構128が構成
される。
【0024】固定コア135の周囲には円筒状の樹脂製
ボビン136が配設され、ボビン136の外周上にはコ
イル137が巻回された上、樹脂部材138がモールド
成形されている。このコイル137は入力ライン139
を介してECU20と接続されている。ボビン136と
スリーブ110とはシールリング140を介して係合し
ており、ヨーク141およびヨークを兼ねるホルダ14
2によって両者が強固に結合されている。スプール弁1
15の貫通孔120の図示右端に挿設された可動コア1
43は固定コア135と向かい合っており、コイル13
7への通電量に応じてスプール弁115および可動コア
143が固定コア135に吸い付けられる。但し、固定
コア135と可動コア143との間にはスプリング14
4が張設されており、スプール弁115の図示左端をリ
ング116側に向けて付勢している。また、固定コア1
35,ヨーク141,ホルダ142,スリーブ110お
よび可動コア143から磁気回路150が形成される。
【0025】以上の構成を有する弁開閉時期制御装置の
作動について説明する。
【0026】エンジン11の始動に伴ってクランクシャ
フト12が回転し、ベルト14を介して入力プーリ1
6,17が同時に回転駆動される。入力プーリ16と係
合するカムシャフト13にはエンジン11の図示しない
吸気弁が係合し、入力プーリ17と係合するカムシャフ
ト13には図示しない排気弁が係合して、各カムシャフ
ト13,13上に配設された図示しないカムによってそ
れぞれ開閉駆動される。
【0027】この結果、エンジン11の図示しない各気
筒には、吸気弁を介して空気および燃料が供給されて燃
焼し、排気弁を介して排気ガスが排出される。
【0028】弁開閉時期制御装置をもたない一般的なエ
ンジンでは、入力プーリとカムシャフトとの回転位相は
ある一定位相に固定されており、その固定された位相に
従って吸排気弁が開閉駆動される。ところで、エンジン
は低速回転域から高速回転域まで幅広い回転域をもって
おり、吸排気弁の開閉時期には各回転域に応じて最適な
時期がそれぞれ存在する。そこで、弁開閉時期制御装置
を用いることで吸排気弁の開閉時期、つまり入力プーリ
とカムシャフトとの回転位相をエンジンの回転域に応じ
て任意に変化させることができる。
【0029】即ち、ECU20には、エンジン11の回
転数を検出する第1センサ18の出力信号や、エンジン
負荷を検出するアクセル開度の信号が入力されており、
主にこの2つの信号に基づいて入力プーリ16とカムシ
ャフト13との回転位相を可変とする。上述した2つの
信号によってECU20は最適な入力プーリ16とカム
シャフト13との回転位相を計算し、この計算結果に基
づいて流量制御弁21への通電量を変化させている。図
9は流量制御弁21の通電量−流量特性図を示す。そし
て、位相変化手段30は、圧力室41に供給される油圧
量に応じてリング状ピストン35をスプリング43の付
勢力に抗して図示右方へと移動させたり、圧力室41か
ら排出される油圧量に応じてリング状ピストン35をス
プリング43の付勢力によって図示左方へと移動させ、
入力プーリ16とカムシャフト13との回転位相を変位
させる。ここで、図2に示す状態が位相変化手段30の
最遅角状態を示し、圧力室41内の油圧量は略0であり
その容積が最小である。また、リング状ピストン35が
最右方にあり、圧力室41内に最大限の油圧が存在しそ
の容積が最大となっている状態が位相変化手段30の最
進角状態となる。この最遅角状態と最進角状態の間の進
角度合いも、リニアに油圧供給,排出量を制御する流量
制御弁21によってリニアに制御でき、位相変化手段3
0は最遅角状態から最進角状態までリニアに様々な進角
量をもつことが可能である。尚、入力プーリ16とカム
シャフト13との回転位相の変位はリング状ピストン3
5の移動に際して、ヘリカルスプライン34とヘリカル
スプライン36との間の変位作用及びヘリカルスプライ
ン37とヘリカルスプライン40との間の変位作用が生
じることで達成されるものである。
【0030】では、流量制御弁21の通電制御について
説明する。
【0031】まず、通電量0から通電量Aの領域は、流
量制御弁21が図4の状態を示すもので、コイル137
への通電量が少なく磁気回路150に発生する電磁力も
小さく、相対的にスプリング144の付勢力の方が十分
に大きいため、スプール弁115及び可動コア143は
図示右方へとほとんど移動しない。従って、第2ポート
102が、孔105,第3ポート104,第5ポート1
18,孔119及び貫通孔120を介してドレンポート
103と完全に連通している。即ち、第2流量制御機構
126が完全に開状態であり、圧力室41の油圧は油路
58,68,空間69及び油路86,85、そして第2
流量制御機構126を介してドレン24へと全て排出さ
れる。
【0032】次に、通電量がE以上の領域は、流量制御
弁21が図8の状態を示すもので、コイル137への通
電量が多く磁気回路150に発生する電磁力も相対的に
大きくなり、スプリング144の付勢力に十分に打ち勝
つことができるので、スプール弁115及び可動コア1
43は図示右方へと大きく移動する。従って、第2ポー
ト102が、孔105,第3ポート104,第4ポート
117及び孔106を介して第1ポート101と完全に
連通している。即ち、第1流量制御機構125が完全に
開状態であり、油圧ポンプ60の吐出油圧は吐出油路7
6,第1流量制御機構125,油路85,86,空間6
9及び油路68,58を介して圧力室41に十分に供給
される。この結果、圧力室41に供給された油圧は、圧
力室41内の容積を最大とするように、リング状ピスト
ン35をスプリング43の付勢力に抗して図示右方へと
移動させる。
【0033】次に、通電量Aから通電量Bの領域は、流
量制御弁21が図4の状態において、第3ポート104
と第5ポート118とのオーバラップ量を変化させる領
域である。即ち、コイル137への通電量に応じて、ス
プール弁115及び可動コア143が、通電量Aにおけ
る図4の状態から通電量Bにおける第3ポート104図
示右端と第5ポート118の図示左端とが一致する状態
まで移動可能となる。
【0034】そして、第3ポート104と第5ポート1
18とのオーバラップ量に応じて、油路58,68,空
間69,油路86,85及び第2流量制御機構126を
介してドレン24へと排出される圧力室41の油圧量が
変化する。
【0035】次に、通電量Dから通電量Eの領域は、流
量制御弁21が図8の状態において、第3ポート104
と第4ポート117とのオーバラップ量を変化させる領
域である。即ち、コイル137への通電量に応じて、ス
プール弁115及び可動コア143が、通電量Eにおけ
る図8の状態から通電量Dにおける第4ポート117図
示右端と第3ポート104の図示左端とが一致する状態
まで移動可能となる。
【0036】そして、第3ポート104と第4ポート1
17とのオーバラップ量に応じて、吐出油路76,第1
流量制御機構125,油路85,86,空間69及び油
路68,58を介して圧力室41に供給される油圧ポン
プ60の吐出油圧量が変化する。
【0037】次に、通電量Bから通電量Cの領域は、流
量制御弁21が図5の状態において、第3ポート104
と流量可変微小通路122とのオーバラップ量を変化さ
せる領域である。即ち、コイル137への通電量に応じ
て、スプール弁115及び可動コア143が、通電量C
における図6の状態から通電量Bにおける第3ポート1
04図示右端と第5ポート118の図示左端とが一致す
る状態まで移動可能となる。そして、第3ポート104
と流量可変微小通路122とのオーバラップ量に応じ
て、油路58,68,空間69,油路86,85及び第
2微小流量制御機構128を介してドレン24へと排出
される圧力室41の油圧量が、第2流量制御機構126
よりも小さい流量変化範囲のもとで変化する。
【0038】最後に、通電量Cから通電量Dの領域は、
流量制御弁21が図7の状態において、第3ポート10
4と流量可変微小通路121とのオーバラップ量を変化
させる領域である。即ち、コイル137への通電量に応
じて、スプール弁115及び可動コア143が、通電量
Cにおける図6の状態から通電量Dにおける第3ポート
104図示左端と第4ポート117図示右端とが一致す
る状態まで移動可能となる。そして、第3ポート104
と流量可変微小通路121とのオーバラップ量に応じ
て、吐出油路76,第1微小流量制御機構127,油路
85,86,空間69及び油路68,58を介して圧力
室41に供給される油圧ポンプ60の吐出油圧量が、第
1流量制御機構125よりも小さい流量変化範囲のもと
で変化する。
【0039】尚、通電量Dの状態は、スプール弁115
及び可動コア143が図6の状態であり、第2ポート1
02は第1ポート101及びドレンポート103のいず
れとも連通しない。
【0040】以上に示したように、流量制御弁21は位
相変化手段30への油圧供給量および位相変化手段30
からの油圧排出量を、通常流量域でも微小流量域でもリ
ニアに制御することができる。従って、入力プーリ16
とカムシャフト13との現在の回転位相を変位角とし、
目標進角と変位角との差を進角側偏差とすると、この進
角側偏差の大きさに応じて流量制御弁21の通電量Dか
ら通電量Eの領域及び通電量Cから通電量Dの領域を使
い分ける。即ち、目標進角が最大進角でない場合には、
進角側偏差が大きければ流量制御弁21を進角側偏差の
大きさに応じて通電量Dから通電量Eの領域のもとで制
御し、速やかに変位角を目標進角付近まで近づかせ、そ
の後は流量制御弁21を通電量Cから通電量Dの領域の
もとで制御して変位角を目標進角に合致させる。また、
通電量Dから通電量Eの領域のもとで制御した際に、変
位角が目標進角を超えてしまった時(過進角)には、そ
の過進角量に応じて流量制御弁21を通電量Aから通電
量Bの領域又は通電量Bから通電量Cの領域のもとで制
御して、遅角させることで変位角を目標進角に合致させ
る。ところで、目標進角が最大進角(圧力室41の容積
が最大であり、リング状ピストン35が図示最右方位置
にある時)ならば、進角側偏差の大きさにかかわらず流
量制御弁21の通電量はE以上の領域を用いて非常に速
やかに変位角を最大進角とする。
【0041】一方、目標遅角と変位角との差を遅角側偏
差とすると、この遅角側偏差の大きさに応じて流量制御
弁21の通電量Aから通電量Bの領域及び通電量Bから
通電量Cの領域を使い分ける。即ち、目標遅角が最大遅
角でない場合には、遅角側偏差が大きければ流量制御弁
21を遅角側偏差の大きさに応じて通電量Aから通電量
Bの領域のもとで制御し、速やかに変位角を目標遅角付
近まで近づかせ、その後は流量制御弁21を通電量Bか
ら通電量Cの領域のもとで制御して変位角を目標遅角に
合致させる。また、通電量Aから通電量Bの領域のもと
で制御した際に、変位角が目標遅角を超えてしまった時
(過遅角)には、その過遅角量に応じて流量制御弁21
を通電量Dから通電量Eの領域又は通電量Cから通電量
Dの領域のもとで制御して、進角させることで変位角を
目標遅角に合致させる。ところで、目標遅角が最大遅角
(圧力室41の容積が最小であり、リング状ピストン3
5が図示最左方位置にある時)ならば、遅角側偏差の大
きさにかかわらず流量制御弁21の通電量は通電量0か
ら通電量Aの領域の領域を用いて非常に速やかに変位角
を最大遅角とする。
【0042】尚、位相変化手段30の最遅角時以外のあ
る進角量を保持する時には、圧力室41内の油圧はヘリ
カルスプライン34,36,37,40等のクリアラン
スから空間44へと常時漏れており、ドレン24へと排
出されていくので、その進角量を保持するために通電量
Cから通電量Dの領域のもとで流量制御弁21を制御
し、圧力室41に漏れ量に応じた微小な油圧量を常時供
給し続けている。
【0043】また、カムシャフト13の回転位相は第2
センサ19によって常時検出され、ECU20に入力さ
れているので、僅かな過進角または僅かな過進角が認め
られた場合には、流量制御弁21を通電量B〜Cおよび
通電量C〜Dの各領域で制御することができる。
【0044】ところで、エンジン11の回転域に係わら
ず、弁と係合する図示しないスプリングからカムシャフ
ト13は変動トルクを受ける。この変動トルクの正成分
はカムシャフト13を進角させようとするし、負成分は
カムシャフト13を遅角させようとする。また、変動ト
ルクはヘリカルスプライン34とヘリカルスプライン3
6との間及びヘリカルスプライン37とヘリカルスプラ
イン40との間の各バックラッシュにおいて打音を発生
させるなど、様々な悪影響を及ぼそうとする。
【0045】つまり、変動トルクは入力プーリ16とダ
ンパーケース38との間で相対回転を発生させようとす
るが、その相対回転はダンパ200に封入された粘性流
体に大きな剪断力を及ぼし、そのダンパ効果によってこ
の変動トルクは吸収されてしまうため、上述した変動ト
ルクによる悪影響は未然に防止できる。
【0046】
【発明の効果】上述したように本発明の弁開閉時期制御
装置では、第1流量制御機構が油圧ポンプから位相変化
手段への油圧供給量をリニアに制御し、第2流量制御機
構が位相変化手段からドレンへの油圧排出量をリニアに
制御するので、回転位相変化手段はその回転位相変化量
をリニアに且つ任意の量だけ変化させることができ、必
要な回転位相、即ち必要な弁開閉時期を得ることができ
る。
【0047】また、第1微小流量制御機構は油圧ポンプ
から位相変化手段への微小な油圧供給量を制御し、第2
微小流量制御機構は位相変化手段からドレンへの微小な
油圧排出量を制御するので、必要な回転位相からの僅か
なずれ(過進角または過遅角)にも高精度のもとで回転
位相、即ち弁開閉時期の修正が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の弁開閉時期制御装置の要部構成
図を示す。
【図2】図1における要部拡大断面図を示す。
【図3】図2におけるA−A断面図を示す。
【図4】図1における流量制御弁の断面図を示す。
【図5】図1における流量制御弁の断面図を示す。
【図6】図1における流量制御弁の断面図を示す。
【図7】図1における流量制御弁の断面図を示す。
【図8】図1における流量制御弁の断面図を示す。
【図9】図1における量制御弁の通電量−流量特性図を
示す。
【図10】従来技術の弁開閉時期制御装置の断面図を示
す。
【符号の説明】 11 エンジン、 12 クランクシャフト、 13 カムシャフト、 21 流量制御弁、 24 ドレン、 27,60 油圧ポンプ、 29 油圧ライン、 30 位相変化手段、 125 第1流量制御機構、 126 第2流量制御機構、 127 第1微小流量制御機構、 128 第2微小流量制御機構、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムシャフトおよびクランクシャフトを
    有するエンジンと、 前記カムシャフト上に配設され、前記カムシャフトの回
    転位相を変化させる位相変化手段と、 前記位相変化手段に油圧ラインを介して作動油圧を供給
    する油圧ポンプと、 前記油圧ライン上に配設される流量制御弁とを有し、 前記流量制御弁は、 前記位相変化手段と前記油圧ポンプとの間の第1流量制
    御機構と前記位相変化手段とドレンとの間の第2流量制
    御機構を有すると共に、 前記位相変化手段と前記油圧ポンプとの間の第1微小流
    量制御機構と前記位相変化手段と前記ドレンとの間の第
    2微小流量制御機構を有することを特徴とする弁開閉時
    期制御装置。
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