JPH06314925A - 無給電素子付きラジアルラインスロットアンテナおよびそのスロット板の製造方法 - Google Patents

無給電素子付きラジアルラインスロットアンテナおよびそのスロット板の製造方法

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JPH06314925A
JPH06314925A JP10479193A JP10479193A JPH06314925A JP H06314925 A JPH06314925 A JP H06314925A JP 10479193 A JP10479193 A JP 10479193A JP 10479193 A JP10479193 A JP 10479193A JP H06314925 A JPH06314925 A JP H06314925A
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slot
parasitic element
pattern
plate
antenna
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Yasuhiro Okazaki
康弘 岡崎
Masanori Suzuki
正則 鈴木
Akio Suzuki
晧生 鈴木
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スロットのパターンと、無給電素子のパター
ンとを容易かつ正確に位置決めすることができる無給電
素子付きラジアルラインスロットアンテナおよびそのス
ロット板の製造方法を提供することを目的としている。 【構成】 スロット板3を、発泡シート20の両面に接着
積層したそれぞれの導体箔23,24に、それぞれ多数のス
ロット12と、各スロット12に対応する位置に無給電素15
とを形成してなる一体的構成にすることによって、スロ
ットパターンと無給電素子パターンとを正確に位置決め
でき、また、発泡シート20の両面に接着積層された導体
箔23,24に、感光液を導体箔上に塗布した後、対となる
スロットパターンおよび無給電素子パターンのマスクを
各々前記シートの両面に位置合わせをして重ね合わせ、
露光、現像、エッチングすることによって、スロットパ
ターンと無給電素子パターンとが正確に位置決めされた
スロット板を容易に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衛星放送の受信等に用
いて好適な平面アンテナで、ラジアル導波路を用いたラ
ジアルラインスロットアンテナおよびそのスロット板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラジアル導波路を用いた一層構造平面ア
ンテナ(ラジアルラインスロットアンテナ)の一例とし
て図8に示すものが知られている。図8は一層構造平面
アンテナ1の構造を説明するための一部断面斜視図であ
り、この図において、平面アンテナ1は、厚さが一定の
低発泡誘電体板4を挟んで、所定の間隔に保持された2
枚の金属円形導体板よりなり、平面アンテナ1の背面側
の導体板がフレーム2となっており、平面アンテナ1の
前面側の導体板がスロットアレーを配列したスロット板
3となっている。そして、上記低発泡誘導電体板4と、
この低発泡誘導電体板を挟むように配置されたフレーム
2及びスロット板3とからラジアル導波路5が構成され
ている。
【0003】前記スロット板3には、図9に示す如く、
半径ρ方向のピッチSρをラジアル導波路5内の進行波
の管内波長λgに等しくしたアルキメデスの渦巻線11
に沿って、基本放射素子となるスロットペア12…が配
列されており、スロットペア12…のそれぞれのスロッ
ト12A,12Bは、これらからの放射波を合成したも
のが円偏波となるように、所定の位置に、所定の方向性
を持たせて配置されている。
【0004】そして、上記構成の平面アンテナ1におい
ては、フレーム2の背面中央から同軸線路6により給電
されるようになっており、同軸線路6の中心導体の先端
に、整合装置(給電手段)6Aが設けられ、同軸線路6
内の軸対称波であるTEM波が、整合装置6Aからラジ
アル導波路5内に放射状かつ均等に伝送する進行波に、
滑らかに変換されるようになっている。この進行波が、
ラジアル導波路5前面のスロット板3のスロットアレー
を励振し、給電電力を前方に放射するようになってい
る。そして、各スロットアレーから放射されて合成され
た放射波は、円偏波として鋭い指向性を示す。
【0005】なお、図8において、符号8は、誘電率が
空気の誘電率に等しい高発泡誘電体板からなるスペーサ
である。また、符号9はレドームであり、スペーサ8を
介してスロット板3を低発泡誘電体4に押圧して密着さ
せ、安定したラジアル導波路5を確保すると共に、平面
アンテナ1の内部構成部品を、降雨雪、受風圧、日照等
の屋外設置に伴う各種の厳しい環境条件から保護してい
る。符号10は、運搬や、アンテナ1の据え付け時など
に、平面アンテナ1が衝撃を受けた際の保護と、平面ア
ンテナの外観を飾るための外周ゴムリングである。
【0006】ところで、本発明の発明者らは、上記のよ
うなラジアルラインスロットアンテナの前面に無給電素
子を装荷し、単位アンテナであるスロットペアと組み合
わせて2素子アンテナとして動作させれば、アンテナの
性能を向上させる条件が見い出せるとの考えに至り、こ
の考えに基づいて発明を行い、既に特許出願を行った
(特願平4ー230590号)。
【0007】この特許出願の発明は、上記円偏波に共鳴
する最適諸元の円形パッチ、ダイポールペア、正方形パ
ッチ等の無給電素子を、 ρ=m(λg+△ρ)θ+δ 「ただし、△ρ=△ρ(△h);△ρはスロット板と無
給電素子板との離間距離△hの関数である。」なるアル
キメデスの渦巻き線上に上記スロットペアと同じ周方向
間隔Sφで配列して無給電素子板とし、スロット板の前
面にΔhだけ離間対面させることによって、無給電素子
とスロットペアは1対1に対応し、スロットペアを放射
素子、無給電素子を導波素子とする2素子アンテナとし
て動作し、利得を向上させたものである。そして、これ
を基本素子としてアレーを構成し、無給電素子の形状に
応じて各諸元を最適化し、スロット板の放射波と同様に
2次放射波の電界の振幅と位相を制御して共に一様分布
とすれば、高利得、広帯域、かつ、帯域内の利得変動が
少ないことを特徴とする無給電素子付きラジアルライン
スロットアンテナとなるのである。
【0008】このような無給電素子付きアンテナを製造
する場合、多数のスロットペアを有するスロット板と、
多数の無給電素子を有する無給電素子板とを、それぞれ
別に作り、アンテナ組み立ての際に位置合わせを行って
いた。なお、スロット板を製作するには、スロット板の
スロットペアの位置を示す原版を、スロットペアの中心
位置、スロットの中心位置、スロットの長手方向の長さ
と幅、Sρ、Sφ等の諸元を物理的に計算することによ
り得、これを熱的にも機械的にも強い感光性のPETフ
ィルムにスキャニング転写し、エッチング成形すること
により多数スロットペアを有するスロット板を製作す
る。同様にして、多数の無給電素子を有する無給電素子
板を製作する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記無給電
素子付きアンテナを製作する場合、無給電素子とスロッ
トペアとを互いに正確に位置決めすること、すなわちス
ロットのパターンと、無給電素子のパターンとを正確に
位置決めすることが製造上肝要なことであるが、上述し
たように、スロット板と無給電素子板を、それぞれ別に
作り、アンテナ組み立ての際に位置合わせを行うのは非
常に困難であり、このことが、無給電素子付きアンテナ
の製造効率を低下させたり、製造コストを高騰させる要
因の一つとなっていた。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、スロットのパターンと、無給電素子のパターンと
を容易かつ正確に位置決めすることができる無給電素子
付きラジアルラインスロットアンテナおよびそのスロッ
ト板の製造方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の無給電素子付きラジアルラインスロットア
ンテナは、導体からなるスロット板と導体からなるフレ
ームとが所定間隔で配置されてラジアル導波路が形成さ
れ、この導波路内に給電する給電手段を具備するラジア
ルラインスロットアンテナにおいて、前記スロット板
は、発泡シートの両面に導体箔が接着積層されてなり、
前記ラジアル導波路側の導体箔には多数のスロットが形
成され、かつ、他方側の導体箔には前記スロットに対応
する位置に無給電素子が形成されていることを特徴とし
ている。
【0012】また、本発明のスロット板の製造方法は、
発泡シートの両面に導体箔を接着積層し、フォトレジス
ト感光液を前記導体箔上に塗布した後、対となるスロッ
トパターンおよび無給電素子パターンのマスクを各々前
記シートの両面に位置合わせをして重ね合わせ、露光、
現像、エッチングすることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の請求項1の無給電素子付きラジアルラ
インスロットアンテナにあっては、スロット板を、発泡
シートの両面に接着積層したそれぞれの導体箔に、それ
ぞれ多数のスロットと、各スロットに対応する位置に無
給電素とを形成してなる一体的構成にすることによっ
て、スロットパターンと無給電素子パターンとが正確に
位置決めされ、アンテナ組み立ての際に位置合わせの必
要がなくなる。
【0014】また、請求項2のスロット板の製造方法に
あっては、発泡シートの両面に導体箔を接着積層し、フ
ォトレジスト感光液を前記導体箔上に塗布した後、対と
なるスロットパターンおよび無給電素子パターンのマス
クを各々前記シートの両面に位置合わせをして重ね合わ
せ、露光、現像、エッチングすることによって、スロッ
トパターンと無給電素子パターンとが正確に位置決めさ
れたスロット板を容易に得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の無給電素子付
きラジアルラインスロットアンテナおよびそのスロット
板の製造方法の一実施例を説明する。図1は本発明の無
給電素子付きラジアルラインスロットアンテナの一部断
面構造を示す斜視図、図2はスロット板の要部の一部断
面構造を示す斜視図、図3はスロットペアが形成された
側のスロット板の下面図、図4は無給電素子が形成され
た側のスロット板の上面図、図5はスロット板の断面図
である。なお、これらの図において、上記従来例と同様
の構成要素については、同一符号を付して、その説明を
簡略化もしくは省略する。
【0016】図1において、符号2はフレーム、符号3
はスロット板、符号4は低発泡誘電体板を示し、外周が
円形のこれらフレーム2、低発泡誘電体4、スロット板
3を重ね合せたものがラジアル導波路5である。前記ス
ロット板3は多層構造となっており、以下のように構成
されている。すなわち、図5に示すように、独立気泡構
造のポリスチレン発泡体からなる発泡シート(厚さ:3
mm)20が中央部に位置しており、この発泡シート20
の両面には、それぞれPEフィルム(ポリエチレンフィ
ルム、厚さ:10μm)21,22が積層されている。
PEフィルム21,22の表面にはそれぞれ銅箔(導体
箔、厚さ:10μm)23,24が積層されている。
【0017】ラジアル導波路側の銅箔23には、多数の
スロットペア12…が形成されている。すなわち、銅箔
23には、図2および図3に示すように、ラジアル導波
路5の半径方向に対して一定の角度β、β+π/2で斜
交する等長のスロット12A,12Bが鑿設され、スロ
ットペア12…を構成している。これらスロット12
A、スロット12Bの中心距離はλ0/4であるので、
放射波は等量で電界方向が90゜異なるものとなり、さ
らに、位相差がπ/2であるので、合成された放射波は
円偏波となる。
【0018】これらのスロットペア12…を基本素子と
し、これら基本素子が、 ρ=mλgθ+δ m=0.98〜0.90 δ=ρmin(≒25mm) なるアルキメデスの渦巻き線11に沿って最適Sφで配
列され、アレーを構成している。
【0019】また、前記銅箔24には、図2および図4
に示すように、多数の円形パッチ(無給電素子)15…
あるいは15’…が前記スロットペア12…に対応して
形成されている。すなわち、ラジアル導波路で励振され
るスロットペア12の放射波の中心は、遠方界領域では
スロットペアの機械的中心に立てた垂直線上にあるの
で、この場合、円形パッチ15’は以下のように配置さ
れる。すなわち、図2において、銅箔23上のスロット
12Aの中心O2と12Bの中心O3を結ぶ線分O23
中点O1を通る垂直2等分線と、離間距離△hの銅箔2
4との交点をP1とすると、このP1を中心とする破線で
示す円の部分に円形パッチ15’が配置される。この円
形パッチ15’はスロット12Aの電界方向16’A
と、スロット12Bの電界方向16’Bに共振し、両者
は互いに直交し、かつ、等長であり、その2次放射量は
互いに等しい。
【0020】上記のように円形パッチ15’を設けれ
ば、ラジアル導波路5の中心0から放射状に伝送する進
行波で、先ず、スロット12Aを励振し、続いてλ0
4離れたスロット12Bを励振し、それらの放射波に共
振する16’A,16’Bの位相差はπ/2となり、円
形パッチ15’の2次放射波はスロットペア12A,1
2Bの放射線と同じ旋回方向の円偏波となる。
【0021】一方、銅箔23と銅箔24との離間距離△
hが至近界領域にある場合は、スロット12A,12B
の放射波の中心は、前記P1ではなく、スロット板3の
中心0から半径ρが増加する方向に△ρだけ偏位した0
4の垂線と銅箔24との交点P4となる。従って上記円形
パッチ15’の配置位置では、銅箔23と銅箔24とが
至近距離にある場合に、放射波の中心からずれてしまう
ことになるので、上記交点P4を中心とする実線で示す
円の部分に、円形パッチ15が配置されている。すなわ
ち、円形パッチ15は、 ρ=m(λg+△ρ)θ+δ 「ただし、△ρ=△ρ(△h);△ρはスロット板と無
給電素子板との離間距離△hの関数である。」なるアル
キメデスの渦巻き線上に上記スロットペアと同じ周方向
間隔Sφで配列されて、アレーを構成することにより、
スロットペア12から放射される放射波の中心と円形パ
ッチ15の中心を一致させている。このような円形パッ
チ15を装荷すれば、2次放射波が円形バッチ15’に
比較して強くなり、導波素子としてはより効果的であ
る。
【0022】上記のような構成のスロット板3は以下の
ようにして製造される。すなわち、図5に示すように、
まず、独立気泡構造のポリスチレン発泡体からなる発泡
シート(厚さ:3mm)20、スロット形成用の銅箔(厚
さ:10μm)23、無給電素子形成用の銅箔(厚さ:
10μm)24、接着剤としてのPEフィルム(ポリエ
チレンフィルム、厚さ:10μm)21,22を用意す
る。
【0023】そして、下から順に、スロット形成用の銅
箔23、PEフィルム21、発泡シート20、PEフィ
ルム22、無給電素子形成用の銅箔24を重ね合わせ
て、5層構造シートとする。次に、この5層構造シート
を、約110℃で上下から押圧することによって、前記
2枚の銅箔を、それぞれPEフィルムを接着剤として発
泡シートの両面に熱圧着し、スロット板本体を作成す
る。その後、このスロット板本体の両面にフォトレジス
ト感光液(PVA)をディッピング法により塗布する。
次いで、対となるスロットパターンの実用版(マスク)
および無給電素子パターンの実用版(マスク)を用意
し、これら実用版によって前記感光液が塗布されたスロ
ット板本体の両面にマスキングを施す。この場合、上記
それぞれの実用版には、所定の位置に上述した配置関係
でスロットになる部分と無給電素子となる部分がそれぞ
れ形成されるとともに、スロットになる部分と無給電素
子となる部分を正確に対向して位置決めできるように、
少なくとも2個の位置決め用の貫通孔が実用版の隅部に
形成されている。そして、これら実用版によってスロッ
ト板本体の両面にマスキングを施す際には、スロット板
本体の所定の位置に直角にピンをその両端部がスロット
板本体の表面から突出するように貫通し、このピンに上
記実用版に形成された貫通孔を外挿する。これによっ
て、スロット板本体の両面は、スロットパターンと無給
電素子パターンとが正確に位置合わせされた状態で実用
版によってマスキングされる。
【0024】次いで、上記マスキングされたスロット板
本体の両面を超高圧水銀灯下で露光し、水で現像した
後、エッチング液(塩化第二鉄)40ボーメで、スロッ
ト板本体両面の銅箔の表面をエッチングして、水洗し、
レジスト膜をアルカリ剥離する。これによって、スロッ
ト板本体の両面に、それぞれスロットと無給電素子とが
正確に位置合わせされて形成されたスロット板3が完成
する(図2および図5参照)。
【0025】そして、このようにして得られたスロット
板3をスペーサ8を介して低発泡誘電体4に押圧して密
着させるとともに、レドーム9によってこれらを覆うこ
とによって、無給電素子付きラジアルラインスロットア
ンテナの組み立てを終了する(図1参照)。
【0026】上述したように、本実施例では、スロット
板本体の両面に、それぞれ銅箔を接着し、これら銅箔に
それぞれスロットのパターンと、無給電素子のパターン
とを、露光、現像、エッチングの工程を経て焼き付ける
ようにしたので、製造されたスロット板には、スロット
のパターンと無給電素子のパターンが正確に位置決めさ
れることになる。したがって、従来のような、別体に作
られたスロット板と無給電素子板とをアンテナ組み立て
の際に位置合わせをするという煩雑な作業を要しないの
で、無給電素子付きアンテナの製造効率を向上させるこ
とができるとともに、製造コストを抑さえることが可能
となる。
【0027】また、銅箔を接着する発泡シートが独立気
泡構造のポリスチレン発泡体であるので、エッチングな
どの際に、側面からの液の侵入を防止することができ
る。さらに、PEフィルムを接着剤として用いたので、
エッチングされたパターン部分から、エッチング、剥離
処理などの際、液が発泡シートに侵入するのを防止する
ことができる。
【0028】次に、スロット板の製造方法の他の実施例
を説明する。なお、この実施例では、基本的には上記実
施例と同様であり、異なる点はスロット板を構成する部
材の材質、厚さ、感光液、エッチング液等であるので、
この点についてのみ説明する。スロット板を構成する部
材として次のものを使用する。独立気泡構造のポリスチ
レン発泡体からなる発泡シート(厚さ:3mm)、スロッ
ト形成用のアルミ箔(厚さ:9μm)、無給電素子形成
用のアルミ箔(厚さ:9μm)、接着剤としてのPEフ
ィルム(ポリエチレンフィルム、厚さ:10μm)。
【0029】そして、これら部材を上述した実施例と同
様にして重ねあわせて、5層構造シートとし、この5層
構造シートを、約110℃で上下から押圧することによ
って、前記2枚のアルミ箔を、それぞれPEフィルムを
接着剤として発泡シートの両面に熱圧着し、スロット板
本体を作成する。
【0030】その後、このスロット板本体の両面にフォ
トレジスト感光液(FSR:富士薬品工業株式会社製)
をディッピング法により塗布し、次いで上記実施例と同
様に、対となるスロットパターンの実用版(マスク)お
よび無給電素子パターンの実用版(マスク)を用意し、
感光液の塗布されたスロット板本体の両面にピンシステ
ムで表裏のパターンを位置合わせして、スロットと、無
給電素子のパターンを超高圧水銀灯下で露光し、FRS
要の現像液で現像し、さらに、エッチング液(HCl-
HNO3)でアルミ箔をエッチングして、水洗いし、レ
ジスト膜をFRS用の剥離液で剥離して、無給電素子付
きのスロット板を完成する。
【0031】なお、上記実施例では、無給電素子として
円形パッチを適用した例について述べたが、図6に示す
ようなダイポールペア30、図7に示すような正方形パ
ッチ31を適用しても、同様な効果が得られるのは勿論
のことである。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の無給電素子付きラジアルラインスロットアンテナによ
れば、スロット板を、発泡シートの両面に導体箔を接着
積層し、ラジアル導波路側の導体箔に多数のスロットを
形成し、かつ、他方側の導体箔に前記スロットに対応す
る位置に無給電素を形成した構成としたので、当該スロ
ット板は、スロットのパターンと無給電素子のパターン
とが正確に位置決めされたものとなる。したがって、従
来のような、別体に作られたスロット板と無給電素子板
とをアンテナ組み立ての際に位置合わせをするという煩
雑な作業を要しないので、無給電素子付きアンテナの製
造効率を向上させることができるとともに、製造コスト
を抑さえることが可能となる。
【0033】また、本発明の請求項2のスロット板の製
造方法によれば、発泡シートの両面に導体箔を接着積層
し、フォトレジスト感光液を前記導体箔上に塗布した
後、対となるスロットパターンおよび無給電素子パター
ンのマスクを各々前記シートの両面に位置合わせをして
重ね合わせ、露光、現像、エッチングするようにしたの
で、スロットパターンと無給電素子パターンとを容易か
つ確実に位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無給電素子付きラジアルラインスロッ
トアンテナの一実施例を示す一部断面斜視図である。
【図2】図1におけるスロット板の要部を拡大して示す
一部断面斜視図である。
【図3】図1におけるスロット板の下面図である。
【図4】図1におけるスロット板の上面図である。
【図5】図1におけるスロット板の断面図である。
【図6】無給電素子の他の例を示す平面図である。
【図7】無給電素子の他の例を示す平面図である。
【図8】従来のラジアルラインスロットアンテナの一例
を示す一部断面斜視図である。
【図9】図8におけるスロット板の平面図である。
【符号の説明】
2 フレーム 3 スロット板 4 低発泡誘電体板 5 ラジアル導波路 6A 整合装置(給電手段) 12 スロットペア 12A スロット 12B スロット 15 円形パッチ(無給電素子) 20 発泡シート 21,22 PEフィルム 23 スロット形成用の銅箔(導体箔) 24 無給電素子形成用の銅箔(導体箔) 30 ダイポールペア(無給電素子) 31 正方形パッチ(無給電素子)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体からなるスロット板と導体からなる
    フレームとが所定間隔で配置されてラジアル導波路が形
    成され、この導波路内に給電する給電手段を具備するラ
    ジアルラインスロットアンテナにおいて、 前記スロット板は、発泡シートの両面に導体箔が接着積
    層されてなり、前記ラジアル導波路側の導体箔には多数
    のスロットが形成され、かつ、他方側の導体箔には前記
    各スロットに対応する位置に無給電素子が形成されてい
    ることを特徴とする無給電素子付きラジアルラインスロ
    ットアンテナ。
  2. 【請求項2】 発泡シートの両面に導体箔を接着積層
    し、フォトレジスト感光液を前記導体箔上に塗布した
    後、対となるスロットパターンおよび無給電素子パター
    ンのマスクを各々前記シートの両面に位置合わせをして
    重ね合わせ、露光、現像、エッチングすることを特徴と
    するスロット板の製造方法。
JP10479193A 1993-04-30 1993-04-30 無給電素子付きラジアルラインスロットアンテナおよびそのスロット板の製造方法 Withdrawn JPH06314925A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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