JPH0648508B2 - 硬貨処理機における硬貨識別装置 - Google Patents

硬貨処理機における硬貨識別装置

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JPH0648508B2
JPH0648508B2 JP59170948A JP17094884A JPH0648508B2 JP H0648508 B2 JPH0648508 B2 JP H0648508B2 JP 59170948 A JP59170948 A JP 59170948A JP 17094884 A JP17094884 A JP 17094884A JP H0648508 B2 JPH0648508 B2 JP H0648508B2
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定利 草谷
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グローリー工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) この発明は、硬貨計数機,硬貨包装機等の硬貨処理機に
おける硬貨識別装置に関する。
(発明の技術的背景とその問題点) 物体,たとえば硬貨の材質を検出する材質センサは種々
のものが考えられ実用化されており、一般に自動販売機
の用いられている硬貨選別部でも従来より硬貨の材質を
検出するようにしているが、硬貨選別部を通過する硬貨
の速度が比較的遅く、規制面に確実に接触して移動する
ようになっているため、材質センサからの出力が安定し
ており、特に問題はない。しかし、硬貨計数機や硬貨包
装機等の硬貨処理機では高速で硬貨を処理するようにな
っており、最近まで材質センサを用いて硬貨の選別を行
なうようにはなっていなかった。このような硬貨処理機
は銀行等の金融機関で用いられることが多く、金融機関
内へは偽貨は通常持込まれることはないと考えられてい
たからである。
しかしながら、最近TVゲームの流行によりゲームセンタ
等から持込まれる硬貨の中に偽貨(たとえば正貨と同径
であるが、厚さ,材質の異なるもの;たとえば50円硬貨
に半田を巻付けて 100円硬貨の径にしたものとか、外国
の硬貨等)が混ざっていることが多くなったため、硬貨
処理機にも材質センサを設けて偽貨を検出するようにな
って来ている。ところが、 500円硬貨の発行後、この 5
00円硬貨と極めて類似する外国硬貨(たとえば韓国の 5
00ウオン硬貨)の存在が明らかになった。この外国硬貨
(500ウオン)は径,材質は 500円硬貨と全く同じであ
り、厚さだけが若干異なって約0.2mm だけ厚くできてい
る。この厚さの差、すなわちセンサと硬貨表面との間隔
の差が常に正しく保持されているならば、従来の材質セ
ンサの感度を上げれば両者の区別は可能となるが、上述
したような硬貨処理機の単位時間当りの処理量は約1500
枚以上/分と非常に高速であり、硬貨は硬貨通路を高速
で移動するため、たとえ上部から搬送ベルトで通路面上
へ硬貨を押え付けて搬送させても、硬貨は通路面から僅
かに上方へ踊ることも多く、したがって材質センサの感
度をいくら上げても同じ出力となることが多く、正貨と
偽貨とを確実に区別することが不可能であった。また、
材質センサの感度が温度によって変化することに対し
て、何らの対策も講じられていなかった。
さらに、従来の硬貨識別装置では全ての硬貨について同
一の倍率で増幅して識別するようにしているので、金種
によっては出力レベルが接近していまい、誤識別を生じ
易いといった欠点があった。
(発明の目的) この発明は上述のような事情からなされたものであり、
多量,高速に硬貨を処理する硬貨処理機に最適な材質セ
ンサを用いて誤検出を生じない硬貨識別装置を提供する
ことを目的としている。
(発明の概要) この発明は、処理すべき硬貨の金種を選択する金種選択
手段と、硬貨通路上へ硬貨を送り出す硬貨供給手段と、
前記硬貨通路上を流動する硬貨の計数手段とを有する硬
貨処理機において、 前記硬貨通路上を流動する硬貨の材質を検知する材質セ
ンサと、 この材質センサの出力を増幅する第1の増幅器と、前記
材質センサの出力を前記第1の増幅器よりも高い倍率で
増幅する第2の増幅器と、 前記材質センサの温度を検出する温度検出手段と、 前記流動硬貨の流動途切れを検出する流動硬貨途切れ検
出手段と、 この流動硬貨途切れ検出手段が流動途切れを検出したと
きに前記温度検出手段の検出値を記憶する温度記憶手段
と、 複数の金種硬貨の材質に相当する基準値をそれぞれ記憶
し、前記金種選択手段によって選択された金種硬貨の材
質に相当する基準値を選択出力する基準値選択手段と、 前記第1及び第2の増幅器の出力を前記金種選択手段で
選択された金種に応じて選択出力するセンサ出力選択手
段と、 前記基準値選択手段の出力又は前記センサ出力選択手段
の出力のいずれか一方を前記温度記憶手段に記憶された
温度に基づいて補正した後に他方と比較して流動硬貨の
正偽を識別する比較手段と、を具えたものである。
(発明の実施例) 第1図はこの発明の材質センサ20を装着した硬貨処理機
の一例を示す機構図であり、硬貨送出用の回転盤1はそ
の回転により内部に放出されている多数の硬貨C を遠心
力により周辺に順次配列されるようになっており、配列
された硬貨C は回転盤1の外方の硬貨通路2に送出され
る。この硬貨通路2は回転盤1から送出された硬貨C を
外径によって選別移送するもので、平行に配置された固
定部材3と可動部材4とで構成されている。そして、こ
れら固定部材3及び可動部材4の互いに対向する辺に肩
部3A及び4Aがそれぞれ全長にわたって形成されており、
硬貨C はこれら肩部3A及び4A上を移動するようになって
いる。したがって、この肩部3A及び4Aの対向間隔より小
径の硬貨はこの硬貨通路2上から落下することになる。
また、可動部材4は固定部材3との間隔を変更できるよ
うに、その長さ方向を直行する方向に移動可能に構成さ
れており、バネ5, 5により常時拡大方向つまり図示右方
に力を受けている。さらに、可動部材4にはローラで成
る接触部6が設けられ、この接触部6には通路幅設定用
のカム7の周面が当接されており、カム7は最も大径の
硬貨に対応する通路幅を設定するカム面71から、これよ
り小径となる硬貨に対応する通路幅を設定するカム面7
2,…76の順に配列され、これら各カム面71〜76はカム
軸8の軸心を中心とした円弧面に形成されている。そし
て、カム軸8には設定金種の表示9がなされた設定ダイ
ヤル10が取付けられている。また、カム軸8の下部には
図示しないがロータリスイッチが設けられており、設定
された金種の信号を送出するようになっている。これに
より金種選択手段を形成している。
一方、搬送装置11は硬貨通路2の長さ方向の両端部に配
置されたプーリ12及び13と、これらプーリ12及び13に装
架されたベルト14とで構成されており、モータ等の駆動
機構(後述する)によりプーリ12,13を図示矢印方向に
回転させ、ベルト14を同方向に駆動することにより、硬
貨通路2上の硬貨C を図示手前側に搬送するようになっ
ている。そして、搬送路2の中途部に後述する材質セン
サ20が設けられており、さらに手前側には光電スイッチ
又は近接スイッチで成る計数スイッチ16が配設されてお
り、硬貨C が計数センサ16の位置を通過したときに得ら
れる信号により硬貨枚数を計数するようにしている。ま
た、材質センサ20と計数センサ16との間には硬貨通過阻
止装置(図示せず)が設けられており、作動時にソレノ
イド(後述する)に連結された阻止棒が硬貨通路2へ突
出して硬貨C の搬送を阻止するようになっている。阻止
棒の作動時期は、予め計数枚数を別途設定した場合で計
数枚数がその設定値になったとき、あるいは材質センサ
20で後述する方法によって偽貨が検出されたときであ
る。
次に、材質センサ20を第2図(A)及び(B)について説明す
ると、材質センサ20はコの字状の形状をしており、両突
起21及び22の間に形成されている凹部23を硬貨C が搬送
されるようになっており、突起21には励磁信号によって
励磁される励磁コイルWEが巻回されると共に、電磁誘導
される2次側のコイルWAが巻回されており、突起22には
同様の2次コイルWBが巻回されており、2次コイルWA及
びWBは巻回数が同じで互いに巻回方向が逆となってお
り、その共通接続点TCに対する2次巻線WAの出力端子T2
と2次巻線WBの出力端子T1との間の出力VDが差動型に出
力されるようになっている。そして、硬貨C の厚さをt
とし、突起21及び22の間隔をd とした場合、硬貨C が第
2図(A)に示すように常に突起21の上面に接して搬送さ
れるようになっていれば、出力VDは硬貨C の材質に応じ
て常に所定の出力信号レベルとなる。しかしながら、前
述したような硬貨処理機においては硬貨C が高速度で搬
送されるために、第2図(B)に示すように突起21の上面
から距離x だけ離れた踊った状態で搬送されることにな
る。このような硬貨C の搬送時における踊りの距離x に
対して、端子TCと端子T1,T2との間の出力を実験で求め
た結果、第3図に示すような特性曲線が得られた。すな
わち、2次巻線WAの出力VAは第3図の△印で示すような
信号レベルとなり、2次巻線WBの出力VBは同図の×印の
ような曲線となっている。この結果、2次巻線WAとWBと
の差動出力VD(=VA-VB)は第3図の〇印のような曲線と
なる。この実験結果から明らかなように、差動出力VDの
信号レベルは移動距離x が約0.5mm 〜2.5mm の範囲ARで
はその変化率が約1%程度であり、硬貨C の搬送途中にお
ける移動距離x をこの範囲ARの範囲内に収めるようにす
れば良いことが分る。このため、この発明では第4図に
示すように、突起21の上面に厚さx1のセラミック又はベ
ークライトで成る規制部材31を層設すると共に、突起22
下面に厚さx2の同様な規制部材32を層設し、突起21の上
面、つまり2次巻線WAから硬貨C が移動する距離x の範
囲を約0.5mm 〜2.5mm までの範囲とするようにする。し
たがって、この例では規制部材31の厚さx1は0.5mm 程度
となり、規制部材32の厚さx2は突起21及び22の間隔d か
ら硬貨C の厚さt を減算し、その値から2.5mm を減算し
た値、つまりx2=d-t-2.5となり、規制部材31及び32を
このように設定すれば硬貨C が移動できる範囲は、常に
突起21の上面から0.5mm 〜2.5mm の範囲となる。このよ
うに差動型の材質センサ20の硬貨C が通過する間隔を規
制部材31及び32で規制し、差動出力VDの変化レベルを小
さくすることにより、硬貨C の材質を安定にかつ精度良
く検出することが可能となる。
第5図は種々の硬貨に対する差動出力VDのレベルを比較
して示すものであり、1円硬貨,10円硬貨, 5円硬貨,
500円硬貨, 100円硬貨,50円硬貨の順番に差動出力VD
のレベルが小さくなっており、 500円硬貨と韓国の 500
ウオンとの差は極めて小さくなっているが、硬貨C の移
動距離x が生じても信号レベルの変化は小さいので、確
実に材質を識別することが可能となる。
したがって、第5図に示すような差動出力VDのレベル範
囲をそれぞれディジタル値に変換してメモリに記憶させ
ておくことにより、硬貨の材質に応答した差動信号VDと
比較して硬貨の金種識別を行なうことができる。
以上のような材質センサでは、材質センサ20の環境の温
度T が変化するとコイルインピーダンスが変化し、2次
コイルWA及びWBに流れる電流が変化して差動出力WDも変
化してしまう。このため、硬貨C が凹部23にない時の2
次コイルの一方の出力VA(又はVB)の値により温度を算
出し、差動出力VDを一定温度に補正する必要がある。
ここで、2次コイルWA及びWBの差動出力VDは、温度変化
によりある変化率ΔD を持った1次関数で近似的に表わ
すことができ、2次コイルWA(又はWB)の出力VA(又は
VB;以下、単にVMとする)も同様であり(第6図)、た
とえば2次コイルWAの変化率をΔA とする。そして、基
準温度 To における作動出力VDo 及び2次コイルWAの出
力をVAo とすると、 VD = VDo {1+ΔD (T−To )}………(1) VA = VAo {1+ΔA (T−To )}………(2) と表わすことができ、上記(1)及び(2)式から(T−To )
を求めると となり、この(3)式を(1)式へ代入すると、 となる。この(4)式から基準温度 To における差動出力V
Do を求めると、 となる。
この(5)式で表わされた差動出力VDo は、温度T のとき
の2次コイルWA及びWBの差動出力VDを基準温度 To にお
ける値に換算したものである。したがって、基準温度 T
o における差動出力VDo 及び2次コイルWAの出力VAo を
求めると共に、差動出力VDの温度に対する変化率ΔD 及
び2次コイルWA(又はWB)の温度に対する変化率ΔA を
求めておき、温度T における2次コイルの出力VMを求め
ることにより、常に基準温度 To に換算した値で差動出
力を求めることができる。これにより、硬貨の材質を確
実に検出することができ、硬貨に関しては金種を正しく
識別することができる。なお、温度毎に予め基準レベル
をテープとして持っておき、温度Tを計測して上記テー
ブルから基準レベルを読出し、その時の検出値VDと比較
して材質質を検出するようにしても良い。
上記いずれの場合でも温度Tの計測時点が問題となる。
すなわち、硬貨Cがセンサ20下にあるときは2次コイル
WA(又はWB)の出力VMは、硬貨Cの材質及びその時点の
温度Tに応じた出力になり、温度のみを検出することは
不可能である。硬貨処理の開始前に温度を検出すれば十
分なように思えるが、大量に硬貨を処理すれば硬貨処理
中にも温度は変化していくので、確実な偽貨検出とはい
い難い。この発明はこの点を解決するものであり、以
下、基準レベルをテーブルとして持っている場合につい
て、この発明の実施例を詳述する。テーブルは例えば1
゜Cピッチで設ける。
第7図はこの発明の制御系を示すものであり、全体の制
御はマイクロコンピュータ等のCPU100で行なわれ、この
CPU100にはバスライン122 を介してROM120,RAM121,アラ
ーム装置123 が接続されると共に、前述の金種選択,ス
タート/ストップキー110 が接続されている。また、計
数センサ16の出力は波形整形回路111 を経てCPU100に入
力され、CPU100はソレノイド駆動回路112 を経て阻止棒
駆動用のソレノイド113 を制御し、モータ駆動回路114
を経て駆動機構用のモータ115 を制御するようになって
いる。さらに、材質センサ20の差動出力VDは増幅器101
で増幅された後、半波整流回路102 で整流されてからロ
ーパスフイルタ103 で平滑され、その信号VDA がAD変換
器105 に入力されると共に、増幅器104 で更に増幅され
た信号VDB がAD変換器105 に入力されている。増幅器10
1 は第11図(A)に示すように、硬貨中心位置で最大レベ
ルとなる1円硬貨の検出信号が飽和しない程度に信号増
幅し、増幅器104 は低レベルの信号を増幅し、第11図
(B)の示す如く500 円硬貨,100 円硬貨及び50円硬貨を
レベル差から識別し易くしている。AD変換器105 には更
に、材質センサ20の出力VMが増幅器106 を経て半波整流
回路107 で整流され、ローパスフイルタ108 で平滑され
て入力されており、AD変換器105 のAD変換のチャンネル
はCPU100からのチャンネル切換信号CHC で切換えられ、
AD変換されたディジタルデータがCPU100に入力されるよ
うになっている。なお、ROM120には、第9図に示すよう
な温度Tに対する各金種硬貨の基準的な差動出力VD
と、第6図に示す出力VMに対する温度データとが予め
求められて格納されている。
このような構成において、その動作を第8図及び第10図
のフローチャートを参照して説明する。
先ず、最初に硬貨処理機の電源を投入したときに、その
時の温度を検出する様子を第8図について説明する。
電源を入れると初期リセットが行なわれ(ステップS1,S
2)、その後所定時間、(例えば2秒間)モータ115 を
逆転させ、回転盤1と搬送装置11を逆転させて、硬貨C
が通路2上にあっても回転盤1へ戻すようにして(ステ
ップS3)、材質センサ20付近に硬貨が存在しないように
してからセンサ出力VDとVMを交互に、かつ所定時間毎に
所定回だけAD変換器105 でAD変化してRAM121に記憶する
(ステップS4)。この場合、第11図のように 500円,100
円,50円硬貨の出力VDは他の金種に比べて低くしかもレ
ベルが接近しているので、この3金種の内の1つが金種
選択手段によって選択されているときは、差動出力VDを
増幅器104 でもう1段増幅してAD変換器105 に接続して
いるチャネルをCPU100が選択してRAM121に記憶する。次
にこの記憶値が、硬貨Cがセンサ20下に無いときの値
(所定の温度範囲、この例では-10 ゜ C〜69゜C の値、
第9図参照)であるか否かを判断し(ステップS5)、NO
のときには硬貨が材質センサ20下にあるものと判断し、
RAM121内の異常判定用の計数メモリmに“1”を加える
(ステップS13)。そして、計数メモリmの値が“2”
かどうかを判定するが(ステップS14)、現在はまだ
“1”なので、ステップS3にリターンしてもう一度所定
時間モータ115 を逆転させ、上記動作を繰返す。これに
よっても差動出力VDが所定値の範囲外ならば、硬貨が詰
まっているか又はセンサ異常と判断し、アラーム装置12
3 を動作させてオペレータに異常を知らせる(ステップ
S15)。差動出力VDが所定範囲内となっていれば硬貨が
センサ20下にないものと判断し、ステップS4で読込んだ
出力VMの値を平均してVMa を算出する(ステップS6)。
出力VMにはリップル成分が乗っているため、平均値VMa
を求めている。
次に、ROM120に記憶されている平均値VMa と温度テーブ
ルから現時点の温度Tを第6図の如く得る(ステップS
7)。この温度Tが予め定めれた所定範囲内がどうか、
例えば-10 ゜C ≦T ≦69゜C を満足するかどうかを判断
し(ステップS8)、範囲外ならばRAM121内の異常判定用
のメモリnに“1”を加え(ステップS16)、その値が
“2”であるか否かを判断するが(ステップS17)、n
の値は現在は“1”なのでステップS3にリターンして再
度モータ115 を逆転させる。出力VMは差動出力VDに比べ
て硬貨の影響により大きく変化するので、温度Tが範囲
外ということは硬貨が材質センサ20付近に存在している
可能性が高いことを意味している。したがって、再び出
力VDが所定値の範囲内で温度Tが範囲外ならば、硬貨の
詰まりか又はセンサ異常と判断し、アラーム装置123 を
動作させて異常を知らせる(ステップS18)。ステップS
8で温度Tが範囲内ならばこの計測温度TをRAM121に記
憶する(ステップS9)。次に、ROM120に記憶されている
第9図に示す差動出力VDと温度Tのテーブルから、温度
Tに該当する全金種の基準値VDo を読出してRAM121に記
憶する(ステップS10)。そして今、設定ダイヤル10の
位置から現在設定されている金種が分り、この金種の基
準値VDを個別にRAM121に記憶し(ステップS11)、更
に予めROM120に記憶されている金種毎の許容値△から当
該金種の△を読出し、VD+△とVD−△とをROM120に
記憶して温度検出記憶動作を一旦終了する(ステップS1
2)。
次に、ある金種の硬貨を回転盤1へ入れて計数処理する
場合について、第10図のフローチャートを参照して説明
する。
電源投入時、設定ダイヤル10がたとえば 100円の位置に
なっており、今 500円硬貨を処理するために設定ダイヤ
ル10を回動して 500円の位置に合せると、既に記憶され
ている温度Tに該当する 500円の基準値が新たに該当金
種の基準値として RAM121 に個別に記憶され、又 500円
の許容値△が新たに ROM120 から読出されて RAM121 に
記憶される。そして、 500円硬貨を回転盤1へ入れてス
タートボタン110 を押すと(ステップS20)、モータ115
が正転して回転盤1,搬送装置11が正転して硬貨を通
路上へ送り込むと共に(ステップS21)、CPU100は差動
出力VDと出力VMを交互にAD変換して RAM121に読込む
(ステップS22)。RAM121の所定エリアには直前に読込
んだ差動出力VDの値が記憶されているのであるが、今回
初めての読込みであるので直前の値は“0”であり、今
読込んだ値“0”よりも大きい(硬貨が材質センサ20下
にないときでも0よりわずかに大きい)ので、直前と今
回の差動出力VDではその値が変化しているので、RAM121
内の定常判定用のメモリlのを内容クリアする(ステッ
プS23,S50)。VDの値が前回と比べて増加したか否かを
判断するが(ステップS51)、この場合には増加してい
るので、今回のVDの値を最大値として、RAM121内の計数
カウンタsを“1”として記憶する(ステップS60,S6
1)。そして、この最大値が所定値以下であるか否かを
判断し(ステップS62)、所定値以下の場合には再びス
テップS22 にリターンしてVDとVMを読込み、VDの前回の
値と比較する。ここに、1枚目の硬貨が材質センサ20に
達するには1秒乃至数秒かかると共に、サンプリング時
間は高速であるので、今回の読込みではまだ硬貨は当然
センサ位置に達していなく、今回のVDの値は前回のVDの
値と等しいので定常判定用のメモリlに“1”を加え
(ステップS24)、その値が所定値の例えば“64”にな
ったか否かを判断する(ステップS25)。今はl=1な
のでステップS22 にリターンして再びVD,VM を交互に読
込み、以下同様の動作を繰返す。
VDの値が所定時間変化せず、定常判定用のメモリlの値
が“64”になったとき(例えばVDの値が50ミリ秒変化し
なかったとき)にはメモリlをクリアし(ステップS2
6)、次にVDの値が所定範囲内か否かを判断する(ステ
ップS27)。なお、VMの値は64個記憶されているが、VD
の値は今回と前回の2個のみ記憶されている。今は硬貨
がセンサ下に存在していないので、最終のVDの値が所定
範囲内となっており(ステップS27)、64個のVMの値を
平均化して求めた平均値VMa と温度テーブルから現在の
温度Tが再び判断され(ステップS28,S29)、その温度
Tが所定範囲内(例えば -10℃≦T≦69℃)ならば、次
に温度メモリに記憶されている値(今の場合は電源投入
時に記憶された値)と今回の値とを比較し、その差が所
定以内(例えば8℃以内)か否かが判断する(ステップ
S30,S3)。温度情報の信頼性を高めるためこの例では8
℃としており、この温度差以内であれば今回の検出温度
Tを RAM121 に記憶する(ステップS32)。そして、異
常判定用のメモリa,b,c の内容をクリアした後(ステッ
プS33)、ROM120のVDと温度のテーブルから全金種の基
準値VDを読出してRAM121に記憶し、更に設定ダイヤル
10の位置から当該金種のVDを個別に記憶し、当該金種の
基準値VDの許容値△を RAM121 から読出し、VD+△
とVD−△とを RAM121 へ記憶する。
1枚目の硬貨が搬送装置11によって材質センサ20に近づ
いてくると、絶えず読込まれているVDの値が徐々に大き
くなってくる。その都度最大値は更新されていき、硬貨
の中心がセンサ中心を通過すると今度はVDの値が徐々に
小さくなるが、このVDの値の減少開始時にVDの最大値が
確定され(ステップS53)、この値が設定されている金
種のVD±△の範囲内に入っているかどうかを判断し
(ステップS54)、範囲内ならば正貨としてメモリsを
“2”とし(ステップS55,S56)、範囲外ならば偽貨と
判断してソレノイド113 を差動すると共に、モータ115
を停止してアラーム出力する(ステップS63)。なお、5
00 円,100 円,50円硬貨の内の1つが選択されている
ときには他の金種より増幅度が高いので、この場合に万
一、他の金種の1円,10円,5円等が通過すると差動出
力VDはAD変換器105 の入力最大値を越えてしまうが、保
護回路により最大値にクランプされ(例えば5V)、VDの
値がこの値になったときには偽貨と判断する。偽貨のと
きにはソレノイド113 を動作させ、モータ115 を停止さ
せ、更にアラーム装置123 を動作させてオペレータに偽
貨の混入があることを知らせるが、正貨のときにはその
まま処理を継続する。なお、硬貨の計数は計数センサ16
を硬貨が通過したとき行なわれる。
後続硬貨が殆ど間隔なしに搬送されている場合には、再
びVDの値が増加していくので温度検出動作は行なわれな
いが、通常一回の硬貨処理動作中には、必ず何回かの50
ミリ秒程度以上の硬貨流動途切れが発生するので、その
ときには前述したように定常判定用のメモリlの内容が
“64”に達するので、温度が検出され、温度が変化して
いれば基準値VDが更新され、更新後にこの新しい基準
値VDに基づき硬貨の真偽を判別するので、処理動作中
に温度が変化しても確実に偽貨を検出することができ
る。
なお、硬貨が通路2上で詰まった場合にも定常判定用メ
モリlの内容は“64”になるが、硬貨が材質センサ20下
に存在していればVDに値が所定範囲外となるので、異常
判定用メモリaの内容に“1”を加え、その結果メモリ
aの内容が“1”となるので、モータ115 を所定時間
(例えば2秒)逆転させた後に正転させ、通常のルーチ
ンへ戻る(ステップS40 〜S42)。再び差動出力VDが範
囲外となれば異常判定用メモリaの内容が“2”となる
ので、詰まりが解消されなかったものとしてモータ115
を停止させ、アラーム装置123 を動作させてオペレータ
に知らせる。また、詰まり硬貨とセンサ20との位置関
係、及び又は詰まり硬貨の材質によっては差動出力VDが
所定範囲内となることもあるが、VMa の値が通常とは異
なるので温度Tが所定範囲外となる。或いは温度が範囲
内となっても、温度メモリに記憶されている値と今回の
値との差が所定範囲外となり、モータ115 が逆転され
る。そして、正転しても詰まりが解消されないときに
は、異常判定用メモリa,b,c のいずれかの内容が“2”
となり、モータ115 を停止させアラーム装置を動作させ
る(ステップS45)。
なお、上述の例では温度検出後、基準値をテーブルから
読出し、即ち基準値を温度に基づいて補正し、補正後の
基準値とセンサ出力値とを比較したが、逆に温度に基づ
いてセンサ出力を補正した後に基準値と比較するように
しても良い。また、 ROMにテーブルを設けなくて、その
都度演算して補正値を求めるようにしても良い。さら
に、上述では材質センサ20の差動出力VDを増幅器101 で
増幅し、整流及びフイルタの処理後に増幅器104 で更に
増幅するようにしているが、第12図に示すように増幅器
101 よりも増幅率の高い増幅器131 を用いて出力VDを第
11図(B)の如く増幅し、この出力を半波整流回路132 及
びローパスフイルタ133 を経てAD変換器105 に入力する
ようにしても良い。また、増幅器の数は2個に限定され
るものではなく、3個以上として増幅率を変えるように
しても良い。
(発明の効果) 以上のようにこの発明の硬貨識別装置によれば、材質セ
ンサの出力を処理すべき金種に応じて増幅率を変えるこ
とができると共に、材質センサの検出温度によって増幅
後の検出出力又は基準値を温度補正しているので、硬貨
の真偽識別をより確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明を適用できる硬貨処理機の一例を示す
構成図、第2図(A)及び(B)は材質センサの動作を説明す
るための図、第3図は材質センサの検出の様子を説明す
るための図、第4図は材質センサの構造例を示す図、第
5図は材質センサで得られた信号を金種毎に比較して示
す図、第6図は材質センサの出力と温度との関係を示す
図、第7図はこの発明の制御系を示すブロック構成図、
第8図及び第10図はこの発明の動作例を示すフローチャ
ート、第9図及び第11図(A),(B)はこの発明の動作を説
明するための図、第12図はこの発明の他の実施例を示す
構成図である。 1……回転盤、2……硬貨通路、3……固定部材、4…
…可動部材、5……バネ、7……カム、11……搬送装
置、20……材質センサ、C……硬貨、100 ……CPU 、12
0 ……ROM 、121 ……RAM 。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−58594(JP,A) 特開 昭60−201248(JP,A) 特開 昭60−262293(JP,A) 特開 昭59−221783(JP,A) 特開 昭53−75998(JP,A) 実公 昭59−9341(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】処理すべき硬貨の金種を選択する金種選択
    手段と、硬貨通路上へ硬貨を送り出す硬貨供給手段と、
    前記硬貨通路上を流動する硬貨の計数手段とを有する硬
    貨処理機において、 前記硬貨通路上を流動する硬貨の材質を検知する材質セ
    ンサと、 この材質センサの出力を増幅する第1の増幅器と、前記
    材質センサの出力を前記第1の増幅器よりも高い倍率で
    増幅する第2の増幅器と、 前記材質センサの温度を検出する温度検出手段と、 前記流動硬貨の流動途切れを検出する流動硬貨途切れ検
    出手段と、 この流動硬貨途切れ検出手段が流動途切れを検出したと
    きに前記温度検出手段の検出値を記憶する温度記憶手段
    と、 複数の金種硬貨の材質に相当する基準値をそれぞれ記憶
    し、前記金種選択手段によって選択された金種硬貨の材
    質に相当する基準値を選択出力する基準値選択手段と、 前記第1及び第2の増幅器の出力を前記金種選択手段で
    選択された金種に応じて選択出力するセンサ出力選択手
    段と、 前記基準値選択手段の出力又は前記センサ出力選択手段
    の出力のいずれか一方を前記温度記憶手段に記憶された
    温度に基づいて補正した後に他方と比較して流動硬貨の
    正偽を識別する比較手段と、 を具えたことを特徴とする硬貨処理機における硬貨識別
    装置。
  2. 【請求項2】前記第2の増幅器が前記第1の増幅器の出
    力を増幅するようになっている特許請求の範囲第1項に
    記載の硬貨処理機における硬貨識別装置。
JP59170948A 1984-08-16 1984-08-16 硬貨処理機における硬貨識別装置 Expired - Fee Related JPH0648508B2 (ja)

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