JPH0632456A - 物品搬出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬出スライダの破損を防止し確実に物品を搬
出することを可能とした物品搬出装置を提供する。 【構成】 上下方向に積層された物品の最下部の物品を
水平方向に移動させるための搬出スライダ２と、この搬
出スライダ２の両側に設けられ、その一方の端部におい
て搬出スライダ２を軸支し、他方の端部２１において回
転可能に軸支された１対の駆動リンク１７と、搬出スラ
イダ２の下方において所定形状の案内穴１８が設けら
れ、１対の駆動リンク１７を連結するプレート１８と、
このプレート１８に設けられた案内穴に駆動ピン５を挿
入し、この駆動ピン５を旋回運動させることによって、
搬出スライダ２に水平往復運動をさせる駆動クランク１
９とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、物品搬出装置に関
し、特に、物品を上下方向に積層して収納する収納手段
と、その収納手段の下方に設けられ、この収納手段に収
納された物品を略水平方向に移動して最下部の物品を順
次搬出する搬出手段とを備えた物品搬出装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、自動販売機などにおいて物品を順
次搬出する物品搬出装置が知られている。以下、従来の
物品搬出装置の構造について図面に基づいて説明する。
図１０は従来の物品搬出装置の縦断面図であり、図１１
は図１０に示した物品搬出装置の正面図である。図１０
および図１１を参照して、従来の物品搬出装置は、物品
１３を上下方向に積層して収納するためのマガジン１を
有している。このマガジン１の下方には、積層された最
下部の物品１３を搬出する際に物品１３を押出すための
搬出スライダ２が設けられている。この搬出スライダ２
を往復運動させるための駆動ピン５が縦歯車３に設けら
れている。この駆動ピン５は縦歯車３の周辺近傍に取付
けられている。また、この縦歯車３と噛合うようにとり
つけられた主歯車４と、この主歯車４を回転駆動させる
ための搬送モータ６とが設けられている。上記搬出スラ
イダ２の動作を検出するためのカムスイッチ７が設けら
れている。また、物品１３の売り切れを検知するための
スイッチ８が設けられている。物品１３の前面には、物
品１３をガイドするための前面カバー９が設けられてい
る。物品１３を支えるメカ台１１と、縦歯車３，主歯車
４，搬送モータ６およびカムスイッチ７はそれぞれメカ
基板１２に取付けられている。

【０００３】次に、図１２よび図１３を参照して、物品
搬出装置について説明する。図１２は搬送手段の正面部
分断面図であり、図１３は搬送手段の平面図である。

【０００４】両図を参照して、搬送スライダ２はメカ基
板１２上に配された搬送スライダガイド１４に設けられ
た略凸形状からなるガイド部１４ａに、搬送スライダ２
のガイド部２ａが嵌り込むように載置されている。ま
た、駆動ピン５は搬送スライダ２に設けられた案内溝２
ｂに挿入されている。搬送スライダ２は、図１３を参照
して、駆動ピン５の旋回運動に伴いガイド部１４ａに沿
って図中矢印Ａ方向に水平往復運動をすることが可能と
なる。次に、この搬出手段による物品１３の搬出動作に
ついて説明する。

【０００５】まず、図１４を参照して、待機状態におい
ては、搬送スライダ２上に物品１３が載置された状態と
なっており、駆動ピン５は最も前方に位置している。

【０００６】次に、図１５を参照して、駆動ピン５が搬
送モータ６の回転によって、主歯車４，縦歯車３が回転
することにより、旋回を始め、この旋回運動に伴い搬送
スライダ２は図中右側へ移動を始める。縦歯車３が半回
転したときに、駆動ピン５は図中右方向移動終了位置に
位置し、搬送スライダ２もこれに伴い図中最も右側に位
置する。このとき物品１３はメカ台１１の上に落下す
る。

【０００７】次に、図１６を参照して、再び搬送モータ
６の回転によって、主歯車４，縦歯車３が回転を開始
し、駆動ピン５は図中左側に移動を始める。このとき、
搬送スライダ２によってメカ台１１にある物品１３を左
方向へ押圧しながら移動する。その後、搬送スライダ２
が図中左側終了位置に到達することによって、物品１３
はメカ台１１から落下し搬出される。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記物
品搬出装置にあっては、以下に示す問題点があった。

【０００９】再び図１２を参照して、搬送スライダ２
は、搬送スライダガイド１４に設けられたガイド部１４
ａに搬送スライダ２に設けられたガイド部２ａが係合
し、移動することによって物品１３を搬出している。こ
のために、搬送スライダ２のガイド部２ａが摩耗のため
にすり減り、ガイド部１４ａとガイド部２ａの間に隙間
が生じ、搬送スライダ２にガタが生じるようになり、最
終的には、ガイド部２ａが破損してしまい、搬送スライ
ダ２が搬送スライダガイド１４から外れ、物品１３を搬
出できなくなるという事態を招いていた。

【００１０】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたもので、搬出スライダ２により確実に物品を搬出
することを可能とした物品搬出装置を提供することを目
的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明に基づいた請求
項１に記載の物品搬出装置においては、物品を上下方向
に積層して収納する物品収納手段と、この物品収納手段
の下方に設けられ、物品収納手段に収納した物品を、略
水平方向に移動させて、最下部の物品を順次搬出する搬
出手段とを備えている。さらに搬出手段は、最下部の物
品を略水平方向に移動させるための搬出スライダと、こ
の搬出スライダの両側端面側に互いに略平行に配され、
その一方の端部において搬出スライダを軸支し、他方の
端部において回転可能に軸支された１対の駆動リンク
と、搬出スライダの下方において、搬出スライダの移動
方向に対して略垂直方向に延びる案内穴が設けられ、１
対の駆動リンクを連結するプレートと、このプレートに
設けられた前記案内穴に挿入される駆動ピンを有し、こ
の駆動ピンを旋回運動させることによって、プレートを
揺動させ、搬出スライダに平往復運動をさせる駆動クラ
ンクとを有している。

【００１２】次に、この発明に基づいた請求項２に記載
の物品搬出装置においては、請求項１に記載の物品搬出
装置であって、搬出スライダの水平往復運動に直交する
断面形状は円弧形状を有している。

【００１３】

【作用】この発明に基づいた物品搬出装置によれば、駆
動リンクは、その下方において支点を軸として回転可能
に軸支されている。搬出スライダの下方には、駆動リン
クを連結するようにプレートが設けられており、このプ
レートには、搬出スライダの長手方向に沿った所定形状
の案内穴が設けられている。また、この案内穴内には、
駆動ピンが挿入されている。この駆動ピンは駆動クラン
クによって、旋回運動可能に設けられており、この駆動
ピンの旋回運動に伴って駆動リンクが支点を中心に水平
運動を行なうことになる。これにより、搬出スライダは
１対の駆動リンクによりその水平往復運動が規制される
ために、従来のように接触摩耗部分がなくなる。これに
より、接触摩耗による破損が生じないため、物品を確実
に搬出することが可能となる。

【００１４】

【実施例】以下、この発明に基づいた物品搬出装置の一
実施例について説明する。

【００１５】図１は、この発明に基づいた物品搬出装置
の縦断面図であり、図２は図１に示す物品搬出装置の正
面図である。

【００１６】図１および図２を参照して、物品１３を上
下方向に積層して収納するためのマガジン１を有してい
る。またこのマガジン１の下方に設けられ、このマガジ
ン１に収納された物品を略水平方向に移動させて、最下
部の物品を順次搬出する搬出装置２０が設けられてい
る。この搬出装置２０は上記上下方向に積層された物品
の最下部の物品１３を略水平方向に移動させるための搬
出スライダ２と、この搬出スライダ２の両側に設けら
れ、その一方の端部において搬出スライダを軸支し、他
方の端部において、回転可能に軸支された１対の駆動リ
ンク１７を有している。また搬出スライダ２の下方にお
いて、搬出スライダの移動方向に対して略垂直方向に延
びる案内穴１８ａが設けられ、上記１対の駆動リンク１
７を連結するプレート１８が設けられている。さらに、
このプレート１８に設けられた前記誘導穴１８ａに駆動
ピン５を挿入し、この駆動ピン５を旋回運動させること
によって、前記搬出スライダに水平往復運動をさせる駆
動クランク１９が設けられている。また、上記搬出スラ
イダ２の断面形状は、この搬出スライダの水平往復運動
に直交する断面形状が円弧形状を有するように設けられ
ている。次に、図３ないし図５を参照して、駆動手段に
ついて詳細に説明する。

【００１７】図３は、搬出手段２０の平面図であり、図
４は搬出手段２０の正面図であり、図５は搬出手段２０
の側面図である。搬出スライダ２は、その両側が駆動リ
ンク１７によって軸支されており、メカ基板１２の上面
を図中矢印Ａ方向に移動可能なように取付けられてい
る。また駆動リンク１７は、その下方において支点２１
を軸として回転可能に軸支されている。搬出スライダ２
の下方には、駆動リンク１７を連結するようにプレート
１８が設けられており、このプレート１８には、搬出ス
ライダ２の長手方向に沿った所定形状の案内穴１８ａが
設けられている。またこの案内穴１８ａ内には、駆動ピ
ン５が挿入されている。この駆動ピン５は駆動クランク
１９によって、旋回運動可能に設けられておりこの駆動
ピン５の旋回運動に伴って駆動リンク１７が支点２１を
中心に水平運動を行なうことになる。これにより、搬出
スライダ２は駆動リンク１７の動きに伴ってメカ基板１
２の上を水平往復運動を行なう。

【００１８】次に、図６ないし図９を参照して、搬出装
置２０における物品搬出の動作について順次説明する。

【００１９】まず、図６を参照して、待機状態において
は、搬出スライダ２上に物品１３が載置された状態とな
っている。

【００２０】次に図７を参照て、駆動クランク１９の回
転に伴って駆動ピン５が図中右方向に移動する。これに
伴い、駆動リンク１７も右方向に移動しこれにより搬出
スライダ２が図中右方向に移動する。このとき、搬出ス
ライダ２の物品１３との当接面は円弧形状に形成されて
いるために、容易に搬送スライダ２は水平往復運動をす
ることが可能となる。このとき物品１３はメカ台１２の
上に落下する。

【００２１】次に、図８を参照して、さらに駆動クラン
ク１９が回転を続け、駆動ピン５が図中左方向に移動を
始める。これに伴って駆動リンク１７も左方向に移動し
搬出スライダ２も駆動リンク１７の動きに伴って図中左
方向に移動する。このときメカ基板１２上に載置されて
いた物品１３が搬出スライダ２により押圧される。

【００２２】次に、図９を参照して、さらに駆動クラン
ク１９は回転し、駆動ピン５が最も左側に位置したとき
に駆動リンク１７および搬出スライダ２も最も左に位置
し、このとき物品１３は外部に搬出されることになる。
以上により、物品１３がメカ基板１２から落下し搬出さ
れる。

【００２３】以上この実施例によれば、搬出スライダ
は、１対の駆動リンクによりその水平往復運動が規制さ
れるために、従来のように接触摩耗部分がなくなり、接
触摩耗による破損が生じないために、物品を確実に搬出
することが可能となる。

【００２４】また、搬出スライダの水平往復運動に直交
する断面形状を略円弧形状とすることで、物品１３の底
面部と搬出スライダの当接面における摩耗の抵抗を少な
くすることが可能となり、上記効果と相まって駆動モー
タの容量を小さくすることも可能となる。

【００２５】なお、上記実施例において物品を上下方向
に一列しか設けられていない物品搬出装置について説明
したがこれに限られることなく上述した物品搬出装置を
複数個並列して複数種類の物品を搬出するようにするこ
とによっても同様の作用効果を得ることができる。

【００２６】

【発明の効果】この発明に基づいた物品搬出装置によれ
ば、搬出スライダは１対の駆動リンクによりその水平往
復運動が規制されるために、従来のように接触摩耗部分
がなくなる。これにより、接触摩耗による破損が生じな
い。さらに、搬出スライダの水平往復運動に直交する断
面形状を略円弧形状とすることにより、物品の底部との
当接面における抵抗を小さくすることが可能となる。以
上により、搬出スライダにより物品を確実に搬出するこ
とが可能となり、耐久性および信頼性の高い物品搬出装
置の提供が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の縦断面図である。

【図２】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の正面図である。

【図３】この発明に基づいた搬出手段の平面図である。

【図４】この発明に基づいた搬出手段の正面図である。

【図５】この発明に基づいた搬出手段の側面図である。

【図６】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の物品搬出工程の第１工程を示す図である。

【図７】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の物品搬出工程の第２工程を示す図である。

【図８】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の物品搬出工程の第３工程を示す図である。

【図９】この発明に基づいた一実施例における物品搬出
装置の物品搬出工程の第４工程を示す図である。

【図１０】従来技術における物品搬出装置の縦断面図で
ある。

【図１１】従来技術における物品搬出装置の正面図であ
る。

【図１２】従来技術における搬出手段の正面図である。

【図１３】従来技術における搬出手段の平面図である。

【図１４】従来技術に基づいた物品搬出装置の物品搬出
工程の第１工程を示す図である。

【図１５】従来技術に基づいた物品搬出装置の物品搬出
工程の第２工程を示す図である。

【図１６】従来技術に基づいた物品搬出装置の物品搬出
工程の第３工程を示す図である。

【符号の説明】

１ マガジン ２ 搬出スライダ ２ａ 搬出スライダガイド ２ｂ 案内溝 ３ 縦歯車 ４ 主歯車 ５ 駆動ピン ６ 搬送モータ ７ カムスイッチ ８ 売り切れスイッチ ９ 前面カバー １１ メカ台 １２ メカ基板 １３ 物品 １４ ガイドプレート １４ａ 凸部 １６ マガジン台 １７ 駆動リンク １８ プレート １８ａ 案内穴 １９ 駆動クランク ２０ 搬出装置 なお、図中同一符号は、同一または相当部分を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品を上下方向に積層して収納する物品
   収納手段と、 この物品収納手段の下方に設けられ、前記物品収納手段
   に収納した物品を、略水平方向に移動させて、最下部の
   物品を順次搬出する搬出手段と、を備え、 前記搬出手段は、 前記最下部の物品を略水平方向に移動させるための搬出
   スライダと、 この搬出スライダの両側端面側に互いに略平行に配さ
   れ、その一方の端部において前記搬出スライダを軸支
   し、他方の端部において回転可能に軸支された１対の駆
   動リンクと、 前記搬出スライダの下方において、前記搬出スライダの
   移動方向に対して略垂直方向に延びる案内穴が設けら
   れ、前記１対の駆動リンクを連結するプレートと、 このプレートに設けられた前記案内穴に挿入される駆動
   ピンを有し、この駆動ピンを旋回運動させることによっ
   て、前記プレートを揺動させ、前記搬出スライダに水平
   往復運動させる駆動クランクと、を有する物品搬出装
   置。
2. 【請求項２】 前記搬出スライダの前記水平往復運動に
   対し直交する断面形状は、略円弧形状を有する請求項１
   に記載の物品搬出装置。