JPH06308218A - Ｇｐｓ受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 セルラー電話機を介してデータベースにアク
セスすることにより、ＣＤ−ＲＯＭ等の地図データを持
たなくても、いろいろな場所の地図データを入手可能
で、同時にデータベースよりディファレンシャル補正デ
ータを受け取ることによって、より正確な測位を可能と
する。 【構成】 セルラー電話機と接続可能なモデム部８と、
前記モデム部を用いてデータの送受信を制御する通信制
御部９と、様々なデータを一時的に記憶可能なメモリ部
４と、ＣＤ−ＲＯＭやＩＣカード等の記憶媒体を読み取
ることのできる外部記憶装置部５と、ＧＰＳ衛星からの
放送データを受信するアンテナ部３と、受信したＧＰＳ
衛星からの放送データを処理して測位に必要なデータを
取り出し電気信号として出力する信号処理部２と、全体
の制御を行い、信号処理部からのデータや地図データ，
ディファレンシャル補正データ等の様々なデータを処理
し測位計算を行うデータ処理部１と、測位結果として現
在位置を表示する表示部６と、測位開始命令等の命令を
入力するための操作部７により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、セルラー電話機を介し
て公衆電話網と接続可能であり、その公衆電話網を介し
てデータ通信可能なＧＰＳ(Ｇlobal Ｐositioning Ｓys
tem)受信装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＧＰＳ受信装置による測位がカー
ナヴィゲーションなど陸上での測位にも利用されるよう
になってきた。以下、図面を参照しながら従来のＧＰＳ
受信装置の構成について説明する。

【０００３】図４は従来のＧＰＳ受信装置の構成を示す
ブロック図である。図４において、１は、全体の制御を
行い、後記信号処理部２やメモリ部４からデータを受け
取り、操作部６よりの命令に従って現在位置の測位計算
を行い、表示用のデータを出力するデータ処理部、２
は、受信したＧＰＳ衛星からの電波を変調し、データを
処理して航法メッセージ，擬似距離，コード制御情報な
どを電気信号として出力する信号処理部、３はＧＰＳ衛
星よりの電波を受信するアンテナ部、４は地図データを
一時的に記憶するメモリ部、５はＣＤ−ＲＯＭやＩＣカ
ード等記憶媒体から地図データを読み取るための外部記
憶装置部、６は現在位置を地図上に表示する表示部、７
は測位開始命令やその他の機能を有するスイッチ等によ
り構成される操作部である。

【０００４】以上のように構成された従来のＧＰＳ受信
装置の動作を説明する。まず、ＧＰＳ受信装置の操作部
７より測位開始命令を入力する。データ処理部１が信号
処理部２に受信開始を命令する。信号処理部２はＧＰＳ
衛星よりの電波をアンテナ部３で受信して現在位置を測
位し、その結果をデータ処理部１に渡す。データ処理部
１は測位結果を基に、当てはまる座標の地図を外部記憶
装置部５よりメモリ部４に読み込み、メモリ部４から表
示範囲の地図データを読み込み、表示部６に表示する画
像情報を作成し、表示部６に地図を表示し現在位置を、
その地図上に表示する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のＧＰＳ受信装置の構成では、１度きりしか行か
ない場所の地図データでも、現在位置を表示するために
は地図データを持って行かなければならないので、膨大
なデータ量の地図データを外部記憶装置部にＣＤ−ＲＯ
Ｍ、もしくはＩＣカードなどの記憶媒体として持つ必要
がある。

【０００６】また、詳細な地図データを持とうとすると
地図データの大きさは際限なく大きくなり、外部記憶装
置部の記憶媒体を頻繁に取り替える必要がある。詳細な
地図の場合は、特に新しい道路状況に対応するために、
記憶媒体を最新のものに買い替える必要がある。

【０００７】本発明は上記課題を解決し、ユーザにもっ
と詳細な地図データを簡単に最新のものを入手可能に
し、たくさんの記憶媒体を携帯する必要をなくすことを
第１の目的とする。

【０００８】また、通常、一般に公開されているＧＰＳ
衛星からの測位用データはＣ／Ａコードと呼ばれている
ものである。ＧＰＳ受信装置は各衛星それぞれ異なるコ
ードをロックした後、電波の伝搬時間を利用して各々の
衛星からアンテナまでの距離を算出して測位を行う。こ
の方式の精度は通常、一般ユーザが使っている「Ｌ１，
Ｃ／ＡコードＳＰＳ(Ｓtandard Ｐositioning Ｓervice
s)」、つまりＳＡ(Ｓelective Ａvailability：国家安
全保障ならびに軍事戦略の理由によりアメリカ合衆国国
防総省がＣ／Ａコード受信装置の測位精度を意図的に劣
化させること)の影響を100％受けるＧＰＳ受信装置を用
いた場合、15〜100ｍRMSといわれている。精度が100ｍR
MS程度では、例えば5000分の１の詳細な地図データを入
手しても、測位結果として表示されるのは半径５cmの円
内のどこかということになり、現在位置を知るには不十
分な精度である。

【０００９】本発明は上記課題を解決し、ディファレン
シャルＧＰＳポジション法による補正データを上記デー
タ通信機能により入手し、補正データを用いて測位結果
を補正することにより、静止状態で１〜５ｍRMS、移動
体に対しては５〜10ｍRMSと、測位精度を向上させ、よ
り正確な現在位置を知ることを第２の目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、セルラー電話機と接続可能なモデム部と、前
記モデム部を用いてデータの送受信を制御する通信制御
部と、様々なデータを一時的に記憶可能なメモリ部と、
ＣＤ−ＲＯＭやＩＣカード等の記憶媒体を読み取ること
のできる外部記憶装置部と、ＧＰＳ衛星からの放送デー
タを受信するアンテナ部と、受信したＧＰＳ衛星からの
放送データを処理して測位に必要なデータを取り出し電
気信号として出力する信号処理部と、全体の制御を行い
前記信号処理部からのデータや地図データ，ディファレ
ンシャル補正データ等のデータを処理し測位計算を行う
データ処理部と、測位結果として現在位置を表示する表
示部と、測位開始命令等の命令を入力するための操作部
とを有することを特徴とする。

【００１１】

【作用】本発明によれば、ＧＰＳ受信装置にセルラー電
話機等を介して公衆電話網に接続可能なモデム部と、デ
ータ通信用の制御部と、補正データにより測位結果を補
正することが可能なデータ処理部を設けたことにより、
公衆通信網を介して接続したデータバンクから詳細な地
図データを取り込み、併せて補正データも取り込んで現
在位置をより正確に表示することができる。

【００１２】

【実施例】図１は本発明の一実施例におけるＧＰＳ受信
装置の構成を示すブロック図である。図１において、８
は公衆通信網に接続してデータ通信するのに必要な信号
の変復調を行うモデム部、９はデータ通信を制御する通
信制御部であり、その他前記図４と同じ機能のブロック
には同じ符号を付し、その説明を省略する。

【００１３】ここで、図１のデータ処理部１は、図２に
例示するブロック図により構成されている点が、図４の
データ処理部１と異なる。図２において、11は通常の測
位計算を行う測位部、12は補正データにより測位結果を
補正する補正部、13はデータの入出力のためのＩ／Ｆ
部、14は、測位結果から必要な地図データを読み込み、
現在位置を表示するための表示データを生成する表示制
御部、15は操作部７からの入力を受け全体を制御する制
御部である。

【００１４】図３は本発明に係るシステム全体を示した
図である。31は正確に測定された固定点に設置されてい
るＧＰＳ受信装置を持ち、測位計算を行い、測位誤差を
ベクトルデータとして出力可能なリファレンスステーシ
ョン、32はデータベース、33はセルラー電話の基地局、
34はセルラー電話機、35は本発明の構成を持つＧＰＳ受
信装置、36はＧＰＳ衛星である。

【００１５】以上のように構成されたＧＰＳ受信装置の
動作を図１，図３を用いて説明する。

【００１６】地図データを供給できるデータベース32
は、以下のような機能を有する。セルラー電話の基地局
33と接続されており、その基地局33のサービスエリア内
の詳細な地図情報をデータとして持っており、本発明の
構成を持つＧＰＳ受信装置35とデータ通信可能な機能を
持つ。

【００１７】モデム部８をセルラー電話機34に接続し、
操作部７より入力された命令を受け取ったデータ処理部
１は、命令を通信制御部９に伝え、この通信制御部９は
モデム部８を通し公衆通信網を介してデータベース32に
接続する。以下、データベース32と本発明の構成を有す
るＧＰＳ受信装置35のデータ通信は、モデム部８を通し
て通信制御部９による制御で、データ処理部１の指令に
そって実行する。

【００１８】データ処理部１は、データベース32の地図
データのメニューを呼び出して表示部６に表示する。ユ
ーザは、どの地図データを読み込むかを決定し、操作部
７より命令を入力する。命令に従い通信制御部９はモデ
ム部８を通してデータベース32にアクセスして必要な地
図データを取り込み、メモリ部４に記憶する。データ処
理部１はメモリ部４から地図データ、信号処理部２から
ＧＰＳ衛星36の測位用データを受け取って測位計算を行
い、測位結果より表示部６に地図上の現在位置を表示す
る。

【００１９】次に、上記動作における図１および図２に
示すデータ処理部１の動作を説明する。

【００２０】図３に示す補正データを供給できるデータ
ベース32には、以下の機能を有するリファレンスステー
ション31が接続されている。このリファレンスステーシ
ョン31は正確に測定された固定点に設置されている。ま
た、リファレンスステーション31は視界にあるすべての
ＧＰＳ衛星を追尾し、受信可能ないくつかの衛星の組み
合わせそれぞれに対して測位計算を行い、正確なリファ
レンスステーション31の位置データとの誤差をベクトル
データとしてデータベース32に送信する。

【００２１】この補正データは10〜20秒ごとに繰り返さ
れ更新される。１つのリファレンスステーションのサー
ビス範囲は半径50km程度とする。

【００２２】モデム部８をセルラー電話機34に接続し、
操作部７より入力された命令をＩ／Ｆ部13を通して受け
取った制御部15は、命令をＩ／Ｆ部13を通して通信制御
部９に伝え、この通信制御部９はモデム部８を通し、公
衆通信網を介してデータベース32に接続する。以下、デ
ータベース32とＧＰＳ受信装置35のデータ通信は、モデ
ム部８を通して通信制御部９による制御で制御部15の指
令にそって実行する。また、データ処理部１の入出力は
すべてＩ／Ｆ部13を介して行われる。

【００２３】データ処理部１は信号処理部２から測位デ
ータを測位部11で受け取る。この測位部11は測位データ
より算出した測位結果と、測位に使用しているＧＰＳ衛
星36の組み合わせを補正部12に渡す。そして、補正部12
は制御部15に測位に使用したＧＰＳ衛星36の組み合せ用
の補正データの読み込みを指令する。制御部15はデータ
ベース32へアクセスして、測位に使用したＧＰＳ衛星36
の組み合せ用の補正データを読み込み、メモリ部４に記
憶するように命令を出し、これを制御する。

【００２４】補正データの読み込みが終了すると、制御
部15より補正部12に補正開始の命令と補正データのメモ
リ上のアドレスが伝えられる。補正部12は、この命令を
受け取ると補正データをメモリ部４から読み込み、この
補正データを使って測位データを補正して、より正確な
測位結果を算出し、算出した測位結果を表示制御部１４
に送る。この表示制御部１４は、受け取った測位結果と
メモリ部４に記憶されている地図データにより、正確な
現在位置を地図上に表示するための画像データを作成し
表示部６に表示する。

【００２５】次に、図３のＧＰＳ受信装置35によるデー
タベース32へのアクセス方法について説明する。

【００２６】地図データ，ディファレンシャル補正デー
タのサービスシステムは、以下に述べる機能を持つ中央
データベースを持つ。位置データを受け取ることによ
り、その位置をサービスエリアとするデータベースへア
クセスするための電話番号を供給できる。

【００２７】操作部７より地図データを読み込むか、デ
ィファレンシャル補正データを読み込むかを入力する。
この指示に従いデータ処理部１は、まず測位を行い自分
の現在位置を測定する。次に通信制御部９へ中央データ
ベースへのアクセスを命令する。通信制御部９は自動的
に中央データベースにアクセスしたら、現在位置のデー
タをデータ処理部１より受け取り、中央データベースに
伝送し、その地点をサービスエリアとするデータベース
32の電話番号を受け取りメモリ部４に保存する。通信制
御部９は、その電話番号にアクセスしデータベース32に
接続する。

【００２８】一旦接続後は、ディファレンシャル補正デ
ータについては、測位するごとにメモリ部４から電話番
号を読み込み、データベース32にアクセスし、こちらの
位置を伝送して、まだサービスエリアにいるのか確認し
ディファレンシャル補正データを受け取る。もしサービ
スエリアから出てしまった場合は、データベース32は受
け取った位置データから判断して、そこをサービスエリ
アとするデータベースへの電話番号を伝送する。その電
話番号を受け取った通信制御部９はメモリ部４の電話番
号を更新し、現在位置をサービスエリアとするデータベ
ース32にアクセスしてデータサービスを受ける。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のＧＰＳ受
信装置は、地図データを外部記憶媒体として持たなくて
も最新の地図データを本発明の特徴であるデータ通信の
機能によりデータベースにアクセスすることによって入
手可能とし、同時に補正データを受け取り、測位結果を
補正することによって精度の高い測位を可能にした。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるＧＰＳ受信装置の構
成を示すブロック図である。

【図２】図１のデータ処理部の構成を示すブロック図で
ある。

【図３】本発明に係るシステム全体を示した図である。

【図４】従来のＧＰＳ受信装置の構成を示すブロック図
である。

【符号の説明】

１…データ処理部、 ２…信号処理部、 ３…アンテナ
部、 ４…メモリ部、５…外部記憶装置部、 ６…表示
部、 ７…操作部、 ８…モデム部、 ９…通信制御
部、 11…測位部、 12…補正部、 13…Ｉ／Ｆ部、
14…表示制御部、15…制御部、 31…リファレンスステ
ーション、 32…データベース、 33…セルラー電話の
基地局、 34…セルラー電話機、 35…本発明の構成を
有するＧＰＳ受信装置、 36…ＧＰＳ衛星。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 セルラー電話機と接続可能なモデム部
   と、前記モデム部を用いてデータの送受信を制御する通
   信制御部と、様々なデータを一時的に記憶可能なメモリ
   部と、ＣＤ−ＲＯＭやＩＣカード等の記憶媒体を読み取
   ることのできる外部記憶装置部と、ＧＰＳ衛星からの放
   送データを受信するアンテナ部と、受信したＧＰＳ衛星
   からの放送データを処理して測位に必要なデータを取り
   出し電気信号として出力する信号処理部と、全体の制御
   を行い前記信号処理部からのデータや地図データ，ディ
   ファレンシャル補正データ等のデータを処理し測位計算
   を行うデータ処理部と、測位結果として現在位置を表示
   する表示部と、測位開始命令等の命令を入力するための
   操作部とを有することを特徴とするＧＰＳ受信装置。
2. 【請求項２】 前記データ処理部は、通常の測位計算を
   行う測位部と、補正データにより測位結果を補正する補
   正部と、データの入出力のためのＩ／Ｆ部と、測位結果
   から必要な地図データ等を読み込み現在位置を表示する
   ための表示データを生成する表示制御部と、前記操作部
   からの入力を受け全体を制御する制御部を有することを
   特徴とする請求項１記載のＧＰＳ受信装置。