JPH06326560A - ラジオ受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既に登録した放送局の周波数データで消した
くないものを保存でき、オートストアするチャンネル数
も多く確保できるオートストア機能のラジオ受信機を提
供する。 【構成】 所定数のプリセットキー１１と、この所定数
の周波数データをそれぞれ登録できる複数の登録領域を
有する記憶手段９と、この複数の登録領域のうち一つ若
しくは二以上又はすべての登録領域を選択する選択手段
８とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の放送局から到来
する電波を自動的に捜索してその周波数データを登録す
るオートストア機能を具備するラジオ受信機に関する。

【０００２】

【従来の技術】このようなオートストア機能を具備する
ラジオ受信機として、特に、車両に搭載する車載用のも
のが広く知られている。一般に車載用のオートストア機
能のラジオ受信機には、プリセットチャンネルが６チャ
ンネル、すなわち６個のプリセットキーが設けられてい
る。さらに、ＦＭ放送用のバンドとして、ＦＭ１，ＦＭ
２，ＦＭ３の三つのバンドが、ＡＭ放送用のバンドとし
て、ＡＭ１，ＡＭ２の二つのバンドが、複数の放送局の
登録用として設けられている。

【０００３】ユーザーは、放送局の登録モードにおい
て、現在受信している放送局の周波数データを、プリセ
ットキーの操作により登録することができる。登録後に
おいては、登録時の同じプリセットキーの操作により、
登録した周波数データの放送局をすぐに呼び出せる（自
動受信）、いわゆるＩＳＲ（インスタント・ステーショ
ン・リコール）を可能とする。したがって、登録できる
周波数データとしては、ＦＭ放送用として３バンド６チ
ャンネルの１８チャンネル、ＡＭ放送用として２バンド
６チャンネルの１２チャンネルの、合計３０チャンネル
が可能である。

【０００４】さらに、オートストア機能のラジオ受信機
においては、複数の放送局から到来する電波を、低い周
波数又は高い周波数から順に、自動的にシーク（捜索）
して、所定レベル以上の電波を検出したときは、その周
波数データを登録することができる。従来のオートスト
ア機能のラジオ受信機においては、二通りのオートスト
ア方法の仕様のものがあった。

【０００５】その一つは、ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３，Ａ
Ｍ１，ＡＭ２のすべてのバンドに、オートストアする方
法である。このような仕様のラジオ受信機では、オート
ストア用のメモリに５個の登録領域を備え、各登録領域
ごとに６チャンネルの周波数データを登録することがで
きる。したがってユーザーは、ＦＭ放送用として１８チ
ャンネル、ＡＭ放送用として１２チャンネルの、合計３
０チャンネルもの多数のオートストアを行うことができ
る。

【０００６】他の一つは、特定のバンドのみにオートス
トアできる仕様のものである。このような仕様のラジオ
受信機では、オートストア用のメモリにＦＭ用及びＡＭ
用にそれぞれ１個の登録領域を備え、合計１２チャンネ
ルの周波数データを登録することができる。例えば、Ｆ
Ｍ放送の場合にはＦＭ３のみに、ＡＭ放送の場合にはＡ
Ｍ２のみにオートストアする、いわゆるＳＡＭ（Ｓｉｎ
ｇｌｅ Ａｕｔｏ Ｍｅｍｏｒｙ）仕様のものである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のオートストア機能のラジオ受信機においては、すべて
のバンドにオートストアする方法の仕様のものでは、オ
ートストアモードになると、すべての登録領域の内容が
更新されるため、車両の移動や周囲の建物等の影響によ
り、既に登録した放送局の周波数データで、保存してお
きたいものまで消去されてしまうという問題があった。

【０００８】一方、特定のバンドのみにオートストアす
る方法の仕様のものでは、多数の放送局の電波を受信す
る地域においては、オートストアするチャンネル数が足
りなくなるという問題があった。

【０００９】本発明はこのような従来技術の問題を解決
するものであり、ユーザーの選択に応じて、既に登録し
た放送局の周波数データで消したくないものを保存で
き、オートストアするチャンネル数も多く確保できる優
れたラジオ受信機を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明はこの目的を達成
するために、所定数のプリセットキーと、この所定数の
周波数データをそれぞれ登録できる複数の登録領域を有
する記憶手段と、この複数の登録領域のうち一つ若しく
は二以上又はすべての登録領域を選択する選択手段とを
備えた構成とする。

【００１１】

【作用】本発明は上記構成により、複数の登録領域のう
ち、選択された登録領域にのみオートストア機能を行わ
しめることにより、ユーザーの必要に応じて、既に登録
した放送局の周波数データで消したくないものを保存す
ることもでき、オートストアするチャンネル数も多く確
保できる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例について図を参照して
説明する。

【００１３】図１は本発明のラジオ受信機の実施例の構
成を示す概略ブロック図である。この図１において、１
は放送局の電波を受信する受信アンテナ、２は受信アン
テナ１から供給される高周波信号から音声信号を復調す
る受信部である。３は受信部２から出力される音声信号
を増幅するアンプ部、４はアンプ部３からの増幅された
音声信号を受けて音声を送出するスピーカ部である。

【００１４】また、５は受信部２と協同して高周波信号
の中から一つの放送局のものを抽出するためのＰＬＬ回
路である。６はこのラジオ受信機の動作を制御する制御
手段としてのマイコン、７はこのラジオ受信機をオート
ストアモードに設定するためのオートストアキー（ＡＳ
キー）、８はオートストアモードの設定条件を選択する
選択手段としてのオートストアバンド切換キー（ＡＳバ
ンド切換キー）である。９は周波数データやその他必要
なデータを格納する記憶手段としてのメモリ（ＲＡＭ）
である。

【００１５】１０は受信中の放送局の周波数、登録する
周波数データを割り当てるバンド（この実施例の場合に
は、ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３，ＡＭ１，ＡＭ２の５個の
バンド）、その他必要なデータを表示するための表示部
である。１１は受信中の放送局の周波数データを登録す
るとともに、登録した後に希望する放送局をワンタッチ
で呼び出すためのプリセットキーである。

【００１６】次に、図１の構成におけるオートストア
（ＡＳ）の動作について説明する。

【００１７】図２はＦＭ放送のオートストアの設定条件
を選択する場合のマイコン６の動作を示すフローチャー
トである。図２において、パワー・オンでマイコン６が
立ち上がった後に、ＡＳバンド切換キー８を押している
かどうかを判定する（ステップＳ１１）。ＡＳバンド切
換キー８を押している場合には、現在が全てのバンド
（ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３）にＡＳ可能の設定かどうか
を判別する（ステップＳ１２）。全てのバンドに設定さ
れてない場合には、全てのバンドにＡＳ可能となるよう
に設定し（ステップＳ１３）、表示部１０に“ＡＳ Ｆ
Ｍ１，ＦＭ２，ＦＭ３”を２〜３秒表示させる（ステッ
プＳ１４）。

【００１８】一方、ステップＳ１２において、全てのバ
ンドにＡＳ可能の設定となっている場合には、ＦＭ３の
みに固定してストア（登録）するように設定し（ステッ
プＳ１５）、表示部１０に“ＡＳ ＦＭ３”を２〜３秒
表示させる（ステップＳ１６）。

【００１９】図３はオートストアモードに設定する場合
のマイコン６の動作を示すフローチャートである。図３
において、ＡＳキー７が押された場合には、全てのバン
ド（ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３）にＡＳ可能の設定かどう
かを判別し（ステップＳ２１）、全てのバンドにＡＳ可
能な設定の場合には、ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３のバンド
すべての１８のチャンネルにＡＳスタートさせる（ステ
ップＳ２２）。

【００２０】一方、全てのバンドにＡＳ可能な設定でな
い場合には、ＦＭ３バンドのみの６チャンネルにＡＳス
タートさせる（ステップＳ２３）。この場合には、ＦＭ
１，ＦＭ２のバンドのチャンネルに登録された周波数デ
ータはＡＳ終了後もそのまま保存される。

【００２１】このように、オートストア機能のラジオ受
信機に、オートストアモードの設定条件を選択する選択
手段としてのＡＳバンド切換キー８を設けることによ
り、ユーザーの所望に応じて、ＦＭ１，ＦＭ２，ＦＭ３
の全てのＦＭバンドにＡＳを行わせることも可能であ
り、ＦＭ３のみにＡＳを行わせることも可能である。し
たがって、受信できる放送局が異なる別の地域に車両を
移動した場合でも、元の地域で登録した放送局の周波数
データで消したくないものを保存することができる。ま
た、受信する放送局の数が多い地域においても、オート
ストアするチャンネル数を多く確保することができる。

【００２２】なお、上記実施例においては、ＦＭ３のみ
に固定してＡＳを行わせるようにしたが、これに限るこ
となく、任意の一つ又は二以上のバンドを自在に選択で
きるような構成とすることもできる。また、ＡＭ放送の
場合も全く同様であるので、説明は省略する。

【００２３】

【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、オートストア機能のラジオ受信機にオートストアモ
ードの設定条件を選択する選択手段を設けることによ
り、オートストア可能な複数の登録領域のうち、選択さ
れた登録領域にのみオートストア機能を行わしめること
により、ユーザーの必要に応じて、既に登録した放送局
の周波数データで消したくないものを保存することもで
き、オートストアするチャンネル数も多く確保できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のラジオ受信機の実施例の構成を示す概
略ブロック図である。

【図２】オートストアの設定条件を選択する場合のマイ
コンの動作をしめすフローチャートである。

【図３】オートストアモードに設定する場合のマイコン
６の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ 受信アンテナ ２ 受信部 ６ マイコン ７ ＡＳキー ８ ＡＳバンド切換キー（選択手段） ９ メモリ（記憶手段） １０ 表示部 １１ プリセットキー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の放送局から到来する電波を自動的
   に捜索してその周波数データを登録するオートストア機
   能を具備し、操作されたプリセットキーに対応する周波
   数データの放送局の電波を自動受信するラジオ受信機で
   あって、 所定数のプリセットキーと、 前記所定数の周波数データをそれぞれ登録できる複数の
   登録領域を有する記憶手段と、 前記複数の登録領域のうち一つ若しくは二以上又はすべ
   ての登録領域を選択する選択手段とを備え、 選択された登録領域にのみ前記オートストア機能を行わ
   しめることを特徴とするラジオ受信機。
2. 【請求項２】 前記選択手段は、前記複数の登録領域の
   うち一つ又はすべてを選択することを特徴とする請求項
   １記載のラジオ受信機。