JPH06319284A - サーボモータの制御パラメータ調整装置及び調整方法 - Google Patents

サーボモータの制御パラメータ調整装置及び調整方法

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JPH06319284A
JPH06319284A JP5310385A JP31038593A JPH06319284A JP H06319284 A JPH06319284 A JP H06319284A JP 5310385 A JP5310385 A JP 5310385A JP 31038593 A JP31038593 A JP 31038593A JP H06319284 A JPH06319284 A JP H06319284A
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修一 吉田
Yukihiro Dojiro
行広 堂城
Shigeru Matsukawa
茂 松川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械、ロボット等を駆動するサーボモー
タの制御装置において、その制御装置の制御パラメータ
を非熟練者が簡易に自動調整することを可能にする。 【構成】 サーボモータのパラメータ調整装置は、サー
ボモータ10の制御系に含まれる複数個の制御パラメー
タ(位置比例ゲイン、速度比例ゲイン、速度積分ゲイ
ン)の調整を行うゲイン設定手段2と、前記サーボモー
タの位置指令、位置、位置偏差、速度指令、速度、速度
偏差、トルク指令、トルクの少なくともいずれかの制御
信号を保持する記憶手段18と、該記憶手段の出力信号
を表示する表示手段15とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械、ロボット、
プリンタ等を駆動するサーボモータの制御装置におい
て、その制御装置の制御パラメータを調整するサーボモ
ータの制御パラメータ調整装置と調整方法とに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般にサーボモータの制御系は、サーボ
モータから検出される回転位置情報と、コントローラか
ら送られる回転位置指令との誤差が極めて小さくなるよ
うにサーボモータに駆動指令を送る位置閉ループ制御
系、及び取り込んだ回転位置情報を微分して求められる
回転速度情報と、コントローラから送られる回転速度指
令との誤差が極めて小さくなるようにサーボモータに駆
動指令を送る速度閉ループ制御系のうち少なくとも一方
を備える。
【0003】図21にサーボモータの制御系のブロック
図を示す。図21において、制御系は、サーボモータの
回転速度情報をフィードバックする速度ループと、サー
ボモータの回転位置情報をフィードバックする位置ルー
プとで構成されている。速度ループには、速度追従定常
偏差を除去する為の積分器6が挿入されている。
【0004】この図21には、サーボモータと同軸に設
けられた負荷とサーボモータとの実機モデル109が示
されている。ここでJMはサーボモータ回転子のイナー
シャ、JLは負荷のイナーシャを意味する。サーボモー
タの回転位置は測角センサであるロータリーエンコーダ
12によって検出され、位置ループにフィードバックさ
れる。位置フィードバック量の大きさは位置ループ内に
配置された位置比例ゲインKpにより決定される。位置
比例ゲインは、位置ループの安定を保持しつつ、回転位
置指令Xrと実際のサーボモータの回転位置Xとの偏差
Exが十分に小さくなるように調整する。また、ロータ
リーエンコーダ12によって検出された回転位置信号X
は、微分器7により回転速度Vに変換され、速度ループ
にフィードバックされる。速度フィードバック量の大き
さは速度ループ内に配置された速度比例ゲインKvpに
より決まる。速度比例ゲインは、負荷が振動しない範囲
でかつ、位置比例ゲインからの出力に基づき、回転速度
指令Vrとサーボモータの回転速度Vの偏差Evが最小
になるように調整される。速度ループ内の積分器6のゲ
インは、速度積分ゲインKviにより決定される。速度
積分ゲインは、回転速度指令とサーボモータの回転速度
との定常偏差が最小になり、かつ振動の起きない値に調
整される。
【0005】図22は、従来のサーボモータの制御パラ
メータ調整装置の構成図を示している。指令発生手段1
は、NC装置で実現できる。サーボモータの制御パラメ
ータ調整装置は、位置比例ゲイン調整手段3、速度比例
ゲイン調整手段4、速度積分ゲイン調整手段5、積分器
6、微分器7、サーボモータと同軸に設けられたロータ
リーエンコーダ12、及び数値入力手段13を備えてい
る。点線で囲んだ部分は、主にマイコン(不図示)によ
り処理される。
【0006】以上のように構成されたサーボモータの制
御パラメータ調整装置の動作について説明する。
【0007】サーボモータ10の回転位置指令Xrは、
指令発生手段1からマイコンに送られる。マイコンは、
一方ではロータリーエンコーダ12から出力されるサー
ボモータ10の回転情報を回転位置Xとして取り込み、
回転位置Xと回転位置指令Xrとの偏差である回転位置
誤差Exを求める。次に、位置比例ゲイン調整手段3
は、求められた回転位置誤差Exに位置比例ゲインを乗
算する。得られた信号は、回転速度指令Vrとして速度
ループに印加され、回転速度指令Vrと、回転位置Xを
微分器7により微分して求めた回転速度Vとの間で偏差
が求められる。求められた回転速度誤差信号Evに、比
例補償及び積分補償を施す。ここで、比例補償とは、速
度比例ゲイン調整手段4により、速度比例ゲインと回転
速度誤差信号Evとが乗算されることをいう。また、積
分補償とは、速度積分ゲイン調整手段5において速度積
分ゲインと回転速度誤差信号Evとが乗算された後、乗
算された信号が積分器6により積分演算されることをい
う。それぞれの演算結果は最後に加算される。加算結果
は、D/Aコンバータ8に転送される。D/Aコンバー
タ8の出力は、駆動手段9内部で3相の電流指令に変換
され、サーボモータ10を駆動し、サーボモータ10を
任意の回転位置に回転させる。
【0008】位置比例ゲイン、速度比例ゲイン、及び速
度積分ゲインの設定は、数値入力手段13により各制御
ゲインが入力され、各制御ゲインを位置比例ゲイン調整
手段3、速度比例ゲイン調整手段4、及び速度積分ゲイ
ン調整手段5に転送することによって行われる。各調整
手段は、各入力制御信号に、転送された制御ゲインを乗
算する処理を行う。
【0009】次に従来のサーボモータの制御パラメータ
の具体的な調整方法を示す。図23にサーボモータの制
御系の速度に関する開ループ伝達関数の周波数特性を示
す。この図23はゲイン特性(1)と位相特性(2)と
を表している。図23(1)で、実線で示された曲線a
1と帰還ゲインが0dBを示す軸線との交点をゲイン交
点という。この交点での曲線a1の周波数をf0とす
る。図23(2)において、この周波数f0での曲線b
1の位相角と−180゜との進み量を位相余裕という。
この位相余裕は制御系の安定度の評価量として用いられ
る。
【0010】速度比例ゲイン調整手段4によって乗算さ
れる速度比例ゲインKvpは、速度ループの比例項の値
であり、速度比例ゲインKvpにより、速度ループの帰
還ゲインとゲイン交点周波数とが決定される。速度比例
ゲインKvpを調整することにより、負荷に機械的な高
次共振が存在する場合においても、機械共振成分が制御
系に帰還されて制御系が発振することなく、かつ、制御
系が安定な範囲内で、帰還ゲインを十分に大きくでき
る。図23のボード線図は、機械共振の特性を示してい
る。機械共振周波数における帰還ゲインのピークが0d
Bを越える場合には発振がサーボモータの制御系に起き
る。速度積分ゲイン調整手段5によって乗算される速度
積分ゲインKviは、速度ループの積分項の値であり、
速度ループの定常偏差を除去する役割がある。Kviの
値が大きいほど定常偏差は小さくなるが、ゲイン交点で
の位相余裕が減少し制御系が不安定になる。Kviの値
は、速度比例ゲインKvpの調整と同様にゲイン交点で
の位相余裕が十分に大きくなり、かつ制御系が不安定に
ならない範囲で低域の帰還ゲインが十分に大きくなる値
に調整される。位置比例ゲインKpの値は、Kviの調
整と同様に、制御系が不安定にならない範囲で帰還ゲイ
ンが十分に大きくなる値に調整される。
【0011】一般には、帰還ゲインの大きさと制御系の
安定性は、位置決め制御では回転位置指令と回転位置
を、回転制御では回転速度指令と回転速度を、それぞれ
オシロスコープ等の計測装置で観察することによって把
握できる。以下にオシロスコープを使用した従来の制御
パラメータ調整方法を図22を参照しつつ説明する。
【0012】第一に位置決め制御時の調整方法を示す。
まず速度比例ゲインKvp、速度積分ゲインKvi、位
置比例ゲインKpの値を十分小さい値に設定しておく。
回転位置指令Xrをサーボモータに入力する。回転位置
Xをオシロスコープで観察しながら速度比例ゲインKv
pの値を徐々に上げて行く。回転位置Xが機械的高次共
振周波数とほぼ同等の周波数で振動し始めたならば、速
度比例ゲインKvpをわずかに下げる。なぜなら、機械
共振成分が制御系に帰還されていることを意味している
からである。更に、回転位置Xの振動がなくなったとこ
ろで速度比例ゲインKvp調整を終了する。次に、回転
位置Xを観察しながら、速度積分ゲインKviの値を徐
々に上げて行く。回転位置Xがゲイン交点周波数とほぼ
同等の周波数で振動し始めれば、ゲイン交点での位相余
裕が足りなくなっていることを意味するので、速度積分
ゲインKviをわずかに下げる。更に、回転位置Xの振
動がなくなったところで、速度積分ゲイン調整を終了す
る。最後に位置比例ゲインKpの調整を行う。帰還ゲイ
ンが足りない場合、誤差量Exが小さくなるように位置
比例ゲインKpを徐々に上げて行く。位置比例ゲインK
pを上げすぎると、速度積分ゲインKviの調整と同様
にゲイン交点での位相余裕が減少するので、回転位置が
振動しない範囲で誤差量Exが最小になるように位置比
例ゲインKpを調整する。
【0013】第二に回転制御時の調整方法を示す。最初
に位置決め制御時の調整と同様に、速度比例ゲインKv
p、速度積分ゲインKvi、及び位置比例ゲインKpの
値を十分小さい値に設定しておく。図22に示すような
制御系構成において、位置指令発生手段1は、サーボモ
ータ10に回転位置指令Xを出力する。その時の回転速
度Vと回転速度指令Vrとの値をオシロスコープで観測
する。回転制御時、機械共振と位相余裕との減少による
振動は、サーボモータ10が加速から定速度に切り替わ
った点以降、もしくは、減速から速度零になった点以降
に現れる。また帰還ゲインの大きさは、加速時もしくは
減速時の回転速度指令Vrと回転速度Vとの誤差量Ev
により推測できる。これらの現象に基づき、サーボモー
タ10を幾度か動かしながら、位置決め制御時と同様の
方法で各制御ゲインを調整することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置は、速度比
例ゲイン、速度積分ゲイン、位置比例ゲインの3つの制
御ゲインの値を、オシロスコープ等の計測装置を別途用
意した上で、サーボモータに回転指令を与えて、回転速
度や回転位置等を観察する事により、サーボモータの回
転状態を把握し、相互に関係する各制御ゲインの微妙な
バランスが崩れないように繰り返し幾度も各制御ゲイン
を調整するという手間がかかり、しかもこの制御ゲイン
調整作業は、熟練した調整技術者でなければ、困難であ
るという欠点を有していた。
【0015】また、制御パラメータの調整段階におい
て、従来の方法は、各制御ゲインの値の変更の際に、数
値入力手段13で各々のゲインの値を入力せねばならな
いというわずらわしさを含んでいる。更に、制御系が安
定になる制御ゲインの適正な範囲が予めわかっていない
場合には、この範囲から大幅にはずれた数値を各ゲイン
調整手段に入力すると、サーボモータの回転状態が急変
して過大な発振を起こし、サーボモータが破壊される場
合がある。また、従来の方法は、各制御ゲインの値をわ
ずかずつ増減して入力する作業を一回一回繰り返し、各
制御ゲインの値を入力せねばならないわずらわしい調整
が繰り返されるという欠点を有していた。
【0016】サーボモータの各制御ゲイン調整が終了し
た後、サーボモータの負荷やサーボモータの回転する摩
擦等の大きさが、経時的もしくは環境変化等に応じて極
めて大きく変化したと仮定する。この場合、各制御ゲイ
ンを再調整する必要が生じる。従来の装置は、各ゲイン
の調整途中ないし各ゲインの調整終了時に、サーボモー
タへの制御信号の波形等や制御ゲイン等のデータを残す
ことができない。このため、前回調整したデータが残っ
ておらず、再調整時に、前回調整したデータと再調整の
データとを比較することができない。従って、容易に各
制御ゲインの調整を行えない。
【0017】また、従来の装置においても、オシロスコ
ープ等の計測器のCRT画面の写真を撮るか、そのよう
な記録機能の付いた計測器を用いれば、前回調整したデ
ータを残すことは可能であるが、これらの計測器を用意
するのに、かなりの時間が必要となる。更に、初期調整
の際に用意したそれらの計測器は、再調整する度に必要
となり、短時間に再調整を行えない。
【0018】また、サーボモータの負荷やサーボモータ
が回転するときの摩擦等の大きさが、経時的もしくは環
境変化等に応じてわずかに変化した場合、従来の装置で
は、設備機械の稼働を停止させ、制御パラメータを再調
整する必要が生じる。
【0019】また、従来の装置は、負荷の大きさが一時
的に過大になって制御ループの安定性が低下したり、制
御不可能になった場合には、自動的にその場でそのこと
を検出するとともに、制御ループが安定になるように制
御パラメータを再調整しすることはできない。
【0020】また、制御ループの安定性が確保できてい
る状態でも、サーボモータの負荷の機械的高次共振のた
めに、ループゲインを十分に高く設定できない場合に
は、所期の応答性が得られない。この機械共振をいかに
抑制するか、制御パラメータ調整の際に特殊な計測設備
を用いずにいかに共振の大きさと周波数を検出するか、
制御パラメータ調整装置のハードウェア、ソフトウェア
の限られた資源の中でいかにそれを実現するか、いかに
効率よく共振を考慮した制御パラメータ調整を行うか、
といったことも課題になる。
【0021】本発明はこのような従来の問題を解決する
ものであり、サーボモータと負荷とのイナーシャに応じ
た各制御ゲインの初期値を設定した上で、唯一つの調整
パラメータに基づき、全ての制御パラメータの調整を行
うことができる。しかも、熟練した調整技術者でなくと
も極めて容易に制御パラメータの調整を行うことができ
るだけでなく、オシロスコープ等の計測装置がなくとも
サーボモータの制御状態を把握するのに必要なサーボモ
ータの回転速度、又は、回転位置、又は、トルク信号等
を観察しながら簡易に制御パラメータの調整ができる。
その制御パラメータの調整結果をデータとして残すこと
により、後日再調整の際に参照することができる。ま
た、各制御ゲインの値の変更をキーの押下で滑らかに行
うことにより、制御ゲイン調整が粗雑になることを防ぐ
ことができる。
【0022】また、制御パラメータ調整をキーの押下で
開始して、自動的に最適状態にすることができる。
【0023】また、サーボモータに加速及び減速を指令
し、それぞれのトルクと加速度に基づいて、サーボモー
タと負荷とのイナーシャを推定することにより、初期調
整ならびに再調整を簡易に行うことができる。
【0024】また、サーボモータの負荷の機械的高次共
振を抑制することにより、ループゲインを十分に高く設
定することができる。制御パラメータ調整の際、特殊な
計測設備を用いずに共振もしくはその大きさと周波数を
検出し、制御パラメータ調整装置のハードウェア及びソ
フトウェアの限られた資源の中で制御パラメータ調整を
実現し、サーボモータの負荷の機械的高次共振を考慮し
た制御パラメータ調整を行うことができる。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明のサーボモータの
制御パラメータ調整装置は、サーボモータを制御するた
めに用いられる複数の制御パラメータを調整する装置で
あって、該複数の制御パラメータのうち少なくとも1つ
の制御パラメータを修正する第1の修正手段と、該第1
の修正手段によって修正された該少なくとも1つの制御
パラメータの変化を計算する計算手段と、該計算された
変化に基づいて、該複数の制御パラメータのうち該第1
の修正手段によって修正された該少なくとも1つの制御
パラメータ以外の制御パラメータを修正する第2の修正
手段とを備えることにより、そのことにより上記目的が
達成される。
【0026】前記第1の修正手段は、前記サーボモータ
の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記少
なくとも1つの制御パラメータを調整してもよい。
【0027】前記第2の修正手段は、前記サーボモータ
の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように、前記
複数の制御パラメータのうち前記第1の修正手段によっ
て修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ以外
の制御パラメータを調整してもよい。
【0028】前記計算手段は、前記少なくとも1つの制
御パラメータの修正前の値と、前記第1の修正手段によ
って修正された該少なくとも1つの制御パラメータとに
基づいて、前記変化を計算してもよい。
【0029】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
ボ系を含み、前記少なくとも1つの制御パラメータは、
該サーボモータの応答速度を増加させるための速度比例
パラメータ、及び該速度サーボ系の定常速度偏差を減少
させるための速度積分パラメータのうち少なくとも1つ
を含んでもよい。
【0030】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転位置を所定の回転位置に追従させる位置サー
ボ系を含み、前記少なくとも1つの制御パラメータは、
該サーボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させ
るための位置比例パラメータを含んでもよい。
【0031】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
ボ系と、該サーボモータの位置を所定の位置に追従させ
る位置サーボ系とを含み、前記少なくとも1つの制御パ
ラメータは、該サーボモータの応答速度を増加させるた
めの速度比例パラメータと、該速度サーボ系の定常速度
偏差を減少させるための速度積分パラメータと、該サー
ボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させるため
の位置比例パラメータとのうち少なくとも1つを含んで
もよい。
【0032】前記少なくとも1つの制御パラメータは、
前記速度比例パラメータであり、前記複数の制御パラメ
ータのうち前記第1の修正手段によって修正された前記
少なくとも1つの制御パラメータ以外の制御パラメータ
は、前記速度積分パラメータと、前記位置比例パラメー
タとであり、前記第2の修正手段は、該速度積分パラメ
ータに該速度比例パラメータの変化の2乗を乗算するた
めの手段と、該位置比例パラメータに該速度比例パラメ
ータの該変化を乗算するための手段とを有してもよい。
【0033】前記装置は、前記少なくとも1つの制御パ
ラメータを所定の倍率で増減させるためのキー入力手
段、及び所定の倍率を変化させる倍率変化手段を更に備
えてもよい。
【0034】前記装置は、前記サーボモータの目標とす
る回転指令を与える指令発生手段と、該サーボモータの
回転情報を検出し、検出された該回転情報を示す回転情
報信号を生成する検出手段と、該回転情報信号と該回転
指令の偏差を計算する偏差計算手段と、該回転情報信
号、該回転指令、該偏差のうち少なくとも1つを時系列
的に表示する表示手段とを更に備えていてもよい。
【0035】前記装置は、前記サーボモータの目標とす
る回転指令を与える指令発生手段と、該サーボモータの
回転情報を検出し、検出された該回転情報を示す回転情
報信号を生成する検出手段と、該回転情報信号と該回転
指令の偏差を計算する偏差計算手段と、該回転情報信
号、該回転指令、該偏差のうち少なくとも1つを記憶す
る記憶手段と、該記憶手段が出力する該回転情報信号、
該回転指令、該偏差のうち少なくとも1つを時系列的に
表示する表示手段とを更に備えていてもよい。
【0036】前記記憶手段が生成する前記回転情報信
号、前記回転指令、前記偏差のうち少なくとも1つを記
憶する外部記憶手段を備えていてもよい。
【0037】前記装置は、前記表示手段に表示される領
域のうち少なくとも一部の領域を印写する印写手段を備
えていてもよい。
【0038】前記表示手段は、前記回転情報信号、前記
回転指令、前記偏差のうち少なくとも1つを選択する選
択手段と、該選択手段が選択された信号を生成する第1
の信号を時系列に従い記憶する第1のメモリ手段と、所
定の振幅レベル基準に基づき該第1のメモリ手段が生成
する第2の信号を受け取る出力手段と、該出力手段が生
成する第3の信号を時系列に従い記憶し、且つ第4の信
号を生成する第2のメモリ手段と、該第3の信号を前記
表示手段に表示する表示倍率を設定する表示倍率設定手
段と、該所定の振幅レベル基準、該第4の信号の振幅方
向の表示範囲、該第4の信号の時間軸方向の表示範囲、
及び該表示倍率を記憶するデータ記憶手段とを更に備え
ていてもよい。
【0039】前記装置は、前記サーボモータの応答速度
を増加させるための速度比例パラメータ調整手段と、前
記速度サーボ系の前記定常速度偏差を減少させるための
速度積分パラメータ調整手段と、該サーボモータの回転
位置を所定の回転位置に追従させるための位置比例パラ
メータ調整手段と、前記検出手段に検出された前記回転
情報信号を微分することによって得られる微分信号を生
成する微分手段とを更に備えていてもよい。
【0040】前記装置は、前記位置比例信号と前記微分
信号とに基づき、ゲインと周波数との関係を示すゲイン
特性及び位相と該周波数との関係とを示す位相特性を計
算する制御特性分析手段を更に備え、該制御特性分析手
段は、前記検出手段と、前記微分手段と、前記位置比例
パラメータ調整手段とに接続されていてもよい。
【0041】前記装置は、特定の周波数に対応するゲイ
ンを抑制する共振抑制手段と、該特定の周波数を表す信
号を該共振抑制手段に入力するサンプリング切替手段と
を備えてもよい。
【0042】前記共振抑制手段に入力される前記特定の
周波数を表す信号は、前記キー入力手段より入力されて
もよい。
【0043】前記装置は、前記検出手段が発生する前記
回転情報、及びサーボモータに入力される信号に基づ
き、前記特定の周波数を表す信号を生成する共振検出手
段を更に備えてもよい。
【0044】前記共振検出手段は、負荷を印加した前記
サーボモータを、数式を用いてモデル化した数式モデル
手段であって、該サーボモータに入力される前記信号に
基づいて前記回転情報信号から共振信号を除いたモデル
信号を生成する数式モデル手段と、該モデル信号と前記
検出手段が生成する前記回転情報信号との誤差を計算す
る誤差検出手段と、該誤差検出手段によって計算された
該誤差に基づいて、該誤差が最小となるように、前記特
定の周波数を表す前記信号を生成するサンプル選択手段
とを含んでもよい。
【0045】前記装置は、前記検出手段が生成する回転
情報信号に基づき、サーボモータの共振信号を生成する
共振分析手段と、該共振信号に基づき共振音を生成する
共振音合成手段とを更に備えてもよい。
【0046】前記共振音合成手段は、前記共振分析手段
によって生成される共振信号の周波数を可聴周波数に変
換する周波数変換手段と、前記共振の振幅を増幅する増
幅手段とを備えてもよい。
【0047】前記共振抑制手段は、デジタルフィルタを
有し、前記ゲインが抑制される特定の割合及び該ゲイン
が抑制される特定の周波数に基づき該デジタルフィルタ
を改変し、前記サンプリング切替手段は、該デジタルフ
ィルタに前記特定の周波数を表す信号を供給してもよ
い。
【0048】前記装置は、キー入力手段からの信号に基
づき該特定の割合を前記共振抑制手段に入力するフィル
タ設定手段を備え、該共振抑制手段は、該特定の周波数
に対応するゲインを抑制する割合を切替える手段を更に
含んでもよい。
【0049】本発明のサーボモータの制御パラメータ調
整方法は、サーボモータを制御するために用いられる複
数の制御パラメータを調整する方法であって、該方法
は、該複数の制御パラメータのうち少なくとも1つの制
御パラメータを修正する第1のステップと、該第1のス
テップによって修正された少なくとも1つの制御パラメ
ータの変化を計算する第2のステップと、該計算された
変化に基づいて、該複数の制御パラメータのうち該第1
のステップによって修正された該少なくとも1つの制御
パラメータ以外の制御パラメータを修正する第3のステ
ップとを包含することにより、そのことにより上記目的
が達成される。
【0050】前記第1のステップは、前記サーボモータ
の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記少
なくとも1つの制御パラメータを調整するステップであ
ってもよい。
【0051】前記第3のステップは、前記サーボモータ
の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記複
数の制御パラメータのうち前記第1のステップによって
修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ以外の
制御パラメータを調整するステップであってもよい。
【0052】前記第2のステップは、前記少なくとも1
つの制御パラメータの修正前の値と、前記第1のステッ
プによって修正された前記少なくとも1つの制御パラメ
ータとに基づいて、前記変化を計算するステップであっ
てもよい。
【0053】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
ボ系を含み、前記少なくとも1つの制御パラメータは、
前記サーボモータの応答速度を増加させるための速度比
例パラメータ、及び該速度サーボ系の定常速度偏差を減
少させるための速度積分パラメータのうち少なくとも1
つを含んでもよい。
【0054】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転位置を所定の回転位置に追従させる位置サー
ボ系を含み、前記少なくとも1つの制御パラメータは、
該サーボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させ
るための位置比例パラメータを含んでもよい。
【0055】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
ボ系と、前記サーボモータの位置を所定の位置に追従さ
せる位置サーボ系とを含み、前記少なくとも1つの制御
パラメータは、前記サーボモータの応答速度を増加させ
るための速度比例パラメータと、該速度サーボ系の定常
速度偏差を減少させるための速度積分パラメータと、該
サーボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させる
ための位置比例パラメータとのうち少なくとも1つを含
んでもよい。
【0056】前記少なくとも1つの制御パラメータは、
前記速度比例パラメータであり、前記複数の制御パラメ
ータのうち前記第1のステップによって修正された前記
少なくとも1つの制御パラメータ以外の制御パラメータ
は、前記速度積分パラメータ及び前記位置比例パラメー
タとであり、前記第3のステップは、該速度積分パラメ
ータに該速度比例パラメータの前記変化の2乗を乗算す
るためのステップと、該位置比例パラメータに該速度比
例パラメータの該変化を乗算するためのステップとを包
含してもよい。
【0057】前記サーボモータの加速及び減速を指令す
る回転指令信号及び該回転指令信号を該サーボモータが
受け取ったときの該サーボモータのトルクに基づいて、
負荷が印加された該サーボモータのイナーシャを推定す
るステップを更に包含してもよい。
【0058】前記第1のステップは、前記速度比例パラ
メータを変更し、前記速度比例パラメータを修正するス
テップを含み、前記第2のステップは、該速度比例パラ
メータの前記変化を計算するステップを含み、前記第3
のステップは、前記速度積分パラメータに該速度比例パ
ラメータの該変化の2乗を計算するためのステップ、及
び該位置比例パラメータに該速度比例パラメータの該変
化を乗算するためのステップを含み、前記方法は、イナ
ーシャを推定する第4のステップ、該速度比例パラメー
タ、前記速度積分パラメータ及び該位置比例パラメータ
のそれぞれの初期パラメータを設定する第5ステップ、
該速度比例パラメータを変更できる割合を第1の値以上
に指定する第6のステップ、一定加速度により所定の回
転速度まで前記サーボモータの回転速度を上昇し、一定
加速度により該所定の回転速度からある回転速度まで下
降する指令を該サーボモータに指令する第7のステッ
プ、該速度比例パラメータを所定の割合で増減する第8
のステップ、該第1のステップから該第3のステップを
繰り返す第9のステップ、指令された回転速度と該サー
ボモータの回転速度の誤差量が第1の量以下で、且つ、
該サーボモータからの信号が、第2の量以下の発振なら
ば、第11のステップを実行し、そうでないならば、該
第7のステップから該第9のステップを繰り返す第10
のステップ、該誤差量が更に該第1の量よりも小さい第
3の量であり、且つ、該サーボモータからの信号の発振
が、更に該第2の量よりも微小な第4の量ならば、該速
度比例パラメータを該変更できる割合を該第1の値未満
に指定する第11ステップ、該第7のステップから該第
9のステップ及び該第11のステップを繰り返し、該誤
差量が更に該第3の量より小さく、且つ、該サーボモー
タからの信号が、更に第4の量よりも微小な発振なら
ば、第11のステップを実行する第12のステップ、前
記複数の制御パラメータ、サーボモータが生成する信
号、及びサーボモータに回転を指令する信号を表示する
第13のステップ、該複数の制御パラメータ、サーボモ
ータが生成する信号、及びサーボモータに回転を指令す
る信号を外部記憶装置に保持する第14のステップ、該
表示手段の表示されている少なくとも一部の領域を印写
手段に印写する第15のステップとを包含してもよい。
【0059】前記方法は、前記サーボモータが加速する
場合、角加速度推定値及びトルク積分値を求める第16
のステップ、該サーボモータが減速する場合、角加速度
推定値とトルク積分値とを求める第17のステップ、該
サーボモータからの回転位置を回転位置指令値及び速度
信号を回転速度指令値と比較して、偏差とハンチングの
振幅との少なくとも1つが所定の大きさよりも大きい場
合には、該第16のステップ及び該第17のステップを
繰り返し、該偏差と該ハンチングの振幅とが所定の大き
さよりも小さい場合には、前記第4のステップを実行す
る第18のステップ、負荷が印加された該サーボモータ
の前記イナーシャ推定値、該角加速度推定値、及び該ト
ルク積分値を前記外部記憶装置に記憶する第19のステ
ップとを更に包含してもよい。
【0060】
【作用】サーボモータの制御系に含まれる位置比例ゲイ
ン、速度比例ゲイン、速度積分ゲインといった複数個の
制御パラメータのうちのひとつ、例えば速度比例ゲイン
を変更しても、速度比例ゲインの変化に応じて速度積分
ゲイン、位置比例ゲインの値を自動的に修正することに
より、速度比例ゲインのみの調整で全ての制御パラメー
タの調整を行うことができる。
【0061】本発明によれば、ゲイン調整の初期段階で
機械共振の起きない十分低い周波数領域にゲイン交点を
設定した後、唯一速度比例ゲインの調整を行うだけで、
全ての制御パラメータの調整を行うことができる。
【0062】従って、熟練した調整技術者でなくとも簡
単に機械共振の発生することなく、帰還ゲインが十分に
大きくなるように制御パラメータを調整することができ
る。
【0063】また、サーボモータの回転位置指令、回転
位置、回転位置偏差、回転速度指令、回転速度、回転速
度偏差、トルク指令、トルク信号の少なくともいずれか
の時間的変化を表示する表示手段を設けることにより、
サーボモータの制御状態を常に把握することができる。
【0064】従って、本発明によれば、オシロスコープ
等の計測装置が無くとも、調整技術者は、サーボモータ
の制御状態を表示手段の画面で常に把握しながら、制御
パラメータの調整を行うことができる。
【0065】また、制御ゲインを変更する場合は、キー
入力手段を使用することにより、1つの制御ゲインを増
減する入力キーの押下で操作することができる。この操
作により、制御ゲインを徐々に変更することができる。
【0066】従って、本発明によれば、サーボモータの
制御されている状態を確認しながら徐々に制御ゲインを
変更することが可能になり、制御ゲインの適正範囲を越
えた数値を各ゲイン入力した場合に、制御状態が急変し
て過大な発振を起こすといった欠点を防ぐことができ
る。
【0067】さらに、キー入力手段の一回の押下での増
減の割合を切り換える倍率変化手段により、制御ゲイン
を調整する精度を可変することができるので、ゲイン調
整の初期段階に制御ゲインの増減の割合を大きくして大
まかな調整を行い、次に制御ゲインの増減の割合を小さ
くし、精密な調整を行うという効率の良い調整を行うこ
とができる。
【0068】従って、本発明によれば、各制御ゲインを
少しづつ増減して入力するという作業を一回一回繰り返
すことなく、精密な調整ができる。
【0069】また、サーボモータの回転位置指令、回転
位置、回転位置偏差、回転速度指令、回転速度、回転速
度偏差、トルク指令、トルク信号の少なくともいずれか
の制御信号を保持する記憶手段と、この出力信号を表示
する表示手段ならびに出力信号を半永久的に記憶する外
部記憶手段と、表示手段の表示を印写する印写手段を設
けることにより、サーボモータの制御状態を常に把握す
ることができ、またデータとして保存することができ
る。
【0070】従って、本発明によれば、オシロスコープ
等の計測装置がなくとも、サーボモータの制御状態を調
整技術者が表示手段の画面を見て常に把握しながら、制
御パラメータの調整を行うことができるとともに、後日
再調整の際にサーボモータの制御データを参照すること
ができる。
【0071】また、キー入力手段の一回の押下で、制御
特性分析手段に基づいて制御系のゲイン交点の周波数と
位相の特性を計測して、位相余裕量が一定となるように
複数の制御ゲイン間のバランスを保ちつつ制御ゲインを
増分して、位相余裕量が予め定めた規定範囲内にあっ
て、しかもゲイン交点周波数が最も大きい状態に自動的
に設定することができる。
【0072】また、サーボモータの加速及び減速を指令
する回転速度指令により、サーボモータのトルクを計測
し、計測されたトルクと加速度に基づいて負荷のイナー
シャを繰り返し推定する。これに基づいてサーボモータ
の制御系に含まれる複数個の制御ゲインの修正をサーボ
モータの稼働中にリアルタイムで行うことができる。
【0073】従って、本発明によれば、サーボモータの
負荷や摩擦等の大きさが経時的もしくは環境変化等に応
じてわずかに変化した場合には、設備を稼働した状態で
制御ゲインを再調整することができる。また、負荷の大
きさが一時的に過大になってサーボモータの制御系の安
定性が低下したり、制御不可能になった場合には、自動
的にその場でそのことを検出するとともに、制御ループ
が安定になるように制御パラメータを再調整したり、設
備機械を非常停止するなどの措置をとることができる。
【0074】また、共振抑制手段を設けることにより、
サーボモータの負荷の機械的高次共振を抑制して制御ゲ
インを十分に高く設定することができる。さらに、共振
抑制手段をデジタルフィルタで構成した場合に、そのデ
ジタルフィルタのサンプリング周波数をパラメータとし
て、機械共振の状況に応じて切り替えることによって簡
易に共振抑制効果を得ることができる。
【0075】さらに、制御パラメータ調整時に、制御ル
ープのゲイン交点周波数の大きさを基準にしてデジタル
フィルタのサンプリング周波数を自動的に設定すること
ができる。
【0076】さらに、共振検出手段を設けることによ
り、機械共振を検出した場合に自動的にデジタルフィル
タのサンプリング周波数を設定することができる。
【0077】さらに、共振分析手段を設けることによ
り、機械共振の大きさと周波数を検出し、これに基づい
てデジタルフィルタのサンプリング周波数を自動的に設
定することができる。
【0078】さらに、共振音合成手段でサーボ系の共振
を可聴共振に変換することによって、ゲイン調整時の共
振の微妙な変化をとらえてより最適に制御ゲインを設定
することができる。
【0079】従って、本発明によれば、制御ループの安
定性が確保できている状態でも、サーボモータの負荷の
機械的高次共振のために、制御ゲインを十分に高く設定
できないという欠点を防ぐことができる。すなわち、機
械共振を抑制するだけでなく、制御ゲイン調整の際に特
殊な計測設備を用いずに共振を検出もしくはその大きさ
と周波数を検出することを可能にし、しかも制御調整装
置のハードウェア、ソフトウェアの限られた資源の中で
それを実現し、共振を考慮した制御ゲイン調整を効率よ
く行うことができる。
【0080】
【実施例】図1は、本発明による第1の実施例の制御パ
ラメータ調整装置の構成を示す。この制御パラメータ調
整装置は、サーボモータ10の目標となる回転情報を示
す指令を生成する指令発生手段1、負荷11が加えられ
たサーボモータ10の現実の回転情報を検出するロータ
リーエンコーダ12、サーボモータ10が指令発生手段
1によって生成された目標となる回転情報を示す指令に
追従して回転するように、指令発生手段1によって生成
された目標となる回転情報を示す指令とロータリーエン
コーダ12によって検出された現実の回転情報とに応じ
て、サーボモータを制御する制御手段29、目標となる
回転情報、現実の回転情報、及び目標となる回転情報と
現実の回転情報との間の偏差を記憶する記憶手段18、
記憶手段18に記憶された目標となる回転情報、現実の
回転情報、及び目標となる回転情報と現実の回転情報と
の間の偏差を表示する表示手段15、ゲインを所定の倍
率で増減するための倍率を入力するキー入力手段14を
備えている。
【0081】サーボモータを制御するための制御手段2
9は、位置比例ゲイン、速度比例ゲイン、及び速度積分
ゲインのそれぞれを位置比例ゲイン調整手段3、速度比
例ゲイン調整手段4、及び速度積分ゲイン調整手段5に
設定するゲイン設定手段2、サーボモータの回転位置を
所定の回転位置に追従させる位置比例ゲイン調整手段
3、サーボモータの応答速度を増す速度比例ゲイン調整
手段4、サーボモータの定常速度偏差を減少させる速度
積分ゲイン調整手段5、積分器6、及び微分器7を含ん
でいる。
【0082】また、サーボモータの制御系は、制御パラ
メータ調整装置、D/Aコンバータ8、駆動手段9及び
負荷11が加えられたサーボモータ10を含む。
【0083】サーボモータの制御系は、サーボモータの
速度を目的速度に追従させるための速度サーボ系、及び
サーボモータの回転位置を目的回転位置に追従させるた
めの位置サーボ系を含む。
【0084】この速度サーボ系は、速度比例ゲイン調整
手段4、速度積分ゲイン調整手段5、積分器6、D/A
コンバータ8、駆動手段9、負荷11が加えられたサー
ボモータ10、ロータリーエンコーダ12、及び微分器
7を含む。
【0085】速度比例ゲイン調整手段4には、ゲイン設
定手段が生成する速度比例ゲインが入力される。この速
度比例ゲインKvpを調節することにより、サーボモー
タの応答速度を増すことができる。また、速度積分ゲイ
ン調整手段5には、ゲイン設定手段が生成する速度積分
ゲインKviが入力される。この速度積分ゲインKvi
を調節することにより、サーボモータの定常速度偏差を
減少させる。
【0086】位置サーボ系は、位置比例ゲイン調整手段
3、速度比例ゲイン調整手段4、速度積分ゲイン調整手
段5、積分器6、D/Aコンバータ8、駆動手段9、負
荷が加えられたサーボモータ10、及びロータリーエン
コーダ12を有している。
【0087】位置比例ゲイン調整手段3には、ゲイン設
定手段が生成する位置比例ゲインKpが入力される。こ
の位置比例ゲインKpを調節することにより、サーボモ
ータの回転位置を所定の回転位置に追従させる。
【0088】次に、制御パラメータ調整装置の動作を説
明する。サーボモータ10は、負荷11が加えられた状
態で回転する。ロータリーエンコーダ12は、負荷11
が加えられたサーボモータ10の回転情報を検出する。
ここで、回転情報とは、サーボモータがどのような状態
で回転しているかを示す情報をいう。例えば、回転情報
は、回転位置、回転速度、回転加速度、及びトルクのう
ち少なくとも1つを含む。回転情報のうち、回転位置、
回転速度、及び回転加速度は、それらと等価な回転角、
回転角速度、及び回転角加速度によって置き換えられて
もよい。ロータリーエンコーダ12によって検出された
回転情報は、位置比例ゲイン調整手段3、微分器7、及
び記憶手段18に供給される。
【0089】指令発生手段1は、サーボモータ10の目
標となる回転情報を指示するための指令を生成する。そ
の指令は、例えば、サーボモータ10の目標となる回転
位置を示す回転位置指令、サーボモータ10の目標とな
る回転速度を示す回転速度指令、及びサーボモータ10
の目標となるトルクを示すトルク指令のうち少なくとも
1つを含む。指令発生手段1によって生成された指令
は、位置比例ゲイン調整手段3及び記憶手段18に供給
される。
【0090】制御手段29は、サーボモータ10が指令
発生手段1によって生成された目標となる回転情報を示
す指令に追従して回転するように、指令発生手段1によ
って生成された目標となる回転情報を示す指令とロータ
リーエンコーダ12によって検出された現実の回転情報
とに応じて、サーボモータを制御する。例えば、制御パ
ラメータ調整装置は、負荷11が加えられているサーボ
モータ10をPID制御により制御する。
【0091】制御手段29のゲイン設定手段2の動作の
詳細は、後述される。記憶手段18は、指令発生手段1
によって生成される目標となる回転情報を示す指令、ロ
ータリーエンコーダ12によって検出される現実の回転
情報、及び目標となる回転情報と現実の回転情報との間
の偏差を記憶する。目標となる回転情報を示す指令、現
実の回転情報、及び目標となる回転情報を示す指令と現
実の回転情報との間の偏差は、時間の経過につれて変化
する。記憶手段18は、それらの情報の時間的な変化を
時系列に記憶する。記憶手段18は、サーボモータ10
の回転が開始した直後からそれらの情報を記憶してもよ
く、サーボモータ10が回転している間の任意の期間に
おいてのみそれらの情報を記憶してもよい。例えば、記
憶手段18は、目標となる回転位置を示す回転位置指
令、現実の回転位置、及び目標となる回転位置と現実の
回転位置との間の差を示す回転位置偏差を記憶する。あ
るいは、記憶手段18は、目標となる回転速度を示す回
転速度指令、現実の回転速度、及び目標となる回転速度
と現実の回転速度との間の差を示す回転速度偏差を記憶
してもよいし、目標となるトルクを示すトルク指令、現
実のトルク、及び目標となるトルクと現実のトルクとの
間の差を示すトルク偏差を記憶してもよい。さらに、記
憶手段18は、これらの情報を組み合わせた回転情報を
記憶してもよい。
【0092】表示手段15は、記憶手段18に記憶され
る目標となる回転情報を示す指令、現実の回転情報、及
び目標となる回転情報を示す指令と現実の回転情報との
間の偏差のうち、少なくとも1つを時系列に表示する。
表示手段15による表示の態様の具体例は、後述され
る。
【0093】キー入力手段14は、入力されるキーに応
じて、所定の倍率で目的の制御ゲインを増減するための
指示を生成する。例えば、キー入力手段14は、入力さ
れるキーが第1のキーの場合に、所定の倍率で目的の制
御ゲインを増加させる指示を生成し、入力されるキーが
第2のキーの場合に、所定の倍率で目的の制御ゲインを
減少させる指示を生成する。生成された指示は、ゲイン
設定手段2に供給される。
【0094】次に、点線により図示された制御手段29
は、本発明を容易に実施するにはマイコン(不図示)に
よりインプリメントされることが望ましい。しかし、各
手段の一手段もしくは全部をそのマイコンと等価な動作
を実行する電子回路に置き換えることも可能である。
【0095】また、第1の実施例のパラメータ調整装置
は、外部記憶手段19、又は印写手段20を更に備えて
いてもよい。
【0096】外部記憶手段19は、サーボモータ10の
回転位置指令、回転位置、回転位置偏差、回転速度指
令、回転速度、回転速度偏差、トルク指令、トルク、速
度比例ゲインKvp、速度積分ゲインKvi、及び位置
比例ゲインKp等を時系列信号として記憶する。印写手
段20は、表示手段15の表示画面を印刷、又は転写す
る印写手段20である。
【0097】図2は、本発明によるサーボモータの制御
パラメータ調整装置の具体的な構成例を示している。
【0098】図1の制御手段29は、コンピュータ本体
(不図示)で構成され、キー入力手段14、及び倍率変
化手段16は、アップキー54、ダウンキー55、及び
倍率キー51を含むキーボード17により構成されてい
る。また、表示手段15はディスプレイ50により構成
されている。
【0099】第1の実施例では、ディスプレイ50の上
半分に回転速度指令Vrと回転速度Vの時間変化とがグ
ラフとして表示される。このグラフの縦軸は、速度を示
し、横軸は、時間を示している。ディスプレイ50の下
半分には、速度比例ゲインKvp、速度積分ゲインKv
i、及び位置比例ゲインKpの現在の値が表示される。
キーボード17上にはキー入力手段14、即ちアップキ
ー54とダウンキー55が設けられており、それぞれを
押下することで各制御ゲインを増やすか、もしくは減ら
すことができる。また、キーボード上に倍率キー54が
設けられており、これを押下することで上記アップキー
54、もしくはダウンキー55を押下したときの各制御
ゲインの増減の倍率を変化させる。この実施例では、デ
ィスプレイ50の上半分にグラフを表示させ、ディスプ
レイ50の下半分に各制御ゲインを表示させているが、
グラフと各制御ゲインとの表示位置は、自由に選択でき
る。
【0100】なお、図1中で点線により図示された制御
手段29、表示手段15、キー入力手段14及び倍率変
化手段16は、ノートパソコンを用いても実現できる。
また、外部記憶手段19はパソコンのフロッピーディス
ク装置52を、印写手段20はプリンタ装置53を用い
ても実現できる。
【0101】以下に、第1の実施例による制御パラメー
タの調整方法を説明する。この調整方法は、1つの制御
ゲインの変化に基づいて、ゲイン交点において位相余裕
量が変動しないようにゲイン調整を行う方法である。こ
のゲイン調整を行う方法の原理について以下に述べる。
【0102】速度ループ(速度サーボ系)の開ループ伝
達関数Gvを表す式は(数1)である。
【0103】
【数1】
【0104】ただし、JMはサーボモータ回転子のイナ
ーシャ、JLは負荷イナーシャである。ここでS=jω
(ただし、jは虚数単位を表わす)とおくと、(数1)
は(数2)のような形に書き換えることができる。
【0105】
【数2】
【0106】ここで、速度比例ゲインKvp及び速度積
分ゲインKviの適正値を考える。速度比例ゲインKv
p及び速度積分ゲインKviの適正値は、前述の様にゲ
イン交点での位相余裕が十分にあって、且つ制御系が不
安定にならない範囲内において帰還ゲインを十分に大き
く設定することが可能な値である。速度比例ゲインKv
pを変更した場合でも、ゲイン交点での位相余裕が変わ
らなければ、適正値が保たれている。ここで位相余裕を
示す値である位相角θを求め、速度比例ゲインKvpを
変更しても位相角θの値が変わらない条件を求める。
【0107】(数2)より、Gvの位相角θは(数3)
の様に記述される。
【0108】
【数3】
【0109】ここで、πは円周率、f0はゲイン交点の
周波数である。次に速度比例ゲインKvpをQ倍した場
合を考える。ゲイン交点の周波数付近では速度積分の影
響は無視できると仮定すると、(数2)は(数4)のよ
うに書き換えることができる。
【0110】
【数4】
【0111】ゲイン交点でのGvの大きさは1であるか
ら、(数4)は(数5)のように書き換えることができ
る。
【0112】
【数5】
【0113】これより明らかに、速度比例ゲインKvp
をQ倍した時に、ゲイン交点でのGvが1になる為に
は、ゲイン交点周波数f0もQ倍にしなければならな
い。このときの速度サーボ系における開ループのボード
線図は、図23中に示される点線にて示している。そこ
でKvp’=Q・Kvp、f0’=Q・f0を(数3)に
代入して、速度比例ゲインKvpをQ倍した場合のGv
の位相角θ’を求めると(数6)を得る。
【0114】
【数6】
【0115】この時に位相角、すなわちゲイン交点での
位相余裕が変わらない条件は、tanθ=tanθ’で
ある。ゆえに(数3)、(数6)より(数7)が導かれ
る。
【0116】
【数7】
【0117】ゆえに速度比例ゲインKvpを変更した場
合でも、速度積分ゲインKviの値を適正値に保つ条件
は、速度比例ゲインKvpの変化を2乗した値を速度積
分ゲインKviに乗算することにより満たされる。
【0118】同様にして速度比例ゲインKvpを変更し
た場合、位置比例ゲインKpの適正値を保つ条件を求め
る。簡略化の為に速度積分ゲインKviを零として図2
1の位置ループ(位置サーボ系)を一巡ループに置き換
えると図4の様な形になる。ここで位置サーボ系の開ル
ープ伝達関数Gxは(数8)の様に記述される。
【0119】
【数8】
【0120】ここで位相角θを求めると(数9)の様に
なる。
【0121】
【数9】
【0122】ゲイン交点周波数がQ倍になった時、Gx
の位相角θ’を求めると(数10)の様になる。
【0123】
【数10】
【0124】この時に位相角、すなわちゲイン交点での
位相余裕が変わらない条件は、tanθ=tanθ’な
ので(数9)、(数10)より(数11)が導かれる。
【0125】
【数11】
【0126】ゆえに速度比例ゲインKvpを変更した場
合でも、位置比例ゲインKpの値を適正値に保つ条件
は、速度比例ゲインKvpの変化を位置比例ゲインKp
に乗算することにより満たされる。
【0127】次に、図1に示すサーボモータの制御パラ
メータ調整装置の動作を、図3を参照しながら説明す
る。
【0128】図3は本発明の第1の実施例のサーボモー
タの制御パラメータ調整方法を示すフローチャートであ
る。まず、予めサーボモータ及び負荷のイナーシャ値を
求めておく。なお、物理法則や、サーボモータ入力電圧
及びロータリーエンコーダ12が発生する回転情報から
近似計算等の方法でイナーシャ値を求めてもよい。この
サーボモータ及び負荷のイナーシャ値に基づいて、制御
ゲインに初期を設定する(ステップ1)。
【0129】次に、速度比例ゲインKvpの変更に従っ
て、速度積分ゲインKvi、位置比例ゲインKpの値を
修正するモードに自動的に切り換られる(ステップ
2)。
【0130】キー入力手段14を1回押したときに入力
される速度比例ゲインKvpの変更値又は更新値の増減
する割合は、倍率変化手段16によって、変化させられ
る。ゲイン調整の最初は、調整時間を短縮する為に、速
度比例ゲインKvp変更値の変化割合を大きくし、大ま
かなゲイン調整を行う。(ステップ3)。
【0131】指令発生手段1は、一定の回転加速度によ
り、所定の速度まで回転速度を上昇させ、一定期間所定
の速度を維持し、一定の回転加速度により、所定の速度
からある速度まで回転速度を降下させる回転指令を発生
する。なお、回転指令は、回転位置指令Xr、回転速度
指令Vr、又は、回転加速度指令であってもよい。ま
た、上記所定の速度を維持する一定期間は、0であって
もよい(ステップ4)。
【0132】表示手段15が、図2に示されるように、
現在の指令発生手段1からの回転速度指令Vr、及びロ
ータリーエンコーダ12からの回転速度信号Vを表示す
る(ステップ5)。
【0133】回転速度指令Vrと回転速度Vとの誤差量
が大きければ、速度比例ゲインKvpを上げる。回転速
度Vが発振ぎみであれば、速度比例ゲインKvpを下げ
る。これらの速度比例ゲインKvp変更値は、キー入力
手段14に取り付けられているアップキー54、または
ダウンキー55を押して入力される(ステップ6)。
【0134】入力された速度比例ゲインKvp変更値
は、ゲイン設定手段2に送られる(ステップ7)。
【0135】ゲイン設定手段2は、現時点までの速度比
例ゲインKvpを記憶している。速度比例ゲインKvp
と変更された速度比例ゲインKvpとの割合を計算し、
変化Qとする(ステップ8)。
【0136】求められた速度比例ゲインKvpの変化Q
を、先に説明したパラメータ調整方法の原理に基づい
て、現時点の位置比例ゲインKpに乗算する(ステップ
9)。
【0137】また、この変化Qを2乗した値を現時点で
の速度積分ゲインKviに乗算する(ステップ10)。
【0138】ゲイン設定手段2は、速度比例ゲインKv
pの変更値を速度比例ゲイン調整手段4に、乗算後の速
度積分ゲインKviを速度積分ゲイン調整手段5に、乗
算後の位置比例ゲインKpを位置比例ゲイン調整手段3
に転送する。各調整手段は、転送された制御ゲインをゲ
イン設定手段2から受け取って各調整手段に入力される
入力制御信号に乗算する(ステップ11)。
【0139】次にステップ4、5を再度実行し、サーボ
モータの制御状態を調べる(ステップ12)。ここで回
転速度指令Vrと回転速度Vの誤差量が、ゲイン調整を
した当初の誤差量と比較して大きい場合、ステップ6か
らステップ12までの動作を繰り返す。また、回転速度
Vが発振していれば、ステップ6からステップ12まで
の動作を繰り返す(ステップ13)。
【0140】誤差量がゲイン調整をした当初の誤差量と
比較して小さく、且つ回転速度Vの発振が微小ならば、
適正制御状態に近くなっているので、速度比例ゲインK
vp変更の変化割合を小さくする(ステップ14)。
【0141】次に、ステップ4からステップ13までの
動作を繰り返し、より精密な調整を行い、誤差量が十分
に小さく、且つ回転速度Vの発振がないならば、ステッ
プ16へ進む(ステップ15)。
【0142】ゲイン調整結果、記憶手段18が各制御ゲ
インならびに各制御信号のデータを外部記憶装置19に
出力する(ステップ16)。
【0143】また、表示手段15の表示を印写手段20
に出力して(ステップ17)、制御ゲインの調整を終了
する。
【0144】なお、制御パラメータ調整技術者は、その
表示された波形を観測し、サーボモータ10の制御状態
を把握してもよい。
【0145】図5(a)は、記憶手段18の構成を詳細
に示す。同図において、記憶手段18は、キー入力手段
14から選択信号に基づいて、制御信号である回転位置
指令Xr、回転位置X、回転位置誤差Ex、回転速度指
令Vr、回転速度信号V、及び速度誤差Evから指定さ
れた一つを取り出すための選択手段31と、この出力信
号を保持する第1のメモリ手段32と、第1のメモリ手
段32からの出力信号を特定の振幅レベル基準に基づい
て、信号を発生する出力手段33とを含む。
【0146】図5(b)は、第1のメモリ手段32と出
力手段33の構成図である。同図において、第1のメモ
リ手段32は、n個の単位メモリRi(i=1,2,・
・・,n−1,n)で構成され、Riに入力された信号
は、単位メモリRiに一時的に保持され、タイミング信
号(不図示)によってRi+1へ順次送られる。出力手
段33は、第1のメモリ手段32に入力される信号の振
幅レベルが、特定の振幅レベル基準以上もしくはそれ以
下になったときに、最初に第1のメモリ手段32に入力
された信号が保持されている単位メモリRiに対応する
出力スイッチSiを閉じる。その後、その出力スイッチ
Siを閉じた状態で、タイミング信号に応じて、Ri−
1に保持されていた信号がRiにシフトする。この動作
を繰り返し、出力手段33は、その単位メモリに入力さ
れる信号を表示手段に出力する。入力された信号が全て
出力されたなら最後に出力スイッチSiを再び開いた状
態にする。
【0147】また、出力スイッチSnを閉開し、次に出
力スイッチSn−1を閉開し、この操作を出力スイッチ
S1まで繰り返す。このような方法でも、単位メモリR
iに保持されている信号を表示手段に出力することがで
きる。出力手段33に閉開する出力スイッチの情報をキ
ー入力手段14から与えると、任意の単位メモリRiに
保持されている信号を取り出せることはいうまでもな
い。
【0148】なお、上記タイミング信号の間隔を可変す
ることによって、表示手段15に表示する信号の時間軸
の粗さと範囲を指定することができる。
【0149】図5(c)は、出力手段33から出力され
る信号の波形図である。同図において、横軸は時間を、
縦軸はサーボモータの回転数をそれぞれ表す。この場
合、振幅レベルが100rpmを越えたときに、トリガ
が掛かるように設定される。実際には、それよりも1m
secさかのぼった時点から波形を観測される。
【0150】トリガを掛けるポイントは、全体の時間軸
スケールの前から1/4、後ろから1/8等のところに
設定することも自由にできる。また、信号が時間の増加
に従い減少するポイントでトリガを掛けることも自由に
できる。
【0151】図6(a)は、表示手段15の構成を示
す。図6(a)において、記憶手段18の出力は一旦第
2のメモリ手段41に保持される。そして、予め決めら
れた時間軸及び縦軸の表示倍率の変換を表示倍率可変手
段42で行い、その出力を第3のメモリ手段43に出力
する。表示器44は、第3のメモリ手段43からの出力
信号と表示枠などのデータとをあわせて画面上に表示す
る。印写手段20は、表示器44に表示された表示枠と
出力信号を紙上に印写する。また、表示器44の一部を
拡大した画面、または、縮小した画面を紙上に印写して
もよい。
【0152】外部記憶手段19は、第2のメモリ手段4
1に記憶された信号と、そのときの調整されたゲインと
を併せて記憶する。前記特定の振幅レベル基準、振幅方
向の表示範囲、時間軸方向の表示範囲、前記表示倍率、
及び上記タイミング信号の間隔等のデータは、外部記憶
手段19、もしくは表示器44に含まれる半導体メモリ
(不図示)に記憶される。また、外部記憶手段19に記
憶された信号は、外部記憶手段19から第2のメモリ手
段41に転送されて、記憶手段から入力された信号と同
様の処理が施されて表示器44に表示される。
【0153】図6(b)は、表示倍率を可変した波形図
である。同図において、時間軸、縦軸ともに図5(c)
を2倍した場合を表している。このように図6(a)に
示したような表示倍率可変手段42の構成を用いること
によって、表示倍率を可変した波形を表示器44に表示
することができる。
【0154】上記実施例では、速度比例ゲインKvpの
変化を求めて速度積分ゲインKvi、位置比例ゲインK
pの修正を行ってきた。しかし、速度積分ゲインKv
i、又は位置比例ゲインKpの変化を求め、その変化に
基づいて他の2つの制御ゲインの修正を行っても、上記
実施例を実施することは可能である。例えば、位置比例
ゲインKpの変化を求めて、その変化の2乗に基づき、
速度積分ゲインKviを修正し、同様にその変化に基づ
き、速度比例ゲインKvpを修正させてもよい。
【0155】上記実施例では、制御ゲインの初期値設定
は、サーボモータのイナーシャJM及び負荷11のイナ
ーシャJLに基づいて設定を行った。しかし、制御ゲイ
ンの初期値設定は熟練的手法や経験則に頼って設定して
もよい。
【0156】上記実施例では、表示手段15により回転
速度指令Vrと回転速度信号Vを表示手段15に表示さ
せながら、制御パラメータ調整が行われたが、回転速度
偏差Ev、回転位置指令Xr、回転位置信号X、回転位
置偏差Ex、トルク指令、又はトルク信号を表示手段1
5に表示させながら、制御パラメータ調整を行ってもて
もよい。
【0157】このように上記実施例によれば、サーボモ
ータの制御系に含まれる位置比例ゲインKp、速度比例
ゲインKvp、及び速度積分ゲインKviといった複数
個の制御パラメータのうちのひとつ、例えば速度比例ゲ
インKvpを変更しても、その変化に応じて速度積分ゲ
インKvi、位置比例ゲインKpを修正することが可能
である。
【0158】ゲイン調整の初期段階において、サーボモ
ータの共振の起きない十分低い周波数領域にゲイン交点
を設定した後、唯一速度比例ゲインKvpの調整のみ
で、残りの制御パラメータの調整を行なわせる。熟練し
た調整技術者でなくとも、簡単にサーボモータの共振の
発生することのない範囲で帰還ゲインが十分に大きくな
るように制御パラメータを調整することが可能である。
【0159】また、サーボモータの回転位置指令、回転
位置、回転位置偏差、回転速度指令、回転速度、回転速
度偏差、トルク指令、トルク信号、及びトルク偏差の少
なくともいずれかの時間的変化を表示する表示手段15
を設けることにより、サーボモータの制御状態を常に把
握することができる。従って、オシロスコープ等の計測
装置がなくとも、サーボモータの制御状態を調整技術者
が表示手段15の画面を見て常に把握しながら、制御パ
ラメータの調整を行うことができる。
【0160】また、制御ゲインを変更する場合は、キー
入力手段を使用して1つの制御パラメータを増やすか減
らすかを入力キーの押下で操作することにより、制御ゲ
インを徐々に変更することができる。従って、サーボモ
ータの制御状態を確認しながら徐々に制御ゲインを変更
することが可能になり、制御ゲインの適正範囲を越えた
数値を入力することにより制御状態が急変して過大な発
振を起こすといった欠点を防ぐことができる。
【0161】さらに、キー入力手段の一回の押下での増
減の割合を切り換える倍率変化手段16により、制御パ
ラメータ調整精度を可変することができる。ゲイン調整
の初期段階に制御ゲインの増減する割合を大きくして大
まかな調整を行い、次に制御ゲインの増減する割合を小
さくし精密な調整を行うという効率の良い調整を行うこ
とができる。従って、各制御ゲインの値をわずかずつ増
減して入力するという作業を容易に行うことができ、一
回一回制御ゲインを入力し、微妙な調整がしづらいとい
う欠点を防ぐことができる。
【0162】なお、キー入力手段は、自動でゲイン調整
を行う自動調整モード切り換えスイッチを含んでいても
よい。
【0163】また、この実施例は、サーボモータの回転
位置指令、回転位置、回転位置偏差、回転速度指令、回
転速度、回転速度偏差、トルク指令、トルク信号、及び
トルク偏差の少なくともいずれかの制御信号を保持する
記憶手段18と、この出力信号を表示する表示手段15
ならびに出力信号を半永久的に記憶する外部記憶手段1
9と、表示手段15の表示を印写する印写手段20とを
備えていてもよい。これらの手段を備えることにより、
サーボモータの制御状態を常に把握することができ、ま
た、これらの制御信号をデータとして保存することも可
能である。
【0164】従って、調整技術者が表示手段15の画面
を見ることにより、サーボモータの回転位置指令、回転
位置、回転位置偏差、回転速度指令、回転速度、回転速
度偏差、トルク指令、トルク信号、及びトルク偏差を把
握しながら、制御パラメータの調整を行うことができ
る。また、外部記憶手段19を備えていることにより、
後日、前回ゲイン調整したゲイン及び各制御パラメータ
を参照することができる。
【0165】図7は、第2の実施例の制御パラメータ調
整装置の構成を示す。第2の実施例の制御パラメータ調
整装置の構成は、第1の実施例の制御パラメータ調整装
置における記憶装置18を制御特性分析手段71に置き
換えることにより得られる。
【0166】第1の実施例の制御パラメータ調整装置の
構成要素と同一の構成要素には、同一の番号を付し、基
本的には説明を省略する。
【0167】制御特性分析手段71には、ロータリーエ
ンコーダ12からの回転位置X、及び回転位置Xを微分
器7で微分した回転速度Vが入力される。また、指令発
生手段1が発生する回転位置指令Xrと回転位置Xの差
である回転位置誤差も、制御特性分析手段71に入力さ
れる。
【0168】回転位置誤差Exを位置比例ゲイン調整手
段3に入力し得られた信号Vrと回転速度Vの差である
速度誤差Evも制御特性分析手段71に入力される。
【0169】指令発生手段1からは位置サーボ系もしく
は速度サーボ系のゲイン交点周波数近傍の周波数、且
つ、正弦波状の回転指令をサーボモータに入力する。
【0170】図8は、制御特性分析手段71の構成を詳
細に示す。制御特性分析手段71は、離散時間フーリエ
変換演算手段72、外挿演算器73、メモリ74、及び
切替手段75を備えている。離散時間フーリエ変換演算
手段72は、位置サーボ系の開ループ特性、即ち回転位
置誤差Exが得られる地点から回転位置Xが得られる地
点までのゲインと周波数の関係、位相と周波数の関係、
もしくは、速度サーボ系の開ループ特性、即ち速度誤差
Evが得られる地点から速度Vが得られる地点までのゲ
インと周波数の関係、位相と周波数の関係を分析してそ
の結果を外挿演算器73に出力する。この外挿演算器7
3は、数点の周波数、数点の周波数に対応する数点のゲ
イン、及び数点の周波数に対応する数点の位相のデータ
に基づき、ゲインが0dBとなるゲイン交点の周波数と
その周波数における位相を求める。メモリ74は、外挿
演算器73で得られたゲイン、位相、及び周波数のデー
タを記憶する。切替手段75は、離散時間フーリエ変換
演算手段72に入力される回転位置に関するパラメータ
(回転位置誤差Ex及び回転位置X)、及び速度に関す
るパラメータ(速度誤差Ev及び速度V)を切り換える
手段である。
【0171】図9は、第2の実施例の制御パラメータ調
整装置の動作を示すフローチャートである。以下、その
動作を各ステップごとに詳細に説明する。
【0172】まず、負荷11が加えられたサーボモータ
10が発振しないような十分に低いゲイン交点の周波数
でサーボモータが動作するように、各調整手段に初期の
制御ゲインが設定される(ステップ1)。
【0173】次に、キー入力手段14を操作し、速度比
例ゲインKvp、速度積分ゲインKvi、及び位置比例
ゲインKpを自動的に修正する自動調整モードに切り換
える(ステップ2)。
【0174】目標とするサーボモータの応答速度もしく
はゲイン交点周波数が設定される(ステップ3)。
【0175】キー入力手段14が生成する所定の出力信
号により、制御パラメータ調整装置が各制御ゲインの自
動調整を開始する(ステップ4)。
【0176】このとき、最初は、十分に低いゲイン交点
周波数から制御ゲインが増加するように制御ゲインが設
定される。次に、指令発生手段1は、目標とするゲイン
交点周波数前後の周波数、且つ正弦波状の回転指令を指
令発生手段1から位置サーボ系の加算減算点27に入力
する(ステップ5)。
【0177】位置サーボ系の制御ゲインを調整する場合
は、回転位置誤差Ex及び回転位置Xに基づき、Nu個
のゲイン、Nu個の位相、及びNu個の周波数を制御特
性分析手段71に含まれる離散時間フーリエ変換演算手
段72を用いて求める。外挿演算器73は、求められた
Nu個のゲイン、Nu個の位相、及びNu個の周波数に
基づき、ゲイン交点周波数を求める。
【0178】また、速度サーボ系のゲインを調整する場
合は、同様に速度誤差Ev及び速度Vに基づき、Nu個
のゲイン、Nu個の位相、及びNu個の周波数が求めら
れる(ステップ6)。
【0179】ステップ6によって求められたゲイン交点
周波数の前後にある周波数をNu個選択した後、選択さ
れたNu個の周波数に対応するNu個のゲイン及びNu
個の位相をステップ5及びステップ6を繰り返して求
め、ゲイン交点の周波数とその周波数における位相を外
挿演算器73を用いて求める(ステップ7)。
【0180】ステップ5からステップ7を実行する間、
ゲイン特性と位相特性を表示手段15に表示する(ステ
ップ8)。
【0181】次に、制御特性分析手段71は、その位相
と周波数との関係特性に基づき、−180゜とゲイン交
点周波数に対応する位相の余裕量がある基準範囲以内に
なる周波数を求めて、ゲイン交点周波数が、所定の基準
範囲以内になる周波数となるまで各制御ゲインを徐々に
変化させる(ステップ9)。
【0182】最後に、得られたゲイン交点周波数とその
ゲイン交点周波数に対応する位相量を表示手段15を介
して外部記憶装置19に出力する(ステップ10)。
【0183】このように上記実施例によれば、キー入力
手段の一回の押下により、制御特性分析手段に基づいて
制御系のゲイン交点の周波数と位相の特性を求めること
ができる。
【0184】また、上記実施例の制御ゲイン調整動作
は、位相余裕量が30゜から50゜の規定範囲内とな
り、且つ複数の制御ゲインの関係が所定の範囲になるよ
うに制御ゲインを増分していく。
【0185】また、サーボモータ系が、ロバスト安定性
を得るために位相余裕量を40゜から45゜になるよう
に、各制御ゲインを再調整してもよい。
【0186】上記実施例は、キー入力手段14で制御ゲ
インを設定する際に、アップキーもしくはダウンキーの
操作をする毎に制御系の応答を確認するのではなく、一
旦キー入力した後、制御特性分析手段71から送られる
ゲイン交点でのゲイン及び位相の変化を監視しながら、
最適な特性が得られるように制御ゲインを自動調整する
ことが可能である。
【0187】従って、上記実施例により、位相余裕量が
予め定めた規定範囲内にあって、しかも、ゲイン交点周
波数が最も大きい状態に自動的に設定される。
【0188】図10は、本発明による第3の実施例のパ
ラメータ調整装置の構成を示す。第3の実施例のパラメ
ータ調整装置は、負荷が加わったサーボモータのイナー
シャを推定し、この推定したイナーシャに基づき、位置
比例ゲインKp、速度比例ゲインKvp、及び速度積分
ゲインKviを調整するものである。第1の実施例のパ
ラメータ調整装置の構成要素と同一の構成要素には、同
一の番号を付し基本的には説明を省略する。
【0189】演算モデル21は、負荷が印加されたサー
ボモータの力定数KT、負荷が印加されたサーボモータ
のイナーシャのブロック(1/(JM+JL))及び慣
性要素のブロック(1/(S*S))を備えている。記
号TRQ、ACCはそれぞれサーボモータの発生トル
ク、サーボモータの回転角加速度を表している。
【0190】速度比例ゲイン調整手段が生成する信号V
g及び積分器6が生成する信号Iを加算した信号Uは、
電圧−電流変換器22に入力される。電圧−電流変換器
22は、変換ゲインVMを有している。電圧−電流変換
器22は、信号Uを変換ゲインVM倍した電流指令Ir
を、サーボモータに負荷が印加されサーボモータの共振
が生じないときのサーボモータの演算モデル21及び乗
算器24に出力する。演算モデル21は、サーボモータ
の力定数KT、サーボモータ+負荷のイナーシャのブロ
ック(1/(JM+JL))、慣性のブロック(1/
(S*S))の各ブロックに分けて表記される。記号T
RQ、ACCは、それぞれサーボモータの発生トルク、
サーボモータの回転角加速度を表している。電流指令I
rに基づき、モデルは、回転角度Xaを発生する。発生
した回転角度Xaは、微分器7及び2回微分器23に入
力される。2回微分器23は、回転角度Xaを2回微分
して角加速度推定値ACC#を求める。求められた角加
速度推定値ACC#は、演算手段26に入力される。
【0191】乗算器24は、電流指令Irにサーボモー
タの力定数のノミナルKT#を乗算して発生トルク推定
値TRQ#を求める。求められた発生トルク推定値TR
Q#は、積分器25に入力される。入力された発生トル
ク推定値TRQ#に基づき、積分器25は、トルク積分
値STRQ#を演算手段26に出力する。演算手段26
は、トルク積分値STRQ#及び角加速度推定値ACC
#に基づき、負荷イナーシャ推定値JL#を求める。
【0192】また、サーボモータと同軸に設けられたロ
ータリーエンコーダ12(不図示)の出力する回転角度
Xaを用いて、負荷イナーシャ推定値JL#を求めた
が、ロータリーエンコーダ(不図示)の出力する回転位
置Xを用いても同様に負荷イナーシャ推定値JL#を推
定することが可能である。
【0193】図11は、負荷が印加されたサーボモータ
に一定期間、等加速度により回転速度を上昇及び一定期
間、等加速度により回転速度を下降を速度指令したとき
の回転速度指令、加速度、負荷が印加されたサーボモー
タのイナーシャによるトルク、粘性抵抗によるトルク、
偏加重によるトルク及びトルク積分値と時間の関係を表
している。
【0194】サーボモータ10に負荷11が印加された
状態で、サーボモータの速度が所定の速度になるまで、
一定の正の加速度で加速させた後、サーボモータの速度
が所定の速度になるまで、一定の負の加速度で減速させ
る。この時、加速度が正のとき電流指令IrにKT#を
乗算したトルクTRQ#を積分し、その積分値を積分値
ig1とする。また、加速度が負のときのトルクTRQ
#に−1を乗算し積分する。−1を乗算したトルクTR
Q#を積分した値を積分値ig2とする。次にそれぞれ
の積分値ig1と積分値ig2とを足し合わす。これに
より、粘性抵抗によるトルク及び偏荷重によるトルクを
除去することができ、負荷が印加されたサーボモータの
イナーシャによるトルクの総和であるトルク積分値ST
RQ#を求められる。このトルク積分値STRQ#及び
角加速度の推定値ACC#に基づいて、(数12)に示
すような演算を行い、負荷のイナーシャ推定値JL#を
演算する。(ただし、JM#はサーボモータ可動子イナ
ーシャのノミナル値)
【0195】
【数12】
【0196】図11において、ai、bi、ci(i=
1、2、3、4)を図の各トルク特性の直線で囲まれた
部分の面積とすると、次のような関係が成り立つ。ただ
し、b1=b2、c1=c2、b3=b4、c3=c4
とする。
【0197】
【数13】
【0198】
【数14】
【0199】
【数15】
【0200】
【数16】
【0201】図12は、第3の実施例の制御パラメータ
調整の動作を示すフローチャートである。
【0202】各制御ゲインの初期値が各ゲイン調整手段
3、4、及び5に設定される(ステップ1)。
【0203】サーボモータ加速時の角加速度推定値AC
C#及びトルク積分値STRQ#が求められる(ステッ
プ2〜ステップ5)。
【0204】次にサーボモータ減速時の角加速度推定値
ACC#及びトルク積分値STRQ#が求められる(ス
テップ6〜ステップ9)。
【0205】サーボモータ加速時の角加速度推定値AC
C#及びトルク積分値STRQ#と減速時の角加速度推
定値ACC#及びトルク積分値STRQ#に基づいて、
イナーシャ推定値JL#を演算手段26が求める(ステ
ップ10)。
【0206】ゲイン設定手段2は、このイナーシャ推定
値JL#に基づいて各制御ゲインを演算し、ゲインを各
ゲイン調整手段3、4、及び5に設定する(ステップ1
1)。
【0207】ゲインを各ゲイン調整手段3、4、及び5
に設定した結果を、サーボモータの制御系が適正制御状
態であるかをチェックするために、例えば位置信号Xも
しくは速度Vの変化を表示手段15に表示させる。そし
てそれらの回転情報を指令と比較して、偏差やハンチン
グの振幅が規定の大きさよりも大きい場合には、適正制
御状態でないと判断され、(ステップ2)から(ステッ
プ12)を繰り返す。
【0208】適正制御状態ならば、求めた負荷イナーシ
ャ推定値JL#、角加速度推定値ACC#、トルク推定
値STRQ#等を外部記憶装置に出力し(ステップ1
3)、処理を終了する。
【0209】このように第3の実施例によれば、サーボ
モータ加速時の角加速度推定値ACC#及びトルク積分
値STRQ#と減速時の角加速度推定値ACC#及びト
ルク積分値STRQ#に基づいて、負荷のイナーシャが
繰り返し推定される。推定された負荷イナーシャ推定値
JL#基づいて、サーボモータの制御系に含まれる複数
個の制御パラメータの修正が、サーボモータの稼働中に
リアルタイムで行われる。
【0210】従って、サーボモータの負荷や摩擦等の大
きさが経時的もしくは環境変化等により変化した場合
は、設備機械を稼働した状態であっても、制御ゲインを
再調整をすることができる。また、負荷の大きさが一時
的に過大になって、制御ループの安定性が低下したり、
制御不可能になった場合は、自動的にその場でそのこと
を検知するとともに、制御ループが安定になるように制
御パラメータの再調整をすることができる。また、設備
機械を非常停止するなどの措置をとることもできる。
【0211】図13は、本発明による第4の実施例の制
御パラメータ調整装置の構成を示す。
【0212】第4の実施例の制御パラメータ調整装置
は、実施例1の構成要素に加えて共振抑制手段101、
及びサンプリング切替手段102を備えている。第1の
実施例の制御パラメータ調整装置の構成要素と同一の構
成要素には、同一の番号を付し、基本的には説明を省略
する。
【0213】共振抑制フィルタ101は、ロータリーエ
ンコーダ12及びサンプリング切替手段102を通して
キー入力手段14と接続されている。
【0214】また、共振抑制フィルタ101は、微分器
7及び位置比例ゲイン調整手段にデジタルフィルタ(不
図示)を通過した回転位置Xを出力する。この共振抑制
フィルタ101は、デジタルフィルタを有している。共
振抑制フィルタ101は、特定の周波数信号と抑制割合
に基づき、特定の周波数帯域でのゲインを抑制するよう
にデジタルフィルタを改変する。
【0215】特定の周波数信号とは、デジタルフィルタ
のサンプリングする割合を表している。抑制割合とは、
デジタルフィルタに入力される信号の抑制される割合を
示している。特定の周波数信号、または、抑制割合が、
共振抑制フィルタ101に入力されない場合、共振抑制
フィルタ101は、予め共振抑制フィルタ101に設定
されている値により、デジタルフィルタを改変する。こ
の第3の実施例では、デジタルフィルタのサンプリング
する割合をキー入力手段14から入力しており、具体的
には、1kHz、2kHz等のサンプリング周波数をサ
ンプリングする割合として、キー入力手段14から入力
する。
【0216】サンプリングする割合を表現する信号は、
キー入力手段14からサンプリング切替手段102を通
して共振抑制フィルタ101に入力される。
【0217】共振抑制フィルタ101のデジタルフィル
タは、一例として(数17)に示すようなパルス伝達関
数で表すことができる。
【0218】
【数17】
【0219】図14は、(数17)で表される共振抑制
フィルタ101のパルス伝達関数の周波数特性を示す。
図14(a)はサンプリング周波数fsが1kHzの場
合、図14(b)はfsが2kHzの場合を示し、それ
ぞれのサンプリング周波数に対応したサンプルホルダを
含んだ特性になっている。図14(a)に示した共振抑
制フィルタ101は、点線で示したような、75Hzか
ら折れ曲がる一次のローパスフィルタと考えることがで
きる。また、このグラフは、250Hzの整数倍の周波
数の近傍でゲインが急激に落ち込む特性になっている。
また、図14(b)は、点線で示したような、150H
zから折れ曲がる一次のローパスフィルタと考えること
ができる。また、このグラフは、500Hzの整数倍の
周波数の近傍でゲインが急激に落ち込む特性になってい
る。このような2種類のデジタルフィルタは、マイコン
(不図示)において(数17)に相当するデジタルフィ
ルタの演算プログラムを実行することにより実現でき
る。また、この共振抑制フィルタ101が有するデジタ
ルフィルタは、ゲートアレイ等でも実現できる。
【0220】本発明の共振抑制フィルタ101の具体的
な動作を説明する。まず、第1の機能は、共振抑制フィ
ルタ101のローパスフィルタとしての特性を生かして
ロータリーエンコーダ12が生成する回転情報に含まれ
る高域のノイズや共振成分を抑制する機能である。
【0221】キー入力手段14でサーボモータの制御系
の応答性即ちゲイン交点周波数fcを設定する際に、例
えばゲイン交点周波数fcが100Hzという比較的低
い場合には、共振抑制フィルタ101のサンプリング周
波数fsを1kHzに設定し、ゲイン交点周波数fcが
200Hzの場合には、サンプリング周波数fsを2k
Hzに設定し、自動的に共振抑制フィルタ101がデジ
タルフィルタを改変する。これによって、各ゲイン交点
に対応して、サンプリング周波数fsが選択され、この
共振抑制効果により、位相特性が改善される。
【0222】第2の機能は、デジタルフィルタがもたら
す、250Hzもしくは500Hzの整数倍の周波数で
のゲインの落ち込みを利用して、共振をキャンセルする
機能である。また、この第4の実施例の制御パラメータ
調整装置が、予め機械的高次共振がある帯域で発生する
ことを予見する手段を備えていても良い。この手段を利
用した場合、共振抑制フィルタ101がこのある帯域に
基づきデジタルフィルタを改変し、別途対策することな
く共振が抑制される。また、共振抑制フィルタ101に
転送するサンプリング周波数を切り替えるだけで、様々
なローパス特性を実現できる。また、マイコンのプログ
ラムステップ数を削減したり、あるいは同じプログラム
ステップ数でより多くの種類の共振抑制フィルタを用意
することが容易にできる。
【0223】第4の実施例の制御パラメータ調整装置に
よれば、共振抑制フィルタ101を設けることにより、
負荷が印加されたサーボモータの機械的高次共振を抑制
して制御ゲインを十分に高く設定することができる。さ
らに、共振抑制フィルタ101がデジタルフィルタを構
成した場合に、そのデジタルフィルタのサンプリング周
波数をパラメータとして、サーボモータの共振の状況に
応じて切り替えることによって、簡易に共振抑制効果を
得ることができる。さらに、制御パラメータ調整時に、
ゲイン交点周波数の大きさを基準にして、サンプリング
周波数により共振抑制フィルタ101がデジタルフィル
タを自動的に改変させてもよい。
【0224】このことにより、サーボモータの制御系の
安定性が確保できている状態でも、サーボモータの負荷
の機械的高次共振のために、制御ゲインを十分に高く設
定できないという欠点を防ぐことができる。すなわち、
サーボモータの共振を抑制するだけでなく、制御パラメ
ータ調整装置のハードウェア、ソフトウェアの限られた
資源の中で制御ゲイン調整を実現できる。
【0225】図15は、本発明による第5の実施例の制
御パラメータ調整装置の構成を示す。
【0226】第5の実施例の制御パラメータ調整装置
は、第1の実施例の制御パラメータ調整装置の構成要素
に加えて共振抑制手段101、及びサンプリング切替手
段102、及び共振検出手段103を備えている。第1
の実施例のサーボモータの制御パラメータ調整装置の構
成要素と同一の構成要素には、同一の番号を付し、基本
的には説明を省略する。
【0227】共振抑制フィルタ101は、ロータリーエ
ンコーダ12及びサンプリング切替手段102を通して
共振検出手段103と接続されている。この共振抑制フ
ィルタ101は、実施例4と同じデジタルフィルタを有
している。
【0228】共振検出手段103について具体的に説明
する。図16は、第5の実施例のブロック図である。機
械的な高次共振がサーボモータの制御系に現れる際の信
号を、サーボモータに負荷を加えサーボモータの共振が
生じない場合のサーボモータの実機モデル109が生成
する出力に、サーボモータの共振により発生する機械共
振信号を重畳した位置信号Xとして仮定する。負荷を加
えたサーボモータの推定モデル110は、負荷が印加さ
れたサーボモータの推定モデルである。ロータリーエン
コーダ12が生成する位置信号Xから、負荷を加えたサ
ーボモータの推定モデル110が生成する信号を差し引
けば、機械共振108で生成される信号を検出できる。
この検出した信号に基づき、サンプリング切替手段10
2は、共振を抑えるサンプリング周波数fsを共振抑制
フィルタ101に出力する。また、共振検出手段103
が、この検出した信号に基づき、サーボモータの共振を
抑えるサンプリング周波数fsを発生するサンプル選択
手段107を備えていてもよい。
【0229】以下に、第5の実施例の制御パラメータ調
整装置の動作を説明する。キー入力手段14を用いて徐
々に制御ゲインを増加しているときに、共振検出手段1
03がサーボモータの共振を検出した場合を考える。
【0230】共振抑制フィルタ101が、比較的高いサ
ンプリング周波数fsに基づきデジタルフィルタを改変
する(ステップ1)。
【0231】また、サーボモータの共振が止まらないな
らば、サンプリング切替手段102がサンプリング周波
数fsを現在のサンプリング周波数より低く設定する。
サンプリング周波数fsを変化させる割合は、2kH
z、1kHz、500Hz、・・・というように等比級
数的でもよいし、2kHz、1.5kHz、1kHz、
・・・というように等差級数的でもよい。(ステップ
2)さらに、共振抑制フィルタ101が、低く設定され
たサンプリング周波数によりデジタルフィルタを改変
し、ステップ2を繰り返す(ステップ3)。位相特性の
余裕が十分確保でき、且つサーボモータの共振が止まる
まで、一段階づつサンプリング周波数を下げていく。た
だし、これらの動作はゆっくりとした時間間隔で行なわ
れるのではなく、デジタルフィルタの改変が、定常的に
機能可能な範囲内において極めて微小な時間内で行なわ
れる。
【0232】次に、制御ゲインの調整が完了しているサ
ーボモータの制御系で、何らかの原因で機械的高次共振
が発生もしくは増大した場合の制御ゲインの再調整の動
作について説明する。
【0233】この場合、予めサーボモータの制御系は最
適に調整されており、初期調整時に検出されたサーボモ
ータの共振を抑制するためのデジタルフィルタは、すで
に備えられている。共振検出手段103でサーボモータ
の共振が検出されると、まず安全のために各制御ゲイン
をサーボモータの共振が検出されなくなるまで大幅に下
げる。続いて各制御ゲインを徐々に上げる。この時、共
振抑制フィルタ101に入力されるサンプリング周波数
fsを、サンプリング切替手段102は極めて微小な時
間内で切り替えて、どのサンプリング周波数fsの時に
共振が発生するのかを共振検出手段103が検出する。
共振検出手段は、サーボモータの共振が検出されない制
御ゲインと、サーボモータの共振が検出されないサンプ
リング周波数fsに基づいて改変されたデジタルフィル
タとの組み合わせを設定し、ゲイン調整を終了する。
【0234】このように上記実施例によれば、共振抑制
フィルタ101を設けることにより、サーボモータの負
荷の機械的高次共振を抑制して制御ゲインを十分に高く
設定することができる。さらに、共振抑制フィルタ10
1をデジタルフィルタで構成した場合に、そのデジタル
フィルタのサンプリング周波数を変数として、サーボモ
ータの共振の状況に応じて切り替えることによって簡易
に共振抑制効果を得ることができる。
【0235】さらに、共振フィルタ手段101を設ける
ことにより、サーボモータの共振を検出した場合に共振
フィルタ手段101はサンプリング周波数に基づき、自
動的にデジタルフィルタを改変する。従って、サーボモ
ータの制御系の安定性が確保できている状態でも、負荷
11が印加されているサーボモータの機械的高次共振が
発生するために、制御ゲインが十分に高く設定されない
という欠点を防ぐことができる。すなわち、サーボモー
タの共振を抑制するだけでなく、制御パラメータ調整の
際に特殊な計測設備を用いずに共振を検出することを可
能にし、しかも制御パラメータ調整装置のハードウェ
ア、ソフトウェアの限られた資源の中でそれを実現し、
サーボモータの共振を考慮した制御パラメータ調整を効
率よく行うことができる。
【0236】図17は、本発明による第6の実施例の制
御パラメータ調整装置の構成を示す。
【0237】第6の実施例の制御パラメータ調整は、第
1の実施例の制御パラメータ調整の構成要素に加えて共
振抑制手段101、サンプリング切替手段102、共振
分析手段104及びフィルタ設定手段106を備えてい
る。第1の実施例の制御パラメータ調整装置の構成要素
と同一の構成要素には、同一の番号を付し、基本的には
説明を省略する。
【0238】また、ゲイン設定手段は、制御ゲインを増
減するキー入力手段14及び表示手段15を通って外部
記憶手段19と接続されている。
【0239】負荷11が印加されたサーボモータ10の
機械的高次共振を抑制するための共振抑制フィルタ10
1は、ロータリーエンコーダ12、フィルタ設定手段1
06及びサンプリング切替手段102を通して共振分析
手段104と接続されている。また、共振分析手段10
4は、表示手段15と接続されている。この共振抑制フ
ィルタ101は、第3の実施例と同じデジタルフィルタ
を有している。フィルタ設定手段106は、ロータリー
エンコーダ12が生成する信号が抑制される割合を共振
抑制フィルタ101に入力する。
【0240】図18(a)は、共振分析手段104の具
体的構成を示すブロック図である。図18(a)で、共
振分析手段104は、離散時間フーリエ変換演算手段7
2を含んでいる。共振分析手段104は、ロータリーエ
ンコーダ12から発生する信号に基づき、共振の周波数
fとその振幅gを分析して出力する。
【0241】図18(b)は、ロータリーエンコーダ1
2から発生する回転情報の周波数を分析した結果を示し
た特性図である。この図からサーボモータの共振の様子
を示している。サーボモータの共振の周波数fとその振
幅gに基づき、表示手段15は、この特性図を表示する
ことができる。共振の周波数fとその振幅g等のデータ
を外部記憶手段17に記憶させる。
【0242】以下に、第6の実施例の制御パラメータ調
整装置の動作方法について説明する。
【0243】キー入力手段14を用いて手動操作で徐々
に制御ゲインを増加しているときに、共振分析手段10
4が共振を検出した場合を考える。共振抑制フィルタ
は、予め任意のデジタルフィルタを備えている。これら
の共振抑制フィルタ101に入力されるサンプリング周
波数fsとデジタルフィルタのゲインが急激に落ち込む
周波数との関係を予めテーブル化しておく。サーボモー
タの共振周波数に応じた抑制特性を有するデジタルフィ
ルタのプログラムをテーブルに基づいて自動的に選択す
る。このテーブルに従い、サーボモータの制御系の位相
特性の余裕が、確保できる範囲内で徐々に制御ゲインを
上げる。
【0244】次に、調整が完了してサーボモータが常用
時に何らかの原因で機械的高次共振が発生もしくは増大
した場合の制御ゲイン調整を考える。この場合、予め制
御ゲインは最適に調整され、初期調整時に検出されたサ
ーボモータの共振を抑制するための共振抑制フィルタは
制御系に挿入されているものとする。共振分析手段10
4で共振が検出されると、まず安全のために制御ゲイン
をサーボモータの共振が検出されなくなるまで大幅に下
げる。続いて共振周波数に対応したデジタルフィルタを
選択し、徐々に制御ゲインを上げる。
【0245】このように上記実施例によれば、共振抑制
フィルタ101を設けることにより、負荷が印加された
サーボモータの機械的高次共振を抑制して制御ゲインを
十分に高く設定することができる。さらに、共振抑制フ
ィルタ101をデジタルフィルタで構成した場合に、そ
のデジタルフィルタのサンプリング周波数をパラメータ
として、サーボモータの共振の状況に応じて切り換える
ことによって簡易に共振抑制効果を得ることができる。
さらに、共振分析手段104を設けることにより、サー
ボモータの共振の大きさと周波数を検出し、これに基づ
いてデジタルフィルタのサンプリング周波数を自動的に
設定することができる。したがって、サーボモータの制
御系の安定性が確保できている状態でも、モータの負荷
の機械的高次共振のために、制御ゲインを十分に高く設
定できないという欠点を防ぐことができる。すなわち、
サーボモータの共振を抑制するだけでなく、制御パラメ
ータ調整の際に特殊な計測設備を用いずにサーボモータ
の共振の大きさと周波数を検出することを可能にし、し
かも制御パラメータ調整装置のハードウェア、ソフトウ
ェアの限られた資源の中でそれを実現し、サーボモータ
の共振を考慮した制御パラメータ調整を効率よく行うこ
とができる。
【0246】図19は、本発明による第7の実施例の制
御パラメータ調整装置の構成を示す。
【0247】第7の実施例の制御パラメータ調整装置
は、実施例1の制御パラメータ調整装置の構成要素に加
えて共振抑制フィルタ101、サンプリング切替手段1
02、共振分析手段104、共振音合成手段105及び
フィルタ設定手段106を備えている。第1の実施例の
制御パラメータ調整装置の構成要素と同一の構成要素に
は、同一の番号を付し、基本的には説明を省略する。
【0248】共振抑制フィルタ101は、ロータリーエ
ンコーダ12、フィルタ設定手段106及びサンプリン
グ切替手段102を通して共振分析手段104と接続さ
れている。共振分析手段104は、表示手段15及び共
振音合成手段105と接続されている。この共振抑制フ
ィルタ101は、実施例4と同じデジタルフィルタであ
る。フィルタ設定手段106は、デジタルフィルタに入
力される信号の抑制される割合を共振抑制フィルタ10
1に入力する。共振分析手段104は、図18(a)で
示した第6の実施例と同様に、離散時間フーリエ変換演
算手段72を含んで構成され、サーボモータの共振の周
波数と振幅を分析して出力する。共振音合成手段105
は、周波数合成器122とスピーカ123とを備えてい
る。共振音合成手段105は、共振分析手段104の出
力に基づいて可聴共振音を合成する。
【0249】図20(a)は、共振音合成手段105の
具体的構成を示すブロック図である。同図で、共振音合
成手段105は、共振分析手段104から入力された周
波数fを可聴周波数Fに変換し、ゲインgを可聴レベル
Gまで増幅する変換演算手段121、その出力を可聴音
に合成する周波数合成器122、及びその出力を音とし
て出力するスピーカ123で構成される。
【0250】図20(b)は、周波数変換の一例を示す
周波数特性図である。図20(b)は、15kHzと2
0kHzにサーボモータの共振がある場合を示してい
る。片方の周波数の範囲は可聴範囲を超えており、ま
た、振幅レベルはいずれも極めて低い。それぞれを共振
音合成手段105を用いて5kHzと10kHzの可聴
周波数に変換するとともに振幅もスピーカ123を駆動
するに十分なレベルに増幅する。これによって、調整技
術者に対してサーボモータの共振の存在、さらには2種
類のサーボモータの共振モードが存在することを知らせ
る。また、音色とそのサーボモータの共振のモードの対
応を予め定めておくことによって、調整技術者がサーボ
モータの共振の音色を聴いただけで、そのサーボモータ
の共振の意味するところ、即ち発生している問題の所在
やその原因などを、極めて短時間にかつ直感的に把握す
ることができる。
【0251】次に、第7の実施例のサーボモータの制御
パラメータ調整装置の動作方法について説明する。ま
ず、制御ゲインを調整中の動作について説明する。キー
入力手段14により、徐々に制御ゲインを増加してい
く。このとき共振分析手段104でサーボモータの共振
を検出した場合、その共振周波数に応じた共振音が合成
されて出力され、調整技術者にそのサーボモータの共振
の存在を知らせるとともに表示手段15にスペクトル分
布を出力する。また、その共振周波数を抑制するデジタ
ルフィルタを選択する。サーボモータの制御系の位相特
性の余裕が確保できる範囲内において徐々に制御ゲイン
を上げる。この時、調整技術者は表示手段15に出力さ
れたスペクトル分布を見るだけでなく、サーボモータの
共振を音として聴きながら調整するので非常に微妙な調
整が可能になる。
【0252】次に、サーボモータのゲイン調整が完了し
た後、常用時に何らかの原因で機械的高次共振が発生も
しくは増大した場合のゲイン調整を考える。この場合、
予め制御ゲインは最適に調整され、初期調整時に検出さ
れたサーボモータの共振を抑制するためのデジタルフィ
ルタは予め改変されているものとする。共振音合成手段
105でサーボモータの共振が検出されると、まず共振
音合成手段105は、共振音で異常事態を知らせるとと
もに、共振モードの数と種類を音色で知らせる。次に、
安全のために制御ゲインをサーボモータの共振が検出さ
れなくなるまで大幅に下げる。その後、共振音合成手段
105が共振レベルを検知し続けた場合を考える。共振
抑制フィルタ101は、現在使用しているデジタルフィ
ルタを共振周波数に対応するデジタルフィルタに改変す
る。次に徐々に制御ゲインを上げていく。この時も、調
整技術者は表示手段15に表示されたスペクトル分布を
見るだけでなく、サーボモータの共振を音として聴きな
がら調整するので非常に微妙な調整が可能になる。
【0253】このように上記実施例によれば、共振抑制
フィルタを設けることにより、モーターの負荷の機械的
高次共振を抑制して制御ゲインを十分に高く設定するこ
とができる。さらに、共振抑制フィルタをデジタルフィ
ルタで構成した場合に、そのデジタルフィルタのサンプ
リング周波数をパラメータとして、サーボモータの共振
の状況に応じて切り替えることによって簡易に共振抑制
効果を得ることができる。さらに、共振音合成手段10
5でサーボモータの制御系のサーボモータの共振を可聴
共振に変換することによって、調整時のサーボモータの
共振の微妙な変化をとらえて、より最適に制御ゲインを
設定してもよい。したがって、制御ループの安定性が確
保できている状態でも、モータの負荷の機械的高次共振
のために、制御ゲインを十分に高く設定できないという
欠点を防ぐことができる。すなわち、機械サーボモータ
の共振を抑制するだけでなく、制御パラメータ調整の際
に特殊な計測設備を用いずにサーボモータの共振を検
出、又はサーボモータの共振の大きさと周波数を検出す
ることを可能にし、しかも制御パラメータ調整装置のハ
ードウェア、ソフトウェアの限られた資源の中でそれを
実現し、サーボモータの共振を考慮し制御パラメータ調
整を効率よく行うことができる。
【0254】
【発明の効果】本発明は上記実施例より明らかなように
以下に示す効果を有する。 (1)速度比例ゲインの値を変更しても、制御系のゲイ
ン交点での位相余裕の値が変わらない様に速度積分ゲイ
ン、位置比例ゲインの値が速度比例ゲインの変化率に基
づいて自動的に修正されるので、初期の速度比例ゲイ
ン、速度積分ゲイン、位置比例ゲインの値を設定した後
は、速度積分ゲイン、位置比例ゲインの値を再調整する
ことなく、速度比例ゲイン値のみの変更で制御パラメー
タの調整を行うことができる。 (2)表示手段の画面を見てモータの回転速度、回転位
置、トルク等の変動を観察することができるので、オシ
ロスコープ等の計測装置がなくとも、制御状態を常に把
握しながら制御パラメータの調整を行うことができる。 (3)制御ゲイン値を変更する場合は、キー入力手段を
使用して制御ゲイン値を入力するので、制御状態を確認
しながら徐々に制御ゲイン値を変更することができ、制
御ゲイン値の適正範囲を越えた数値を入力することによ
り制御状態が急変して過大な発振を起こすことを防ぐこ
とができる。
【0255】また、制御ゲイン値はキー入力手段の一回
の押下で、僅かづつ増減できるように設定されており、
さらにその増減の割合を切り換える切り換え手段によ
り、制御パラメータ調整精度を可変することができるの
で、初期段階に制御ゲイン値の増減の割合を大きくして
大まかな調整を行い、次に制御ゲイン値の増減の割合を
小さくし精密な調整を行うという効率の良い調整を行う
ことができ、各制御ゲインの値をわずかずつ増減して入
力するという作業を一回一回数値を入力しつつ行うこと
で微妙な調整がしづらいという欠点を防ぐことができ
る。 (4)オシロスコープ等の計測装置がなくとも、モータ
の制御状態を調整技術者が表示手段の画面を見て常に把
握しながら、制御パラメータの調整を行うことができる
とともに、後日再調整の際にモータの制御データを参照
することができる。 (5)キー入力手段の一回の押下で、制御特性分析手段
に基づいて制御系のゲイン交点の周波数と位相の特性を
計測して、位相余裕量が一定となるように複数の制御ゲ
イン値間のバランスを保ちつつ制御ゲイン値を増分し
て、位相余裕量が予め定めた規定範囲内にあってしかも
ゲイン交点周波数が最も大きい状態に自動的に設定する
ことができる。したがって、各制御ゲインの値をわずか
ずつ増減して入力するという作業を一回一回数値を入力
しつつ行うことで微妙な調整がしづらいという欠点を防
ぐことができる。 (6)モータの負荷や摩擦等の大きさが経時的もしくは
環境変化等に応じてわずかに変化した場合には、設備を
稼働した状態で制御ゲインを再調整することができる。
また、負荷の大きさが一時的に過大になって制御ループ
の安定性が低下したり、制御不可能になった場合には、
自動的にその場でそのことを検知するとともに、制御ル
ープが安定になるように制御パラメータを再調整した
り、設備機械を非常停止するなどの措置をとることがで
きる。 (7)制御ループの安定性が確保できている状態でも、
モータの負荷の機械的高次共振のために、ループゲイン
を充分に高く設定できないという欠点を防ぐことができ
る。すなわち、機械共振を抑制するだけでなく、制御パ
ラメータ調整の際に特殊な計測設備を用いずに共振を検
出もしくはその大きさと周波数を検出することを可能に
し、しかも制御パラメータ調整装置のハードウェア、ソ
フトウェアの限られた資源の中でそれを実現し、効率よ
く共振を考慮した制御パラメータ調整を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における制御パラメータ調整
装置のブロック図
【図2】本発明の一実施例における制御パラメータ調整
装置の具体的構成を示す構成図
【図3】本発明の一実施例におけるサーボモータの制御
パラメータ調整方法を示すフローチャート
【図4】サーボモータの位置制御ループを一巡ループに
置換した場合の制御系の構成を示すブロック図
【図5】(a)は記憶手段18の構成図 (b)は第1のメモリ手段32と出力手段33の構成図 (c)は出力手段33から出力される信号の波形図
【図6】(a)は表示手段15の構成図 (b)は表示倍率を可変した波形図
【図7】本発明の一実施例におけるサーボモータの制御
パラメータ調整装置のブロック図
【図8】本発明の一実施例における制御特性分析手段7
1の具体的構成を示すブロック図
【図9】本発明の一実施例におけるサーボモータの制御
パラメータ調整装置の動作を示すフローチャート
【図10】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御系のブロック図
【図11】サーボモータの回転速度指令、加速度、トル
ク、トルク積分値の波形図
【図12】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御パラメータ調整方法を示すフローチャート
【図13】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御パラメータ調整装置の構成図
【図14】本発明の一実施例における共振抑制手段のパ
ルス伝達関数の周波数特性図
【図15】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御パラメータ調整装置の構成図
【図16】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御系のブロック図
【図17】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御パラメータ調整装置の構成図
【図18】(a)は共振分析手段の具体的構成を示すブ
ロック図 (b)は周波数分析された共振の様子を示す周波数特性
【図19】本発明の一実施例におけるサーボモータの制
御パラメータ調整装置の構成図
【図20】(a)は共振音合成手段の具体的構成を示す
ブロック図 (b)は周波数変換の様子を示す周波数特性図
【図21】サーボモータの制御系の構成を示すブロック
【図22】従来のサーボモータの制御パラメータ調整装
置の構成図
【図23】サーボモータの制御系の速度に関する開ルー
プ伝達関数の周波数特性を示すボード線図
【符号の説明】
1 指令発生手段 2 ゲイン設定手段 3 位置比例ゲイン調整手段 4 速度比例ゲイン調整手段 5 速度積分ゲイン調整手段 6 積分器 7 微分器 8 D/Aコンバータ 9 駆動手段 10 サーボモータ 11 負荷 12 ロータリーエンコーダ 13 数値入力手段 14 キー入力手段 15 表示手段 16 倍率変化手段 17 キーボード 18 記憶手段 19 外部記憶手段 20 印写手段

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サーボモータを制御するために用いられる
    複数の制御パラメータを調整する装置であって、 該複数の制御パラメータのうち少なくとも1つの制御パ
    ラメータを修正する第1の修正手段と、 該第1の修正手段によって修正された該少なくとも1つ
    の制御パラメータの変化を計算する計算手段と、 該計算された変化に基づいて、該複数の制御パラメータ
    のうち該第1の修正手段によって修正された該少なくと
    も1つの制御パラメータ以外の制御パラメータを修正す
    る第2の修正手段とを備えた装置。
  2. 【請求項2】前記第1の修正手段は、前記サーボモータ
    の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記少
    なくとも1つの制御パラメータを調整する、請求項1に
    記載の装置。
  3. 【請求項3】前記第2の修正手段は、前記サーボモータ
    の制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように、前記
    複数の制御パラメータのうち前記第1の修正手段によっ
    て修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ以外
    の制御パラメータを調整する、請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】前記計算手段は、前記少なくとも1つの制
    御パラメータの修正前の値、及び前記第1の修正手段に
    よって修正された該少なくとも1つの制御パラメータに
    基づいて、前記変化を計算する、請求項1に記載の装
    置。
  5. 【請求項5】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
    ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
    ボ系を含み、 前記少なくとも1つの制御パラメータは、該サーボモー
    タの応答速度を増加させるための速度比例パラメータ、
    及び該速度サーボ系の定常速度偏差を減少させるための
    速度積分パラメータのうち少なくとも1つを含む、請求
    項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
    ータの回転位置を所定の回転位置に追従させる位置サー
    ボ系を含み、前記少なくとも1つの制御パラメータは、
    該サーボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させ
    るための位置比例パラメータを含む、請求項1に記載の
    装置。
  7. 【請求項7】前記サーボモータの制御系は、該サーボモ
    ータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サー
    ボ系と、該サーボモータの位置を所定の位置に追従させ
    る位置サーボ系とを含み、 前記少なくとも1つの制御パラメータは、該サーボモー
    タの応答速度を増加させるための速度比例パラメータ
    と、該速度サーボ系の定常速度偏差を減少させるための
    速度積分パラメータと、該サーボモータの回転位置を所
    定の回転位置に追従させるための位置比例パラメータと
    のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記少なくとも1つの制御パラメータは、
    前記速度比例パラメータであり、 前記複数の制御パラメータのうち前記第1の修正手段に
    よって修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ
    以外の制御パラメータは、前記速度積分パラメータと、
    前記位置比例パラメータとであり、 前記第2の修正手段は、該速度積分パラメータに該速度
    比例パラメータの変化の2乗を乗算するための手段と、 該位置比例パラメータに該速度比例パラメータの該変化
    を乗算するための手段とを有する請求項7に記載の装
    置。
  9. 【請求項9】前記装置は、前記少なくとも1つの制御パ
    ラメータを所定の倍率で増減させるためのキー入力手
    段、及び所定の倍率を変化させる倍率変化手段を更に備
    える、請求項7に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記装置は、前記サーボモータの目標と
    する回転指令を与える指令発生手段と、 該サーボモータの回転情報を検出し、検出された該回転
    情報を示す回転情報信号を生成する検出手段と、 該回転情報信号と該回転指令の偏差を計算する偏差計算
    手段と、 該回転情報信号、該回転指令、該偏差のうち少なくとも
    1つを記憶する記憶手段手段と、 該記憶手段が出力する該回転情報信号、該回転指令、該
    偏差のうち少なくとも1つを時系列的に表示する表示手
    段とを更に備えている請求項7に記載の装置。
  11. 【請求項11】前記表示手段は、前記回転情報信号、前
    記回転指令、前記偏差のうち少なくとも1つを選択する
    選択手段と、 該選択手段が選択された信号を生成する第1の信号を時
    系列に従い記憶する第1のメモリ手段と、 所定の振幅レベル基準に基づき該第1のメモリ手段が生
    成する第2の信号を受け取る出力手段と、 該出力手段が生成する第3の信号を時系列に従い記憶
    し、且つ第4の信号を生成する第2のメモリ手段と、 該第3の信号を前記表示手段に表示する表示倍率を設定
    する表示倍率設定手段と、 該所定の振幅レベル基準、該第4の信号の振幅方向の表
    示範囲、該第4の信号の時間軸方向の表示範囲、及び該
    表示倍率を記憶するデータ記憶手段とを更に備える請求
    項10記載の装置。
  12. 【請求項12】前記装置は、前記サーボモータの応答速
    度を増加させるための速度比例パラメータ調整手段と、 前記速度サーボ系の前記定常速度偏差を減少させるため
    の速度積分パラメータ調整手段と、 該サーボモータの回転位置を所定の回転位置に追従させ
    るための位置比例パラメータ調整手段と、 前記検出手段に検出された前記回転情報信号を微分する
    ことによって得られる微分信号を生成する微分手段とを
    更に備えている、請求項10記載の装置。
  13. 【請求項13】前記装置は、前記位置比例信号と前記微
    分信号とに基づき、ゲインと周波数との関係を示すゲイ
    ン特性及び位相と該周波数との関係とを示す位相特性を
    計算する制御特性分析手段を更に備え、 該制御特性分析手段は、前記検出手段と、前記微分手段
    と、前記位置比例パラメータ調整手段とに接続される、
    請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】特定の周波数に対応するゲインを抑制す
    る共振抑制手段と、該特定の周波数を表す信号を該共振
    抑制手段に入力するサンプリング切替手段とを備える請
    求項12に記載の装置。
  15. 【請求項15】前記共振抑制手段に入力される前記特定
    の周波数を表す信号は、前記キー入力手段より入力され
    る請求項14に記載の装置。
  16. 【請求項16】前記装置は、前記検出手段が発生する前
    記回転情報、及びサーボモータに入力される信号に基づ
    き、前記特定の周波数を表す信号を生成する共振検出手
    段を更に備える、請求項14に記載の装置。
  17. 【請求項17】前記共振検出手段は、負荷を印加した前
    記サーボモータを、数式を用いてモデル化した数式モデ
    ル手段であって、該サーボモータに入力される前記信号
    に基づいて前記回転情報信号から共振信号を除いたモデ
    ル信号を生成する数式モデル手段と、 該モデル信号と前記検出手段が生成する前記回転情報信
    号との誤差を計算する誤差検出手段と、 該誤差検出手段によって計算された該誤差に基づいて、
    該誤差が最小となるように、前記特定の周波数を表す前
    記信号を生成するサンプル選択手段とを含む、請求項1
    4に記載の装置。
  18. 【請求項18】前記装置は、前記検出手段が生成する回
    転情報信号に基づき、サーボモータの共振信号を生成す
    る共振分析手段と、 該共振信号に基づき共振音を生成する共振音合成手段と
    を更に備える、請求項16に記載の装置。
  19. 【請求項19】前記共振音合成手段は、前記共振分析手
    段によって生成される共振信号の周波数を可聴周波数に
    変換する周波数変換手段と、 前記共振の振幅を増幅する増幅手段とを備える請求項1
    8に記載の装置。
  20. 【請求項20】前記共振抑制手段は、デジタルフィルタ
    を有し、前記ゲインが抑制される特定の割合及び該ゲイ
    ンが抑制される前記特定の周波数に基づき該デジタルフ
    ィルタを改変し、 前記サンプリング切替手段は、該デジタルフィルタに前
    記特定の周波数を表す信号を供給する、請求項14に記
    載の装置。
  21. 【請求項21】サーボモータを制御するために用いられ
    る複数の制御パラメータを調整する方法であって、該方
    法は、 該複数の制御パラメータのうち少なくとも1つの制御パ
    ラメータを修正する第1のステップと、 該第1のステップによって修正された少なくとも1つの
    制御パラメータの変化を計算する第2のステップと、 該計算された変化に基づいて、該複数の制御パラメータ
    のうち該第1のステップによって修正された該少なくと
    も1つの制御パラメータ以外の制御パラメータを修正す
    る第3のステップとを包含する方法。
  22. 【請求項22】前記第1のステップは、前記サーボモー
    タの制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記
    少なくとも1つの制御パラメータを調整するステップで
    ある、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記第3のステップは、前記サーボモー
    タの制御系の位相余裕が所定の範囲内になるように前記
    複数の制御パラメータのうち前記第1のステップによっ
    て修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ以外
    の制御パラメータを調整するステップである、請求項2
    1に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記第2のステップは、前記少なくとも
    1つの制御パラメータの修正前の値、及び前記第1のス
    テップによって修正された前記少なくとも1つの制御パ
    ラメータとに基づいて、前記変化を計算するステップで
    ある、請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記サーボモータの制御系は、該サーボ
    モータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サ
    ーボ系を含み、 前記少なくとも1つの制御パラメータは、前記サーボモ
    ータの応答速度を増加させるための速度比例パラメー
    タ、及び該速度サーボ系の定常速度偏差を減少させるた
    めの速度積分パラメータのうち少なくとも1つを含む、
    請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】前記サーボモータの制御系は、該サーボ
    モータの回転位置を所定の回転位置に追従させる位置サ
    ーボ系を含み、 前記少なくとも1つの制御パラメータは、該サーボモー
    タの回転位置を所定の回転位置に追従させるための位置
    比例パラメータを含む、請求項21に記載の方法。
  27. 【請求項27】前記サーボモータの制御系は、該サーボ
    モータの回転速度を所定の回転速度に追従させる速度サ
    ーボ系と、前記サーボモータの位置を所定の位置に追従
    させる位置サーボ系とを含み、 前記少なくとも1つの制御パラメータは、前記サーボモ
    ータの応答速度を増加させるための速度比例パラメータ
    と、該速度サーボ系の定常速度偏差を減少させるための
    速度積分パラメータと、該サーボモータの回転位置を所
    定の回転位置に追従させるための位置比例パラメータと
    のうち少なくとも1つを含む、請求項21に記載の方
    法。
  28. 【請求項28】前記少なくとも1つの制御パラメータ
    は、前記速度比例パラメータであり、 前記複数の制御パラメータのうち前記第1のステップに
    よって修正された前記少なくとも1つの制御パラメータ
    以外の制御パラメータは、前記速度積分パラメータ及び
    前記位置比例パラメータとであり、 前記第3のステップは、該速度積分パラメータに該速度
    比例パラメータの前記変化の2乗を乗算するためのステ
    ップと、 該位置比例パラメータに該速度比例パラメータの該変化
    を乗算するためのステップとを包含する請求項27に記
    載の方法。
  29. 【請求項29】前記サーボモータの加速及び減速を指令
    する回転指令信号及び該回転指令信号を該サーボモータ
    が受け取ったときの該サーボモータのトルクに基づい
    て、負荷が印加された該サーボモータのイナーシャを推
    定するステップを更に包含する、請求項21に記載の方
    法。
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