JPH06298073A - 鉄道車両用ブレーキ制御装置及び保持機構付き切換弁 - Google Patents

鉄道車両用ブレーキ制御装置及び保持機構付き切換弁

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JPH06298073A
JPH06298073A JP5352395A JP35239593A JPH06298073A JP H06298073 A JPH06298073 A JP H06298073A JP 5352395 A JP5352395 A JP 5352395A JP 35239593 A JP35239593 A JP 35239593A JP H06298073 A JPH06298073 A JP H06298073A
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valve
pressure
brake
emergency
switching valve
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JP5352395A
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Toshiyuki Matsuoka
利幸 松岡
Toshihiko Daito
敏彦 大東
Osamu Akamatsu
修 赤松
Norio Enohata
周夫 榎畑
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Nabco Ltd
Original Assignee
Nabco Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61HBRAKES OR OTHER RETARDING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR RAIL VEHICLES; ARRANGEMENT OR DISPOSITION THEREOF IN RAIL VEHICLES
    • B61H11/00Applications or arrangements of braking or retarding apparatus not otherwise provided for; Combinations of apparatus of different kinds or types

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 非常ブレーキ指令線を常時加圧方式とし、フ
ェイルセーフ化を図った鉄道車両用ブレーキ装置を提供
する。 【構成】 ブレーキ管4内の空気圧力の減圧指令により
供給空気管14からの圧力空気を出力圧に調圧してブレ
ーキシリンダ12側に出力する制御弁9を備え、非常ブ
レーキ指令時に電気指令を無加圧とされる非常ブレーキ
指令線5を設けるとともに、前記供給空気管14に空気
圧力を非常ブレーキ圧力相当に減圧される分岐供給管2
5を設け、前記非常ブレーキ指令線5の加圧時に一次側
を遮断するとともに二次側を排気させる遮断位置と、無
加圧時にブレーキ管4の空気圧力を受けて一次側と二次
側を連通させる連通位置とを有し、空気圧力が低下する
と連通位置から前記遮断位置に切り換え保持する切換弁
21、22を接続し、二次側と前記制御弁9の出力側と
を複式逆止弁24を介してブレーキシリンダ12側に接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両用ブレーキ装
置に係り、特に非常ブレーキ指令線を常時加圧方式とす
るものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の鉄道車両用ブレーキ装置は、例え
ばナブコ技報第65号(1988年1月1日発行)P4
2〜64の「JR貨物高速コンテナ車用CLEブレーキ
装置」の中に示されるものがある。以下図15に基づき
この従来の鉄道車両用ブレーキ装置につき説明する。図
15は従来の鉄道車両用ブレーキ装置の概略つなぎ図で
ある。図15において、常時は無加圧の非常ブレーキ指
令線2と、ブレーキ時の圧力空気源となる元空気ダメ管
3と、管内の空気圧力が降下することにより各車の制御
弁を動作させブレーキ指令空気圧力を発生させるブレー
キ管4が先頭の機関車1から各車に引き通されている。
非常ブレーキ指令線2には非常電磁弁7が、また、ブレ
ーキ管4には非常電磁弁7と非常吐出弁8と制御弁9と
が接続されており、元空気ダメ管3には空気ダメ11が
接続されている。さらに、空気ダメ11から出ている供
給管14には制御弁9と応荷重弁10が、応荷重弁10
の出力管16にはブレーキシリンダ12が接続されてい
る。
【0003】機関車1からブレーキ管4の減圧を行うと
ともに、非常ブレーキ指令線2を加圧すると、各車の非
常電磁弁7が動作し、非常吐出弁8のパイロット室の圧
力空気を排出するため、非常吐出弁8からもブレーキ管
4の圧力空気が排気される。このブレーキ管4の急激な
圧力降下を制御弁9にて検知し、制御弁9は出力管13
を介して非常ブレーキ相当の空気圧力を応荷重弁10に
伝える。応荷重弁10では、車両の荷重条件に応じた非
常ブレーキ圧力を出力管16を介してブレーキシリンダ
12に供給するため、車両に非常ブレーキが作用する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の鉄道車両用(特に機関車、貨車用)ブレーキ装置は、
非常ブレーキ指令線2が引き通されていない車両(特に
貨車)とも混結運用するため、非常ブレーキ指令線2を
このように非常ブレーキ指令時に加圧する方式とせざる
を得なかった。このため、非常ブレーキ指令線2が断線
等を起こした場合に実際に非常ブレーキ指令を出力する
までそれを発見できず、フェイルセーフ化が図られない
という問題があった。
【0005】また、この問題点を解決するに当たって、
切換弁等について現状使用されている部品を組み合わせ
た場合、全体が大型化するとともに電気消費量が大きく
なるという問題点があった。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、非常ブレーキ指令線を常時加圧方式とし、フェ
イルセーフ化を図った鉄道車両用ブレーキ装置を提供す
るとともに、これへの使用に最適な保持機構付き切換弁
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明における鉄道車両用ブレーキ装置は、ブレー
キ管内の空気圧力の減圧指令により供給空気管からの圧
力空気を出力圧に調圧してブレーキシリンダ側に出力す
る制御弁を備えた鉄道車両用ブレーキ装置において、非
常ブレーキ指令時に電気指令を無加圧とされる非常ブレ
ーキ指令線を設けるとともに、前記供給空気管に空気圧
力を非常ブレーキ圧力相当に減圧される分岐供給管を設
け、この分岐供給空気管に、前記非常ブレーキ指令線の
加圧時に一次側を遮断するとともに二次側を排気させる
遮断位置と、非常ブレーキ指令線の無加圧時にブレーキ
管の空気圧力を受けて一次側と二次側を連通させる連通
位置とを有し、ブレーキ管の空気圧力が低下すると連通
位置から前記遮断位置に切り換え保持する切換弁を接続
し、この切換弁の二次側と前記制御弁の出力側とを複式
逆止弁を介してブレーキシリンダ側に接続したものであ
る。
【0008】また、前記切換弁は、一次側が分岐供給空
気管に二次側が複式逆止弁にそれぞれ接続され、パイロ
ットポートの一方がブレーキ管に接続された保持付き切
換弁と、一次側が分岐供給空気管に二次側が前記保持付
き切換弁のパイロットポートの他方にそれぞれ接続され
た非常電磁弁とからなり、前記非常電磁弁は、非常ブレ
ーキ指令線の加圧時に一次側と二次側を連通させる連通
位置と、非常ブレーキ指令線の無加圧時に一次側を遮断
するとともに二次側を排気させる遮断位置とを有し、前
記保持付き切換弁は、前記非常電磁弁からの空気圧力と
ブレーキ管の空気圧力とを受けて一次側を遮断するとと
もに二次側を排気させる遮断位置と、非常電磁弁からの
空気圧力が排気されブレーキ管の空気圧力のみを受けて
一次側と二次側を連通させる連通位置とを有し、ブレー
キ管の空気圧力が低下すると連通位置から前記遮断位置
に切り換え保持するものとすることができる。
【0009】また、上記鉄道車両用ブレーキ装置への使
用に最適な保持機構付き切換弁として、本体内部に摺動
自在に嵌入され、流体圧力を受けて進退することにより
制御弁をを開閉して制御圧を給排するピストン体と、こ
のピストン体をそれぞれ開弁又は閉弁方向に押圧する各
圧力室と、前記ピストン体を閉弁方向に所定の力で付勢
するバネ手段とを有し、前記各圧力室に圧力流体をそれ
ぞれ給排して両圧力室の差圧力と前記バネ付勢力との差
によりピストン体を進退させるよう構成した切換弁にお
いて、前記ピストン体を閉弁方向に押圧する圧力室が排
気された状態で両圧力室の差圧力がバネ付勢力以下とな
り、ピストン体が閉弁位置に位置したとき該ピストン体
をロックするロック手段を設けたものとすることができ
る。
【0010】
【作用】上記構成によれば、本発明のブレーキ装置は、
通常時には、非常ブレーキ指令線が加圧され、かつブレ
ーキ管も加圧されて切換弁は遮断位置をとり、一次側を
遮断するとともに二次側を排気しており、ブレーキは弛
められている。まず、非常ブレーキ指令線を無加圧とす
ると、切換弁は連通位置をとり、分岐供給空気管から圧
力空気が複式逆止弁を介してブレーキシリンダに供給さ
れて非常ブレーキが作用する。ついで、ブレーキ管を減
圧すると、切換弁は遮断位置に切り換わり、一次側を遮
断するとともに二次側を排気し、複式逆止弁の作用で制
御弁を通じて圧力空気がブレーキシリンダに供給されて
非常ブレーキが作用する。そして、この状態でブレーキ
管を加圧すると、制御弁により非常ブレーキが弛められ
るが、切換弁は非常ブレーキ指令線が無加圧のままなの
で前記の遮断位置を保持する。つまり、非常ブレーキ指
令線を無加圧の状態で、非常ブレーキを弛めることがで
きる。
【0011】また、上記構成の如く、この切換弁を、パ
イロットポートの一方がブレーキ管に接続された保持付
き切換弁と、一次側が分岐供給空気管に二次側がこの保
持付き切換弁のパイロットポートの他方にそれぞれ接続
された非常電磁弁とから構成すると、ブレーキ管及び非
常電磁弁からの入力が保持付き電磁弁の双方のパイロッ
トポートに入力され、分岐供給管から複式逆止弁を介し
てブレーキシリンダへの圧力空気の給排は、これらの入
力を受けて保持付き切換弁1つで行う。従って切換弁は
1つで済み、非常電磁弁はパイロットポートへの圧力空
気の給排のみを行うので小容量で済む。
【0012】また、上記構成によれば、本発明の保持付
き切換弁は、2つの圧力室に圧力流体をそれぞれ給排し
て両圧力室の差圧力とバネ付勢力との差によりピストン
体を進退させて制御弁をを開閉し制御圧を給排する。そ
して、ピストン体を閉弁方向に押圧する圧力室が排気さ
れた状態で両圧力室の差圧力がバネ付勢力以下となり、
ピストン体が閉弁位置に位置したときピストン体をロッ
クする。従って、切換弁及びロック機構が一体化され
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1は本発明のブレーキ装置の第1実施
例の概略つなぎ図、図2乃至図4は図1のブレーキ装置
の動作説明図である。なお、図1乃至図4において、図
15と同様の作用を有する部分には同一の符号を付して
その説明を省略する。
【0014】まず、図1に基づき構成を説明する。図1
において、図15と異なる点は以下の通りである。すな
わち、従来のブレーキ装置を構成していた非常電磁弁7
と非常吐出弁8と通路15が撤去され、通常無加圧の非
常ブレーキ指令線2に代えて、通常加圧の非常ブレーキ
指令線5が設けられている。制御弁9と応荷重弁10を
接続している通路中に、入力側の空気通路の切換えを行
う複式逆止弁24が挿入され、入力側は通路17を介し
て制御弁9と、また出力側はAC管13を介して応荷重
弁10に接続されている。供給管14に、供給空気圧力
を非常ブレーキ相当圧力に調整する減圧弁20が接続さ
れ、その出力ポートに、非常電磁弁21が通路25にて
接続され、さらに非常電磁弁21のコイル31は非常ブ
レーキ指令線5に接続されている。この非常電磁弁21
は、通路25(一次側)と通路26(二次側)とを連通
させる連通位置と通路25を遮断するとともに通路26
を大気と連通させ排気させる遮断位置とを有し、コイル
31が消磁しているときは戻しバネ力により、図1に示
す連通位置をとり、コイル31が励磁されると遮断位置
をとる。切換弁22は通路26にて電磁弁21と接続さ
れており、そのパイロット室32はブレーキ管4と接続
されている。この切換弁22は、通路26(一次側)と
通路27(二次側)とを連通させる連通位置と通路26
を遮断するとともに通路27を大気と連通させ排気させ
る遮断位置とを有し、パイロット室32の空気圧力が低
下すると、戻しバネ力により図1の遮断位置をとるとと
もに、ソレノイド23により動作の制限を受けるように
構成されており、切換弁22が図1の状態のときソレノ
イド23が消磁していれば、たとえ切換弁22のパイロ
ット室32に圧力空気が供給されても切換弁22は図1
の状態に保持される。ソレノイド23のコイル33は電
磁弁21のコイル31に並列に非常ブレーキ指令線5に
接続されている。切換弁22は通路27を介して複式逆
止弁24のもう一方の入力ポートに接続されている。
【0015】つぎに、図2乃至図4に基づき作動を説明
する。まず、弛め位置を説明する。図2において、非常
ブレーキ指令線5は加圧状態にあり、ブレーキ管4には
圧力空気が込められている。電磁弁21はコイル31が
励磁されるため、戻しバネ力に打ち勝ち遮断位置をと
る。またソレノイド23もコイル33が励磁されている
ため、押棒34は吸引され切換弁22のラッチ部22a
から離れている。切換弁22のパイロット室32には圧
力空気が込められているため、切換弁22は連通位置を
とる。従って、供給管14の圧力空気は電磁弁21によ
り遮断されているため、ブレーキシリンダ12とはつな
がっていない。また、ブレーキシリンダ12の圧力空気
は通路16、応荷重弁10、AC管13、複式逆止弁2
4、通路27、切換弁22、通路26、電磁弁21を介
して大気に放出されるためブレーキが弛む。
【0016】つぎに、ブレーキ位置を説明する。図3に
おいて、まず、非常ブレーキ指令線5の操作によりブレ
ーキを作用させるべく、非常ブレーキ指令線5を無加圧
状態とする。ブレーキ管4には圧力空気が込められたま
まである。すると、電磁弁21はコイル31が消磁され
るため、戻しバネ力により連通位置をとる。またソレノ
イド23もコイル33が消磁されているため、押棒34
はバネ力により切換弁22のラッチ部22aに押しつけ
られているが溝22bに嵌まり込んでいない。切換弁2
2のパイロット室32には圧力空気が込められているた
め、切換弁22は図2と同様の連通位置をとる。従っ
て、供給管14の圧力空気は減圧弁20、通路25、電
磁弁21、通路26、切換弁22、通路27、複式逆止
弁24、通路13、応荷重弁10、通路16、を介して
圧力空気がブレーキシリンダ12に込められるため、ブ
レーキが作用する。この状態で、非常ブレーキ指令線5
を加圧すると、電磁弁21、切換弁22、ソレノイド2
3が図2に示す位置をとるため、非常ブレーキは直ちに
弛められる。すなわち、非常ブレーキ指令線5の操作の
みでこのブレーキ装置を操作することが可能である。
【0017】つぎに、リセット位置を説明する。図4に
おいて、図3の状態からブレーキ管の操作により、ブレ
ーキ管4の空気圧力を下げていくと、切換弁22におい
てパイロット室32の空気圧力も低下するため、戻しバ
ネ力により切換弁22が遮断位置をとる。この時、ソレ
ノイド23のコイル33が消磁されているので、押棒3
4はバネ力により切換弁22のラッチ部22aに押しつ
けられているため、溝22bに嵌まり込む。切換弁22
が遮断位置をとると、供給管14とブレーキシリンダ1
2間の通路は切換弁22により遮断され、ブレーキシリ
ンダ12内の圧力空気は通路16、応荷重弁10、通路
13、複式逆止弁24、通路27、切換弁22を経て排
気され、非常ブレーキ指令線5により指令された非常ブ
レーキはリセットされる。
【0018】しかしながら、ブレーキ管4を減圧したこ
とにより制御弁9が動作して供給管14の圧力空気が制
御弁9、通路17、複式逆止弁24、通路13、応荷重
弁10、通路16、を経てブレーキシリンダ12に込め
られ、非常ブレーキ指令線5の指令による非常ブレーキ
に代わってブレーキ管4の指令による非常ブレーキが車
両に作用する。ここで、切換弁22の切換圧力は、この
圧力空気の供給が切換弁22側から制御弁9側にスムー
ズに切り換わる圧力が適宜設定される。具体的には、通
常、ブレーキ管4の圧力は5kg/cm2 に保持されて
おり、非常ブレーキ時には0kg/cm2 近くまで減圧
されるので、1kg/cm2 程度に設定される。なお、
このように非常ブレーキ作動時にブレーキ管4を減圧し
ない場合でも切換弁22の切換圧力は、1kg/cm2
程度に設定することが好ましい。これは、通常のブレー
キ時にブレーキ管4が減圧されており、これに引き続い
て非常ブレーキが作動した時に(非常ブレーキ指令線5
が無加圧となったときに)、切換弁22が遮断位置にな
ることを防止する必要があるからである。
【0019】この状態において、機関車1でブレーキ管
4を昇圧させると、各車の制御弁9の作用でブレーキシ
リンダ12の圧力空気が排気され、各車に作用していた
ブレーキが弛む。一方、ブレーキ管4の圧力上昇により
切換弁22のパイロット室32の空気圧力も上昇して切
換弁22を戻しバネに対抗して切り換えようとするが、
非常ブレーキ指令線5が無加圧のためソレノイド23の
押棒34がラッチ部22aの溝22bに嵌まっており、
切換弁22は図4の一次側遮断・二次側大気開放状態を
維持する。従って、この状態でブレーキ管4の操作のみ
でこのブレーキ装置を操作することが可能である。
【0020】以上のように、上述のブレーキ装置は、常
時加圧方式の非常ブレーキ指令線5により作用した非常
ブレーキは非常ブレーキ指令線5を再加圧することな
く、ブレーキ管4の空気圧力を下げることによりリセッ
トされる。従って、ブレーキ管4は有しているが、電源
を供給できる設備を有していない機関車や、電線(指令
線)を引き通していない車両と連結した場合、連結時に
非常ブレーキ指令線5は無加圧となり、一旦、非常ブレ
ーキが作用するが、ブレーキ管4の空気圧力を下げるこ
とによりこのブレーキを弛めることができる。また、非
常ブレーキ指令線5による非常ブレーキがリセットされ
た後でも、ブレーキ管のみによるブレーキ制御は可能で
ある。このため、上述のブレーキ装置を搭載した車両
は、ブレーキ管のみ有するが、電源供給設備を有さない
機関車や指令線を引き通していない車両とも連結して走
行することができる。
【0021】また、上述のブレーキ装置は、非常ブレー
キ指令線5のみを使用した場合(あるいはブレーキ管4
との同時使用でも可)は、ブレーキ管4の減圧を行わ
ず、直接供給管14の圧力空気でブレーキが作用するた
め、ブレーキが作用するまでの無駄時間が少なく、ブレ
ーキ停止距離が短くなる。また、ブレーキを弛める場合
も、ブレーキ管4の昇圧を行わず、直接切換弁22から
ブレーキシリンダ12の排気を行うので、車両の出発に
手間取らず、高速車両と同一路線上を走行する場合でも
運行障害を生じることはない。さらに、非常ブレーキ指
令線5を、ブレーキ弛め時は無加圧の状態で使用してい
るため、引き通し線が断線すると自動的に非常ブレーキ
が作用し、フェイルセーフ化が図れる。
【0022】図5乃至図7は、本発明のブレーキ制御装
置の第2実施例を示す動作説明図である。図5におい
て、図1と異なる点は、ソレノイド23とラッチ部22
aを有する切換弁22に代えて、通常の切換弁41が接
続され、そのパイロット室43に、電気と空気の2種類
の指令を受けて動作する複合切換弁42が通路46で接
続され、該複合切換弁42はブレーキ管4に接続されて
いる点である。そして、複合切換弁42のパイロット室
44は、通路46に接続され、一方、そのコイル45は
非常ブレーキ指令線5に接続されている。
【0023】弛め位置の場合は、非常ブレーキ指令線5
は加圧状態であり、ブレーキ管4には圧力空気が込めら
れている。非常電磁弁21はコイル31が励磁されるた
め、戻しバネ力に打ち勝って遮断位置をとる。また、複
合切換弁42もコイル45が励磁されているため、戻し
バネ力に打ち勝って図5の連通位置をとる。切換弁41
のパイロット室43にはブレーキ管4、複合切換弁4
2、通路46を介して圧力空気が込められているため、
切換弁41も図5の連通位置をとる。供給管14の圧力
空気は非常電磁弁21により遮断されているため、ブレ
ーキシリンダ12とはつながっていない。以下図2と同
様に、ブレーキシリンダ12の圧力空気は通路16、応
荷重弁10、AC管13、複式逆止弁24、通路27、
切換弁41、通路26、電磁弁21を介して大気に放出
されるためブレーキが弛む。
【0024】つぎに、図6において、ブレーキ位置の場
合は、非常ブレーキ指令線5は無加圧状態とされ、ブレ
ーキ管4には圧力空気が込められたままである。非常電
磁弁21はコイル31が消磁されるため、戻しバネ力に
より遮断位置をとる。また、複合切換弁42はブレーキ
管4の圧力空気が複合切換弁42、通路46を介して複
合切換弁42のパイロット室44に導かれているため、
コイル45が消磁されているが、戻しバネ力に打ち勝っ
て連通位置のままである。切換弁41のパイロット室4
3には複合切換弁42と同様に圧力空気が込められてい
るため、切換弁41は図5と同様の連通位置をとる。以
下は図3と同様であり、従って、供給管14の圧力空気
がブレーキシリンダ12込められブレーキが作用する。
そして、非常ブレーキ指令線5を加圧すると、非常ブレ
ーキは直ちに弛められる。
【0025】つぎに、図7において、リセット位置の場
合は、図6の状態からブレーキ管4が減圧される。する
と、切換弁41、複合切換弁42の各パイロット室4
3、44の空気圧力も低下するため、戻しバネ力により
複合切換弁42は遮断位置をとる。それにより、切換弁
41も戻しバネ力により遮断位置をとる。従って、ブレ
ーキシリンダ12内の圧力空気は図4と同様に排気さ
れ、非常ブレーキ指令線5により指令された非常ブレー
キはリセットされる。また、ブレーキ管4と通路46と
は複合切換弁42により遮断されるとともに、通路46
は大気と通じるため、複合切換弁42のコイル45が非
常ブレーキ指令線5により再励磁されるまで、切換弁4
1及び複合切換弁42は遮断位置を維持する。従って、
以下図4と同様に、この状態でブレーキ管4の操作のみ
でこのブレーキ装置を操作することが可能である。
【0026】このように、本実施例のブレーキ装置によ
っても、非常ブレーキ指令線5を再加圧することなく、
ブレーキ管4の空気圧力を下げることによりリセットす
ることができ、リセット後はブレーキ管4のみで非常ブ
レーキを制御することができる。そして、本実施例によ
れば、図1に示すようなラッチ部22aを有する特殊な
切換弁22を作成する必要がなく、既存の切換弁を組み
合わせで構成することができる。
【0027】図8乃至図11は本発明のブレーキ制御装
置の第3実施例の構成及び動作を示す図である。まず構
成を図8に基づき説明する。図8において、図1と異な
る点は、直列接続された非常電磁弁21と切換弁22で
給排を行う構成に代えて、1つの切換弁51で給排を行
い、その切換・保持動作を非常電磁弁50で制御する構
成とした点である。
【0028】すなわち、切換弁51は、一次側が減圧弁
20の出力ポートに通路25にて接続され、二次側は複
式逆止弁24に通路27にて接続されている。また、2
つのパイロットポート51a、51bを有し、その一方
51aはブレーキ管4に接続され、他方51bは後述す
るように前記非常電磁弁50の二次側に接続されてい
る。そして非常電磁弁50からの空気圧力とブレーキ管
4の空気圧力とを受けて一次側を遮断するとともに二次
側を排気させる遮断位置と、非常電磁弁50からの空気
圧力が排気されてブレーキ管4の空気圧力のみを受ける
と一次側と二次側を連通させる連通位置とを有し、さら
にこの状態からブレーキ管4の空気圧力が低下すると連
通位置から前記遮断位置に切り換わり、これを保持する
ように構成されている。
【0029】非常電磁弁21は、一次側が通路25に、
二次側が前記切換弁51のパイロットポートの他方51
bにそれぞれ接続され、コイル50aが非常ブレーキ指
令線5に接続されている。そして、非常ブレーキ指令線
5の加圧時に一次側と二次側を連通させる連通位置と、
非常ブレーキ指令線5の無加圧時に一次側を遮断すると
ともに二次側を排気させる遮断位置とを有している。
【0030】さらに、前記切換弁51の保持機構とし
て、該切換弁51には、係合凹部54aを有する係合軸
54が弁体に接続されており、またこの係合軸54を係
止可能なバネ付きシリンダ52が設けられている。バネ
付きシリンダ52は、切換弁51が遮断位置にあるとき
前進して前記係合凹部54aに係合可能であり、係合に
より前記係合軸54を係止する進退自在な押しつけ棒5
5を有している。このバネ付きシリンダ52は、非常電
磁弁50の二次側に絞り部53を介して接続されてお
り、空気圧力を供給又は排出されて前記押しつけ棒55
を後退又は前進させるようになっている。絞り部53
は、バネ付きシリンダ52が空気圧力を供給されている
状態から非常電磁弁50が排気されたとき、係合軸54
が係合位置から離脱する間、バネ付きシリンダ52の圧
力が、押しつけ棒55が前進しないような圧力に維持さ
れるよう、その減圧速度を遅らすことができるようにな
っている。
【0031】つぎに図9乃至図11に基づき作動を説明
する。図9において、弛め位置の場合は、非常ブレーキ
指令線5は加圧され、ブレーキ管4には圧力空気が込め
られている。非常電磁弁50は、コイル50aが励磁さ
れているため戻しバネ力に打ち勝って図示する連通位置
をとり、切換弁51と、バネ付きシリンダ52に圧力を
込める。従って、切換弁51は、ブレーキ管4の空気圧
力と非常電磁弁50の出力する空気圧力により釣り合
い、バネ力によって図示する遮断位置をとり、減圧弁2
0の出力を締切り、通路27の圧力空気(ブレーキシリ
ンダよりの圧力空気)を大気に放出し、ブレーキを弛め
る。
【0032】図10において、ブレーキ位置の場合は、
図9の弛め位置より、非常ブレーキ指令線5が無加圧と
なり、非常電磁弁50は、コイル50aが消磁し、戻し
バネ力により図示する遮断位置をとり、二次側の圧力空
気を大気に放出するため、切換弁51は、ブレーキ管4
の空気圧力と対抗していた非常電磁弁50の出力する空
気圧力がなくなり、戻しバネ力に打ち勝って図示する連
通位置をとり、ブレーキシリンダに減圧弁20の出力す
る圧力空気を込める。このとき、非常電磁弁50が遮断
位置をとると同時に、バネ付きシリンダ52内の圧力空
気も排出されるが、絞り部53によって、減圧速度が制
限され、動作が遅れる。このため押しつけ棒55は前進
して係合軸54に押しつけられるが、係合凹部54aは
すでに係合位置を離脱しており、係合軸54は係止され
ず上述のように切換弁51は連通位置に切り換わる。
【0033】図11において、リセット位置の場合は、
図10の状態、すなわち非常ブレーキ指令線5が無加圧
でブレーキ管4に圧力が込められている状態から、ブレ
ーキ管4が所定のレベルまで減圧されると、戻しバネ力
により切換弁51が遮断位置となり、ブレーキが弛めら
れる。さらに、押しつけ棒55が前進して係合軸54に
押しつけられているため遮断位置で係合凹部54aに係
合してこれを係止する。従って、再度ブレーキ管4の圧
力を上昇させても切換弁51は遮断位置を保持し、弛め
状態が維持される。
【0034】このように、本実施例のブレーキ装置によ
っても、非常ブレーキ指令線5を再加圧することなく、
ブレーキ管4の空気圧力を下げることによりリセットす
ることができ、リセット後はブレーキ管4のみで非常ブ
レーキを制御することができる。そして、図1の場合で
あると、切換弁22の他にもう1つの切換弁である大容
量電磁弁21とロック用ソレノイド23を必要とし、全
体が大型化するとともに、電気消費量が大きくなるが、
本実施例によれば、切換弁51が1つで済み、且つ保持
機構もバネ付きシリンダ52を使用するため、全体が小
型・軽量化され、低消費電力のものとすることができ
る。
【0035】つぎに、図8で説明した本発明のブレーキ
制御装置への使用に適した保持付き切換弁を図12乃至
図14に基づき説明する。図12乃至図14は保持付き
切換弁の構成及び動作を示す断面図である。図12にお
いて、保持付き切換弁60は、本体61の上部に分岐供
給管へ接続される一次側ポート75と、ブレーキシリン
ダへ接続される二次側ポート76が設けられ、一次側ポ
ート75から二次側ポート76に至る流路の途中に弁座
67が設けられ、該弁座67の一次側ポート75の側に
一次側室85、二次側ポート76の側に二次側室86が
設けられ、該二次側室86に第1圧縮バネ66の付勢力
により弁座67に着座する制御弁(弁体)65が設けら
れている。一方、本体61の中央部の上下方向にピスト
ン体62(弁棒)が摺動自在に嵌入され、その先端部が
前記二次側室86に突出している。ピストン体62の先
端部には排気ポート79に連通する排気孔62aが開口
しており、前進すると制御弁66を押し上げて開き、後
退すると制御弁66を閉じるとともに、排気孔62aで
二次側室86を排気ポート79に連通するようになって
いる。
【0036】本体61の下部には、ピストン体62の受
圧部62aを収容するシリンダ室81が設けられてお
り、この受圧部62aの両側に形成される第1及び第2
圧力室63、64は、それぞれ、非常電磁弁の出力側に
接続される第1パイロットポート77、ブレーキ管に接
続される第2パイロットポート78に連通している。ま
た、第1圧力室63にはピストン体62を閉弁方向(下
方)に付勢する第2圧縮バネ69が該圧力室63の上面
と受圧部62aとの間に介装されている。さらに、ピス
トン体62の段部62e、62fが本体の受け部61
a、61bにそれぞれ当接するようになっており、各当
接位置がそれぞれ開弁位置、閉弁位置となるようになっ
ている。従って第1及び第2圧力室63、64に圧力流
体を給排すると両圧力室63、64の差圧力と第2圧縮
バネ69の付勢力との差によりピストン体66が開弁位
置と閉弁位置の間を進退するようになっている。
【0037】本体61の下端部には、その端面61c
に、ピストン体62の進退方向に一致させて円筒シリン
ダ70が下方に突設され、この円筒シリンダ70の中心
部に前記端面61cから突出して且つ本体61に摺動自
在に軸体62bがピストン体66の端部に設けられてい
る。前記端面61cの軸体62bの突出部の周りには短
円筒状のロック用受け部61dが設けられ、ピストン体
66が図示する閉弁位置にあるときの軸体62bのロッ
ク用受け部61dに対応する位置に半球状の係合凹部
(図示例では2箇所)82が設けられている。そして、
円筒シリンダ70とこの係合凹部82との間に、前記ロ
ック用受け部61dに沿って移動自在な係合用ボール7
1(図示例では2個)が配置され、ピストン体66が閉
弁位置にあるとき前進すると、係合凹部82に係合し、
ロック用受け部61dとで軸体62bが上方(開弁方
向)に移動するのを阻止するようになっている。さら
に、このボール71を押圧するテーパ部72bが先端に
形成された有底円筒状の摺動部材72が円筒シリンダ7
0及び軸体62bとの間に摺動自在に嵌挿されている。
摺動部材72は、底部72aが軸体62bの端面との間
に第3圧力室80を形成し、該底部72aが下方(閉弁
方向)の力を受ける受圧部となっており、一方摺動部材
72を上方に付勢する第3圧縮バネ73が円筒シリンダ
70との間に介装されている。そして、前記軸体62b
の端面に、第1圧力室63に連通し途中に絞り部74を
有する通路87が設けられている。従って、通路87を
通じて第3圧力室80に第1圧力室63から圧力流体が
供給又は排出されると、摺動部材72が下方又は上方に
移動して前記ボール71を後退又は前進させるようにな
っている。
【0038】また、絞り部74は、第3圧力室80に第
1圧力室63から圧力流体が供給されている状態から該
第1圧力室63が排気されたとき、軸体62bが係合位
置から上方に離脱する間、第3圧力室80の圧力が、ボ
ール71が前進しないような圧力に維持されるように、
その減圧速度を遅らすことができるようになっている。
【0039】つぎに、作動を説明する。図12におい
て、弛め位置の場合は、第1圧力室63と第2圧力室6
4に流体が込められ、両圧力室63、64の圧力差がな
くなり、第2圧縮バネ69の付勢力によりピストン体6
2が開弁位置に後退して、制御弁65が閉じ、二次側室
86の流体を排気孔68から排気ポート79へと排出し
てブレーキを弛める。ピストン体62は係止できる位置
となるが、第1圧力室63から第3圧力室80に流体圧
力が供給され、第3圧縮バネ73の付勢力に抗して摺動
部材72を押し下げるため係止されない。
【0040】図13において、ブレーキ位置の場合は、
図12の弛め位置より、第1圧力室63の流体を排出す
ることで所定の圧力差ができると、ピストン体62が前
進して開弁位置となり、制御弁65を押し開けて流体を
二次側室86に込め、ブレーキ作用となる。また、第1
圧力室63の流体が排出されるため、第3圧力室80の
流体も同時に排出されるが、絞り部74により軸体62
bが係合位置から上方に離脱した後ボール71が前進す
るためピストン体62は係止されない。
【0041】図14において、リセット位置の場合は、
図13のブレーキ位置(第1圧力室63が排出された状
態)より、第2圧力室64内の流体を所定のレベルまで
減圧していくと、ピストン体62が後退して閉弁位置と
なり、一次側室85と二次側室86を閉じて二次側室8
6内の流体を排出し、弛め位置とする。さらに、第1圧
力室で流体が排出されているので、第3圧力室80内の
流体の圧力も同様に排出され、摺動部材72は第3圧縮
バネ73の付勢力にて上方に押し上げられようとしてい
るため、ピストン体62が後退してきて閉弁位置となる
とボール71で係止されて、弛め位置を保持する。
【0042】このように、本発明の保持付き切換弁によ
れば、切換弁、バネ付きシリンダ、及びロック機構を一
体化することにより小型・軽量・低消費電力の保持付き
切換弁を提供することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の鉄道車両用ブレーキ装置は上述
のように、非常ブレーキ指令線を無加圧とすると、切換
弁が連通して、供給空気管から圧力空気がブレーキシリ
ンダに供給されて非常ブレーキが作用し、ブレーキ管を
減圧すると、切換弁が遮断・排気状態となって、この非
常ブレーキ指令線による非常ブレーキがリセットされる
とともに、複式逆止弁により制御弁を通じて圧力空気が
ブレーキシリンダに供給されて非常ブレーキが作用す
る。そして、ブレーキ管を加圧すると、非常ブレーキ指
令線が無加圧の状態では切換弁が遮断・排気状態を保持
するので、制御弁により非常ブレーキが弛るむ。従っ
て、非常ブレーキ指令線を再加圧する以外に、ブレーキ
管を昇圧することにより非常ブレーキが弛めることがで
きるため、非常ブレーキ指令線を引き通していない車両
とも混結して運用することができる。また、弛め時に
は、非常ブレーキ指令線を加圧の状態で使用しているた
め、引き通し線が断線すると自動的に非常ブレーキが作
用し、フェイルセーフ化を図ることができる。さらに、
非常ブレーキ指令線のみを使用した場合は、直接供給管
の圧力空気で非常ブレーキが作用するため、ブレーキが
作用するまでの無駄時間が少なくなり、ブレーキ停止距
離を短くすることができる。
【0044】また、前記切換弁を、パイロットポートの
一方がブレーキ管に接続された保持付き切換弁と、一次
側が分岐供給空気管に二次側がこの保持付き切換弁のパ
イロットポートの他方にそれぞれ接続された非常電磁弁
とから構成すると、ブレーキシリンダへの圧力空気の給
排は、非常ブレーキ指令線又はブレーキ管からの入力を
受けて保持付き切換弁1つで行うので、切換弁は1つで
済み、非常電磁弁はパイロットポートへの圧力空気の給
排のみを行うので小容量で済む。また、保持機構にバネ
付きシリンダを用いることにより、消費電力を少なくす
ることが可能である。
【0045】また、本発明の保持付き切換弁は上述のよ
うに、2つの圧力室に圧力流体をそれぞれ給排して両圧
力室の差圧力とバネ付勢力との差によりピストン体を進
退させて制御弁をを開閉し制御圧を給排し、所定状態で
ピストン体が閉弁位置に位置したときピストン体をロッ
クするものであるので、切換弁及びロック機構が一体化
される。この結果、本発明の鉄道車両用ブレーキ装置へ
の使用に最適な、小型・軽量・低消費電力の保持付き切
換弁を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレーキ装置の第1実施例の概略つな
ぎ図である。
【図2】図1のブレーキ装置の動作説明図である。
【図3】図1のブレーキ装置の動作説明図である。
【図4】図1のブレーキ装置の動作説明図である。
【図5】本発明のブレーキ装置の第2実施例の動作説明
図である。
【図6】本発明のブレーキ装置の第2実施例の動作説明
図である。
【図7】本発明のブレーキ装置の第2実施例の動作説明
図である。
【図8】本発明のブレーキ装置の第3実施例の構成を示
す機能ブロック図である。
【図9】本発明のブレーキ装置の第3実施例の動作説明
図である。
【図10】本発明のブレーキ装置の第3実施例の動作説
明図である。
【図11】本発明のブレーキ装置の第3実施例の動作説
明図である。
【図12】本発明の保持付き切換弁の構成及び動作を示
す断面図である。
【図13】本発明の保持付き切換弁の動作を示す断面図
である。
【図14】本発明の保持付き切換弁の動作を示す断面図
である。
【図15】従来の鉄道車両用ブレーキ装置の概略つなぎ
図である。
【符号の説明】
4 ブレーキ管、5 非常ブレーキ指令線、9 制御
弁、12 ブレーキシリンダ、14 供給管(供給空気
管)、20 減圧弁(分岐供給空気管減圧手段)、21
非常電磁弁、22 切換弁(保持付き切換弁)、23
ソレノイド(遮断位置保持手段)、24 複式逆止
弁、25 通路(減圧される分岐供給空気管)、34
押棒(遮断位置保持手段)、41 切換弁、42 複合
切換弁42(遮断位置保持手段)、50 非常電磁弁、
51 切換弁(保持付き切換弁)、52 バネ付きシリ
ンダ、53 絞り部、54 係合軸、55 押しつけ
棒、62ピストン体、62b 軸体、63 第1圧力室
(ピストン体を閉弁方向に押圧する圧力室)、64 第
2圧力室(ピストン体を開弁方向に押圧する圧力室)、
69 第2圧縮バネ(バネ手段)、70 円筒シリン
ダ、71 ボール(係合部材)、72 摺動部材、73
第3圧縮バネ(バネ手段)、74 絞り部、87通路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ管内の空気圧力の減圧指令によ
    り供給空気管からの圧力空気を出力圧に調圧してブレー
    キシリンダ側に出力する制御弁を備えた鉄道車両用ブレ
    ーキ装置において、 非常ブレーキ指令時に電気指令を無加圧とされる非常ブ
    レーキ指令線を設けるとともに、前記供給空気管に空気
    圧力を非常ブレーキ圧力相当に減圧される分岐供給管を
    設け、 この分岐供給空気管に、前記非常ブレーキ指令線の加圧
    時に一次側を遮断するとともに二次側を排気させる遮断
    位置と、非常ブレーキ指令線の無加圧時にブレーキ管の
    空気圧力を受けて一次側と二次側を連通させる連通位置
    とを有し、ブレーキ管の空気圧力が低下すると連通位置
    から前記遮断位置に切り換え保持する切換弁を接続し、 この切換弁の二次側と前記制御弁の出力側とを複式逆止
    弁を介してブレーキシリンダ側に接続したことを特徴と
    する鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記切換弁は、分岐供給空気管に一次側
    が接続された非常電磁弁と、この非常電磁弁の二次側に
    一次側が、複式逆止弁に二次側がそれぞれ接続された保
    持付き切換弁とからなり、 前記非常電磁弁は、非常ブレーキ指令線の無加圧時に一
    次側と二次側とを連通させる連通位置と非常ブレーキ指
    令線の加圧時に一次側を遮断し二次側を排気させる遮断
    位置とを有し、 前記保持付き切換弁は、ブレーキ管内の空気圧力を受け
    て一次側と二次側を連通させる連通位置と、前記ブレー
    キ管内の空気圧力が低減したときに一次側を遮断し二次
    側を排気させる遮断位置とを有し、前記非常ブレーキ指
    令線が無加圧となるとこの遮断位置を保持するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用ブレーキ
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記切換弁は、一次側が分岐供給空気管
    に二次側が複式逆止弁にそれぞれ接続され、パイロット
    ポートの一方がブレーキ管に接続された保持付き切換弁
    と、一次側が分岐供給空気管に二次側が前記保持付き切
    換弁のパイロットポートの他方にそれぞれ接続された非
    常電磁弁とからなり、前記非常電磁弁は、非常ブレーキ
    指令線の加圧時に一次側と二次側を連通させる連通位置
    と、非常ブレーキ指令線の無加圧時に一次側を遮断する
    とともに二次側を排気させる遮断位置とを有し、 前記保持付き切換弁は、前記非常電磁弁からの空気圧力
    とブレーキ管の空気圧力とを受けて一次側を遮断すると
    ともに二次側を排気させる遮断位置と、非常電磁弁から
    の空気圧力が排気されブレーキ管の空気圧力のみを受け
    て一次側と二次側を連通させる連通位置とを有し、ブレ
    ーキ管の空気圧力が低下すると連通位置から前記遮断位
    置に切り換え保持するものであることを特徴とする請求
    項1記載の鉄道車両用ブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記保持付き切換弁は、弁体に接続され
    係合部を有する係合軸と、切換弁が遮断位置にあるとき
    前進して前記係合部に係合可能であり、係合により前記
    係合軸を係止する進退自在な押しつけ棒と、非常電磁弁
    の二次側に絞り部を介して接続され、空気圧力を供給又
    は排出されて前記押しつけ棒を後退又は前進させるバネ
    付きシリンダとを有し、 前記絞り部は、バネ付きシリンダが空気圧力を供給され
    ている状態から非常電磁弁が排気されたとき、係合軸が
    係合位置から離脱する間、バネ付きシリンダの圧力が、
    前記押しつけ棒が前進しないような圧力に維持されるよ
    うに、その減圧速度を遅らすことができるものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の鉄道車両用ブレーキ制御
    装置。
  5. 【請求項5】 本体内部に摺動自在に嵌入され、流体圧
    力を受けて進退することにより制御弁をを開閉して制御
    圧を給排するピストン体と、このピストン体をそれぞれ
    開弁又は閉弁方向に押圧する各圧力室と、前記ピストン
    体を閉弁方向に所定の力で付勢するバネ手段とを有し、
    前記各圧力室に圧力流体をそれぞれ給排して両圧力室の
    差圧力と前記バネ付勢力との差によりピストン体を進退
    させるよう構成した切換弁において、 前記ピストン体を閉弁方向に押圧する圧力室が排気され
    た状態で両圧力室の差圧力がバネ付勢力以下となり、ピ
    ストン体が閉弁位置に位置したとき該ピストン体をロッ
    クするロック手段を設けたことを特徴とする保持機構付
    き切換弁。
  6. 【請求項6】 前記バネ手段は、前記ピストン体を閉弁
    方向に押圧する圧力室の開弁方向側の内面とピストン体
    との間に介装された圧縮バネであることを特徴とする請
    求項5記載の保持機構付き切換弁。
  7. 【請求項7】 前記ロック手段は、本体の端面に前記ピ
    ストン体の進退方向に突設された円筒シリンダと、 この円筒シリンダの中心部に前記端面から突出し且つ本
    体に摺動自在に前記ピストン体の端部に設けられ、係合
    凹部を有する軸体と、 前記円筒シリンダの径方向に進退自在に配置され、前記
    ピストン体が閉弁位置にあるとき前進位置で前記係合凹
    部に係合可能であり、係合により軸体を係止する係合部
    材と、 前記円筒シリンダ及び軸体に摺動自在に設けられ、開弁
    又は閉弁方向に移動して前記係合部材を前進又は後退さ
    せるとともに、前記軸体との間に閉弁方向の受圧部を有
    する摺動部材と、 この摺動部材を開弁方向に付勢するバネ手段と、 前記摺動部材の受圧部を、前記ピストン体を閉弁方向に
    押圧する圧力室に連通するとともにその一部に絞り部を
    有する通路とを備え、 前記絞り部は、摺動部材の受圧部に前記圧力室から圧力
    流体が供給されている状態から該圧力室が排気されたと
    き、軸体が係合位置から開弁方向に離脱する間、前記受
    圧部の圧力が、係合部材が前進しないような圧力に維持
    されるように、その減圧速度を遅らすことができるもの
    であることを特徴とする請求項5記載の保持機構付き切
    換弁。
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