JPH06305984A - シクロヘキセン誘導体の製造方法 - Google Patents

シクロヘキセン誘導体の製造方法

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JPH06305984A
JPH06305984A JP5094496A JP9449693A JPH06305984A JP H06305984 A JPH06305984 A JP H06305984A JP 5094496 A JP5094496 A JP 5094496A JP 9449693 A JP9449693 A JP 9449693A JP H06305984 A JPH06305984 A JP H06305984A
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JP
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catalyst
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rare earth
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Withdrawn
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JP5094496A
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English (en)
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Osamu Kobayashi
修 小林
Iwao Yatani
巌 八谷
Mitsuharu Araki
三晴 荒木
Harurou Ishitani
暖郎 石谷
Takeshi Takabori
健 高堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06305984A publication Critical patent/JPH06305984A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回収及び再使用が可能な触媒を使用し、共役
オレフィンと活性オレフィンとを反応させてシクロヘキ
セン誘導体を製造する方法を提供する。 【構成】 触媒として希土類元素とペルフルオロアルカ
ンスルホン酸類との塩からなる希土類触媒を使用し、共
役オレフィンと活性オレフィンとを反応させてシクロヘ
キセン誘導体を製造する方法である。また、反応終了後
は、この希土類触媒を回収し、必要により再使用する。 【効果】 反応終了後の触媒回収が容易であり、また、
必要によってはこの回収した触媒を再使用することがで
き、しかも、反応時間の短縮を可能になり、工業的に有
利にシクロヘキセン誘導体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬等の合成中
間体として有用なシクロヘキセン誘導体の新規な製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロヘキセン誘導体の製造方法として
は、共役二重結合をもつ化合物と活性二重結合をもつ化
合物とを反応させる、いわゆるディールス・アルダー反
応が知られている。この際、塩化アルミニウムの如きル
イス酸触媒を添加すると、反応を円滑に進行させること
が可能となる〔J. Am. Chem. Soc., Vol.82, p4432 (19
60); J. Org. Chem., Vol.32, p869 (1967) 〕。
【0003】しかるに、これらルイス酸を用いた場合に
は、反応終了後に生成物とルイス酸とを分離するため
に、通常、反応混合物を水で処理している。すなわち、
ルイス酸触媒を水と反応させて水溶性物質に変えること
により分離している。しかしながら、この水溶性物質か
らルイス酸触媒を再生することは非常に困難であり、ま
た、廃棄する場合にも処理コストが嵩み、工業的に大量
に製造するための方法としては難点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前述のような問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた
結果、共役オレフィンと活性オレフィンのディールス・
アルダー反応によりシクロヘキセン誘導体を製造する際
に、希土類系触媒が良好な触媒になることを見出し、ま
た、反応触媒としてこの希土類系触媒を使用することに
より、反応終了後の触媒回収が容易であり、しかも、こ
の回収した触媒を再使用できることを見出し、本発明に
到達した。
【0005】従って、本発明の目的は、反応終了後の触
媒回収が容易であり、また、必要によってはこの回収し
た触媒を再使用することが可能な、工業的に有利なシク
ロヘキセン誘導体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
【0007】
【化4】
【0008】(但し、式中、R1 、R2 、R3 、R4
5 及びR6 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アリール基又はアルコキシル基を示し、また、これらR
1 、R 2 、R3 、R4 、R5 及びR6 の何れか2つが一
体となって環状構造の一部を形成してもよい)で表され
る共役オレフィンと、下記一般式(2)
【0009】
【化5】
【0010】(但し、式中、R7 、R8 、R9 及びR10
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アリール基、アルコキシル基、アシルオキシ基、オ
キシカルボニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ス
ルホニル基、ハロホルミル基、ホルミル基、カルボキシ
ル基、カルバモイル基又はアミジノ基であり、また、こ
れらR7 、R8 、R9 及びR10の何れか2つが一体とな
って環状構造の一部を形成してもよい。但し、R7 、R
8 、R9 及びR10のうち、少なくとも1つはアルケニル
基、アリール基、アルコキシル基、アシルオキシ基、オ
キシカルボニル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ
基、シアノ基、スルホニル基、ハロホルミル基、ホルミ
ル基、カルボキシル基、カルバモイル基又はアミジノ基
である)で表される活性オレフィンとを反応させ、下記
一般式(3)
【0011】
【化6】
【0012】(但し、式中、R1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 、R7 、R8 、R9 及びR 10は前記と同じで
ある)で表されるシクロヘキセン誘導体を製造する方法
において、触媒として下記一般式(4) RE(OSO2 Rf)3 ……(4) (但し、式中、REは希土類金属元素であり、Rfはペ
ルフルオロアルキル基である)で表される希土類系触媒
の存在下に反応させるシクロヘキセン誘導体の製造方法
である。
【0013】また、本発明は、上記のシクロヘキセン誘
導体の製造方法において、反応終了後、触媒として使用
した希土類系触媒を回収し、この回収した触媒を反応触
媒として再使用する方法である。
【0014】上記一般式(1)において、R1 、R2
3 、R4 、R5 及びR6 として用いられるアルキル基
としては、置換又は非置換のメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、オク
チル基、ドデシル基等を広範に例示することができる。
また、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 として用
いられるアルケニル基としては、置換又は非置換のエテ
ニル基、プロペニル基、ブテニル基等を例示することが
できる。更に、R1 、R2 、R3 、R4 、R5及びR6
として用いられるアリール基としては、置換又は非置換
のフェニル基、トリル基、ナフチル基、ピリジル基、チ
エニル基、フリル基、ピロリル基等が例示される。ま
た、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 として用い
られるアルコキシル基としては、メトキシル基、エトキ
シル基、ブトキシル基等を具体例として挙げることがで
きる。
【0015】また、上記一般式(2)及び(3)におい
て、R7 、R8 、R9 及びR10として用いられるハロゲ
ン元素としては、塩素、臭素及び沃素を挙げることがで
きる。更に、R7 、R8 、R9 及びR10として用いられ
るアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブ
チリル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、ベンゾ
イル基、ナフトイル基、ニコチノイル基等を例示するこ
とができる。
【0016】そして、上記一般式(1)及び(3)にお
いては、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6 の何れ
か2つが一体となって環状構造の一部を形成してもよ
く、また、上記一般式(2)及び(3)においては、R
7 、R8 、R9 及びR10の何れか2つが一体となって環
状構造の一部を形成してもよいが、その環状構造の具体
例としては、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、シ
クロペンタン環、シクロペンテン環等のシクロアルカン
環あるいはシクロアルケン環等を挙げることができる。
【0017】更に、上記一般式(4)において、REと
しては、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリ
ウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ユー
ロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウ
ム、ルテチウム等の希土類系元素が好適に使用できる。
この希土類系元素REについては、その1種のみを単独
で使用できるほか、2種類以上の混合物であってもよ
い。また、Rfとしては、トリフルオロメチル基、ペン
タフルオロエチル基、ノナフルオロブチル基等のペルフ
ルオロアルキル基を例示すことができる。
【0018】本発明の反応の実施に際しては、共役オレ
フィンと活性オレフィンとは通常化学量論量、すなわち
等モル量用いられるが、何れか一方を過剰に用いても差
し支えない。特に、一方の化合物が安価な場合は、これ
を過剰に用いることにより、反応が迅速になる等の点で
好ましい。
【0019】本発明の反応における前記希土類系触媒の
使用量は、共役オレフィンと活性オレフィンのうち、使
用量の少ない化合物に対して0.01〜200モル%で
あり、好ましくは、0.1〜100モル%である。0.
01モル%以下の使用量では反応が遅くて実質的に進行
しない。一方、希土類系触媒は、上記の範囲を超えて大
量に使用しても差し支えないが、反応速度が実質的に改
善されないため経済的利点はない。
【0020】本発明の反応は、無溶媒でも実施し得る
が、溶媒を用いても差し支えない。溶媒としては、ジク
ロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベ
ンゼンに代表されるハロゲン化炭化水素や、ヘキサン、
シクロヘキサンに代表される脂肪族あるいは脂環式炭化
水素や、ベンゼン、トルエンに代表される芳香族炭化水
素や、アセトニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼ
ン、二硫化炭素等の様な非プロトン性溶媒や、あるい
は、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のプロトン性溶媒等を広範に使用できるが、原料や触媒
の溶解度が高い点で、ハロゲン化炭化水素やアセトニト
リル、ニトロメタン、二硫化炭素、水等が好ましい。ま
た、これらの混合溶媒を使用しても差し支えない。
【0021】反応温度は、用いる反応溶媒や触媒によっ
ても異なるが、通常−100℃から300℃の範囲であ
り、好ましくは室温から200℃の範囲である。また、
反応時間も反応条件によって異なるが、通常は10分か
ら100時間で反応は終了する。反応終了後、生成した
シクロヘキセン誘導体を種々の方法で単離することがで
きるが、以下の方法は、希土類系触媒を容易に回収して
再使用できる点で好ましい。
【0022】 第一の方法は、希土類系触媒を水溶液
として反応混合物から分離し、回収し再使用する方法で
ある。すなわち、反応混合物に溶媒量の水を加えた後、
未反応の共役オレフィンや活性オレフィン及び反応生成
物のシクロヘキセン誘導体等を溶媒抽出法等でこの水溶
液から分離することにより、希土類系触媒を含む水溶液
を回収する。この水溶液から水を留去して希土類系触媒
を単離する。
【0023】 第二の方法は、未反応の共役オレフィ
ンや活性オレフィン及び反応生成物のシクロヘキセン誘
導体等を蒸留法で分離することにより、希土類系触媒を
残留物として回収する方法である。何れの方法において
も、反応生成物は、常法に従って、カラムクロマトグラ
フィー、蒸留、再結晶等で単離精製を行う。一方、希土
類系触媒は、必要ならば更に精製操作を行い、本発明の
反応触媒として再使用することができる。
【0024】
【作用】本発明方法によれば、希土類系触媒がいわゆる
ルイス酸触媒として機能し、共役オレフィンと活性オレ
フィンのディールス・アルダー反応における良好な触媒
となると考えられる。また、この希土類系触媒は、水に
良く溶け、これによって反応生成物との分離が容易にな
り、また、触媒を分離してその再利用を簡便に行なうこ
とができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。
【0026】実施例1 メタクロレイン10.0gとトリス(トリフルオロメタ
ンスルホン酸)イッテルビウム17.7gとを350m
lの塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシ
クロペンタジエン28.2gを15分かけて添加し、そ
のまま2時間攪拌した後、250mlの水を加え、塩化
メチレンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−
カルボキシアルデヒドが77%の収率で生成しているこ
とが判明した。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、
5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデ
ヒドのエキソ体とエンド体との比は93対7であった。
【0027】水層から水を留去して回収したトリス(ト
リフルオロメタンスルホン酸)イッテルビウム17.6
gとメタクロレイン10.0gとを350mlの塩化メ
チレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシクロペンタ
ジエン28.2gを15分かけて添加し、そのまま2時
間攪拌した後、250mlの水を加え、塩化メチレンで
抽出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分析した
結果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシ
アルデヒドが75%の収率で生成していることが判明し
た。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、5−ノルボ
ルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデヒドのエキ
ソ体とエンド体の比は92対8であった。
【0028】実施例2 メチルビニルケトン10.0gとトリス(トリフルオロ
メタンスルホン酸)イッテルビウム17.7gとを35
0mlの塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これ
にシクロペンタジエン28.2gを15分かけて添加
し、そのまま2時間攪拌した後、250mlの水を加
え、塩化メチレンで抽出した。有機層をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果、2−アセチル−5−ノルボル
ネンが86%の収率で生成していることが判明した。ま
た、核磁気共鳴装置で分析した結果、2−アセチル−5
−ノルボルネンのエキソ体とエンド体の比は10対90
であった。
【0029】水層から水を留去して回収したトリス(ト
リフルオロメタンスルホン酸)イッテルビウム17.5
gとメチルビニルケトン10.0gとを350mlの塩
化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシクロペ
ンタジエン28.2gを15分かけて添加し、そのまま
2時間攪拌した後、250mlの水を加え、塩化メチレ
ンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、2−アセチル−5−ノルボルネンが87%の
収率で生成していることが判明した。また、核磁気共鳴
装置で分析した結果、5−ノルボルネン−2−メチル−
2−カルボキシアルデヒドのエキソ体とエンド体の比は
11対89であった。
【0030】実施例3 1,4−ナフトキノン22.6gとトリス(トリフルオ
ロメタンスルホン酸)イッテルビウム17.7gとを3
50mlの塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。こ
れにシクロペンタジエン28.2gを15分かけて添加
し、そのまま2時間攪拌した後、250mlの水を加
え、塩化メチレンで抽出した。有機層をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果、1,4,1a,4a−テトラ
ヒドロ−1,4−メタノアントラセン−9,10−ジオ
ンが93%の収率で生成していることが判明した。ま
た、核磁気共鳴装置で分析した結果、この反応では、
1,4,1a,4a−テトラヒドロ−1,4−メタノア
ントラセン−9,10−ジオンのエンド体のみが選択的
に生成し、エンド体は全く生成しなかった。
【0031】水層から水を留去して回収したトリス(ト
リフルオロメタンスルホン酸)イッテルビウム17.6
gと1,4−ナフトキノン10.0gとを350mlの
塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシクロ
ペンタジエン28.2gを15分かけて添加し、そのま
ま2時間攪拌した後、50mlの水を加え、塩化メチレ
ンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、1,4,1a,4a−テトラヒドロ−1,4
−メタノアントラセン−9,10−ジオンが96%の収
率で生成していることが判明した。また、核磁気共鳴装
置で分析した結果、1,4,1a,4a−テトラヒドロ
−1,4−メタノアントラセン−9,10−ジオンのエ
ンド体のみが選択的に生成し、エンド体は全く生成しな
かった。
【0032】実施例4 メタクロレイン10.0gとトリス(トリフルオロメタ
ンスルホン酸)スカンジウム14.0gとを350ml
の塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシク
ロペンタジエン28.2gを15分かけて添加し、その
まま2時間攪拌した後、50mlの水を加え、塩化メチ
レンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カル
ボキシアルデヒドが96%の収率で生成していることが
判明した。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、5−
ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデヒド
のエキソ体とエンド体の比は11対89であった。
【0033】水層から水を留去して回収したトリス(ト
リフルオロメタンスルホン酸)スカンジウム14.0g
とメタクロレイン10.0gとを350mlの塩化メチ
レンに溶解し、0℃に冷却した。これにシクロペンタジ
エン28.2gを15分かけて添加し、そのまま2時間
攪拌した後、250mlの水を加え、塩化メチレンで抽
出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分析した結
果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシア
ルデヒドが75%の収率で生成していることが判明し
た。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、5−ノルボ
ルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデヒドのエキ
ソ体とエンド体の比は92対8であった。
【0034】実施例5 メタクロレイン10.0gとトリス(トリフルオロメタ
ンスルホン酸)スカンジウム14.0gとを350ml
の塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシク
ロペンタジエン28.2gを15分かけて添加し、その
まま2時間攪拌した後、50mlの水を加え、塩化メチ
レンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィーで分
析した結果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−カル
ボキシアルデヒドが96%の収率で生成していることが
判明した。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、5−
ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデヒド
のエキソ体とエンド体の比は11対89であった。
【0035】実施例6〜14 各種の共役オレフィン(1)と各種の活性オレフィン
(2)とを使用し、触媒としてトリス(トリフルオロメ
タンスルホン酸)スカンジウム14.0gを使用し、実
施例4と同様にして反応を行った。この時使用した各種
の共役オレフィンの種類と使用量、各種の活性オレフィ
ンの種類と使用量及び得られた反応生成物のシクロヘキ
セン誘導体(3)の収率と、核磁気共鳴装置による分析
で決定したシクロヘキセン誘導体(3)のエキソ体とエ
ンド体との比をそれぞれ表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例15 メタクロレイン10.0gとトリス(トリフルオロメタ
ンスルホン酸)イットリウム7.65gとを350ml
の塩化メチレンに溶解し、0℃に冷却した。これにシク
ロペンタジエン28.2gを15分かけて添加し、その
まま16時間攪拌した後、250mlの水を加え、塩化
メチレンで抽出した。有機層をガスクロマトグラフィー
で分析した結果、5−ノルボルネン−2−メチル−2−
カルボキシアルデヒドが63%の収率で生成しているこ
とが判明した。また、核磁気共鳴装置で分析した結果、
5−ノルボルネン−2−メチル−2−カルボキシアルデ
ヒドのエキソ体とエンド体の比は89対11であった。
【0038】実施例16〜27 共役オレフィンとしてシクロペンタジエン28.2gを
使用し、活性オレフィンとしてメタクロレイン10.0
gを使用し、触媒として各種の希土類系触媒を使用し、
実施例15と同様の反応を行った。この時使用した各種
の希土類系触媒の種類と使用量及び得られた反応生成物
のシクロヘキセン誘導体(3)の収率と、核磁気共鳴装
置による分析で決定したシクロヘキセン誘導体(3)の
エキソ体とエンド体との比をそれぞれ表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明の方法によれば、共役オレフィン
と活性オレフィンとを反応させてシクロヘキセン誘導体
を製造する際に希土類系触媒を使用することにより、反
応終了後の触媒回収が容易であり、また、必要によって
はこの回収した触媒を再使用することができ、しかも、
反応時間の短縮が可能になり、工業的に有利にシクロヘ
キセン誘導体を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 43/188 7419−4H 43/192 7419−4H 45/69 46/00 47/42 7188−4H 47/445 7188−4H 49/543 7188−4H 50/16 7188−4H 50/22 7188−4H 51/353 57/26 8930−4H 205/10 7188−4H 253/30 255/46 9357−4H C07D 263/22 // C07B 61/00 300 (72)発明者 荒木 三晴 埼玉県和光市新倉1−20−60−203 (72)発明者 石谷 暖郎 東京都豊島区南池袋1−9−5−203 (72)発明者 高堀 健 兵庫県姫路市網干区新在家940

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6
    は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基又
    はアルコキシル基を示し、また、これらR1 、R 2 、R
    3 、R4 、R5 及びR6 の何れか2つが一体となって環
    状構造の一部を形成してもよい)で表される共役オレフ
    ィンと、下記一般式(2) 【化2】 (但し、式中、R7 、R8 、R9 及びR10は水素原子、
    ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール
    基、アルコキシル基、アシルオキシ基、オキシカルボニ
    ル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホニル基、
    ハロホルミル基、ホルミル基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基又はアミジノ基であり、また、これらR7 、R
    8 、R9 及びR10の何れか2つが一体となって環状構造
    の一部を形成してもよい。但し、R7 、R8 、R9 及び
    10のうち、少なくとも1つはアルケニル基、アリール
    基、アルコキシル基、アシルオキシ基、オキシカルボニ
    ル基、アミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、
    スルホニル基、ハロホルミル基、ホルミル基、カルボキ
    シル基、カルバモイル基又はアミジノ基である)で表さ
    れる活性オレフィンとを反応させ、下記一般式(3) 【化3】 (但し、式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6
    7 、R8 、R9 及びR 10は前記と同じである)で表さ
    れるシクロヘキセン誘導体を製造する方法において、触
    媒として下記一般式(4) RE(OSO2 Rf)3 ……(4) (但し、式中、REは希土類金属元素であり、Rfはペ
    ルフルオロアルキル基である)で表される希土類系触媒
    の存在下に反応させることを特徴とするシクロヘキセン
    誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応終了後、触媒として使用した希土類
    系触媒を回収し、この回収した触媒を反応触媒として再
    使用する請求項1記載のシクロヘキセン誘導体の製造方
    法。
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