JPH06306630A - 耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロメート処理方法及びクロメート処理液 - Google Patents

耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロメート処理方法及びクロメート処理液

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JPH06306630A
JPH06306630A JP9283893A JP9283893A JPH06306630A JP H06306630 A JPH06306630 A JP H06306630A JP 9283893 A JP9283893 A JP 9283893A JP 9283893 A JP9283893 A JP 9283893A JP H06306630 A JPH06306630 A JP H06306630A
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acid
chromate
yellow powder
corrosion resistance
steel sheet
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洋史 榊原
Junichi Morita
順一 森田
Shinichi Suzuki
眞一 鈴木
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C22/00Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
    • C23C22/05Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉
白色クロメート処理方法及びクロメート処理液を提供す
る。 【構成】 めっき層中にPb、Sb、Snの合計が0.
1%以上含まれる溶融亜鉛系めっき鋼板に、濃度がCr
量として2〜30g/l、還元比Cr3+/(Cr 3++C
6+)が0.1〜0.7の部分還元クロム酸にコロイド
状シリカ(SiO 2換算)を4〜180g/l、りん酸
を3〜15g/l、さらに塩酸、硝酸、硫酸のいずれか
1種または2種以上を0.005〜0.10規定添加し
て調合したクロメート処理液を接触塗布し、加熱乾燥さ
せて、鋼板表面にCr量として5〜100mg/m2
クロメート皮膜を形成する。 【効果】 本発明により、黄粉の発生を確実に防止し、
又、裸耐食性、塗装密着性にも優れた、外観が白色のク
ロメート処理鋼板が製造できる等の効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家電製品、鋼製家具、
建材等に使用した場合に、外観が白く、且つ、裸耐食
性、塗装密着性および耐黄粉性に優れたクロメート処理
方法とクロメート処理液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】家電、建材等で使用される亜鉛めっき鋼
板は、裸あるいは製造された状態で使用されるが、いず
れの場合も長期の防錆性が要求される。そのため、裸の
耐食性の向上と、塗装密着性の向上を目的に、これらの
鋼板に対してクロメート処理がほどこされている。クロ
メート処理は処理方法によって塗布クロメート処理、電
解クロメート処理、反応クロメート処理に区別される
が、工業的には設備コスト、ランニングコストの安い塗
布クロメート処理が主流をしめている。塗布クロメート
処理では、基本的には鋼板にクロメート液を所定量塗布
し、その後乾燥させることによって、Cr6+とCr3+
共存するクロメート皮膜を鋼板表面に形成させる。クロ
メート皮膜中のCr6+は自己補修効果によって亜鉛の酸
化を抑制し、錆の発生を抑えると考えられており、また
クロメート皮膜を形成するCr3+は、酸素とともに編み
目構造を形成し、亜鉛めっき層と強固に結びつき、かつ
また、クロメート皮膜上に塗布される塗料とも強固に結
びつくことによって、強固な塗装密着性および塗装耐食
性を発揮すると考えられている。
【0003】しかしながらクロメート処理鋼板を裸で使
用する場合には、特に外観が重要である。従来クロメー
ト処理鋼板はクロメート皮膜中に含まれるCr6+の影響
で黄色がかった外観色調を有しているが、近年クロメー
ト処理鋼板に対して外観が白く、クロメート塗布むらが
なく、また加工前仕掛かり時あるいは塗装前仕掛かり
時、とくに春の梅雨時や秋の長雨時に長期重ね置きして
いる時にも鋼板表面に埃性の黄色い粉(黄粉)が形成さ
れないものが要求されている。クロメート皮膜の耐黄粉
性及び塗装密着性の性能向上を図るためには、例えば部
分還元クロム酸にコロイド状シリカとりん酸を添加する
ことにより塗装密着性を改善する方法(特開昭62−2
70781号公報)や、部分還元クロム酸にコロイド状
シリカ、りん酸およびフッ素イオンを添加することによ
り、耐黄粉性を改善する方法(特開平4−27297号
公報)などが提案されており、これらの方法によって、
ある程度の耐食性、塗装密着性、耐黄粉性の改善が可能
になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
方法ではりん酸添加による塗装密着性の低下を完全に改
善することができず、また、フッ素イオンを添加した処
理液を用いる場合には、該液中のシリカが容易にゲル化
してしまうので長期使用が不可能である。このため亜鉛
系めっき鋼板において優れた裸耐食性、塗装密着性、お
よび耐黄粉性を有し、外観が白色である安価なクロメー
ト処理方法ならびにクロメート処理液の提供が求められ
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題を有
利に解決するためになされたものであり、その特徴は (1)めっき層中にPb、Sb、Snの合計が0.1%
以上含まれる溶融亜鉛系めっき鋼板に、濃度がCr量と
して2〜30g/l、還元比Cr3+/(Cr3++C
6+)が0.1〜0.7の部分還元クロム酸に、コロイ
ド状シリカをSiO2換算で4〜180g/l、りん酸
を3〜15g/l、さらに強酸として塩酸、硝酸、硫酸
のいずれか1種または2種以上を合計で0.005〜
0.10規定添加して調合したクロメート処理液を接触
塗布し、加熱乾燥させて、鋼板表面にCr量として5〜
100mg/m2のクロメート皮膜を形成することを特
徴とする耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロ
メート処理方法。
【0006】(2)濃度がCr量として2〜30g/
l、還元比Cr3+/(Cr3++Cr6+)が0.1〜0.
7の部分還元クロム酸に、コロイド状シリカをSiO2
換算で4〜180g/l、りん酸を3〜15g/l、さ
らに強酸として塩酸、硝酸、硫酸のいずれか1種または
2種以上を合計で0.005〜0.10規定添加した耐
食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロメート処理
液である。
【0007】
【作用】本発明者らは、クロメート処理鋼板の外観を白
色化にするため、クロメート処理時のCr6+のCr3+
の還元反応を促進させることを検討した。クロム酸とし
ては既に一部が還元されている部分還元クロム酸を用い
ることにより、還元反応でCr3+に還元しなければなら
ないCr6+量を低減し、還元反応の量を低減した。しか
しながら部分還元クロム酸のみではクロメート処理で白
色外観が得られないために、Cr6+の還元反応を促進す
るためのエッチング剤を種々検討した。その結果、本発
明者らはりん酸添加で良好な白色外観と裸耐食性が得ら
れることを見出した。外観白色化のメカニズムとして
は、部分還元クロム酸中に添加したりん酸の一部がプロ
トンを解離し、Cr6+の還元反応(2CrO4 2-+3Z
n+16H+→2Cr3++3Zn2++8H2O)に必要な
+を供給することにより、この還元反応を促進させ、
有色のCr6+を無色のCr3+に還元することで外観を白
色化すると考えられる。
【0008】また裸耐食性向上のメカニズムとしては、
反応に関与したりん酸イオンが還元反応で生じたCr3+
やZn2+と塩を形成し、クロメート皮膜中に残存し、こ
れらの塩が無色でクロミウムクロメート皮膜と強固に結
合して皮膜強度を高めることにより裸耐食性を向上させ
ると考えられる。また前述の対策は黄粉発生の抑制にも
効果がある。本発明者らは黄粉は温度と湿度の変化が激
しく、鋼板表面に結露水が形成しやすい状態時に発生し
ていること、及び微視的には、黄粉が溶融めっきの結晶
粒界ピット中あるいはデンドライト成長模様の凹部中か
ら発生していることを発見した。このことから、黄粉と
は結晶粒界ピット中あるいはデンドライト成長模様の凹
部中に残存していた未反応クロメートが付着した結露水
に溶け出し、Znと反応してCr6+を含有した反応腐食
生成物を形成し、それが乾燥時にピットあるいは凹部か
ら吹き出てきたものと考えられる。
【0009】そこで本発明者らはりん酸添加量を種々変
えたクロム酸溶融でめっき鋼板を処理する再現テストを
行った結果、3g/l以上のりん酸を添加すれば黄粉の
発生を完全に抑制することができることを見出した。こ
の黄粉抑制メカニズムとしては、りん酸添加により亜鉛
系めっき鋼板処理のエッチング能力が増加し、エッチン
グ形態がピットまたは凹部を形成する局部エッチングか
ら全面エッチングに変わることにより、ピットまたは凹
部がなくなり未反応クロム酸が局部的に残存できなくな
ったためと考えられる。このように、りん酸添加で黄粉
発生の抑制、外観の白色化が可能であるが、りん酸は弱
酸のためプロトン解離度が低く、短時間加熱乾燥処理で
は添加したりん酸を完全に還元反応で消費することは困
難でクロメート皮膜中に未反応のりん酸が残存すること
になる。この残存りん酸はその吸湿性のために皮膜強度
及び耐食性を劣化し、塗装密着性を低下する。良好な耐
食性、塗装密着性を得るには、りん酸を添加した場合、
クロメート処理時の加熱乾燥でりん酸をクロム還元反応
で完全に消費することが重要である。
【0010】更に本発明者らはこのりん酸消費を伴う還
元反応を阻害する要因として、めっき鋼板上の酸化皮膜
が大きく関与していることを見出した。つまり、クロメ
ート処理原板として予めアルカリ脱脂し酸化皮膜を除去
しためっき鋼板では、未脱脂材に比べ、同一クロメート
処理条件においても、クロム固定率が向上し、裸耐食
性、塗装密着性も向上することがわかった。クロメート
処理めっき鋼板を安価に大量生産するには、クロメート
処理前にめっき鋼板の酸化皮膜を除去することは困難な
ので、クロメート処理時に、この酸化皮膜を破壊、除去
し、りん酸によるエッチングを迅速に進ませるための反
応促進助剤をクロメート処理液に添加する事が必要であ
り、強酸を更に添加することでクロメート処理直後でも
高いクロム固定率が得られ、添加したりん酸が完全に消
費され、裸耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色外
観クロメート処理ができる事を見出した。
【0011】これはクロメート処理液に添加した強酸が
解離してプロトンを放出し、このプロトンがクロメート
処理時にめっき鋼板上の酸化皮膜を破壊し、りん酸の鋼
板へのエッチング反応を迅速に行わせることを可能にし
たためである。このようにりん酸添加により黄粉抑制、
白色化を行ない、更に強酸を添加することによって、耐
黄粉性および白色外観を損なうことなく裸耐食性、塗装
密着性にも優れた性能を確保することができることを確
認した。さらに耐食性を向上するため、コロイド状シリ
カ(シリカゾル)の添加が有効である。しかしながら、
強酸のうちフッ素イオンを含有するものはクロメート処
理液中に共存するコロイド状シリカを分解しゲル化する
ことによって液の安定性を損なうので、強酸としては塩
酸、硝酸、硫酸の1種又は2種以上とする必要がある。
尚、強酸を添加しても、りん酸無添加のクロメート処理
液では原因はさだかではないが鋼板外観の白色化が困難
であり、外観白色化にはりん酸添加が必須である。
【0012】本発明に使用する溶融亜鉛めっき鋼板とし
ては溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板等
がある。溶融亜鉛めっき鋼板は、通常スパングル形成元
素としてPb、Sbを、また黒変防止のためSnを添加
しており、これらの合計は0.1%以上添加されなけれ
ば上記目的を達成できない。一方、これらの元素は溶融
めっき後の凝固過程で亜鉛結晶粒界に偏析している。貴
な金属であるPb、Sb、Sn等はZnとの間に局部電
池を構成しており、このことがクロメート処理後の保存
中に、残留Cr6+のZnによる還元を促進して、その腐
食生成物が黄粉になることが判明した。つまり黄粉の発
生はPb、Sb、Snの合計が0.1%以上になると顕
著になるのである。本発明は白色外観、裸耐食性、塗装
密着性というクロメート皮膜の生成にかかわる特性に効
果を発揮するものなので、亜鉛系めっき目付量には無関
係に適用できる。例えば、溶融亜鉛系めっきのスパング
ル材、ミニマムないしゼロスパングル材、合金化溶融亜
鉛めっき鋼板は、それぞれ上記貴金属の偏析があって黄
粉発生があり、これらに適用して効果を示す。
【0013】使用する部分還元クロメート液の還元比は
0.1〜0.7が使用範囲で、好ましくは0.3〜0.
5である。還元比が0.1未満では処理鋼板上でのCr
還元反応が十分進まず、十分な白色外観が得られない。
また0.7超ではクロメート皮膜中のCr6+が少なくな
りコロイド状シリカを添加してもクロメート処理鋼板の
加工部耐食性が十分でなく、またクロメート液そのもの
の安定性も低下する。部分還元クロム酸は種々の有機還
元剤(澱粉、メタノール、蔗糖、グリコール、エタノー
ル等)又は無機還元剤(蓚酸、過酸化水素、次亜りん酸
等)で無水クロム酸を還元することで得られる。
【0014】部分還元クロメート液濃度は、塗布方法で
異なってくるが、液中Cr濃度がCr量として2〜30
g/lとなるように調整する。2g/l未満では十分な
Cr付着量が得られないため耐食性が確保できない。3
0g/l超では後述の適性Cr付着量を確保しにくく、
均一な反応皮膜が得られにくい。またクロメート液その
ものの安定性も低下する。Cr付着量としては5〜10
0mg/m2、望ましくは20〜60mg/m2の範囲に
管理することが好ましい。5mg/m2未満では十分な
耐食性が確保できず、100mg/m2超では未反応C
6+が多くなり固定率が低下することより塗装密着性が
低下する。
【0015】りん酸添加は処理鋼板のエッチング能力を
高め、エッチング形態を未添加時の局部エッチングから
全面エッチングに変え、黄粉発生原因であるピットある
いは凹部の発生を抑制するのに役立つと共に、Cr6+
還元反応(CrO4 2-+8H++3e-→Cr3++4H
2O)でのプロトン供給に寄与することにより、固定率
を向上し、外観の白色化に寄与する。その適性添加量は
上記還元クロメート液濃度に対して3〜15g/lの範
囲に管理することが好ましい。3g/l未満は鋼板表面
でのCr6+還元反応が遅滞し、その結果エッチングが不
十分となり黄粉発生を抑制できず、外観も白色化できな
い。15g/l超では、エッチング反応に伴うクロム酸
の還元反応が進みすぎ、得られたクロメート皮膜中のC
6+が少なくなりすぎてコロイド状シリカを添加して
も、十分な耐食性が確保できない。
【0016】コロイド状シリカはそれ自身が有する極性
シラノール基によってクロメート皮膜を強固にし、耐食
性向上に寄与する。また、塗膜との密着性も向上させ
る。シリカ微粒子の形態は粒状、棒状等問わないが、そ
の粒径あるいは短径は数μm〜数10μmが望ましい。
添加量としては、SiO2換算で4〜180g/lとす
る必要がある。望ましくは、15〜60g/lである。
4g/l未満では、優れた裸耐食性を確保しにくく、1
80g/l超では液の長期安定性が確保できないし、塗
装密着性も低下する。
【0017】強酸(塩酸、硝酸、硫酸のいずれか1種ま
たは2種以上)の添加量は合計で0.005〜0.10
規定で管理する必要がある。0.005規定未満では、
優れた塗装密着性が確保しにくく、0.10規定超では
エッチング反応に伴うクロム酸の還元反応が進みすぎ、
得られたクロメート皮膜中のCr6+が少なくなりすぎ
て、十分な耐食性が確保できない。本処理液に樹脂を添
加し耐食性のより一層の向上を図ることについては何等
問題はない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。溶
融亜鉛めっき鋼板としてミニマムスパングル溶融亜鉛め
っき鋼板を使用し、クロメート処理は表1〜表3に示す
クロメート液をスプレー塗布したのちロール絞りで付着
量を調整し、ただちに熱風で板温が80〜100℃にな
るまで乾燥した。クロム酸には過酸化水素で部分還元し
たもの及び無水クロム酸を使用した。りん酸、コロイド
状シリカ、塩酸、硝酸、硫酸は市販品を使用した。処理
鋼板の全Cr付着量(mg/m2)は蛍光X線で測定し
た。上記のようにして得られた種々の処理鋼板について
下記の実験を実施した。
【0019】その結果を表1〜表3にまとめて示す。表
より明らかなように、本発明であるCr濃度2〜30g
/l、還元比0.2〜0.7の部分還元クロム酸に、コ
ロイド状シリカをSiO2換算で4〜180g/l、り
ん酸を3〜15g/l、さらに0.005〜0.10規
定の強酸(塩酸、硝酸、硫酸のいずれか1種または2種
以上の合計量で)を添加したクロメート液で処理した溶
融亜鉛めっき系鋼板は、優れた耐黄粉性と白色外観を呈
し、しかも裸耐食性、塗装密着性にも優れていることが
わかる。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】1)裸耐食性 端面及び裏面シールを行い、塩水噴霧試験(JIS Z
2371)を実施し、72時間経時後の白錆発生率を評
価し、5%未満を良好と判断した。 2)塗装密着性 関西ペイント製アラミック♯1000を乾燥膜厚25μ
目標で塗布し、120℃で20分間焼付けた後、2mm
角の素地鋼板に達する碁盤目を100個描き、セロテー
プで剥離した時の塗膜の剥離数で評価し、剥離数が3以
内を良好と判断した。
【0024】3)外観色調測定 市販の色彩色差計でX、Y、Zを測定し、黄色度(YI
値)を次式にて求めた。YI=100×(1.28×X
−1.06×Z)/Y。YI値が小さい程、黄色味がな
くなり、YI値が零以下で白色外観と判断した。
【0025】4)黄粉発生状況 評価面同志を重合わせ、温度40℃、湿度60Wet
%、4hrの乾燥環境と温度25℃、湿度95Wet
%、4hrの湿潤環境を7日間繰り返すスタックテスト
(トルク圧70kgf×cm2)を行った。開梱後の黄
粉発生状況を4段階目視評価(4:黄粉発生無し、3:
一部黄粉発生(程度小)、2:全面黄粉発生(程度
小)、1:全面黄粉発生(程度大))し、評点4を良好
と判断した。5)めっき層の組成は、残部不純物及びZ
nからなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき層中にPb、Sb、Snの合計が
    0.1%以上含まれる溶融亜鉛系めっき鋼板に、濃度が
    Cr量として2〜30g/l、還元比Cr3+/(Cr3+
    +Cr6+)が0.1〜0.7の部分還元クロム酸に、コ
    ロイド状シリカをSiO2換算で4〜180g/l、り
    ん酸を3〜15g/l、さらに強酸として塩酸、硝酸、
    硫酸のいずれか1種または2種以上を合計で0.005
    〜0.10規定添加して調合したクロメート処理液を接
    触塗布し、加熱乾燥させて、鋼板表面にCr量として5
    〜100mg/m2のクロメート皮膜を形成することを
    特徴とする耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色ク
    ロメート処理方法。
  2. 【請求項2】 濃度がCr量として2〜30g/l、還
    元比Cr3+/(Cr 3++Cr6+)が0.1〜0.7の部
    分還元クロム酸に、コロイド状シリカをSiO2換算で
    4〜180g/l、りん酸を3〜15g/l、さらに強
    酸として塩酸、硝酸、硫酸のいずれか1種または2種以
    上を合計で0.005〜0.10規定添加した耐食性、
    塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロメート処理液。
JP9283893A 1993-04-20 1993-04-20 耐食性、塗装密着性に優れた耐黄粉性白色クロメート処理方法及びクロメート処理液 Withdrawn JPH06306630A (ja)

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KR20020029151A (ko) * 2000-10-12 2002-04-18 이구택 고온소부시 가공후 내식성이 우수한 자동차 연료탱크용크로메이트 용액 및 이를 이용한 강판의 제조방법
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