JPH0629989Y2

JPH0629989Y2 - 天然腸ウインナソーセージ充填機の充填腸排出シューター

Info

Publication number: JPH0629989Y2
Application number: JP2752390U
Authority: JP
Inventors: 忠夫生宗; 庸雄水野; 信二寒沢; 孝幸高橋; 智哉鷲頭
Original assignee: Prima Meat Packers Ltd
Current assignee: Prima Meat Packers Ltd
Priority date: 1990-03-17
Filing date: 1990-03-17
Publication date: 1994-08-17
Anticipated expiration: 2004-08-17
Also published as: JPH03117476U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、天然腸、特に羊腸ウインナ充填機の充填腸排
出シューターに関する。

（従来の技術）近年、ＷＡＣＳ(Workshop Attitude Control System)の
検討が盛んになってきている。その背景には、人手不足
による省力化、ノウハウの機械化による代替化・均質化
・効率化などがある。

食品加工・製造分野においてもＷＡＣＳは重要な課題で
ある。

ところで、従来、このような分野の技術としては、例え
ば以下に示すようなものがあった。

第４図はかかる従来の天然腸ウインナソーセージ充填機
の腸送り出し装置の構成図である。

この図に示すように、１は生地が吐出されるノズル、２
はこのノズル１に装着される腸（羊腸）、２ａは一枚
腸、３はパッキン、４は腸送りカラー、５は固定ガイ
ド、６はリンキングされたウインナソーセージである。

従来、天然腸ウインナソーセージ充填機の腸送り出しを
行う場合には、腸送りカラー４をウインナソーセージの
排出に合わせながら操作者の右手によって押して送るよ
うにしていた。

また、ノズル１は常時回転し、生地は間欠的に吐出する
ことにより、左手で支持しながらウインナソーセージを
リンキングさせる。つまり、ウインナソーセージ６は左
手の手のひらを上にしてその手のひらをトンネル状に丸
め、その中をウインナが通過するように充填機の排出口
に置く。手のひらで排出されていくウインナソーセージ
の圧力を感じながら、滑らせるように下方へ落下させて
いた。

（考案が解決しようとする課題）このように、ウインナソーセージの充填中は、常に左手
を充填機に添えていなければならず人手を必要とし、自
動化は難しいものであった。

特に、羊腸はウインナソーセージ外皮としては良好な材
料であるが、天然腸であるために、人工腸に比べて、取
り扱いが難しい。例えば、寸法がまちまちであり、材質
も均質でなく、破け易いなどの問題を有しており、ＷＡ
ＣＳの採用に難があった。

本考案は、上記問題点を除去し、天然腸ウインナソーセ
ージ充填機の充填腸排出を自動化し、人手と同様な確実
な動作が可能な天然腸ウインナソーセージ充填機の充填
腸排出シューターを提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）本考案は、上記目的を達成するために、天然腸ウインナ
ソーセージ充填機の充填腸排出シューターにおいて、生
地が吐出されるノズル上に天然腸が装着され、前記生地
が充填腸排出される排出口に充填腸排出シューターを設
け、該充填腸排出シューターは、排出口の方向に対して
横方向に延びると共に緩い下方への傾斜を有し、前記ノ
ズルから排出される天然腸ウインナソーセージを受ける
第１の受け部と、該第１の受け部に連設され、折り曲げ
られて更に下方へ傾斜を有する第２の受け部とを具備す
る。

（作用）本考案の天然腸ウインナソーセージ充填機の充填腸排出
シューターは、上記のように、充填腸排出シューター(1
6)の第１の受け部(16a)上では、ウインナソーセージは
回転を止められるため、第１の受け部(16a)上で摩擦を
生じ、また、横方向にガイドした後、下方へ自然に落下
させるように流れる方向が変えられる。

また、最初のひねりにおいては、充填腸排出シューター
(16)の第１の受け部(16a)により、腸へは下方への力が
かかることはないので、的確なひねりが加えられ、リン
キングを行うことができる。その後、ウインナソーセー
ジを第２の受け部(16b)により円滑に落下させていくこ
とができる。

（実施例）以下、本考案の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第１図は本考案の実施例を示す天然腸ウインナソーセー
ジ充填機の排出部の正面図、第２図はその天然腸ウイン
ナソーセージ充填機の排出部の側面図である。

これらの図に示すように、11は生地が吐出されるノズル
であり、この上に腸（羊腸）10が装着される。12は固定
部、13はパッキン、14は固定ガイドである。そこで、腸
10はパッキン13の前では一枚腸10aになって進む。そこ
で、ノズル11から吐出した生地が一枚腸10aを引張り出
してリンキングされたウインナソーセージ15を作ってい
く。

この充填腸排出口にはシューター（受け板）16が設けら
れる。このシューター16は上部からＸ軸に対してα°の
傾斜を有する第１の受け部16aと、折り曲げられる中間
部16cと、下方へと傾斜する第２の受け部16bを有する。
また、視覚センサ17により第１の受け部16aがモニタさ
れ、充填腸ウインナソーセージ15が破れて生地が飛び出
した場合には、それを検出して、アラームを発すると共
に、この天然腸ウインナソーセージ充填機を停止する。

また、第１の受け部16aの上端エッジはＹ軸方向に対し
てβ°のテーパを有している。なお、例えば、α°，β
°はそれぞれ10°前後である。

次に、充填腸排出シューターの作用について第３図を参
照しながら説明する。

まず、第３図(a)に示すように、最初に排出されたウイ
ンナソーセージ15aは、充填腸排出シューター16の第１
の受け部16aの角度α°によって図の右方向に滑って落
下してゆく。角度β°はそれを確実に行うために形成し
ている。なお、ノズル11と、このノズル11上の腸10aは
常に回転している。

次に、第３図(b)に示すように、続けて出てきたウイン
ナソーセージ15bは、引っ張られていき、第３図(c)に示
すように、ノズル11から吐出される生地は停止され、充
填腸排出シューター16の第１の受け部16a上のウインナ
ソーセージ15bはそこに接触し、回転しなくなるので、
ひねり18が生じ、次いで、第３図(d)に示すように、完
全にリンキングされると、再び、ノズル11から生地が吐
出され、次のウインナソーセージ15cが作られていく。

このように、充填腸排出シューター16の第１の受け部16
a上では、ウインナソーセージは回転を止められるた
め、第１の受け部16a上で摩擦を生じ、また、横方向に
ガイドした後、下方へ自然に落下させるように流れる方
向が変えられる。

また、最初のひねりにおいては、充填腸排出シューター
16の第１の受け部16aにより、腸へは下方へ引っ張り力
がかかることはないので、的確なひねりが加えられ、リ
ンキングを行うことができる。その後、ウインナソーセ
ージを第２の受け部16bにより円滑に落下させていくこ
とができる。

更に、天然腸は材質が均一でなく、天然腸に比べて破れ
易い。ところで、その腸が破れる場合は、排出口の充填
腸排出シューター16の第１の受け部16a上で発生する率
が高い。そこで、その第１の受け部16a上を、常時、視
覚センサ17により第１の受け部16a上をモニタし、充填
腸が破れて生地が飛び出した場合には、それを検出し、
アラームを発生させると共に、装置を停止するなど適切
な処置をとることができる。

なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、
本考案の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これ
らを本考案の範囲から排除するものではない。

（考案の効果）以上、詳細に説明したように、本考案によれば、次のよ
うな効果を奏することができる。

(1)従来、人手によっていたウインナソーセージの排出
作業を、充填腸排出シューターを配置することにより、
省力化することができる。

(2)充填腸排出シューターは極めて簡単な構成でありな
がら、ウインナソーセージにひねりを加え、確実なリン
キングを行わせることができる。

(3)ウインナソーセージの排出は確実であり、最初のひ
ねりにおいては、充填腸排出シューターの第１の受け部
により、腸へは下方への引っ張り力がかかることはない
ので、的確なひねりを加え、確実にリンキングを行うこ
とができる。その後、ウインナソーセージを第２の受け
部により円滑に落下させていくことができる。

特に、取扱いに難がある天然腸のウインナソーセージの
排出の自動化を的確に行うことができ、本考案の実用的
効果は著大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す天然腸ウインナソーセー
ジ充填機の排出部の正面図、第２図はその天然腸ウイン
ナソーセージ充填機の排出部の側面図、第３図は本考案
の実施例を示す天然腸ウインナソーセージ充填機の充填
腸排出シューターの作用を示す図、第４図は従来の腸送
り出し装置の構成図である。 10……腸（羊腸）、10a……一枚腸、11……ノズル、12
……固定部、13……パッキン、14……固定ガイド、15…
…ウインナソーセージ、16……シューター、16a……第
１の受け部、16b……第２の受け部、16c……中間部、17
……視覚センサ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者高橋孝幸茨城県土浦市中向原635番地プリマハム株式会社内 (72)考案者鷲頭智哉茨城県土浦市中向原635番地プリマハム株式会社内 (56)参考文献実開昭58−32985（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】生地が吐出されるノズル上に天然腸が装着
され、前記生地が充填腸排出される排出口に充填腸排出
シューターを設け、該充填腸排出シューターは、排出口
の方向に対して横方向に延びると共に緩い下方への傾斜
を有し、前記ノズルから排出される天然腸ウインナソー
セージを受ける第１の受け部と、該第１の受け部に連設
され、折り曲げられて更に下方へ傾斜を有する第２の受
け部とを具備する天然腸ウインナソーセージ充填機の充
填腸排出シューター。
【請求項２】前記天然腸は羊腸である請求項１記載の天
然腸ウインナソーセージ充填機の充填腸排出シュータ
ー。
【請求項３】前記第１の受け部の傾斜は略10度である請
求項１記載の天然腸ウインナソーセージ充填機の充填腸
排出シューター。
【請求項４】前記第１の受け部の上面をモニタする視覚
センサを具備する請求項１記載の天然腸ウインナソーセ
ージ充填機の充填腸排出シューター。