JPH06332445A - 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置 - Google Patents

楽音信号発生装置における周波数特性表示装置

Info

Publication number
JPH06332445A
JPH06332445A JP5145636A JP14563693A JPH06332445A JP H06332445 A JPH06332445 A JP H06332445A JP 5145636 A JP5145636 A JP 5145636A JP 14563693 A JP14563693 A JP 14563693A JP H06332445 A JPH06332445 A JP H06332445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency characteristic
displayed
frequency
cpu
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5145636A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2713101B2 (ja
Inventor
Hideyuki Masuda
英之 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP5145636A priority Critical patent/JP2713101B2/ja
Publication of JPH06332445A publication Critical patent/JPH06332445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2713101B2 publication Critical patent/JP2713101B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Auxiliary Devices For Music (AREA)
  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】物理モデルを用いた楽音信号発生装置の各部の
パラメータを設定する場合などにおいて、線形部および
励振部の周波数特性を表示して発振しやすいモードの位
置などの情報を知らせ、これにより音作りが容易にでき
るようにする周波数特性表示装置を提供することを目的
とする。 【構成】楽音信号を循環させるとともに、所定の位置か
ら楽音信号を取り出して出力する循環路と、該循環路に
注入するための励振信号を発生する励振回路とを備えた
楽音信号発生装置における周波数特性を表示する装置で
あって、循環路の周波数特性および励振回路の周波数特
性を得て、それらの周波数特性を同じ画面に重ねて表示
するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、楽音信号を循環させ
る循環路とその循環路に励振信号を注入する励振回路を
有するような楽音信号発生装置において、その周波数特
性を表示する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、管楽器などの自然楽器をシミ
ュレートした物理モデルを用いて楽音信号を発生する装
置(音源)が知られている。このような物理モデル音源
は、楽音信号(楽音波形信号)を循環させる循環路とそ
の循環路に励振信号を注入する励振回路とを備えてい
る。この循環路は、例えば管楽器の共鳴管部をシミュレ
ートする部分である。励振回路は、例えば管楽器のマウ
スピース部をシミュレートする部分である。以下、この
循環路の系を線形部と呼び、励振回路の系を励振部と呼
ぶ。
【0003】図8は、管楽器の物理モデルを用いた楽音
信号発生装置の回路例である。この装置は、励振部83
0と線形部840とを有する。励振部830は、減算器
801、フィルタ802、加算器803、非線形テーブ
ル804,805、および乗算器806,807,80
8を備えている。線形部840は、加算器811,81
2、遅延回路813,814、ループフィルタ815,
816、乗算器817,818、および加算器819を
備えている。
【0004】励振部830には、アンブシュアEMBお
よびプレッシャーPRSに関する信号を入力する。アン
ブシュアEMBは、管楽器のマウスピースに触れる唇の
構えや締め具合などを表す。プレッシャーPRSは、マ
ウスピースに吹き込まれる息圧を表す。フィルタ802
はマウスピースのリードの動特性を、非線形テーブル8
04はリードの変位による開口面積を、それぞれシミュ
レートするためのものである。非線形テーブル805
は、息圧が大きくなっても狭い管路では流速が飽和して
圧力と流速とが比例しなくなることをシミュレートする
ためのものである。
【0005】励振部830は、入力したアンブシュアE
MBおよびプレッシャーPRSの信号に応じて、音圧信
号xを生成出力する。音圧信号xは、線形部840の加
算器811,812に供給される。
【0006】線形部840において、乗算器817,8
18は、共鳴管の両端部での音の反射をシミュレートす
る。ループフィルタ815,816は、共鳴管を行き来
する音が、共鳴管の形状などに応じてどのような特性で
減衰していくかをシミュレートする。遅延回路813,
814は、共鳴管の長さをシミュレートする。
【0007】線形部840に供給された音圧信号xは、
そのループ回路を循環する。これにより、共鳴管をシミ
ュレートする。線形部840の出力yは、加算器819
から取り出され、励振部830にフィードバックされ
る。これは、共鳴管からの反射波がマウスピースへ戻っ
てくることをシミュレートしたものである。なお、最終
的な楽音信号は線形部840のループ回路の適当な位置
から取り出され出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな楽音信号発生装置において、励振部830や線形部
840が動作するためには、これらの系の各部に対しパ
ラメータを与える必要がある。例えば、フィルタ802
の特性を決定するパラメータF3、非線形テーブル80
4,805の特性を決定するパラメータNL1,NL
2、遅延回路813,814の遅延時間D1 ,D2 、ル
ープフィルタ815,816の特性を決定するパラメー
タF1 ,F2 、乗算器807,808,817,818
の乗数k0 ,ki ,k1 ,k2 などである。これらのパ
ラメータは、発生すべき楽音信号の音色や音高に応じて
決定されるべきものである。
【0009】ところが、自然楽器としての管楽器を初心
者が演奏したとき音を出すことができないことが多いと
か、楽器の形状を変えてしまうとある音域が発音しにく
くなることなどからみても分かるように、上記パラメー
タを適正に設定して適正に上記装置を発振させることは
難しい。
【0010】共鳴管をシミュレートする線形部840の
周波数特性は、ピーク(山部)とノッチ(谷部)が繰り
返し現れるくし形状のグラフになり、周波数が低い側か
らみて第1番目のピークを第1モード、第2番目のピー
クを第2モード、…と呼ぶ。線形部の各部のパラメータ
を変更することにより、これらのピークの位置は移動
し、また各ピークの中で最も高い(最も減衰が小さい)
ものも変化する。励振部830の周波数特性が平坦であ
ったとすると、線形部840のピークのうち、より高い
ピークの位置で発振が起こりやすいということとなる。
【0011】しかし従来は、パラメータを変更したとき
に、音が第何モードで発振しやすくなっているのか見当
がつきにくく、実際にモデルを励振させて確認してい
た。すなわち、あるパラメータの値を設定したとき、第
何モードで発振しやすいのか、言い替えると周波数特性
のグラフの一番高いピークは第何モードかということ
を、解析的に示すのは困難であった。
【0012】したがって、音作りにおける上記パラメー
タの設定は難しく、経験者の経験に頼ることが多かっ
た。
【0013】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、物理モデルを用いた楽音信号発生装置の各部の
パラメータを設定する場合などにおいて、線形部および
励振部の周波数特性を表示して発振しやすいモードの位
置などの情報を知らせ、これにより音作りが容易にでき
るようにする周波数特性表示装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、楽音信号を循環させるとともに、所定
の位置から楽音信号を取り出して出力する楽音信号循環
手段と、該循環手段に注入するための励振信号を発生す
る励振手段とを備えた楽音信号発生装置における周波数
特性を表示する装置であって、上記楽音信号循環手段の
周波数特性を得る手段と、上記励振手段の周波数特性を
得る手段と、上記楽音信号循環手段の周波数特性と励振
手段の周波数特性とを同じ画面に重ねて表示する手段と
を備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】同じ画面に楽音信号循環手段の周波数特性と励
振手段の周波数特性とが重ねて表示されるので、現在設
定されているパラメータでは第何モードで発振しやすい
のか、あるいは発振しやすい周波数はどの辺りかなどに
ついて、一目で知ることができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を用いて、この発明の実施例を説
明する。
【0017】図2は、この発明の一実施例に係る周波数
特性表示装置を適用した電子楽器のブロック構成を示
す。
【0018】この電子楽器は、中央処理装置(CPU)
201、メモリシステム202、演奏操作子203、パ
ネルI/F(インターフェース)204、ディジタルシ
グナルプロセッサ(DSP)208、ディジタルアナロ
グ(D/A)変換器209、およびバッファ210を備
えている。これらは、バスライン211により相互に接
続されている。パネルI/F204には、マウス20
5、液晶表示装置(LCD)206、およびパネルスイ
ッチ(SW)207が接続されている。
【0019】CPU201は、この電子楽器全体の動作
を制御する。その動作の詳細は、図4〜7のフローチャ
ートを参照して、後述する。メモリシステム202は、
CPU201が実行するプログラムや各種の定数などを
格納したROM(リードオンリメモリ)およびワークエ
リアなどに用いるためのRAM(ランダムアクセスメモ
リ)からなる。
【0020】パネルSW207は、この電子楽器のパネ
ル上に設けられた複数のスイッチである。特に、音色選
択スイッチ、エディットモードスイッチ、周波数特性表
示スイッチ、およびパラメータエディットスイッチを含
む。これらのパネルSWの詳細については、後述する。
パネルSW207が操作されると、パネルI/F204
はその操作を検出し、操作情報をCPU201に送る。
【0021】LCD206は、この電子楽器のパネル上
に設けられた表示装置である。CPU201から表示情
報を送って指示することにより、LCD206に各種の
情報を表示することができる。マウス205が操作され
ると、パネルI/F204はその操作を検出し、操作情
報をCPU201に送る。マウスポインタは、LCD2
06に表示される。
【0022】演奏操作子203は、ユーザの演奏を検出
して演奏情報を出力する。この実施例では、複数の鍵を
備えた鍵盤および鍵盤の演奏を検出するための検出回路
からなる。演奏操作子203から出力された演奏情報
は、バスライン211を介してCPU201に入力す
る。
【0023】DSP208は、CPU201からの指示
に応じてディジタル楽音信号を発生する音源である。具
体的には、CPU201の指示の元でDSP208にマ
イクロプログラムがロードされており、DSP208が
そのマイクロプログラムにしたがって動作することによ
り、楽音信号が発生される。この実施例では、DSP2
08(およびロードされたマイクロプログラム)が、図
8に示した回路を模擬して、楽音信号を発生するものと
する。図8に示した回路における各パラメータや入力信
号は、CPU201がDSP208に与える。
【0024】DSP208が出力したディジタル楽音信
号は、D/A変換器209でアナログ信号に変換され、
不図示のサウンドシステムにより放音される。
【0025】バッファ210は、DSP208が出力し
たディジタル楽音信号を一時記憶するためのバッファで
ある。CPU201はこのバッファ210に一時記憶し
た楽音信号を分析することにより、周波数特性の分析処
理を行なうことができる。
【0026】図3は、この実施例の電子楽器の外観図で
ある。図2と同一の付番は同一のものを示す。301は
演奏操作子203に対応する鍵盤である。パネルSW2
07として、複数の音色選択スイッチ302、エディッ
トモードスイッチ303、周波数特性表示スイッチ30
4、および複数のパラメータエディットスイッチ305
が図示されている。
【0027】図1は、LCD206に表示される画面の
例である。図1〜3を参照して、この実施例の電子楽器
の操作とLCD206の表示について概要を説明する。
【0028】この電子楽器において、音色の選択は、パ
ネルSW207のうちの音色選択スイッチ302を操作
することにより行なう。上述したように、DSP208
は図8の物理モデル音源を模擬するから、音色を選択す
る処理とは、図8の回路の各パラメータを設定し、必要
ならばDSP208にマイクロプログラムを転送する処
理のことである。各音色に対応するパラメータやマイク
ロプログラムは、あらかじめメモリシステム202に格
納されており、音色選択スイッチ302の操作により選
択された音色に応じたパラメータやマイクロプログラム
が読み出されてDSP208にロードされる。
【0029】この電子楽器は、プレイモードとエディッ
トモードの2つのモードを有する。プレイモードとエデ
ィットモードとは、エディットモードスイッチ303を
押下するごとに切り替えることができる。プレイモード
において、鍵盤を演奏すると、選択されている音色で楽
音が発生する。
【0030】エディットモードとは、ユーザが音色編集
を行なうモードである。音色編集とは、具体的には、D
SP208で模擬する図8の回路の各パラメータを編集
して新たな音色を作ることである。エディットモードに
おいては、パラメータエディットスイッチ305を用い
て、各パラメータに関するパラメータデータ編集処理
(パラメータの値の設定や変更)を行なうことができ
る。
【0031】エディットモードにおいて、周波数特性表
示スイッチ304を押下すると、LCD206に、図8
の回路の周波数特性が表示される。図1がその表示例で
ある。
【0032】図1において、100は表示された周波数
特性を示す。横軸は周波数を示す。横軸上で音名がC
2,C3,…の位置には、対応する音名が表示されてい
る。縦軸は減衰量を示す。101は図8の励振部830
の周波数特性を示すグラフ、102は図8の線形部84
0の周波数特性を示すグラフ、103は図8の回路全体
の周波数特性を示すグラフである。グラフ103は、グ
ラフ101とグラフ102を合成したもの(縦軸がデシ
ベル表記なら加算したもの、リニア表記なら乗算したも
の)である。これらのグラフは色分け、あるいは濃淡や
線種を変えて表示される。
【0033】112はマウスポインタを示す。104
は、励振部830の周波数特性を示すグラフ101を表
示させるか否かを示すチェックボックスである。チェッ
クボックス104の横には、励振部に係ることを示す
「Exciter」の表示がある。105は、線形部8
40の周波数特性を示すグラフ102を表示させるか否
かを示すチェックボックスである。チェックボックス1
05の横には、線形部に係ることを示す「Linea
r」の表示がある。106は、回路全体の周波数特性
(総特性)を示すグラフ103を表示させるか否かを示
すチェックボックスである。チェックボックス106の
横には、回路全体の特性であることを示す「Tota
l」の表示がある。
【0034】これらのチェックボックス104,10
5,106にレ点が表示されているときは、対応するグ
ラフが表示される。レ点が表示されているチェックボッ
クスにマウスポインタ112をセットしてマウス205
で指定(クリック)すると、当該チェックボックスのレ
点が消去されるとともに、対応するグラフも消去され
る。レ点が表示されていないチェックボックスにマウス
ポインタ112をセットしてマウス205で指定する
と、当該チェックボックスにレ点が表示されるととも
に、対応するグラフが表示される。
【0035】108は表示されている周波数特性に対応
するキーコード(現在編集中のキーコード)を表示する
領域である。図8の回路のパラメータは、発音しようと
する楽音の音高に応じて変わる。すなわち、表示されて
いる周波数特性は、この領域108に示されたキーコー
ドの音高の音を発音する場合に用いられるパラメータに
おける図8の回路の周波数特性であるということにな
る。
【0036】マウス205で領域108を指定すること
により、このキーコードを変更することができる。キー
コードを変更したときは、変更後のキーコードに対応す
る周波数特性が表示される。
【0037】また、マウス205で領域109を指定す
ると、当該領域109の表示色が変更され、以後は鍵盤
301から直接キーコードを指定できる。このモードを
キー入力モードという。キー入力モードにおいて、鍵盤
301から指定したキーコードの音高は領域108に表
示される。再度マウス205で領域108を指定する
と、キー入力モードが解除され、元に戻る。
【0038】三角印107は、全体の周波数特性を示す
グラフ103の一番高いピークの位置に自動的に付され
る印である。また、矢印↑は、前記領域108に表示さ
れているキーコード、すなわち発音しようとする音高の
位置に表示される印である。これにより、発音しようと
する音高とその音高でのパラメータにおける周波数特性
のピーク(すなわち最も発振しやすい位置)が一致する
かどうかを調べることができる。三角印107に横に表
示された数値(261.6)は、この位置の周波数を示
す。
【0039】図1では、キーコードC3に対し、最も発
振しやすい三角印107の位置はC3付近にあるから、
キーコードC3の楽音を発生する場合のパラメータの設
定は良好であると分かる。一方、発音しようとするキー
コード(↑の表示)と三角印107の位置とがずれてい
るときは、最も発振しやすい周波数以外の周波数で発振
させていることとなり、パラメータの変更が必要である
ことが分かる。
【0040】110は基準となる音高A4の周波数を示
す。現在は「A4=440Hz」に設定されている。こ
の領域110をマウス205で指定することにより、こ
の周波数を変更することができる。
【0041】ユーザは、このような周波数特性の表示を
参照しながら、パラメータを編集することができる。パ
ラメータの変更は、直ちに周波数特性の表示に反映され
る。
【0042】次に、図4〜7のフローチャートを参照し
て、この実施例の電子楽器の動作(CPU1の動作)を
詳しく説明する。
【0043】図4は、メインルーチンを示す。まず、電
子楽器の電源がオンされると、ステップS1で初期設定
を行なう。次に、ステップS2でマウス205やパネル
スイッチ207の操作イベントを検出し、ステップS3
で音色設定処理を行なう。次に、ステップS4で演奏操
作子203のイベント検出処理を行ない、鍵盤301の
操作があるかどうかを検出する。
【0044】ステップS5では発音処理を行なう。これ
により、鍵盤301の操作に応じた楽音信号が発生さ
れ、楽音が発音される。次に、ステップS6で、その他
の処理を行なった後、ステップS2に戻る。その他の処
理としては、エディットモードスイッチ303の押下を
検出して、プレイモードとエディットモードとを切り替
える処理などがある。
【0045】図5を参照して、図4のステップS3の音
色設定処理について説明する。音色設定処理において
は、まずステップS11で、現在のモードがエディット
モードであるか否かを判別する。エディットモードでな
いときは、ステップS12で音色選択処理を行ない、リ
ターンする。音色選択処理は、音色選択スイッチ302
の操作を検出し、選択された音色に対応するパラメータ
およびマイクロプログラムをDSP208に転送する処
理のことである。
【0046】ステップS11でエディットモードである
ときは、ステップS13でジョブ管理を行ない、ステッ
プS14で実行すべきジョブに分岐する。ここでは、エ
ディットモードの元で、周波数特性表示スイッチ304
の押下イベントがあったときはステップS15に、パラ
メータエディットスイッチ305によるパラメータデー
タの編集イベントがあったときはステップS16に、そ
の他のイベントがあったときはステップS17に、それ
ぞれ分岐する。
【0047】ステップS15では、周波数特性表示処理
を行なう。周波数特性表示処理については、図6で詳述
する。ステップS16では、パラメータエディットスイ
ッチ305の操作に応じてパラメータ値の設定変更など
パラメータデータ編集処理を行なう。ステップS17で
は、その他の処理を行なう。ステップS15,S16,
S17の後、リターンする。
【0048】図6を参照して、図5のステップS15の
周波数特性表示処理を説明する。まず、ステップS21
で初期表示およびタスク管理処理を行なう。タスク管理
処理は、マウス205でどのようなイベントが指定され
たかを判別する処理である。
【0049】ステップS22では、「Linear」指
示イベント、すなわちチェックボックス105のクリッ
クがあったかどうか判別する。「Linear」指示イ
ベントがあったときは、ステップS23で線形部840
の特性についての表示/非表示処理(図7(a))を行
ない、ステップS24に進む。「Linear」指示イ
ベントがないときは、そのままステップS24に進む。
【0050】ステップS24では、「Exciter」
指示イベント、すなわちチェックボックス104のクリ
ックがあったかどうか判別する。「Exciter」指
示イベントがあったときは、ステップS25で励振部8
30の特性についての表示/非表示処理(図7(b))
を行ない、ステップS26に進む。「Exciter」
指示イベントがないときは、そのままステップS26に
進む。
【0051】ステップS26では、「Total」指示
イベント、すなわちチェックボックス106のクリック
があったかどうか判別する。「Total」指示イベン
トがあったときは、ステップS27で図8の回路全体の
総特性についての表示/非表示処理(図7(c))を行
ない、ステップS28に進む。「Total」指示イベ
ントがないときは、そのままステップS28に進む。
【0052】ステップS28では、キーコード入力イベ
ント、すなわち領域108のクリックがあったかどうか
判別する。キーコード入力イベントがあったときは、ス
テップS29でキーコード更新処理を行なう。これは、
領域108に表示されている現在編集中のキーコードを
更新する処理である。ステップS29の後、ステップS
30に進む。キーコード入力イベントがないときは、そ
のままステップS30に進む。
【0053】ステップS30では、キー入力モードが設
定されているか、すなわち領域109のクリックがあっ
たかどうか判別する。キー入力モードが設定されていな
いときは、ステップS33に進む。キー入力モードが設
定されているときは、ステップS31で鍵盤301の押
鍵イベントが有るかどうか判別する。押鍵イベントがな
いときは、ステップS33に進む。押鍵イベントがある
ときは、ステップS32で、その押鍵に対応するキーコ
ード更新処理(ステップS29と同様)を行なう。ステ
ップS32の後、ステップS33に進む。
【0054】ステップS33では、基準周波数(MAS
TER TUNE)の更新イベント、すなわち領域11
0のクリックがあったかどうか判別する。基準周波数の
更新イベントがあったときは、ステップS34で基準周
波数の変更処理を行なう。これは、領域110に表示さ
れている現在設定されている基準周波数を更新する処理
である。ステップS34の後、リターンする。基準周波
数の更新イベントがないときは、リターンする。
【0055】図7(a)を参照して、図6のステップS
23の線形部840の特性についての表示/非表示処理
を説明する。まず、ステップS41で、線形部840の
周波数特性を表示する処理なのか非表示とする処理なの
かを決定する。線形部840の周波数特性が表示されて
いる状態で、チェックボックス105のクリックがあっ
た場合は、ステップS45で、現在表示されている線形
部840の周波数特性のグラフ102を消去し、チェッ
クボックス105のレ点を消去して、リターンする。
【0056】ステップS41で線形部840の周波数特
性が表示されていない状態で、チェックボックス105
のクリックがあった場合は、ステップS42以降の処理
で周波数特性を表示する。まず、ステップS42で、現
在の設定パラメータにより伝達関数FLを演算する。例
えば、図8の線形部840であれば、 (X+Y2 )・Z-D2・k2 ・F2 =Y1 (X+Y1 )・Z-D1・k1 ・F1 =Y2 から、 Y1 =[{k2 ・Z-D2・F2 (1+k1 ・Z-D1・F1 )}/ (1−k1 ・k2 ・Z-D1・Z-D2・F1 ・F2 )]X Y2 =[{k1 ・Z-D1・F1 (1+k2 ・Z-D2・F2 )}/ (1−k1 ・k2 ・Z-D1・Z-D2・F1 ・F2 )]X であるから、伝達関数FLは、 FL=Y/X=(Y1 +Y2 )/X =(k1 ・Z-D1・F1 +k2 ・Z-D2・F2 +2k1 ・k2 ・Z-D1・Z-D2 ・F1 ・F2 )/(1−k1 ・k2 ・Z-D1・Z-D2・F1 ・F2 ) となる。
【0057】次に、ステップS43で、伝達関数FLに
基づいて周波数特性(f特)を算出する。具体的には、
z=exp(j2πf/fs )として、|FL|を求め
れば、周波数特性が求まる。なお、jは複素数、fは周
波数を表す変数、expは指数関数、fs はサンプリン
グ周波数を示す。
【0058】さらに、ステップS44で、得られた周波
数特性のグラフを表示(図1の102)し、リターンす
る。
【0059】図7(b)を参照して、図6のステップS
25の励振部830の特性についての表示/非表示処理
を説明する。まず、ステップS51で、励振部830の
周波数特性を表示する処理なのか非表示とする処理なの
かを決定する。励振部830の周波数特性が表示されて
いる状態で、チェックボックス104のクリックがあっ
た場合は、ステップS56で、現在表示されている励振
部830の周波数特性のグラフ101を消去し、チェッ
クボックス104のレ点を消去して、リターンする。
【0060】ステップS51で励振部830の周波数特
性が表示されていない状態で、チェックボックス104
のクリックがあった場合は、ステップS52以降の処理
で周波数特性を表示する。
【0061】まず、ステップS52で、パラメータki
に0を、アンブシュアEMBに所定値を、それぞれ設定
する。次に、ステップS53で、プレッシャーPRS
に、ある所定値とホワイトノイズとを加算したものを入
力する。そして、ステップS54で、励振部830の出
力xを周波数分析する。周波数分析とは、例えばFFT
(高速フーリエ変換)によりスペクトル包絡をとる処理
などである。ステップS55で、この周波数分析により
得られた周波数特性のグラフを表示(図1の101)
し、リターンする。
【0062】なお、ステップS52でパラメータki に
0を設定しているのは、励振部830と線形部840と
を切り離すためである。ステップS53,S54のよう
に実際に信号を入力して周波数特性を得る場合は、励振
部830と線形部840とを切り離して測定する必要が
ある。
【0063】ステップS52ではアンブシュアEMBに
所定値を設定しているが、この値をユーザが設定できる
ようにしてもよい。アンブシュアEMBでフィルタ80
2の特性を変化させるような場合、アンブシュアEMB
を変えると発振モード(第何モードで発振するか)が変
わることが多いので、アンブシュアEMBを変えながら
周波数特性を見れば、適切なアンブシュアEMBの値を
知ることができる。
【0064】図7(c)を参照して、図6のステップS
27の総特性についての表示/非表示処理を説明する。
まず、ステップS61で、総特性を表示する処理なのか
非表示とする処理なのかを決定する。総特性が表示され
ている状態で、チェックボックス106のクリックがあ
った場合は、ステップS64で、現在表示されている総
特性のグラフ103を消去し、チェックボックス106
のレ点を消去して、リターンする。
【0065】ステップS61で総特性が表示されていな
い状態で、チェックボックス106のクリックがあった
場合は、ステップS62で、線形部840の周波数特性
と励振部830の周波数特性に基づいて、総特性FTを
求める。そして、ステップS63で総特性FTのグラフ
を表示(図1の103)し、リターンする。
【0066】上記実施例によれば、励振部830の周波
数特性と線形部840の周波数特性とを重ねて表示する
とともに総特性のピークのうち最も高いピークの位置を
三角印107で示しているので、意図するモードで発振
しているかどうか、簡単に確認できる。周波数特性を見
ながら、パラメータを容易に編集でき、効率的な音作り
が行なえる。
【0067】なお、上記実施例では、伝達関数を求めて
線形部840の周波数特性を算出するようにしている
が、実際にインパルスやノイズを注入して(このとき
は、励振部830と線形部840とを切り離してお
く)、その応答を解析することにより、周波数特性を求
めるようにしてもよい。また、正弦波を注入して、スイ
ープさせて応答を調べ、これにより周波数特性を求めて
もよい。
【0068】さらに、周波数特性の表示の形式は図1に
限らない。例えば、縦軸や横軸は対数軸でなくリニアな
スケールの軸としてよい。要は、現在設定されているパ
ラメータでは第何モードで発振するか、あるいはどの周
波数で発振しやすいかなどが分かるように周波数特性を
重ねて表示できればよい。
【0069】また、上記実施例において、図8の励振部
830の特性はフィルタ802によるところが大きいの
で、励振部の周波数特性としてフィルタ802の特性を
算出してそのまま表示するようにしてもよい。さらに、
図8の非線形テーブル804,805を無しの状態とし
て(あるいは、まったく直線的な変換特性として)、励
振部830の周波数特性を得るようにしてもよい。
【0070】また、周波数特性表示の制御をパネルスイ
ッチで行なう代わりに、LCD上のアイコンをマウスで
オン/オフ制御するようにしてもよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、物理モデル音源の励振部の周波数特性と線形部の周
波数特性を重ねて表示するようにしているので、第何モ
ードで発振するか、あるいはどの周波数で発振しやすい
かなどが、一目で確認できる。したがって、周波数特性
を見ながら、パラメータを容易に編集でき、効率的な音
作りが行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る電子楽器のLCDに表
示される画面を示す図
【図2】この発明の一実施例に係る周波数特性表示装置
を適用した電子楽器のブロック構成図
【図3】実施例の電子楽器の外観図
【図4】実施例の電子楽器のメインルーチンのフローチ
ャート図
【図5】音色設定処理ルーチンのフローチャート図
【図6】周波数特性表示処理ルーチンのフローチャート
【図7】周波数特性表示/非表示処理ルーチンのフロー
チャート図
【図8】管楽器の物理モデルを用いた楽音信号発生装置
の回路例
【符号の説明】
101…励振部の周波数特性を示すグラフ、102…線
形部の周波数特性を示すグラフ、103…回路全体の周
波数特性を示すグラフ、112…マウスポインタ、20
1…中央処理装置(CPU)、202…メモリシステ
ム、203…演奏操作子、204…パネルI/F(イン
ターフェース)、208…ディジタルシグナルプロセッ
サ(DSP)、209…ディジタルアナログ(D/A)
変換器、210…バッファ、211…バスライン、20
5…マウス、206…液晶表示装置(LCD)、207
…パネルスイッチ(SW)、830…励振部、840…
線形部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音信号を循環させるとともに、所定の位
    置から楽音信号を取り出して出力する楽音信号循環手段
    と、該循環手段に注入するための励振信号を発生する励
    振手段とを備えた楽音信号発生装置における周波数特性
    を表示する装置であって、 上記楽音信号循環手段の周波数特性を得る手段と、 上記励振手段の周波数特性を得る手段と、 上記楽音信号循環手段の周波数特性と励振手段の周波数
    特性とを同じ画面に重ねて表示する手段とを備えたこと
    を特徴とする周波数特性表示装置。
JP5145636A 1993-05-25 1993-05-25 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置 Expired - Fee Related JP2713101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5145636A JP2713101B2 (ja) 1993-05-25 1993-05-25 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5145636A JP2713101B2 (ja) 1993-05-25 1993-05-25 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06332445A true JPH06332445A (ja) 1994-12-02
JP2713101B2 JP2713101B2 (ja) 1998-02-16

Family

ID=15389597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5145636A Expired - Fee Related JP2713101B2 (ja) 1993-05-25 1993-05-25 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2713101B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007248593A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Yamaha Corp 電子鍵盤楽器
JP2009236818A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Yamaha Corp 周波数特性測定装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007248593A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Yamaha Corp 電子鍵盤楽器
JP2009236818A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Yamaha Corp 周波数特性測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2713101B2 (ja) 1998-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2518464B2 (ja) 楽音合成装置
US4510840A (en) Musical note display device
KR960032471A (ko) 음성사운드로부터 유도된 합창사운드를 발생하는 하모니 합창장치
US6066795A (en) Techniques of using computer keyboard as musical instrument keyboard
JP4785053B2 (ja) 共鳴音発生装置
US6177624B1 (en) Arrangement apparatus by modification of music data
JP3489503B2 (ja) 音信号分析装置、音信号分析方法及び記憶媒体
US5428183A (en) Tone signal generating apparatus for performing a timbre change by storing a full frequency band in a wave memory
JP2713101B2 (ja) 楽音信号発生装置における周波数特性表示装置
JP2722947B2 (ja) 楽音波形信号形成装置
JP3279861B2 (ja) 楽音信号発生装置
JP3322209B2 (ja) コンピュータソフトウェアを用いた音源システムおよび記憶媒体
US5841054A (en) Musical tone synthesizing apparatus having competibility of tone color parameters for different systems
JP4853054B2 (ja) 演奏データ編集装置及びプログラム
JP3736512B2 (ja) 楽音データ表示装置及びプログラム
JP2900750B2 (ja) 楽音合成装置
JP3996987B2 (ja) 電子楽器
JP4197489B2 (ja) 電子楽器
JP3747886B2 (ja) 楽音合成装置
JP2671775B2 (ja) 電子楽器のパラメータエディット装置
JP2756888B2 (ja) 電子楽器
JP2004101707A (ja) 楽譜表示データを記憶した記憶媒体、その楽譜表示データを用いた楽譜表示装置及びプログラム
JP3282499B2 (ja) 楽音合成装置
JP3760938B2 (ja) 演奏情報変換装置および演奏情報変換方法並びに演奏情報変換制御プログラムを記録した記録媒体
JPH0683337A (ja) 電子楽器

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071031

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091031

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees