JPH06330487A - コッタソケットのワイヤ装着装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クレーン等に用いる太いワイヤの先部にコッ
タソケットを確実に取り付けることを目的とする。 【構成】 基台に取り付けた半割の台座に所定間隔をあ
けてワイヤのチャックを移動可能に対向配置し、このチ
ャックにワイヤを把持させ、そのワイヤの先部を折り曲
げてコッタを介してコッタソケットに嵌め、そのコッタ
ソケットを上記台座に嵌合させてチャックを引張するこ
とによりワイヤをコッタソケットに装着することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主に産業用、建設工事
に使用するクレーン等に用いるワイヤの端部に取り付け
るコッタソケットの装着装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】クレーン等において、クレーンドラムに
装着するワイヤの端部にはコッタソケットが取り付けて
ある。そのコッタソケットおよび従来の取り付け方を以
下に図面を用いて説明する。図５は斜視図であり、図に
おいて、１はコッタソケットであり、偏平状もしくは円
状の円錐台形で先端が小径口２で後端が大径口３の先細
りの係止孔４を有する本体の端部に舌片を突出させて連
結用のソケットピン孔５を有する。６はワイヤ、７はコ
ッタであり、コッタソケット１はワイヤ６の端部にコッ
タ（楔）７によって係止孔４内にループを形成して取り
付けられている。

【０００３】その取り付け方法を以下に説明する。一般
にはクレーン等のオペレータが作業を行うものであり、
まず、コッタソケット１の小径口２からワイヤ６の先端
を挿入し、大径口３から出して大きく曲げて円弧状に折
り返し、その先端を大径口３から挿入して小径口２から
出し、滑って抜けない程度の長さを突き出させる。

【０００４】そこで、上記円弧内に納まるようにコッタ
ソケット１内に大径口３から係止孔４内にコッタ７を挿
入し、円弧状部分をハンマーで叩きながらワイヤの長手
方向を引っ張って係止孔４内に締め固め、最後にワイヤ
先部をクリップで締めてコッタセットが完了しする。こ
のようにしてコッタセットが完了した後、クレーンの所
定の位置にソケットピン孔５によってピン固定するもの
である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところが、近年、クレ
ーンの大型化に伴い、ワイヤの太さが大きくなり、オペ
レータの人力では容易な作業でなくなってきている。ま
た、円弧状部分をハンマーで叩きながらワイヤの長手方
向を引っ張ってコッタソケットの係止孔に締め固めるも
のであるが、この締め固める際にワイヤの先端側がずる
ずると抜けてきてしまい、クリップの締め代がなくなっ
たり、ひどい場合には係止孔から抜けてしまったりする
問題がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、基台に
取り付けた半割の台座に所定間隔をあけてワイヤのチャ
ックを移動可能に対向配置し、このチャックにワイヤを
把持させ、そのワイヤの先部を折り曲げてコッタを介し
てコッタソケットに嵌め、そのコッタソケットを上記台
座に嵌合させてチャックを引張することによりワイヤを
コッタソケットに装着することを特徴とする。

【０００７】

【作用】以上の構成によると、コッタソケットを上記台
座に嵌合させてチャックを引くことにより、ワイヤは先
端が抜けることなくコッタソケットに確実に装着するこ
とができる。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。なお、以下の説明において、コッタソケットおよ
びコッタ等は上記説明のものと同様のものを用いて説明
するために同一符号を用いて説明をする。図１は全体説
明図、図２はコッタソケットと台座の状態を示す説明
図、図３はチャックの開放した状態の説明図、図４はチ
ャックを閉じた状態の説明図であり、図において、８は
基台、９はこの基台１に固定した半割の台座であり、偏
平な円錐台形のコッタソケット１が嵌合する小径側と大
径側を有する嵌合部１０が形成されている。

【０００９】この嵌合部１０の小径側に対向させて所定
間隔をあけてチャックガイド１１を取り付け、このチャ
ックガイド１１にはガイド１２が形成してある。１３
は、上記チャックガイド１１のガイド１２に移動可能に
嵌めたチャックであり、円筒体もしくは台座１に向けて
細くなる円錐台形の筒状体を軸方向に半分に割って係止
体１４、１５を形成し、ヒンジによって開閉可能にした
構造であり、ヒンジに対向する開閉側にはそれぞれ係止
突起１６、１７が形成されており、レバー１８によって
互いの係止突起１６、１７を係止して係止体１４、１５
を閉じることができるようにしてある。

【００１０】１９はこの係止体１４、１５の一方に取り
付けた係止片であり、上記チャックガイド１１の延長線
上の基台８に取り付けた引張用油圧シリンダー２０に連
結してある。２１は円錐台状の半割の中楔であり、上記
チャック１３によって挟持されるものであり、それぞれ
の半体２２、２３の長手方向の中心にはワイヤ６を把持
する溝が形成されている。なお、この中楔２１は上記の
如くワイヤ６を把持するためにワイヤに傷をつけないよ
うに砲金等の比較的柔らかい材質の金属で形成しておく
とよい。

【００１１】以上の構成によるワイヤ装着装置の作用を
以下に説明する。まず、コッタソケット１の小径口２か
らワイヤ６の先端を挿入し、大径口３から出して大きく
曲げて円弧状に折り返し、その先端を大径口３から挿入
して小径口２から出し、クリップで締めることができる
程度の長さを突き出させる。そこで、上記円弧内に納ま
るようにコッタソケット１内に大径口３から係止孔４内
にコッタ７を挿入する。

【００１２】このようにしたコッタソケット１を台座９
の大径側から嵌合部１０に嵌める。そして、ワイヤ６の
長手方向のチャックガイド１１上に位置する個所を中楔
２１の半体２２、２３の溝に挟み、その中楔２１をチャ
ックガイド１１に嵌めてあるチャック１３の係止体１
４、１５で挟み、それぞれ係止突起１６、１７をレバー
１８によって係止して係止体１４、１５を閉じて把持す
る。以上の状態が図１である。

【００１３】そこで、係止片１９に連結した引張用油圧
シリンダー２０を作動させてワイヤ６の長手方向を引く
ことにより、コッタソケット１に形成されているワイヤ
の円弧は縮み、コッタ７と共にコッタソケット１内に納
まる。この状態で、コッタソケット１から出ているワイ
ヤ６の先部をクリップで締めてコッタセットが完了す
る。

【００１４】しかる後、引張用油圧シリンダー２０を緩
め、レバー１８を外してチャック１３の係止体１４、１
５を開放し、中楔２１を外した後、ハンマー等でコッタ
ソケット１を台座９の小径側から叩いて外して作業は完
了する。

【００１５】

【発明の効果】以上詳細に説明した本発明によると、基
台に取り付けた半割の台座に所定間隔をあけてワイヤの
チャックを移動可能に対向配置し、このチャックにワイ
ヤを把持させ、そのワイヤの先部を折り曲げてコッタを
介してコッタソケットに嵌め、そのコッタソケットを上
記台座に嵌合させてチャックを引張することにより、コ
ッタソケットからワイヤを先端が抜けることなくコッタ
ソケットに確実に装着させることができる。

【００１６】また、太いワイヤであっても確実にコッタ
ソケットに装着させることができる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す全体説明図である。

【図２】コッタソケットと台座の状態を示す説明図であ
る。

【図３】チャックの開放した状態の説明図である。

【図４】チャックを閉じた状態の説明図である。

【図５】コッタソケットにワイヤを装着した状態の説明
図である。

【符号の説明】

１ コッタソケット ４ 係止孔 ６ ワイヤ ７ コッタ ８ 基台 ９ 台座 １０ 嵌合部 １１ チャックガイド １３ チャック ２１ 中楔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台に取り付けた半割の台座に所定間隔
   をあけてワイヤのチャックを移動可能に対向配置し、こ
   のチャックにワイヤを把持させ、そのワイヤの先部を折
   り曲げてコッタを介してコッタソケットに嵌め、そのコ
   ッタソケットを上記台座に嵌合させてチャックを引張す
   ることによりワイヤをコッタソケットに装着することを
   特徴とするコッタソケットのワイヤ装着装置。