JPH06325238A - 硬貨識別装置 - Google Patents

硬貨識別装置

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JPH06325238A
JPH06325238A JP13902393A JP13902393A JPH06325238A JP H06325238 A JPH06325238 A JP H06325238A JP 13902393 A JP13902393 A JP 13902393A JP 13902393 A JP13902393 A JP 13902393A JP H06325238 A JPH06325238 A JP H06325238A
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magnetic sensor
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定男 松本
Mamoru Sonobe
守 園部
Norihisa Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 センサの精度および使用する数を増加させる
ことなく、有機的に組み合わせることにより、実質的に
センサの精度を向上させて、硬貨の真偽および種類の識
別を正確に行うことができる硬貨識別装置を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 硬貨転動用の硬貨通路4の転動面を転動して
くる硬貨2の硬貨面に臨み、硬貨2が磁界に与える影響
をそれぞれ検出する第1磁気センサ5および第2磁気セ
ンサ6と、第1および第2磁気センサ5,6が検出した
特性データに基づく処理特性データを生成する処理部1
1と、処理特性データと基準データとを比較して硬貨の
真偽および種類を判別する判別部11とを有し、第1磁
気センサ5の検出端を、硬貨通路4を転動する受入最小
径硬貨の硬貨面の中心が描く軌跡Xの上側に配設し、第
2磁気センサ6の検出端を、軌跡Xの下側に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動販売機、
両替機等に備えられ、投入された硬貨の真偽や種類を識
別する硬貨識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の硬貨識別装置、例えば、特公昭5
6−513965号公報に記載されたものは、投入硬貨
に対し、その材質、厚さおよび外形等の各要素をそれぞ
れチェクすることにより、硬貨の真偽や種類の識別を行
っている。具体的には、硬貨転動用の硬貨通路上を転動
する硬貨の各要素のチェックに適した磁気センサ(以
下、「センサ」という)を各要素に対応して1つずつ使
用している。つまり、材質の検出においては、使用周波
数が低いセンサを、厚さや外形(以下、適宜「形状」と
いう)の検出においては、使用周波数がある程度高いセ
ンサをそれぞれ使用し、硬貨に対向するセンサの検出面
積の大きさやそのセンサの取付位置を調整して硬貨の各
要素に基づく特性データを検出している。そして、予め
記憶している硬貨の種類毎の各要素に対応した基準デー
タを、投入硬貨の特性データとそれぞれ比較し、その差
が所定の範囲内にあるときは、その基準データに対応し
た特定の種類の硬貨であると総合的に判別している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の硬貨識別装
置においては、1の要素に対し1のセンサで検出するた
め、検出精度が各センサの精度に委ねられてしまい、材
質や外形が明らかに異なる硬貨に対しては識別すること
ができるが、同じような材質や形状の硬貨、特に不正に
使用した外国硬貨等の場合には、正確な識別を行うこと
が困難であった。
【0004】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、センサの精度および使用する数を増加させ
ることなく、有機的に組み合わせることにより、実質的
にセンサの精度を向上させて、硬貨の真偽および種類の
識別を正確に行うことができる硬貨識別装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決すべく、
請求項1に係る硬貨識別装置は、硬貨転動用の硬貨通路
の転動面を転動してくる硬貨の硬貨面に臨み、硬貨が磁
界に与える影響をそれぞれ検出する第1磁気センサおよ
び第2磁気センサと、第1および第2磁気センサが検出
した特性データに基づく処理特性データを生成する処理
部と、処理特性データと基準データとを比較して硬貨の
真偽および種類を判別する判別部とを有し、第1磁気セ
ンサの検出端を、硬貨通路を転動する受入最小径硬貨の
硬貨面の中心が描く軌跡の上側に配設し、第2磁気セン
サの検出端を、前記軌跡の下側に配設したことを特徴と
する。
【0006】また、請求項2に係る発明の硬貨識別装置
は、硬貨転動用の硬貨通路の転動面を転動してくる硬貨
の硬貨面に臨み、硬貨が磁界に与える影響をそれぞれ検
出する第1磁気センサおよび第2磁気センサと、第1磁
気センサの検出した特性データが予め設定された値のと
きに第2磁気センサが検出した特性データに基づく処理
特性データを生成する処理部と、処理特性データと基準
データとを比較して硬貨の真偽および種類を判別する判
別部とを有し、第1および第2磁気センサの検出端を、
硬貨通路の上下流方向に相互に位置ずれさせるように、
かつ転動してくる硬貨の硬貨面に同時に臨む位置に、そ
れぞれ配設したことを特徴とする。
【0007】更に、請求項3に係る発明の硬貨識別装置
は、硬貨転動用の硬貨通路の転動面を転動してくる硬貨
の硬貨面に臨み、硬貨が磁界に与える影響をそれぞれ検
出する第1磁気センサ、第2磁気センサおよび第3磁気
センサと、第1および第2磁気センサの検出した特性デ
ータが予め設定された値のときに第3センサが検出した
2つの特性データの平均値を演算する処理部と、平均値
と基準データとを比較して硬貨の真偽および種類を判別
する判別部とを有し、第1、第2および第3磁気センサ
の検出端を、転動してくる硬貨の硬貨面に同時に臨む位
置に配設するとともに、第1磁気センサの検出端を、硬
貨通路を転動する受入最小径硬貨の硬貨面の中心が描く
軌跡の上側に配設し、第2磁気センサの検出端を前記軌
跡の下側に配設したことを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1に係る硬貨識別装置によれば、第1磁
気センサおよび第2磁気センサが、硬貨転動用の硬貨通
路を転動してくる硬貨の硬貨面の上側および下側の部位
が磁界に与える影響をそれぞれ特性データとして検出す
る。この場合、両センサの検出端が転動面に対し一定の
高さ位置にあるため、両センサの磁界を硬貨が遮断する
影響度は、転動してくる硬貨の高さ、すなわち硬貨面の
大きさに応じてそれぞれ変化する。具体的には、第2磁
気センサの検出端は、硬貨通路を転動する受入最小径硬
貨の中心が描く軌跡の下側に配設されているので、その
影響度は、主として、その検出端が臨む硬貨面の下側の
弓形部の面積の大きさにより決定される。同様に、第1
磁気センサの影響度は、主として、その検出端が臨む硬
貨面の上側の弓形部の面積の大きさにより決定される。
ここで、硬貨の直径の変化に対する両弓形部の面積の大
きさの変化は、硬貨の硬貨面の中心位置が高さ方向に変
化するため、明らかに上側の方が大きくなり、第1磁気
センサの特性データのほうが、第2磁気センサの特性デ
ータよりも、硬貨の直径に対しての変化の度合いが大き
くなる。すなわち、1つの硬貨に対し、変化の度合いが
異なる2つの特性データを得ることができる。したがっ
て、この両特性データを処理部で処理して基準データと
比較することにより、硬貨の直径の正確な判別が可能に
なる。
【0009】一方、この両特性データは、硬貨が硬貨通
路を転動する際の幅方向の位置ずれによっても変化す
る。しかし、第1および第2磁気センサの両特性データ
に基づいた処理特性データ、例えば、両特性データの相
対的な大きさのデータにすることにより、この変化分は
相殺され、この場合でも、硬貨の真偽および種類を正確
に判別することが可能になる。
【0010】また、請求項2に係る硬貨識別装置によれ
ば、第1磁気センサおよび第2磁気センサが、硬貨転動
用の硬貨通路を転動してくる硬貨の硬貨面が磁界に与え
る影響を時間差をおいた特性データとして検出する。こ
こで、第1磁気センサと第2磁気センサとは、硬貨通路
の上下流方向に相互に位置ずれさせられており、転動し
てくる硬貨の硬貨面に同時に臨む位置にそれぞれ配置さ
れている。つまり、両センサは、その特性データを検出
する時間が異なるように配置されているため、処理部に
より、第1磁気センサの特性データがある値のときの、
第2磁気センサの硬貨の特定の箇所に基づいた特性デー
タが得られる。このため、硬貨の識別性に特徴のある特
定の箇所、例えば硬貨の縁等の特性データを第2磁気セ
ンサで検出できるように第1磁気センサの特性データの
値を設定し、そのときの第2磁気センサの特性データと
基準データとを判別部が比較することで、硬貨の識別性
に特徴のある部分に基づいた硬貨の判別、例えば硬貨の
縁部の刻み目などの判断が可能になる。
【0011】更に、請求項3に係る硬貨識別装置によれ
ば、第1磁気センサおよび第2磁気センサが、硬貨転動
用の硬貨通路を転動してくる硬貨の硬貨面が磁界に与え
る影響をそれぞれ特性データとして検出する。そして、
処理部により、この第1、第2磁気センサの特性データ
がある値のときに、その値に対応する第3磁気センサの
特性データをそれぞれ得ることができる。そして、処理
部が、その第3磁気センサの2つの特性データの平均値
を演算し、この平均値と判別部の基準データとを比較す
ることで、硬貨の真偽および種類が判別される。この場
合において、例えば、硬貨が硬貨通路上でバウンドする
と、第1の磁気センサと第2磁気センサとは、硬貨通路
を転動する受入最小径硬貨の中心が描く軌跡に対して、
上下にそれぞれ配設されているため、特性データに及ぼ
す影響は、通常の転動状態のときに比較して、第1磁気
センサに対しては大きく、第2磁気センサに対しては小
さくなる。このため、第2の磁気センサの特性データが
設定した値になる時間は通常の転動状態のときよりも早
く、第2磁気センサの特性データが設定した値になる時
間は逆に遅くなる。したがって、第3磁気センサの特性
データの値もバウンド状態に応じて変化するが、2つの
特性データの値を平均すると、その変化分が互いに打ち
消し合い、バウンドしないときの第3磁気センサの2つ
の特性データの平均値と略等しくなる。つまり、硬貨が
バウンドしても、そのバウンドの影響により生じた第3
磁気センサの特性データの誤差が打ち消し合うことにな
り、第3磁気センサの検出した特性データに基づいて硬
貨の正確な判別を行うことができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る硬貨識別装置
について図面を用いて詳細に説明する。この硬貨識別装
置は、自動販売機に搭載するタイプのものであり、図1
は、その裁断側面図である。この硬貨識別装置1は、硬
貨2を投入するため外部に開口した硬貨投入口3と、硬
貨投入口3に連なる硬貨転動用の硬貨通路4と、硬貨通
路4に臨む第1センサ(第1磁気センサ)5、第2セン
サ(第2磁気センサ)6および第3センサ(第3磁気セ
ンサ)7と、硬貨通路4の下流部に設けられた硬貨通過
ゲート8と、硬貨の判別等の処理を行う硬貨識別処理部
9とを備えている。
【0013】第1、第2センサ5,6は、ともに鼓型コ
アを使用した巻線コイルの送信用コイル5a,6aおよ
び受信用コイル5b,6bをそれぞれ組み合わせた1組
の磁気センサから構成されるとともに、受け入れを許容
する硬貨のうち直径が最も小さい硬貨(以下、「受入最
小径硬貨」という)より小さい直径に作られることによ
り、その磁束の及ぶ領域が狭くなるようにされている。
また、両センサ5,6は、やや高い周波数で使用され、
主として、形状、特に縁付近の形状や厚みを検出し易く
している。
【0014】一方、第3センサ7は、ポットコアを使用
した巻線コイルの送信用コイルと受信用コイルとを直列
に接続した磁気センサから構成されており、第1および
第2センサ5,6に比較して大きい直径の形状を有して
いる。また、この第3センサ7は、その磁束の及ぶ領域
が第1および第2センサ5,6に比較して広くなるよう
にされ、かつ低い周波数で使用され、主として材質や形
状の検出に使用される。
【0015】次に、この硬貨識別装置1の動作の概略に
ついて説明すると、硬貨投入口3に硬貨2が投入される
と、硬貨2は硬貨通路4の転動面を沿って硬貨識別装置
1内部へ転動する。硬貨2が第1、第2および第3セン
サ5,6、7の位置に達すると、3つのセンサ5,6,
7が、硬貨2の厚み、外形および材質を検出するための
特性データをそれぞれ硬貨処理部9に出力する。硬貨処
理部9は、特性データ、および特性データを処理した処
理特性データ(以下、「処理データ」という)と、予め
記憶している基準データとを比較して硬貨2の真偽およ
び種類を判別する。
【0016】硬貨2が適正と判別された場合には、硬貨
処理部9は、硬貨通過ゲート8を開け、受入通路(図示
せず)を介して硬貨2を硬貨収納庫(図示せず)へ収納
する。一方、硬貨処理部9が、硬貨2が適正でないと判
別した場合には、返却通路(図示せず)を介してその硬
貨2を返却する。そして、この受入通路8を硬貨2が通
過すると、図示しない硬貨通過センサにより硬貨2の通
過が検出され、その通過信号が硬貨処理部9に出力され
る。硬貨処理部9は、この通過信号の入力があると、硬
貨識別装置1の外部へ硬貨適正信号を送出して、所定の
硬貨処理が終了する。
【0017】次に、硬貨識別装置1の電気回路につい
て、図2を用いて説明する。同図に示す構成要素は主と
して硬貨処理部9に内蔵されているものであり、同図に
示す符号11は、特性データに基づく処理データの生成
や、判別部としての硬貨2の真偽および種類の判別等を
行うマイクロコンピュータ(以下「CPU]という)で
ある。
【0018】このCPU11の入力ポートには、A/D
変換回路および信号処理回路等からなる信号変換回路1
2が接続されている。また、この信号変換回路12に
は、検出回路13,14,15を介して第1、第2およ
び第3検出コイル5b,6b,7が接続されている。ま
た、第1および第2センサ5a,6aには、発振回路1
6,17がそれぞれ接続されている。一方、CPU11
の入出力ポートには、バスラインを介して適正硬貨設定
部18およびゲート処理部19が接続されている。
【0019】以上の構成要素について説明すると、信号
変換回路12は、硬貨2の投入に伴い3つの検出回路1
3,14,15から出力された特性データとしての検出
信号を所定の振幅まで増幅し、内蔵するクリップ回路に
よって波形整形を行った後、波形整形した特性データを
A/D変換回路を介してディジタル信号としてCPU1
1に出力する。
【0020】適正硬貨設定部18には、判別基準となる
硬貨の厚さや材質等の基準データ(この基準データの内
容については更に後述する)が予め記憶されており、こ
の適正硬貨設定部18の所定のアドレスにCPU11が
アクセスすることにより、必要なデータが読み出され
る。
【0021】ゲート処理部19は、投入硬貨2が適正と
判別された場合、CPU11からのゲート制御信号に基
づいて硬貨通過ゲートの開閉を制御する。
【0022】次に、CPU11の硬貨の判別処理につい
て説明する。
【0023】最初に、図3を用いて特性データについて
説明する。同図は、図の上部から第1,第2および第3
センサにより検出された特性データをそれぞれ示し、縦
軸は受信磁界強度(特性データ)を、横軸は時間をそれ
ぞれ示している。これによると、投入硬貨2は、最初に
第1センサ5により特性データTD1を検出され、その
後、第2および第3センサ6,7により特性データTD
2およびTD3がそれぞれ検出され、3つのセンサ5,
6,7の検出領域は互いに重複していることが判る。
【0024】次に、以上の特性データが得られるための
第1、第2および第3センサの位置関係について詳述す
る。
【0025】第1センサ5は、その送信コイル5aと受
信コイル5bの両磁極間、つまり両センサのセンサ面の
略中心(以下、「検出端」という)が硬貨通路4を転動
する受入最小径硬貨(同図に点線で示す)の中心が描く
軌跡Xよりも上側に配設される。一方、第2センサ6
は、送信コイル6aと受信コイル6bの検出端が当該軌
跡Xよりも硬貨通路4の転動面側(下側)に、かつ第1
センサ5よりも硬貨通路4の下流に配設されている。
【0026】また、第1センサおよび第2センサ5,6
の各センサ面の検出端は、軌跡Xからの垂直距離が異な
っている。つまり、第1センサ5は、その垂直距離を小
さくして軌跡X近辺に配設され、第2センサ6は、その
垂直距離を大きくして硬貨通路4の転動面近辺に配設さ
れている。更に、第2センサ6は、硬貨2の縁が第1セ
ンサ5の検出端を通過するときに、硬貨2の縁が第2セ
ンサ6の縁の僅かに内側を通過するように配設されてお
り、このときに硬貨2の縁の特徴が第2センサ6により
検出されるようにしている。なお、これは特に限定され
るものではなく、第2センサ6は、硬貨2の中心に対し
て第1センサ5と点対称の位置近辺、つまり図1では第
3センサ7側になるように配設してもよい。
【0027】第3センサ7は、例えば、その検出端が軌
跡X上になるように配設されている。また、3つのセン
サ5、6および7は、磁界による特性データの検出領域
が互いに重複するように、転動してくる硬貨2の硬貨面
に同時に臨むように配設されている。
【0028】次に、これらのセンサの配設状態について
図4を用いて説明すると、同図(a)に示すように、第
1および第2センサ5,6の送信コイル5aおよび6a
と、受信用コイル5bおよび6bは、硬貨2が転動する
硬貨通路4を挟んでそれぞれ対向して配設されている。
また、同図(b)に示すように、第3センサ7は送信コ
イルと受信コイルとを、硬貨通路4を挟んで対向して配
設されている。
【0029】次に、特性データの検出について詳述す
る。CPU11は、第1および第2センサ5,6で検出
した硬貨2の特性データを入力し、その際に受信磁界強
度が最小のポイント21および22の値AおよびBをそ
れぞれ記憶するとともに、第1センサ5の受信磁界強度
が予め設定した値C(同図中符号23に示すポイントの
ときの値)になったときの第2センサ6の受信磁界強度
の値D(同図中符号24に示すポイントのときの値)を
記憶する。
【0030】また、CPU11は、第1および第2セン
サ5,6の各特性データが予め設定した値CおよびE
(同図中符号25に示すポイントのときの値)のときの
第3センサ7の受信磁界強度のそれぞれの値FおよびG
(同図中符号27および28に示す)と、第3センサ7
の受信磁界強度が最小のポイント28のときの値Hを記
憶する。
【0031】次に、CPU11は、以上で求めた特性デ
ータに基づいて以下の演算および判別を行う。すなわ
ち、CPU11は、値AおよびBから、例えば、F=A
−BまたはF=A/Bの演算を行い、この演算結果(処
理データ)と、この結果に対応して実験等により基準値
として求めて予め硬貨の種類毎に記憶させてある基準デ
ータとを比較する。その結果、特定種類の硬貨の基準デ
ータと比べて所定許容範囲内にあれば、その種類の硬貨
と判別する。
【0032】これは、以下の原理に基づいて判別される
ものである。つまり、両センサ5,6の検出端が転動面
に対し一定の高さ位置にあるため、両センサ5,6の磁
界を硬貨2が遮断する影響度は、転動してくる硬貨2の
高さ、すなわち硬貨面の大きさに応じてそれぞれ変化す
る。具体的には、第2センサ6の検出端は、軌跡Xの下
側に配設されているので、その影響度は、主として、そ
の検出端が臨む硬貨面の下側の弓形部の面積の大きさに
より決定される。同様に、第1センサ5の影響度は、主
として、その検出端が臨む硬貨面の上側の弓形部の面積
の大きさにより決定される。ここで、硬貨2の直径の変
化に対する両弓形部の面積の大きさの変化は、硬貨2の
硬貨面の中心位置が高さ方向に変化するため、明らかに
上側の方が大きくなる。つまり、第1センサ5は、送信
コイル5aから受信コイル5bに回り込みにより入力す
る磁束数が硬貨2の直径に大きく左右されるため、第1
センサ5の特性データ(値A)のほうが、第2センサ6
の特性データ(値B)よりも、硬貨2の直径に対しての
変化の度合いが大きくなる。すなわち、1つの硬貨に対
し、変化の度合いが異なる2つの特性データ(Aおよび
B)を得ることができる。このため、この両特性データ
をCPU11で処理した処理データは、硬貨2の直径に
対応した固有の数値になるので、この処理データと基準
データとを比較することにより、硬貨2の直径の正確な
判別が可能になる。
【0033】一方、この両特性データAおよびBは、硬
貨2が硬貨通路4を転動する際の幅方向の位置ずれによ
っても変化する。しかし、この両特性データを、第1お
よび第2センサ5,6の両特性データに基づいた処理デ
ータ(A−BまたはA/B)にすることにより、この変
化分は相殺され、この場合でも、硬貨の真偽および種類
を正確に判別することが可能になる。
【0034】次に、CPU11は、受信磁界強度の値B
とDから、例えばF=D−Bを演算する。この演算結果
と、この演算結果に対応させて予め記憶している基準デ
ータとを比較し、上述した判別方法と同様にして硬貨の
種類を判別する。これは、主として硬貨2の縁付近の特
徴に基づいて硬貨2を判別するものである。具体的に
は、第1センサ5と第2センサ6とは、硬貨通路4の上
下流方向に相互に位置ずれさせられており、転動してく
る硬貨2の硬貨面に同時に臨む位置にそれぞれ配置され
ている。つまり、両センサ5,6は、その特性データを
検出する時間が異なるように配置されているため、ポイ
ント23を通過するときの硬貨2は、図1の点線Yの位
置にある。このため、第1センサ5の受信磁界強度は、
送信コイル5aから受信コイル5bに直接入力される磁
束数がある程度一定の数で安定しているので硬貨2の縁
付近の特徴に余り左右されないのに対し、第2センサ6
の受信磁界強度は、硬貨2の縁付近を直接通過する磁束
や、回り込みによる磁束が受信コイル6bに入力される
ので、硬貨2の縁付近の特徴、例えば、刻み目の有無に
大きく左右される。よって、このときの第2センサ6の
受信磁界強度をチェックすることで、硬貨識別装置1
は、硬貨2の縁の形状に基づいた特性データを得ること
ができ、硬貨2の識別性に特徴のある部分に基づいた硬
貨の判別が可能になる。したがって、この特徴のある値
Dと、これに対応させて予め記憶させた基準データとを
比較することによっても判別可能となる。
【0035】なお、通常、ポイント24の位置において
は受信磁界強度の値の変化が小さいため、信号変換回路
12において、受信した磁気信号を増幅して、硬貨2の
識別をより容易にするようにしている。また、第1セン
サ5の使用周波数に対し、第2センサの使用周波数を高
くし、硬貨2の縁付近の影響がより大きく出るようにし
ている。
【0036】更に、CPU11は、受信磁界強度Hとこ
れに対応して記憶させている基準データとを比較して材
質に関して判別するとともに、受信磁界強度FおよびG
の平均値を求め、この平均値に対応させて予め記憶して
いる基準データとを比較して形状に関して判別する。こ
の平均値を用いることにより、硬貨2が硬貨通路4上を
バウンドしたときでも硬貨2の形状および材質を正確に
識別することができる。
【0037】この判別原理は、以下の理由によるもので
ある。つまり、図3に示すように、硬貨2が通常に転動
している状態においては、ポイント23は、ポイント2
5よりも時間的に常に早い位置にある。このため、値F
は値Gよりも常に大きいレベルにある。しかし、硬貨2
が硬貨通路4上で真上にバウンドした場合には、第1セ
ンサ5の図3に示す受信磁界強度の立上がり傾斜は緩く
なるとともに、第2センサ6の立上がり傾斜はきつくな
り、ポイント23がポイント24よりも時間的に遅い位
置になる。このため、値Fが値Gよりも小さいレベルに
なり、この値FおよびGをこのまま第3センサ7の特性
データとして用いると、不正確な特性データになる。し
かし、値Fと値Gとの平均値は、通常余り変化しない。
これは、第1センサ5と第2センサ6とは、軌跡Xに対
して略対称の位置にあるため、硬貨2がバウンドする
と、第1センサ5の特性センサの値は、硬貨2による磁
界の遮蔽度が大きくなるので小さくなり、第2センサ6
の特性データの値は、遮蔽度が逆に小さくなるので大き
くなるような関係にあるためである。したがって、この
場合、ポイント23に対する第3センサ7の特性データ
の値は、小さくなる一方、ポイント25に対する第3セ
ンサ7の特性データの値は、大きくなる。このため、両
者を平均化すると、その変化分が打ち消し合い、硬貨2
がバウンドしないときの第3センサ7の平均値と略等し
くなる。したがって、この平均値を用いて基準データと
比較することで、硬貨2がバウンドしたときでも、硬貨
2の形状の識別を正確にすることができる。また、セン
サの数を増加することなく、この第3センサ7の値Hか
らも硬貨2の材質の識別を正確に行うことができる。つ
まり、硬貨2が硬貨通路4上でバウンドしたような場合
でも、その影響を少なくすることができ、値FおよびG
の平均値と値Hとから第3センサ7の受信磁界強度の立
下がり傾斜を知ることができ、硬貨2の真偽や種類を正
確に識別することができるとともに、硬貨2がバウンド
したこと自体も検出することができる。
【0038】以上のように本実施例によれば、硬貨2の
外形や材質に基づく磁界の影響を正確に検出することが
できるので、硬貨2の外形等に僅かな相違があった場
合、硬貨の転動位置にずれがあった場合および硬貨2が
バウンドしたような場合でも、硬貨2の真偽や種類を識
別することができる。
【0039】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではない。例えば、硬貨識別装置1の用途として自動
販売機に限定されるものではなく、広く両替機等の硬貨
選別装置等に適用されるし、センサの位置も本実施例に
限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜
変更することが可能である。
【0040】また、センサの数も本実施例に限定される
ものではなく、例えば、第1および第2センサに相当す
るセンサの数を増加してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明の硬貨識別装置によ
れば、センサの精度および使用する数を増加させること
なく、硬貨の真偽および種類の識別を正確に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬貨識別装置の裁断側面図を示す
図である。
【図2】本発明に係る硬貨識別装置の電気回路を示す図
である。
【図3】特性データを説明するための図である。
【図4】センサの配設状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1 硬貨識別装置 2 硬貨 4 硬貨通路 5 第1センサ 6 第2センサ 7 第3センサ 11 CPU 13 検出回路 14 検出回路 15 検出回路 X 軌跡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨転動用の硬貨通路の転動面を転動し
    てくる硬貨の硬貨面に臨み、硬貨が磁界に与える影響を
    それぞれ検出する第1磁気センサおよび第2磁気センサ
    と、 当該第1および第2磁気センサが検出した特性データに
    基づく処理特性データを生成する処理部と、 当該処理特性データと基準データとを比較して硬貨の真
    偽および種類を判別する判別部とを有し、 前記第1磁気センサの検出端を、前記硬貨通路を転動す
    る受入最小径硬貨の硬貨面の中心が描く軌跡の上側に配
    設し、前記第2磁気センサの検出端を、前記軌跡の下側
    に配設したことを特徴とする硬貨識別装置。
  2. 【請求項2】 硬貨転動用の硬貨通路の転動面を転動し
    てくる硬貨の硬貨面に臨み、硬貨が磁界に与える影響を
    それぞれ検出する第1磁気センサおよび第2磁気センサ
    と、 当該第1磁気センサの検出した特性データが予め設定さ
    れた値のときに前記第2磁気センサが検出した特性デー
    タに基づく処理特性データを生成する処理部と、 当該処理特性データと基準データとを比較して硬貨の真
    偽および種類を判別する判別部とを有し、 前記第1および第2磁気センサの検出端を、前記硬貨通
    路の上下流方向に相互に位置ずれさせるように、かつ前
    記転動してくる硬貨の硬貨面に同時に臨む位置に、それ
    ぞれ配設したことを特徴とする硬貨識別装置。
  3. 【請求項3】 硬貨転動用の硬貨通路の転動面を転動し
    てくる硬貨の硬貨面に臨み、硬貨が磁界に与える影響を
    それぞれ検出する第1磁気センサ、第2磁気センサおよ
    び第3磁気センサと、 当該第1および第2磁気センサの検出した特性データが
    予め設定された値のときに前記第3センサが検出した2
    つの特性データの平均値を演算する処理部と、 当該平均値と基準データとを比較して硬貨の真偽および
    種類を判別する判別部とを有し、 前記第1、第2および第3磁気センサの検出端を、前記
    転動してくる硬貨の硬貨面に同時に臨む位置に配設する
    とともに、当該第1磁気センサの検出端を、前記硬貨通
    路を転動する受入最小径硬貨の硬貨面の中心が描く軌跡
    の上側に配設し、前記第2磁気センサの検出端を前記軌
    跡の下側に配設したことを特徴とする硬貨識別装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008055229A (ja) * 2007-11-16 2008-03-13 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2011255246A (ja) * 2011-10-05 2011-12-22 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2014110999A (ja) * 2013-10-30 2014-06-19 Sanyo Product Co Ltd 遊技機
JP2016105791A (ja) * 2016-01-18 2016-06-16 株式会社三洋物産 遊技機

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