JPH0628994Y2

JPH0628994Y2 - コンバインの排ワラ放出構造

Info

Publication number: JPH0628994Y2
Application number: JP4459288U
Authority: JP
Inventors: 実高森; 太郎足立; 日田　　定範
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1988-03-31
Filing date: 1988-03-31
Publication date: 1994-08-10
Anticipated expiration: 2003-03-31
Also published as: JPH01146830U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、搬送チェーンとこれに沿って配置されたガイ
ドレールにより、横倒れ姿勢で結束処理された排ワラを
上下から挾持して機体後方に搬送放出するようにしたコ
ンバインの排ワラ放出構造に関する。

〔従来の技術〕

コンバインにおいては、機体後部の結束装置により横倒
れ姿勢で結束処理された排ワラを、前述のように搬送チ
ェーンとガイドレールで機体後方に搬送放出するように
構成しているものがあるが、例えば実開昭59-81335号公
報に開示されているように、搬送チェーン及びガイドレ
ールを機体後方に延出された作業姿勢から機体後部に沿
った格納姿勢に切換えることができるようにしているも
のがある。

〔考案が解決しようとする課題〕

前述のような構成の場合、搬送チェーンとガイドレール
を機体後部に沿った格納姿勢のままで誤って刈取作業を
開始してしまうと、結束処理された排ワラが後方に放出
されずに搬送チェーン及びガイドレールの入口付近で滞
留してしまうような場合がある。そして、作業者がこの
ような状態に気付かずに刈取作業を続けて行くと、前記
入口付近に多くの排ワラが滞留して行って、結束装置や
搬送チェーン及びガイドレール等の破損に発展するおそ
れがある。

ここで本考案は前述のような状況に着目して成されたも
のであり、結束装置等の不測な破損を回避できるように
構成することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は冒記したようなコンバインの排ワラ
放出構造において、搬送チェーン及びガイドレールを機
体後部の縦軸芯周りに、機体後方に延出した作業姿勢と
機体後部に沿った格納姿勢とに揺動切換え可能に支持す
ると共に、前記ガイドレールを縦軸芯周りに揺動自在に
支持するブラケットを機体左右軸芯周りに揺動自在に支
持し、且つ、ガイドレールを搬送チェーン側に付勢する
バネを前記ブラケットに架設してあることにあり、その
作用及び効果は次のとおりである。

〔作用〕

前述のように搬送チェーン及びガイドレールを機体の縦
軸芯周りに揺動切換自在に支持することにより、横倒れ
姿勢で後方に送られる排ワラの搬送経路を、搬送チェー
ン及びガイドレールが格納姿勢において横切るようなこ
とはなくなるので、前記格納姿勢においても排ワラが搬
送チェーンとガイドレールの間を抜けて行くことが可能
となる。

そして、前記状態で排ワラが搬送チェーンとガイドレー
ルとの間で滞留しかけても、結束装置より結束処理され
て送られてくる排ワラの圧力により、ガイドレールが搬
送チェーンから離れる方向（上方又は下方）に逃げるの
で、排ワラは支障なく排出されて行くのである。

〔考案の効果〕

従って、搬送チェーン及びガイドレールを格納姿勢とし
たままにおいて刈取作業を行っても排ワラは支障なく排
出されて行き、結束装置や搬送チェーン及びガイドレー
ル等を破損してしまうような事態を招くようなことはな
くなるのである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例について図面に基づいて説明する第１図及び第４図に示すようにコンバインの後部に結束
装置(1)が設けられ、この結束装置(1)の後部に搬送チェ
ーン(2)及びガイドレール(3)が取り付けられており、結
束装置(1)において横倒れ姿勢で結束処理された排ワラ
(W)が、下側の搬送チェーン(2)及び上側のガイドレール
(3)で挾持されながら後方に搬送放出されて行くように
構成している。

前記搬送チェーン(2)は結束装置(1)後部の縦軸芯(P₁)周
りに揺動自在に支持され、機体後方に延出した作業姿勢
(A)と機体後部に沿った格納姿勢(B)とに切換操作可能で
あり、格納姿勢(B)においては搬送チェーン(2)への伝動
が自動的に断たれて、搬送チェーン(2)が自動停止する
ように構成されている。

そして、前記ガイドレール(3)も縦軸芯(P₂)周りに揺動
自在に支持され、搬送チェーン(2)と同様に作業姿勢(A)
と格納姿勢(B)とに揺動切換可能であり、その構造につ
いて詳述すると第１、２、３図に示すように、結束装置
(1)側の支持ブラケット(4)の機体左右軸芯(P₃)周りにブ
ラケット(5)が上下揺動自在に取り付けられると共に、
ブラケット(5)を下方揺動側に付勢するバネ(10)が取り
付けられている。そして、ガイドレール(3)の第１支持
棒(3a)がブラケット(5)の縦軸芯(P₂)周りに回動自在に
挿入され、ガイドレール(3)を下方に付勢するバネ(6)が
第１支持棒(3a)に取り付けてあり、ガイドレール(3)の
第２支持棒(3b)がブラケット(5)の長穴(5a)に下方より
挿入され、第２支持棒(3b)の上端にピン固定された第１
リング部材(7)とバネ(8)により上方側に付勢された第２
リング部材(9)によってブラケット(5)を挾み込むように
している。

ブラケット(5)の長穴(5a)の範囲が作業姿勢(A)と格納姿
勢(B)との範囲に対応しており、ガイドレール(3)を作業
姿勢(A)と格納姿勢(B)とに亘り縦軸芯(P₂)周りに揺動操
作できるのであり、第１及び第２リング部材(7),(9)の
挾み込みにより、ガイドレール(3)を各姿勢に摩擦保持
できるのである。そして、第２図に示すようにガイドレ
ール(3)及び搬送チェーン(2)を格納姿勢(B)としたまま
で排ワラ(W)が送られてきても、ガイドレール(3)及びブ
ラケット(5)が排ワラ(W)の圧力で上方に押し上げられて
行くのである。又、支持ブラケット(4)の下方に設けら
れている部材(11)はバネ線材で作られた補助ガイドであ
る。

〔別実施例〕

前述の実施例では下側に搬送チェーン(2)、上側にガイ
ドレール(3)を配置したが、これを逆転させて下側にガ
イドレール(3)、上側に搬送チェーン(2)を配置して、ガ
イドレール(3)が下方に逃げるような構造も採用でき
る。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るコンバインの排ワラ放出構造の実施
例を示し、第１図は搬送チェーン、ガイドレール及び結
束装置付近の側面図、第２図はガイドレールを支持する
ブラケット周りの側面図、第３図はガイドレールを支持
するブラケット周りの平面図、第４図は搬送チェーン、
ガイドレール及び結束装置付近の平面図である。 (2)……搬送チェーン、(3)……ガイドレール、 (5)……ガイドレールを支持するブラケット、 (10)……バネ、(P₁),(P₂)……縦軸芯、 (P₃)……機体左右軸芯、(A)……作業姿勢、(B)……格納
姿勢、(W)……排ワラ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】搬送チェーン(2)とこれに沿って配置され
たガイドレール(3)により、横倒れ姿勢で結束処理され
た排ワラ(W)を上下から挾持して機体後方に搬送放出す
るようにしたコンバインの排ワラ放出構造であって、前
記搬送チェーン(2)及びガイドレール(3)を機体後部の縦
軸芯(P₁),(P₂)周りに、機体後方に延出した作業姿勢(A)
と機体後部に沿った格納姿勢(B)とに揺動切換え可能に
支持すると共に、前記ガイドレール(3)を縦軸芯(P₂)周
りに揺動自在に支持するブラケット(5)を機体左右軸芯
(P₃)周りに揺動自在に支持し、且つ、ガイドレール(3)
を搬送チェーン(2)側に付勢するバネ(10)を前記ブラケ
ット(5)に架設してあるコンバインの排ワラ放出構造。