JPH0754111B2 - 自動変速機を備えた車両の点火時期制御方法 - Google Patents

自動変速機を備えた車両の点火時期制御方法

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JPH0754111B2
JPH0754111B2 JP60198179A JP19817985A JPH0754111B2 JP H0754111 B2 JPH0754111 B2 JP H0754111B2 JP 60198179 A JP60198179 A JP 60198179A JP 19817985 A JP19817985 A JP 19817985A JP H0754111 B2 JPH0754111 B2 JP H0754111B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は自動変速機を備えた車両の点火時期制御方法に
関し、特に、その自動変速機の変速ショックを軽減する
技術に関するものである。
従来技術およびその問題点 自動変速機を備えた車両において、その変速中にエンジ
ンの点火時期を遅角させることによりエンジン出力トル
クを一時的に低下させて、変速ショックを抑制する変速
制御方法が提案されている。たとえば、特開昭59−1260
72号公報に記載された変速制御方法がそれである。
しかしながら、主変速機および副変速機を直列に有し、
車両の走行状態にしたがってその副変速機が所定のギヤ
段に自動的に切り換えられる自動変速機を備えた車両が
知られている。たとえば3変速部と高速段および低速段
に択一的に切り換えられるOD部とから成る所謂オートマ
ティックトランスミッションを備えた車両や、無段変速
機の後段に有段の自動変速機すなわち副変速機を備えた
車両(特開昭60−37455号公報に記載)に対して上記の
変速制御方法が適用されると、主変速機の変速比を考慮
しないで変速中の点火時期遅角量が決定されることか
ら、主変速機の変速比が異なるに従って副変速機に入力
されるトルクおよびその前段の慣性トルクが変化する
と、遅角量が最適な値とならない欠点があった。遅角量
が過少となると副変速機の変速に伴う変速ショックが充
分に抑制できず、また、遅角量が過大となると加速感の
中断が大きくなる不都合が生じるのである。
課題を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その要旨とするところは、主変速機および副変速機を直
列に有し、車両の走行状態にしたがってその副変速機が
所定のギヤ段に自動的に切り換えられる自動変速機を備
えた車両の点火時期制御方法であって、予め記憶された
関係から前記主変速機の変速比に基づいて前記副変速機
の変速時の前記車両のエンジンの点火時期の遅角量を算
出し、その副変速機のギヤ段の切り換えに際し、その遅
角量だけ前記車両のエンジンの点火時期を遅らせてエン
ジンの出力を低下させることにある。
作用および発明の効果 このようにすれば、自動変速機内の副変速機の変速に際
して、車両のエンジンの点火時期が遅角されて変速中の
エンジンの出力トルクが一時的に低下させられるとき、
予め記憶された関係から主変速機の変速比に基づいて算
出された遅角量だけ点火時期が遅角されてエンジンの出
力トルクが低下させられることから、主変速機の変速比
が異なることに伴う副変速機の入力トルクおよびその前
段の慣性トルクの変化に応じて適切にエンジン出力トル
クが低下させられるので、主変速機の変速比に拘わらず
遅角によるエンジンの出力トルク低下量が適切に得られ
る。このため、副変速機の変速に関連する変速ショック
や加速感の中断が好適に解消させられるのである。
ここで、好適には、前記遅角量は、前記主変速機の変速
比が大きくなるほど大きい値に算出される。また、好適
には、前記遅角量は、前記エンジンの負荷、すなわちス
ロットル弁開度やアクセルペダル操作量に基づいて算出
される。このようにすれば、変速中のエンジン出力低下
量が一層適切に制御される。
さらに、好適には、前記主変速機は、前記エンジンの回
転を無段階に変速する無段変速機であり、前記副変速機
は、その無段変速機の後段に設けられて、車両の走行状
態にしたがって所定のギヤ段に自動的に切り換えられる
有段変速機である。
実施例 以下、本発明の一適用例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図において、図示しないエンジンの動力は流体継手
10,ベルト式無断変速機(以下、CVTという)12,副変速
機14,中間ギア装置16,および差動装置18を経て駆動軸20
に連結された図示しない駆動輪へ伝達されるようになっ
ている。
流体継手10は、エンジン8のクランク軸22と接続されて
いるポンプ24と、CVT12の入力軸26に固定され、ポンプ2
4からのオイルにより回転させられるタービン28と、ダ
ンパ30を介して入力軸26に固定されたロックアップクラ
ッチ32とを備えている。ロックアップクラッチ32は、た
とえば車速あるいはエンジン回転速度またはタービン28
の回転速度が所定値以上になると作動させられて、クラ
ンク軸22と入力軸26とを直結状態にするものである。
CVT12は、入力軸26および出力軸34にそれぞれ設けられ
た可変プーリ36および38と、それら可変プーリ36および
38に巻き掛けられた伝導ベルト40とを備えている。可変
プーリ36および38は、入力軸26および出力軸34にそれぞ
れ固定された固定回転体42および44と、入力軸26および
出力軸34にそれぞれ軸方向の移動可能かつ軸回りの相対
回転不能に設けられた可動回転体46および48とから成
り、可動回転体46および48が油圧シリンダ50および52に
よって移動させられることによりV溝幅すなわち伝導ベ
ルト40の掛り径(有効径)が変更されて、CVT12の変速
比γ(=入力軸26の回転速度Nin/出力軸34の回転速度N
out)が変更されるようになっている。油圧シリンダ50
は専ら変速比γを変更するために作動させられ、油圧シ
リンダ52は専ら伝導ベルト40のすべりが生じない範囲で
最小の挟圧力が得られるように作動させられる。なお、
オイルポンプ54は後述の油圧制御装置の油圧源を構成す
るものであって、入力軸26を縦通する図示しない連結軸
によってクランク軸22と連結されてエンジン8により常
時回転駆動される。
副変速機14は、CVT12の後段においてそれと直列に連結
されかつ車両の走行条件にしたがって高速ギヤ段および
低速ギヤ段に自動的に切り換えられる有段式の自動変速
機であって、CVT12の出力軸34と同軸的に設けられてお
り、ラビニョオ型複合遊星歯車装置を含んでいる。この
遊星歯車装置は、一対の第1サンギア56および第2サン
ギア58と、第1サンギア56に噛み合う第1遊星ギア60
と、この第1遊星ギア60および第2サンギア58と噛み合
う第2遊星ギア62と、第1遊星ギア60と噛み合うリング
ギア64と、第1遊星ギア60および第2遊星ギア62を回転
可能に支持するキャリア66とを備えている。第2サンギ
ア58は前記出力軸34と一体的に連結された軸68と固定さ
れ、キャリア66は出力ギア70と固定されている。高速段
用クラッチ72は軸68と第1サンギア56との間の係合を制
御し、低速段用ブレーキ74は第1サンギア56のハウジン
グに対する係合を制御し、後進用ブレーキ76はリングギ
ア64のハウジングに対する係合を制御する。第3図は副
変速機14の各摩擦係合要素の作動状態および各レンジに
おける減速比を示している。図において、○印は係合状
態、×印は開放状態を示し、ρ1およびρ2は次式から
定義されるギア比である。
ρ1=Zs1/Zr ρ2=Zs2/Zr 但し、Zs1は第1サンギア56の歯数、Zs2は第2サンギア
58の歯数、Zrはリングギア64の歯数である。
したがって、LおよびDレンジにおける低速ギア段で
は、第1摩擦係合装置としての低速段用ブレーキ74が作
動させられて第1サンギア56が固定されるため、減速比
(1+ρ1/ρ2)にて動力が伝達されるが、LおよびD
レンジの高速ギア段においては、第2摩擦係合装置とし
ての高速段用クラッチ72の作動により遊星歯車装置全体
が一体となって回転し、これにより減速比1にて動力が
伝達される。また、Rレンジでは後進用ブレーキ76の作
動によりリングギア64がハウジングに固定されるため、
減速比(1−1/ρ2)の逆回転にて動力が伝達される。
副変速機14の出力ギア70は中間ギア装置16を介して差動
装置18と連結されており、エンジンの動力は差動装置18
において左右の駆動軸20へそれぞれ分配された後、左右
の駆動輪へ伝達される。
第4図は第2図に示す車両用動力伝達装置を制御するた
めの油圧制御回路を示している。オイルポンプ54は図示
しないオイルタンク内に戻された作動油等をストレーナ
80を介して吸い込みライン圧油路82へ圧送する。スロッ
トルバルブ84はスロットル弁開度θに対応したスロット
ル圧Pthをその出力ポートに発生する。スロットルバル
ブ84のスプール88は、スロットル弁とともに回転するス
ロットルカム90からスロットル弁開度θの増大に連れて
増大する作用力と制御ポート92からフィードバック圧と
してのスロットル圧Pthとを対向方向に受け、ライン圧
油路82と出力ポート86との開閉を制御する。マニュアル
バルブ94は、シフトレバーのL(ロー),S(セカン
ド),D(ドライブ),N(ニュートラル),R(リバー
ス),およびP(パーキング)レンジ操作に関連して軸
線方向に位置決めされ、後述のサブプライマリバルブ25
4の出力ポート258から出力される第2のライン圧Pl2
を、Rレンジ時にはポート96を通して後進用ブレーキ76
を作動させる油圧アクチュエータ76′へ、Lレンジおよ
びSレンジ時はポート98へ、Dレンジ時はポート98およ
び100へ、それぞれ導く。リリーフ弁102は、ライン圧油
路82の第1のライン圧Pl1が所定値以上になるとライン
油路82のオイルを逃がす安全弁としての機能を有する。
二次油圧油路104はオリフィス106とプライマリレギュレ
ータバルブ108の余剰オイルが排出されるポート110とを
介してライン圧油路82へ接続され、セカンダリレギュレ
ータバルブ112は、オリフィス114を介して二次油圧油路
104へ接続されている制御室116を有し、制御室116の油
圧とばね118の荷重とに関連して二次油圧油路104とポー
ト120との接続を制御して二次油圧油路104の二次油圧Pz
を所定値に維持する。潤滑油油路122はポート120および
オリフィス124を介して二次油圧油路104へ接続されてい
る。ロックアップ制御弁126は、二次油圧油路104を流体
継手10内のロックアップクラッチ32の係合側および解放
側へ選択的に接続する。ロックアップ用の電磁弁128は
ロックアップ制御弁126の制御室130とドレイン132との
間の開閉を制御し、電磁弁128がオフ(非励磁状態)で
ある場合はロックアップクラッチ32の解放側へ二次油圧
油路104からの二次油圧Pzが伝達されて動力が流体継手1
0中の流体を介して伝達される。しかし、電磁弁128がオ
ン(励磁状態)である場合はロックアップクラッチ32の
係合側およびオイルクーラ134へ二次油圧油路104からの
二次油圧Pzが供給されて動力はロックアップクラッチ32
を介して伝達される。クーラバイパス弁136はクーラ圧
を制御する。
変速比制御装置は、第1スプール弁142および第1電磁
弁144から成る変速方向切換弁装置138と、第2スプール
弁146および第2電磁弁148から成る変速速度切換弁装置
140を備えている。第1電磁弁144がオフである期間は第
1スプール弁142のスプールは室150の二次油圧Pzにより
ばね152の方へ押圧されており、ポート154の第1ライン
圧Pl1は第1スプール弁142のポート156を介して第2ス
プール弁146のポート158へ送られ、ポート160とドレイ
ン162との接続は断たれている。これにより変速比γが
減少方向へ切り換えられる。第1電磁弁144がオンであ
る期間は室150の油圧が第1電磁弁144のドレイン164を
介して排出され、第1スプール弁142のスプールはばね1
52により室150の方へ押圧され、ポート156にはライン圧
Pl1が生じず、ポート160はドレイン162へ接続される。
これにより変速比が増加方向へ切り換えられる。
第2電磁弁148がオフである期間は第2スプール弁146の
スプールは室166の二次油圧Pzによりばね168の方へ押圧
され、ポート158とポート170との接続は断たれ、ポート
172はポート174へ接続されている。ポート170,172はCVT
12の入力側油圧シリンダ50へ接続されている。第2電磁
弁148がオンである期間は室166の油圧が第2電磁弁148
のドレイン176から排出され、第2スプール弁146のスプ
ールはばね168により室166の方へ押圧され、ポート158
はポート170へ接続され、ポート172とポート174との接
続は断たれる。ポート174は油路180を介してポート160
へ接続されている。オリフィス182は第2電磁弁148のオ
フ時にポート158から少量のオイルをポート170へ導く。
したがって、第1電磁弁144がオフでかつ第2電磁弁148
がオンである期間はCVT12の入力側油圧シリンダ50へオ
イルが速やかに供給され、変速比γは急速に小さくな
る。第1電磁弁144がオフでかつ第2電磁弁148がオフで
ある期間はCVT12の入力側油圧シリンダ50へのオイルの
供給はオリフィス182を介して行われ、CVT12の変速比γ
は緩やかに小さくなる。第1電磁弁144がオンでかつ第
2電磁弁148がオンである場合、CVT12の入力側油圧シリ
ンダ50へのオイルの供給、排出は行われず、CVT12の変
速比γは油圧シリンダ50からの漏れ等に従って緩やかに
増加する。第1電磁弁144がオンでかつ第2電磁弁148が
オフである期間は入力側油圧シリンダ50のオイルはドレ
イン162から排出されるので、CVT12の変速比γは急速に
増加する。
変速比検出弁184は前記入力側の可動回転体46に摺接し
た棒194を備えており、その棒194は可動回転体46の軸線
方向の変位量に等しい変位量だけ軸線方向へ移動させら
れる。変速比検出弁184は、CVT12の入力側の固定回転体
42に対する可動回転体46の変位量が増大するに連れてオ
リフィス218を通して供給されたオイルの排出流量を増
大させるので、出力ポート216の変速比圧Prは変速比γ
の増大とともに低下する。変速比圧Prは出力ポート216
に供給される油圧媒体の排出量を制御することにより生
成される。
カットオフバルブ226は、ロックアップ制御弁126の制御
室130へ油路228を介して連通している室230,およびその
室230内の油圧とばね232のばね力とに関連して移動する
スプール234を有し、電磁弁128がオフである場合、すな
わち、ロックアップクラッチ32が解放状態にある場合
(副変速機14において変速を行うとき、動力伝達系の衝
撃を吸収するためにロックアップクラッチ32は解放状態
にされる)、閉状態になって変速比圧Prがプライマリレ
ギュレータバルブ108へ伝達されるのを阻止する。
第1のライン圧発生手段としてのプライマリレギュレー
タバルブ108は、スロットル圧Pthが供給されるポート23
6,変速比圧Prが供給されるポート238、ライン圧油路82
へ接続されているポート240,オイルポンプ54の吸入側へ
接続されているポート242,およびオリフィス244を介し
て第1のライン圧Pl1を供給されているポート246,軸線
方向へ運動してポート240とポート242との接続を制御す
るスプール248,スロットル圧Pthを受けてスプール248を
ポート238の方へ付勢するスプール250,およびスプール2
48をポート238の方へ付勢するばね252を備えている。ス
プール248の下から2つのランドの受圧面積をそれぞれA
1,A2、スロットル圧Pthを受けるスプール250のランドの
受圧面積をA3、およびばね252の作用力をW1とすると次
式(1)および(2)が成立する。
カットオフバルブ226が開いてポート238に変速比圧Prが
来ている場合は、 Pl1=(A3・Pth+W1−A1・Pr)/(A2−A1) ・・・・・(1) カットオフバルブ226が閉じてポート238に変速比圧Prが
来ていない場合は Pl1=(A3・Pth+W1)/(A2−A1) ・・・(2) 第2のライン圧発生手段としてのサブプライマリバルブ
254は、第1のライン圧Pl1が導かれる入力ポート256,第
2のライン圧Pl2を発生する出力ポート258,変速比圧Pr
が導かれるポート260,フィードバック圧としての第2の
ライン圧Pl2がオリフィス262を介して導かれるポート26
4,入力ポート256と出力ポート258との開閉を制御するス
プール266,スロットル圧Pthを導かれるポート268,その
ポート268からのスロットル圧Pthを受けてスプール266
をポート260の方へ付勢するスプール270,およびスプー
ル266をポート260の方へ付勢するばね272を有してい
る。スプール266の下から2つのランドの受圧面積をB1,
B2,スロットル圧Pthを受けるスプール270のランドの受
圧面積をB3、およびばね272の弾性力をW2とそれぞれ定
義すると、次式(3)に従って第2のライン圧Pl2が出
力される。
Pl2=(B3・Pth+W2−B1・Pr)/(B2−B1) ・・・・・・(3) シフトバルブ274は、前記副変速機14の高速段用クラッ
チ72および低速段用ブレーキ74を作動させる油圧アクチ
ュエータ72′および74′内に択一的に油圧を作用させる
ものであって、シフトレバーのD,S,Lレンジ時に第2の
ライン圧Pl2が導かれる入力ポート276、出力ポート278,
280、オリフィス282を有しドレイン284において終わっ
ている排出油路286へ接続されているポート288,Dレンジ
時にマニュアルバルブ94のポート100から第1のライン
圧Pl1が供給される制御ポート300、その他の制御ポート
302,304、ドレイン306、スプール308、およびそのスプ
ール308を制御ポート304の方へ付勢するばね310を有し
ている。制御ポート302,304にはオリフィス312を介して
二次油圧Pzが導かれ、制御ポート302,304の油圧はシフ
ト用の電磁弁314により制御される。スプール308の下か
ら2つのランドの受圧面積はそれぞれS1,S2であり、S1
<S2である。また、電磁弁314のオン、オフは車両の運
転パラメータに関連して制御される。
スプール308がばね310側の位置にある場合、入力ポート
276は出力ポート278と接続され、出力ポート280はポー
ト288と接続される。したがって、出力ポート278から第
2のライン圧Pl2がピストン318を有するアキュムレータ
320および高速段用の油圧アクチュエータ72′へ供給さ
れるとともに低速段用の油圧アクチュエータ74′内が排
圧されて、副変速機14は高速ギヤ段になる。
スプール308が制御ポート304側の位置にある場合、入力
ポート276は出力ポート280と接続され、出力ポート278
はドレイン306と接続される。したがって、出力ポート2
80からの第2のライン圧Pl2が低速段用の油圧アクチュ
エータ74′へ供給されるとともに高速段用の油圧アクチ
ュエータ72′内が排圧されて、副変速機14は低速ギヤ段
となる。
LレンジおよびSレンジの場合は、制御ポート300に第
1のライン圧Pl1が導かれていないので、電磁弁314がオ
フになると、スプール308は当初は受圧面積S2のランド
に作用する二次油圧Pzにより、その後は受圧面積S1のラ
ンドに作用する二次油圧Pzにより、ばね310側へ移動す
るが、電磁弁314がオンになると、制御ポート302,304の
油圧が低下するので、スプール308はばね310の付勢力に
従って制御ポート304側へ移動する。したがって、Lレ
ンジおよびSレンジでは電磁弁314のオン,オフに応答
して副変速機14の高速ギヤ段と低速ギヤ段との切換えが
行われるのである。
Dレンジでは制御ポート300に第1のライン圧Pl1が導か
れるので、スプール308が一旦ばね310側の位置になる
と、受圧面積S2のランドに制御ポート300からの第1の
ライン圧Pl1が作用し、その後の電磁弁314のオン,オフ
に関係なく、スプール308はばね310側の位置に保持され
る。したがって副変速機14は高速ギヤ段に保持される。
シフトタイミングバルブ324は、高速段用の油圧アクチ
ュエータ72′へ連通する制御ポート326、およびその制
御ポート326の油圧によって軸線方向位置が制御される
スプール328を有し、低速ギヤ段から高速ギヤ段へのア
ップシフトの際の高速段用の油圧アクチュエータ72′へ
のオイルの供給流量および低速段用の油圧アクチュエー
タ74′からのオイルの排出量を制御する。
第5図は、上述の油圧制御装置の作動を制御する電子回
路を示している。CPU,RAM,ROM等を備えたCVT制御用コン
ピュータ330には、図示しないセンサから、スロットル
弁開度θ,CVT12の出力軸34の回転速度Nout(副変速機14
の入力側回転軸の回転速度nin),CVT12の入力軸26の回
転速度Nin,シフトレバーの操作位置をそれぞれ表す信号
が供給される。CVT制御用コンピュータ330内のCPUはRAM
の一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプロ
グラムに従って入力信号を処理し、ロックアップクラッ
チ32、CVT12の変速比、副変速機14のギヤ段を制御する
ために、前記電磁弁128,144,148,314を駆動するための
信号を増幅装置332を介してそれぞれ出力する。
上記CVT制御用コンピュータ330においては、図示しない
メインルーチンが実行されることにより、電子制御装置
の初期化が行われるとともに各センサからの入力信号等
が読み込まれる一方、その読み込まれた信号に基づいて
車速V等が算出され、且つ入力信号条件に従って、エン
ジンやCVT12等が正常に作動しているか否かを診断する
ためのダイアグノーシス,車速Vおよびスロットル弁開
度θに基づいて予め求められた関係からロックアップク
ラッチ32を作動させる電磁弁128を制御するためのロッ
クアップ制御、車速V,スロットル弁開度θ,変速比など
に基づいて、副変速機14のギヤ段を高速ギヤ段、低速ギ
ヤ段のいずれかに自動的に切り換える変速制御、および
CVT12の変速比を最適値に変化させる変速比制御など
が、順次あるいは選択的に繰り返し実行される。
また、上記CVT制御用コンピュータ330はCVT12の変速比
γを表す変速比信号SSRと副変速機14の現在のギヤ段を
表すギヤ段信号SGWをエンジン制御用コンピュータ334へ
出力する。エンジン制御用コンピュータ334は、CPU,RA
M,ROM等を備えており、図示しないセンサからスロット
ル弁開度θ、エンジン8の吸入空気量、クランク軸の回
転角度、点火気筒、エンジン8の冷却水温度、大気圧等
を表す信号が供給されている。エンジン制御用コンピュ
ータ334内のCPUはRAMの記憶機能を利用しつつROMに予め
記憶された図示しない燃料制御プログラムおよび点火時
期制御プログラムにしたがって入力信号を処理し、混合
気の空燃比および点火時期を車両の運転状態に応じて最
適に維持するためにエンジン8に設けられた燃料噴射弁
336および点火装置338へ燃料噴射信号SFFおよび点火信
号SEEを出力する。
以下、上記エンジン制御用コンピュータ334において、
副変速機14の変速に伴う点火時期制御の作動を第1図の
フローチャートに従って説明する。
先ず、ステップS1が実行されることより、前記変速比信
号SSR、ギヤ段信号SGW、およびスロットル弁開度θを表
す信号などの入力信号が読み込まれる。次いで、ステッ
プS2においては上記ギヤ段信号SGWに基づいてシフトチ
ェンジがあったか否か、すなわち副変速機14のギヤ段が
低速ギヤ段から高速ギヤ段へあるいは高速ギヤ段から低
速ギヤ段へ切り換えられたか否かが判断される。この判
断が否定されれば以下のステップがスキップさせられる
が、肯定されると続くステップS3が実行される。このス
テップS3では、タイマTの内容が零にクリアされる。続
くステップS4では、たとえば第6図に示す予め求められ
た関係から、主変速機であるCVT12の実際の変速比γお
よびスロットル弁開度θに基づいて基本点火時期からの
遅角量δが決定される。第6図に示す関係は、副変速機
14のシフトアップに際し、シフトショックが生じないよ
うに、またエンジン8の点火時期が必要以上に遅角され
ないように予め実験的に求められたものであって、デー
タマップ或いは関数式の形態でROMに記憶されており、
実際の変速比γおよびスロットル弁開度θが大きくなる
程遅角量δが多くされるようになっている。
ステップS5では、前記タイマTの内容が予め定められた
一定値T1に到達したか否かが判断され、到達しない場合
にはそのステップS5が繰り返し実行されるが、到達した
と判断されると次のステップS6が実行される。この値T1
は副変速機14のシフトアップが指令されてから変速ショ
ックを緩和するための点火時期の遅角が開始されるまで
のディレイタイムに相当する。ステップS6では、前記ス
テップS4において決定された遅角量δに相当する点火時
期の遅角が行われるように前記基本点火時期が変更(補
正)される。そして、ステップS7が実行されて、前記タ
イマTの内容が予め定められた一定値T2に到達したか否
かが判断される。この一定値T2は副変速機14のシフトア
ップに際して点火時期遅角制御が行われる時間に相当す
る。そして、ステップS7の判断が否定された場合には、
上記ステップS6以下が再び実行されるが、肯定された場
合にはステップS8において上記点火時期の遅角制御が停
止させられた後、変速ショック緩和用点火時期遅角制御
ルーチンが終了させられる。
このように、本実施例によれば、車両の走行状態によっ
て自動的に変速される副変速機14のシフトアップに際し
て、一定の期間(T2−T1に相当する時間)だけ、第8図
(b)の破線に示すように、点火時期が遅角制御され
る。エンジン8の点火時期と出力トルクとの間には、第
7図に示す一般的関係があるため、副変速機14が低速ギ
ヤ段から高速ギヤ段へ切り換えられるにともなってエン
ジン8の出力トルクが適当に抑制される。この切換え時
には低速ギヤ段を成立させたギヤトレインが開放された
後高速ギヤ段を成立させるためのギヤトレインが新たに
成立されられるが、上記のようにエンジン8の出力トル
クが抑制されているため、副変速機14の入力側のトルク
が従来よりも小さくされて、シフトアップあるいはシフ
トダウンに際して副変速機14の出力側部材(出力ギヤ7
0)に新たに伝達されるトルクおよびその前段の慣性ト
ルクが小さくされ、変速ショックが好適に緩和される。
特に、本実施例のように、主変速機であるCVT12の後段
に副変速機14を備えた車両においては、CVT12の変速比
γが大きくなるに従って副変速機14の入力トルクおよび
その前段の慣性トルクが増加するため、副変速機14の変
速に伴う変速ショックが大きく且つばらつく傾向があっ
たが、本実施例によれば、第6図に示す予め記憶された
関係からCVT12の実際の変速比γに基づいて算出された
遅角量δだけ点火時期が遅角されることによりエンジン
の出力トルクが適切に低下させられることから、主変速
機の変速比が異なることに伴う副変速機の入力トルクお
よびその前段の慣性トルクの変化に応じてエンジン出力
トルクが低下させられるので、CVT12の変速比γに拘わ
らず点火時期の遅角によるエンジンの出力トルク低下量
が適切に得られる。このため、副変速機14の変速に関連
する変速ショックや加速感の中断が好適に解消させられ
る。しかも、副変速機のシフト時に摩擦係合装置に加え
られる負荷が小さくなってその耐久性が高められる。第
8図(a)の破線は上記副変速機14の出力側部材のアッ
プシフト時におけるトルクを示しており、このトルク変
化は実線に示す従来の場合に比較して大幅に小さく、変
速ショックが緩和されたことを示している。図において
点火時期の遅角前の出力トルクの減少はアキュムレータ
320の設定圧が予め従来よりも下げられていることに起
因するものである。すなわち、本実施例では、副変速機
14の出力トルクは高速段用クラッチ72のトルク容量で決
定されるので、予め低下させられたトルク容量でも円滑
に変速できるように点火時期の遅角によってエンジン8
の出力トルクが下げられるのである。
以上、本発明の一適用例について説明したが、本発明は
その他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例において、第6図に示す関係か
ら実際のスロットル弁開度θおよび変速比γに基づいて
点火時期の遅角量が求められるが、実際のスロットル弁
開度θおよび変速比γの一方に基づいて求められても良
く、あるいは遅角量δは一定値であっても一応の効果が
得られるのである。
また、実際のスロットル弁開度θに替えて、アクセルペ
ダル操作量や吸気管負圧等のエンジンの負荷を表す量が
用いられても良い。このようにすれば、スロットル弁を
用いないディーゼルエンジンが車両に搭載されている場
合にも本発明が好適に適用される。この場合の点火時期
は燃料噴射時期により調節される。
また、前述の実施例では、CVT12および副変速機14を備
えた車両について説明されているが、多段階のギヤ段に
自動的に変速される自動変速機、すなわち所謂オートマ
ティックトランスミッションが搭載された車両について
も本発明が適用される。
また、第1図のフローチャートにおいて、副変速機14が
アップシフトされたことを条件として変速ショックを緩
和するための点火時期遅角制御が実行されているが、車
両の加速度が予め定められた一定の値を超えたことを上
記点火時期遅角制御の実行の条件に加えても良い。この
ようにすれば、変速ショックが本来的に少なくそれが問
題とされない領域における点火時期遅角制御を解消でき
る利点がある。
また、前述の実施例において、副変速機14のアップシフ
トに際して、点火時期が遅角されることによりエンジン
8の出力トルクが抑制されているが、その点火時期の遅
角と同時に燃料噴射量も制限されることによりエンジン
8の出力トルクが抑制されても良い。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一適用例であ
り、本発明はその精神を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用された装置の作動の要部を説明す
るフローチャートである。第2図は本発明が適用された
車両の動力伝達装置を示す骨子図である。第3図は第2
図の装置における副変速機のレンジと摩擦係合装置との
関係を示す図である。第4図は第2図の装置を作動させ
るための油圧制御装置を詳細に示す回路図である。第5
図は第2図の装置に設けられた電気制御回路を示すブロ
ック線図である。第6図は第1図のフローチャートにて
用いられる関係を示す図である。第7図はエンジンの点
火時期と出力トルクとの一般的な関係を示す図である。
第8図は第2図に示す装置の作動を説明するタイムチャ
ートである。 12:ベルト式無段変速機 14:副変速機 δ:遅角量 γ:変速比 θ:スロットル弁開度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主変速機および副変速機を直列に有し、車
    両の走行状態にしたがって該副変速機が所定のギヤ段に
    自動的に切り換えられる自動変速機を備えた車両の点火
    時期制御方法であって、 予め記憶された関係から前記主変速機の変速比に基づい
    て前記副変速機の変速時の前記車両のエンジンの点火時
    期の遅角量を算出し、該副変速機のギヤ段の切り換えに
    際し、該遅角量だけ前記車両のエンジンの点火時期を遅
    らせて該エンジンの出力を低下させることを特徴とする
    自動変速機を備えた車両の点火時期制御方法。
  2. 【請求項2】前記遅角量は、前記主変速機の変速比が大
    きくなるほど大きい値に算出されるものである特許請求
    の範囲第1項に記載の車両の点火時期制御方法。
  3. 【請求項3】前記遅角量は、前記エンジンの負荷に基づ
    いて算出されるものである特許請求の範囲第1項または
    第2項に記載の車両の点火時期制御方法。
  4. 【請求項4】前記主変速機は、前記エンジンの回転を無
    段階に変速する無段変速機であり、前記副変速機は、該
    無段変速機の後段に設けられて、車両の走行状態にした
    がって所定のギヤ段に自動的に切り換えられる有段変速
    機である特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに
    記載の車両の点火時期制御方法。
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