JPH06288470A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

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JPH06288470A
JPH06288470A JP9875393A JP9875393A JPH06288470A JP H06288470 A JPH06288470 A JP H06288470A JP 9875393 A JP9875393 A JP 9875393A JP 9875393 A JP9875393 A JP 9875393A JP H06288470 A JPH06288470 A JP H06288470A
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JP
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pressure
valve
accumulator
solenoid
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JP9875393A
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English (en)
Inventor
Masato Kaigawa
正人 甲斐川
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Hidehiro Oba
秀洋 大庭
Hiromichi Kimura
弘道 木村
Yasuo Hojo
康夫 北條
Atsushi Tabata
淳 田端
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Mamoru Niimi
守 新美
Yoshihisa Yamamoto
義久 山本
Akira Fukatsu
彰 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルブの本数が少なく油圧回路が単純となっ
て応答性が得られ、しかもアキュムコントロールバルブ
の信頼性が高められる自動変速機の油圧制御装置を提供
する。 【構成】 自動変速機14のシフトに際しては、アキュ
ムコントロールバルブ90から出力された出力制御圧P
ACC が背圧としてアキュムレータ104の背圧室106
に作用されるため、変速用電子制御装置78は、リニヤ
ソレノイド圧PSLN を変化させることによりアキュムレ
ータ104の背圧を制御して変速を滑らかにする。ま
た、車両のエンジンブレーキ走行時には、アキュムコン
トロールバルブ90から出力された出力制御圧P
ACC が、切換弁100を通してエンジンブレーキ作用時
に作動させられるブレーキB1を駆動する油圧アクチュ
エータB1aへ供給されるため、変速用電子制御装置7
8は、リニヤソレノイド圧PSLN を変化させることによ
りエンジンブレーキ用ブレーキB1の係合状態を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の油
圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の摩擦係合装置の作動の組合わせに
より複数の前進ギヤ段のうちの1つが成立させられる車
両用自動変速機の油圧制御装置では、その摩擦係合装置
のうちの所定の摩擦係合装置の係合を緩和するためのア
キュムレータと、このアキュムレータの背圧を制御する
ためのアキュムコントロールバルブと、その摩擦係合装
置のうちのエンジンブレーキ作用時に作動させられる摩
擦係合装置を駆動する油圧アクチュエータに供給される
作動油圧を上記アキュムコントロールバルブから出力さ
れる出力制御圧に従って制御するモジュレータバルブと
が設けられ、アキュムコントロールバルブがシフトに際
してアキュムレータの背圧を制御するとともに、車両の
エンジンブレーキ走行時には上記モジュレータバルブを
制御するように構成されている。たとえば、特開平2−
80848号公報に記載された油圧制御装置がそれであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
車両用自動変速機の油圧制御装置では、バルブの数が多
く且つ油圧回路が複雑となることから、自動変速機に取
りつけられるバルブボデーの寸法および重量が大きくな
るとともに、応答遅れが大きくなる点があった。また、
アキュムコントロールバルブのスプール弁子は、それに
作用する力が平衡するように移動することにより連続的
に変化する出力制御圧を発生させるものであるから、作
動油に含まれる塵などによる摺動抵抗の変化に比較的影
響され易く、充分な信頼性が得られ難いという欠点があ
った。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、バルブの本数が
少なく油圧回路が単純となって応答性が得られ、しかも
アキュムコントロールバルブの信頼性が高められる自動
変速機の油圧制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、複数の摩擦係合装置
の作動の組合わせにより複数の前進ギヤ段のうちの1つ
が成立させられる車両用自動変速機において、前記摩擦
係合装置のうちの所定の摩擦係合装置の係合を緩和する
ためのアキュムレータと、該摩擦係合装置のうちのエン
ジンブレーキ作用時に作動させられる摩擦係合装置を駆
動する油圧アクチュエータとを備える形式の油圧制御装
置であって、(a) 電気信号が供給される電磁ソレノイド
を備え、該電気信号に従って変化するソレノイド圧を出
力する一方、該電磁ソレノイドの断線状態のときには該
ソレノイド圧を最小値とするソレノイド弁と、(b) 元圧
が供給される入力ポートと、前記アキュムレータに接続
されて出力制御圧を出力する出力ポートと、シリンダボ
ア内に摺動可能に嵌め入れられて該入力ポートと出力ポ
ートとの間を開閉するスプール弁子と、該シリンダボア
の底面と該スプール弁子の端面との間に形成された第1
油室に収容されて該スプール弁子を閉弁方向へ付勢する
スプリングと、該スプール弁子が開弁方向に向かう力を
発生させるために前記ソレノイド圧を受け入れる第2油
室と、該スプール弁子が閉弁方向に向かう力を発生させ
るために前記出力制御圧を前記第1油室へ導くフィード
バック油路とを備え、前記ソレノイド圧に伴って該出力
制御圧を増加させるアキュムコントロールバルブと、
(c) エンジンブレーキを必要としない期間は前記出力ポ
ートと前記油圧アクチュエータとの間を遮断するが、該
エンジンブレーキを必要とする期間は該出力ポートと油
圧アクチュエータとの間を連通させて、前記アキュムコ
ントロールバルブから出力された出力制御圧を該油圧ア
クチュエータへ導く切換バルブとを、含むことにある。
【0006】
【作用】このようにすれば、自動変速機のシフトに際し
ては、アキュムコントロールバルブから出力された出力
制御圧が背圧としてアキュムレータに作用される。ま
た、車両のエンジンブレーキ走行時には、アキュムコン
トロールバルブから出力された出力制御圧が、切換弁を
通してエンジンブレーキ作用時に作動させられる摩擦係
合装置を駆動する油圧アクチュエータへ供給される。そ
して、ソレノイド弁の電磁ソレノイドが断線すると、ソ
レノイド弁から出力されるソレノイド圧が最小値となる
ので、アキュムレータの背圧が最小とされて摩擦係合装
置の焼けが防止される。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、アキュム
コントロールバルブから出力された出力制御圧が、切換
弁を通してエンジンブレーキ作用時に作動させられる摩
擦係合装置を駆動する油圧アクチュエータへ直接供給さ
れることから、比較的長い弁子を必要として複雑に構成
されるモジュレータバルブが不要となり油圧回路が簡単
となるので、バルブボデーが小型かつ軽量となるととも
に、応答性が高められる。
【0008】また、アキュムコントロールバルブの第1
油室に出力制御圧がフィードバック圧として作用される
ように構成されていることから、スプール弁子の断面全
体がフィードバック圧の受圧面として機能するので、そ
のスプール弁子は比較的大きな反対向きの力により平衡
させられる。したがって、そのスプール弁子の作動は、
作動油に含まれる塵などによる摺動抵抗の変化に比較的
影響され難くなり、アキュムコントロールバルブの信頼
性が高められる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施例の油圧制御装置
により変速制御される車両用自動変速機を示す骨子図で
ある。図において、エンジン10の出力は、トルクコン
バータ12を介して自動変速機14に入力され、図示し
ない差動歯車装置および車軸を介して駆動輪へ伝達され
るようになっている。
【0011】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16に連結されたポンプインペラ18
と、自動変速機14の入力軸20に連結されたタービン
ランナー22と、それらポンプインペラ18およびター
ビンランナー22の間を直結するロックアップクラッチ
24と、一方向クラッチ26によって一方向の回転が阻
止されているステータ28とを備えている。
【0012】上記自動変速機14は、ハイおよびローの
2段の切り換えを行う第1変速機30と、後進ギヤ段お
よび前進4段の切り換えが可能な第2変速機32を備え
ている。第1変速機30は、サンギヤS0 、リングギヤ
R0 、およびキャリヤK0 に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS0 およびリングギヤR0 に噛み合わされて
いる遊星ギヤP0 から成るHL遊星歯車装置34と、サ
ンギヤS0 とキャリヤK0 との間に設けられたクラッチ
C0 および一方向クラッチF0 と、サンギヤS0 および
ハウジング41間に設けられたブレーキB0 とを備えて
いる。
【0013】第2変速機32は、サンギヤS1、リング
ギヤR1、およびキャリヤK1に回転可能に支持されて
それらサンギヤS1およびリングギヤR1に噛み合わさ
れている遊星ギヤP1から成る第1遊星歯車装置36
と、サンギヤS2、リングギヤR2、およびキャリヤK
2に回転可能に支持されてそれらサンギヤS2およびリ
ングギヤR2に噛み合わされている遊星ギヤP2から成
る第2遊星歯車装置38と、サンギヤS3、リングギヤ
R3、およびキャリヤK3に回転可能に支持されてそれ
らサンギヤS3およびリングギヤR3に噛み合わされて
いる遊星ギヤP3から成る第3遊星歯車装置40とを備
えている。
【0014】上記サンギヤS1とサンギヤS2は互いに
一体的に連結され、リングギヤR1とキャリヤK2とキ
ャリヤK3とが一体的に連結され、そのキャリヤK3は
出力軸42に連結されている。また、リングギヤR2が
サンギヤS3に一体的に連結されている。また、リング
ギヤR2およびサンギヤS3と中間軸44との間にクラ
ッチC1が設けられ、サンギヤS1およびサンギヤS2
と中間軸44との間にクラッチC2が設けられている。
また、サンギヤS1およびサンギヤS2の回転を止める
ためのバンド形式のブレーキB1がハウジング41に設
けられている。また、サンギヤS1およびサンギヤS2
とハウジング41との間には、一方向クラッチF1およ
びブレーキB2が直列に設けられている。この一方向ク
ラッチF1は、サンギヤS1およびサンギヤS2が入力
軸20と反対の方向へ逆回転しようとする際に係合させ
られるように構成されている。
【0015】キャリヤK1とハウジング41との間に
は、ブレーキB3と、一方向クラッチF2およびブレー
キB4とが並列に設けられており、リングギヤR3とハ
ウジング41との間には、ブレーキB5と一方向クラッ
チF3とが並列に設けられている。この一方向クラッチ
F3は、リングギヤR3が逆回転しようとする際に係合
させられるように構成されている。
【0016】以上のように構成された自動変速機14で
は、たとえば図2に示す作動表に従って後進1段および
前進5段のギヤ段が切り換えられる。図2において○印
は係合状態を示し、(○)印はエンジンブレーキ時の係
合状態を示し、空欄は開放状態を示している。この図2
から明らかなように、ブレーキB1は、第3速ギヤ段の
エンジンブレーキを作動させる場合に係合させられる場
合の摩擦係合装置である。
【0017】図3に示すように、車両のエンジン10の
吸気配管には、アクセルペダル50によって操作される
第1スロットル弁52とスロットルアクチュエータ54
によって操作される第2スロットル弁56とが設けられ
ている。また、エンジン10の回転速度を検出するエン
ジン回転速度センサ58、エンジン10の吸入空気量を
検出する吸入空気量センサ60、吸入空気の温度を検出
する吸入空気温度センサ62、上記第1スロットル弁5
2の開度θthを検出するスロットルセンサ64、出力軸
42の回転速度などから車速Vを検出する車速センサ6
6、エンジン10の冷却水温度を検出する冷却水温セン
サ68、ブレーキの作動を検出するブレーキスイッチ7
0、シフトレバー72の操作位置を検出する操作位置セ
ンサ74などが設けられており、それらのセンサから、
エンジン回転速度Ne 、吸入空気量Q、吸入空気温度T
Ha 、第1スロットル弁の開度θth、車速V(出力軸回
転速度No)、エンジン冷却水温THw 、ブレーキの作
動状態BK、シフトレバー72の操作位置Pshを表す信
号がエンジン用電子制御装置76および変速用電子制御
装置78に供給されるようになっている。
【0018】エンジン用電子制御装置76は、CPU、
RAM、ROM、入出力インターフェースを備えた所謂
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、種々のエンジン制御を実
行する。たとえば、燃料噴射量制御のために燃料噴射弁
80を制御し、点火時期制御のためにイグナイタ82を
制御し、アイドルスピート制御のために図示しないバイ
パス弁を制御し、トラクション制御のためにスロットル
アクチュエータ54により第2スロットル弁56を制御
する。
【0019】変速用電子制御装置78も、上記と同様の
マイクロコンピュータであって、CPUはRAMの一時
記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラ
ムに従って入力信号を処理し、油圧制御回路84の各電
磁弁或いはリニアソレノイド弁を駆動する。たとえば、
変速用電子制御装置78は、第1スロットル弁52の開
度θthに対応した大きさのスロットル圧Pthを発生させ
るためにリニアソレノイド弁SLT を、アキュム背圧を制
御するためにリニアソレノイド弁SLN を、ロックアップ
クラッチ24のスリップ量およびクラッチツウクラッチ
のシフトを制御するためにリニアソレノイド弁SLU をそ
れぞれ駆動する。また、変速用電子制御装置78は、予
め記憶された変速線図から実際のスロットル弁開度θth
および車速Vに基づいて自動変速機14のギヤ段やロッ
クアップクラッチ24の係合状態を決定し、この決定さ
れたギヤ段および係合状態が得られるように電磁弁S
1、S2、S3を駆動し、エンジンブレーキ作用時にお
いては電磁弁S4を駆動する。
【0020】図4は、油圧制御回路84の要部を示して
いる。図において、油圧アクチュエータB1aはブレー
キB1を係合させるためのものであり、アキュムコント
ロールバルブ90は、車両のエンジンブレーキ作用時に
おいてその油圧アクチュエータB1aに供給する作動油
圧を制御するためにも用いられるようになっている。す
なわち、図示しないライン圧調圧弁によりスロットル弁
開度に応じて調圧されたライン油圧PL がライン油路9
2を介してアキュムコントロールバルブ90およびソレ
ノイドモジュレータバルブ94へ供給されており、ソレ
ノイドモジュレータバルブ94は、一定のモジュレータ
圧PM をリニヤソレノイドバルブ96および電磁弁S4
へ供給する。リニヤソレノイドバルブ96は、電磁ソレ
ノイド98を備えており、たとえば図5に示すような、
変速用電子制御装置78からの励磁電流ISOL に従って
連続的に増加するリニヤソレノイド圧PSLN を上記アキ
ュムコントロールバルブ90に供給する。
【0021】また、電磁弁S4は、変速用電子制御装置
78からの指令信号に従ってオンオフ作動し、エンジン
ブレーキ作用時にはモジュレータ圧PM と等しい出力圧
を切換弁100に供給する。切換弁100は、スプリン
グ102の付勢力に従って常時は図4の破線に示す作動
位置に位置させられているが、エンジンブレーキ走行時
において作動させられる電磁弁S4からの出力圧が供給
されると実線に示す作動位置に位置させられる2位置切
換弁である。
【0022】アキュムコントロールバルブ90は、リニ
ヤソレノイド圧PSLN に基づいて元圧であるライン油圧
L から出力制御圧PACC を出力し、アキュムレータ1
04の背圧室106に供給するとともに、前記切換弁1
00を通して油圧アクチュエータB1aに供給する。前
述のように、この油圧アクチュエータB1aは第3速走
行時においてブレーキB1 を係合させるために作動させ
られる。上記アキュムレータ104は、図4において1
個だけ記載されているが、実際には、たとえばブレーキ
B0 、クラッチC2 、ブレーキB2 毎に複数個設けられ
ており、ブレーキB0 、クラッチC2 、ブレーキB2 を
作動させる油圧アクチュエータB0a、C2a、B2a
に連通する油室108と、この油室108の容積を変更
するピストン110と、このピストン110を付勢する
スプリング112とを備えている。
【0023】アキュムコントロールバルブ90は、図4
に詳しく示すように、バルブボデー118に形成された
有底円筒状のシリンダボア120と、その中に摺動可能
に嵌め入れられたスプール弁子122と、シリンダボア
120の底面とスプール弁子122の一端面との間に形
成されて第1スプリング124を収容する第1油室12
6と、シリンダボア120の開口部にキー128により
嵌め着けられたスプリング調整装置130と、このスプ
リング調整装置130とスプール弁子122の他端面と
の間に形成されてリニヤソレノイド圧PSLN を受け入れ
る第2油室132と、上記スプリング調整装置130と
スプール弁子122の他端面との間に介挿された第2ス
プリング134とを備えている。
【0024】上記スプリング調整装置130は、円筒状
の本体136と、一端部に雄ねじ138を有し且つ他端
部に工具係合溝140を有し、止部材142によって軸
まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に本体136に
差し通された調整部材144と、本体136内において
軸まわりの回転不能且つ軸方向の移動可能に設けられて
上記雄ねじ138に螺合されたスプリング受部材145
とを備えており、図示しない工具によって調整部材14
4が回転させられると、スプリング受部材145が軸方
向に移動させられて第2スプリング134の付勢力が調
整されるようになっている。
【0025】上記アキュムコントロールバルブ90のス
プール弁子122は、同径の第1ランド146および第
2ランド148と、それらよりも僅かに大径の有底円筒
状の第3ランド150とを備えており、上記第1ランド
146によって、ライン油圧PL が供給される入力ポー
ト152と出力制御圧PACC を出力する出力ポート15
4との間を開閉する。そして、出力ポート154から出
力された出力制御圧PACC は、フィードバック油路15
6を介して第1油室126へ導かれている。したがっ
て、上記第1ランド146の断面積をA1 、第1スプリ
ング124の付勢力をF1 、第2スプリング134の付
勢力をF2 、第3ランド150の断面積をA3 とする
と、スプール弁子122は、数式1が成立するように作
動させられるので、出力制御圧PACC は数式2および図
6により表される。
【0026】
【数1】A1 ・PACC +F1 =A3 ・PSLN +F2
【0027】
【数2】PACC =(A3 ・PSLN +F2 −F1 )/A1
【0028】本実施例においては、自動変速機14のシ
フトに際しては、アキュムコントロールバルブ90から
出力された出力制御圧PACC が背圧としてアキュムレー
タ104の背圧室106に作用されるため、変速用電子
制御装置78は、リニヤソレノイド圧PSLN を変化させ
ることによりアキュムレータ104の背圧を制御して、
ブレーキB0a、クラッチC2a、ブレーキB2aなど
の係合トルクを制御して変速を滑らかにする。
【0029】また、たとえば降坂路を自動的に検出する
ことにより判定される車両のエンジンブレーキ走行時に
は、アキュムコントロールバルブ90から出力された出
力制御圧PACC が、切換弁100を通してエンジンブレ
ーキ作用時に作動させられるブレーキB1を駆動する油
圧アクチュエータB1aへ供給されるため、変速用電子
制御装置78は、リニヤソレノイド圧PSLN を変化させ
ることにより、切換弁100を通して油圧アクチュエー
タB1aへ供給される出力制御圧PACC を制御して、エ
ンジンブレーキ用ブレーキB1の係合状態を制御する。
【0030】したがって、本実施例によれば、アキュム
コントロールバルブ90から出力された出力制御圧P
ACC が、切換弁100を通してエンジンブレーキ作用時
に作動させられるブレーキB1を駆動する油圧アクチュ
エータB1aへ直接供給されることから、従来油圧アク
チュエータB1aに供給される作動油圧を制御するモジ
ュレータバルブが不要となり油圧回路が簡単となるの
で、バルブボデー118が小型かつ軽量となるととも
に、作動の応答性が高められる。
【0031】また、リニヤソレノイドバルブ96の電磁
ソレノイド98の断線などが発生した故障状態では、そ
のリニヤソレノイドバルブ96から出力されるリニヤソ
レノイド圧PSLN がその最小値すなわち零となるので、
アキュムレータ104の背圧が最小とされてそれにより
油圧の立ち上がりが緩和される摩擦係合装置すなわちブ
レーキB0a、クラッチC2a、ブレーキB2aなどの
焼けが防止される。
【0032】また、アキュムコントロールバルブ90の
第1油室126には、フィードバック油路156を介し
て出力制御圧PACC がフィードバック圧として作用され
るように構成されていることから、スプール弁子122
の第1ランド146の断面全体がフィードバック圧の受
圧面として機能するので、そのスプール弁子122は比
較的大きな反対向きの力により平衡させられる。したが
って、そのスプール弁子122の作動は、作動油に含ま
れる塵などによる摺動抵抗の変化に比較的影響され難く
なり、アキュムコントロールバルブ90の信頼性が高め
られる。
【0033】また、本実施例のアキュムコントロールバ
ルブ90は、スプール弁子122の段付部が少なく、ス
リーブが不要であるため、構造が簡単で安価となる。ま
た、アキュムコントロールバルブ90を制御するための
リニヤソレノイド圧PSLN が1種類でよく、スロットル
カム形式の弁にも対応できる。しかも、入力ポート15
2を開閉するスプール弁子122の第1ランド146の
径が大きいため、応答性が向上する利点がある。
【0034】因みに、図7は、従来のアキュムコントロ
ールバルブ160を示している。図において、バルブボ
デー118には比較的大径のシリンダボア162が形成
されており、そのシリンダボア162には、スリーブ1
64が嵌め入れられている。スリーブ164内には、互
いに同径の第1ランド166および第2ランド168と
比較的大径の第3ランド170とを備えたスプール弁子
172と、スプール弁子172に当椄するプランジャ1
74と、前述のスプリング調整装置130と同様に構成
されてスプリング176の付勢力を調整するスプリング
調整装置178とが嵌め入れられている。上記プランジ
ャ174の断面積をA11、第2ランド168の断面積を
12、第3ランド170の断面積をA13、スプリング1
76の付勢力をF12とすると、上記スプール弁子172
は、数式3が成立するように作動させられ、出力制御圧
ACC は数式4および図8により表される。
【0035】
【数3】 A11・PACC +(A13−A12)・PSLN =A13・PSLT +F12
【0036】
【数4】 PACC =〔A13・PSLT −(A13−A12)・PSLN +F2 〕/A11
【0037】したがって、図7に示す従来のアキュムコ
ントロールバルブ160は、2種類の入力圧PSLT およ
びPSLN を必要とするだけでなく、段付部が多いために
第1ランド166および第2ランド168よりも大径の
プランジャ174を必要とし且つスリーブ164を必要
とすることから、アキュムコントロールバルブ160の
構造が複雑且つ高価となるとともに、第1ランド166
が小径であることから、PSLN に対するPACC の変化が
小さく且つ応答性が低い欠点があったのである。
【0038】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。図9は、他の実
施例のアキュムコントロールバルブ180を示してい
る。このアキュムコントロールバルブ180は、図4の
アキュムコントロールバルブ90のスプリング調整装置
130に替えてキー128によってプラグ182が嵌め
着けられるとともに、スプリング134が除去されたこ
とにより第3ランド150の軸方向長さが短く変更され
ている。このアキュムコントロールバルブ180の特性
は、前記数式1および数式2のF2 を零としたものによ
り表される。本実施例においても、図4の実施例と同様
の効果が得られる。
【0039】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実
施することができる。たとえば、リニヤソレノイドバル
ブ96に代えて電磁ソレノイドの断線状態のとき、ソレ
ノイド圧を最小値とするデューティソレノイドバルブを
用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の油圧制御装置によってギヤ
段が制御される車両用自動変速機の構成を説明する骨子
図である。
【図2】図1の自動変速機における、複数の摩擦係合装
置の作動の組合わせとそれにより成立するギヤ段との関
係をしめす図表である。
【図3】図1の自動変速機を制御する油圧制御回路およ
び電気制御回路を含むブロック線図である。
【図4】図3の油圧制御回路の要部を説明する図であ
る。
【図5】図4の油圧制御回路に含まれるリニヤソレノイ
ドバルブの出力特性を示す図である。
【図6】図4の油圧制御回路に含まれるアキュムコント
ロールバルブの出力特性を示す図である。
【図7】従来のアキュムコントロールバルブの構成を示
す図である。
【図8】図7の従来のアキュムコントロールバルブの出
力特性を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例のアキュムコントロールバ
ルブの構成を示す図である。
【符号の説明】
14:自動変速機 90,180:アキュムコントロールバルブ 96:リニヤソレノイドバルブ 98:電磁ソレノイド 100:切換弁 104:アキュムレータ 122:スプール弁子 124:第1スプリング 126:第1油室 132:第2油室 156:フィードバック油路 B1:ブレーキ(エンジンブレーキ作用時に作動させら
れる摩擦係合装置) B1a:油圧アクチュエータ PACC :出力制御圧 PSLN :リニヤソレノイド圧 PL :ライン圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 北條 康夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 田端 淳 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 新美 守 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 山本 義久 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 深津 彰 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エイ・ダブリュ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の摩擦係合装置の作動の組合わせに
    より複数の前進ギヤ段のうちの1つが成立させられる車
    両用自動変速機において、前記摩擦係合装置のうちの所
    定の摩擦係合装置の係合を緩和するためのアキュムレー
    タと、該摩擦係合装置のうちのエンジンブレーキ作用時
    に作動させられる摩擦係合装置を駆動する油圧アクチュ
    エータとを備える形式の油圧制御装置であって、 電気信号が供給される電磁ソレノイドを備え、該電気信
    号に従って変化するソレノイド圧を出力する一方、該電
    磁ソレノイドの断線状態のときには該ソレノイド圧を最
    小値とするソレノイド弁と、 元圧が供給される入力ポートと、前記アキュムレータに
    接続されて出力制御圧を出力する出力ポートと、シリン
    ダボア内に摺動可能に嵌め入れられて該入力ポートと出
    力ポートとの間を開閉するスプール弁子と、該シリンダ
    ボアの底面と該スプール弁子の端面との間に形成された
    第1油室に収容されて該スプール弁子を閉弁方向へ付勢
    するスプリングと、該スプール弁子が開弁方向に向かう
    力を発生させるために前記ソレノイド圧を受け入れる第
    2油室と、該スプール弁子が閉弁方向に向かう力を発生
    させるために前記出力制御圧を前記第1油室へ導くフィ
    ードバック油路とを備え、前記ソレノイド圧に伴って該
    出力制御圧を増加させるアキュムコントロールバルブ
    と、 エンジンブレーキを必要としない期間は前記出力ポート
    と前記油圧アクチュエータとの間を遮断するが、該エン
    ジンブレーキを必要とする期間は該出力ポートと油圧ア
    クチュエータとの間を連通させて、前記アキュムコント
    ロールバルブから出力された出力制御圧を該油圧アクチ
    ュエータへ導く切換バルブとを、含むことを特徴とする
    車両用自動変速機の油圧制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156925A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Honda Motor Co Ltd 油圧調整弁

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JP2014156925A (ja) * 2013-02-18 2014-08-28 Honda Motor Co Ltd 油圧調整弁

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