JPH06289687A - 帯電方法及び同装置 - Google Patents

帯電方法及び同装置

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JPH06289687A
JPH06289687A JP7661593A JP7661593A JPH06289687A JP H06289687 A JPH06289687 A JP H06289687A JP 7661593 A JP7661593 A JP 7661593A JP 7661593 A JP7661593 A JP 7661593A JP H06289687 A JPH06289687 A JP H06289687A
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JP
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charged
charging
voltage
volt
electrons
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JP7661593A
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English (en)
Inventor
Akira Kumon
明 九門
Jiyunichi Nawama
潤一 縄間
Akiyuki Naka
昭行 仲
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体表面に均一な帯電を行うこと。構成
上、複雑な構成をとらず、交流電源を用いず動作するこ
と。効果として、低オゾン発生であること。 【構成】 感光体の表面にに半導電性電極を接触させ
て、感光体をV1ボルトに帯電する。この下流に導電性
の弾性ローラを感光体に接触させ、追加帯電する。この
時、感光体表面と導電性弾性ローラ間の放電開始電圧を
VTHボルトとし、導電性弾性ローラに印加する電圧をV
IボルトNとするとV1との間に次の関係を満足するよう
にVINを決定する。 VIN−V1<VTH+200 これは、半導電性の電極を被帯電体に接触させて帯電を
行う場合、電極と被帯電体間の放電経路は出来る限り短
い方が放電が安定することに依存している。このために
は空隙にかかる電界を放電開始電圧より僅かに大きい値
を設定すればよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写機、ファクシミリ、
プリンターに係り、特に電子写真方式の帯電方法及び同
装置並びにこの装置を備えた電子写真装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置はオフィスユースの
目的からパーソナルユースへと移行しつつあり小型化、
メンテフリー等を実現する技術が求められている。パー
ソナルユースを目的とする小型のプリンターは、配置さ
れる場所が机上の隅であったり、一般の家庭で使用され
る場合が想定され、メンテンンス性やオゾン排気が少な
い等の条件が満たされることが普及のポイントとなる。
【0003】電子写真方式の複写機、プリンターは、画
像形成のために感光体を帯電する。帯電方法として従来
から多く用いられた方法はコロナ放電器を使用するもの
で、接地された金属のシールド(感光体に面する部分は
開口されている)の中に直径50〜100μm位の金属
線を被帯電体である感光体から数ミリから10ミリ程度
離し架張して高電圧を印加しコロナを発生させるもので
ある。放電は金属線と金属のシールド間で主に起こるた
め、電流の多くが金属のシールドに流れ、多量のオゾン
が発生した。特に、負放電の場合は放電が不安定なた
め、コロナ放電器と感光体間に電圧印加のできる制御電
極を設け、感光体の表面電位を均一にする構成の帯電器
が多く用いられており、この場合は特に放電電流が大き
くなり発生オゾン量も多い。シールド効果を活かす公知
例として、特公昭41−18311号公報に針状帯電器
の放電安定化の例が開示されている。針状の放電電極の
周囲に放電安定化補助電極として金属板シールド、ロー
ラ形状のシールドを設け、針、補助電極、感光体間の位
置関係を詳しく示している。また、ローラ形状のシール
ドは被帯電体である感光体と接触し被帯電体の送り機能
も備えている。
【0004】これに対し感光体に接触させたローラやフ
ァーブラシを用いて帯電する方法が提案されている。接
触式の帯電方法は微小な空間でのコロナ放電であるため
放電電流を低く抑えることができ、オゾン量を減少させ
ることができる。
【0005】図6a、6bは特公平3−52058号公
報に掲載された帯電装置の構成を示す概略図である。図
6aにおいて、20は感光体ドラムで、20aは導電性
基材、20bは感光層である。導電性基材20aは接地
されている。21は帯電ローラで図6bのA領域で感光
体ドラム20の感光層20aと接触している。22は帯
電ローラに電圧を印加する電源である。以上のように構
成された帯電装置について、以下その動作について説明
する。
【0006】感光体ドラム20上に均質な電荷を付与す
るため、図7に示すような電圧波形を印加する。図7に
おいて、VTHは放電開始電圧、Vmax、Vminは直流に加
え交流を印加するときのピーク値を示している。実際に
重畳する交流はVmax−VminがVTHの2倍以上になるよ
う印加される。放電開始電圧とは図8に示されるようう
に、暗所でローラ印加電圧(直流)を徐々に上げていっ
たときに感光体表面が帯電をはじめる印加電圧を指して
いる。感光体ドラム20と帯電ローラ21の接触領域で
は、帯電ローラ21に直流と交流が重畳された電圧が印
加されているので、たとえ感光体ドラム20に過剰な電
荷がのっても、過剰な電荷を逆向きの放電によって帯電
ローラ21に戻すことができる。この電荷授受を放電に
より起こすため上記設定がされている。交流の振動は感
光体ドラム20と帯電ローラ21が徐々に離れていく領
域で減衰し、印加した直流電圧に集束する。
【0007】図9は特開昭64−35459号公報、特
開平1−105969号公報に掲載された帯電装置の構
成を示す概略図である。図9において、30は帯電器で
コロナ帯電器の例を示しているが、ファーブラシ、ロー
ラ等でもよい。31は体積固有抵抗100〜104Ω・c
mを有する除電用のならしローラで、金属コアを介して
接地されており、感光体ドラム20に接触している。3
2は帯電器30に印加するための電源である。以上のよ
うに構成された帯電装置について、以下その動作原理に
ついて説明する。
【0008】帯電器30によって感光体ドラム20の表
面を電位V1に帯電させる。ならしローラ31の表面電
位をV2とすると(金属コアが接地されているので表面
電位はV2=0Vとなる)、ならしローラ31通過後の
感光体ドラム20の表面電位は次のように決定される。
即ち、V1とV2の電位差が図7で示した放電開始電圧V
THを越えていると、過剰分(V1とVTHの差分)の電荷
が感光体ドラム20からならしローラ31に放電によっ
て戻る。又、V1とV2の電位差がVTHより小さい場合は
放電が起きずV1の電位が保持される。従って、V1の電
位を予めV1−V2>VTHとなるよう設定すると、ならし
ローラ31通過後の感光体ドラム20の表面電位はVTH
に揃うことになる。ならしローラ31に電源を接続して
おき、電圧を印加するとV2の電位に応じてならしロー
ラ31通過後の表面電位V1を制御することもできる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した帯電方法は以
下に示す課題が生じる。 1.針や細線を用いた帯電装置は、放電安定化を図るに
はシールド電極が必要で次の課題が生じる。 (1)針あるいは細線間での放電を起こし多量のオゾン
が発生する (2)シールドに流れ込む電流が多く容量の大きい電源
が必要である (3)多量に発生するオゾンのため、針や細線が汚れ、
保守が必要となる (4)多量に発生するオゾンのため、排気ファン等装置
が複雑且つ大型化する 従って、小型、パーソナルユース用の複写機、プリンタ
ーには不向きの技術である。 2.感光体に接触するローラに直流と交流を印加する帯
電方法は次の課題が生じる。 (1)感光体とローラは完全密着できないので、振動電
界によって接触域で空気振動が生じ不快音を発する (2)交流電源を用いるので、電源コストが高くなる 3.帯電器と除電用ならしローラを用いる方法は次の課
題が生じる。 (1)帯電器は独立して機能する帯電器が必要であるの
で、機構上複雑になり小型化に向かない (2)針や細線を用いた帯電方法では1に示したと同様
の課題を生じる 本発明は上記課題に鑑み、オゾン発生の少ない、保守の
不要な帯電方法及び同装置並びにこの装置を備えた電子
写真装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は下記の構成を特徴とする帯電方法及び同装
置である。
【0011】被帯電体に近接する複数の帯電子によっ
て、帯電または除電を繰り返す帯電装置であって、被帯
電体表面を帯電子に電圧を印加してV1ボルトに帯電す
る第一帯電工程と、引き続き前記被帯電体の表面を帯電
子にVINボルト印加して帯電する第二帯電工程とを具備
し、前記第二帯電工程の帯電子の前記被帯電体面に対し
ての放電開始電圧をVTHボルトとするとき VIN−V1<VTH+200 の関係を満足することを特徴とする帯電方法である。
【0012】または、被帯電体に近接する複数の帯電子
によって、帯電または除電を繰り返す帯電装置であっ
て、被帯電体表面を帯電子にV1INボルト印加してV1
ボルトに帯電する第一帯電工程と、第一工程に引き続き
帯電子に前記第一工程とは反対の極性のV2INボルトを
印加して除電する第二帯電工程と、第二工程に引き続き
前記被帯電体の表面を帯電子にV3INボルト印加して帯
電する第三帯電工程とを具備し、前記第三帯電工程の帯
電子の前記被帯電体面に対しての放電開始電圧をVTHボ
ルトとするとき V3IN−V1<VTH+200 V1IN+V2IN>2VTH の関係を満足することを特徴とする帯電方法である。
【0013】または、被帯電体に近接する複数の帯電子
によって、帯電または除電を繰り返す帯電装置であっ
て、被帯電体表面をV1ボルトに帯電する補助帯電子
と、引き続き前記被帯電体の表面をVINボルト印加して
帯電する帯電子とを具備し、前記帯電子の前記被帯電体
面に対しての放電開始電圧をVTHボルトとするとき VIN−V1<VTH+200 の関係を満足することを特徴とする帯電装置である。
【0014】または、被帯電体に近接する複数の帯電子
によって、帯電または除電を繰り返す帯電装置であっ
て、被帯電体表面をV1INボルト印加してV1ボルトに
帯電する補助帯電子と、引き続き前記被帯電体面を前記
補助帯電子に印加した極性と反対の電圧V2INボルトを
印加して除電する除電子と、さらに前記被帯電体の表面
をV3INボルト印加して帯電する帯電子とを具備し、前
記帯電子の前記被帯電体面に対しての放電開始電圧をV
THボルトとするとき V3IN−V1<VTH+200 V1IN+V2IN>2VTH の関係を満足することを特徴とする帯電装置である。
【0015】
【作用】均一帯電の行われる原理を下記に実験結果を交
えて具体的に説明する。
【0016】本例に用いる感光体は、アルミニウム合金
基材上に電荷発生層としてフタロシアニン顔料と樹脂を
分散したものを設け、その上にヒドラゾンと樹脂とを混
合して電荷輸送層とし、感光層の膜厚を20μmとなる
よう塗布した負帯電型の有機感光体を使用した。感光体
の外径はφ30mmである。
【0017】以下、順次原理を実験結果を踏まえて説明
する。図10は接触帯電を行う実験装置の概略図であ
る。図10で、50は感光体、52は絶縁性フィルム
(100μm)上に、導電性のカーボン粉末を樹脂に分
散して、表面抵抗を106〜107Ω/□した半導電性電
極で、半導電面の一端が感光体表面に接触している。5
4は露光装置、56は反転現像方式の現像装置、58は
転写ローラ(感光体極性が負、トナー極性も負で反転現
像方式であるので、正極性を印加する)、60は感光体
クリーニングブレード、62は給紙装置、64は定着装
置、66は複写用紙である。この実験装置を用い、複写
用紙66としてA4サイズの用紙を縦送りした。感光体
50の直径はφ30mmであるので、A4の複写用紙6
6は縦の長さが約300mmであり、感光体50が丁度
3周する。この複写用紙66の上に、感光体50の第1
周目に相当する箇所には、文字を印字させ、第2、3周
目には網点でハーフトーンを印字させた。印字の条件
は、52の半導電性電極に約1050V印加して感光体
50の表面を約470Vに帯電した。現像装置56の金
属スリーブには直流350Vに1500Vppで1.5
kHzの交流を重畳させた、トナーには12μの磁性ト
ナーを用いた。この結果、印字された画像は、感光体5
0の2周目に相当するハーフトーンの中に、感光体50
の1周目に印字した文字が周囲よりも白く浮き出た。網
点を観察すると、浮き出た部分の網点は周囲のものより
小さかった。さらに、感光体50の3周目に相当するハ
ーフトーンは、2周目よりさらに白くなり、やはり、網
点は小さかった。原因を追求するため、現像装置56の
位置に表面電位計を装着して電位をモニタすると、図1
1に示すような電位が観測された。感光体50の3周目
では、感光体50の露光前の表面電位が約570Vと、
初期の470Vに比べ約100V高くなっていた。この
ためハーフトーン露光をした後の感光体50の表面電位
も約50V高くなり網点が小さくなるものと考えられ
た。
【0018】通常、半導電性の電極を感光体50の表面
に直接接触させて帯電を行うと、電極と感光体50表面
の間にできる空気層に次式で示される空隙電圧Vgが発
生する。
【0019】 Vg=(Vr−Vd)z/(z+dOPC/κ″)・・・(1) Vr:帯電ローラ印加電圧 Vd:感光体表面電位 dOPC:感光層膜厚 κ″:感光層誘電率 z :空隙層厚 この空隙電圧曲線とパッシェン曲線が交わると放電が生
じ、放電によって空隙電圧が小さくなり、パッシェン曲
線と交わらなくなると放電が止む。即ち、空隙電圧曲線
とパッシェン曲線が丁度一致する条件に収束し感光体5
0の表面電位Vdは次式のように、 Vd=Vc−(kg(4×6.2×dOPC/κ″×312)+6.2×dOPC/κ″+312) ・・・(2) とかかれ、感光体50の膜厚(dOPC)だけに依存し
て、一義的に決まるはずである。ところが、前述した実
験のように、半導電性電極52を通過する前の感光体5
0の表面電位の影響を受けて、感光体50の表面電位は
一定の値に収束しない。そこで、図12に示すように、
半導電性電極52の前に、同様の補助電極68を設け、
半導電性電極52に突入する前の感光体50の表面電位
をコントロールした。結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】(表1)中、印加1は補助電極68への印
加電圧、V1は補助電極68通過後の感光体50表面電
位、印加2は、半導電性電極52への印加電圧、V2
は、半導電性電極52通過後の感光体50の表面電位、
画像の覧の○、×は、前述した画像評価方法でハーフト
ーンの中に文字が浮く出た場合を×、浮きでない場合を
○として示している。この結果から経験的に次式を導い
た。
【0022】VIN−V1<VTH+200・・・(3) 単位はボルトである。VINは、前述の半導電性電極52
への印加電圧、印加2である。また、VTHは、半導電性
電極52に0ボルトから徐々に電圧を上げていった時
に、感光体50の表面が帯電をはじめる電圧(放電開始
電圧)である。式(1)に示すように、一回の放電を安
定に行うためには、放電を起こす空隙を挟む電極間に印
加される電圧が200V以下でなければならない。この
時、放電によって流れた電流は、約0.7μAでたっ
た。ハーフトーンの画像の中に文字が浮き出るような放
電を行った場合の放電電流は約1.5〜2.0μAであ
り、放電電流の値からも、小さい空隙距離間の放電が起
きていることが予想される。
【0023】前述した場合でも、補助電極68による帯
電によって感光体50の表面電位が局所的に高くなって
も、半導電性電極52による帯電で、均一化はできな
い。従って、局所的に高く帯電した部分に逆極性のトナ
ーが付着してカブリとなることがある。これを避けるた
めには、前述した補助電極68と半導電性電極52との
間に同様の部材で作製した除電電極を挿入し、補助電極
68に印加する電圧極性と反対の極性の電圧を印加す
る。この時、印加する電圧V(除電)INは経験的に次式
を満足しなければならない。
【0024】VIN−V1<VTH+200 V(補助)IN+V(除電)IN<2VTH・・・(4) ここで、V(補助)INは補助電極68に印加する電圧で
ある。各部材が近接して感光体50の表面電位を測定出
来ないときは、一つ一つの部材に順次電圧を印加して測
定後、電圧を決定すればよい。
【0025】以上のような式で示される結果は、経験的
に得られたものでるが、平等な電界条件下の微小な空隙
で放電を安定に起こすには、出来る限り空隙距離は小さ
い方が良い。図13に示すように、感光体50に均質接
触の出来る導電性の弾性ローラ72を例にとると、弾性
ローラ72には直流の電圧が印加されている状態を考え
る。この時、感光体50の表面と弾性ローラ72の表面
が徐々に近づく領域で放電が起こる。図13中には斜線
で放電領域を示している。この状態では、放電は感光体
50と弾性ローラ72間の距離の遠い部分から放電が起
こる。この長距離放電(ここで長距離放電とは放電路が
100μm前後のものを指す)は、放電経路途中での空
間電荷の形成が予想され空間電荷の形成による異常放電
が起こると考えられる。
【0026】
【実施例】第1図は本発明に従う一実施例の帯電装置の
概略構成図である。
【0027】1は前述した感光体と同様のものである。
感光層の膜厚は前述同様20μmである。比誘電率は
(κ″)は3である。2は絶縁性フィルム(100μ
m)上に、導電性のカーボン粉末を樹脂に分散して、表
面抵抗を106〜107Ω/□した半導電性電極、導電面
の一端が感光体表面、約20度の角度を有し、図に示す
ように回転に対して逃げ方向に接している。4はφ6m
mの金属性軸芯の周囲に導電性ウレタンゴムを設け、外
径をφ12mmとした導電性弾性ローラである。軸芯と
導電性弾性ローラ表面間の抵抗は、500V印加した
時、約106Ωで、感光体1に所定の圧力、本例では約
0.35Kgの荷重をローラ両端にそれぞれかけて、感
光体1と共回りしている。導電性を得るにはウレタンゴ
ム中にイオン電導性のイオンを混ぜる。感光体1に直接
接触するので、導電性イオンが感光体1の表面の析出し
ないように表面に約10μmの絶縁層を設ける。絶縁層
の材料はウレタン系、ナイロン系、ポリカーボネート系
等を用いる。本実施例ではポリカーボネート系の材料を
難燃化処理して用いた。弾性はJISAの測定方法で約
40〜50度であった。硬度に関しては、さらに低硬度
でも問題は無い。半導電性電極2と導電性弾性ローラ4
間は、感光体1の表面に沿って約5mm開いている。4
は感光体1の表面に像露光するための露光装置、5は反
転現像方式の現像装置で、本例では、350Vの直流
に、Peak TO Peakの値が1500V、周波数1.5kH
zの交流を重畳して金属のスリーブに印加している。6
は転写ローラで、φ6mmの金属性軸芯の周囲に導電性
発泡ウレタンゴムを設け、外径を17mmとし、所定の
圧力、本例では両端にそれぞれ0.5kgをかけて、感
光体1表面に押圧している。転写ローラ6の硬度はアス
カーCの測定で約65度であった。抵抗は中心の軸芯と
ローラ表面間で、500V印加したとき約5×107Ω
であった。感光体1の極性が負で、トナー極性が負の反
転現像方式を用い、約2μAの定電流を印加した。7は
感光体クリーニングブレード、8は給紙装置、9は定着
装置、10は複写用紙である。11は半導電性電極2に
電圧印加するための電源(1)、12は導電性弾性ロー
ラ4に電圧印加するための電源(2)である。
【0028】次に、図1を用いて動作を説明する。感光
体1は、周速24mm/sで回転している。感光体1の
表面に接触する半導電性電極2には、電源(1)11に
よって直流の電圧が印加されている。また、導電性弾性
ローラ4には電源(2)12によって直流の電圧が印加
されている。半導電性電極2の感光体1に対する放電開
始電圧は、半導電性電極2に0Vから徐々に電圧を上げ
て感光体1の表面が帯電を始める印加電圧を示す。電位
の測定は、現像装置5の位置に表面電位センサーを配置
して行った。図2に、半導電性電極2の放電開始電圧を
示す。印加電圧が約−580Vを越えると帯電が始ま
り、放電開始電圧が決定される。導電性弾性ローラ4の
放電開始電圧も同様の方法で決定され、半導電電極2の
場合とほぼ同じ値の−580Vが得られた。今、現像装
置5の位置での感光体1の表面電位を露光の無い部分で
−500V帯電させるためには、導電性弾性ローラ4へ
の印加電圧は、放電開始電圧−580Vをプラスして−
1080Vとなる。この時、半導電性電極2に印加する
電圧は次のように決定出来る。まず、半導電性電極2に
よって感光体1の表面がV1ボルト(V)に帯電された
とする。前述した経験則から、電圧絶対値を考えると 1080−V1=580+200 であるので、V1の電位は−300Vとなる。半導電性
電極2の感光体1の表面に対する放電開始電圧は−58
0Vであるの、半導電性電極2に印加する電圧は−78
0Vとなる。実際に、半導電性電極2に電源(1)11
から−880V、導電性弾性ローラ4に電源(2)12
から−1080V印加すると感光体1の表面電位は現像
装置5の位置で−500Vが得られた。帯電された結果
を画像上で判断するために、前述したようにA4の用紙
を縦送りして、感光体1の1周目に相当する場所に文
字、2周目、3周目に網点によるハーフトーンを印字し
て、1周目の文字がハーフトーン画像の中に浮き出るか
否かを観察すると、一様なハーフトーン画像が得られ、
帯電が良好に行われていることを確認した。
【0029】図3は図1で説明した半導電性電極2と導
電性弾性ローラ4間に、除電電極13を、半導電性電極
2と同様の部材、構成で挿入した。半導電性電極2との
距離は感光体1の表面に沿って約3mm、また、導電性
弾性ローラ4のニップまでは約2mmであった。14は
この除電電極13に直流電圧印加するための電源(3)
である。除電電極13に印加する電圧V(除電)は前述
した経験則から、電圧絶対値を考えると、 V(除電)+V(半導電性電極に印加する電圧)>2×
放電開始電圧 であるので、V(除電)+880>580×2=116
0となりV(除電)は、半導電性電極2に印加した電圧
極性と反対の極性の電圧、+280Vより大きい電圧を
印加すればよい。このようにわざわざ反対極性の電圧を
印加する理由は次のように考えられる。前述したように
微小空隙の放電は放電路が短いほど安定と考えられる
が、半導電性電極2や導電性弾性ローラ4は、導電粉を
分散させたり、導電性イオンを混合して得るので、例え
ば、低湿度環境下では、放電面に一様な電荷が現れず、
異常放電が起こる部分ができると考えられる。従って、
図4に示すように、帯電部材の長手方向(主走査方向)
には、局所的に電位の高いところが現れる。従って、前
述の(3)式を満足できず、異常帯電部分に逆極性トナ
ーが付着するカブリの原因となる。この異常帯電部分を
除電電極13でカットし、式(3)を満足させる(図
5)。前述同様の画像テストでも、ハーフトーン中に文
字が浮き出たり、白地のカブリの発生もなく良好であっ
た。特に、低湿度下で有効でった。
【0030】(比較例)比較として、導電性弾性ローラ
4にのみ直流電圧を印加して、前述同様の画像テストを
行ったところ、感光体1の2周目に相当するハーフトー
ンの中に、感光体1の1周目に印字した文字が周囲より
も白く浮き出る異常が発生した。また、白地部分には、
多数のカブリが観測され、特に、低湿度環境下では顕著
であった。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明は、被帯電体に近接
する複数の帯電子によって、帯電または除電を繰り返す
帯電装置であって、被帯電体表面を帯電子に電圧を印加
してV1ボルトに帯電する第一帯電工程と、引き続き前
記被帯電体の表面を帯電子にVINボルト印加して帯電す
る第二帯電工程とを具備し、前記第二帯電工程の帯電子
の前記被帯電体面に対しての放電開始電圧をVTHボルト
とするとき VIN−V1<VTH+200 の関係を満足するか、または、被帯電体に近接する複数
の帯電子によって、帯電または除電を繰り返す帯電装置
であって、被帯電体表面を帯電子にV1INボルト印加し
てV1ボルトに帯電する第一帯電工程と、第一工程に引
き続き帯電子に前記第一工程とは反対の極性のV2INボ
ルトを印加して除電する第二帯電工程と、第二工程に引
き続き前記被帯電体の表面を帯電子にV3INボルト印加
して帯電する第三帯電工程とを具備し、前記第三帯電工
程の帯電子の前記被帯電体面に対しての放電開始電圧を
VTHボルトとするとき V3IN−V1<VTH+200 V1IN+V2IN>2VTH の関係を満足することにより被帯電体上に均一な帯電が
可能となる。
【0032】前述したように、半導電性の電極を被帯電
体に接触させて帯電を行う場合、電極と被帯電体間の放
電経路は出来る限り短い方が放電が安定する。このため
には空隙にかかる電界を放電開始電圧より僅かに大きい
値を設定すれば良い。また、局所的に生じる異常放電対
策としては、放電を3段階に分け、第2段目に、第1、
3段目とは反対の極性の放電を行わせることにより防止
できる。以上の様な簡略な構成で低いオゾン生成の帯電
方式を可能とした。又、本方式は被帯電体の表面凹凸変
動にも追従でき、安定な均一放電を可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における帯電装置の概略構成図
【図2】本発明の実施例における半導電性電極の被帯電
体である感光体表面に対する放電開始電圧を示す図
【図3】本発明の実施例における半導電性電極と導電性
弾性ローラ間に除電電極を挿入した帯電装置の構成概略
【図4】本発明の実施例における半導電性電極で感光体
を帯電した時に生じる異常放電を説明する図
【図5】本発明の実施例における半導電性電極で感光体
を帯電した時に生じる異常放電を、半導電性電極の下流
に除電電極を挿入して異常帯電を低減した様子を説明す
る図
【図6】(a)は従来の帯電装置の構成を示す概略図 (b)は従来の帯電装置の構成を示す概略図
【図7】従来の帯電部材への印加電圧波形を示す図
【図8】帯電ローラへの印加電圧と被帯電帯の表面電位
の関係を示し、放電開始電圧を説明するための図
【図9】接触体帯電実験装置の概略図
【図10】接触帯電実験装置で得られた感光体表面の電
位を示す図
【図11】本発明の原理を説明するための実験装置の概
略図
【図12】動作説明のための、本発明帯電装置の構成概
略図
【図13】従来の電圧を印加した帯電ローラが感光体と
接触したときに生じる放電の様子を説明する図
【符号の説明】
1 感光体 2 半導電性電極 4 導電性弾性ローラ 13 除電電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被帯電体に近接する複数の帯電子によっ
    て、帯電または除電を繰り返す帯電装置であって、被帯
    電体表面を帯電子に電圧を印加してV1ボルトに帯電す
    る第一帯電工程と、引き続き前記被帯電体の表面を帯電
    子にVINボルト印加して帯電する第二帯電工程とを具備
    し、前記第二帯電工程の帯電子の前記被帯電体面に対し
    ての放電開始電圧をVTHボルトとするとき VIN−V1<VTH+200 の関係を満足することを特徴とする帯電方法。
  2. 【請求項2】被帯電体に近接する複数の帯電子によっ
    て、帯電または除電を繰り返す帯電装置であって、被帯
    電体表面を帯電子にV1INボルト印加してV1ボルトに
    帯電する第一帯電工程と、第一工程に引き続き帯電子に
    前記第一工程とは反対の極性のV2INボルトを印加して
    除電する第二帯電工程と、第二工程に引き続き前記被帯
    電体の表面を帯電子にV3INボルト印加して帯電する第
    三帯電工程とを具備し、前記第三帯電工程の帯電子の前
    記被帯電体面に対しての放電開始電圧をVTHボルトとす
    るとき V3IN−V1<VTH+200 V1IN+V2IN>2VTH の関係を満足することを特徴とする帯電方法。
  3. 【請求項3】被帯電体に近接する複数の帯電子によっ
    て、帯電または除電を繰り返す帯電装置であって、被帯
    電体表面をV1ボルトに帯電する補助帯電子と、 引き続き前記被帯電体の表面をVINボルト印加して帯電
    する帯電子とを具備し、前記帯電子の前記被帯電体面に
    対しての放電開始電圧をVTHボルトとするとき VIN−V1<VTH+200 の関係を満足することを特徴とする帯電装置。
  4. 【請求項4】被帯電体に近接する複数の帯電子によっ
    て、帯電または除電を繰り返す帯電装置であって、被帯
    電体表面をV1INボルト印加してV1ボルトに帯電する
    補助帯電子と、引き続き前記被帯電体面を前記補助帯電
    子に印加した極性と反対の電圧V2INボルトを印加して
    除電する除電子と、さらに前記被帯電体の表面をV3IN
    ボルト印加して帯電する帯電子とを具備し、前記帯電子
    の前記被帯電体面に対しての放電開始電圧をVTHボルト
    とするとき V3IN−V1<VTH+200 V1IN+V2IN>2VTH の関係を満足することを特徴とする帯電装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08328360A (ja) * 1995-05-31 1996-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 帯電方法
US5911097A (en) * 1997-03-18 1999-06-08 Minolta Co., Ltd. Image forming apparatus and method using charge control means
JP2015022204A (ja) * 2013-07-22 2015-02-02 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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