JPH06328868A - 熱転写シート - Google Patents

熱転写シート

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JPH06328868A
JPH06328868A JP5139305A JP13930593A JPH06328868A JP H06328868 A JPH06328868 A JP H06328868A JP 5139305 A JP5139305 A JP 5139305A JP 13930593 A JP13930593 A JP 13930593A JP H06328868 A JPH06328868 A JP H06328868A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】煩雑の熱処理等を要することなく、優れた耐熱
性を有する背面層を設けた熱転写シートを提供すること
である。 【構成】基材フィルムの一方の面に加熱により溶融又は
転移する熱転写インキ層を有し、サーマルヘッドが接す
る基材フィルムの他方の面に背面層を設けてなる熱転写
シートにおいて、その背面層がフェニルマレイミド─ス
チレン共重合体をバインダーの主成分として形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はパーソナルコンピュータ
やワードプロセッサ等のハードコピー出力装置として使
用される熱転写プリンターの熱転写シートに関する。特
にサーマルヘッドが接する基材フィルムの面に耐熱保護
層を具備する熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パーソナルコンピュータやワード
プロセッサ等のハードコピーを熱転写方式により印字す
る場合、熱転写シートとして基材フィルムの一方の面
(表面)に、バインダーに顔料又は染料を分散したイン
キを塗工装置で塗布して、熱転写性インキ層を設けた溶
融型熱転写シートが数多く利用されている。この従来の
熱転写シートは、基材フィルムとして厚さ10〜20μ
mのコンデンサ紙やパラフィン紙のような紙あるいは厚
さ2〜20μmのポリエステルやセロファンのようなプ
ラスチックのフィルムを用い、バインダーに顔料や染料
等の着色剤を分散した熱転写性インキ層をコーティング
により設けて製造したものである。又、基材フィルムと
してプラスチックフィルムのように熱に弱い材料を用い
る場合には、印字時にサーマルヘッドが粘着(スティッ
キング)して、サーマルヘッドの剥離及びスリップ性が
損なわれたり、基材フィルムが破れたりする等の問題が
発生する。
【0003】このために、耐熱性の高い熱硬化性樹脂等
からなる耐熱層を形成する方法が提案されているが、こ
の方法では、耐熱層の形成時に架橋剤とうの硬化剤の使
用が必要であり、従って塗工液として2液タイプが必要
で、さらに基材フィルムがプラスチックフィルムである
ことから、塗工後には比較的低温で数十時間に及ぶ長時
間の熱処理が要求され、工程上非常に煩雑であるばかり
でなく、厳格な温度管理をしないと熱処理中にシワが発
生するという問題がある。
【0004】このような問題点を解決する方法として、
種々の高軟化点の熱可塑性樹脂を用いる方法が提案され
ているが、これらの耐熱性樹脂は、一般の工業用有機溶
剤に溶解が困難で、薄層の形成が容易ではない。またい
ずれも使用する樹脂が熱可塑性樹脂であることから、形
成される背面層の耐熱性には限界があり、また、基材フ
ィルムとの接着性に劣り実用性のある背面層は形成され
なかった。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよ
うな従来技術の欠点の解決を目的とし、熱可塑性樹脂を
含む一液型塗工液を使用し、煩雑の熱処理等を要するこ
となく、優れた耐熱性を有する背面層を設けた熱転写シ
ートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者らは種々研究した結果、基材フィル
ムの一方の面に加熱により溶融又は移行する熱転写イン
キ層を有し、サーマルヘッドが接する基材フィルムの他
方の面に背面層を設けてなる熱転写シートにおいて、そ
の背面層がフェニルマレイミド─スチレン共重合体をバ
インダーの主成分として形成することにより上記目的を
達成した。
【0007】
【作用】背面層を形成する樹脂としてフェニルマレイミ
ド─スチレン共重合体を使用することによって、煩雑な
熱処理等を要することなく優れた耐熱性を有する背面層
を設けた熱転写シートが提供される。
【0008】
【実施例】以下、好適な実施例に基づいて本発明の熱転
写シートを更に詳しく説明する。図1は本発明の熱転写
シートの構成を示す断面図である。図1において1は基
材フィルム、2は熱転写インキ層であり、基材フィルム
1の熱転写性インキ層2と反対の面において3は背面層
である。背面層3は耐熱保護層であってサーマルヘッド
に十分な滑り性を与えると同時にサーマルヘッドへの汚
れの付着を防ぐ。
【0009】本発明で用いる基材フィルム1としては、
従来の熱転写シートに用いられている基材フィルム1が
そのまま用いることが出来るとともに、その他のものも
使用することが出来、特に限定はない。好ましい基材フ
ィルム1の具体例としては、例えばポリエステル、ポリ
プロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロ
ース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニ
ルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等
のプラスチックフィルム、コンデンサー紙、パラフィン
紙等の紙類、不織布等が挙げられ、また、これらのいず
れかを複合した基材フィルム1であってもよい。このよ
うな基材フィルム1の厚さは、使用する材料に応じて強
度および熱伝導性が適切になるように適宜選択すること
ができ、その厚さは0.5〜50μm、好ましくは2〜
25μmである。上記の基材フィルム1の一方の面には
本発明による背面層3を設けるものであり、基材フィル
ム1として、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムのように比較的耐熱性に優れたものを用いるのが好
ましい。
【0010】本発明で用いる背面層3としては、バイン
ダー樹脂としてフェニルマレイミド─スチレン共重合体
を主成分としその他の必要な添加剤から形成される。本
発明で使用するフェニルマレイミド─スチレン共重合体
は、化1における(1)及び(2)の繰り返し単位を含
む重合体である。そしてyが大きい程耐熱性が上がる。
【化1】 (ただし、化1におけるRは置換基を有してもよい同一
または異なる2値の有機基を表す。) これらのフェニルマレイミド─スチレン共重合体は容易
に製造することが出来る。またメーカーで製造され、日
本触媒 (株) 製のポリイミレックスの商品名等で販売さ
れており、入手は容易である。本発明者らが種々研究を
行った結果、本発明の目的に好適なフェニルマレイミド
─スチレン共重合体x/yが1位かのものである。
【0011】上記のフェニルマレイミド─スチレン共重
合体は基材フィルム1としてポリエチレンテレフタレー
トフィルムを選択した場合には、基材フィルム1に対す
る接着性が十分ではない場合がある。その場合には他の
接着性樹脂を少量併用する方法あるいはこれらの接着性
樹脂により基材フィルム1に予めプライマー層を形成す
る方法が好ましい。好ましい接着性樹脂は、ガラス転移
点が50℃以上の非晶質線状飽和ポリエステル樹脂であ
り、例えば、バイロン(東洋紡 (株) 製)、エリエール
(ユニチカ (株) 製)、ポリエスター(日本合成化学
(株) 製)等の商品名で種々のグレードのものが市場か
ら入手でき、いずれも本発明で使用することが出来る。
特に好ましい一例として、バイロンRV290(東洋紡
(株) 製、エポキシ基導入品、分子量2.0万〜2.5
万、Tg77℃、軟化点180℃、水酸基値5〜8)が
挙げられる。上記ポリエステル樹脂によりプライマー層
を形成する場合には、厚み0.05〜0.5μm程度の
層を形成することが好ましく、薄すぎると接着性が不十
分で、一方厚すぎるとサーマルヘッドの感度や耐熱性の
低下が生じるので好ましくない。また、前記フェニルマ
レイミド─スチレン共重合体に混合して使用する場合に
は、フェニルマレイミド─スチレン共重合体100重量
部当たり1〜30十量部の割合で使用することが好まし
く、使用量が少すぎると接着性が不十分であり、一方多
すぎると背面層3の耐熱性の低下やスティッキング性が
生じるので好ましくない。
【0012】当然のことであるが、本発明においては、
本発明の要旨を妨げない範囲において他のバインダー樹
脂、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロ
ース、酢酪酸セルロース、硝化綿等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル─スチ
レン共重合体等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、シリコーン変性またはフッ素変性ウレ
タン等も少量であれば併用可能である。また、本発明で
は上記の材料から背面層3を形成するに当たり、本発明
の目的達成を妨げない範囲において、ワックス、高級脂
肪酸アミド、エステル、界面活性剤、脂肪酸金属石鹸、
アルキル燐酸エステル金属塩等の熱離型剤や滑剤を含有
させることができる。
【0013】また、背面層3の耐熱性を向上させるため
に、耐熱剤として、ハイドロタルサイトDHT−4A
(共和化学工業 (株) 製)、タルクミクロエースL−1
(日本タルク (株) 製)、テフロンルブロンL−2(ダ
イキン工業 (株) 製)、フッ化グラファイトSCP−1
0(三宝化学工業 (株) 製)、黒鉛AT40S(オリエ
ンタル産業 (株) 製)あるいはシリカ、炭酸カルシュウ
ム、沈澱バリウム、尿素樹脂架橋粉、スチレン/アクリ
ル樹脂架橋粉、アミノ樹脂架橋粉、シリコーン粉、木
粉、二硫化モリブデン、窒化硼素等の微粒子を包含させ
ることができる。また、背面層3に帯電防止性を付与す
る目的で、カーボンブラック等の導電剤も添加させるこ
とが出来る。
【0014】背面層3を形成するには、上記のような材
料をジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメ
チルスルホンアミド、シクロヘキサノン、アセトン、メ
チルエチルケトン、トルエン、キシレン等の適当な溶剤
中に溶解または分散させて塗工液を調製し、この塗工液
をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤーバー等
の慣用の塗工手段により塗工し乾燥することによって形
成される。その塗工量、即ち背面層3の厚さは、固形分
基準で0.5g/m2 以下、好ましくは0.1〜0.5
g/m2 の厚みで充分な性能を有する背面層3を形成す
ることが出来る。背面層3が厚すぎると転写時の感度が
低下するので好ましくない。また、上記の背面層3を形
成するに先立って、基材フィルム1に、ポリエステル樹
脂やポリウレタン樹脂等からなるプライマー層を形成す
ることも有効である。
【0015】本発明では更に上記基材フィルム1の他の
面に熱転写インキ層2を形成する。熱転写インキ層は熱
溶融転写タイプ、熱昇華転写タイプのいずれのタイプで
も可能であるが、ここでは1例として熱溶融転写に用い
られる熱溶融性インキ層について説明する。熱転写性イ
ンキ層1は、バインダーとしてのワックス成分と着色剤
とを含有しており、更に必要に応じて種々の添加剤を加
えた物である。ワックス成分としては、例えばマイクロ
クリスタリンワックス、カルナウバワックス、パラフィ
ンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低
分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボ
タロウ、羊毛ロウ、セラミックワックス、キャンデリラ
ワックス、ペトロラクタム、部分変性ワックス、脂肪酸
エステル、脂肪酸アミドなどのワックスが用いられる。
このなかで、特に凝固点が50〜70℃であり、100
℃における溶融粘度が10〜1000mPasの範囲に
あるワックスが好ましい。
【0016】着色剤としては、公知の有機または無機の
顔料、あるいは染料の中から適宜選択することができ、
例えば、十分な着色濃度を有し、光り、熱などにより変
色、退色しないものが好ましい。また、加熱により発色
する物質や、被転写体の表面に塗布されている成分と接
触することにより発色するような物質であってもよい。
さらに、着色剤の色としては、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックに限定されるものではなく、種々の色の
着色剤を使用することができる。尚、基材フィルム1と
第1インキ層との接着性が不十分である場合には、接着
剤層を介して第1インキ層を形成してもよい。接着剤層
としては、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、塩化ビニル共
重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などにより形
成することができ、厚さは0.1〜1.0μm程度が好
ましい。
【0017】また、熱転写性インキ層1に良好な熱伝導
性及び溶融転写性を与えるために、熱伝導性物質を熱転
写性インキに配合することができる。この物質として
は、カーボンブラック等の炭素質物質、アルミニウム、
銅、酸化スズ、二硫化モリブデン等がある。基材フィル
ム1上に熱転写性インキ層1を形成する方法としては、
ホットメルトコートの他、ホットラッカーコート、グラ
ビアコート、グラビアリバースコート、ロールコートそ
の他多くの手段で上記インキを塗布することができる。
形成されるインキ層の厚さは、必要な濃度と熱感度との
調和が取れるように決定すべきであって、0.1〜30
μmの範囲、好ましくは1〜20μmの範囲である。
【0018】本発明においては上記インキ層上に更に表
面層を形成することができる。この表面層は、転写膜の
一部をなし、被転写紙に接する側の表面を形成して転写
時に被転写紙の印字部を目止めし、また、地汚れを防止
するとともにインキ層の被転写紙に対する接着性を向上
させる働きを有する。表面層の形成に用いられるワック
スは、前述の熱転写性インキ層2で用いられるワックス
と同様の物質である。上記ワックスからなる表面層は、
ワックス融解液の塗布及び冷却、上記ワックスを含む有
機溶剤溶液の塗布及び乾燥、更には上記ワックスの粒子
を含む水性分散液の塗布及び乾燥等により形成される。
表面層のコートも、また、上記インキ層の形成と同様に
種々の技術によって行える。高速タイプのプリンターの
ように印字エネルギーが低くなる場合も感度不足となら
ないように、この層の厚さは本発明において、好ましく
は0.1〜5μmである。上記表面層には、適量の体質
顔料を加えることが推奨される。それにより、印字の滲
みや尾引きが更に良好に防止できるからである。
【0019】熱転写画像は一般に印字に光沢があり、美
麗である反面、文書が読みにくくなることもあるので、
艶消し印字が望ましいことがある。祖のような場合は、
例えば、シリカ、炭酸カルシウム等を適宜溶剤に分散し
たものをコーティングして熱転写性インキを構成すると
よい。あるいは基材フィルム1自体をマット加工して使
用してもよい(やはり出願人の提案にかかる特願昭58
─208307号の技術)。本発明をカラー印字用の熱
転写性インキに適用できることはいうまでないから、多
色の熱転写シートも本発明の範囲に含まれる。
【0020】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を
更に具体的に説明する。なお、文中、部または%とある
のは特に理のない限り重量基準である。 (実施例1)背面層用インキ組成物(1) フェニルマレイミド─スチレン共重合体 (日本触媒 (株) 製 ポリイミレックスPS-0260 ) 30部 線状飽和ポリエステル樹脂 (東洋紡 (株) 製 バイロン200 、固形分15%) 10部 メラミン架橋樹脂粉(日本化成 (株) 製 エポスターS) 15部 メチルエチルケトン 270部 トルエン 35部 (実施例2)背面層用インキ組成物(2) フェニルマレイミド─スチレン共重合体 (日本触媒 (株) 製 ポリイミレックスPS-0260 ) 30部 線状飽和ポリエステル樹脂 (東洋紡 (株) 製 バイロン200 、固形分15%) 10部 ステアリン酸亜鉛 15部 メチルエチルケトン 270部 トルエン 35部 (実施例3)背面層用インキ組成物(3) フェニルマレイミド─スチレン共重合体 (日本触媒 (株) 製 ポリイミレックスPS-0260 ) 25部 線状飽和ポリエステル樹脂 (東洋紡 (株) 製 バイロン240 、固形分15%) 5部 ワックス(花王 (株) 製 花王WAX220 )ポスターS) 6部 メチルエチルケトン 270部 トルエン 35部 (実施例4)背面層用インキ組成物(4) フェニルマレイミド─スチレン共重合体 (日本触媒 (株) 製 ポリイミレックスPS-0260 ) 25部 線状飽和ポリエステル樹脂 (東洋紡 (株) 製 バイロン300 、固形分15%) 2部 ウレタン変性シリコーン(大日精化 (株) 製 SP2300,固形分15%) 3部 メチルエチルケトン 270部 トルエン 35部
【0021】上記組成物を攪拌混合後、ペイントシェイ
カーで3時間分散処理し、希釈溶剤(メチルエチルケト
ン)を適量加えて各背面層用インキとした。上記各イン
キを、それぞれポリエステルフィルム(厚さ6μm、東
レ (株) 製ルミラー)の一方の面にワイヤーバーコータ
ーで固形分0.2g/m2 及び0.5g/m2 となるよ
うに塗工後熱風乾燥して背面層を形成した。
【0022】別に下記の組成の熱転写性インキ組成物を
ブレードニーダーを用いて、温度100℃に加熱しつつ
6時間混練して作成した。熱転写性インキ層用インキ組成物 パラフィンワックス 10部 カルナバワックス 10部 エチレン/酢酸ビニル共重合体 (住友化学 (株) 製 スミテートHC-10 ) 7部 カーボンブラック(東海電極 (株) 製 シースト3 ) 13部 上記インキ組成物を温度100℃に加熱し、ホットメル
トによるロールコート法にて前記背面層3を形成したそ
れぞれの基材フィルム1の他の表面に、塗布量が約0.
5g/m2 になるように塗布して熱転写性インキ層1を
形成し、本発明の熱転写シートを得た。
【0023】上記で得られた本発明の熱転写シートを使
用して、感熱プリンターにて、出力1W/ドット、パル
ス幅0.3〜4.5msec.、ドット密度3ドット/
mmの条件で普通紙に印字したところ、スティッキング
現象は全く発生せず、しわの発生もなく、熱転写シート
はスムースに走行し何らの問題もなかった。
【0024】(比較例1)実施例1においてバインダー
樹脂として、部分ケン化塩化ビニル/酢酸ビニル共重合
樹脂(UCC製 ビニライトVAGH)を使用し、他は
実施例1と同様にして比較例1の熱転写シートを得た。背面層用インキ組成物(5) 部分ケン化塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 (UCC製 ビニライトVAGH) 30部 トルエン 100部 MEK 100部 実施例1と同様に印字テストを行ったところ、スティキ
ング現象が激しく印字不能であった。
【0025】更に実施例及び比較例の熱転写シートにつ
いて、耐スティキング性及び保存性性の測定を行ったと
ころ、下記表1の結果が得られた。 (耐スティキング性) (1)テスト機:薄膜ヘッド6d/mm 17V 2m
s=1.66mJ/dべた印刷 (2)実用機: 部分グレース薄膜ヘッド8d/mm
ベタ印字 (保存性)テストスピース(50×50mm)のインキ
塗工面と背面層面とを重ね合わせ、ブロッキングテスタ
ー機で一定荷重を掛けて下記条件で性能比較を行った。 (1)55℃/5Kg/m2 /48時間 (2)60℃/5Kg/m2 /24時間
【0027】
【表1】
【0028】
【効果】以上のように、本発明によれば、背面層を形成
する樹脂としてフェニルマレイミド─スチレン共重合体
を使用することによって、煩雑な熱処理を必要とするこ
となく、優れた耐熱性を有する背面層を設けた熱転写シ
ートが提供される。ン性に優れた印刷物を得ることがで
きる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写シートの構成を示すシート断面
図。
【符号の説明】 1 基材フィルム 2 熱転写性インキ層 3 背面層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材フィルムの一方の面に加熱により溶融
    又は移行する熱転写インキ層を有し、サーマルヘッドが
    接する基材フィルムの他方の面に背面層を設けてなる熱
    転写シートにおいて、その背面層がフェニルマレイミド
    ─スチレン共重合体をバインダーの主成分として形成さ
    れていることを特徴とする熱転写シート。
  2. 【請求項2】フェニルマレイミド─スチレン共重合体が
    化学式等を記載した書面の化1の繰り返し単位を含む重
    合体である請求項1記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】背面層に、接着性樹脂として線状ポリエス
    テル樹脂が混合されている請求項1記載の熱転写シー
    ト。
  4. 【請求項4】背面層が、線状ポリエステル樹脂からなる
    プライマー層と、フェニルマレイミド─スチレン共重合
    体からなる背面層との2層構成である請求項1記載の熱
    転写シート。
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